JPH01317413A - 真空断熱二重容器およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野Ｊ 本発明は金属製真空断熱二重容器およびその製造方法に
関する６ ［従来の技術１ 従来魔法ビンその他の保温容器として真空二重壁構造を
有するガラス製容器が汎用されていたが、これらは機械
的性質に弱い欠点を持つため、近年、特に携帯用魔法ビ
ンとしてステンレス鋼製魔法ビンが開発され、これが主
流となってきている。（特開昭５７−１３９３１３、特
開昭５９−第２図はゲッタを用いた従来のステンレス魔
法ビンの構造を示した図である。

内筒１１ｉ５よび外筒１２はその首部１３を溶接または
ろう付等により接合し、内、外筒間空間を真空にした後
、外筒の底部に封じ切り板１４を施しである。

この場合、非蒸発型ゲッタ１５を封入して真空度の低下
を防止するようにしている。

ステンレス鋼は、耐食性に優れ、機械的強度も高いとい
う利点を持つ反面、内筒と外筒と間の真空部にガスを放
出し、真空度を低下させ、保温能力が低下する不利益が
ある。金属製魔法ビンの保温性能を支配する熱流因子と
しては。

■　残留気体による対流伝熱 ■　内筒と外筒の間の輻射伝熱 ■　内筒と外筒の接合部での伝導伝熱 がある。

金属製魔法ビンでは■の残留気体についてはゲッタで放
出ガスを吸収し、真空度を上げる。■の輻射については
メツキを施している。■の伝導については熱伝導率の低
い５ＵＳ３０４を使用している。

前記の内筒と外筒間の真空度が低下して保温能力が低下
するのを防止する手段として、ゲッタを真空断熱層内に
封入し、発生するガスを吸収する技術としては、ゲッタ
として非蒸発タイプのＺｒ−Ａβ合金系ゲッタ、特開昭
５９−１０３６３３に示されるようなＺｒ−Ｖ−Ｆｅ合
金系ゲッタ、特開昭６０−２９１１８に示されるＺｒ−
Ｎｉ−Ｎｂ合金等が使用される。

しかしながら、これらの非蒸発タイプのゲッタを使用す
る場合、−船釣に第５図に示すような複雑な工程が必要
である。

■　内筒および外筒の成形 ■　組立て・メツキ処理 ■　真空加熱炉内での排気 ■　ゲッタの装着（真空加熱炉内） ■　排気用開口部の封鎖 または、上記■〜■工程の代わりに、 ■′ゲックの装着 ■′真空引き・封じ切り ■′加熱によるゲッタの活性化 の工程が必要である。

［発明が解決しようとする課題１ 現在使用されているゲッタは、ガス吸収能に優れた金属
粉末を圧縮成形あるいは焼結により成形したものである
ため、脱粒を生じる可能性があり、さらに表面の被毒を
避けるため、不活性ガス雰囲気中に保管する必要があり
、活性化後は真空中におかなければならない６ 以上の点からゲッタの取り扱いには細心の注意とゲッタ
装着のため複雑な工程を必要としていた。

本発明はこれらの従来の金属製真空断熱二重容器の問題
点を解決した新規な容器およびその製造方法を提供する
ことを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は以上のような現状の問題点に鑑み、容器の内外
筒を構成する材料としてゲッタ能力を有する金属を用い
ることにより、ゲッタの装着などの複雑な工程を省くこ
とができることに着目し、完成したものである。

本発明の特徴の一つは、真空断熱二重容器において、真
空断熱層を構成する内外筒の構造材に純ＴｉあるいはＴ
ｉ合金を用いることである。

またこのような容器の製造方法は、ＴｉまたはＴｉ合金
からなる内外筒を両筒間に真空空間を形成するごとく接
合した後、該接合体を真空加熱炉中で真空加熱して内外
筒間空間を真空断熱層とすると共に、真空下で開口部を
閉じることを特徴とする。

〔作用Ｊ Ｔｉはそれ自体ゲッタ作用を有しており、従来のステン
レス鋼製容器に較べ、機械的性質も優れ、保温効果の維
持のため装着する非蒸発ゲッタの装着が不要となり、製
造工程の簡略化が可能となる。さらに比重がステンレス
鋼の半分の４．６と小さいため、容器としての軽量化が
可能である。さらに熱伝導率は５ＵＳ３０４とほぼ同等
であるため保温効果も優れている。

