JPH0886841A - 荷電粒子ビームを用いるic欠陥検出方法及びその装置 - Google Patents

荷電粒子ビームを用いるic欠陥検出方法及びその装置

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JPH0886841A
JPH0886841A JP7179074A JP17907495A JPH0886841A JP H0886841 A JPH0886841 A JP H0886841A JP 7179074 A JP7179074 A JP 7179074A JP 17907495 A JP17907495 A JP 17907495A JP H0886841 A JPH0886841 A JP H0886841A
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裕資 川本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子ビームテスタにより良品と不良品とにつ
いて得たデータの不一致から不一致配線と不一致となっ
た試験パターンアドレスとを自動的に決定する。 【解決手段】 被試験ICに最初にfailが得られた
試験パターンアドレス等で試験パターンを印加し、その
ICの不良候補領域を移動させ、かつ不良候補配線を指
定し、停止試験パターンアドレスごとに指定配線の電位
データを取込み記憶する。このことを停止被試験パター
ンアドレスを順次遡ぼらせて行う。その後、良品ICに
ついて上記指定領域の上記指定配線の電位データを同様
にて取得し、各試験パターンごとに、被試験ICと良品
ICとの電位データを比較し、不一致の試験パターンア
ドレスと配線とを探す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はパッケージされて
いないICに荷電粒子ビームを照射して、それより放出
される二次電子の量を検出することにより、その点の電
位状態と対応したデータを得ることにより、ICの欠陥
を検出する方法及びその装置に関する。ICが正常に動
作するか否かを検査するにはIC試験装置が用いられて
いる。IC試験装置ではICのパッケージから導出され
た端子ピン毎に、正常に動作するか否かを試験すること
ができる。従って不良と判定されたICは、どの端子ピ
ンが正常に動作しないかが解る。然し乍ら端子ピンの内
側、つまりICの半導体チップ内のどの配線部分が不良
であるのかを知ることはできない。
【0002】ICを量産化する前の試作の段階、或は量
産中でも不良発生率が異常に高くなった場合等ではIC
チップ内のどの配線部分で不良が発生したかを特定する
ことにより、不良発生原因をつきとめることができ、I
Cの製造工程の改良等の対策を講ずることができる。I
Cチップ内の不良個所を特定するために、従来より荷電
粒子ビームを利用したIC不良解析装置が用いられてい
る。この荷電粒子ビームを利用したIC不良解析装置
は、例えば電子ビームのような荷電粒子ビームを被試験
IC素子のチップに照射し、ICのチップに形成された
配線パターン部分から放出される2次電子の量を計測し
て配線パターンの電位を知ると共に、荷電粒子ビームを
ICのチップの面に沿って面走査させ、その面走査され
た領域内の配線パターンの電位の状態を低電位の部分を
白色(2次電子の量大)、正の高電位の部分を黒色(2
次電子の量小)として表示する電位コントラスト像とし
て取得して表示し、配線パターンの電位の状態から不良
個所を特定することができるIC不良解析装置が実用さ
れている。このような荷電粒子ビームを用いるIC欠陥
検出方法は1994年1月14日出願U,S,Seri
al No.08/181,584“ICAnalys
is System and Electron Be
am Probe System and Fault
Isolation Method Therefo
r”や、1994年11月7日出願U,S,Seria
lNo.08/337,230“Method and
Apparatus for Forming a
Potential DistributionIma
ge of Semiconductor Integ
rated Circuit”などに示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】不良個所を特定するに
は予め、良品の電位コントラスト像を取得しておき、そ
の電位コントラスト像と不良ICから取得した電位コン
トラスト像とを目視により比較し、像の不一致部分を探
して不良個所を特定している。比較すべき電位コントラ
スト像が少なければそれ程時間がかからないが、最近の
ICは規模が大きくなり、その内部に多数の論理回路が
含まれ、これら論理回路が相互に関連していて、ICに
試験パターンが順次印加され、いつもの処理がなされ
て、ICから出力が生じる。このようなものであるか
ら、一連の試験パターンのどの試験パターンアドレスの
時に、ICの何れの配線が正常でないかをいちいち調べ
る必要があり、しかも、ICの面積は、通常の荷電粒子
ビーム試験装置がその荷電粒子ビームを偏向して、IC
面上を走査できる最大面積の数10倍以上もあることが
あり、ICの全面を多数に分割して、その各分割部分に
ついて電子コントラスト像データを取得する必要があ
り、従って、比較すべき電位コントラスト像が多数あ
り、ICの全面について各試験パターンごとに電位コン
トラスト像の比較を目視で行なって、欠陥時の試験パタ
ーンアドレスと、欠陥配線とを特定しようとすることは
実際上不可能に近い。
【0004】この発明の目的はほぼ自動的に、不一致と
なった試験パターンアドレス及び不一致配線を検出する
ことができる欠陥検出方法及びその装置を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の方法によれ
ば、被試験ICに試験パターンを順次印加し、停止試験
パターンアドレスでその試験パターンの更新を停止し
て、被試験ICの指定された領域に荷電粒子ビームを照
射し、その二次電子を検出して電位コントラスト像デー
タを取得し(第1ステップ)、第2ICに上記試験パタ
ーンを順次印加し、上記停止試験パターンアドレスでそ
の試験パターンの更新を停止して第2ICの上記指定さ
れた領域に荷電粒子ビームを照射し、その二次電子を検
出し、電位コントラスト像データを取得し(第2ステッ
プ)、上記指定された領域中の指定された部位の電位デ
ータを上記被試験ICの電位コントラスト像データから
取得し(第3ステップ)、上記指定された部位の電位デ
ータを上記第2ICの電位コントラスト像データから取
得し(第4ステップ)、第3ステップで得られた電位デ
ータを第4ステップで得られた電位データとを比較する
(第5ステップ)。
【0006】第1ステップ及び第2ステップにおいてそ
れぞれ電位コントラスト像データを取得ごとに上記停止
試験パターンアドレスを予め決められた試験パターンア
ドレスまで順次遡ぼらせその各停止試験パターンアドレ
スごとの上記両電位コントラスト像データを取得し、第
3ステップ及び第4ステップでは停止試験パターンアド
レスごとの指定部位の上記両電位データを取得し、第5
ステップでは上記停止試験パターンアドレスごとの両電
位データの比較を行う。
【0007】領域中で指定される部位が複数である場合
は第5ステップにおいての比較は同一指定部位について
行う。指定される領域が複数である場合は、電位コント
ラスト像データの取得を予め決められた試験パターンア
ドレスで求めるごとに他の指定領域に順次移って電位コ
ントラスト像データの取得を行う。
【0008】第5ステップでは両電位データがそれぞれ
2値化されて比較される。あるいは第5ステップにおい
て両電位データはそれぞれ多値データとして比較され
る。この発明方法の他の観点によれば、被試験ICに試
験パターンを順次印加し、上記停止試験パターンアドレ
スでその試験パターンの更新を停止して上記被試験IC
の指定された領域に荷電粒子ビームを照射して二次電子
を検出して電位コントラスト像データを取得すること
を、上記停止試験パターンアドレスが予め決めた試験パ
ターンアドレスになるまで順次遡ばらせて行い(第1ス
テップ)、第2ICに上記試験パターンを順次印加し、
停止試験パターンアドレスでその試験パターンの更新を
停止して、第2ICの上記指定された領域に荷電粒子ビ
ームを照射して二次電子を検出して電位コントラスト像
データを取得することを、上記停止試験パターンアドレ
スが上記予め決めた試験パターンアドレスになるまで順
次遡って行い(第2ステップ)、上記指定された領域中
の指定された部位の電位データを、上記被試験ICの上
