JPH0885716A - 自己乳化型ポリイソシアネート混合物、並びにこれを用いた水系塗料組成物および水性接着剤組成物 - Google Patents

自己乳化型ポリイソシアネート混合物、並びにこれを用いた水系塗料組成物および水性接着剤組成物

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JPH0885716A
JPH0885716A JP7202823A JP20282395A JPH0885716A JP H0885716 A JPH0885716 A JP H0885716A JP 7202823 A JP7202823 A JP 7202823A JP 20282395 A JP20282395 A JP 20282395A JP H0885716 A JPH0885716 A JP H0885716A
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幸弘 森川
Shin Konishi
伸 小西
Koichi Uehara
浩一 上原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無黄変系で耐候性を阻害することなく、高硬
度でかつ速乾性の自己乳化型ポリイソシアネート混合
物、並びにこれを用いた水系塗料組成物および水性接着
剤を提供する。 【解決手段】 NCO基末端HDI重合体より得られた
自己乳化型ポリイソシアネートにイソシアヌレート基を
有するNCO基末端IPDI重合体又はイソシアヌレー
ト基を有するNCO基末端TDI重合体との混合物であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウレタン変性されたヘ
キサメチレンジイソシアネート(以下、HDIと略称す
る)重合体と、イソホロンジイソシアネート(以下、I
PDIと略称する)重合体又はトリレンジイソシアネー
ト(以下、TDIと略称する)重合体から得られる自己
乳化型ポリイソシアネート混合物、並びにこれを用いた
水性塗料組成物、水性接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】有機溶剤を含有する塗料、接着剤及びコ
ーティング剤は、人体への悪影響、爆発火災などの安全
衛生上の問題、又大気汚染など公害問題を有する。これ
らの問題点を改善するため、近年水系システム開発が活
発に行われている。従来、水溶性高分子溶液や水性エマ
ルジョンが使用されているが、これらだけの一液システ
ムでは、要求物性を発現できないことが多く、一般に耐
候性および接着性等向上のため架橋剤が使用される。架
橋システムには種々の反応があるが、これらの中で自己
乳化型ポリイソシアネートを使用した例として、特開昭
62−50373号公報、特開昭61−291613号
公報が挙げられる。これらはともに架橋剤としてノニオ
ン性親水性界面活性剤を導入した自己乳化型ポリイソシ
アネートを使用している。特に、水溶性樹脂及び水性エ
マルジョンの耐熱性、耐候性、接着性向上の目的で、親
水性界面活性剤により変性されたイソシアヌレート環含
有自己乳化型ポリイソシアネートを使用することが知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、塗料やコーティ
ング等の良好な塗膜外観が要求される分野で使用されて
いる自己乳化型ポリイソシアネートの多くは、ベースイ
ソシアネートが耐候性良好である無黄変系のイソシアネ
ート基(以下、NCO基と略称する)末端HDI重合体
のみで構成されている。しかし、HDI重合体は、骨格
が柔らかいため、水溶性樹脂及び水性エマルジョンの添
加剤として使用した場合、塗膜硬度が小さく、乾燥速度
が遅いという欠点があった。更に、親水性界面活性剤を
導入していることにより、水との親和性が大きくなるた
め、NCO基と水が反応しやすくなり可使時間が短くな
るという欠点があった。また、原料であるHDIが黄変
系イソシアネートであるTDI等に比べ高価であるた
め、必然的に製品も高価になってしまうという欠点もあ
った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な従来の問題点を解決するため、鋭意検討した結果、従
来のNCO基末端HDI重合体より得られる自己乳化型
ポリイソシアネートに、骨格の硬いイソシアヌレート基
を有するNCO基末端IPDI重合体又はイソシアヌレ
ート基を有するNCO基末端TDI重合体を混合するこ
とが塗膜硬度と乾燥速度を改良するために効果的である
ことを見い出した。また、水との反応性が小さいIPD
I重合体を使用する場合は、可使時間を延長できること
がわかった。一方、安価なTDI重合体を使用する場合
は、製品のコストダウンが達成できる。
【0005】すなわち、本発明は、HDIを二価アルコ
ールによりウレタン変性し、重合した後、未反応のモノ
マーを1重量%以下まで除去したNCO基末端HDI重
合体(a)と未反応のモノマーを1重量%以下まで除去
したイソシアヌレート基を有するNCO基末端IPDI
重合体(C)の配合比率が重量比で99:1〜50:5
0の混合体A(ベースイソシアネート)に下記及び
を反応させて得られる平均官能基数が2.0〜4.2の
自己乳化型ポリイソシアネート混合物であって、二価ア
ルコール成分が、自己乳化型ポリイソシアネート混合物
中0.1〜15重量%、成分が0.1〜40重量%、
成分が0〜30重量%であり、は、3〜90個のア
ルキレンオキシドユニットと、NCO基と反応しうる活
性水素基を少なくとも1個以上有するノニオン性親水性
界面活性剤であり、は、NCO基と反応しうる活性水
素基を少なくとも1個以上有する炭素数が8以上の脂肪
族化合物及び/又は原料となる脂肪酸とヒドロキシル基
含有化合物の炭素数の和が8以上となる脂肪酸エステル
であることを特徴とする自己乳化型ポリイソシアネート
混合物である。
【0006】本発明は、HDIを二価アルコールにより
ウレタン変性し、重合した後、未反応のモノマーを1重
量%以下まで除去したNCO基末端HDI重合体(a)
と未反応のモノマーを1重量%以下まで除去したイソシ
アヌレート基を有するNCO基末端TDI(C)の配合
比率が重量比で99:1〜70:30の混合体B(ベー
スイソシアネート)に下記及びを反応させて得られ
る平均官能基数が2.0〜4.2の自己乳化型ポリイソ
シアネート混合物であって、二価アルコール成分が、自
己乳化型ポリイソシアネート混合物中0.1〜15重量
%、成分が0.1〜40重量%、成分が0〜30重
量%であり、は、3〜90個のアルキレンオキシドユ
ニットと、NCO基と反応しうる活性水素基を少なくと
も1個以上有するノニオン性親水性界面活性剤であり、
は、NCO基と反応しうる活性水素基を少なくとも1
個以上有する炭素数が8以上の脂肪族化合物及び/又は
原料となる脂肪酸とヒドロキシル基含有化合物の炭素数
の和が8以上となる脂肪酸エステルであることを特徴と
する自己乳化型ポリイソシアネート混合物である。
【0007】本発明は、前記重合体(a)と未反応のモ
ノマーを1重量%以下まで除去したイソシアヌレート基
を有するNCO基末端TDI重合体(c)の配合比率が
