JPH0885528A - 剥離台紙の巻取装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯状台紙にラベルを仮着されたラベル連続体
からラベルが剥離され、残存して移送される剥離台紙
を、容易にセットでき、更に巻き取られた台紙を容易に
取外す剥離台紙の巻取装置を提供することを目的とす
る。 【構成】 台紙巻取ローラ１０の中心軸とは偏芯した位
置に、台紙挾持用のクリップローラ１２を設け、前記台
紙巻取ローラ１０の一部に形成した平面開口部１３をも
った円周溝１１内で回動自在とする。このクリップロー
ラ１２の回動により、台紙巻取ローラ１０の直径を大き
な巻取直径Ｄ₁ と、小さな取外直径Ｄ₂ とを得るように
構成して、前記台紙巻取ローラ１０に巻取られたロール
状台紙２６の引き抜きを容易とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は剥離台紙にラベルが仮着
された、ラベル連続体から、ラベルを剥離して物品に貼
着し、剥離台紙のみ巻取りを行なう巻取装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来の台紙巻取装置は図４の斜視図に示
すように構成されている。この台紙巻取装置の台紙巻取
ローラ１の外周面に、一対の切欠溝２ａ，２ｂを形成
し、この切欠溝２ａ，２ｂにＵ字型ピン３の両先端部３
ａ，３ｂが挿入される。

【０００３】そして、図５に示すように、剥離台紙４の
先端部を台紙巻取ローラ１の外周面にある一対の切欠溝
２ａ，２ｂのどちらか一方または両方の溝に、捲回し、
前記Ｕ字型ピン３の先端部３ａ，３ｂを前記一対の切欠
溝２ａ，２ｂに係合させて挿入することにより、剥離台
紙４を前記Ｕ字型ピン３に挾持された状態で巻取る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記Ｕ
字型ピン３の先端部３ａ，３ｂが台紙巻取ローラ１の一
対の切欠溝２ａ，２ｂに係合し、前記剥離台紙４を挾持
する際、前記Ｕ字型ピン３の先端部３ａ，３ｂが前記剥
離台紙４を破ることがあり、何度も、剥離台紙４を挾持
しなければならず、台紙巻取ローラ１に剥離台紙４を挾
持するのに手間がかかる。

【０００５】さらに図６に示すように、剥離台紙４は、
ロール状に巻き取られてロール状台紙５を得る。この状
態でＵ字型ピン３の先端部３ａ，３ｂに大きな力が台紙
巻取ローラ１に押し付けられる。そしてロール状台紙５
を台紙巻取ローラ１から取り外そうとＵ字型ピン３を引
き抜こうとしても、Ｕ字型ピン３を引き抜くためには大
きな操作力を必要とし、操作性が悪いものである。

【０００６】本発明は剥離台紙４の先端部が破れること
なく、簡単に挾持することができ、かつロール状台紙５
を台紙巻取ローラ１から取り外す際に、従来よりも少な
い力で、台紙巻取ローラから引き抜くことができる剥離
台紙の巻取装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の剥離台紙の巻取
装置において、前記目的を達成するために、台紙巻取ロ
ーラ１０の中心軸である台紙レバー軸１８とは偏芯した
位置に、台紙挾持用のクリップローラ１２を有し、この
クリップローラ１２には、断面円弧部１２ａと断面平面
部１２ｂとを備え、更に前記台紙巻取ローラ１０の一部
を形成した平面開口部１３を連設した円周溝１１内で、
回動自在と成るように、前記クリップローラ１２とを有
し、このクリップローラ１２の回転により、台紙巻取ロ
ーラ１０の直径を大きな巻取直径Ｄ₁ と、小さな取外直
径Ｄ₂ とを得るように構成したものである。

【０００８】

【作用】図３（ａ）に示す如く、クリップローラ１２の
断面平面部１２ｂを傾斜させて台紙巻取ローラ１０の外
周面からその一部を突出状態で剥離台紙２５をセットす
る。この剥離台紙２５の挾入時には、その先端を二つ折
りとして、前記台紙巻取ローラ１０の平面開口部１３か
ら、その断面円周溝１１内に挾入する。

【０００９】次に図３（ｂ）に示す如くクリップローラ
１２はクリップレバー２４を反時計方向に回動すること
により、前記クリップローラ１２が時計方向に回転し
て、その断面円弧部１２ａを台紙巻取ローラ１０の外周
面に変位させて、突出せしめ、大きな直径である巻取直
径Ｄ₁ とする。そして、この状態で剥離台紙２５は、台
紙巻取ローラ１０に巻き取られる。次に、この台紙巻取
ローラ１０に剥離台紙２５がロール状に巻回されて、ロ
ール状台紙２６を得る。そして図３（ｃ）に示す如くク
リップレバー２４を図３（ｂ）の状態から時計方向にほ
ぼ１８０°回転する。