記各停止試験アドレスの上記各電位コントラスト像デー
タからそれぞれ取得し(第3ステップ)、上記指定され
た領域中の上記指定された部位の電位データを、第2I
Cの上記各停止試験アドレスの上記各電位コントラスト
像データからそれぞれ取得し(第4ステップ)、第3ス
テップで得られた各電位データをそれぞれ2値化し(第
5ステップ)、第4ステップで得られた各電位データを
それぞれ2値化し(第6ステップ)、各参照番号ごとに
論理値H及びLに対する数値が与えられ、2値データ系
列の各2値データの論理値H又はLに応じて参照した数
値を累積加算した値が、上記2値データの系列が異なれ
ば違った値となる変換テーブルを第5ステップで得られ
た各2値化電位データで順次参照して、数値系列を得
(第7ステップ)、変換テーブルを、第6ステップで得
られた各2値化電位データで順次参照して数値系列を得
(第8ステップ)、第7ステップで得られる数値系列の
各数値を累積加算し(第9ステップ)、第8ステップで
得られる数値系列の各数値を累積加算し(第10ステッ
プ)、第9ステップで順次得られる各累積加算値と第1
0ステップで順次得られる各累積加算値と比較する(第
11ステップ)。
【0009】この発明の更に他の観点によれば、第1乃
至第7ステップの処理を同様に行うが、第7ステップで
用いる変換テーブルは、各参照番号、各論理値H、Lご
とに異なる素数で構成されており、2値化電位データを
この変換テーブルで数値列に変換し、その数値列を順次
掛算し、その掛算結果を比較する。この発明の更に他の
観点によれば、前記他の観点における第1乃至第6ステ
ップの処理を同様に行い、その第5,第6ステップでそ
れぞれ得られた試験パターンアドレスごとの2値化電位
データを試験パターンアドレスを共通軸として波形表示
する。
【0010】上記何れの発明においても、第1ステップ
での各停止試験パターンアドレスでの電位コントラスト
像データの取得を、被試験ICに対する二つの動作条件
について行い、その各両電位コントラスト像データの差
を求め、その差像データを、第3ステップ以後における
第1ステップの電位コントラスト像データとし、かつ第
2ステップでの各停止試験パターンアドレスでの電位コ
ントラスト像データの取得を第2ICに対する二つの動
作条件について行い、その各両電位コントラスト像デー
タの差を求め、その差像データを、第4ステップ以後に
おける第2ステップの電位コントラスト像データとして
用いる。上記二つの動作条件は上記ICに対する正規電
源電圧印加と、非正規電源電圧印加である。
【0011】第3ステップ以後に用いられる第1ステッ
プの電位コントラスト像データを、少くとも1領域分一
旦蓄積した後用い、第4ステップ以後に用いられる第2
ステップの電位コントラスト像データを少くとも1領域
分一旦蓄積した後用いることもできる。第1ステップで
得られた電位コントラスト像データをモニタに画像表示
して、その画像表示を見て上記指定部位を決定すること
ができる。
【0012】上記指定部位置は、上記被試験ICの欠陥
検出データをもとに、その被試験ICのCADデータか
ら得てもよい。被試験ICの電位データ及び第2ICの
上記電位データのそれぞれを色データに変換し、指定領
域のCADデータを用いて、その同一配線パターンを並
べてモニタに画像表示すると共に、その一方の配線パタ
ーン像に被試験ICの色変換された電位データで指定部
位の配線を色表示し、他方の配線パターン像に第2IC
の色変換された電位データで指定部位の配線を色表示す
ることを何れの発明にも適用できる。
【0013】この発明の装置は前記各方法を実施する構
成とされている。つまり、ICに荷電粒子ビームを照射
して、その二次電子を検出して電位コントラスト像デー
タを取得する装置において、被試験IC及び第2ICに
ついて、与えられる試験パターン毎に、指定された配線
の電位と関連した電位データを、それぞれ被試験IC及
び第2ICの各電位コントラスト像データから取得する
電位データ取得手段と、その取得された両電位データを
比較する比較手段とが設けられている。
【0014】電位データ取得手段は、電位コントラスト
像データから指定された配線部のデータを取出して2値
化する手段、あるいは電位コントラスト像データ中の上
記指定された配線部分のデータを取出して多値化する手
段である。この発明装置の他の観点では、被試験IC及
び第2ICについて、与えられる試験パターンごとに、
指定された配線の電位と関連した2値の電位データを、
被試験IC及び第2ICの各電位コントラスト像データ
からそれぞれ取得する電位データ取得手段と、被試験I
C及び第2ICの各電位データを、試験パターンのアド
レスを共通の軸として波形表示する手段とを具備する。
【0015】この発明装置の更に他の観点では前記他の
観点における電位データ取得手段と同様の手段と、被試
験IC及び第2ICの各2値化電位データによりそれぞ
れ、上記試験パターンのアドレス順にこれを参照番号と
して読出され、各参照番号ごとに論理値H及びLに対す
る数値が記憶され、二値データ系列の各二値データの論
理値H又はLに応じて読出した数値の累積加算値が、上
記二値データ系列が異なれば異なる変換テーブルと、被
試験IC及び第2ICの各電位データに応じて変換テー
ブルから読出された数値とそれぞれ累積加算する加算手
段とこれら累積加算した値を比較する比較手段と、その
比較手段から不一致が検出されると、不一致動作を起し
た試験パターンアドレスを検索する不一致アドレス検索
手段とを具備する。
【0016】
【発明の実施の形態】図1にこの発明による装置の一実
施例を示す。この発明のIC欠陥検出装置100は試験
パターン発生器200と、荷電粒子ビームテスタ300
とによって構成される。荷電粒子ビームとしては一般に
電子ビームを用いるが、オンビームなど他の荷電粒子ビ
ームを用いる場合もある。
【0017】試験パターン発生器200は荷電粒子ビー
ムテスタ300内に装着した被試験IC(DUT)11
に試験パターン信号を与える。試験パターン発生器20
0には試験パターンの発生を開始させるスタートスイッ
チ201と、任意の時点で試験パターンの発生を停止さ
せることに用いるストップスイッチ202と、停止パタ
ーン設定手段203と、この停止パターン設定手段20
3に設定した試験パターンアドレスの試験パターンが発
生したことを検出して試験パターンの更新動作を停止さ
せるパターン保持手段204と、被試験IC11に与え
ている動作電源電圧を正規の5Vと非正規の4Vに切替
ることができる電圧切替手段205と、パターン発生数
制御手段206が設けられている。このような構成で試
験パターン信号の発生開始制御と、停止制御及び特定の
試験パターンアドレスにおいて試験パターンの更新動作
を停止させる制御などを行なうことができるようにされ
ている。また試験パターンの更新動作がパターン保持手
段204で停止されると、停止信号発生手段207から
停止信号が荷電粒子ビームテスタ300へ送出される。
【0018】一方荷電粒子ビームテスタ300は被試験
IC11に電子ビーム12を照射する鏡筒部301と、
この鏡筒部301の下部にこれと連結されて設けられ、
被試験IC11を真空中に配置するチャンバ302と、
このチャンバ302の内部に設けられ、被試験IC11
を載置してIC11の位置をX−Y方向に移動させるス
テージ303と、被試験IC11から発生する2次電子
の量を計測するためのセンサ304とを備え、更に試験
パターン発生器200が発生する試験パターンが設定し
たパターンアドレスで停止する毎に、その停止試験パタ
ーンが与えられている状態のIC11上の電位分布と対
応したセンサ304の検出電気信号が画像データ取得装
置305に取込まれ、画像データ取得装置305で取込
んだ電位コントラスト像データはモニタ306に画像と
して表示される。電子ビーム12の出射及びその出射量
(電流値)、加速電圧、走査速度、走査面積等は鏡筒制
御器307で制御され、画像データ取得装置305に取
得されたデータ中の各注目配線の電位と対応したデータ
が良品、不良品について試験パターンアドレスごとに大
容量記憶手段308に記憶され、その大容量記憶手段3
08中の一部分のデータが不良解析メモリ309に一部
分ずつ転送され、このメモリ309中の良品と不良品と
のデータが比較手段310で比較される。画像データ取
得装置305よりのデータのモニタ306への供給、大
容量記憶手段308への転送、大容量記憶手段308か
らデータの不良解析メモリ309への転送、そのデータ
の比較手段310での比較などは制御手段、いわゆるC
PU311で行われる。なお、モニタ306、大容量記
憶手段308、不良解析メモリ309、比較手段31
0、CPU311はいわゆるエンジニアリングワークス
