JPH0884470A - 直流高電圧発生装置 - Google Patents

直流高電圧発生装置

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JPH0884470A
JPH0884470A JP6240567A JP24056794A JPH0884470A JP H0884470 A JPH0884470 A JP H0884470A JP 6240567 A JP6240567 A JP 6240567A JP 24056794 A JP24056794 A JP 24056794A JP H0884470 A JPH0884470 A JP H0884470A
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voltage
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ヘリウム・ネオンレーザー管等に使用する直流
高電圧発生装置において,1次側インバータのゼロ電圧
スイッチング動作を保ちつつ,諸特性の改良をする。改
良個所は トリガ領域から定電流領域への移行時のサ
グ改良 入力100/200V共用 インバータの起動を
確実にする 負荷管球の特性への適合対応制御範囲
の下限での安定 遅延安全回路の作用の選択 【構成】各改良項目毎に図1に示す各回路の構成がされ
ている。例えばトリガ領域から定電流領域への移行時の
サグの改良については,定電流制御回路10と定電圧制御
回路14とを個別に設け,これらの制御信号出力をダイオ
ードD16,D17 とによるオア回路を介して同期制御パルス
発生回路22に供給する。起動時には定電流制御10が定常
時よりやや大きめの電流を流すように動作させて,サグ
を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直流高電圧発生装置,特
に出力電圧2kV乃至20kV,出力電流5mA乃至2
0mA程度のレーザ管等に用いられる小型の直流高電圧
発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ヘリウム・ネオン・レーザ管には直流電
圧2kV乃至20kV,電流5mA乃至20mAの直流
高電圧を必要とする。この場合入力電源としては商用電
源の交流100Vが多く用いられる。従来この種の直流
高電圧発生装置としては本件出願人と同一出願人により
特公平6−52988号に提案されているものがある。
【0003】以下図4を参照してこの直流高電圧発生装
置を説明する。商用交流を受けて整流する整流回路6
と,スイッチング素子Q1の主電流端子と,変圧器7の第
1巻線n1とをそれぞれ直列接続すると共に,変圧器7の
第4の巻線n4からはスイッチング素子Q1の制御電極に正
帰還回路を接続して自励インバータを構成し,変圧器7
の第2の巻線n2に整流回路9を接続して出力直流高電圧
を得る直流高電圧発生装置を構成する。この直流高電圧
発生装置において,スイッチング素子Q1の制御電極には
第2のスイッチング素子Q2の出力端子を並列接続し,こ
の第2のスイッチング素子Q2の制御端子には絶縁パルス
トランス21を介して同期制御パルス発生回路22の出力信
号を供給する。この同期制御パルス発生回路22の構成に
ついては,コンデンサC5と,変圧器7の第3巻線n3に一
端を接続する抵抗器とダイオードの直列回路と,この直
列回路に並列接続されると共に逆極性のダイオードと抵
抗器とツェナーダイオードとの第2の直列回路と,出力
直流高電圧の設定信号とをコンパレータU1の非反転入力
端子に接続し,このコンパレータU1の反転入力端子には
一定電位を与えて,このコンパレータU1の出力端子から
同期制御パルス信号を発生するよう構成されていること
を特徴とする直流高電圧発生装置が提案されている。
【0004】この直流高電圧発生装置は,オン動作につ
いてはいわゆる自励式インバータの形式で構成されてい
るので,一次側のスイッチング素子は負荷条件,入力条
件の変動にかかわらず必ずその端子電圧がゼロ付近でオ
ンする。したがって,一次側のスイッチング素子には過
大な無効電流は流れない。またオフ動作についてはいわ
ゆる他励式インバータの作用をして,スイッチング素子
が確実にオフするまでオフパルスが供給され,その制御
範囲も広くとれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところがこの直流高電
圧発生装置において以下の問題点または要請がある。第
1にトリガ領域から定電流領域への移行時の不具合の問
題がある。トリガ時は定電圧制御を行い,トリガ完了後
は定電流制御をしているのであるが,この移行時に保持
電流以下になる場合がある。
【0006】第2に制御範囲の下の範囲での安定性を高
める必要がある。制御範囲の下限では変圧器の発生電圧
が出力に比例して低下してしまうため,同期制御パルス
の制御が所期の動作から逸脱することがある。この問題
を解決する必要がある。
【0007】第3に,商用交流入力電圧を100V系統と20
0V系統とを共用することが要請される。商用交流電源は
我が国では100V系統が主であるが,外国では200V系統を
主とする国が多くあり,同一の直流高電圧発生装置で共
用できることが強く要請される。
【0008】第4に自励インバータであるため,起動に
ついては,スイッチング素子の電流増幅率のばらつきや
環境の変化による温度特性の影響があり,最悪の条件下
でも起動することが望まれる。
【0009】第5に負荷管球への適合性の問題がある。
負荷管球にはトリガ電圧として,定常電圧より数倍高い