〔実施例１ 以下に真空断熱二重容器の具体的な構成を純Ｔｉを使用
した場合について説明する。第１図に断面構造を示す。

ｌはＴｉ製の内筒、２は外筒である。内筒ｌは、冷間圧
延した冷５ｊ４　Ｔ　ｉ　！ｆｊを成形した後、溶接し
たものである。溶接はアルゴンガスシールド中でのＴＩ
Ｇ溶接、あるいは電子ビーム溶接が適当である。内筒ｌ
および外商２は口部３でろう付けあるいは溶接によって
接合し、二重壁構造を形成する。この接合体を真空加熱
炉内で真空加熱し、壁面を活性化した後、Ｔｉ製真空封
じ切り扱４をろう付けすることにより、開口部を封鎖し
、真空断熱二重容器とする。活性化のための加熱温度は
、８００℃〜９００℃が好ましい。

ろう付けの際のろう材は８００℃〜９００℃でろう付は
可能なリチウム入り銀ろうが適当である。封じ切り板４
は、第３図に示すように封じ切り用のろう材６で４を支
えた状態でセットし、真空加熱炉内の加熱により、第４
図に示すようにろう材６で真空封じ切りを行う。

内面メツキは加工前の表面を鏡面研磨するか、圧延時に
ブライドロールで圧延した材料を用いることにより必要
としなくなる。

第１表に示すような仕様内容積１．Ｏ１２のＴｉ製魔法
ビンを製造し、保温性能をステンレス製魔法ビンと比較
した。内筒、外筒とも冷延Ｔｉ板を用い、成形後溶接し
た。内筒と外筒の接合部も溶接で接合した。溶接はＴＩ
Ｇ溶接で行った。また、この接合体を真空加熱炉内で真
空引き、加熱処理、封じ切り処理を行った。すなわち、
第３図の形に封じ切り板４をセットしくろう材６はリチ
ウム入り銀ろうを使用）、真空加熱炉内に装入し、１Ｏ
−５Ｔｏｒｒまで真空引きを行った後、８００℃まで加
熱し、３０分保持した。その後、９００℃まで加熱し、
封じ切りを行った後、２００℃まで炉冷、その後、大気
中で冷却し、真空断熱二重容器とした。

実施例Ａは内筒板厚０．４　ｍ　ｍ、外筒板厚０．５ｍ
ｍの板を用い、実施例Ｂは内筒板厚０．６　ｍ　ｍ、外
筒板厚０．７　ｍ　ｍのものを使用した例である。比較
例Ｃはステンレス製二重容器である。その結果を第１表
に示した。

実施例Ａ、Ｂ共にステンレス魔法ビンと同等の保温能力
を示し、また軽量化を図ることができた。

〔発明の効果］ 本発明により軽量の真空断熱二重容器を製造することが
可能となる。また、ゲッタの装着が不要となり、特殊な
形状の容器も製造が可能となる。

本発明では、ゲッタの装着工程を省略し、製造期間を短
縮することができる。また、製造後衝撃等によりゲッタ
が破壊して異音の原因になることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例のＴｉ製真空断熱二重容器の構
造を示す断面図、第２図は従来のステンレス製真空断熱
二重容器の構造を示す断面図、第３図、第４図は真空封
じ切り方法の説明図、第５図は従来の金属製真空断熱容
器の製造工程を示す工程図である。 ｌ・・・Ｔｉ製内筒 ２−・・Ｔｉ製外筒 ３・・・内筒と外筒の接合部 ４・・・真空封じ用Ｔｉ坂 １１・・・内筒 ｌ２・・・外筒 １３−−・接合部 １４・・・封じ切り叛 １５・・・非蒸発型ゲッタ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　内筒と外筒からなる二重壁構造を有し、両筒間に形
   成される空間が真空である二重容器において、内筒およ
   び外筒にゲッタ作用を有するＴｉまたはＴｉ合金を用い
   たことを特徴とする金属製真空断熱二重容器。 ２　ＴｉまたはＴｉ合金からなる内外筒を両筒間に真空
   空間を形成するごとく接合した後、該接合体を真空加熱
   炉中で真空加熱して内外筒間空間を真空断熱層とすると
   共に、真空下で開口部を閉じることを特徴とする金属製
   真空断熱二重容器の製造方法。