JPH088748Y2 - 金属製魔法瓶のゲッター保持構造 - Google Patents

金属製魔法瓶のゲッター保持構造

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JPH088748Y2
JPH088748Y2 JP1989017211U JP1721189U JPH088748Y2 JP H088748 Y2 JPH088748 Y2 JP H088748Y2 JP 1989017211 U JP1989017211 U JP 1989017211U JP 1721189 U JP1721189 U JP 1721189U JP H088748 Y2 JPH088748 Y2 JP H088748Y2
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getter
bottle
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plate
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JP1989017211U
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章司 樋田
英俊 太田
敬記 有賀
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日本酸素株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、金属製魔法瓶のゲッター保持構造に関
し、特に簡便な取り付け作業によってゲッターを確実に
保持できるようにしたものである。
〔従来の技術〕
従来より、一般に第4図に示したようなゲッター保持
構造を有する金属製魔法瓶が多く用いられている。
第4図は従来の金属製魔法瓶のゲッター保持構造の一
例を示すものである。図中符号1は、内容物を収容する
有底円筒状の金属製の内瓶である。この内瓶1を覆い、
かつその内瓶1を空隙を隔てて把持するように、金属製
の外瓶2が設けられている。この内瓶1および外瓶2
は、ともに例えばステンレス鋼等の金属からなるもの
で、その口部でつなげて内瓶を外瓶内に収容して一体化
し、またその間には保温性、保冷性を維持できるように
真空断熱層3が形成されて、真空二重構造となってい
る。
上記外瓶2の底部の中央には、真空引き用の排気口4
が形成され、この排気口4の周縁は、真空断熱層3に向
かってくぼんだ形状となっており、係止部5となってい
る。そして、上記排気口4は、この係止部5に適宜置か
れた金属ロウ材6を介して配置された封止板7によって
塞がれ、真空ロウ付け等によって係止されている。
そして、内瓶1および外瓶2の表面から放出される水
素ガス等によって、真空断熱層3の真空度の低下が引き
起こされるのを防止あるいは抑制するために、ガス吸着
性能を有するゲッター8が、上記封止板7に取り付けら
れている。このゲッター8は、第5図に示したように、
粉末のゲッター材9が焼結されて固形化されたもので、
保持金具10によって保持、固定されている。具体的に
は、上記封止板7上で、穴を有するキャップ状の保持金
具10内にゲッター材9を充填して、保持金具10を封止板
7にスポット溶接等の接合手段によって固定したのち、
加熱によって上記ゲッター材9を焼結、固形化すること
によって得られたものである。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところが、このような金属性魔法瓶のゲッター保持構
造にあっては、上述のように、ゲッター8の保持に多く
の作業工程を経なくてはならない面倒があるほか、保持
金具10を必要とするため費用がかさむなどの欠点もあっ
た。また、激しい振動が加わった場合に、保持金具10内
でゲッター8ががたついて異音を発するなどの問題もあ
った。また上記保持金具10が内瓶1と接触すると保温、
保冷性能が低下してしまうので、これを避けるために
は、内瓶1と外瓶2との間の真空断熱層3を十分に広く
とらなくてはならないなどの不都合もあった。
そこで、本考案は上述の課題を解消し、簡便な取り付
け作業によって、確実にゲッター8が保持できるような
金属製魔法瓶のゲッター保持構造を提供することを目的
としている。
〔課題を解決するための手段〕
この考案は、厚さ0.1〜1.0mmの保持板11上に粉末ゲッ
ター材9を焼結保持してなる板状ゲッター8を、金属製