テーションにて構成することができる。
【0019】図2に画像データ取得装置305と不良解
析メモリ309を機能的に示す。画像データ取得装置3
05はセンサ304からの画像データが格納されるフレ
ームメモリ305Aを備え、フレームメモリ305Aは
画像の画素に対応した数のアドレスがモニタ306の電
位コントラスト像表示部306Aの一画面分用意され、
その各アドレスに電位コントラスト像の各画素となる階
調信号が記憶される。つまり、センサ304で検出した
2次電子の数に対応したアナログ電圧信号は例えば8ビ
ットで構成される256階調のディジタル信号に変換さ
れ、このディジタル信号は荷電粒子照射点と対応するフ
レームメモリ305Aの各アドレスに記憶されて、画像
データが取得される。この画像データの取得は試験パタ
ーンの更新動作が予め設定した試験パターンアドレスで
停止する毎に実行され、停止する試験パターンを順次ず
らして各試験パターンが与えている状態における被試験
IC11の電位コントラスト像データを取得する。
【0020】例えば予め被試験IC11をICテスタに
より試験パターンを順次印加し、その各パターンの印加
ごとにそのICの出力データと期待値とを比較し、不一
致が最初に検出された試験パターンのアドレスを知り、
あるいは図1中の試験パターン発生器200から試験パ
ターンを被試験IC11に印加し、その出力データと期
待値とを比較し、最初に不一致(fail)が発生する
まで試験パターンの更新を続け、この最初に不一致が発
生した状態で、試験パターンの更新を停止し、その停止
試験パターンを印加状態の被試験IC11に対し、前記
荷電粒子ビームを照射して、その電位コントラスト像デ
ータを取得する。前記予め得られている最初にfail
が得られた試験パターンアドレスをICテスタから得る
場合は、これを停止パターン設定手段203に設定し
て、試験パターン発生器200から試験パターンをその
始めから被試験IC11に印加し、その試験パターンの
アドレスが停止パターン設定手段203に設定されてい
るアドレスと一致すると、パターン保持手段204がこ
れを検出して、試験パターンの更新を停止し、その停止
パターンをIC11に印加した状態にし、またこの状態
で停止信号発生手段207から停止信号が画像データ取
得装置305へ出力される。
【0021】これを受けた画像データ取得装置305
は、モニタ306の電位コントラスト像表示部306A
と対応する一画面分の電位コントラスト像データが取得
されると、取得完了信号が送出されてパターン発生数制
御手段206へ供給される。これを受けたパターン発生
数制御手段206は停止パターン設定手段203の設定
アドレスを1減少させて、試験パターン発生器200よ
り始めのパターンから試験パターンを再び発生させる。
従って最初にfailとなった試験パターンアドレスが
ADRn の場合は、図3Aに示すように、先頭の試験パ
ターンアドレスADR1 から試験パターンが発生して、
順次被試験IC11に印加され、そのアドレスがADR
n になると試験パターンの更新が停止され、その状態で
電位コントラスト像データが取得され、次に図3Bに示
すように、再び先頭アドレスADR 1 から試験パターン
の印加が開始され、ADRn より1つ手前のアドレスA
DR n-1 になると試験パターンの更新が停止され、この
状態で電位コントラスト像データが取得される。以下同
様にして更新停止アドレスが1つずつ減少され、その都
度、電位コントラスト像データが取得される。
【0022】一般に被試験IC11の配線面は、荷電粒
子ビームテスタ300の荷電粒子ビーム12の偏向によ
り走査可能な最大面積より可成り大である。従ってIC
11の全面の電位コントラスト像データを取得するに
は、XYステージ303によりIC11を移動させ、何
回も電位コントラスト像データを取得することを行う必
要がある。そこでここでは、最初にfailが出たIC
11の出力ピンに接続された配線、更にその配線と接続
される論理回路をたどることにより、不良となっている
と想定される不良候補領域についてのみ電位コントラス
ト像データの取得を行う。この不良候補領域は、そのI
C11の回路構成から、操作員が想定することができ、
あるいはそのIC11を設計した時のCADデータを利
用して、自動的に不良候補領域を指定させるようにして
もよい。またその不良候補領域の大きさは荷電粒子ビー
ム12の最大走査範囲とし、この不良候補領域を複数指
定してもよい。
【0023】つまりこの発明の方法では図4に示すよう
に、まずICテスタから最初にfailとなった試験パ
ターンアドレスを受取り(S1 )、被試験IC11に対
し、試験パターンを前記最初にfailとなったアドレ
スまで印加して、不良状態を再現させる(S2 )。次に
前述のように指定した不良候補領域の1つを荷電粒子ビ
ーム12で走査できるようにIC11を移動させる(S
3 )。この状態でその不良候補領域内の特に不良データ
発生と関連すると思われる不良候補部位を指定する(S
4 )。この指定は例えば、その指定された不良候補領域
の電位コントラスト像データを取得し、これを図2に示
すようにモニタ306の電位コントラスト像表示部30
6Aにコントラスト像として表示し、これを操作員が観
察し、予め前記最初のfail発生出力ピンから推定さ
れる配線の像を注目すべき位置A1,A2,A3,A4
としてマウス或は光学ペン等の入力手段によって入力す
ることによって、フレームメモリ305Aに付設した読
出手段305Bのメモリ部15に注目すべき位置A1,
A2,A3,A4に対応するフレームメモリ305Aの
アドレスAD1,AD2,AD3,AD4を記憶させ
る。注目すべき位置A1,A2,A3,A4の指示入力
はなるべく、配線像の幅方向の中心部とし、必要に応じ
て同一配線像の長手方向における複数個所を指定して、
その配線の電位データを確実に取込むことができるよう
にすることもできる。
【0024】読出手段305Bはフレームメモリ305
A中の注目アドレスAD1,AD2,AD3,AD4か
ら電位データを読出す。読出手段305Bで読出した電
位データは必要に応じて白か黒かを決めるしきい値を持
つ2値変換手段305CでHレベルかLレベルかの2値
信号に変換し、その変換した2値信号を大容量メモリ3
08に書込む(S5 )。
【0025】次に試験パターンアドレスの遡りが終了し
たかを調べ(S6 )、終了していなければ、前述したよ
うにして停止パターン設定手段203の設定アドレスを
1減少させてステップS5 に戻る(S7 )。よって図3
で説明したように試験パターンアドレスADRn-1 を印
加した状態で、取得された電位コントラスト像データ中
の指定部位A1,A2,A3,A4と対応するアドレス
AD1,AD2,AD3,AD4に対する電位データが
取得されて、大容量記憶手段308に記憶され、以下同
様にして、停止試験パターンアドレスが1つずつ減少さ
れ、その各停止試験パターンアドレスの試験パターンの
印加状態におけるICの指定部分A1〜A2、つまりア
ドレスAD1〜AD4の電位データが大容量記憶手段3
08に取込まれる。実際には、取得した電位データがC
PU311のメモリにある程度記憶されるごとに、それ
をまとめて大容量記憶手段308へ転送するのが普通で
ある。
【0026】停止試験パターンアドレスの遡りの終了は
極端な場合は最初のパターンアドレスであり、利用者が
感覚的にこのあたりまで遡ればよいとわかり、その試験
パターンアドレスを予め指定しておく。停止試験パター
ンアドレスの遡りが終了すると、残り不良候補領域がな
くなったかを調べ(S8 )、残っていれば、次の不良候
補領域を指定してステップS3 に戻る(S9 )。従っ
て、被試験IC11が移動させられて、次の不良候補領
域中の不良候補部位(配線)に対する電位データが同様
にして各試験パターンアドレスごとに取得される。ステ
ップS8 において残り不良候補領域がなければ良品のI
Cについてのデータ取得に移る。つまりXYステージ3
03上に被試験IC11と同種の良品ICを載置し、先
の不良品IC(被試験IC11)の電位データの取得時
の各位置情報を利用して、良品ICの位置を移動し、つ
まり不良品ICからデータを収集した各不良候補領域と
対応する領域の1つから電位データを取得可能な位置に
移動させる(S10)、良品ICのこの領域における、不
良品ICのその領域における不良候補部位(配線)と同
じ部位について、不良品の場合と同一の試験パターンア
ドレスでの電位データをそれぞれ取得して大容量記憶手
段308に記憶する(S11)。ここの取得後、試験パタ
ーンアドレスの遡りが終了したかを調べ(S12)、終了
していなければ停止試験パターンアドレスを1つ減少さ
