JP4995612B2 - 水質浄化剤 - Google Patents

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Description

本発明は、水質浄化、特に水中に溶存するアンモニア及び亜硝酸の除去に関し、海、川、池、沼等の水域や、観賞魚用水槽、いけす用水槽、活魚・観賞魚輸送用のプラスチック製袋等の閉鎖性水域及び水道水、工業用水、下水その他の水の利用における水質低下防止に関する。
さらに詳しくは、周期表第2A族に属する元素からなる化合物を水中に浸漬させることによって、水中のアンモニア及び亜硝酸を簡便に除去することができる水質浄化剤を提供することである。
一般に、水中に溶存するアンモニア及び亜硝酸は、水棲生物、その他の生体に悪影響を及ぼすおそれがあり、海、川、池、沼等の水域や、観賞魚用水槽、いけす用水槽、活魚・観賞魚輸送用のプラスチック製袋等の閉鎖性水域及び水道水、工業用水、下水その他の水に溶存するアンモニア及び亜硝酸が、種々の方法で処理されている。
例えば、水中のアンモニアを除去する方法としては、生物的処理、塩素添加による処理、イオン交換による処理、その他に特許文献1〜4に開示されている方法などがある。
生物的処理方法は、アンモニア及び亜硝酸を分解する微生物を付着、繁殖させた担体に処理水を接触させ、微生物による酸化を利用した処理方法であるが、装置の設置スペースがかなり大きくなることや微生物が定着するまでに時間がかかるというような問題がある。
イオン交換による処理方法は、イオン交換能を有する物質(イオン交換体)のイオンと水中のイオンとを交換することにより、アンモニウムイオンを除去する方法であるが、設置スペースやイオン交換体を再生処理する時に高濃度のアンモニウムイオン含有排水が排出されるという問題がある。
塩素処理法は、処理水に塩素ガスを注入し、水中のアンモニアと塩素とを反応させクロラミン(結合塩素)を生じさせる。塩素の注入量の増加に伴ってクロラミンの量は増加してやがて極大点に達し、次いで、クロラミンは更に加えられた過剰の塩素によって分解され窒素を生じクロラミンは分解されて無くなり、アンモニアは除去される。しかし、アンモニアを完全に除去するために、実際の処理ではやや過剰の塩素を加えるため、水中に遊離残留塩素が残ってしまい、水棲生物、その他の生体に悪影響を及ぼすおそれがあり、残留塩素を除去しなければならないという問題がある。
また、特許文献1には、アンモニア性窒素が溶存している水に酸化剤を注入して水中のアンモニアを分解し、発生した気体を脱気装置で除去する方法が開示されているが、やはりアンモニアを除去する装置の設置スペースが大きくなるなどの問題がある。
特許文献2には、水中のアンモニアを除去するための酸化チタン成形体が開示されているが、この際、酸化チタン成形体に紫外線を照射する必要があり、紫外線ランプを特別に設置しなければならないなどの問題がある。
特許文献3には、底部に散気装置を配置した水処理方法が開示されており、処理槽に保持された硝化菌によって処理水中のアンモニア成分が硝化されることが記載されているが、アンモニアを除去する装置の設置スペースが大きくなることや硝化菌を定着させるまでに時間がかかるなどの問題がある。
特許文献4には、アンモニア性窒素を含む水にハロゲンを添加し、さらにオゾンで処理し、水中のアンモニア性窒素を分解する方法が開示されている。生物濾過槽のような大掛かりな装置は必要ではないが、薬剤を添加し、pHをコントロールする工程が必要であり操作が繁雑であるなどの問題がある。
いずれの場合も、設備が大掛かりであったり、処理工程が長くなったり、高濃度のアンモニアの処理には適していても、水量が少なくかつ低濃度のアンモニア処理においては費用対効果が適当でなかったり、設置スペースの問題や、アンモニアの処理操作が煩雑であるといった問題がある。
例えば、前記のような大掛かりな方法でアンモニア及び亜硝酸の処理ができない観賞魚用水槽、いけす用水槽、活魚・観賞魚輸送用のプラスチック製袋等で使用される飼育水は、魚等の水棲生物から排泄されるアンモニアにより水質が悪化したり、魚等の水棲生物の呼吸により水中の炭酸ガス濃度の上昇が著しく起こる。そして、魚等の水棲生物の活力低下やへい死が起こるという問題がある。
