JPH0886864A - 移動体通信装置 - Google Patents

移動体通信装置

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Publication number
JPH0886864A
JPH0886864A JP7184318A JP18431895A JPH0886864A JP H0886864 A JPH0886864 A JP H0886864A JP 7184318 A JP7184318 A JP 7184318A JP 18431895 A JP18431895 A JP 18431895A JP H0886864 A JPH0886864 A JP H0886864A
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JP
Japan
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signal
antenna
unit
response unit
response
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Application number
JP7184318A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Kago
義行 加後
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一の通信エリアに複数の移動体が存在する
場合でも、通信を行った移動体を確実に特定可能にする
こと。 【解決手段】 車両に搭載される応答ユニット6は、パ
イロット信号を受信したときにアンテナユニット2との
間で電波信号によるデータ通信を行う。アンテナユニッ
ト2は、道路上に設定された通信エリアに向けてパイロ
ット信号の送信動作を行うと共に、上記データ通信に応
じて応答ユニット6に設けられたICカード6bの記憶
残高金額情報を書き替える。方位検出回路14は、方位
誤差判定用アンテナ4が電波信号を受信したときに、そ
の電波信号に対する当該アンテナ4の方位指向誤差をモ
ノパルス方式により検出する。処理回路15は、方位検
出回路14の出力に基づいて応答ユニット6からの信号
成分のみを抽出し、その抽出信号に基づいて応答ユニッ
ト6の位置を特定可能な位置信号を発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体が予め設定
された通信エリアにあるときに、当該移動体に設けられ
た応答ユニットと上記通信エリアに対応して設けられた
アンテナユニットとの間でデータの授受を行うようにし
た移動体通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の移動体通信装置としては、例え
ば特開平6−13933号公報に記載されたものが知ら
れているが、このような通信装置を、例えば有料道路に
おける通行料金の自動徴収システムに導入した場合に
は、走行状態の車両との間でデータ授受を行うことによ
り通行料金の徴収が可能であるから、従前の通行料金徴
収システムのような料金ゲートを不要にできて、料金ゲ
ートの存在に起因した車両渋滞を来たす虞がなくなると
共に、料金徴収業務のための人員を削減できるなどの利
点がある。
【0003】上記のような通行料金自動徴収システムを
実現するに際して、例えばプリペイドカード方式を採用
する場合には、車両側に、呼出信号を受信したときに応
答信号を含む電波信号の送信動作を行う応答ユニットを
搭載し、この応答ユニットによってプリペイドカードに
記録された残高金額情報を書き替え可能に構成する。ま
た、有料道路の走行車線ごとに設定された通信エリアに
向けて前記呼出信号の送信動作を行うアンテナユニット
を設け、このアンテナユニットに対して、前記応答ユニ
ットからの応答信号を受信したときに当該応答ユニット
との間でデータの授受を行って、前記プリペイドカード
の残高金額情報を料金分だけ減少させる機能を付与する
ことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成した場合には、例えば、1走行車線分の通信
エリアに2台の車両が並行して進入した状態(このよう
な状態は二輪自動車の場合に発生する可能性が高い)、
特には応答ユニットを搭載した適正車両と搭載していな
い不正車両とが並行して進入した状態で、適正車両との
通信に応じた料金の徴収を行った場合に、アンテナユニ
ット側では、どちらの車両と通信を行ったかを特定する
ことが不可能になるという事情がある。このように不正
車両の特定が不可能であった場合には、当該不正車両か
らの料金徴収が困難であり、また、適正車両を不正車両
と誤認してトラブルを招く虞があるなど、通行料金自動
徴収システムそのものが成立しなくなるという重大な問
題に繋がってしまう。
【0005】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、同一の通信エリアに複数の
移動体が存在する場合でも、通信を行った移動体を確実
に特定可能となる移動体通信装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、移動体に設けられ呼出信号を受信したとき
に応答信号を含む電波信号の送信動作を行う応答ユニッ
トと、前記移動体の移動経路に設定された通信エリアに
向けて前記呼出信号の送信動作を行うと共に、前記応答
ユニットからの電波信号の受信に応じて当該応答ユニッ
トとの間でデータの授受を行うアンテナユニットとを備
えた移動体通信装置において、前記アンテナユニット
に、前記応答ユニットからの電波信号の方位に基づいて
当該応答ユニットが設けられた移動体を特定可能な信号
を発生する方位検出手段を設ける構成としたものであ
る。
【0007】このような構成とした場合には、アンテナ
ユニットは、移動体の移動経路に設定された通信エリア
に向けて呼出信号の送信動作を行うようになるから、そ
の移動体が通信エリア内に移動されたときには、移動体
に設けられた応答ユニットが呼出信号を受信するように
なる。すると、応答ユニットは、応答信号を含む電波信
号の送信動作を行うようになるため、その電波信号を受
信したアンテナユニットが、上記応答信号の送信源とな
った応答ユニットとの間でデータの授受を行うようにな
る。
【0008】この場合、上記アンテナユニットには、応
答ユニットからの電波信号の方位に基づいて当該応答ユ
ニットが設けられた移動体を特定可能な信号を発生する
方位検出手段を設けられているから、同一の通信エリア
に複数の移動体が存在する場合でも、上記のようなデー
タ授受のための通信を行った移動体を確実に特定できる
ようになる(請求項1)。
【0009】また、前記アンテナユニットを、前記呼出
信号及び応答信号の送受信を行うための通信用アンテナ
と、前記応答ユニットからの電波信号を互いに異なる位
相で受信する複数の単位アンテナを組み合わせた方位誤
差判定用アンテナとを備えた構成とした上で、前記方位
検出手段を、前記方位誤差判定用アンテナの各単位アン
テナ出力の和信号及び差信号を利用して前記電波信号の
発生源となった応答ユニットを特定する構成としても良
い。
【0010】このような構成によれば、アンテナユニッ
トは、前記呼出信号及び応答信号の送受信を通信用アン
テナを通じて行う。また、アンテナユニットは、前記応
答ユニットからの電波信号を、複数の単位アンテナを組
み合わせた方位誤差判定用アンテナによって互いに異な
る位相で受信する。方位検出手段は、前記方位誤差判定
用アンテナの各単位アンテナ出力の和信号及び差信号を
利用して前記電波信号の発生源となった応答ユニットを
特定するものであり、以てデータ授受のための通信を行
った移動体の特定を確実に行い得るようになる(請求項
2)。
【0011】さらに、前記アンテナユニットを、前記呼
出信号の送信のみを行うための通信用アンテナと、前記
応答ユニットからの電波信号を互いに異なる位相で受信
する複数の単位アンテナを組み合わせた方位誤差判定用
アンテナとを備えると共に、前記方位誤差判定用アンテ
ナの各単位アンテナの受信信号を合成した信号を応答ユ
ニットから送信される電波信号として利用する構成とし
た上で、前記方位検出手段を、前記方位誤差判定用アン
テナの各単位アンテナ出力の和信号及び差信号を利用し
て前記電波信号の発生源となった応答ユニットを特定す
る構成としても良い。
【0012】このような構成によれば、アンテナユニッ
トは、前記呼出信号の送信を通信用アンテナを通じて行
うと共に、前記応答ユニットからの電波信号を、複数の
単位アンテナを組み合わせた方位誤差判定用アンテナに
よって互いに異なる位相で受信し、このような各単位ア
ンテナの受信信号を合成した信号を応答ユニットから送
信される電波信号として利用する。方位検出手段は、前
記方位誤差判定用アンテナの各単位アンテナ出力の和信
号及び差信号を利用して前記電波信号の発生源となった
応答ユニットを特定するものであり、以てデータ授受の
ための通信を行った移動体の特定を確実に行い得るよう
になると共に、アンテナユニットに付随する回路構成を
簡単化できるようになる(請求項3)。
【0013】前記方位誤差アンテナの各単位アンテナ
を、互いに隣接して設定された第1及び第2の受信エリ
アからの電波信号を受信するように配置した上で、前記
方位誤差アンテナの出力に基づいて前記第1及び第2受
信エリアからの電波信号の和及び差を演算する演算手段
を設け、前記方位検出手段を、前記演算手段による和信
号が設定値を越えたか否かに基づいて前記第1の受信エ
リア或いは第2の受信エリアへの応答ユニットの進入を