【００１０】すなわち、台紙巻取ローラ１０の外周面に
位置することにより、小さな直径である取外直径Ｄ₂ を
得る。よって、ロール状に巻回したロール状台紙２６の
巻取直径Ｄ₁ と取外直径Ｄ₂との間に、間隙Ｇを得る。
従って巻回されたロール状台紙２６は容易に引き抜け
る。

【００１１】

【実施例】図１乃至図３を参照して本発明の一実施例を
説明する。本発明の一実施例をラベル貼付機を例に説明
する。図１は、ラベル貼付機の概略正面図を示し、ラベ
ル貼付機の構成から説明する。ラベル貼付機本体３０の
上端部に供給軸３１を有し、この供給軸３１にロール状
ラベル３２を装填し、前記ロール状ラベル３２より引き
出された、ラベル連続体３３が案内ローラー３４，３
５，３６に案内される。

【００１２】さらに剥離板３７で、ラベルＬが剥離され
そのラベルＬは貼付物（図面省略）に貼付される。そし
て、剥離板３７で転向された剥離台紙２５は、牽引ロー
ラ３８と、圧着ローラ３９により搬送され、台紙巻取ロ
ーラ１０に巻きとられる。尚、ラベル貼付機３０には、
モーターＭが内設されており、前記モーターＭと牽引ロ
ーラ３８とには、タイミングベルト４０が架設されてい
るので剥離台紙２５が牽引される。さらに前記モーター
Ｍと台紙巻取ローラ１０とには、丸ベルト４１とにより
架設されているので剥離台紙２５は、台紙巻取ローラ１
０によって巻き取られるように構成されている。

【００１３】ここで、本発明の剥離台紙の巻取装置の台
紙巻取ローラ１０の構成を図２の分解斜視図を参照して
説明する。台紙巻取ローラ１０の断面中心部に嵌合孔１
７を有し、この嵌合孔１７に台紙レバー軸１８が嵌合す
る。尚、前記台紙レバー軸１８には、台紙巻取ギヤ２０
が嵌通し係合されている。さらに、前記台紙レバー軸１
８とは偏心した位置に、台紙挾持用のクリップローラ１
２を内設して、このクリップローラ１２には、断面円弧
部１２ａと断面平面部１２ｂとを備え、更には前記台紙
巻取ローラ１０の一部を形成した平面開口部１３に連設
して円周溝１１内で、回動自在と成るように、構成され
ている。

【００１４】更に、前記クリップローラ１２には、台紙
クリップ軸１４を有し、この台紙クリップ軸１４にクリ
ップギヤ１６が嵌通し係合されている。そして、前記ク
リップギヤ１６と前記台紙巻取ギヤ２０とが連動となす
構成とする。ここで、台紙巻取カバー２１は、軸孔２２
と軸受孔２３とを有し、前記軸孔２２には、前記台紙レ
バー軸１８が嵌通され、この台紙レバー軸１８の先端部
にクリップレバー２４が係合され、他方前記軸受孔２３
には、台紙クリップ軸１４が嵌合される。

【００１５】従って、クリップレバー２４を回動するこ
とにより、クリップローラ１２が連動することがなし得
る。尚、クリップレバー２４を反時計方向に回すとクリ
ップローラ１２は、時計方向に回転し、クリップレバー
２４を時計方向に回すとクリップローラ１２は、反時計
方向に回転するものである。

【００１６】次に本発明の剥離台紙の巻取ローラの作用
を、図１および図３を示して説明する。図１に示すラベ
ル貼付機３０の概略側面図において、ロール状ラベル３
２を装填し、前記ロール状ラベル３２からラベル連続体
３３を引き出され、剥離板３７によりラベルＬが剥離さ
れる。そして、残された剥離台紙２５は、前記剥離板３
７により、転向され、さらに、牽引ローラ３８と圧着ロ
ーラ３９の間を圧着移送されながら剥離台紙２５の先端
は、台紙巻取ローラ１０に到達する。

【００１７】ここで、剥離台紙２５のセット時を説明す
る。図３（ａ）に示す如く、クリップローラ１２の断面
平面部１２ｂを傾斜させて台紙巻取ローラ１０の外周面
からその一部を突出状態で剥離台紙２５をセットするよ
うにクリップレバー２４を回転させる。この剥離台紙２
５の挾入時には、その先端を二つ折として、前記台紙巻
取ローラ１０の平面開口部１３から、その円周溝１１内
に挾入する。そして図３（ｂ）に示す如くクリップロー
ラ１２をクリップレバー２４をもって反時計方向に円周
溝１１内の底面部に位置する所に、クリップローラ１２
の断面平面部１２ｂを回転させることにより、セットを
完了する。