せステップS11に戻る(S13)。このようにして1つの
不良候補領域と対応する良品ICの領域の対応配線の各
同一停止試験パターンアドレスの試験パターン印加状態
での電位データが取得されると、残り領域がないかが調
べられ(S14)、不良候補領域と対応する領域が残って
いれば、次の領域が指定されてステップS11に戻る(S
15)。
【0027】このようにして全ての不良候補領域の全て
の不良候補部位と対応する良品ICの各領域の各部位の
電位データが取得されると、不良品ICデータと、良品
ICデータとの比較に移る(S16)。この比較は対応す
る領域の同一試験パターンでの対応する部位のデータに
ついて行われ、大容量記憶手段308から適当な量のデ
ータを不良解析メモリ309に転送して、比較手段31
0で比較する。つまり不良解析メモリ309は例えば図
2に示すように、試験パターンアドレスADR n におけ
る良品、不良品の各部位(配線)A1,A2,A3,A
4の各2値電位データがアドレスT1に記憶され、次の
アドレスADRn-1 について、良品、不良品の部位A1
〜A4の2値電位データがアドレスT2にそれぞれ記憶
される。以下同様に記憶される。
【0028】比較手段310は不良解析メモリ309に
収録した2値データを各同一の試験パターンアドレスの
同一の部位毎に比較する。つまり良品と不良品との各ア
ドレスTi(i=1,2…)ごとに部位A1の2値デー
タ、部位A2の2値データ、…をそれぞれ比較し、不一
致が発生する試験パターンアドレスを検索する。図2の
例ではアドレスT3とT4で不一致が発生した例を示
し、その部分の不良品側に斜線を施してある。この不一
致の発生があるとその不一致があった不良候補部位と試
験パターンアドレスとをモニタ306に表示し
(S17)、不一致が検出されない場合はそのことをモニ
タ306に表示する(S18)。
【0029】このような論理状態の比較は例えばワーク
ステーションのCPU311によって容易に実行するこ
とができる。不一致が発生したアドレスTiが解ること
により試験開始から何番目の試験パターンで不一致が発
生したかが解り、また、不一致が発生した配線から欠陥
位置を推定することができる。必要に応じて、不一致が
発生した配線アドレスから、そのとき与えている試験パ
ターンにもとづく不良品IC11の電位コントラスト像
をモニタ306Aに表示させることもできる。尚、上述
の実施例ではフレームメモリ305Aに取得した多値の
階調データを2値変換手段305Cで2値データにして
大容量記憶手段308に書込む構成としたが、大容量記
憶手段308、不良解析メモリ309を多値記憶メモリ
とすることにより、フレームメモリ305Aに記憶した
多値の階調データを不良解析メモリ309に書込んで比
較することもできる。
【0030】図5にこの発明の他の実施例を示す。この
例ではモニタ306の電位コントラスト像表示部306
Aに、CADデータを利用して電位コントラスト像に対
応する配線レイアウト像を表示させ、レイアウト像に描
かれる各配線パターンに、電位に対応する色を付すよう
に構成した場合である。CADデータによる配線レイア
ウト像を用いることにより良品ICの電位コントラスト
像と対応するものの画質を向上させることができる利点
が得られる。
【0031】フレームメモリ305Aに取得される電位
コントラスト像データのIC11の不良候補領域を示
す、例えばその領域の四隅のアドレス(X0 ,Y0 ),
(X1,Y0 ),(X0 ,Y1 ),(X1 ,Y1 )を取
得してCADデータ記憶手段312に送り、CADデー
タ記憶手段312からその領域に対応したCADデータ
を読出す。その読出されたCADデータはモニタ306
に与えられ、電位コントラスト像表示部306Aにレイ
アウト像が描画される。モニタ306に描画したレイア
ウト像上で注目すべき位置、つまり不良候補部位(配
線)A1,A2,A3,A4を例えばマウス或は光学ペ
ン等の入力手段で入力する。入力手段で入力した不良候
補部位A1,A2,A3,A4は読出手段305Bのメ
モリ部15に取込まれ、不良候補部位A1,A2,A
3,A4に対応するフレームメモリ305A上のアドレ
スAD1,AD2,AD3,AD4がメモリ部15に設
定される。
【0032】良品又は不良品の電位コントラスト画像デ
ータ中のメモリ305Aに取得された各アドレスAD
1,AD2,AD3,AD4のディジタル階調データ
(電位データ)を読出手段305Bで読み出す。読出手
段305Bで読出したディジタル階調データを色変換手
段313に入力し、各不良候補部位A1,A2,A3,
A4の電位の状態を色信号に変換する。その色信号をモ
ニタ306に与えて、CADデータから得た配線像中の
不良候補部位A1,A2,A3,A4を付した配線パタ
ーンに色を付ける。従ってモニタ306に描画された配
線パターンは電位の状態を表わす色が付され、見分けが
よく付いて識別を容易に行なうことができる。つまり例
えば図6に示すように、電位コントラスト像表示部30
6Aの左半分に良品の着色配線パターンを、右半分に不
良品の着色配線パターンを表示する。これにより両者の
差を容易に見付けることができる。
【0033】なお、色変換で色変換した電位データを不
良解析メモリ309に与え、図2について述べたと同様
に各パターンアドレス毎にこの色データを記憶させる。
図の例では電位データを赤R,緑G,青B,シアンCY
の何れかに変換した例を示す。色の変換はCPU311
では4000色程度まで変換することができるから、2
56階調の全ての階調に色を割当てることができる。不
良解析メモリ309の色データを比較手段310により
各パターンアドレス毎に良品と不良品の色の違いを比較
することができる。つまりCPU311で扱う色信号に
は色別に符号(番号)が割当てられているから、その符
号(番号)の一致、不一致を各パターンアドレスT1,
T2,T3…毎に調べればよい。このCPU311で行
う作用効果は図2に示した実施例で多階調とした場合と
同一であり、この場合はモニタ表示の確認をし易くした
ものである。
【0034】図2に示した実施例において、大容量記憶
手段308に記憶されているデータから、良品と不良品
とについて同一不良候補領域の同一不良候補部位の2値
化された電位コントラストをその試験パターンアドレス
の順に読出して図7に示すように波形メモリ312に記
憶する。この波形メモリ312に記憶した良品、不良品
の試験パターンアドレス変化に基づく2値化電位データ
の変化をモニタ306中の波形表示部306Bにそれぞ
れ曲線(波形)21,22として並べて表示する。表示
部306Bにおいて横軸は試験パターンアドレスの値又
はこれと対応する値を示す。この例では試験パターンア
ドレス2で良品の電位波形21と不良品の電位波形22
とが不一致となっている。この不一致個所を自動的にカ
ーソル23で指示させ、かつそのIC11上の不一致個
所と不一致試験パターンアドレスとをモニタ306に表
示させることができる。
【0035】図8に更に他の実施例を示し、図2に示し
たようにして得られた大容量記憶手段308からの2値
化電位データは変換テーブル313に入力され、その理
論値H又はLの値と、試験パターンアドレスの双方に関
連して変化する値に変換する。図9に変換テーブル31
3の変換内容を示す。試験パターンアドレス1でH論理
が入力された場合は「1」を出力させ、L論理が入力さ
れた場合は「10」を出力する。試験パターンアドレス
2のとき、H論理が入力された場合は「100」を出力
させ、L論理が入力された場合は「1000」を出力す
る。このように各試験パターンアドレス毎に異なる値に
変換し、かつ1つの入力系列、つまり1つの不良候補部
位の2値化電位データ(又は対応良品データ)を試験パ
ターンの変化ごとにとる値を累積加算した場合に必ず異
なる値となるようにし、変換テーブル313が構成され
ている。大容量記憶手段308から取出された1つの不
良候補部位の2値化電位データと、良品の対応2値化電
位データの両試験パターンアドレス変化に対応した変換
テーブル313の各変換出力値がそれぞれ加算手段31
4で累積加算され、両累積加算値を良否判定手段315
で比較し、両累積加算値が一致すれば良品と判定し、累
積加算値が良品と不一致である場合は正常とは異なる不
一致動作したことが解る。不一致の場合は何れの試験パ
ターンアドレスから不一致になったかを、その累積加算
を順次遡り、同一値となった直前の不一致となった試験
パターンアドレスであることを不一致発生アドレス検索
手段316において入手にたよることなく検索すること
ができる。
【0036】図9に示した変換テーブル313の変換例
の場合は、図10に示すように、ある部位の試験パター
ンごとの2値化電位データ系列が入力された場合、その