判断すると共に、当該演算手段による差信号の極性に基
づいて応答ユニットが進入した受信エリアを特定する構
成としても良い。
【0014】この構成によれば、応答ユニットが設けら
れた移動体が第1及び第2の受信エリアの何れかに進入
するのに応じて、演算手段が演算する和信号が設定値を
越えるようになるから、方位検出手段が、その和信号に
基づいて第1の受信エリア或いは第2の受信エリアへの
応答ユニットの進入を判断するようになる。また、この
よう車両が受信エリアへ進入した状態では、演算手段が
演算する差信号の極性が、応答ユニットが第1のエリア
にあるときと第2のエリアにあるときとで逆極性となる
ものであり、方位検出手段は、上記差信号の極性に基づ
いて応答ユニットが進入した受信エリアを特定するよう
になる(請求項4)。
【0015】前記アンテナユニットを、前記呼出信号及
び応答信号の送受信を行うための通信用アンテナと、前
記応答ユニットからの電波信号を受信するためのホーン
アンテナより成る方位誤差判定用アンテナとを備えた構
成とすると共に、前記方位検出手段を、前記方位誤差判
定用アンテナが前記応答ユニットからの電波信号を受信
したときの高次モード放射特性を利用して前記電波信号
の発生源となった応答ユニットを特定する構成としても
良い。
【0016】この構成によれば、アンテナユニットは、
前記呼出信号及び応答信号の送受信を通信用アンテナを
通じて行う。また、アンテナユニットは、前記応答ユニ
ットからの電波信号を、ホーンアンテナより成る方位誤
差判定用アンテナによって受信する。方位検出手段は、
前記方位誤差判定用アンテナが受信した電波信号の高次
モード放射特性を利用して前記電波信号の発生源となっ
た応答ユニットを特定するものであり、以てデータ授受
のための通信を行った移動体の特定を確実に行い得るよ
うになる(請求項5)。
【0017】前記アンテナユニットを、前記呼出信号及
び応答信号の送受信を行うための通信用アンテナと、上
記呼出信号の通信エリアを複数に分割した各単位エリア
からの電波信号を受信する複数の方位アンテナとを備え
ると共に、前記方位検出手段を、前記複数の方位アンテ
ナの各受信レベルを比較した結果に基づいて、前記電波
信号の発生源となった応答ユニットが前記複数の単位エ
リアのうちのどこに存在するかを特定する構成としても
良い。
【0018】この構成によれば、アンテナユニットは、
前記呼出信号及び応答信号の送受信を通信用アンテナを
通じて行う。また、アンテナユニットは、上記呼出信号
の通信エリアを複数に分割した各単位エリアからの電波
信号を複数の方位アンテナにより受信する。方位検出手
段は、前記複数の方位アンテナの各受信レベルを比較し
た結果に基づいて前記電波信号の発生源となった応答ユ
ニットが前記複数の単位エリアのうちのどこに存在する
か特定するものであり、以てデータ授受のための通信を
行った移動体の特定を確実に行い得るようになる(請求
項6)。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を有料道路における
通行料金自動徴収システムに適用した第1実施例につい
て図1〜図4を参照しながら説明する。全体の概略構成
を示す図4において、例えば片側2車線の有料道路Rに
は、通行車両のチェックポイントである通信装置用跨線
橋1が設けられており、この跨線橋1には各車線の上方
に位置するようにしてアンテナユニット2、2が設置さ
れている。
【0020】この場合、各アンテナユニット2は、移動
体である車両Vの進行方向Wに正対するように設置され
た通信用アンテナ3及び方位誤差判定用アンテナ4を備
えた構成となっている。上記通信用アンテナ3は、例え
ば準マイクロ波帯の電波を通信媒体としたもので、対応
する車線上に設定された通信エリア5に向けて設置され
ている。尚、通信用アンテナ3は、指向性及び遠距離通
信性能の向上を図るために、例えば、プリント基板上に
マイクロストリップラインによるパッチアンテナを複数
個配列して構成されている。
【0021】また、方位誤差判定用アンテナ4も前記通
信エリア5に向けて設置されており、この方位誤差判定
用アンテナ4は、電波発生源(この場合、後述する応答
ユニット6)からの準マイクロ波帯の電波信号の方位
を、所謂モノパルス方式の一種である複数ホーン方式に
より検出するためのもので、例えば、ホーンアンテナよ
り成る4個の単位アンテナを、アンテナ軸を中心に水平
方向及び上下方向へ所定角度ずつ偏位させた状態で組み
合わせることにより、各単位アンテナにおいて上記電波
信号を互いに異なる位相で受信する構成となっている。
【0022】跨線橋1には、アンテナユニット2、2と
背中合わせ状態でビデオカメラ7、7が設けられてい
る。この場合、各ビデオカメラ7は車両Vの進行方向W
に向けて設置されており、跨線橋1を通過した車両を撮
像できるようになっている。
【0023】また、有料道路Rの各車線には、跨線橋1
の下方に位置した部分に車両検知器8、8が埋設されて
いる。この場合、各車両検知器8は、例えば複数のルー
プアンテナを利用したもので、対応する車線上を車両が
通過するときに、その通過台数を特定できる検知信号を
発生する構成となっている。尚、例えば、跨線橋1側に
設けた光学センサによって同様機能の車両検知器を構成
することも可能であり、また、ビデオカメラ7が撮像す
る画像の映像分析によって通過車両の台数を特定可能な
検知信号を発生する構成としても良い。
【0024】図1には電気的構成の要部が機能ブロック
の組み合わせにより示されており、以下これについて説
明する。アンテナユニット2において、発振器9の発振
周波数は、移動体識別用として割り当てられた準マイク
ロ波帯(2.45GHz帯)の所定周波数に設定されて
おり、その発振信号は、変調器10及びサーキュレータ
11を介した後に通信用アンテナ3から搬送電波信号と
して送信されるようになっている。変調器10は、上記
発振信号をコントローラ12からの送信データに基づい
て変調するためのものであり、その変調信号が後述する
ような各送信データ信号(パイロット信号、認証メッセ
ージ信号(質問信号)、書き込み指令信号)として通信
用アンテナ3から送信される。つまり、通信用アンテナ
3からは、常時において所定周波数の無変調の搬送電波
信号が送信されており、コントローラ12から送信デー
タが与えられたときには、上記搬送電波信号に変調がか
けられて所定の送信データ信号が送信されることにな
る。
【0025】復調器13は、通信用アンテナ3が受信し
た電波信号をサーキュレータ11を介して受けるように
なっており、その復調信号を受信データとしてコントロ
ーラ12に与える。尚、通信用アンテナ3及び方位誤差
判定用アンテナ4は、前記発振器9の発振周波数に応じ
た比較的狭い周波数帯域の電波信号のみを受信するよう
に構成されている。
【0026】方位検出回路14は、方位誤差判定用アン
テナ4が電波信号を受信したときに、その電波信号に対
する当該アンテナ4の方位指向誤差を、周知のモノパル
ス方式により検出するためのもので、方位誤差判定用ア
ンテナ4を構成する4個の単位アンテナ(ホーンアンテ
ナ)の出力に基づいて、受信電波信号に対する方位方向
(水平方向)及び俯仰方向の各方位指向誤差を示す方位
信号及び俯仰信号を出力するようになっている。
【0027】処理回路15は、本発明でいう方位検出手
段に相当するもので、方位検出回路14が出力する前記
方位信号及び俯仰信号から、応答ユニット6からの信号
成分(前記搬送電波信号と等しい周波数成分)のみを抽
出すると共に、その抽出信号に基づいて、方位誤差判定
用アンテナ4が受信した電波信号の発生源の方向を特定
可能な位置信号を発生する構成となっており、その位置
信号をコントローラ12に与える。
【0028】録画装置16は、ビデオカメラ7による撮
像画像を録画可能に設けられており、その録画動作の開
始及び停止制御はコントローラ12により行われる構成
となっている。尚、上記録画装置16は、ビデオテープ
レコーダ、光磁気ディスク、ハードディスクなどにより
構成できる。
【0029】一方、応答ユニット6は、有料道路を通行
する車両に搭載されるもので、前記通信用アンテナ3か
らの電波信号を、アンテナ6aにより受信可能に構成さ
れている。この場合、上記アンテナ6aは、プリント基
板上に形成されたマイクロストリップラインによるパッ
チアンテナによって構成されたもので、返信用の電波信
号を送信するためにも使用される。また、上記応答ユニ
ットは、通行料金精算用のプリペイドカードであるIC
カード6bがセットされる構成となっており、このIC
カード6bは、その金額メモリ領域に記憶されている残
高金額情報が、前記アンテナユニット2との間の後述の
ようなデータ授受により減額されるようになっている。
【0030】図3には、応答ユニット6の動作内容の概
略が示されており、以下これについて説明する。即ち、
応答ユニット6は、アンテナユニット2から後述のよう
に送信されるパイロット信号(本発明でいう呼出信号に
相当)を受信するまで待機し(ステップT1)、パイロ
ット信号を受信したときには、その後においてアンテナ
ユニット2から送信される無変調の搬送電波信号に変調
をかけることによって、当該応答ユニット6に固有のI
Dコードを含むパイロット応答信号を作成し、そのパイ
ロット応答信号をアンテナ6aを通じて送信する(ステ
ップT2)。
【0031】次いで、アンテナユニット2から後述のよ
うに送信される認証メッセージ信号を受信するまで、若
しくは比較的短い所定時間が経過するまで待機し(ステ
ップT3、T4)、認証メッセージ信号を受信すること
なく所定時間が経過したときには、ステップT1以降の
制御をやり直す。これに対して、認証メッセージ信号を