重量比で98:2〜70:30の混合体B(ベースイソ
シアネート)に前記及びを反応させて得られる自己
乳化型ポリイソシアネート混合物であって、請求項1に
記載の二価アルコール成分が、自己乳化型ポリイソシア
ネート混合物中0.1〜15重量%、成分が0.1〜
40重量%、成分が0〜30重量%であり、平均官能
基数が2.0〜5.0であることを特徴とする前記自己
乳化型ポリイソシアネート混合物。
【0008】本発明は、前記自己乳化型ポリイソシアネ
ート混合物と、水溶性樹脂及び/又は水性エマルジョン
と、必要により添加剤を含してなる水性塗料組成物であ
って、自己乳化型ポリイソシアネ−ト混合物の添加量
が、水溶性樹脂及び/又は水性エマルジョンの固形分1
00部に対して、重量比で0.5〜100部の比率であ
ることを特徴とする水性塗料組成物である。
【0009】本発明は、前記記載の自己乳化型ポリイソ
シアネート混合物と、水溶性樹脂及び/又は水性エマル
ジョンと、必要により添加剤を含有してなる水性接着剤
組成物であって、自己乳化型ポリイソシアネート混合物
の添加量が、水溶性樹脂及び/又は水性エマルジョンの
固形分100部に対して、重量比で0.5〜100部の
比率であることを特徴とする水性接着剤組成物である。
【0010】本発明は、前記記載の自己乳化型ポリイソ
シアネート混合物と、水と、必要により添加剤を含有し
てなる水性塗料組成物であって、自己乳化型ポリイソシ
アネ−ト混合物の添加量が、水100部に対して、重量
比で0.5〜100部の比率であることを特徴とする水
性塗料組成物である。
【0011】本発明は、前記記載の自己乳化型ポリイソ
シアネート混合物と、水と、必要により添加剤を含有し
てなる水性接着剤組成物であって、自己乳化型ポリイソ
シアネ−ト混合物の添加量が、水100部に対して、重
量比で0.5〜100部の比率であることを特徴とする
水性接着剤組成物である。
【0012】本発明の自己乳化型ポリイソシアネート混
合物中のNCO基末端HDI重合体(a)(以下、HD
I重合体(a)と略称する)を得るためには、HDIを
二価アルコールによりウレタン変性した後、イソシアヌ
レート化又はイソシアヌレート化とウレトジオン化を同
時に進行させるための重合触媒と、必要に応じて助触
媒、例えばフェノール性ヒドロキシル基含有化合物、ア
ルコール性ヒドロキシル基含有化合物を使用し反応を行
う。目的の反応率に到達した後、リン酸、パラトルエン
スルホン酸メチル等の停止剤を添加して反応を停止す
る。反応温度は、通常40〜90℃の範囲である。反応
混合物中に遊離の未反応HDIモノマーが存在している
場合は、適当な手段、例えばn−ヘキサンを用いた抽
出、又は0.01〜0.1Torrの高真空下での薄膜
蒸留により、1重量%以下まで未反応HDIモノマーを
除去する。
【0013】本発明のHDI重合体(a)には、イソシ
アヌレート化触媒を用いて得られたイソシアヌレート基
を含有したHDI重合体を使用することもできるし、イ
ソシアヌレート化とウレトジオン化を同時に進行させる
ための重合触媒を用いて、イソシアヌレート基とウレト
ジオン基を含有したHDI重合体も使用できる。また、
イソシアヌレート基を含有したHDI重合体と、イソシ
アヌレート基とウレトジオン基を含有したHDI重合体
を任意の割合で混合して使用することもできる。イソシ
アヌレート化のための効果的な触媒は、テトラアルキル
アンモニウムやヒドロキシエチルアンモニウムのハイド
ロオキサイド、第3級アミン類、アルキル置換エチレン
イミン類、第3級アルキルフォスフィン類、アセチルア
セトン金属塩類、アルキルカルボン酸のアルカリ金属塩
のような各種有機酸の金属塩類、などである。イソシア
ヌレート化とウレトジオン化を同時に進行させるための
効果的な触媒は、トリエチルホスフィン、ジブチルエチ
ルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリイソプロ
ピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリイソブチ
ルホスフィン、トリ第三級ブチルホスフィン、トリアミ
ルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリベンジル
ホスフィン、ベンジルメチルホスフィン等のホスフィン
類が好ましい。これらの触媒は単独使用あるいは必要に
応じて併用される。自己乳化型ポリイソシアネートの粘
度が大きいと、水、水溶性樹脂又は水性エマルジョンへ
の分散性が悪くなり、作業性が悪くなる。このような場
合には、イソシアヌレート基より、低分子量であるウレ
トジオン基を導入することにより、自己乳化型ポリイソ
シアネートの粘度を小さくするほうが好ましい。
【0014】本発明の自己乳化型ポリイソシアネート混
合物中のNCO基末端IPDI重合体(b)(以下、I
PDI重合体(b)と略称する)を得るためには、イソ
シアヌレート化を進行させるための重合触媒と、必要に
応じて助触媒を使用し、反応を行う。目的の反応率に到
達した後、リン酸、パラトルエンスルホン酸メチル等の
停止剤を添加して反応を停止する。反応温度は、通常4
0〜150℃の範囲である。反応混合物中に遊離の未反
応IPDIモノマーが存在している場合は、適当な手
段、例えばn−ヘキサンを用いた抽出、あるいは0.0
1〜0.1Torrの高真空下での薄膜蒸留により、1
重量%以下まで未反応IPDIモノマーを除去する。
【0015】本発明の自己乳化型ポリイソシアネート混
合物中のNCO基末端TDI重合体(c)(以下、TD
I重合体(c)と略称する)を得るためには、原料とし
て、2,4−TDI、2,6−TDI、又はこれらの任
意の比率の混合物を用いて、イソシアヌレート化を進行
させるための重合触媒と、必要に応じて助触媒を使用
し、反応を行う。目的の反応率に到達した後、リン酸、
パラトルエンスルホン酸メチル等の停止剤を添加して反
応を停止する。反応温度は、通常40〜90℃である。
【0016】IPDI重合体(b)又はTDI重合体
(c)を得るために使用される効果的なイソシアヌレー
ト化触媒は、テトラアルキルアンモニウムやヒドロキシ
エチルアンモニウムのハイドロオキサイド、第3級アミ
ン類、アルキル置換エチレンイミン類、第3級アルキル
フォスフィン類、アセチルアセトン金属塩類、アルキル
カルボン酸のアルカリ金属塩のような各種有機酸の金属
塩類などである。必要に応じて用いられる助触媒として
は、フェノ−ル性ヒドロキシル基含有化合物、アルコー
ル性ヒドロキシル基含有化合物などを挙げることができ
る。また、水溶性樹脂や水性エマルジョンの骨格との相
溶性を良好にして、光沢や鮮映性をさらに良好にしたい
ときは、IPDI重合体(b)又はTDI重合体(c)
に、HDI重合体(a)の合成に用いた二価アルコール
を導入しても良い。
【0017】HDI重合体(a)、IPDI重合体
(b)及びTDI重合体(c)を得るためには、ポリウ
レタン工業に常用の不活性溶剤、例えばトルエン、キシ
レン、スワゾ−ル(コスモ石油株式会社製の芳香族系炭
化水素溶剤)、ソルベッソ(エクソン化学製の芳香族系