第1アドレス#1が論理値Hであれば累積加算値は
「1」であり、次の第2アドレス#2が論理値Hなら、
100を加算し、論理値Lならば1000を加算し、第
3アドレス#3では、第2アドレス#2で論理値Hの場
合に論理値Hになると10.000を加算し、論理値L
になると100.000を加算する。以下同様にし第1
アドレス#1が論理値HかLかにより、それぞれ数値
「1」,「10」を根として次のアドレスで2値化電位
データが論理値HかLかの何れかに分岐する二つのトリ
構造となっている。このトリの各枝に、その根から到達
するまでの分岐点の値を累積加算すると図中の右端の数
値となり、これら数値は互いに異なっている。従って、
加算手段314で良品、不良品に対する累積加算結果が
不一致となった場合は、図10中のその両累積加算結果
の同一枝から順次その根側に1アドレスずつ戻り、累積
加算結果が一致したアドレスまで戻った時の、アドレス
の次のアドレスが不一致となった試験パターンアドレス
と対応することになる。累積加算ごとに、良品、不良品
についての累積加算値を比較して最初に不一致点を検出
するようにすれば、前記トリを遡る処理を省略できる。
【0037】変換テーブル313として、例えば図15
に示すように、互いに異なる素数を用いて構成し、良品
の2値化電位データ列により図15の変換テーブルを読
出した各数値を順次掛算し、同様に不良品の2値化電位
データ列により図15の変換テーブルを読出した各数値
を順次掛算し、両掛算結果が等しいか否かで良否判定を
行う。素数は1又は自身の値でしか整数で割った場合に
整数の割算結果が得られないから、2値化電位データ列
が異なれば、変換数値列を掛算した結果は必ず異なった
値になる。図15の例を図10に示したように、各デー
タ列に展開し、その各データ列を数値列とし、その数値
列の掛算結果を図16に示す。この場合も、図16のト
リーを遡ることにより、不一致となった時のアドレスを
知ることができる。
【0038】上述では大容量記憶手段308に、各不良
候補部位(配線)の電位データとこれと対応する良品の
データを一旦記憶し、その後これを取出して良品と被試
験ICとの比較を行ったが、各不良候補領域の各試験パ
ターンアドレスごとの電位コントラスト像データ及びこ
れと対応する良品の電位コントラスト像データを大容量
記憶手段308に取込んだ後、この大容量記憶手段30
8からこれらデータを取出し、不良候補部位(配線)の
データ及びこれと対応する良品データを選択して処理し
てもよい。
【0039】この場合の処理手順を図11及び図12に
示す。図11、図12において図4と対応する処理には
同一ステップ記号を付けてある。この例でも先ず図4に
おけるステップS1 ,S2 及びS3 の処理がなされる
が、この実施例では、その移動したIC11の領域全域
の電位分布を示す電位コントラスト像データを取得して
大容量記憶手段308に記憶し(S21)、その電位コン
トラスト像データの取得を、試験パターンアドレスを1
つづつ遡ぼらせながら行う(S6 ,S7 )。テストパタ
ーンの遡りが終了すると、残りの不良候補領域があるま
でステップS3 に戻り、全ての不良候補領域についての
各試験パターンアドレスごとの電位コントラスト像デー
タを取得して大容量記憶手段308に記憶する(S8
9 ,S3)。
【0040】被試験IC11について必要な電位コント
ラスト像データを取得すると、図4の場合と同様に良品
についての対応するデータの取得に移る。つまりステッ
プS 9 で図4の場合と同様に、良品ICを不良候補領域
と対応する領域に移動させると、ステップS21と同様
に、その領域の電位コントラスト像データを取得して大
容量記憶手段308に記憶する(S22)。この電位コン
トラスト像データの取得を各試験パターンアドレスにつ
いて順次遡りながら行う(S12,S13)。次に残りの領
域にあれば、その領域に良品ICを移動させて、同様に
各試験パターンアドレスごとの電位コントラスト像デー
タを取得する(S14,S15)。
【0041】このようにして良品ICについての必要な
全電位コントラスト像データを取得し終ると、大容量記
憶手段308から、被試験IC11の1つの領域の停止
試験パターンアドレスについて取得した電位コントラス
ト像データをモニタ306に表示させて利用者のカーソ
ル指示による入力、あるいはCADデータを利用した自
動指定により、図4中のステップS4 と同様に不良候補
部位(配線)を指定する(S4 )。なお図4中のステッ
プS4 においても、不良候補部位の指定はCADデータ
を利用して、自動的に指定させてもよい。
【0042】次に大容量記憶手段308から、指定され
た不良候補領域及びこれと対応する良品領域の指定され
た試験パターンアドレスの両電位コントラスト像データ
中から、それぞれステップS4 で指定された各不良候補
部位の各データ(電位データ)をそれぞれ取出し、これ
ら両電位データを同一指定部位について比較する
(S 23)。その比較結果が不一致であればその不一致の
部位と試験パターンアドレスとをモニタ306に表示
し、不一致がなければそのことを表示する(S24)。な
おステップS24における比較はその多値データのままで
もよく、あるいは図2について述べたように2値化デー
タとして行ってもよく、電位コントラスト像データをモ
ニタ306にカラー表示する場合は、変換された色デー
タで行ってもよい。
【0043】次にその指定領域について、全ての試験パ
ターンアドレスを指定したかを調べ(S25)、指定して
ないものがあれば、次の試験パターンアドレスの指定を
指定してステップS23に戻る(S26)。このようにして
指定領域について、全ての試験パターンについての指定
部位の電位データの比較を行うと、全ての領域を指定し
たかを調べ(S27)、指定していない領域があれば、次
の領域を指定してステップS4 に戻る(S28)。
【0044】よって新たに指定された領域について、不
良候補部位の指定を行い、その領域の全ての試験パター
ンアドレスについての指定部位の電位データの比較が同
様に行われる。全領域の指定を終了し、その処理が終了
すると不一致が出た全ての部位と試験パターンアドレス
の表示、又は不一致が出なかった表示を行う(S29)。
このようにするとステップS29の後、あるいは必要に応
じてステップS24の後に、不良個所と推定される部位を
含む不良候補領域の電位コントラスト像データをモニタ
306に画像表示させて見ることができる。
【0045】このように全ての電位コントラスト像デー
タを取得後に、不良候補部位を指定して処理すること
は、図7,図8にそれぞれ示した実施例にも適用でき
る。つまり図7に示した実施例に適用する場合は、ステ
ップS23において、指定領域、指定部位の電位データ
を、その試験パターンアドレスの順に被試験IC11と
良品ICとについて同時的に取出し、又は一方を先に取
出した後、他方を取出して、それぞれ2値化して、波形
メモリ312を介して、モニタ306に表示すればよ
い。また図8に示した実施例では、図7に適用した場合
と同様に、指定領域、指定部位の電位データを、その試
験パターンアドレスの順に被試験IC11と良品ICと
について一方を取出した後他方を取出して、それらを変
換テーブル313へ入力すればよい。何れの場合も、試
験パターンアドレスの全てについて一度に行うことな
く、適当に分割して行ってもよい。
【0046】被試験ICと良品ICとの比較は電位デー
タ自体でもよいし、電位データを処理したデータでもよ
いが、この電位データの処理としては例えば図13に示
すようにしてもよい。まずiを0に初期化し(P0 )被
試験IC11の電源に正規電圧、例えば5Vを印加し
(P1 )、被試験ICに試験パターンを設定された停止
パターンアドレスまで印加し(P2 )、その後、電位コ
ントラスト像データ(第1電位コントラスト像データと
記す)を取得する(P3 )。その後、被試験IC11の
電源電圧を非正規電圧、例えば4V変更し(P4 )、再
びステップP2 で印加した試験パターンを印加し
(P5 )、その後、電位コントラスト像データ(第2電
位コントラスト像データと記す)を取得する(P6 )。
次に第1電位コントラスト像データと第2電位コントラ
スト像データとの差の像データを求め(P 7 )、この差
の像データをそれまでの差像データに加算して和データ
を得る(P 8 )。次にiが所定値Nになったかを調べ
(P9 )、Nでなければiを+1してステップP1 に戻
る(P9 )。このことをN回繰返す。このようにして得
られた和データをモニタ306に画像として表示する
と、第1電位コントラスト像データと第2電位コントラ
スト像データとに差があると、その差が強調されて例え
ば図14に示すような表示が得られる。図14において