受信したときには、データ読み出し・送信処理ルーチン
T5において、ICカード6bに記憶されている残高金
額情報を読み出すと共に、その認証メッセージ信号に引
き続いてアンテナユニット2から送信される無変調の搬
送電波信号に変調をかけることによって、残高金額情報
及び応答ユニット6に独自の車載機IDコードを含む質
問応答信号を作成し、その質問応答信号をアンテナ6a
を通じて送信する。
【0032】この後には、アンテナユニット2から後述
のように送信される書き込み指令信号を受信するまで、
若しくは比較的短い所定時間が経過するまで待機し(ス
テップT6、T7)、書き込み指令信号を受信すること
なく所定時間が経過したときには、ステップT1以降の
制御をやり直す。これに対して、書き込み指令信号を受
信したときには、データ書き込み・送信処理ルーチンT
8を実行した後にステップT1以降の制御を再実行す
る。この場合、上記処理ルーチンT8においては、IC
カード6bに金額メモリ領域に上記書き込み指令信号に
含まれる新たな残高金額情報を書き込むと共に、アンテ
ナユニット2からの無変調の搬送電波信号に変調をかけ
ることによって上記残高金額情報の書き替え(つまり通
行料金の徴収)が完了したことを示す完了信号を作成
し、その完了信号をアンテナ6aを通じて送信する。
【0033】さて、前記コントローラ12は、予め設定
されたプログラム、復調器13からの受信信号、処理回
路15からの位置信号及び前記車両検知器8からの検知
信号に基づいて、前記アンテナユニット2及び録画装置
16の制御を行うと共に、図示しないホストコンピュー
タにデータを送信する機能を備えており、以下において
は、このコントローラ12による制御内容について関連
した作用と共に説明する。
【0034】即ち、図2において、コントローラ12
は、初期設定ステップS1を実行した後には、通信用ア
ンテナ3を通じてパイロット信号を送信するためのステ
ップS2を実行する。具体的には、このステップS2で
は、変調器10にパイロット信号用の送信データを与え
ることによって発振器9からの発振信号を変調するもの
であり、これに応じた変調信号が、通信用アンテナ3か
らパイロット信号として送信される。
【0035】次いで、応答ユニット6からの応答信号
(パイロット応答信号、質問応答信号)を受信するま
で、若しくは予め設定された繰り返し出力周期に対応し
た一定時間T(30m秒程度)が経過するまで待機し
(ステップS3、S4)、上記応答信号を受信すること
なく一定時間Tが経過したときには、車両検知器8から
の検知信号に基づいて、対応する車線上を通過する車両
の有無を判定する(ステップS5)。
【0036】このとき、通過車両がなかった場合にはス
テップS2に戻ってパイロット信号を再送信するが、通
過車両があった場合には、録画装置16を駆動してビデ
オカメラ7による通過車両の映像を録画する記録処理ル
ーチンS11を実行し、この後にステップS2以降の制
御を実行する。尚、上記記録処理ルーチンS11では、
録画データに対応した日付、時刻、通行料金などの関連
データも同時に記録されるものであり、斯様な録画デー
タなどは、その後における通行料金の請求に利用され
る。
【0037】これに対して、応答信号を受信したときに
は、送信処理ルーチンS6を実行する。このルーチンS
6では、変調器10に対して、受信した応答信号の種類
に応じた送信データを与えることによって発振器9から
の発振信号を変調し、これに応じた変調信号を通信用ア
ンテナ3から送信する。具体的には、受信した応答信号
が前記パイロット応答信号であった場合には前記認証メ
ッセージ信号を送信し、同受信信号が質問応答信号であ
った場合には前記書き込み指令信号を送信する。この場
合、上記書き込み指令信号には、該当する応答信号によ
り示される残高金額情報から有料道路Rの通行料金を差
し引いた金額が、新たな残高金額情報として含まれるも
のである。
【0038】上記送信処理ルーチンS6の実行後には、
通信車両の位置特定ルーチンS7を実行する。このルー
チンS7では、処理回路15からの位置信号によって方
位誤差判定用アンテナ4が受信した電波信号の発生源の
方向、つまり通信用アンテナ3を介して前述のようなデ
ータ授受を行った応答ユニット6を搭載した車両の位置
を特定して記憶する。
【0039】次いで、応答ユニット6からの完了信号を
受信するまで、若しくは予め設定された所定時間が経過
するまで待機し(ステップS8、S9)、完了信号を受
信することなく所定時間が経過したときには、前記ステ
ップS5以降の制御を実行する。
【0040】また、完了信号を受信したときには、車両
検知器8からの検知信号に基づいて、対応する車線上を
2台以上の車両が通過したか否か、換言すれば上述のよ
うなデータ通信を行うことなく通過した車両が存在する
か否かを判定し(ステップS10)、非通信車両がない
場合には、そのままステップS2へ戻るが、非通信車両
があった場合には、前述した記録処理ルーチンS11を
実行してステップS2へ戻る。
【0041】以上要するに、上記した本実施例の構成に
よれば、1走行車線に対応した同一の通信エリア5に2
以上の車両が並行して進入した場合でも、通行料金を徴
収するためのデータ通信を行った応答ユニット6を搭載
した車両を確実に特定できるものであり、非通信車両つ
まり通行料金が未徴収の車両が跨線橋1部分を通過した
ときには、当該車両を撮像した画像を録画装置に自動的
に記録できるものである。従って、同一の通信エリア5
に対して、応答ユニット6を搭載した適正車両と搭載し
ていない不正車両とが並行して進入した状態でも、従来
構成のように、不正車両からの料金徴収が困難となった
り、適正車両を不正車両と誤認してトラブルを招くなど
の虞がなくなるものである。
【0042】また、データ通信を行った応答ユニット6
の特定を、当該応答ユニット6からの電波信号の方向を
検出して行う構成、具体的には、ホーンアンテナより成
る4個の単位アンテナを備えた方位誤差判定用アンテナ
4を利用したモノパルス方式により行う構成としたか
ら、上記電波信号の方向、ひいてはデータ通信を行った
応答ユニット6の特定を確実に行い得るようになる。
尚、方位誤差判定用アンテナ4は、さらに多数のホーン
アンテナを備えたマルチホーンタイプとしても良いもの
である。
【0043】ここで、上記第1実施例では、応答ユニッ
ト6からの電波信号の方位を、モノパルス方式の一種で
ある複数ホーン方式により検出する構成としたが、他の
モノパルス方式である高次モード方式により検出する構
成としても良いものである。即ち、このような高次モー
ド方式を採用する場合には、応答ユニット6からの電波
信号を受信するためのホーンアンテナより成る方位誤差
判定用アンテナを設けると共に、その方位誤差判定用ア
ンテナに入射する電波信号の方向がアンテナ軸からずれ
たときに発生する高次モードの放射特性を利用して、当
該電波信号の方向(ひいては電波信号の発生源となった
応答ユニット6)を特定する方位検出手段を設ける構成
とすれば良い。
【0044】図5には本発明の第2実施例が示されてお
り、以下これについて前記第1実施例と異なる部分のみ
説明する。即ち、この実施例で用いられるアンテナユニ
ット2′は、通信用アンテナ3を信号の送信のみに利用
すると共に、方位検出回路14に対して、方位信号及び
俯仰信号の出力機能の他に、方位誤差判定用アンテナ4
の各単位アンテナの受信信号を合成した和信号を出力す
る機能を付加したものであり、その和信号は復調器13
により復調された後に受信データとしてコントローラ1
2に与えられる。
【0045】このように構成した本実施例においても、
前記第1実施例と同様の効果を奏するものであり、特に
本実施例では、アンテナユニット2′側に第1実施例の
ようなサーキュレータ11を設ける必要がなくなるか
ら、その回路構成を簡単化できるようになる。
【0046】図6及び図7には、前記第1実施例と同様
の効果を奏する本発明の第3実施例が示されており、以
下これについて第1実施例と異なる部分のみ説明する。
即ち、この実施例では、第1実施例における方位誤差判
定用アンテナ4、方位検出回路14及び処理回路15に
代えて、例えば4個の方位アンテナ17a〜17d、復
調器18a〜18d及びレベル判定器19(本発明でい
う方位検出手段に相当)を設ける構成としたものであ
る。
【0047】この場合、上記方位アンテナ17a〜17
dは、図7に示すように、有料道路R上に設定された通
信エリア5を4つに分割した各単位エリア5a〜5dか
らの電波信号を受信するペンシルビームアンテナにより
構成される。
【0048】また、レベル判定器19は、復調器18a
〜18dを介して与えられる各方位アンテナの受信レベ
ルをそれぞれ比較した結果に基づいて、電波信号の発生
源となった応答ユニット6が前記複数の単位エリア5a
〜5dのうちのどこに存在するかを特定した位置信号を
発生する構成となっており、その位置信号はコントロー
ラ12に与えられて前記第1実施例の場合と同様に利用
される。
【0049】図8〜図22には、前記第1実施例におけ
る車両走行位置特定機能に係る構成を具体化した本発明
の第4実施例が示されており、以下においては、この第
4実施例について第1実施例と異なる部分のみ説明す
る。
【0050】この第4実施例では、図9に摸式的に示す
ように、跨線橋1に設置されたアンテナユニット2の通
信用アンテナ3による通信エリア5内に、方位誤差判定
用アンテナ4が有する4個の単位アンテナ4a〜4d
(図10参照)による受信エリアXA〜XDを図示のよ
うに設定した状態となっている。
【0051】具体的には、本発明でいう第1及び第2の
受信エリアに相当した受信エリアXA及びXB、並びに
同じく第1及び第2の受信エリアに相当した受信エリア