炭化水素溶剤)等の芳香族系溶剤、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル
等のエステル系溶剤、エチレングリコ−ルエチルエ−テ
ルアセテ−ト、プロピレングリコールメチルエーテルア
セテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテー
ト、エチル−3−エトキシプロピオネート等のグリコー
ルエーテルエステル系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル系溶剤を1種又は2種以上使用する
こともできる。溶剤の使用により、反応後の液を使用条
件に応じた粘度に調整することができる。好ましい溶剤
としては、ポリイソシアネート混合物を水溶性樹脂又は
水性エマルジョンに添加して使用するため、ケトン系、
エステル系及びエーテル系など水に分散又は相溶可能な
極性溶剤である。極性溶剤を含有している場合は、ポリ
イソシアネート混合物がより低粘度になるため、水溶性
樹脂及び/又は水性エマルジョンに分散しやすくなる。
また、合成時に使用した溶剤は、不必要であれば蒸留な
どの操作により除かれる。
【0018】自己乳化型ポリイソシアネートのベースイ
ソシアネートである混合体Aを得るための、HDI重合
体(a)とIPDI重合体(b)の配合比率は、重量比
で99:1〜50:50、好ましくは98:2〜45:
55、更に好ましくは95:5〜35:65である。無
黄変系のIPDI重合体(b)を使用することにより、
耐候性を阻害することなく、高硬度性及び速乾性向上が
達成される。IPDI重合体(b)の配合量が少ない場
合は、本発明の目的である高硬度性及び速乾性が得られ
ず、IPDIの有するNCO基の穏やかな反応性による
可使時間の延長効果も得られない。一方、配合量が多い
場合は、自己乳化型ポリイソシアネートの粘度が大きく
なり、作業性が悪くなる。
【0019】自己乳化型ポリイソシアネートのベースイ
ソシアネートである混合体Bを得るための、HDI重合
体(a)とTDI重合体(c)の配合比率は、重量比で
99:1〜70:30、好ましくは98:2〜75:3
5、更に好ましくは95:5〜80:20である。TD
Iが無黄変系であるHDIより安価であるため、TDI
重合体(c)を使用することにより、本来高価である無
黄変系ポリイソシアネートのコストダウンが達成され
る。TDI重合体(c)の配合量が少ない場合は、本発
明の目的である高硬度性及び速乾性が得られない。一
方、配合量が多い場合は、耐候性が低下する。
【0020】本発明の自己乳化型ポリイソシアネートを
得るために使用されるHDI重合体(a)に導入される
二価アルコールは、1,3−ブタンジール、ネオペンチ
ルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジ
オール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパ
ンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタ
ンジオ−ル、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、
2−n−ヘキサデカン−1,2−エチレングリコール、
2−n−エイコサン−1,2−エチレングリコール、2
−n−オクタコサン−1,2−エチレングリコール、水
素化ビスフェノールA、ジプロピレングリコール、3−
ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル−3−ヒドロキ
シ−2,2−ジメチルプロピオネート等が挙げられ、好
ましくは、1,3−ブタンジール、2−n−ブチル−2
−エチル−1,3−プロパンジオール等の側鎖を有する
ものが挙げられる。これらの分子量は62〜3000、
好ましくは100〜1000である。また上記二価アル
コールの2種以上を組み合わせて使用することもでき
る。
【0021】この二価アルコールは、分子骨格内に炭化
水素基を有しており、水系樹脂の骨格部分と相溶性がよ
いため、配合し、塗膜化したときの光沢や鮮映性が良好
となる。また、この二価アルコールは、2官能であるこ
とから、自己乳化型ポリイソシアネート分子の末端では
なく、分子鎖の中心部分に導入されるため、より効果的
に作用する。更に、グリコールは疎水性であるため、後
述する脂肪族化合物のように、水または水性樹脂中での
NCO基の安定性の向上にも寄与する。なお、HDI重
合体(a)を製造する場合、二価アルコールからのウレ
タン結合による触媒効果により、イソシアヌレート化お
よびウレトジオン化の反応は、部分ゲル化物(高分子
体)を生成することなく円滑に進行する。
【0022】HDI重合体(a)に導入される二価アル
コールの量は、自己乳化型ポリイソシアネート混合物中
の成分量として、0.1〜15重量%、好ましくは0.
3〜10重量%、更に好ましくは0.5〜5重量%の範
囲である。二価アルコールの導入量が少なすぎると、水
系樹脂との相溶性不良及び合成時に部分ゲル化物を生ず
る等の問題点が生じてくる。一方、多すぎると、重合後
生成するイソシアヌレート構造及びウレトジオン構造、
また混合するIPDI重合体(b)及びTDI重合体
(c)の特徴を充分に発揮することができず、高硬度
性、耐候性及び耐熱性の向上が達成できない。
【0023】本発明の自己乳化型ポリイソシアネート混
合物を得るためのNCO基と反応しうる活性水素基を有
するノニオン性親水性界面活性剤としては、ポリアル
キレンエ−テルアルコール、ポリオキシアルキレン脂肪
酸エステルなどが挙げられる。ポリアルキレンエーテル
アルコールの製造に開始剤として用いられる活性水素化
合物としては、例えばメタノール,n−ブタノール、シ
クロヘキサノ−ル、フェノール、エチレングリコ−ル、
プロピレングリコール、アニリン、トリメチロールプロ
パン、グリセリンなどが挙げられる。これらのうちで
は、分散安定性を考慮した場合、短鎖アルコールを用い
る方が親水性がより高いものとなるため好ましい。ま
た、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステルの製造に用い
られる脂肪酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸など
が挙げられる。これらのうちでは、分散安定性を考慮し
た場合、低級脂肪酸を用いる方が親水性がより高いもの
となるため好ましい。該ポリアルキレンエーテルアルコ
−ル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステルなどに存在
するポリエーテル鎖は、3〜90個、好ましくは5〜5
0個、更に好ましくは8〜20個のアルキレンオキシド
ユニットから構成される。このアルキレンオキシドユニ
ットは、全てがエチレンオキシドユニットであってもよ
いし、あるいは、エチレンオキシドユニットを少なくと
も70%以上含む混合アルキレンオキシドユニットでも
良い。イオン性の界面活性剤は、イソシアネートの反応
性や塗膜の着色、劣化に影響する場合が多く、水系樹脂
のイオン性によっては沈澱、凝集物などを発生すること