魔法瓶の外瓶2の内壁あるいは内瓶1の外壁に、スポッ
ト溶接によって直接取り付けたことをその解決手段とし
た。
〔作用〕
したがって、ゲッター8の取り付け作業が簡便であ
り、しかも従来のゲッター保持構造のように保持金具10
を使用する不便がない。また、ゲッター8が確実に保持
されるので、振動などによってもがたつかず、異音を発
する不都合が解消される。またゲッター8が上述のよう
に板状であるために、その保持に際しても場所をとら
ず、内瓶1と外瓶2との間の薄い空隙にも無理なく取り
付けることができる。またさらに、ゲッター8には、表
面積の大きな粉末状のゲッター材9を焼結して用いてい
るので、ゲッター8としての吸着性能も良好で、十分な
ゲッター効果を果たすことができる。
〔実施例〕 以下、図面に基づいて、この考案の金属製魔法瓶のゲ
ッター保持構造を詳細に説明する。
第1図は、この考案の金属製魔法瓶のゲッター保持構
造の一例を示すものである。この実施例のゲッター保持
構造が、第4図に示した従来のゲッター保持構造と異な
る点は、主として、保持板11にゲッター材9を焼結保持
してなるゲッター8が、保持金具によらずに直接金属製
魔法瓶の外瓶2の内壁面に取り付けられたことにある。
このゲッター8は、第2図および第3図に示したよう
に、鉄などの金属からなる板状の下板11aの表面にニッ
ケルメッキ層11bを形成してなる保持板11の両面に、粉
末状のゲッター材9が焼結保持されてなるものである。
ここで、上記ゲッター材9には、良好なガス吸着性能を
有してゲッター効果を果たすことのできる金属粉が使用
され、具体的には例えばチタン、ジルコニウム、バナジ
ウム、マグネシウムなどの金属あるいはこれらの金属の
合金が好適に用いられる。またさらに、良好なガス吸着
性を示すために、粒径が50〜200メッシュ程度のものが
好適に使用される。
そして、このゲッター8が、金属製魔法瓶の外瓶2の
内壁(真空断熱層3側の表面)の、上記係止部5の周縁
に、スポット溶接等の接合手段によって直接取り付けら
れている。
次に、このようなゲッター保持構造を有する金属製魔
法瓶の製造方法を、工程順に説明する。
(1)まず、鉄などの金属板からなる厚さ0.1〜1.0mm程
度の下板11aの表面にニッケルメッキを施して、保持板1
1を作成し、さらにこの保持板11の表面に粉末状のゲッ
ター材9を載せ、焼結して、厚さ0.05〜0.5mm程度にゲ
ッター材9を保持したゲッター8を得る。ここで粉末状
のゲッター材9を保持板11に載せる際に、ゲッター材9
が保持板11から落ちてしまわないように工夫をすること
が望ましく、具体的には例えば、上記ゲッター材9に練
剤等を練り混ぜてペースト状としたのちに、保持板11上
にへらあるいは刷毛などによって塗る方法などを用いる
とよい。またこのゲッター材9の焼結は、600〜1000℃
程度に加熱された真空加熱炉内で処理することによって
行う。このゲッター材9の焼結過程で、ゲッター材9中
に練り込まれていた練剤は外部に飛散し、ゲッター材9
の粉末は互いに焼結すると同時に、上記保持板11上に強
固に保持される。尚、練剤を使用せず、炉内での加熱中
に圧縮して成形し、保持板11上に保持することもでき
る。
(2)このようにして得られたゲッター8を、外瓶2の
内壁(真空断熱層3側の表面)の上記係止部5の周縁
に、スポット溶接等の接合手段により、直接取り付け
る。
(3)次いで、この外瓶2の中に、内瓶1を挿入し、こ
の外瓶2と内瓶1との間に真空断熱層3が形成されるよ
うに適宜の空間を保持して、外瓶2と内瓶1とを、その
口部でつなげて一体化する。
(4)外瓶2の底部の設けられた排気口4の周縁の係止
部5に金属ロウ材6を置き、このロウ材6を介して上記
排気口4の上に封止板7を配する。この状態で、温度95
0℃程度、真空度10-3Torr以下の真空加熱炉内で加熱し
てロウ材6を溶融し、排気口4を真空封じ切りして、金
属製魔法瓶を得る。
こうして得られた金属製魔法瓶のゲッター保持構造に
あっては、予め保持板11にゲッター材9を焼結保持して
製造したゲッター8を用いているので、その取り付け作
業が簡便で、しかも従来のように保持金具などを用いる
必要がない。またゲッター8を金属製魔法瓶の外瓶2に
確実に保持できるため、振動などによってもがたつか
ず、異音を発することもない。また、薄型の板状ゲッタ
ー8とすることができるので、取り付け場所を選ばず、
外瓶2と内瓶1との間の狭い空間にも難なく取り付ける
ことができ、真空断熱層3の真空度の低下を招く不都合
もない。さらにまた、広い表面積を有する粉末状のゲッ