XC及びXDは、車両進行方向Wに対して交差する方向
に互いに隣接して設定されたおり、また、受信エリアX
A及びXBと受信エリアXC及びXDとは、車両進行方
向Wへ隣接した状態で設定されている。
【0052】この場合、説明の便宜上、各受信エリアX
A〜XDの大きさは同じであるものとし、受信エリアX
Aは前列左側(矢印Wで示す車両進行方向に対して手前
側で尚且つ左側という意味)に位置するものと定義し、
また、受信エリアXB、XC、XDは、それぞれ前列右
側、後列左側、後列右側に位置するものと定義する。さ
らに、以下においては、各単位アンテナ4a、4b、4
c、4dが電波信号を受信したときの出力をそれぞれ
A、B、C、Dとして表現する。
【0053】尚、方位誤差判定用アンテナ4は、前にも
述べたように、ホーンアンテナより成る4個の単位アン
テナ4a〜4dを、アンテナ軸を中心に水平方向及び上
下方向へ所定角度ずつ偏位させた状態で組み合わせた構
成となっており、各受信エリアXA〜XDは、車両の進
行方向W及びこれに直交した方向に隣接するもの同士が
図示のように一部ずつ重複した状態に設定されている。
また、各受信エリアXA〜XDの大きさは、小型の二輪
車が2台入れない程度の大きさ以下に設定される。
【0054】図8には、方位誤差判定用アンテナ4の単
位アンテナ4a〜4dからの出力を受ける方位検出回路
20の内部構成が摸式的に示されている。この図8にお
いて、方位検出回路20は以下のような演算を行う第1
〜第3の演算回路20a〜20cを含んで構成されてい
る。
【0055】第1の演算回路20a…前列の受信エリア
XA、XBに対応した単位アンテナ4a、4bからの出
力A、Bの和(A+B)及び差(A−B)を演算、 第2の演算回路20b…、後列の受信エリアXC、XD
に対応した単位アンテナ4c、4dからの出力C、Dの
和(C+D)及び差(C−D)を演算、 第3の演算回路20c…第1及び第2の演算回路20a
及び20bの演算結果を利用して、各出力A〜Dの総和
(A+B+C+D)、前列の受信エリアXA、XBに対
応した出力A、Bの和と後列の受信エリアXC、XDに
対応した出力C、Dとの差(A+B−(C+D))、左
側の受信エリアXA、XCに対応した出力A、Cの和と
右側の受信エリアXB、XDに対応した出力B、Dとの
差(A+C−(B+D))を演算。
【0056】ここで、第1の演算回路20aで得られる
和信号(A+B)が予め設定されたしきい値以上となっ
た状態時には、応答ユニット6を搭載した車両が前列の
受信エリアXA、XBの何れかに進入したものと判定で
きる。また、この状態で、第1の演算回路20aで得ら
れる差信号(A−B)が正の値であったときには、進入
車両が左側の受信エリアXAにあるものと判定でき、当
該差信号(A−B)が負の値であったときには、進入車
両が右側の受信エリアXBにあるものと判定できること
になる。
【0057】第2の演算回路20bで得られる和信号
(C+D)が予め設定されたしきい値以上となった状態
時には、応答ユニット6を搭載した車両が後列の受信エ
リアXC、XDの何れかに進入したものと判定できる。
また、この状態で、第2の演算回路20bで得られる差
信号(C−D)が正の値であったときには、進入車両が
左側の受信エリアXCにあるものと判定でき、当該差信
号(C−D)が負の値であったときには、進入車両が右
側の受信エリアXDにあるものと判定できることにな
る。
【0058】第3の演算回路20cで得られる和信号
(A+B+C+D)が予め設定されたしきい値以上とな
った状態時には、応答ユニット6を搭載した車両が受信
エリアXA〜XDの何れかに進入したものと判定でき
る。また、この状態で、第3の演算回路20cで得られ
る差信号(A+B−(C+D))が正の値であったとき
には、進入車両が前列の受信エリアXA、XBにあるも
のと判定でき、当該差信号(A+B−(C+D))が負
の値であったときには、進入車両が後列の受信エリアX
C、XDにあるものと判定できることになる。さらに、
第3の演算回路20cで得られる差信号(A+C−(B
+D))が正の値であったときには、進入車両が左側の
受信エリアXA、XCにあるものと判定でき、当該差信
号(A+C−(B+D))が負の値であったときには、
進入車両が右側の受信エリアXC、XDにあるものと判
定できることになる。
【0059】従って、上記のような第1〜第3の演算回
路20a〜20cの演算結果を、別途に設けられた方位
検出手段としての処理回路(図示せず)により、比較的
早い周期で定期的にモニタすることによって、応答ユニ
ット6を搭載した車両の受信エリアXA〜XD内におけ
る走行位置をほぼリアルタイムで判定できるものであ
り、以下においては、このような車両の走行位置判定に
関する具体例について説明する。
【0060】即ち、図11には、応答ユニット6を搭載
した車両Vが左側の受信エリアXA、XCを順次通過す
る場合の位置関係が摸式的に示され、図12には、この
場合におけるアンテナユニット2の通信用アンテナ3及
び車両V側の応答ユニット6間の送受信シークエンス
と、方位検出回路20内で得られる前述した和信号(A
+B)、(C+D)、差信号(A−B)、(C−D)、
(A+B−(C+D))の出力タイミングとの関係が示
されている。
【0061】図12に示すように、アンテナユニット2
は、搬送電波信号(キャリア信号)を変調して成るパイ
ロット信号PLを比較的早い周期で繰り返し出力するも
のであり、応答ユニット6からのパイロット応答信号P
LRを受信したときには、認証メッセージ信号(質問信
号)AMを送信し、これに応じて応答ユニット6からア
ンサバックされる質問応答信号RDを受信したときに
は、書き込み指令信号WDを送信し、この後に応答ユニ
ット6からアンサバックされる完了信号ENDを受信し
たときには、終了確認信号ACKを送信する構成となっ
ている。
【0062】尚、応答ユニット6は、アンテナユニット
2からの搬送電波信号を受信した時点でウェークアップ
し、パイロット信号PLを受信している期間中はパイロ
ット応答信号PLRを送信する動作を繰り返す構成とな
っている。
【0063】図12の例では、第1の演算回路20aに
よる和信号(A+B)及び第2の演算回路20bによる
和信号(C+D)は、それぞれ二点鎖線で示すエンベロ
ープ曲線E1及びE2のように変化するものであり、そ
れらのレベルがしきい値以上あるか否かに基づいて、車
両Vが受信エリアXA〜XD内に存するか否かを判定で
きる。
【0064】また、第1の演算回路20aによる差信号
(A−B)及びこれに遅れて出力される第2の演算回路
20bによる差信号(C−D)は、何れも正の値であ
り、これにより車両Vが左側の受信エリアXA、XCを
走行している旨の判定を行うことができる。
【0065】さらに、第3の演算回路20cで得られる
差信号(A+B−(C+D))は、正の値から負の値に
変化しており、正の値の期間には車両Vが前列の受信エ
リアXA、XBを走行中であると判定でき、負の値の期
間には車両Vが後列の受信エリアXC、XDを走行中で
あると判定できるようになる。
【0066】従って、以上のような各信号の出力状態に
基づいて、車両が受信エリアXA、XCを順次通過する
場合における走行位置(受信エリアXA〜XDのうちど
れを通過中であるか)をリアルタイムで判定できること
になる。
【0067】また、図13に摸式的に示すように、応答
ユニット6を搭載した車両Vが右側の受信エリアXB、
XDを順次通過する場合、方位検出回路20内で得られ
る和信号(A+B)、(C+D)、差信号(A−B)、
(C−D)、(A+B−(C+D))は、図14に示す
ようなタイミングで変化するものである。
【0068】この場合、第1の演算回路20aによる和
信号(A+B)及び第2の演算回路20bによる和信号
(C+D)のレベルがしきい値以上あるか否かに基づい
て、車両Vが受信エリアXA〜XD内に存するか否かを
判定でき、第1の演算回路20aによる差信号(A−
B)及びこれに遅れて出力される第2の演算回路20b
による差信号(C−D)が何れも負の値であることに基
づいて、車両Vが右側の受信エリアXB、XDを走行し
ている旨の判定を行うことができる。さらに、第3の演
算回路20cで得られる差信号(A+B−(C+D))
が、正の値であるか負の値であるかに基づいて、車両V
が前列の受信エリアXA、XB及び後列の受信エリアX
C、XDの何れを走行中であるかを判定できるようにな
る。
【0069】従って、以上のような各信号の出力状態に
基づいて、車両が受信エリアXB、XDを順次通過する
場合における走行位置をリアルタイムで判定できること
になる。
【0070】尚、車両Vが受信エリアA及びBの重複部
分を走行している状態では、上記差信号(A−B)が零
または零に近い状態となり、車両Vが受信エリアC及び
Dの重複部分を走行している状態では、上記差信号(C
−D)が零または零に近い状態となるから、これをもっ
て車両Vの走行位置を判定できることになる。
【0071】応答ユニット6を搭載した車両Vが受信エ
リアXA〜XDを斜め方向に通過する場合、例えば、図
15に摸式的に示すように、車両Vが前列左側の受信エ
リアXAに進入した後に斜め方向へ走行して、跨線橋1
の近くで後列の受信エリアXC、XDの重複部分に至る
ような場合でも、上述した和信号及び差信号を利用して
車両Vの走行位置をで判定できる。
【0072】即ち、車両Vが図15に示すように走行す
る場合、方位検出回路20内で得られる和信号(A+
B)、(C+D)、差信号(A−B)、(C−D)は、
図16に示すようなタイミングで変化するものである。
【0073】この場合、差信号(A−B)及びこれに遅
れて出力される差信号(C−D)が、当初の正の値から
漸減して零または零に近い状態に変化する特性が出現し