がある。そのため、ノニオン性の界面活性剤を使用する
ことが必要である。
【0024】本発明の自己乳化型ポリイソシアネート混
合物中の親水性界面活性剤成分の含有量は、0.1〜
40重量%、好ましくは0.5〜30重量%、更に好ま
しくは1〜20重量%である。親水性界面活性剤の導入
量が少なすぎる場合は、これにより変性されたポリイソ
シアネートの水分散性が悪くなり、沈降などを生じ易く
なる。一方、親水性界面活性剤の導入量が多すぎると、
変性されたポリイソシアネートと水との親和性が強くな
りすぎるため、水中でのNCO基の安定性が悪化する。
親水性界面活性剤の導入量が多い場合には、二価アルコ
ール、NCO基と反応しうる活性水素基を少なくとも1
個以上有する炭素数が8以上の脂肪族化合物あるいは脂
肪酸エステルの導入量を増やすことで親水性のバランス
をとることが可能であるが、ポリイソシアネート混合物
のNCO含量が低下し、塗膜の耐候性等の向上が得られ
ない。
【0025】NCO基と反応しうる活性水素基を少なく
とも1個以上有する炭素数が8以上の脂肪族化合物及び
/又は脂肪族エステルは、親水性が大きすぎて、水及
び水系樹脂中でのNCO基の安定性が阻害されるとき導
入される。脂肪族化合物及び/又は脂肪酸エステルは、
ポリイソシアネートと反応した後、親油性鎖部分によ
り、付近に存在する未反応のNCO基とその周りに存在
している水分子との反応を、立体障害的あるいはその親
油性に基づいて界面化学的に抑制しているものと考えら
れる。したがって親油性鎖はある程度の長さを有した方
がより有効であり、炭素数は8以上、好ましくは12以
上であるのが望ましい。また、NCO基と反応する活性
水素基の部位も末端ではなく主鎖の中心付近に存在する
ほうが好ましい。
【0026】NCO基と反応しうる活性水素基を少なく
とも1個以上有する炭素数が8以上の脂肪族化合物とし
て、オクチルアルコール、カプリルアルコール、ノニル
アルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコー
ル、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリ
スチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルア
ルコール、シンナミルアルコール等が挙げられる。更
に、NCO基と反応しうる活性水素基を少なくとも1個
以上有する脂肪族エステルとしては、原料となる脂肪酸
とアルコールの炭素数の和が8以上の脂肪酸エステルが
挙げられる。その原料としての脂肪酸としては、α−オ
キシプロピオン酸、オキシコハク酸、ジオキシコハク
酸、ε−オキシプロパン−1,2,3−トリカルボン
酸、ヒドロキシ酢酸、α−ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ
ステアリン酸、リシノール酸、リシノエライジン酸、リ
シノステアロール酸、サリチル酸、マンデル酸等を挙げ
ることができ、アルコールとしては、例えば、メチルア
ルコ−ル、エチルアルコール、プロピルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、ブチルアルコールが挙げられ
る。
【0027】本発明の自己乳化型ポリイソシアネート混
合物中の脂肪族化合物及び/又は脂肪酸エステルの含有
量は、0〜30重量%、好ましくは0〜25重量%、更
に好ましくは0〜20重量%である。脂肪族化合物及び
/又は脂肪酸エステルの導入量が多すぎた場合は、分散
安定性が低下する。
【0028】二価アルコール、親水性界面活性剤、脂
肪族化合物及び/又は脂肪族エステルの導入量が多す
ぎると、相対的に変性されたポリイソシアネートのNC
O含有量が減少し、またイソシアヌレート構造、ウレト
ジオン構造の特徴を充分に発揮することができず、低粘
度化および耐候性の向上が達成できない。従って、二価
アルコール、親水性界面活性剤、脂肪族化合物あるいは
脂肪族エステルによる該ポリイソシアネートの変性量の
上限は、平均NCO官能基数が2.0以上となる量とす
べきである。本発明の自己乳化型ポリイソシアネート混
合物のNCO含量は、5〜25重量%、好ましくは6〜
24.5%、更に好ましくは7〜24%である。NCO
含量が小さすぎる場合は、添加効果が小さくなるため好
ましくない。
【0029】本発明の自己乳化型ポリイソシアネート混
合物は、水溶性樹脂及び/又は水性エマルジョンと配合
して、金属、木工、プラスチック、無機材料用の水性塗
料(水性コーティング剤を含む)、接着剤の他、シーラ
ー、インキ又は繊維、ガラス繊維等の繊維処理剤、サイ
ジング剤として使用することができる。これらの添加効
果としては、従来品と比べて優れた塗膜物性、耐熱性、
耐水性、耐溶剤性、密着性向上等が挙げられる。また、
本発明の自己乳化型ポリイソシアネ−トで、適度な長さ
の疎水鎖を親水鎖とのバランスを考慮して導入した場合
は、水中でのNCO基と水との反応が導入した疎水鎖に
より抑制されているため、これらの性能改善効果は、よ
り長時間にわたりしかも高度に安定して継続する。特に
NCO末端IPDI重合体を使用した場合は、水とNC
O基の反応が小さいため効果はより大きくなる。なお添
加は、自己乳化型ポリイソシアネート混合物を水に分散
した形、溶剤で希釈した形、又は直接添加してもよい。
【0030】本発明に使用される水溶性樹脂としては、
ポリビニルアルコール、水溶性エチレン酢ビ共重合体、
ポリエチレンオキサイド、水溶性アクリル樹脂、水溶性
エポキシ樹脂、水溶性セルロース誘導体、水溶性ポリエ
ステル及び水溶性リグニン誘導体、水溶性フッ素樹脂、
水溶性シリコーン樹脂等が挙げられる。
【0031】また本発明に使用される水性エマルジョン
とは、いわゆるラテックス、エマルジョンと表現される
ものすべてを包含する。例えば、スチレンブタジエン共
重合体ラテックス、アクリロニトリルブタジエン共重合
体ラテックス、メチルメタアクリレートブタジエン共重
合体ラテックス、クロロプレンラテックス、ポリブタジ
エンラテックス等のゴム系ラテックス、ポリアクリル酸
エステルラテックス、ポリ塩化ビニリデンラテックス、
ポリブタジエンラテックス、あるいはこれらのラテック
スをカルボキシル変性したもの、ポリ塩化ビニルエマル
ジョン、ウレタンアクリルエマルジョン、シリコーンア
クリルエマルジョン、酢酸ビニルアクリルエマルジョ
ン、ウレタンエマルジョン、アクリルエマルジョンが挙
げられる。また、優れた耐候性、耐汚染性を有するフッ
素エマルジョンは非架橋のため耐溶剤性は乏しいが、本
発明の自己乳化型ポリイソシアネートを使用することに
より、耐候性、耐汚染性及び耐溶剤性等が更に向上す
る。
【0032】本発明に使用される水溶性樹脂及び/又は
水性エマルジョンは、NCO基と反応しうる活性水素基
を含有していない場合、又は少量を含有している場合で
も、自己乳化型ポリイソシアネートが水溶性樹脂及び/
又は水性エマルジョンの中の水と反応し、ポリウレア化
合物となり、硬く強靭な塗膜となるため、耐候性が向上
する。また、NCO基が被着体表面に存在する活性水素
基と反応するため、密着性も向上する。一方、常温にお
いてNCO基と反応しうる活性水素基を多く含有する水