は白パターン23と黒パターン24が表われているが、
白パターン23は、第1電位コントラスト像データが高
レベルであるが第2電位コントラスト像データが低レベ
ルの配線を示し、黒パターン24は第1電位コントラス
ト像データが低レベルであるが第2電位コントラスト像
データが高レベルの配線を示している。図13に示した
処理を具体的に行う手法は、例えば前記U.S.Sor
ial No.08/337,230に示されている。
【0047】図13に示した処理により得られた和デー
タを、図4,図11、12の各処理において被試験I
C、良品ICの何れについても、指定部位の電位データ
として用いてもよい。なお図12に示した処理を行うに
は、図1に点線で示すように画像データ取得装置305
からの取得完了信号はパターン発生数制御手段206で
はなく、試験パターン発生器200に入力されて、試験
パターンが始めから再び発生されると共に、電圧切替手
段205が正規電圧5Vから非正規電圧4Vへ、又はそ
の逆に切替えられる。所定数(N)の差像データの和像
データが得られると、点線で示すようにCPU311か
らパターン数変更指令がパターン発生数制御手段206
へ供給され、この制御手段206により停止パターン設
定手段203の設定停止パターンアドレスが1減少させ
られる。
【0048】図13の処理において差像データを複数加
算するのは、第1電位コントラスト像データと第2電位
コントラスト像データとの差の部分を強調するためであ
り、必ずしも行なうことなく、1回の差像データを用い
てもよい。この差像データ(和データ)の取得は、図4
の処理における不良候補領域、及びこれと対応する良品
ICの領域についてのみ行えばよい。
【0049】なお、ICテスタから得た、最初にfai
l発生した試験パターンアドレスまで試験パターンを印
加して図13に示した処理を被試験ICの全域に対して
行い、その各領域について得られた和データ中に所定値
h より大きな変動部分があるか、つまり図14中の白
パターン23又は黒パターン24となる部分があるかを
調べ、このような所がなくなるまで、停止試験パターン
アドレスの印加を遡って図13に示した処理を繰返し、
何れの領域からも和データから黒パターンや白パターン
となるべき部分が得られなくなった時の試験パターンア
ドレスを、図4中のステップS6 の最終パターンアドレ
ス(遡り停止アドレス)とすることができる。
【0050】上述において、被試験ICについて求めた
電位データと良品ICの対応する電位データとを比較し
たが、必ずしも良品ICを利用する場合に限らず、他の
ICを用いてもよい。その場合は、不一致の検出で、何
れかの検出した個所が不良であると推定でき、不一致が
検出されない個所は、不良でないか、共に同一の不良と
なっていると推定できるが、一般に後者の場合は少な
い。このような点より、この明細書において良品ICは
被試験IC11以外のICを意味することもある。図1
3に示した処理では電源電圧を変更して差像データを作
ったが、電源電圧に限らず、IC11の動作条件、例え
ば試験パターンの発生周波数を変更してもよい。上述に
おいて図6に示した色表示は、図2,図7,図8にそれ
ぞれ示した実施例にも適用できる。
【0051】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、I
C中の指定した部位(配線)の電位データが被試験I
C、及び第2ICについて各試験パターンごとに自動的
に得られ、両電位データが各試験パターンごとに比較さ
れ、不一致が検出された、ICの部位と、試験パターン
アドレスとを自動的に求めることができる。人手により
欠陥個所を探す場合と比較して時間と手間が著しく軽減
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による装置の実施例を示すブロック図
である。
【図2】図1中の要部を機能的に示したブロック図であ
る。
【図3】停止試験パターンアドレスを遡らせる様子を示
す図である。
【図4】この発明による方法の実施例の処理手順を示す
流れ図である。
【図5】配線パターン表示にCADデータを用い、かつ
電位データを色データとして得る実施例の要部を示す図
である。
【図6】被試験IC及び良品ICの各指定配線を電位デ
ータに応じて色付けした例を説明するための図である。
【図7】電位データを波形表示するように適用したこの
発明の実施例を示すブロック図である。
【図8】電位データを数値変換し、それを累積加算する
ようにした実施例の要部を示すブロック図である。
【図9】図8中の変換テーブル313の具体例を示す図
である。
【図10】図8中の不一致発生アドレス検索手段316
における検索を説明するための図である。
【図11】この発明方法の他の実施例の一部を示す流れ
図である。
【図12】図11の続きを示す図である。
【図13】電位データを作成するために用いて電位コン
トラスト像データとしての差像データ(和データ)を得
る処理手順の例を示す流れ図である。
【図14】図12に示した処理手順により得られた和デ
ータを画像として表示した例を示す図である。
【図15】変換テーブルの他の例を示す図である。
【図16】図14の変換テーブルを入力データ列に応じ
て展開した状態を示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年10月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項10
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項20
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項21
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】
【発明の実施の形態】図1にこの発明による装置の一実
施例を示す。この発明のIC欠陥検出装置100は試験
パターン発生器200と、荷電粒子ビームテスタ300
とによって構成される。荷電粒子ビームとしては一般に
電子ビームを用いるが、オンビームなど他の荷電粒子
ビームを用いる場合もある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】図9に示した変換テーブル313の変換例
の場合は、図10に示すように、ある部位の試験パター
ンごとの2値化電位データ系列が入力された場合、その
第1アドレス#1が論理値Hであれば累積加算値は
「1」であり、次の第2アドレス#2が論理値Hなら、
100を加算し、論理値Lならば1000を加算し、第
3アドレス#3では、第2アドレス#2で論理値Hの場
合に論理値Hになると10.000を加算し、論理値L
になると100.000を加算する。以下同様にし
1アドレス#1が論理値HかLかにより、それぞれ数値
「1」,「10」を根として次のアドレスで2値化電位
データが論理値HかLかの何れかに分岐する二つの
造となっている。このの各枝に、その根から到達する
までの分岐点の値を累積加算すると図中の右端の数値と
なり、これら数値は互いに異なっている。従って、加算
手段314で良品、不良品に対する累積加算結果が不一
致となった場合は、図10中のその両累積加算結果の同
一枝から順次その根側に1アドレスずつ戻り、累積加算
結果が一致したアドレスまで戻った時の、アドレスの次
のアドレスが不一致となった試験パターンアドレスと対
応することになる。累積加算ごとに、良品、不良品につ
いての累積加算値を比較して、最初に不一致点を検出す
るようにすれば、前記を遡る処理を省略できる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】変換テーブル313として、例えば図15
に示すように、互いに異なる素数を用いて構成し、良品
の2値化電位データ列により図15の変換テーブルを読
出した各数値を順次掛算し、同様に不良品の2値化電位
データ列により図15の変換テーブルを読出した各数値
を順次掛算し、両掛算結果が等しいか否かで良否判定を
行う。素数は1又は自身の値でしか整数で割った場合に
整数の割算結果が得られないから、2値化電位データ列
が異なれば、変換数値列を掛算した結果は必ず異なった
値になる。図15の例を図10に示したように、各デー
タ列に展開し、その各データ列を数値列とし、その数値
列の掛算結果を図16に示す。この場合も、図16の
を遡ることにより、不一致となった時のアドレスを知る
ことができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被試験ICに試験パターンを順次印加