少量の飼育水中で魚等の水棲生物を飼うと、排泄物、残り餌、水草の枯れたものなどがアンモニア性窒素の原因となり、さらに排泄物の中にいる亜硝酸菌の分解作用で亜硝酸性窒素となり、これが魚等の水棲生物に有害になる。
亜硝酸(NO)は、アンモニアが酸化分解されたもので水棲生物、その他の生体に対して有毒で、水槽等の飼育水の初期や過密飼育、大量に給餌した場合などに特に発生しやすい。
毒性のある亜硝酸性窒素を速やかに分解するためには、微生物をうまく繁殖させ、比較的安定した害の少ない硝酸性窒素に変化させ水質を浄化させる方法などがとられるが、この方法は微生物が定着し効果を発揮するまで数週間ぐらいかかるという問題がある。
水量の多い水系では、このような急激な水質の悪化は、起こりにくい。これに対し、前記の活魚・観賞魚輸送用のプラスチック製袋等での水輸送では、水量が極端に少なく、水温、pHなどの変化により、急激に有害な亜硝酸性窒素が発生し、その濃度が高くなると、魚が死に至る場合がある。死に至らない場合でも魚は、ストレスを感じ病気になり易くなる等害が生じる。
プラスチック製袋輸送は、プラスチック製袋に水と魚等の水棲生物を入れ、ヘッドスペースのある状態にして密封し、さらに段ボール箱などに入れて輸送する方法で、小規模、短時間の輸送に用いられる。プラスチック製袋輸送は、低コストで簡便な方法であり、養殖魚、天然魚、或いは観賞魚の輸送に広く用いられている。
しかし、プラスチック製袋輸送では、輸送中の水温、溶存酸素濃度、水質をコントロールすることができないため、短時間の輸送でも、輸送中の魚の活力低下やへい死が発生しやすいという問題がある。
そのためプラスチック製袋輸送では、輸送中の魚等の水棲生物の活力低下やへい死を防ぐため、密封する水の温度を下げたり、ヘッドスペース部に酸素ガスを封入したり、餌止めするといったさまざまな工夫が施されている。
しかし、これらの方法だけでは、魚等の水棲生物の活力低下やへい死を防ぐのに十分でなく、特に気温が上昇する夏場では、活力が低下したり、死滅し、魚等の水棲生物の商品価値が著しく低下してしまう。
観賞魚では特に重大な問題で、輸送中にへい死した観賞魚は全く価値がなくなってしまい、活力のない場合や輸送袋中の一匹がへい死した場合でも著しく商品価値が低下する。
観賞用の熱帯魚等の多くは、諸外国から航空機により輸送されている。また、国内の鑑賞用の金魚や錦鯉も生産地から各地域へトラック輸送されている。これらの観賞魚等の水輸送が他の水系と大きく異なる点は、短時間で少量の水を使用して運ばなければならないことである。
輸送水量が少ない観賞魚等の場合は、他の水系のような水質を浄化する大掛かりな装置を導入したり、薬剤を添加した煩雑な操作は、経済的にみて輸送コストの増大につながるため実施できない。
水量が少ないほど魚等の水棲生物の排泄物などが原因となり水質が悪くなるのが早くなり、水質の管理が非常に難しく、輸送できる魚の数が制限されてしまう。
生物的な方法でアンモニア及び亜硝酸を処理するためには、微生物を定着させる必要があるが、新しい水をセットし、短時間の輸送において微生物は十分に定着しないため、この方法は適用できない。
水処理設備の設置スペースが、十分にとれる場合は、アンモニア及び亜硝酸を除去し、水質浄化することもできるが、設置スペースが取れないなど物理的理由で、大掛かりな装置を導入できない場合は、アンモニア及び亜硝酸を除去することができない。
このため、輸送中の水温やpHの変化、排泄されるアンモニアにより魚等の水棲生物の活力が低下したり、へい死するのを防ぐ簡便な方法が望まれている。
特開平06―226274号公報 特開平10−128319号公報 特開2000−033371号公報 特開2001―239279号公報