溶性樹脂及び/又は水性エマルジョンを使用した場合
は、高分子中の活性水素基と自己乳化型ポリイソシアネ
ート中のNCO基が反応し、架橋構造を形成するため、
耐候性、耐溶剤性等が更に向上する。また、高温焼付け
を行う場合は、ウレトジオン基が解離し、NCO基が発
生するため、常温で使用する場合と比較して、添加効果
が顕著に現れる。したがって、水溶性樹脂及び/又は水
性エマルジョンはNCO基と反応しうる活性水素基を含
有するほうがより好ましい。
【0033】本発明の水性塗料組成物、水性接着剤組成
物において、水溶性樹脂及び/又は水性エマルジョンに
対する自己乳化型ポリイソシアネートの添加量は、水溶
性樹脂及び/又は水性エマルジョンの固形分100部に
対して、重量比で0.5〜100部、好ましくは1〜6
0部、さらに好ましくは5〜40部である。
【0034】本発明の自己乳化型ポリイソシアネート混
合物は、水と混合することにより、水性分散液の形態に
加工することも可能である。この分散液を紙、木質材
料、プラスチック、金属材料、無機材料等の水性塗料
(水性コーティング剤を含む)、水性シーラーあるいは
水性接着剤として使用することが可能である。本発明の
水性塗料組成物、水性接着剤組成物において、水と自己
乳化型ポリイソシアネート組成物の配合比率は水100
部に対して自己乳化型ポリイソシアネート1〜200
部、好ましくは10〜100部、更に好ましく20〜5
0部である。この分散液は、水分散後も比較的安定に存
在しているNCO基がこれら基材表面に存在する活性水
素と反応するため、非常に密着性の良いコーティング剤
あるいは接着剤となるものと考えられる。また、水分散
後かなりの時間が経過し、NCO基が消滅した後の水分
散液も、粒径が0.1〜0.3μm程度のエマルジョン
状態として安定に存在し、それを常温乾燥あるいは加熱
乾燥して得られるウレア化合物を主体とした皮膜は、硬
く強靭なものとなるため、フィルムまたはシートの形態
あるいは各種基材の塗料(コーティング剤)等として使
用することが可能である。なお、基材との密着性が重視
される場合は、NCO基が存在している状態で使用する
のが望ましい。
【0035】本発明の自己乳化型ポリイソシアネートと
水溶性樹脂及び/又は水性エマルジョンを含有する塗料
(コーティング剤を含む)、接着剤には、必要に応じて
水系2成分系システムで慣用される添加剤及び助剤を使
用できる。例えば、顔料、分散安定剤、粘度調節剤、レ
ベリング剤、ゲル化防止剤、光安定剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、耐熱性向上剤、無機及び有機充填剤、可塑
剤、滑剤、帯電防止剤、補強材、触媒を添加することが
できる。また、本発明の自己乳化型ポリイソシアネート
と水を含有する水性塗料、水性コーティング剤及び水性
接着剤にも、上記の添加剤及び助剤を使用できる。
【0036】
【発明の効果】本発明の自己乳化型ポリイソシアネート
は、HDI重合体に、骨格の硬いイソシアヌレート基を
有するIPDI重合体またはイソシアヌレート基を有す
るTDI重合体を混合することにより、柔らかい骨格を
有する自己乳化型ポリイソシアネートに高硬度性が付与
できた。更に、無黄変系のIPDI重合体を使用するこ
とにより、耐候性を阻害すことなく、高硬度性、速乾性
向上が達成され可使時間も延長される。また、TDI重
合体を使用することにより、本来高価である無黄変系ポ
リイソシアネートのコストダウンが達成されると同時に
十分な耐候性を必要としないが、ある程度の耐候性が必
要とされる分野への展開が可能となった。
【0037】
【実施例】次に、本発明の実施例および比較例について
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。特にことわりのない限り、実施例および
比較例中の「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」およ
び「重量%」を意味する。
【0038】[自己乳化型ポリイソシアネート混合物の
製造例]HDI重合体の製造例 製造例1 撹はん機、温度計、窒素シール管、冷却器のついた反応
器に、HDI300部、2−n−ブチル−2−エチル−
1,3−プロパンジオ−ル2.3部を仕込み、反応器内
を窒素置換して、撹はんしながら反応温度60〜70℃
に加温し、同温度で3時間反応させた。このときの反応
液のNCO含量を測定したところ、49.1%であっ
た。次に触媒としてトリブチルフォスフィン0.3部を
加え、同温度で8時間ウレトジオン化及びイソシアヌレ
ート化反応を行った。この反応液にパラトルエンスルホ
ン酸メチルを0.33部加え、反応を停止させた後、未
反応HDIを120℃、0.01Torrで薄膜蒸留に
より除去した。得られた液は、淡黄色透明液体でNCO
含量22.3%、粘度99cP/25℃、HDIモノマ
ー含量0.4%、官能基数2.3、二価アルコール含量
3.0%であり、収率は25%であった。また、FT−
IR及び13C−NMRからNCO基、ウレトジオン基、
イソシアヌレート基及びウレタン基が存在することが確
認された。このウレトジオン二量体/イソシアヌレート
環状三量体含有のHDI重合体をa−1とする。
【0039】製造例2 撹はん機、温度計、窒素シール管、冷却器のついた反応
器に、HDI300部、1,3-ブタンジオ−ル2.4部を
仕込み、反応器内を窒素置換して、撹はんしながら反応
温度80℃に加温し、同温度で2時間反応させた。この
ときの反応液のNCO含量を測定したところ、48.8
%であった。次に触媒としてカプリン酸カリウム0.0
6部、助触媒としてフェノール0.3部を加え、60℃
で4.5時間イソシアヌレート化反応を行った。この反
応液に停止剤としてリン酸を0.042部加え、同温度
で1時間撹はん後、未反応HDIを120℃、0.01
Torrで薄膜蒸留により除去した。得られた液は、淡
黄色透明液体でNCO含量21.1%、粘度2200c
P/25℃、HDIモノマー含量0.4%、官能基数
3.7、二価アルコール含量2.5%であり、収率は3
2%であった。また、FT−IR及び13C−NMRから
NCO基、イソシアヌレート基及びウレタン基の存在が
確認されたが、ウレトジオン基は確認されなかった。こ
のイソシアヌレート環状三量体含有のHDI重合体をa
−2とする。
【0040】製造例3 撹はん機、温度計、窒素シール管、冷却器のついた反応
器に、HDI300部、2,2,4−トリメチル−1,
3−ペンタンジオール5.0部を仕込み、反応器内を窒
素置換して、撹はんしながら反応温度60〜70℃に加
温し、同温度で3時間反応させた。このときの反応液の
NCO含量を測定したところ、48.2%であった。次
に触媒としてトリブチルフォスフィン0.3部を加え、
同温度で8時間ウレトジオン化及びイソシアヌレート化
反応を行った。この反応液にパラトルエンスルホン酸メ
チルを0.33部加え、反応を停止させた後、未反応H
DIを120℃、0.01Torrで薄膜蒸留により除
去した。得られた液は、淡黄色透明液体でNCO含量2
2.0%、粘度120cP/25℃、HDIモノマー含
量0.3%、官能基数2.3、二価アルコール含量6.