    し、停止試験パターンアドレスでその試験パターンの更
    新を停止し上記被試験ICの指定された領域に荷電粒子
    ビームを照射してその二次電子を検出して、電位コント
    ラスト像データを取得する第1ステップと、 第2ICに上記試験パターンを順次印加し、上記停止試
    験パターンアドレスで、その試験パターンの更新を停止
    して上記第2ICの上記指定された領域に荷電粒子ビー
    ムを照射してその二次電子を検出して電位コントラスト
    像データを取得する第2ステップと、 上記指定された領域中の指定された部位の電位データを
    上記被試験ICの電位コントラスト像データから取得す
    る第3ステップと、 上記指定された部位の電位データを上記第2ICの電位
    コントラスト像データから取得する第4ステップと、 上記第3ステップで得られた電位データと上記第4ステ
    ップで得られた電位データとを比較する第5ステップ
    と、 を有する荷電粒子ビームを用いるIC欠陥検出方法。
  2. 【請求項2】 請求項1のIC欠陥検出方法において、 上記第1ステップ及び上記第2ステップにおいてそれぞ
    れ上記電位コントラスト像データを取得するごとに上記
    停止試験パターンアドレスを予め決められた試験パター
    ンアドレスまで順次遡ぼらせその各停止試験パターンア
    ドレスごとの上記両電位コントラスト像データを取得
    し、上記第3ステップ及び上記第4ステップでは上記停
    止試験パターンアドレスごとの上記両電位データを取得
    し、上記第5ステップでは上記停止試験パターンアドレ
    スごとの上記電位データの比較を行う。
  3. 【請求項3】 請求項2のIC欠陥検出方法において、 上記領域中で指定される部位は複数であり、上記第5ス
    テップにおいての比較は同一指定部位について行う。
  4. 【請求項4】 請求項3のIC欠陥検出方法において、 上記指定される領域は複数であり、上記電位コントラス
    ト像データの取得を予め決められた試験パターンアドレ
    スまで求めるごとに他の指定領域に順次移って上記電位
    コントラスト像データの取得を行う。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4の何れかのIC欠陥検出
    方法において、 上記第5ステップにおいて上記第3ステップで得られた
    電位データ及び上記第4ステップで得られた電位データ
    をそれぞれ2値化して比較を行う。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至4の何れかのIC欠陥検出
    方法において、 上記第5ステップにおいて上記第3ステップで得られた
    電位データ及び上記第4ステップで得られた電位データ
    をそれぞれ多値データとして比較を行う。
  7. 【請求項7】 被試験ICに試験パターンを順次印加
    し、停止試験パターンアドレスでその試験パターンの更
    新を停止して上記被試験ICの指定された領域に荷電粒
    子ビームを照射して二次電子を検出して電位コントラス
    ト像データを取得することを上記停止試験パターンアド
    レスが予め決められた試験パターンアドレスになるまで
    順次遡ぼらせて行う第1ステップと、 第2ICに上記試験パターンを順次印加し、停止試験パ
    ターンアドレスでその試験パターンの更新を停止して、
    上記第2ICの上記指定された領域に荷電粒子ビームを
    照射して二次電子を検出して電位コントラスト像データ
    を取得することを、上記停止試験パターンアドレスが上
    記予め決められた試験パターンアドレスになるまで順次
    遡ぼって行う第2ステップと、 上記指定された領域中の指定された部位の電位データ
    を、上記被試験ICの上記各停止試験アドレスの上記各
    電位コントラスト像データからそれぞれ取得する第3ス
    テップと、 上記指定された領域中の上記指定された部位の電位デー
    タを、上記第2ICの上記各停止試験アドレスの上記各
    電位コントラスト像データからそれぞれ得る第4ステッ
    プと、 上記第3ステップで得られた上記各電位データをそれぞ
    れ2値化する第5ステップと、 上記第4ステップで得られた上記各電位データをそれぞ
    れ2値化する第6ステップと、 上記第5ステップ及び上記第6ステップでそれぞれ得ら
    れた上記試験パターンアドレスごとの上記2値化電位デ
    ータを、上記試験パターンアドレスを共通の軸として波
    形表示する第7ステップと、 を有する荷電粒子ビームを用いるIC欠陥検出方法。
  8. 【請求項8】 被試験ICに試験パターンを順次印加
    し、停止試験パターンアドレスでその試験パターンの更
    新を停止して上記被試験ICの指定された領域に荷電粒
    子ビームを照射して二次電子を検出して電位コントラス
    ト像データを取得することを、上記停止試験パターンア
    ドレスが予め決めた試験パターンアドレスになるまで順
    次遡ぼらせて行う第1ステップと、 第2ICに上記試験パターンを順次印加し、停止試験パ
    ターンアドレスでその試験パターンの更新を停止して、
    上記第2ICの上記指定された領域に荷電粒子ビームを
    照射して二次電子を検出して電位コントラスト像データ
    を取得することを、上記停止試験パターンアドレスが上
    記予め決めた試験パターンアドレスになるまで順次遡ぼ
    って行う第2ステップと、 上記指定された領域中の指定された部位の電位データ
    を、上記被試験ICの上記各停止試験アドレスの上記各
    電位コントラスト像データからそれぞれ取得する第3ス
    テップと、 上記指定された領域中の上記指定された部位の電位デー
    タを、上記第2ICの上記各停止試験アドレスの上記各
    電位コントラスト像データからそれぞれ取得する第4ス
    テップと、 上記第3ステップで得られた上記各電位データをそれぞ
    れ2値化する第5ステップと、 上記第4ステップで得られた上記各電位データをそれぞ
    れ2値化する第6ステップと、 各参照番号ごとに論理値H及びLに対する数値が与えら
    れ、2値データ系列の各2値データの論理値H又はLに
    応じて参照した数値を累積加算した値が、上記2値デー
    タの系列が異なれば異なる変換テーブルを上記第5ステ
    ップで得られた各2値化電位データで順次参照して、数
    値系列を得る第7ステップと、 上記変換テーブルを、上記第6ステップで得られた各2
    値化電位データで順次参照して数値系列を得る第8ステ
    ップと、 上記第7ステップで得られる数値系列の各数値を累積加
    算する第9ステップと、 上記第8ステップで得られる数値系列の各数値を累積加
    算する第10ステップと、 上記第9ステップで順次得られる各累積加算値と上記第
    10ステップで順次得られる各累積加算値と比較する第
    11ステップと、 を有する荷電粒子ビームを用いるIC欠陥検出方法。
  9. 【請求項9】 被試験ICに試験パターンを順次印加
    し、停止試験パターンアドレスでその試験パターンの更
    新を停止して上記被試験ICの指定された領域に荷電粒
    子ビームを照射して二次電子を検出して電位コントラス
    ト像データを取得することを、上記停止試験パターンア
    ドレスが予め決めた試験パターンアドレスになるまで順
    次遡ぼらせて行う第1ステップと、 第2ICに上記試験パターンを順次印加し、停止試験パ
    ターンアドレスでその試験パターンの更新を停止して、
    上記第2ICの上記指定された領域に荷電粒子ビームを
    照射して二次電子を検出して電位コントラスト像データ
    を取得することを、上記停止試験パターンアドレスが上
    記予め決めた試験パターンアドレスになるまで順次遡ぼ
    って行う第2ステップと、 上記指定された領域中の指定された部位の電位データ
    を、上記被試験ICの上記各停止試験アドレスの上記各
    電位コントラスト像データからそれぞれ取得する第3ス
    テップと、 上記指定された領域中の上記指定された部位の電位デー
    タを、上記第2ICの上記各停止試験アドレスの上記各
    電位コントラスト像データからそれぞれ取得する第4ス
    テップと、 上記第3ステップで得られた上記各電位データをそれぞ
    れ2値化する第5ステップと、 上記第4ステップで得られた上記各電位データをそれぞ