た場合に、これを車両Vが斜め方向に進行して受信エリ
アXC、XDの重複部分に到達したものと判定すること
になる。但し、車両Vが後列の受信エリアXC、XDか
ら遠ざかっていく場合にも差信号(C−D)が漸減する
現象が発生するので、この場合と区別するために、車両
Vが受信エリアXA〜XD内にあることを示す和信号
(A+B)或いは(C+D)の値も参照することにな
る。つまり、例えば差信号(C−D)が漸減して零また
は零に近い状態に変化する場合には、和信号(C+D)
と差信号(C−D)の比を計算し、このように計算した
比が所定の割合以上に大きくなった場合のみ、差信号
(C−D)の実質的変化があったものと見なし、上述の
ような位置判定を行う。
【0074】以上のようにして、方位検出回路20で得
られる単位アンテナ4a〜4dからの出力の和信号及び
差信号に基づいて、応答ユニット6を搭載した車両の走
行位置を特定できるものであり、その特定のための処理
動作は、前述した図示しない処理回路により行う構成と
なっている。
【0075】また、方位検出回路20で得られる和信号
或いは差信号に基づいて、車両走行速度を判定すること
もできる。具体的には、例えば差信号(A+B−(C+
D))を用いて車両走行速度を判定する場合には、差信
号(A+B−(C+D))が最初に出力されてから当該
差信号の符号が反転するまでの時間Δt(つまり、車両
が前列の受信エリアXA或いはXB内に進入した時点か
ら後列の受信エリアXC或いはXDとの境界(前後列の
重複部分の中間点)に到達するまでの時間)を計測す
る。
【0076】この場合、上記差信号(A+B−(C+
D))は、車両走行速度が比較的速い場合に図17
(a)に示すように変化し、車両走行速度が遅い場合に
図17(b)に示すように変化するものであるが、何れ
の場合にも、前列の受信エリアXA、XB内に進入した
時点から後列の受信エリアXC、XDの境界部分で符号
が反転することになる。従って、上記計測時間Δtと、
前列の受信エリアXA、XBの前端及び上記境界部分ま
での間の距離La(図9参照)とに基づいた計算(La
÷Δt)によって車両走行速度を算出することができ
る。
【0077】また、和信号(A+B)或いは(C+D)
に基づいても車両走行速度を判定できる。例えば、和信
号(A+B)のレベルが設定値を越えた時点(つまり、
前列の受信エリアXA或いはXBに車両が進入した時
点)から、その後に当該和信号(A+B)のレベルが設
定値より低くなる時点(つまり、前列の受信エリアXA
或いはXBから車両が脱出する時点)までの時間、或い
は、和信号(A+B)のレベルが設定値を越えた時点か
ら、その後に和信号(C+D)のレベルが設定値を越え
る時点(つまり、後列の受信エリアXC或いはXDに車
両が進入した時点)までの時間を計測した結果を利用す
ることによっても、車両走行速度を検出することができ
る。
【0078】さらに、上述のような時間計測結果は、車
両を撮影するためのカメラの動作タイミングの決定にも
利用できる。この実施例では、上記のような時間計測
は、方位検出回路の出力をモニタする前記処理回路内で
行い、その時間計測結果に基づいたカメラの動作タイミ
ングの制御は、その処理回路の出力を受けるコントロー
ラ(図示せず)で行うことになる。尚、上記コントロー
ラは、第1実施例におけるコントローラと12と同様構
成のものである。
【0079】ここで、走行車両を前面側から撮影するシ
ステムを構築する場合には、例えば図18のような構成
とする。即ち、複数のアンテナユニット2を備えた跨線
橋1の後方にカメラ用跨線橋21を設置し、この跨線橋
21に、例えば前方の跨線橋1の直下に設定された所定
幅の撮影エリアFZ(斜線帯で示す)の全体を撮影でき
るように複数台のカメラ22を設置する。尚、上記撮影
エリアFZは、アンテナユニット2による後列側の各受
信エリアXC、XDの後縁部に隣接した状態に設定され
る。
【0080】このとき、例えば差信号(A+B−(C+
D))を用いてカメラ22の動作タイミングを決定する
場合には、方位検出回路20側において、差信号(A+
B−(C+D))が最初に出力されてから当該差信号の
符号が反転するまでの時間Δtを計測し、その計測時間
Δtをコントローラに与える。上記コントローラは、差
信号(A+B−(C+D))の符号が負に反転した時刻
(走行車両Vが前列の受信エリアXA、XBと後列の受
信エリアXC、XDとの境界に到達した時刻)をt0 と
し、その時刻t0 から上記時間Δtが経過したタイミン
グでカメラ22を動作させる。
【0081】この場合、車両Vが定速走行状態にある場
合、図18中に示したように、その車両Vが、前列の受
信エリアXA、XBと後列の受信エリアXC、XDとの
境界LFBに到達した時刻t0 から前記時間Δtが経過す
るまでの間に走行する距離ΔSは、前列の受信エリアX
A、XBの前縁部と上記境界LFBまでの距離ΔS′とほ
ぼ等しくなる。このため、時刻t0 から上記時間Δtが
経過したタイミングでは、車両Vが前記撮影エリアFZ
に到達した状態となるから、このタイミングでカメラ2
2を動作させれば、車両Vを前面側から適正なピント状
態で撮影できることになる。
【0082】また、走行車両を後面側から撮影するシス
テムを構築することもできるものであり、この場合に
は、例えば図19のような構成とする。即ち、複数のア
ンテナユニット2を備えた跨線橋1の前方にカメラ用跨
線橋21′を設置し、この跨線橋21′に、後方の跨線
橋1の直下に設定された所定幅の撮影エリアFZの全体
を撮影できるように複数台のカメラ22を設置する。
【0083】そして、上述同様に計測した時間ΔTを利
用して、走行車両Vの後面部分が撮影エリアFZに入る
時刻を推定し、この推定時刻の前後にカメラ22を複数
回動作させることにより複数枚分の画像データを得る。
【0084】しかして、図20〜図22には、上述した
処理回路による制御内容の具体的例が示されており、以
下これについて説明する。制御内容の全体を示す図20
において、まず、方位検出回路20が演算した和信号
(A+B+C+D)及び(A+B)を読み込み(ステッ
プJ1)、その和信号(A+B+C+D)が予め設定さ
れたしきい値Th1(暗雑音レベルに対応)を越えたか否
かを判断する(ステップJ2)。和信号(A+B+C+
D)がしきい値Th1以下であった場合には、ステップJ
1に戻るが、しきい値Th1を越えていた場合には、前記
和信号(A+B)が、上記しきい値Th1とは別途に設定
されたしきい値Th2を越えたか否かを判断する(ステッ
プJ3)。
【0085】和信号(A+B)がしきい値Th2以下であ
った場合には、ステップJ1へ戻るが、しきい値Th2を
越えていた場合(方位誤差判定用アンテナ4が電波信号
を受信した状態に相当)には、受信信号が応答ユニット
6からの送信信号(パイロット応答信号)であるか否か
を判断する(ステップJ4)。
【0086】この場合、受信信号が応答ユニット6から
の信号でなかった場合にはステップJ1へ戻るが、該当
信号であった場合には、応答ユニット6から送信される
質問応答信号中の車載機IDコードを読み取る(ステッ
プJ5)。
【0087】次いで、車載機IDコードを読み取った時
点の時刻を、前列の受信エリアXA、XBに対する車両
進入時刻t1 (実際には応答ユニット6の進入時刻)と
して記憶する(ステップJ6)。
【0088】そして、この後には、現在時刻を記憶する
ステップJ7、図21に具体的内容を示す後述の走行位
置特定処理ルーチンJ8、設定時間だけ待機するステッ
プJ9、方位検出回路20が演算した和信号(A+B)
を読み込むステップJ10を順次実行した後に、上記の
ように新たに読み込んだ和信号(A+B)がしきい値T
h2以下となったか否かを判断する(ステップJ11)。
【0089】和信号(A+B)がしきい値Th2より大き
い期間(ステップJ11で「NO」と判断される期間)
には、車両が前列の受信エリアXA、XBにまだ存在し
ているものとして、ステップJ7以降の制御を繰り返し
実行するが、しきい値Th2以下となった場合には、その
時点の時刻を、車両が前列の受信エリアXA、XBを通
過した時刻を示す車両通過時刻t2 (実際には応答ユニ
ット6の通過時刻)として記憶する(ステップJ1
2)。
【0090】このステップJ12の実行後には、上記の
ように記憶した時刻t1 から時刻t2 間での経過時間Δ
tを算出し、その算出時間Δt示すデータをコントロー
ラへ送信する(ステップJ13)。尚、コントローラに
おいては、斯様な時間Δtに基づいて、図18或いは図
19に示すような配置とされたカメラ22の動作タイミ
ングを決定する。
【0091】上記のようなデータ送信ステップJ13の
実行後には、方位検出回路20が演算した和信号(A+
B+C+D)及び(C+D)を読み込み(ステップJ1
4)、その和信号(C+D)がしきい値Th2を越えたか
否かを判断する(ステップJ15)。
【0092】和信号(C+D)がしきい値Th2以下であ
った場合には、和信号(A+B+C+D)が予め設定さ
れたしきい値Th1を越えたか否かを判断し(ステップJ
16)、しきい値Th1以下であった場合には、エラー状
態(前列の受信エリアXA、XBに車両が進入したにも
拘らず、後列の受信エリアXC、XDに車両が進入した
形跡がない状態、例えば車両が途中でUターンしたよう
な状態)が発生したものとして所定の異常処理を実行す
ると共にその処理結果をコントローラへ送信し(ステッ
プJ17)、しかる後にステップJ1へ戻る。
【0093】これに対して、和信号(C+D)がしきい
値Th2を越えた場合(ステップJ15で「YES」)、
若しくは和信号(A+B+C+D)がしきい値Th1を越
えた場合(ステップJ16で「YES」)には、車両が