3%であり、収率は、26%であった。また、FT−I
Rおよび13C−NMRからNCO基、ウレトジオン基、
イソシアヌレート基およびウレタン基が存在することが
確認された。このウレトジオン二量体/イソシアヌレー
ト環状三量体含有のHDI重合体をa−3とする。
【0041】製造例4 撹はん機、温度計、窒素シール管、冷却器のついた反応
器に、HDI300部、ネオペンチルグリコール1.0
部を仕込み、反応器内を窒素置換して、撹はんしながら
反応温度80℃に加温し、同温度で2時間反応させた。
このときの反応液のNCO含量を測定したところ、4
9.5%であった。次に触媒としてカプリン酸カリウム
0.06部、助触媒としてフェノール0.3部を加え、
60℃で4.5時間イソシアヌレート化反応を行った。
この反応液に停止剤としてリン酸を0.042部加え、
同温度で1時間撹はん後、未反応HDIを120℃、
0.01Torrで薄膜蒸留により除去した。得られた
液は、淡黄色透明液体でNCO含量21.2%、粘度2
300cP/25℃、HDIモノマー含量0.4%、官
能基数3.6、二価アルコール含有量1.1%であり、
収率は30%であった。また、FT−IR及び13C−N
MRからNCO基、イソシアヌレート基及びウレタン基
の存在が確認されたが、ウレトジオン基は確認されなか
った。このイソシアヌレート環状三量体含有のHDI重
合体をa−4とする。
【0042】自己乳化型ポリイソシアネート混合物の実
施例 実施例1 HDI変性体a−1を70部及びイソシアヌレート基含
有のIPDI重合体(IPDI−T−1890:NCO
含量17.0%、ダイセル・ヒュルス製)を30部用
い、ポリオキシエチレンメチルエーテル(水酸基価14
0、エチレンオキシドユニット9、東邦化学工業製)を
16部加え、昇温し、75℃を保持しながら3時間反応
させたところ、NCO含有量16.4%、粘度810c
P/25℃、遊離イソシアネートモノマー含量0.5
%、官能基数2.4、二価アルコール含量が1.8%、
親水性界面活性剤の含量が13.7%の淡黄色透明の自
己乳化型ポリイソシアネート(D)を得た。
【0043】実施例2〜9、比較例1〜3 得られた自己乳化型ポリイソシアネート混合物を実施例
2から順に、E,F,G,H,I,J,K,L,M,
N,Oと名付けた。なお、イソシアヌレート基含有のT
DI重合体としてC−2030(NCO含量8.0%、
粘度1、000cP/25℃、固形分50%、日本ポリ
ウレタン工業製)、また、脂肪族エステルとしてリシノ
レイン酸メチルエステル(水酸基価160、伊藤製油
製)を使用した。また、得られた自己乳化型ポリイソシ
アネート100部に水500部を加え、ラボミキサーに
て良く混合した分散液のNCO残存時間について評価し
た。使用した原料、それらの含量、および結果を表1、
表2に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】自己乳化型ポリイソシアネートにIPDI
重合体をバランス良く導入することにより、作業性を損
なうことなくNCO基の安定性が大きくなり、可使時間
が長くなった。
【0047】[水系塗料の調製および塗膜評価]ウレタンエマルジョンA (常温において反応しうる活性
水素基を含有する水性エマルジョン)の製造 撹はん機、温度計、窒素シール管、冷却器のついた反応
器にニッポラン980N(ポリカーボネート系ポリオー
ル、分子量2000、日本ポリウレタン工業製)46
1.1部、IPDI150.1部、ジブチルチンジラウ
レート0.06部を仕込み、昇温し75℃を保持しなが
ら2時間反応させ、NCO含量6.0%の反応液を得
た。次いでこの反応液を40℃まで冷却した後、ジメチ
ロールプロピオン酸29.6部、アセトン252.8部
を加えて3時間反応させ、NCO含量1.8%の反応液
を得た。更に、この反応液にアセトン273.2部、イ
ソホロンジアミン30.3部、モノエタノ−ルアミン
2.4部を加えて、20分間反応させた。この液に水1
562.5部加えて高速撹はんし、相転換させた。そし
てこの液よりアセトンを留去して粘度100cP/25
℃、固形分30.1%のウレタンエマルジョンを得た。
このウレタンエマルジョンをエマルジョンAとする。
【0048】ウレタンエマルジョンB(常温において反
応しうる活性水素基を含有しない水性エマルジョン)の
製造 撹はん機、温度計、窒素シール管、冷却器のついた反応
器にニッポラン981(ポリカーボネート系ポリオー
ル、分子量1000、日本ポリウレタン工業製)31
7.2部、IPDI133.4部、ジブチルチンジラウ
レート0.08部を仕込み、昇温し75℃を保持しなが
ら2時間反応させ、NCO含有量5.2%の反応液を得
た。次いでこの反応液に、ポリオキシエチレンメチルエ
ーテル(水酸基価80、日本乳化剤工業製)を加えて、
3時間反応させ、NCO含量4.6%の反応液を得た。
更にこの反応液を25℃まで冷却した後、アセトン47
4.8部、イソホロンジアミン45.2部を加えて、2
0分間反応させた。この液に水1231.3部加えて高
速撹はんし、相転換させた。そしてこの液よりアセトン
を留去して粘度700cP/25℃、固形分27.9%
のウレタンエマルジョンを得た。このウレタンエマルジ
ョンをエマルジョンBとする。
【0049】〔塗膜作成〕 実施例10 ウレタンエマルジョンA80部、TiO2(白色顔料)
18部、助剤(0.5%のFSアンチフォーム013B
(消泡剤、ダウコーニング製)を含むビスマルYK−1
(分散/増粘剤、東邦化学工業製)、以下の実施例、比
較例での助剤はこの内容物を示す)2部を配合し、さら
に実施例1で得た自己乳化型ポリイソシアネート5部を
加え、ガラス棒にて撹はん混合したところ、容易に分散
した。この分散液を、表面処理剤により処理されたアル
ミ板にバーコーターで乾燥塗膜30〜40μmになるよ
うに塗装した。 実施例11 ウレタンエマルジョンB80部、TiO2(白色顔料)
18部、助剤2部を配合し、さらに実施例1で得た自己
乳化型ポリイソシアネート5部を加え、ガラス棒にて撹
はん混合したところ、容易に分散した。この分散液を用
いて実施例8と同様に塗装した。 実施例12 アクリルエマルジョンA(固形分50%、粘度300c
P/25℃、商品名WA−1015ND、亜細亜工業
製)53部、TiO2(白色顔料)18部、助剤2部、
水27部を配合し、更に、実施例1で得た自己乳化型ポ
リイソシアネート5部を加え、ガラス棒にて撹はん混合
したところ、容易に分散した。この分散液を用いて実施
例8と同様に塗装した。 実施例13 ウレタンエマルジョンA80部、TiO2(白色顔料)
18部、助剤2部を配合し、さらに実施例5で得た自己
乳化型ポリイソシアネート5部を加え、ガラス棒にて撹
はん混合したところ、容易に分散した。この分散液を用
いて実施例8と同様に塗装した。 実施例14 ウレタンエマルジョンB80部、TiO2(白色顔料)
18部、助剤2部を配合し、更に、実施例5で得た自己
乳化型ポリイソシアネート5部を加え、ガラス棒にて撹
はん混合したところ、容易に分散した。この分散液を用
いて実施例8と同様に塗装した。 実施例15 アクリルエマルジョンA53部、TiO2(白色顔料)
18部、助剤2部、水27部を配合し、さらに実施例5
で得た自己乳化型ポリイソシアネート5部を加え、ガラ