本発明の課題は、特殊で大掛かりな装置や機器を用いずに、簡便な操作で安全で効果的に、水中のアンモニア及び亜硝酸を除去できる水質浄化剤を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく種々検討を重ねた結果、海、川、池、沼等の水域や、観賞魚用水槽、いけす用水槽、活魚・観賞魚輸送用のプラスチック製袋等の閉鎖性水域及び水道水、工業用水、下水その他の水の利用において水質低下を防止するために、周期表第2A族に属する元素の化合物からなる水質浄化剤を水中に浸漬することによって、水中に溶存するアンモニア及び亜硝酸を効率よく除去することを見出し、特殊で大掛かりな装置や機器を用いずに、水質低下防止に効果がある最適な水質浄化剤を見出して、本発明に至ったものである。
すなわち本発明は、周期表第2A族に属する元素の化合物からなり、アンモニア及び亜硝酸を除去する水質浄化剤に関する。ここで、前記化合物は、水酸化物または酸化物であることが好ましく、さらに酸化物は、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、また水酸化物は、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムであることが好ましい。最も好ましくは、水酸化マグネシウムである。
前記化合物は、粉末状、又は粉末をバインダで結着してなる造粒体或いは成形体として提供できる。
また、前記造粒体或いは成形体は、前記粉末に対して3〜30質量%のバインダを混合することが好ましく、更に好ましくは、5〜20質量%のバインダを混合して製造される。
前記バインダは、非水溶性のもので、エチルセルロースその他のセルロース誘導体、メタクリル系共重合体、コロイダルシリカ、或いは、水溶性で溶解速度の遅いもので、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシポロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシポロピルセルロース、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ケイ酸ソーダからなる群から選ばれた1種或いは2種以上で製造することができる。
前記造粒体或いは成形体は、直径が0.1〜10mmの大きさが好ましい。
また、処理水1リットルに対し、本発明の水質浄化剤を0.1〜20gを浸漬させ、水中のアンモニア、亜硝酸及び炭酸ガスを除去することができる。
本発明の水質浄化剤を用いることにより、高価で大掛かりな水質浄化設備や機器を用いることなく、少量の添加量で安価に、魚等の水棲生物の生活動による水質の劣化を抑止することができる。
特に、活魚・観賞魚等の輸送時や飼育時におけるアンモニア及び亜硝酸による水質悪化を防止し、環境変化による水棲生物のストレスを低下させ、生存率を高めることができる。また、輸送時間の延長が図れるため、これまで不可能であった遠方地域への活魚・観賞魚等のプラスチック製袋輸送が可能となる。さらに、輸送袋内に封入可能な魚介類の量を増やすことができるため、輸送費用のコストダウンができる。
本発明は、従来、一般に使用されていた、高価で大掛かりな水質浄化設備や機器、薬剤等を用いた煩雑な操作を用いることなく、簡便に水中のアンモニア及び亜硝酸を処理できる水質浄化剤を提供する。
本発明の水質浄化剤を水中に浸漬させることにより、魚等の水棲生物の排泄や呼吸により輸送用プラスチック製袋等に生じたアンモニア、亜硝酸や炭酸ガスを効率的に除去することができ、魚等の水棲生物の活力低下やへい死を防止することができる。
前記の水質浄化剤は、周期表第2A族に属する元素の化合物からなり、好ましくは、それらの水酸化物または酸化物からなる化合物である。更に好ましくは、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムを原料に用いることである。
