JPH088657A - 増幅器のノイズ耐性改善回路 - Google Patents

増幅器のノイズ耐性改善回路

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JPH088657A
JPH088657A JP13400294A JP13400294A JPH088657A JP H088657 A JPH088657 A JP H088657A JP 13400294 A JP13400294 A JP 13400294A JP 13400294 A JP13400294 A JP 13400294A JP H088657 A JPH088657 A JP H088657A
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amplifier
capacitor
transmission lines
circuit
terminal
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JP13400294A
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English (en)
Inventor
Yoshikuni Hatsutori
佳晋 服部
Takatoshi Kato
貴敏 加藤
Hiroshi Tadano
博 只野
Tadashi Suzuki
正 鈴木
Kazuhisa Ikeda
和久 池田
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Denso Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 増幅器のノイズ耐性を改善する。 【構成】 差動増幅器1の入力端子3、5に接続される
伝送線路9、11と、伝送線路9、11間に接続される
コンデンサ13を有し、コンデンサ13の各端子13
a、13bから差動増幅器1の各入力端子3、5に至る
伝送線路9、11の線路長を同一にする。一方の伝送線
路に混入した高周波ノイズはコンデンサ13を通過して
両伝送線路9、11に等しく重畳するため、差動増幅器
1に対するノイズの影響が相殺される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は増幅器のノイズ耐性を
改善する回路、特に増幅器の入力端子側に接続されて増
幅器のノイズ耐性を改善する回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】増幅器はいろいろな装置に使用される主
要電気部品である。近年電子機器等の各種装置が高性能
化するにつれ、二つの入力端子に印加される電圧に対し
て高速かつ的確に反応する増幅器の需要が高まりつつあ
る。その結果、高性能の増幅器ほど、入力端子に重畳す
る高周波ノイズにも敏感に反応し、装置の誤動作を招く
という問題があった。ここで従来最も一般的なノイズ耐
性改善回路について、差動増幅器を例に説明する。差動
増幅器とは、文字どおり2つの入力端子に与えられる電
位の差を増幅するものである。
【0003】図1は差動増幅器の入力部の構成図で、図
において差動増幅器1はマイナス入力端子3とプラス入
力端子5を有し、これらの入力端子には、インダクタ、
貫通コンデンサ等のノイズフィルター7が直列に挿入さ
れている。
【0004】この構成によってノイズ、特に高周波ノイ
ズが除去される原理を説明する。
【0005】いま仮に、マイナス入力端子3に高周波ノ
イズが混入した場合を考える。このとき、もしノイズフ
ィルター7がなければノイズはそのままマイナス入力端
子3に到達し、プラス入力端子5との間に無用な電位差
が生じる。その結果、差動増幅器1がこのノイズを増幅
するため、次段の回路(図示せず)が悪影響を受け、最
悪の場合には装置の誤動作を招く。ここでノイズフィル
ター7が挿入されると、このノイズフィルター7がノイ
ズの高周波成分を低減し、マイナス入力端子3とプラス
入力端子5の間に生じる無用な電位差を最小限にとど
め、装置の誤動作を回避するのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記した従来の
回路には、以下の課題があった。
【0007】1.増幅器の各入力ラインにノイズフィル
ターを挿入するため、コスト的にも実装面積的にも不利
であった。
【0008】2.選定したノイズフィルターの特性が適
切でない場合、除去したい周波数帯におけるノイズ除去
効果が薄かった。
【0009】3.特性のよいノイズフィルターを選定し
た場合でも、ノイズが除去しきれない程大きい場合には
対処できなかった。