後列の受信エリアXC、XDに進入したものと判断し
て、現在時刻を記憶するステップJ18、図22に具体
的内容を示す後述の走行位置特定処理ルーチンJ19、
設定時間だけ待機するステップJ20、方位検出回路2
0が演算した和信号(C+D)を読み込むステップJ2
1を順次実行した後に、上記のように新たに読み込んだ
和信号(C+D)がしきい値Th2以下となったか否かを
判断する(ステップJ22)。
【0094】和信号(C+D)がしきい値Th2より大き
い期間(ステップJ22で「NO」と判断される期間)
には、車両が後列の受信エリアXC、XDにまだ存在し
ているものとして、ステップJ18以降の制御を繰り返
し実行するが、しきい値Th2以下となった場合には、車
両が後列の受信エリアXC、XDを通過したものとし
て、所定の完了処理を実行すると共にその処理結果をコ
ントローラへ送信し(ステップJ23)、この後にステ
ップJ1へ戻る。
【0095】前記走行位置特定処理ルーチンJ8は、車
両Vが前列の受信エリアXA、XBのどこを走行してい
るかを特定するために行われるものであり、以下におい
てはそのルーチンJ8での具体的制御内容について説明
する。
【0096】図21において、走行位置特定処理ルーチ
ンJ8では、まず、方位検出回路20が演算した差信号
(A−B)を読み込み(ステップj1)、その差信号
(A−B)が正の値若しくは零であるか否かを判定する
(ステップj2)。
【0097】差信号(A−B)が正の値若しくは零であ
った場合には、当該差信号(A−B)の絶対値が予め決
められた設定値より大きいか否かを判断する(ステップ
j3)。差信号(A−B)の絶対値が設定値より大きい
状態時には、車両が左側の受信エリアXAを走行してい
るものと判定し(ステップj4)、当該絶対値が設定値
以下の状態時には、車両が受信エリアXA内における受
信エリアXBとの重複部分を走行しているものと判定し
(ステップj5)、このような判定を行った後にリター
ンする。
【0098】差信号(A−B)が負の値であった場合
(ステップj2で「NO」)には、当該差信号(A−
B)の絶対値が予め決められた設定値より大きいか否か
を判断する(ステップj6)。差信号(A−B)の絶対
値が設定値より大きい状態時には、車両が左側の受信エ
リアXBを走行しているものと判定し(ステップj
7)、当該絶対値が設定値以下の状態時には、車両が受
信エリアXB内における受信エリアXAとの重複部分を
走行しているものと判定し(ステップj8)、このよう
な判定を行った後にリターンする。
【0099】前記走行位置特定処理ルーチンJ19は、
車両Vが後列の受信エリアXC、XDのどこを走行して
いるかを特定するために行われるものであり、図22に
示すように、前記図21に示した走行位置特定処理ルー
チンJ8と類似した内容となっている。
【0100】要するに、上記した第4実施例の構成によ
れば、応答ユニット6を搭載した車両が、通信エリア
5、特には方位誤差判定用アンテナ4による受信エリア
XA〜XDに進入した状態時には、当該車両の受信エリ
アXA〜XD内での走行経路を、その応答ユニット6か
らの電波信号に基づいて追跡できるものであり、これに
より応答ユニット6を搭載した車両の位置特定を正確に
行い得るようになる。
【0101】また、応答ユニット6を搭載した車両が予
め設定された撮影エリアFZ(図18或いは図19参
照)に到達した状態時に、当該車両を前面側或いは後面
側からカメラ22により撮影できるから、同一の通信エ
リア5に対して、応答ユニット6を搭載した適正車両と
搭載していない不正車両とが並行して進入したとして
も、当該不正車両を明確に特定できるようになる。
【0102】この場合、方位検出回路20で得られる単
位アンテナ4a〜4dからの出力に基づいて、車両が所
定位置間を走行するのに要した時間を計測し、その計測
時間に基づいて前記カメラ22による撮影タイミングを
決定するようにしているから、そのカメラ22による影
撮画像のピントを常時において適正な状態に維持できる
と共に、撮影タイミングの決定のためのハードウエア構
成を余分に設ける必要がなくなるという利点もある。
【0103】尚、上記した第4実施例は、車両の走行経
路を逐次追跡する構成としたが、アンテナユニット2と
応答ユニット6との間で通信を開始した最初の信号のみ
で車両の位置特定を行う構成としても良いものである。
そこで、以下においては上記のような構成を採用した本
発明の第5実施例について図23を参照しながら説明す
る。
【0104】図23には、アンテナユニット2の通信用
アンテナ3及び車両側の応答ユニット6間の送受信シー
クエンスと、応答ユニット6を搭載した車両が左側の受
信エリアXA、XCを順次通過する場合(前記図11に
示した状態)において、方位検出回路20内で得られる
前述した和信号(A+B)、差信号(A−B)の出力タ
イミングとの関係が示されている。
【0105】この場合、応答ユニット6は、図23に示
すように、アンテナユニット2からの搬送電波信号を受
信した時点でウェークアップした後に、アンテナユニッ
ト2からの終了確認信号ACKを受信したとき(通信完
了時)には、パイロット応答信号PLRの送信を停止し
たスリープモードに入る構成となっている。
【0106】アンテナユニット2側では、応答ユニット
6からのパイロット応答信号PLRを受信した時点で、
和信号(A+B)が予め設定されたしきい値以上となっ
たか否かに基づいて当該応答ユニット6を搭載した車両
が前列の受信エリアXA、XBの何れかに進入したもの
と判定し、差信号(A−B)の極性に基づいて車両の左
右位置を判定できるようになる。
【0107】このような構成とした第5実施例は、通信
開始位置とカメラによる車両撮影エリアとの間の距離が
短い場合に適用できるものであり、特に、通信完了後に
は応答ユニット6側からパイロット応答信号PLRを送
信する動作が不要となるから、通信エリア内に複数の応
答ユニット6が存在する場合に発生する虞がある通信衝
突の可能性を低減できるようになる。また、応答ユニッ
ト6は、通信完了後にスリープモードへ移行する構成で
あるから、その応答ユニット6側の電源消耗を抑制でき
るようになる。
【0108】さらに、方位検出回路20を、図24に示
す本発明の第6実施例のような構成とすることにより、
故障発生に対する冗長性を高めることも可能である。即
ち、この第6実施例による方位検出回路20は、第1〜
第3の演算回路20a〜20cの他に、以下のような演
算を行う第4〜第6の演算回路20d〜20fを設けた
点に特徴を有する。
【0109】第4の演算回路20d…左側の受信エリア
XA、XCに対応した単位アンテナ4a、4cからの出
力A、Cの和(A+C)及び差(A−C)を演算、 第5の演算回路20e…右側の受信エリアXB、XDに
対応した単位アンテナ4b、4dからの出力B、Dの和
(B+D)及び差(B−D)を演算、 第6の演算回路20f…第4及び第5の演算回路20d
及び20eの演算結果を利用して、各出力A〜Dの総和
(A+B+C+D)、前列の受信エリアXA、XBに対
応した出力A、Bの和と後列の受信エリアXC、XDに
対応した出力C、Dとの差(A+B−(C+D))、左
側の受信エリアXA、XCに対応した出力A、Cの和と
右側の受信エリアXB、XDに対応した出力B、Dとの
差(A+C−(B+D))を演算。つまり、第6の演算
回路20fによる演算結果は、第3の演算回路20cに
よる演算結果と同等である。
【0110】また、第4の演算回路20dで得られる和
信号(A+C)が予め設定されたしきい値以上となった
状態時には、応答ユニット6を搭載した車両が左側の受
信エリアXA、XCの何れかに進入したものと判定でき
る。また、この状態で、第4の演算回路20dで得られ
る差信号(A−C)が正の値であったときには、進入車
両が前列の受信エリアXAにあるものと判定でき、当該
差信号(A−C)が負の値であったときには、進入車両
が後列の受信エリアXCにあるものと判定できることに
なる。
【0111】第5の演算回路20eで得られる和信号
(B+D)が予め設定されたしきい値以上となった状態
時には、応答ユニット6を搭載した車両が右側の受信エ
リアXB、XDの何れかに進入したものと判定できる。
また、この状態で、第5の演算回路20eで得られる差
信号(B−D)が正の値であったときには、進入車両が
前列の受信エリアXBにあるものと判定でき、当該差信
号(B−D)が負の値であったときには、進入車両が後
列の受信エリアXDにあるものと判定できることにな
る。
【0112】従って、上記のような第6実施例の構成に
よれば、第1〜第3の演算回路20a〜20cによる演
算処理系統に故障が発生した場合でも、その故障状態を
第4〜第6の演算回路20d〜20fによる演算処理系
統によりバックアップできるようになるから、故障発生
に対する冗長性が高まるようになる。
【0113】図25〜図36には、応答ユニット6から
の電波信号の方位を高次モード放射特性を利用して検出
する構成を採用した本発明の第7実施例が示されてお
り、以下これについて説明する。
【0114】図26に摸式的に示すように、応答ユニッ
ト6との間の通信に円偏波を用いる場合、円偏波を受信
するように設けられた例えば円錐ホーンアンテナHは、
その軸方向を中心とした一定範囲に応答ユニット6が存
在する状態時にTE11波を受信し、応答ユニット6が上
記軸方向からずれた所定範囲にある状態でTM01波を受
信する。このような受信特性を利用して応答ユニット6
の位置を特定できることになる。
【0115】図25には、例えば円錐ホーンアンテナよ
り成る方位誤差判定用アンテナ23の受信出力からTE
11波及びTM01波を抽出するための信号処理回路24の
構成例が示されている。この信号処理回路24は、通信