周期率表第2A族に属する元素の酸化物は、MgO、CaO、SrO、BaOの順に水との反応性は激しくなる。それに対して水酸化物は、水との反応は緩やかであるがその酸化物に比べ分子量が大きく、同重量添加した場合では、効果は異なる。これらの点を考慮して、水中のアンモニア及び亜硝酸を効率よく除去する水質浄化剤としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムが適していることを見出した。更に、水へ浸漬して使用する材料として、安全性も考慮すると水酸化マグネシウムが最も好ましい。
本発明の水質浄化剤の原料となる水酸化マグネシウム等は、魚等の水棲生物に有害なイオンが溶出する恐れがないものが良く、純度は、90質量%以上であることが好ましい。更に好ましくは95質量%以上である。
前記水酸化マグネシウムは、塩化マグネシウム溶液等のマグネシウムイオン含有溶液とアルカリ沈殿剤とを攪拌させながら混合し、所定時間反応させて1次粒子を生成させ、ろ過、洗浄し、乾燥することにより製造することができる。
原料として使用する水酸化マグネシウムは、前記のような公知の方法で合成してもよいし、一般に市販されている水酸化マグネシウムを使用してもよい。
また、本発明の水質浄化剤は、粉末状のまま、或いはバインダで結着して造粒体や成形体を水に浸漬させてもよいし、取扱い易さからそれらを容器や不織布に充填して使用することもできる。
造粒や成形方法としては、押し出し成形、マルメライザー法、パン造粒、転動造粒、押出造粒、攪拌造粒、一軸プレス成形、CIP成形等公知で任意の方法を採用することができる。
使用するバインダとしては、水に対し安定な非水溶性のものを使用でき、代表的なものとしては、エチルセルロースその他のセルロース誘導体、メタクリル系共重合体、コロイダルシリカなどが挙げられる。
また、水溶性で溶解速度の遅いバインダも使用することができ、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシポロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシポロピルセルロース、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ケイ酸ソーダが代表的なものとして挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのバインダは、単独或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記から選ばれた少なくとも1種以上のバインダを使用して、本発明の水質浄化剤が製造できる。前記造粒体或いは成形体は、0.1〜10mmの大きさが好ましく、処理水1リットルに対して0.1〜20gを浸漬させて使用することが好ましい。
本発明の水質浄化剤は、水中に浸漬させて、水中のアンモニア及び亜硝酸を効率よく除去することができる。さらに、炭酸ガスの除去やpH調整剤としても作用する。通常、魚等の水棲生物の生活動により、水質は低pHになるが、本発明の水質浄化剤を浸漬させると中和反応によりpH低下を抑止することができる。
また、本発明の水質浄化剤は、単独で使用するほか、公知の炭酸ガス吸着剤やpH調整剤と混合して構成比率を変化させることにより、アンモニア、亜硝酸、炭酸ガス及びpH調整機能を任意に増減させることもでき、水量及び水質に応じて或いは魚等の水棲生物に対する安全性等の様々な環境条件から最適な配合状態を造ることが可能となる。
本発明の水質浄化剤は、その表面に水中のアンモニア及び亜硝酸を吸着することができる。
本発明の水質浄化剤は、粉末状、造粒体、成形体にしたものを水中に浸漬させて使用するに限らず、様々な容器に充填して使用することもでき、水循環装置のフィルター部に設置するなど循環水と接触させることでも効果を発揮させることができる。
本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
水酸化マグネシウム粉末、純度99質量%(商品名:マグスター、タテホ化学工業(株)製)3000gにエチルセルロース10質量%をエチルアルコール1600mlに溶解した溶液を添加し、混練機(商品名:万能混合攪拌機、(株)ダルトン製)で混練し、乾燥機で80℃×24時間乾燥させた。次いで粉砕機で粉砕し、箱型篩いを通して3.6〜1.0mmの顆粒を得た。