【0010】4.ノイズに含まれる周波数成分が多岐に
渡る場合には、単一のノイズフィルターではノイズが除
去できなかった。
【0011】これら課題のうち、1.を除くものは装置
の誤動作に直結するため、無視することのできない課題
であった。この発明は以上の課題を解決するためになさ
れたもので、混入した高周波ノイズを除去するのではな
く、それを増幅器の両入力端子に等しく重畳させること
によって、ノイズ耐性を改善する回路を提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、増幅器の二つの入力端子にそれぞれ接続さ
れる二本の伝送線路と、それら二本の伝送線路間に接続
されて両伝送線路を容量結合するコンデンサとを有し、
コンデンサの各端子から増幅器の各入力端子に至る線路
のインピーダンスを等しくしたことを特徴とするもので
ある。
【0013】また本発明は、前記コンデンサの各端子か
ら増幅器の各入力端子に至る線路に沿って配線された接
地配線を有するものである。
【0014】また本発明は、増幅器の二つの入力端子に
それぞれ接続される二本の伝送線路と、それら二本の伝
送線路間に接続されて両伝送線路を容量結合するコンデ
ンサと、コンデンサの各端子から増幅器の各入力端子に
至る線路のインピーダンスを等しくするための回路定数
補償部とを有するものである。
【0015】また本発明は、前記コンデンサと前記コン
デンサの各端子から増幅器の各入力端子に至る線路とを
モノリシック化したものである。
【0016】
【作用】上記構成による本発明によれば、コンデンサが
高周波に対して低抵抗となるため、一方の伝送線路に混
入した高周波ノイズが伝送線路間に接続されたコンデン
サを通して他方の伝送線路に伝搬する。このとき、コン
デンサの各端子から増幅器の各入力端子に至る線路のイ
ンピーダンスが等しいため、両伝送線路の回路定数が等
しくなり、両伝送線路に重畳した高周波ノイズが増幅器
の両入力端子へ等しく伝搬する。
【0017】また本発明によれば、コンデンサの各端子
から増幅器の各入力端子に至る線路に沿って設けられた
接地配線が各線路と容量結合し、両線路の分布容量が大
きな値になってその差が無視し得るものとなるため、両
伝送線路に重畳した高周波ノイズが増幅器の両入力端子
に等しく伝搬する。
【0018】また本発明によれば、回路定数補償部がコ
ンデンサの各端子から増幅器の各入力端子に至る線路の
インピーダンスを等しくするため、両伝送線路の線路長
によらず、両伝送線路に重畳した高周波ノイズが増幅器
の両入力端子に等しく伝搬する。
【0019】また本発明によれば、コンデンサとコンデ
ンサの各端子から増幅器の各入力端子に至る線路がモノ
リシック化されるため線路長の差が微小になり、コンデ
ンサを通して両伝送線路に重畳した高周波ノイズが増幅
器の両入力端子に等しく伝搬する。その結果、増幅器の
両入力端子における高周波ノイズの相対差はなくなり、
増幅器の高周波ノイズ耐性が改善される。
【0020】
【実施例】
実施例1.ここで本発明に係る第一の実施例の構成と作
用を図2、図3によって、またその効果を図4、図5に
よって、それぞれ説明する。
【0021】図2は本実施例のノイズ耐性改善回路4を
差動増幅器に接続した回路構成図である。図において、
差動増幅器1はマイナス入力端子3とプラス入力端子5
を有している。マイナス入力端子3の終端3aはマイク
ロストリップ線路によって形成される伝送線路9の終端
9aに、またプラス入力端子5の終端5bは同じく伝送
線路11の終端11aに、それぞれ接続されている。ま
た伝送線路9、11の各終端9a、11aから等距離の
位置にコンデンサ13の両端子13a、13bが接続さ
れている。
【0022】図3はノイズ耐性改善回路4の高周波にお
ける等価回路図である。図において、伝送線路9の終端
9aからその線路上に接続されたコンデンサ13の上端
子13aに至る間には、分布容量C9、分布抵抗R9、
分布インダクタンスL9が存在している。また、伝送線
路11の終端11aからその線路上に接続されたコンデ
ンサ13の下端子13bまでの間には、分布容量C1
1、分布抵抗R11、分布インダクタンスL11が存在
する。さらに両伝送線路9、11の間には、本発明に特
徴的なコンデンサ13が接続され、両伝送線路9、11
を容量結合している。
【0023】いま仮に、図2の右方より伝送線路9に高
周波ノイズが混入した場合を考える。このとき、高周波
ノイズは左方へ伝搬し、コンデンサ13の上端子13a
へ到達する。ここでコンデンサは一般に、高周波成分に
対して低い抵抗値を示すため、高周波ノイズはコンデン
サ13の上端子13aから下端子13bへと通過し、他
方の伝送線路11へ重畳する。この後、高周波ノイズは
両伝送線路9、11上を左方へ同時に伝搬していく。こ