分野において周知構成のものであり、方位誤差用アンテ
ナ23の2対の出力端子からの信号を、信号演算器24
a〜24d及び負荷24eを通じて加減算することによ
り、差信号及び和信号を得るようになっている。この場
合、上記差信号は、TE11波を受信した状態時、つま
り、応答ユニット6が方位誤差判定用アンテナ23の軸
方向を中心とした一定範囲に存在する状態時に得られる
ものであり、また、上記和信号は、TM01波を受信した
状態時、つまり応答ユニット6が上記軸方向からずれた
所定範囲にある状態時に得られるものであるから、その
差信号及び和信号をもって応答ユニット6を搭載した車
両の位置を特定できることになる。
【0116】図27に示すように、跨線橋1には、通信
用アンテナ3による通信エリア5に対応させて例えば5
個の方位誤差判定用アンテナ23A〜23Eが設けられ
ており、各アンテナ23A〜23Eの受信出力はレベル
判定器25(方位検出手段に相当)に与えられる構成と
なっている。この場合、各方位誤差判定用アンテナ23
A〜23Eによる受信エリアX1〜X5は、それぞれT
E11波を受信する領域XTEとTM01波を受信する領域X
TMとにより構成された状態となるが、領域XTEが隣接す
るもの同士で一部ずつ重複し、且つ領域XTMが一つ置い
た他の受信エリア中の領域XTMと重複しないように設定
される。このような設定とすることにより、応答ユニッ
ト6を搭載した車両の位置を詳細に特定可能となる。
【0117】図28には、応答ユニット6を搭載した2
台の車両Vが、方位誤差判定用アンテナ23Dによる受
信エリアX4及び方位誤差判定用アンテナ23Eによる
受信エリアX5を通過する場合の位置関係の例が摸式的
に示され、図29には、この場合における通信用アンテ
ナ3及び車両V側の応答ユニット6間の送受信シークエ
ンスと、各方位誤差判定用アンテナX4及びX5で得ら
れる前述した和信号、差信号の出力タイミングとの関係
が示されている。
【0118】図28において、一方の車両Vによる走行
経路(CR1)は、受信エリアX4のほぼ中央を通過す
るもので、受信エリアX4の領域XTE及び領域XTMを通
過すると共に、隣接する受信エリアX3、X5との各重
複部分は通過しない状態となっており、他方の車両Vに
よる走行経路(CR2)は、受信エリアX5の領域XTE
及び領域XTMを通過すると共に、隣接する受信エリアX
4の領域XTMをも通過する状態となっている。
【0119】図29において、通信用アンテナ3及び応
答ユニット6間の送受信シークエンスは前記第4実施例
で述べた内容と同様である。また、車両Vが走行経路
(CR1)に沿って走行したときには、当該車両Vが受
信エリアX4の領域をXTM、XTE、XTMの順に通過する
過程で、方位誤差判定用アンテナ23DからTM01波受
信に応じた和信号及びTE11波受信に応じた差信号が出
力されるが、方位誤差判定用アンテナ23Eから和信号
及び差信号が出力されることはない。
【0120】さらに、車両Vが走行経路(CR2)に沿
って走行したときには、当該車両Vが受信エリアX5の
領域をXTM、XTE、XTMの順に通過する過程で、方位誤
差判定用アンテナ23Eから和信号及び差信号が出力さ
れると共に、車両Vが受信エリアX4の領域XTMを通過
する過程で、方位誤差判定用アンテナ23DからTM01
波受信に応じた和信号のみが出力されることになる。
【0121】また、図30に摸式的に示すように、応答
ユニット6を搭載した車両Vが、受信エリアX4及びX
5間の中間位置を通過、つまり受信エリアX4及びX5
の領域XTE及び領域XTMを同時に通過するという走行経
路(CR3)を通過する場合、方位誤差判定用アンテナ
23D、23Eからは、図31のようなタイミングで和
信号及び差信号が出力されることになる。
【0122】要するに、図32のように、車両Vが異な
る走行経路(CR1)、(CR2)、(CR3)を通過
するのに応じて、方位誤差判定用アンテナ23D、23
Eからは図33に示すような異なるタイミングで和信号
及び差信号が出力されるものであり、このような和信号
及び差信号の出力状態に基づいて応答ユニット6を搭載
した車両の位置を正確に特定できるようになる。また、
このような位置特定結果に基づいて、カメラによる走行
車両の撮影を適切なタイミングで行い得ることになる。
【0123】尚、図33中では、各受信エリアX1〜X
5を、図32中に示したように矢印方向に走行する車両
が最初に進入する前方エリア(領域XTMに対応した部
分)、中央エリア(領域XTE及びXTMを含む部分)、後
方エリア(領域XTMに対応した部分)に区分して表現す
ると共に、車両が上記各エリアに存在する状態での方位
誤差判定用アンテナ23D、23Eからの差信号及び和
信号の出力の有無を示している。
【0124】図34には、各方位誤差判定用アンテナ2
3A〜23Eのうちの一つのアンテナからの出力に基づ
いて、通信エリア5への車両の進入の有無を判定するた
めの処理内容が概略的に示されている。この図34にお
いて、電波信号の受信に応じて、方位誤差判定用アンテ
ナからの和信号及び差信号の少なくとも一方が設定値を
越えた場合(ステップk1、k2で「YES」)には、
受信信号が応答ユニット6からの送信信号(パイロット
応答信号)であるか否かを判断する(ステップk3)。
【0125】そして、応答ユニット6からの送信信号で
あった場合のみ、当該応答ユニット6から送信される質
問応答信号中の車載機IDコードを読み取り(ステップ
k4)、応答ユニット6からの信号を受信した状態にな
った旨のデータを、車両位置特定のための受信検出デー
タとして転送する(ステップk5)。
【0126】図35には、レベル判定器25による制御
内容が示されている。この図35において、レベル判定
器25は、応答ユニット6からの信号を受信した状態と
なった方位誤差判定用アンテナが存在するか否かを、前
記受信検出データに基づいて判断し(ステップm1)、
受信したアンテナが存在した場合には、当該方位誤差判
定用アンテナの出力データを読み取ると共に、その読み
取りデータを前記図33のようなデータベースと比較し
(ステップm2、m3)、その比較結果に基づいて応答
ユニット6を搭載した車両の位置を特定し(ステップm
4)、その特定結果を示すデータコントローラへ送信す
る(ステップm5)。
【0127】従って、このように構成した第7実施例に
おいても、前記第4実施例と同様に、通信エリア5内で
の車両の走行経路を応答ユニット6からの電波信号に基
づいて追跡できるものであり、これにより応答ユニット
6を搭載した車両の位置特定を正確に行い得るようにな
る。尚、この実施例においても、前記第4実施例と同様
に受信信号のレベルに基づいて車両走行速度を検出で
き、また、例えばTM01波の受信後にTE11波を受信す
るまでの時間に基づいてカメラの動作タイミングを決定
することも可能である。
【0128】尚、上記した第7実施例では、車両の走行
経路を逐次追跡する構成としたが、応答ユニット6との
間で通信を開始した最初の信号のみで車両の位置特定を
行う構成としても良いものである。そこで、以下におい
ては上記のような構成を採用した本発明の第8実施例に
ついて図36を参照しながら説明する。
【0129】図36には、通信用アンテナ3及び車両側
の応答ユニット6間の送受信シークエンスと、応答ユニ
ット6を搭載した2台の車両が前述した走行経路(CR
1)、(CR2)を通過する各場合(前記図28参照)
における方位誤差判定用アンテナ23D及び23Eから
の和信号及び差信号の出力状態を示している。尚、送受
信シークエンスは前記第5実施例で述べた内容と同様
に、応答ユニット6側にスリープモードが設定されてい
る。
【0130】この場合、方位誤差判定用アンテナ23D
からの和信号が設定値を越えた時点で、応答ユニット6
を搭載した車両が走行経路(CR1)を通って当該方位
誤差判定用アンテナ23Dに対応した受信エリアX4に
進入したものと判定し、方位誤差判定用アンテナ23E
からの和信号が設定値を越えた時点で、応答ユニット6
を搭載した車両が走行経路(CR2)を通って当該方位
誤差判定用アンテナ23Eに対応した受信エリアX5に
進入したものと判定することになる。
【0131】尚、本発明は上記した実施例に限定される
ものではなく、次のような変形または拡張が可能であ
る。方位誤差判定用アンテナとしてホーンアンテナを利
用した例について述べたが、指向性が高いものであれば
他の形式のアンテナでも良い。また、呼出信号としてパ
イロット信号を送信する構成としたが、このようなパイ
ロット信号は必要に応じて設定すれば良く、ICカード
に記憶されている残高金額情報の読み出しを指令する信
号を、呼出信号として利用する構成も可能である。
【0132】上記した各実施例では、有料道路の通行料
金自動徴収システムに適用したが、これに限らず、工場
内などにおける無人搬送車とのデータ授受、スキー場の
リフト料金や遊園地などの施設利用料金の自動徴収シス
テムなどにも利用できる。また、料金の徴収をプリペイ
ド方式により行う構成としたが、従量制方式にも適用可
能である。
【0133】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、請
求項2記載の発明によれば、移動体に設けられた応答ユ
ニットからの電波信号の方位に基づいて当該移動体を特
定可能な信号を発生する方位検出手段を設ける構成とし
たから、同一の通信エリアに複数の移動体が存在する場
合でも、通信を行った移動体を確実に特定可能となるも
のである。
【0134】請求項2記載の発明によれば、応答ユニッ
トからの電波信号を互いに異なる位相で受信する複数の
単位アンテナを組み合わせた方位誤差判定用アンテナを