【００１８】よって、従来の構成の如くＵ字型ピン等の
部材の着脱がなく、しかも剥離台紙が破れることなくク
リップレバー２４を回転することにより、容易に、挾持
および解除できるものである。この状態で、断面円弧部
１２ａを台紙巻取ローラ１０の外周面に変位させて突出
せしめ、大きな直径である巻取直径Ｄ₁ とする。そし
て、この状態から台紙巻取ローラ１０は、反時計方向に
回転し、剥離台紙２５を巻き取る。次に、前記台紙巻取
ローラ１０に剥離台紙２５がロール状に巻回されて、ロ
ール状台紙２６を得る。そして、このロール状台紙２６
を外す説明をする。図３（ｂ）の状態で、巻き取られた
ロール状台紙２６を引き出すために、クリップレバー２
４を時計方向にほぼ１８０°回転することによりクリッ
プローラ１２が反時計方向にほぼ１８０°回転しクリッ
プローラ１２の断面平面部１２ｂを台紙巻取ローラ１０
の外周面の一部とする位置にする。

【００１９】従って、前記クリップローラ１２の断面円
弧部１２ａが台紙巻取ローラ１０の外周面に位置されて
突出された状態から、図３（ｃ）に示す如く、その断面
平面部１２ｂが前記台紙巻取ローラ１０の外周面の一部
となして、小さな直径である取外直径Ｄ₂ を得る。よっ
て、ロール状に巻回したロール状台紙２６の巻取直径Ｄ
₁ と取外直径Ｄ₂との間に間隙Ｇを得る。従って、巻回
されたロール状台紙２６は間隙Ｇを得ることにより、従
来の如く大きな操作力で台紙を引き抜く必要はなく、小
さな力で、ロール状台紙２６を引き抜きことができる。

【００２０】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の剥離台紙の巻取装置は、台紙巻取ローラ１０の中心軸
である台紙レバー軸１８とは偏心した位置に、台紙挾持
用のクリップローラ１２を有し、このクリップローラ１
２には、断面円弧部１２ａと、断面平面部１２ｂとを備
え、前記台紙巻取ローラ１０の一部に形成した平面開口
部１３をもった円周溝１１内で、回動自在となし、この
クリップローラ１２の回動により、前記台紙巻取ローラ
１０の直径を大きな巻取直径Ｄ₁ と小さな取外直径Ｄ₂
を得るように構成したので、クリップローラ１２を回動
することにより、剥離台紙２５の先端を、クリップロー
ラ１２と台紙巻取ローラ１０の円周溝１１内に容易に挾
持および解除できる。

【００２１】更に剥離台紙２５を挾持して、前記クリッ
プローラ１２の断面円弧部１２ａを、前記台紙巻取ロー
ラ１０の外周面より突出した状態で巻き取り、この大径
とした巻取直径Ｄ₁ の巻き取られたロール状台紙２６を
外す際は、前記クリップローラ１２を反転させ、その断
面平面部１２ｂを、台紙巻取ローラ１０の外周面に位置
することにより、その取外直径Ｄ₂ が前記巻取直径Ｄ₁
より小さくなるので、ロール状台紙２６を簡易に、この
台紙巻取ローラ１０より引き抜くことができる。

【００２２】

【図面の簡単な説明】

【図１】ラベル貼付機の概略正面図である。

【図２】本発明の剥離台紙の巻取装置の分解斜視図であ
る。

【図３】（ａ）本発明の剥離台紙の巻取装置における剥
離台紙セット時の正面説明図である。 （ｂ）本発明の剥離台紙の巻取装置における剥離台紙巻
取途中を示す正面説明図である。 （ｃ）本発明の剥離台紙の巻取装置におけるロール状台
紙の取外時を示す正面説明図である。

【図４】従来の台紙巻取装置の分解斜視図である。

【図５】従来の台紙巻取装置の剥離台紙のセット時の斜
視図である。

【図６】図５のVI−VI線に沿った断面でロール状台紙を
巻回した状態の断面図である。

【符号の説明】

１０ 台紙巻取ローラ １１ 円周溝 １２ クリップローラ １２ａ 断面円弧部 １２ｂ 断面平面部 １３ 平面開口部 １６ クリップギヤ １８ 台紙レバー軸 ２０ 台紙巻取ギヤ ２４ クリップレバー ２５ 剥離台紙 ２６ ロール状台紙 Ｇ 間隙Ｇ＝（Ｄ₁ −Ｄ₂ ） Ｄ₁ 巻取直径 Ｄ₂ 取外直径

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 台紙巻取ローラの中心軸とは偏芯した位
   置に、台紙挾持用のクリップローラを有し、該クリップ
   ローラには、断面円弧部と断面平面部とを備え、更に前
   記台紙巻取ローラの一部に形成した平面開口部をもった
   円周溝内で、回動自在となし、前記クリップローラの回
   動により、前記台紙巻取ローラの大きな巻取直径と小さ
   な取外直径を得るように構成したことを特徴とする剥離
   台紙の巻取装置。
2. 【請求項２】 前記クリップローラと、前記台紙巻取ロ
   ーラとには夫々ギアが設けられ、これらのギアは歯合状
   態となし、更に前記台紙巻取ローラの軸に、前記クリッ
   プローラを回動自在に操作するクリップレバーを備えた
   ことを特徴とする請求項１記載の剥離台紙の巻取装置。