ス棒にて撹はん混合したところ、容易に分散した。この
分散液を用いて実施例8と同様に塗装した。
【0050】比較例4 ウレタンエマルジョンA80部、TiO2(白色顔料)
18部、助剤2部を配合し、さらに比較例1で得た自己
乳化型ポリイソシアネート5部を加え実施例8と同様に
塗装した。 比較例5 ウレタンエマルジョンB80部、TiO2(白色顔料)
18部、助剤2部を配合し、さらに比較例1で得た自己
乳化型ポリイソシアネート5部を加え実施例8と同様に
塗装した。 比較例6 アクリルエマルジョンA53部、TiO2(白色顔料)
18部、助剤2部、水27部を配合し、さらに比較例1
で得た自己乳化型ポリイソシアネート5部を加え実施例
8と同様に塗装した。 比較例7 ウレタンエマルジョンA80部、TiO2(白色顔料)
18部、助剤2部を配合し、さらに比較例3で得た自己
乳化型ポリイソシアネート5部を加え実施例8と同様に
塗装した。 比較例8 ウレタンエマルジョンB80部、TiO2(白色顔料)
18部、助剤2部を配合し、さらに比較例3で得た自己
乳化型ポリイソシアネート5部を加え実施例8と同様に
塗装した。 比較例9 アクリルエマルジョンA53部、TiO2(白色顔料)
18部、助剤(分散剤、増粘剤、消泡剤等)2部、水2
7部を配合し、さらに比較例3で得た自己乳化型ポリイ
ソシアネート5部を加え実施例8と同様に塗装した。
【0051】〔塗膜の評価〕前記の実施例10〜15、
比較例4〜9の塗装後、80℃で20分間乾燥を行い、
さらに1時間放置後の塗膜の耐水性、光沢、鉛筆硬度、
耐候性(光沢保持率%、黄変度ΔYI)と常温で放置し
た場合の硬化乾燥時間を評価した。耐水性は20℃の水
道水に1日間浸漬して塗面状態を調べた。鉛筆硬度はJ
IS K 5400に準じて行った。耐候性はサンシャ
インウエザオメーター(スガ試験機製)にて、ブラック
パネル温度63±3℃、噴霧時間120分で18分間の
条件で、JIS K 5400に準じて2000時間後
の光沢保持率(%)、黄変度(ΔYI)を測定した。常
温で放置した場合の硬化乾燥時間は、JIS K 54
00に準じて行った。実施例10〜15、比較例4〜9
の塗膜の評価を表3に示す。
【0052】
【表3】
【0053】自己乳化型ポリイソシアネートにIPDI
重合体またイソシアヌレート基含有TDI重合体をバラ
ンス良く導入することにより、耐候性を阻害することな
く、塗膜硬度が大きくなり、硬化乾燥時間が短くなっ
た。耐水性の評価は、いずれの場合ににおいても良好で
あった。
【0054】[接着強さ評価] 実施例16 RIMによる厚さ3mmのポリウレタン成形品、FR
P、ABS、ボンデ鋼板をトリクロロエチレンで脱脂
し、その上にアクリルエマルジョンA100部と実施例
3で得た自己乳化型ポリイソシアネート10部の配合液
を乾燥膜厚が40〜50μmになるように塗布した。そ
して80℃で5分間予備乾燥して、気泡が入らないよう
に同一種類の上記の各板を重ね合わせ、25kg/cm
2 で圧着下、80℃で10分間放置した。25℃で24
時間放置後、各板を25mm幅にカットし、JIS K
6854に準じて、引張り速度100mm/minの条
件で接着強さ(kg/25mm)を測定した。その結果
を表4に示す。 実施例17 アクリルエマルジョンA100部と実施例8で得た自己
乳化型ポリイソシアネート5部の配合液を用いて、実施
例16と同様の方法で評価した。その結果を表4に示
す。 比較例10 アクリルエマルジョンA100部と比較例1で得た自己
乳化型ポリイソシアネート5部の配合液を用いて、実施
例16と同様の方法で評価した。その結果を表4に示
す。
【0055】
【表4】
【0056】自己乳化型ポリイソシアネートにイソシア
ヌレート基含有のIPDI重合体またはイソシアヌレー
ト基含有のTDI重合体を導入することにより、接着強
さが大きくなった。
【0057】[水分散液コーティング性評価] 実施例18 実施例2で得た自己乳化型ポリイソシアネート30部に
水100部を入れ、ガラス棒にて撹はん混合したとこ
ろ、容易に分散した。分散後1時間経過した配合液をケ
イカル板上に塗布し、室温で1時間、その後80℃で3
時間保持した。 実施例19 実施例4で得た自己乳化型ポリイソシアネート30部に
水100部を入れ、ガラス棒にて撹はん混合したとこ
ろ、容易に分散した。この分散液を用いて、実施例18
と同様の方法で塗膜を作成した。 実施例20 実施例7で得た自己乳化型ポリイソシアネート30部に
水100部を入れ、ガラス棒にて撹はん混合したとこ
ろ、容易に分散した。この分散液を用いて、実施例18
と同様の方法で塗膜を作成した。 比較例11 比較例1で得た自己乳化型ポリイソシアネート30部に
水100部を入れ、ガラス棒にて撹はん混合した分散液
を用いて、実施例16と同様の方法で塗膜を作成した。 比較例12 比較例3で得た自己乳化型ポリイソシアネート30部に
水100部を入れ、ガラス棒にて撹はん混合した分散液
を用いて、実施例16と同様の方法で塗膜を作成した。
【0058】実施例18〜20及び比較例11、12の
塗膜の状態および密着性について評価した。塗膜の状態
は、目視により観察した。密着性は、JIS K 54
00に準じて、碁盤目テープ法により行った。その結果
を表5に示す。
【0059】
【表5】
【0060】自己乳化型ポリイソシアネ−トにイソシア
ヌレート基含有のIPDI重合体またはイソシアヌレー
ト基含有のTDI重合体をバランス良く導入することに
より、塗膜の状態および密着性は良好となった。
【0061】[水性接着剤組成物の調製及びその評価] 実施例21 サイズが2.5cm×10cm×3.0mmのラワン単
板に水100部と実施例6で得た自己乳化型ポリイソシ
アネート混合物100部の配合液を塗布量200g/m
2 、塗布面積2.5cm×2.5cmになるように塗布
後、気泡が入らないように同一種類のラワン単板を重ね
合わせ、10kg/cm2で圧着下、室温で2時間、1
20℃で10分放置した。25℃で24時間放置後、
(株)オリエンテック製テンシロンUTM−500に
て、引張り速度2mm/minの条件で常態接着強さ
(kg/cm2 )および耐熱接着強さ(120℃×24
時間放置)を測定した。その結果を表6に示す。 実施例22 実施例9で得た自己乳化型ポリイソシアネート100部
と水100部の分散液を用いて、実施例21と同様の方
法で塗膜を作成した。その結果を表6に示す。 比較例13 比較例1で得た自己乳化型ポリイソシアネート100部
と水100部の分散液を用いて、実施例21と同様の方
法で塗膜を作成した。その結果を表6に示す。
【0062】
【表6】
【0063】自己乳化型ポリイソシアネートにイソシア
ヌレート基含有のIPDI重合体またはイソシアヌレー
ト基含有のTDI重合体を導入することにより、接着強
さが大きくなった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年8月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】 すなわち、本発明は、HDIを二価アル
コールによりウレタン変性し、重合した後、未反応のモ
ノマーを1重量%以下まで除去したNCO基末端HDI