のとき、コンデンサ13の上端子13aから伝送線路9
の終端9aまでの距離とコンデンサ13の下端子13b
から伝送線路11の終端11aまでの距離が等しいた
め、両伝送線路9、11のインピーダンスが等しくな
る。つまり、両者の分布容量C9とC11、分布抵抗R
9とR11、分布インダクタンスL9とL11がそれぞ
れ等しくなり、高周波ノイズは両伝送線路9、11上を
全く同じ位相、周波数、振幅で伝搬し、マイナス入力端
子3の終端3a、およびプラス入力端子5の終端5bへ
到達する。その結果、両入力端子間で高周波ノイズの相
対差は生じず、差動増幅器が反応しないため、差動増幅
器自身の高周波ノイズ耐性が改善されるのである。
【0024】なお、コンデンサ13と、コンデンサの各
端子13a、13bから差動増幅器の各入力端子3、5
に至る線路をモノリシック化すれば、本実施例はさらに
効果的である。なぜなら両伝送線路長が短くなり、両者
のインピーダンスの差を小さくすることができるためで
ある。
【0025】なお本実施例のノイズ耐性改善回路4によ
れば、ノイズの周波数が差動増幅器の動作周波数を越え
た場合に発生しうる差動増幅器の誤動作も回避できる。
その理由は、差動増幅器を構成するトランジスタがノイ
ズ周波数に追従できずに直流再生を発生させた場合で
も、これらの直流再生がマイナス入力端子側、プラス入
力端子側で等しく発生するため、結果として誤動作の要
因が相殺されるためである。
【0026】ここで本実施例の効果について、図4およ
び図5を用いて説明する。図4は本実施例の効果を検証
するために作成した反転増幅器による実験回路、図5は
実際に実験で確認された結果をプロットしたグラフであ
る。
【0027】図4において、差動増幅器1のマイナス入
力端子3とプラス入力端子5はコンデンサ13と、ある
伝送線路インピーダンスZを有する伝送線路を介して接
続され、マイナス入力端子3は10Ωの抵抗r1を介し
て接地されるとともに、差動増幅器1の出力と1kΩの
抵抗r2を介して接続されている。一方、プラス入力端
子5には高周波ノイズ源である高周波信号源14が接続
されている。この構成において、実験では電力15dB
m、周波数10k〜2GHzの高周波信号を印加した。
【0028】図5は実験結果を、横軸に印加した信号の
周波数、縦軸に差動増幅器1の直流での出力電圧をとっ
て示したグラフである。図において白丸のプロットは本
実施例による方法を使用しない場合、黒丸のプロットは
使用した場合を示す。図5から明らかなように、本実施
例の方法を使用しない場合、印加周波数が数十MHzを
越えるころから急激にノイズの影響が出力電圧に現れ
る。しかし本実施例の方法を使用した場合、GHzのオ
ーダーに至るまで印加した高周波信号の影響が殆ど現れ
ず、本実施例による高周波ノイズ耐性の改善が実証され
た。実験ではプラス入力端子5の側から高周波信号を印
加したが、マイナス入力端子3から印加した場合は、上
記の出力信号の符号が逆になるだけであり、特性は同じ
と考えてよい。
【0029】なお、コンデンサ13と、コンデンサの各
端子13a、13bから差動増幅器1の各入力端子3、
5に至る線路をモノリシック化すれば、本実施例はさら
に効果的である。なぜなら両伝送線路長が短くなり、も
し両伝送線路のインピーダンスZに差があった場合で
も、その差を無視し得る程小さくできるためである。
【0030】実施例2.次に、本発明に係る第二の実施
例を説明する。図6は本実施例のノイズ耐性改善回路4
を差動増幅器1に接続した図である。本実施例は実施例
1のすべての構成を含むとともに、コンデンサの各端子
から差動増幅器1の各入力端子に至る伝送線路に沿っ
て、各伝送線路から等しい距離に同一線路長の接地配線
を設けている。すなわち、実施例1に加え、コンデンサ
13の上端子13aからマイナス入力端子3a、および
下端子13bからプラス入力端子5bへ至る伝送線路に
沿って、接地配線15aおよび15bが設けられてい
る。これらの接地配線15a、15bは各伝送線路9、
11から等距離かつ近距離に設けられ、両配線の配線長
は等しい。これら接地配線15a、15bを設けたた
め、両伝送線路9、11の両伝送線路の対接地容量が大
きくなり、その容量差による影響を無視し得るものとす
ることができる。従って両伝送線路9、11の回路定数
を等しくすることが容易となる。
【0031】本実施例による高周波ノイズ耐性改善の原
理を、図6および実施例1の説明で用いた図3をもとに
説明する。
【0032】いま、接地配線15a、15bは各伝送線
路9、11に十分近接しているため、図3に示した分布
容量C9、C11が大きな値となり、接地配線15a、
15bがないときに生じる分布容量C9、C11の微妙
な差が無視できる値となる。このため本実施例は実施例
1に比べ、両伝送線路を伝搬する高周波ノイズの伝搬イ