[アンモニア濃度測定方法]
アンモニア濃度の測定は、ヨウ化第二水銀カリウム溶液(ネスラー試薬、関東化学)を用いて、褐色の錯塩を生成させ、比色法により定量した。
[亜硝酸濃度測定方法]
亜硝酸濃度の測定は、市販のテトラテスト亜硝酸試薬(テトラジャパン(株))を用いて比色法により定量した。
[試験水の調整]
50リットルの水槽に水を入れ、その中で中型の金魚(約150g/匹)12匹を飼育し、アンモニア濃度を上昇させた飼育水を準備し、この飼育水を水で3倍に希釈し、アンモニア濃度5ppmの試験水とした。
実施例1の顆粒を予め調整したアンモニア濃度5ppmの試験水1リットルに、5g浸漬させ、室温で3日放置し、アンモニア濃度を測定した。
測定結果は、表1に示すとおりであり、水中のアンモニア濃度が減少していることがわかる。
[比較例1]
比較例として、予め調整したアンモニア濃度5ppmの試験水1リットルに本発明の水質浄化剤を浸漬させずに、室温で3日放置し、アンモニア濃度を測定した。測定結果は、表1のとおりであり、試験前も試験後も水中のアンモニア濃度が変化していないことがわかる。
Figure 0004995612
[実施例2]
300mlのビーカーに250mlの水とシラサエビ15尾を入れ、そこに実施例1で作製した顆粒を3g浸漬させ、数日間室温で放置し、アンモニア濃度と亜硝酸濃度及び炭酸ガス濃度を測定した。アンモニア濃度の測定結果を表2、亜硝酸濃度の測定結果を表3に示す。
[比較例2]
300mlのビーカーに250mlの水とシラサエビ15尾を入れ、本発明品の水質浄化剤を浸漬させずに、数日間室温で放置し、アンモニア濃度と亜硝酸濃度及び炭酸ガス濃度を測定した。アンモニア濃度の測定結果を表2、亜硝酸濃度の測定結果を表3に示す。
表2、表3の結果から本発明の水質浄化剤を用いた実施例2は、アンモニア濃度及び亜硝酸濃度は低く維持された。その結果、シラサエビの生存率は高かった。また、本発明の処理剤を用いた実施例2は、炭酸ガス濃度も低く維持された。
Figure 0004995612
Figure 0004995612
以上の結果から明らかなように、本発明の水質浄化剤は、魚等の水棲生物に有害となる水中に溶存しているアンモニア及び亜硝酸を除去することができる。また、本発明の水質浄化剤を使用した水中のアンモニア及び亜硝酸の除去方法は簡便であり、大掛かりな設備や煩雑な処理工程を必要とせず、低コストで行うことができる。

Claims (3)

  1. 周期表第2A族に属する元素の化合物からなり、水中のアンモニア及び亜硝酸を除去する水質浄化剤であって、
    前記周期表第2A族に属する元素の化合物は、水酸化マグネシウムであり、
    前記水質浄化剤は、前記化合物の粉末に対して3〜30質量%のバインダを混合し、造粒又は成形してなる造粒体或いは成形体であり、
    前記バインダが、非水溶性或いは、水溶性で溶解速度の遅いものからなる群から選ばれた1種或いは2種以上であり、
    前記非水溶性のバインダがエチルセルロースその他のセルロース誘導体、メタクリル系共重合体、或いは、前記記載の水溶性で溶解速度の遅いバインダが、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシポロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシポロピルセルロース、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ケイ酸ソーダからなる群から選ばれた1種或いは2種以上である、水質浄化剤。
  2. 前記造粒体或いは成形体の直径が、0.1〜10mmである、請求項記載の水質浄化剤。
  3. 処理水1リットルに対し、請求項1又は2記載の水質浄化剤を0.1〜20g浸漬させ、水中のアンモニア及び亜硝酸を除去する方法。
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