設け、このアンテナからの出力の和信号及び差信号を利
用して電波信号の発生源となった応答ユニットを特定す
るようにしたから、通信を行った移動体の特定を確実に
行い得るようになる。
【0135】請求項3記載の発明よれば、応答ユニット
からの電波信号を互いに異なる位相で受信する複数の単
位アンテナを組み合わせた方位誤差判定用アンテナを設
け、各単位アンテナの受信信号を合成した信号を応答ユ
ニットから送信される電波信号として利用するようにし
たから、アンテナユニットに付随する回路構成を簡単化
できるようになる。
【0136】請求項4記載の発明によれば、互いに隣接
した第1及び第2の受信エリアからの電波信号の和及び
差を演算する演算手段を設け、その和信号が設定値を越
えたか否かに基づいて第1の受信エリア或いは第2の受
信エリアへの応答ユニットの進入を判断すると共に、当
該演算手段による差信号の極性に基づいて応答ユニット
が進入した受信エリアを特定する構成としたから、移動
体の位置特定を確実に行い得るようになる。
【0137】請求項5記載の発明によれば、ホーンアン
テナより成る方位誤差判定用アンテナが受信した電波信
号の高次モード放射特性を利用して前記電波信号の発生
源となった応答ユニットを特定するようにしたから、通
信を行った移動体の特定を確実に行い得るようになる。
【0138】請求項6記載の発明によれば、複数に分割
した単位エリアからの電波信号を受信する複数の方位ア
ンテナの各受信レベルを比較した結果に基づいて、電波
信号の発生源となった応答ユニットが上記複数の分割単
位エリアのうちのどこに存在するかを特定するようにし
たから、通信を行った移動体の位置の特定を確実に行い
得るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の電気的構成を示す機能ブ
ロック図
【図2】コントローラの制御内容を示すフローチャート
【図3】応答ユニットの動作内容を示すフローチャート
【図4】全体の概略的な斜視図
【図5】本発明の第2実施例の要部の電気的構成を示す
機能ブロック図
【図6】本発明の第3実施例の要部の電気的構成を示す
機能ブロック図
【図7】通信エリアを示す平面図
【図8】本発明の第4実施例の要部の電気的構成を示す
機能ブロック図
【図9】通信エリアを説明するための摸式図
【図10】方位誤差判定用アンテナの外観を示す斜視図
【図11】応答ユニットと通信エリアとの位置関係例を
説明するための摸式図その1
【図12】応答ユニットとの間の送受信シークエンスと
方位検出回路からの出力との関係を示すタイミングチャ
ートその1
【図13】応答ユニットと通信エリアとの位置関係例を
説明するための摸式図その2
【図14】応答ユニットとの間の送受信シークエンスと
方位検出回路からの出力との関係を示すタイミングチャ
ートその2
【図15】応答ユニットと通信エリアとの位置関係例を
説明するための摸式図その3
【図16】応答ユニットとの間の送受信シークエンスと
方位検出回路からの出力との関係を示すタイミングチャ
ートその3
【図17】車両走行速度と方位検出回路からの出力との
関係を示すタイミングチャート
【図18】通信エリアとカメラによる撮影領域との関係
を示す摸式図その1
【図19】通信エリアとカメラによる撮影領域との関係
を示す摸式図その2
【図20】信号処理回路による制御内容の全体を示すフ
ローチャート
【図21】信号処理回路による制御内容の要部を示すフ
ローチャートその1
【図22】信号処理回路による制御内容の要部を示すフ
ローチャートその2
【図23】本発明の第5実施例を示す図12相当図
【図24】本発明の第6実施例を示す図8相当図
【図25】本発明の第7実施例を示す要部の実体的構成
【図26】応答ユニットとの間の通信に円偏波を用いる
場合の受信特性を示す摸式図
【図27】通信エリアを説明するための摸式図
【図28】車両の走行経路と通信エリアとの位置関係例
を説明するための摸式図その1
【図29】応答ユニットとの間の送受信シークエンスと
方位誤差検出用アンテナの出力との関係を示すタイミン
グチャートその1
【図30】車両の走行経路と通信エリアとの位置関係例
を説明するための摸式図その2
【図31】応答ユニットとの間の送受信シークエンスと
方位誤差検出用アンテナの出力との関係を示すタイミン
グチャートその2
【図32】車両の走行経路と通信エリアとの位置関係例
を説明するための摸式図その3
【図33】方位誤差検出用アンテナの出力パターン例を
示す図
【図34】方位誤差判定用アンテナの出力に基づいた処
理内容を示すフローチャート
【図35】レベル判定器による制御内容を示すフローチ
ャート
【図36】本発明の第8実施例を示す図29相当図
【符号の説明】
図面中、1は跨線橋、2、2′はアンテナユニット、3
は通信用アンテナ、4は方位誤差判定用アンテナ、4a
〜4dは単位アンテナ、5は通信エリア、6は応答ユニ
ット、8は車両検知器、14は方位検出回路、15は処
理回路(方位検出手段)、17a〜17dは方位アンテ
ナ、19はレベル判定器(方位検出手段)、20は方位
検出回路、21、21′は跨線橋、22はカメラ、23
は方位誤差判定用アンテナ、24は信号処理回路、25
はレベル判定器(方位検出手段)、Vは車両(移動体)
を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 5/00 Z 7/26

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体に設けられ呼出信号を受信したと
    きに応答信号を含む電波信号の送信動作を行う応答ユニ
    ットと、 前記移動体の移動経路に設定された通信エリアに向けて
    前記呼出信号の送信動作を行うと共に、前記応答ユニッ
    トからの電波信号の受信に応じて当該応答ユニットとの
    間でデータの授受を行うアンテナユニットとを備えた移
    動体通信装置において、 前記アンテナユニットに設けられ前記応答ユニットから
    の電波信号の方位に基づいて当該応答ユニットが設けら
    れた移動体を特定可能な信号を発生する方位検出手段を
    備えたことを特徴とする移動体通信装置。
  2. 【請求項2】 前記アンテナユニットは、前記呼出信号
    及び応答信号の送受信を行うための通信用アンテナと、
    前記応答ユニットからの電波信号を互いに異なる位相で
    受信する複数の単位アンテナを組み合わせた方位誤差判
    定用アンテナとを備え、 前記方位検出手段は、前記方位誤差判定用アンテナの各
    単位アンテナ出力の和信号及び差信号を利用して前記電
    波信号の発生源となった応答ユニットを特定するように
    構成されていることを特徴とする請求項1記載の移動体
    通信装置。
  3. 【請求項3】 前記アンテナユニットは、前記呼出信号
    の送信のみを行うための通信用アンテナと、前記応答ユ
    ニットからの電波信号を互いに異なる位相で受信する複
    数の単位アンテナを組み合わせた方位誤差判定用アンテ
    ナとを備えると共に、前記方位誤差判定用アンテナの各
    単位アンテナの受信信号を合成した信号を応答ユニット
    から送信される電波信号として利用するように構成さ
    れ、 前記方位検出手段は、前記方位誤差判定用アンテナの各
    単位アンテナ出力の和信号及び差信号を利用して前記電
    波信号の発生源となった応答ユニットを特定するように
    構成されていることを特徴とする請求項1記載の移動体
    通信装置。
  4. 【請求項4】 前記方位誤差アンテナの各単位アンテナ
    を、互いに隣接して設定された第1及び第2の受信エリ
    アからの電波信号を受信するように配置した上で、 前記方位誤差アンテナの出力に基づいて前記第1及び第
    2受信エリアからの電波信号の和及び差を演算する演算
    手段を設け、 前記方位検出手段は、前記演算手段による和信号が設定
    値を越えたか否かに基づいて前記第1の受信エリア或い
    は第2の受信エリアへの応答ユニットの進入を判断する
    と共に、当該演算手段による差信号の極性に基づいて応
    答ユニットが進入した受信エリアを特定するように構成
    されていることを特徴とする請求項2または3記載の移
    動体通信装置。
  5. 【請求項5】 前記アンテナユニットは、前記呼出信号
    及び応答信号の送受信を行うための通信用アンテナと、
    前記応答ユニットからの電波信号を受信するためのホー
    ンアンテナより成る方位誤差判定用アンテナとを備え、 前記方位検出手段は、前記方位誤差判定用アンテナが前
    記応答ユニットからの電波信号を受信したときの高次モ
    ード放射特性を利用して前記電波信号の発生源となった
    応答ユニットを特定するように構成されていることを特
    徴とする請求項1記載の移動体通信装置。
  6. 【請求項6】 前記アンテナユニットは、前記呼出信号
    及び応答信号の送受信を行うための通信用アンテナと、
    上記呼出信号の通信エリアを複数に分割した各単位エリ
    アからの電波信号を受信する複数の方位アンテナとを備
    え、 前記方位検出手段は、前記複数の方位アンテナの各受信
    レベルを比較した結果に基づいて、前記電波信号の発生
    源となった応答ユニットが前記複数の単位エリアのうち
    のどこに存在するかを特定するように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の移動体通信装置。
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