メージ(位相、周波数、振幅)がさらによく一致する。
その結果、両入力端子における電位差はさらに低減し、
差動増幅器の高周波ノイズ耐性を改善することが可能に
なる。
【0033】なお、接地配線を設けるかわりに、等しい
容量のコンデンサを介して両伝送線路を接地する構成と
してもよい。
【0034】実施例3.つづいて本発明の第三の実施例
を説明する。本実施例は、コンデンサの両端から差動増
幅器の両入力端子までの距離を同一にできない場合に採
用すべき回路である。本実施例の構成と作用を図7、図
8によって、またその効果を図9によって説明する。
【0035】図7において、差動増幅器1はマイナス入
力端子3とプラス入力端子5を有する。マイナス入力端
子3の終端3aは伝送線路9の終端9aに、またプラス
入力端子5の終端5bは同じく伝送線路11の終端11
aに、それぞれ接続されている。また、伝送線路9、1
1上にはコンデンサ13の両端子13a、13bが接続
されている。このとき、コンデンサ13の上端子13a
から伝送線路9の終端9aに至る距離の方が、下端子1
3bから伝送線路11の終端11aに至る距離よりも長
いものとする。さらに、下端子13bから伝送線路11
の終端11aに至る間に、抵抗、コンデンサ、インダク
タンスを実装するための回路定数補償部17が設けられ
ている。
【0036】図8は回路定数補償部の内部構成例を示す
拡大図で、伝送線路11に直列に挿入される抵抗19と
インダクタンス21、伝送線路11を接地するためのコ
ンデンサ23の部品用ランドが設けられている。
【0037】以上の構成において高周波ノイズ耐性が改
善される様子を説明する。
【0038】実施例1同様、ここでも図7の右方より伝
送線路9に高周波ノイズが混入した場合を考える。この
とき、高周波ノイズは左方へ伝搬してコンデンサ13の
上端子13aへ到達し、コンデンサ13を通って他方の
伝送線路11へ伝搬する。この後、高周波ノイズは両伝
送線路9、11上を左方へ同時に伝搬していく。このと
き、コンデンサ13の上端子13aから伝送線路9の終
端9aまでの距離がコンデンサ13の下端子13bから
伝送線路11の終端11aまでの距離より長いため、も
し回路定数補償部17が存在しなければ、両伝送線路
9、11の分布容量C9とC11、分布抵抗R9とR1
1、分布インダクタンスL9とL11は、それぞれ前者
の方が大きくなる。この結果、高周波ノイズは両伝送線
路9、11上を全く同じイメージでは伝搬せず、両入力
端子間で高周波ノイズの相対差が生じて、差動増幅器が
反応してしまう。
【0039】そこでネットワークアナライザーなどの計
測器によって両伝送線路間のインピーダンスを測定し、
回路定数補償部17に必要な定数の抵抗19、インダク
タンス21、コンデンサ23を実装する。この結果、両
伝送線路9、11間のインピーダンスの差が低減し、両
入力端子3、5の間で生じる高周波ノイズの相対差は低
減する。従って、差動増幅器の高周波ノイズ耐性が改善
される。
【0040】なお本実施例においては、上記の3種類の
部品サイズを同じものとすれば、部品ランドによって実
装すべき部品を制約する必要がなく、実現しうる回路定
数補償部17の組合せを増やすことができる。また、直
列に挿入される部品ランドに0Ωの抵抗を実装すれば、
抵抗またはインダクタンスを0(回路定数補償部17の
ない状態)とすることも可能である。
【0041】図9は本実施例の方法による高周波ノイズ
耐性の向上を示す実験結果である。本実施例では、回路
定数補償部17として主に100M〜300MHzの領
域で回路パラメータを調整する構成をとり、図4と同じ
実験回路を使用した。本実施例においても、第一の実施
例と同様に高周波ノイズ耐性が改善されており、効果の
ほどが実証された。
【0042】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、伝送線路間に接続されたコンデンサと、インピーダ
ンスの等しい伝送線路を設けたため、高周波ノイズを両
伝送線路に等しく重畳させることができ、増幅器の両入
力端子における高周波ノイズの相対差がなくなり、増幅
器の動作余裕を大幅に改善することができる。さらに本
発明は、高周波ノイズを除去するという考え方ではな
く、混入したノイズをそのまま伝えるものであるため、
高周波ノイズの大きさ、含有周波数成分に関係なく、確
実に増幅器のノイズ耐性を向上させることが可能にな
る。
【0043】また本発明によれば、各伝送線路に沿って
接地配線を設けたため、通常は非常に小さく、従って相
対バラツキの割合いの大きい伝送線路間の容量差を無視
できる値に抑えることができ、増幅器のノイズ耐性をさ
らに改善することができる。
【0044】また本発明によれば、回路定数補償部によ