重合体(a)と未反応のモノマーを1重量%以下まで除
去したイソシアヌレート基を有するNCO基末端IPD
I重合体()の配合比率が重量比で99:1〜50:
50の混合体A(ベースイソシアネート)に下記及び
を反応させて得られる平均官能基数が2.0〜4.2
の自己乳化型ポリイソシアネート混合物であって、二価
アルコール成分が、自己乳化型ポリイソシアネート混合
物中0.1〜15重量%、成分が0.1〜40重量
%、成分が0〜30重量%であり、は、3〜90個
のアルキレンオキシドユニットと、NCO基と反応しう
る活性水素基を少なくとも1個以上有するノニオン性親
水性界面活性剤であり、は、NCO基と反応しうる活
性水素基を少なくとも1個以上有する炭素数が8以上の
脂肪族化合物及び/又は原料となる脂肪酸とヒドロキシ
ル基含有化合物の炭素数の和が8以上となる脂肪酸エス
テルであることを特徴とする自己乳化型ポリイソシアネ
ート混合物である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】 本発明は、HDIを二価アルコールによ
りウレタン変性し、重合した後、未反応のモノマーを1
重量%以下まで除去したNCO基末端HDI重合体
(a)と未反応のモノマーを1重量%以下まで除去した
イソシアヌレート基を有するNCO基末端TDI(
の配合比率が重量比で99:1〜70:30の混合体B
(ベースイソシアネート)に下記及びを反応させて
得られる平均官能基数が2.0〜4.2の自己乳化型ポ
リイソシアネート混合物であって、二価アルコール成分
が、自己乳化型ポリイソシアネート混合物中0.1〜1
5重量%、成分が0.1〜40重量%、成分が0〜
30重量%であり、は、3〜90個のアルキレンオキ
シドユニットと、NCO基と反応しうる活性水素基を少
なくとも1個以上有するノニオン性親水性界面活性剤で
あり、は、NCO基と反応しうる活性水素基を少なく
とも1個以上有する炭素数が8以上の脂肪族化合物及び
/又は原料となる脂肪酸とヒドロキシル基含有化合物の
炭素数の和が8以上となる脂肪酸エステルであることを
特徴とする自己乳化型ポリイソシアネート混合物であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 175/04 PHT C09J 175/04 JFD

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘキサメチレンジイソシアネートを二価
    アルコールによりウレタン変性し、重合した後、未反応
    のモノマーを1重量%以下まで除去したイソシアネート
    基末端ヘキサメチレンジイソシアネート重合体(a)と
    未反応のモノマーを1重量%以下まで除去したイソシア
    ヌレート基を有するイソシアネート基末端イソホロンジ
    イソシアネート重合体(C)の配合比率が重量比で9
    9:1〜50:50の混合体A(ベースイソシアネー
    ト)に下記及びを反応させて得られる平均官能基数
    が2.0〜4.2の自己乳化型ポリイソシアネート混合
    物であって、 二価アルコール成分が、自己乳化型ポリイソシアネート
    混合物中0.1〜15重量%、成分が0.1〜40重
    量%、成分が0〜30重量%であり、 は、3〜90個のアルキレンオキシドユニットと、イ
    ソシアネート基と反応しうる活性水素基を少なくとも1
    個以上有するノニオン性親水性界面活性剤であり、 は、イソシアネート基と反応しうる活性水素基を少な
    くとも1個以上有する炭素数が8以上の脂肪族化合物及
    び/又は原料となる脂肪酸とヒドロキシル基含有化合物
    の炭素数の和が8以上となる脂肪酸エステルであること
    を特徴とする自己乳化型ポリイソシアネート混合物。
  2. 【請求項2】 ヘキサメチレンジイソシアネートを二価
    アルコールによりウレタン変性し、重合した後、未反応
    のモノマーを1重量%以下まで除去したイソシアネート
    基末端ヘキサメチレンジイソシアネート重合体(a)と
    未反応のモノマーを1重量%以下まで除去したイソシア
    ヌレート基を有するイソシアネート基末端トリレンジイ
    ソシアネート(C)の配合比率が重量比で99:1〜7
    0:30の混合体B(ベースイソシアネート)に下記
    及びを反応させて得られる平均官能基数が2.0〜
    5.0の自己乳化型ポリイソシアネート混合物であっ
    て、二価アルコール成分が、自己乳化型ポリイソシアネ
    ート混合物中0.1〜15重量%、成分が0.1〜4
    0重量%、成分が0〜30重量%であり、 は、3〜90個のアルキレンオキシドユニットと、イ
    ソシアネート基と反応しうる活性水素基を少なくとも1
    個以上有するノニオン性親水性界面活性剤であり、 は、イソシアネート基と反応しうる活性水素基を少な
    くとも1個以上有する炭素数が8以上の脂肪族化合物及
    び/又は原料となる脂肪酸とヒドロキシル基含有化合物
    の炭素数の和が8以上となる脂肪酸エステルであること
    を特徴とする自己乳化型ポリイソシアネート混合物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の自己乳化
    型ポリイソシアネート混合物と、水溶性樹脂及び/又は
    水性エマルジョンと、必要により添加剤を含有してなる
    水性塗料組成物であって、 自己乳化型ポリイソシアネート混合物の添加量が、水溶
    性樹脂及び/又は水性エマルジョンの固形分100部に
    対して、重量比で0.5〜100部の比率であることを
    特徴とする前記水性塗料組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載の自己乳化
    型ポリイソシアネート混合物と、水溶性樹脂及び/又は
    水性エマルジョンと、必要により添加剤を含有してなる
    水性接着剤組成物であって、 自己乳化型ポリイソシアネート混合物の添加量が、水溶
    性樹脂及び/又は水性エマルジョンの固形分100部に
    対して、重量比で0.5〜100部の比率であることを
    特徴とする前記水性接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2に記載の自己乳化
    型ポリイソシアネート混合物と、水と必要により添加剤
    を含有してなる水性塗料組成物であって、 自己乳化型ポリイソシアネート混合物の添加量が、水1
    00部に対して、重量比で0.5〜100部の比率であ
    ることを特徴とする前記水性塗料組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1又は請求項2に記載の自己乳化
    型ポリイソシアネート混合物と、水と必要により添加剤
    を含有してなる水性接着剤組成物であって、 自己乳化型ポリイソシアネート混合物の添加量が、水1
    00部に対して、重量比で0.5〜100部の比率であ
    ることを特徴とする前記水性接着剤組成物。
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