ター材9を焼結保持してなるゲッター8を使用している
ため、十分なガス吸着性を示し、高いゲッター効果が認
められる利点もある。
なお、上記実施例においては、ゲッター8として、下
板11aに予めニッケルメッキを施した保持板11を使用し
たが、上記保持板11にはメッキを施さなくてもよい。
また、保持板11の両面にゲッター材9の焼結保持した
例を述べたが、片面にのみ保持してもよく、この場合に
は、ゲッター材9を保持した側の面を、真空断熱層3側
に向けて外瓶2に取り付ければよい。
またさらにこの実施例では、上記ゲッター8を金属製
魔法瓶の外瓶2の内壁(真空断熱層3側の面)に取り付
けたが、内瓶1の外壁(真空断熱層3側の面)に取り付
けてももちろんよい。
次に、以上述べた製造方法に従って、幅8mm、板厚0.1
5mmの帯状鋼板にニッケルメッキを施し、その両面にジ
ルコニウム−アルミニウム合金からなる粉末状のゲッタ
ー9を、幅6mm、厚さ0.1mmに載せ、焼結保持して、帯状
のゲッター8を作成した。これを長さ30mmに切断して得
たゲッター8を、ステンレス鋼製の外瓶2の内壁にスポ
ット溶接により直接取り付けた。この外瓶2を用いて、
上記のような方法により、容量1.0l、口径36mmの金属製
魔法瓶を製造した。この時使用したロウ材6には、ニッ
ケルロウを用い、真空加熱によるロウ付け温度は1000
℃、真空度は1×10-4Torrとした。
この金属製魔法瓶の中に、95℃の湯を満たして24時間
放置したところ、湯温は66℃であり、十分な保温性能を
示していることから、上記ゲッター8のゲッター効果が
十分現れていることが明らかとなった。
〔考案の効果〕
以上説明したように、この考案の金属製魔法瓶のゲッ
ター保持構造は、厚さ0.1〜1.0mmの保持板にゲッター材
が焼結保持されてなる板状ゲッターが、金属製魔法瓶の
外瓶の内壁あるいは内瓶の外壁にスポット溶接によって
直接取り付けられたものであるので、ゲッターの取り付
け作業が簡便で、しかも確実に強固に保持することがで
きる。また従来のように保持金具を必要としない簡便さ
もある。また外瓶の内壁あるいは内瓶の外壁にスポット
溶接によって直接取り付けるので、がたつかず、たとえ
振動などによっても異音がする不都合もない。またゲッ
ターが板状であるので、取り付けの際に場所をとらず、
外瓶と内瓶との間の狭い真空断熱空間にも無理なく取り
付けることができる。またゲッターには、広い表面積を
もつ粉末状のゲッター材が用いられているため、十分な
吸着性能を有し、高いゲッター効果を望むことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案の金属製魔法瓶のゲッター保持構造
の一例を示す概略断面図であり、 第2図および第3図は、それぞれ、ゲッターの一例を示
す斜視図および断面図であり、 第4図は、従来の金属製魔法瓶のゲッター保持構造の一
例を示す概略断面図であり、 第5図は、従来のゲッターの一例を示す概略断面図であ
る。 1……内瓶、2……外瓶、3……真空断熱層、8……ゲ
ッター、9……ゲッター材、11……保持板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 有賀 敬記 東京都港区西新橋1丁目16番7号 日本酸 素株式会社内 (56)参考文献 実公 昭59−31157(JP,Y2)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属製内瓶と金属製外瓶とをそれぞれの口
    部でつなげて内瓶が外瓶内に収容された状態で一体化
    し、かつ内外瓶間の空隙を真空断熱層とした真空二重構
    造の金属製魔法瓶であって、 上記内瓶の外壁あるいは外瓶の内壁に、厚さ0.1〜1.0mm
    の保持板上に粉末ゲッター材を焼結保持してなる板状ゲ
    ッターがスポット溶接によって直接取り付けられた構造
    を有することを特徴とする金属製魔法瓶のゲッター保持
    構造。
JP1989017211U 1989-02-16 1989-02-16 金属製魔法瓶のゲッター保持構造 Expired - Lifetime JPH088748Y2 (ja)

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JPH02109543U JPH02109543U (ja) 1990-09-03
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