    れ2値化する第6ステップと、 各参照番号ごとにまた論理値H、Lごとに互いに異なる
    素数が与えられている変換テーブルを上記第5ステップ
    で得られた各2値化電位データで順次参照して、数値系
    列を得る第7ステップと、 上記変換テーブルを、上記第6ステップで得られた各2
    値化電位データで順次参照して数値系列を得る第8ステ
    ップと、 上記第7ステップで得られる数値系列の各数値を順次掛
    算する第9ステップと、 上記第8ステップで得られる数値系列の各数値を順次掛
    算する第10ステップと、 上記第9ステップで順次得られる各掛算値と上記第10
    ステップで順次得られる各掛算値と比較する第11ステ
    ップと、 を有する荷電粒子ビームを用いるIC欠陥検出方法。
  10. 【請求項10】 請求項2乃至7の何れかのIC欠陥検
    出方法において、 上記第1ステップでの各停止試験パターンアドレスでの
    電位コントラスト像データの取得を、上記被試験ICに
    対する二つの動作条件について行い、その各両電位コン
    トラスト像データの差を求め、その差像データを、上記
    第3ステップ以後における上記第1ステップの電位コン
    トラスト像データとL、上記第2ステップでの各停止試
    験パターンアドレスでの電位コントラスト像データの取
    得を、上記第2ICに対する上記二つの動作条件につい
    て行い、その各両電位コントラスト像データの差を求
    め、その差像データを、上記第4ステップ以後における
    上記第2ステップの電位コントラスト像データとして用
    いる。
  11. 【請求項11】 請求項10のIC欠陥検出方法におい
    て、 上記二つの動作条件は上記ICに対する正規電源電圧印
    加と、非正規電源電圧印加である。
  12. 【請求項12】 請求項10のIC欠陥検出方法におい
    て、 上記第3ステップ以後に用いられる上記第1ステップの
    電位コントラスト像データを、少くとも1領域分一旦蓄
    積した後用い、上記第4ステップ以後に用いられる上記
    第2ステップの電位コントラスト像データを少くとも1
    領域分一旦蓄積した後用いる。
  13. 【請求項13】 請求項10のIC欠陥検出方法におい
    て、 上記第1ステップで得られた電位コントラスト像データ
    をモニタに画像表示して、その画像表示を見て上記指定
    部位を決定する。
  14. 【請求項14】 請求項10のIC欠陥検出方法におい
    て、 上記指定部位は、上記被試験ICの欠陥検出データをも
    とに、その被試験ICのCADデータから得る。
  15. 【請求項15】 請求項10のIC欠陥検出方法におい
    て、 上記被試験ICの上記電位データ及び上記第2ICの上
    記電位データのそれぞれ色データに変換し、上記指定領
    域のCADデータを用いて、その同一配線パターンを並
    べてモニタに画像表示すると共に、その一方の配線パタ
    ーン像に上記被試験ICの色変換された電位データで上
    記指定部位の配線を色表示し、他方の配線パターン像に
    上記第2ICの色変換された電位データで上記指定部位
    の配線を色表示する。
  16. 【請求項16】 ICに荷電粒子ビームを照射して、そ
    の2次電子を検出して電位コントラスト像データを取得
    する荷電粒子ビームを用いたIC欠陥検出装置におい
    て、 被試験IC及び第2ICについて与えられる試験パター
    ン毎に、指定された配線の電位と関連した電位データ
    を、上記被試験IC及び上記第2ICの各電位コントラ
    スト像データから取得する電位データが取得手段と、 上記取得された上記被試験ICの電位データと上記第2
    ICの電位データとを比較する比較手段と、 を具備することを特徴とする。
  17. 【請求項17】 請求項16のIC欠陥検出装置におい
    て、 上記電位データ取得手段は、上記電位コントラスト像デ
    ータ中の上記指定された配線部分のデータを取出して2
    値化する手段である。
  18. 【請求項18】 請求項16のIC欠陥検出装置におい
    て、 上記電位データ取得手段は、上記電位コントラスト像デ
    ータ中の上記指定された配線部分のデータを取出して多
    値化する手段である。
  19. 【請求項19】 ICに荷電粒子ビームを照射してその
    二次電子を検出して電位コントラスト像データを取得す
    る荷電粒子ビームを用いたIC欠陥検出装置において、 被試験IC及び第2ICについて、与えられる試験パタ
    ーンごとに、指定された配線の電位と関連した2値の電
    位データを、上記被試験IC及び上記第2ICの各電位
    コントラスト像データからそれぞれ取得する電位データ
    取得手段と、 上記被試験IC及び上記第2ICの上記各電位データ
    を、上記試験パターンのアドレスを共通の軸として波形
    表示する手段とを具備することを特徴とする。
  20. 【請求項20】 ICに荷電粒子ビームを照射してその
    二次電子を検出して電位コントラスト像データを取得す
    る荷電粒子ビームを用いたIC欠陥検出装置において、 被試験IC及び第2ICについて、与えられる試験パタ
    ーンごとに、指定された配線の電位と関連した2値の電
    位データを、上記被試験IC及び上記第2ICの各電位
    コントラスト像データからそれぞれ取得する電位データ
    取得手段と、 上記被試験IC及び上記第2ICの上記各2値化電位デ
    ータによりそれぞれ、上記試験パターンのアドレス順
    に、これを参照番号として読出され、各参照番号ごとに
    論理値H及びLに対する数値が記憶され、2値データ系
    列の各2値データの論理値H又はLに応じて読出した数
    値の累積加算値が、上記2値データ系列が異なれば異な
    る変換テーブルと、 上記被試験IC及び上記第2ICの各電位データに応じ
    てその変換テーブルから読出された数値をそれぞれ累積
    加算する加算手段と、 これら累積加算した値を比較する比較手段と、 その比較手段から不一致が検出されると、不一致動作を
    起こした試験パターンアドレスを検索する不一致アドレ
    ス検索手段とを具備することを特徴とする。
  21. 【請求項21】 ICに荷電粒子ビームを照射してその
    二次電子を検出して電位コントラスト像データを取得す
    る荷電粒子ビームを用いたIC欠陥検出装置において、 被試験IC及び第2ICについて、与えられる試験パタ
    ーンごとに、指定された配線の電位と関連した2値の電
    位データを、上記被試験IC及び上記第2ICの各電位
    コントラスト像データからそれぞれ取得する電位データ
    取得手段と、 上記被試験IC及び上記第2ICの上記各2値化電位デ
    ータによりそれぞれ、上記試験パターンのアドレス順
    に、これを参照番号として読出され、各参照番号ごとに
    かつ論理値H及びLごとに異なる素数が記憶された変換
    テーブルと、 上記被試験IC及び上記第2ICの各電位データに応じ
    てその変換テーブルから読出された数値をそれぞれ順次
    掛算する掛算手段と、 これら掛算した値を比較する比較手段と、 その比較手段から不一致が検出されると、不一致動作を
    起こした試験パターンアドレスを検索する不一致アドレ
    ス検索手段とを具備することを特徴とする。
  22. 【請求項22】 請求項16乃至21の何れかのIC欠
    陥検出装置において、 上記被試験ICについて、上記試験パターン毎に、二つ
    の動作状態で電位コントラスト像データをそれぞれ取得
    し、その各二つの動作状態での電位コントラスト像デー
    タの差のデータを求め、上記第2ICについて上記試験
    パターン毎に上記二つの動作状態で電位コントラスト像
    データをそれぞれ取得し、その各二つの動作状態での電
    位コントラスト像データの差のデータを求め、この差デ
    ータを上記電位データとする差データ取得手段とを有す
    る。
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JP2015025816A (ja) * 2008-12-02 2015-02-05 ディーシージー システムズ インコーポレーテッド 光子放出に基づいた欠陥検知のためのシステム及び方法
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