って両伝送線路のインピーダンスを等しくすることがで
きるため、両伝送線路の線路長が異なる場合でも増幅器
のノイズ耐性を改善することができる。
【0045】また本発明によれば、コンデンサとコンデ
ンサの各端子から増幅器の各入力端子に至る線路がモノ
リシック化されるため、線路長の差が微小になり、増幅
器のノイズ耐性を大幅に改善させることが可能となる。
【0046】いずれの場合においても、前記のコンデン
サは低周波信号である通常の入力に対しては非常に大き
な値をもつ抵抗として働くため、コンデンサ接続による
悪影響が生じることはない。このように本発明は、非常
に簡単な構成にして大きな効果を生むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来一般的な高周波ノイズを除去する回路を示
す構成図である。
【図2】本発明の実施例1に係る回路を示す回路構成図
である。
【図3】図2に示す回路構成の高周波における等価回路
図である。
【図4】図2の回路構成による高周波ノイズ耐性改善の
効果を検証する実験回路の構成図である。
【図5】図2の回路構成による高周波ノイズ耐性改善の
効果を示すグラフである。
【図6】本発明の実施例2に係る方法を示す回路構成図
である。
【図7】本発明の実施例3に係る方法を示す回路構成図
である。
【図8】図7の回路定数補償部の内部構成を示す拡大図
である。
【図9】図7の回路構成による高周波ノイズ耐性改善の
効果を示すグラフである。
【符号の説明】
4 ノイズ耐性改善回路 9,11 伝送線路 13 コンデンサ 15a,15b 接地配線 17 回路定数補償部
フロントページの続き (72)発明者 加藤 貴敏 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 只野 博 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 鈴木 正 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 池田 和久 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二つの入力端子を持つ増幅器のノイズ耐
    性を改善する回路であって、 増幅器の二つの入力端子にそれぞれ接続される二本の伝
    送線路と、 それら二本の伝送線路間に接続されて両伝送線路を容量
    結合するコンデンサと、 を有し、 前記コンデンサの各端子から増幅器の各入力端子に至る
    線路のインピーダンスを等しくしたことを特徴とする増
    幅器のノイズ耐性改善回路。
  2. 【請求項2】 請求項1のノイズ耐性改善回路におい
    て、 該回路はさらに、 前記コンデンサの各端子から増幅器の各入力端子に至る
    線路に沿って配線された接地配線を有することを特徴と
    する増幅器のノイズ耐性改善回路。
  3. 【請求項3】 二つの入力端子を持つ増幅器のノイズ耐
    性を改善する回路であって、 増幅器の二つの入力端子にそれぞれ接続される二本の伝
    送線路と、 それら二本の伝送線路間に接続されて両伝送線路を容量
    結合するコンデンサと、 コンデンサの各端子から増幅器の各入力端子に至る線路
    のインピーダンスを等しくするための回路定数補償部
    と、 を有することを特徴とする増幅器のノイズ耐性改善回
    路。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    ノイズ耐性改善回路において、少なくとも、 前記コンデンサと、 前記コンデンサの各端子から増幅器の各入力端子に至る
    線路と、 をモノリシック化したことを特徴とする増幅器のノイズ
    耐性改善回路。
JP13400294A 1994-06-16 1994-06-16 増幅器のノイズ耐性改善回路 Pending JPH088657A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5789797A (en) * 1995-07-28 1998-08-04 Nippondenso Co., Ltd. Semiconductor device that suppresses electromagnetic noise
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JP2018105744A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 株式会社ノーリツ 浴槽の水位検出装置

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