電圧,例えば10kVを必要とする。そしてトリガが完了し
た後は定常電圧例えば2kV を必要とする。この両条件を
満足する直流高電圧発生装置を,常に自由に提供できる
設計条件を用意することが要請される。
【0010】第6に遅延安全回路を作用の有無につい
て,この直流高電圧発生装置の完成後に外部から切り換
えることが要請される。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の課題を解決するた
め,電流検出回路とこの信号を受けて作動する定電流制
御回路と,電圧検出回路とこの信号を受けて作動する定
電圧制御回路とを個別に設けて,これらの2出力をオア
回路をへて同期制御パルス発生回路に供給する。
【0012】第2の課題を解決するため,同期制御パル
ス発生回路の供給電源としては,変圧器の巻線より半波
整流し,平滑しない電源を使用する。この手段により変
圧器の巻線電圧の平均出力値が低下してきたときでも,
同期制御パルス発生回路の供給電源としては,瞬時値を
利用しているため,安定した動作をさせることができ
る。
【0013】第3の課題を解決するために,第1の整流
回路の構成については,ダイオードブリッジを構成して
その出力端子に対称型に互いに直列接続された2組の平
滑コンデンサを接続し,この2組の平滑コンデンサの接
続点を交流入力端子3とし,この直列コンデンサの接続
点を同時に起動用抵抗接続点とし,100V入力時は倍電圧
整流とし,200V入力時はブリッジ整流とする。
【0014】第4の課題を解決するため,正帰還回路の
構成については,変圧器の第4巻線に第1のタップを設
けて,この第1のタップから抵抗器とダイオードとの直
列回路を介して前記スイッチング素子制御電極への接続
すると共に,前記変圧器の第4巻線に第1のタップより
巻数の多い第2のタップを設けて,この第2のタップか
ら前記抵抗器の抵抗値より高い抵抗値の抵抗器を介して
前記スイッチング素子の制御電極に接続してなる。
【0015】第5の課題を解決するため,第2の整流回
路の構成については,変圧器の第2巻線に第1のタップ
を設けて,ここに第1の多段倍電圧整流回路を接続し,
また変圧器の第2巻線に第1のタップより巻数の多い第
2のタップを設けて,この第2のタップに第2の多段倍
電圧整流回路を接続すると共に,第1の多段倍電圧整流
回路の出力に重畳してなる。
【0016】第6にタイマ回路を構成するコンパレータ
の出力側電源線をループ状にして,直流高電圧発生装置
の外部に引き出す。したがって遅延安全回路の機能の有
無について,この直流高電圧発生装置の完成後に外部か
ら切り換えることができる。
【0017】
【実施例】図1は本発明の一実施例であって,まず概要
を説明する。1,2,3は入力端子であり商用交流電源
の100Vまたは200Vを受電する。6はこの商用交流を整流
する整流回路である。7は変圧器であり,スイッチング
素子であるトランジスタQ1を高周波でスイッチングする
ことによりこの変圧器7の2次巻線に高周波高圧を発生
させる。そして多段倍電圧整流回路9は負荷管球の起動
時にトリガ用高電圧を与えるための多段倍電圧整流回路
を構成している。また高圧整流回路8は負荷管球の定常
状態の電流を与えるためのものである。11は電圧検出回
路であり,この検出信号を受けて定電圧制御回路14でト
リガ用高電圧をほぼ一定にするよう制御信号を発生す
る。また12は出力電流検出回路であり,この検出信号を
受けて定電流制御回路10で定常時の出力電流を一定にす
るよう制御信号を発生する。これらの定電圧制御信号と
定電流制御信号とを同期制御パルス発生回路22で制御パ
ルスとなして,パルストランス21を介してトランジスタ
Q2のベースに印加する。トランジスタQ2がオンする時点
でトランジスタQ1はオフする。なおタイマ回路13は,こ
の直流高電圧発生装置の入力電源が接続される時点から
遅延所定時間後に動作を開始させる安全装置である。こ
の直流高電圧発生装置は大別すると,整流回路6とスイ
ッチング素子Q1と変圧器7の巻線n1,n3 等からなる1次
回路101 と,変圧器7の巻線n2と高圧整流回路8と多段
倍電圧整流回路9等からなる2次高圧回路202 と,変圧
器7の巻線n3から電力と信号とを受けて動作する同期制
御パルス発生回路22と定電流制御回路10と定電圧制御回
路14と電圧検出回路11と出力電流検出回路12とからなる
制御回路303 とから構成される。このように回路構成さ
れる直流高電圧発生装置の全体を合成樹脂で絶縁モール
ドして完成する。
【0018】次に各部の構成と機能を順に詳細に説明す
る。入力端子1と入力端子2には商用交流電圧200Vが接
続されてダイオードD1〜D4,抵抗器R1,R2 電解コンデン
サC1,C2 より構成される整流回路6で直流電圧約240Vに
整流される。入力電圧が100Vの場合は入力端子1と入力
端子3には商用交流電圧100Vが接続されて倍電圧整流さ
れて電解コンデンサC1,C2 の両端には直流電圧約240Vが
現れる。このように100V系と200V系のいずれでも直流24
0Vが得られる。抵抗器R1,R2 は入力電源接続時の突入電
流を制限するためのものであり,低い抵抗値である。コ
ンデンサC2のプラス端子に接続される抵抗器R4はトラン
ジスタQ1のベースに起動用の微小電流を流すための抵抗
器であり,その抵抗値は高い値が適している。この抵抗
器R4と同じ抵抗値をもつ抵抗器R3をコンデンサC1に並列
に接続して,これら二つのコンデンサC1,C2 の端子電圧
がほぼ等しくなるように調整をはかっている。
【0019】次に高周波を発生する部分について説明す
る。変圧器7の第1の巻線n1とスイッチング素子として
作用するトランジスタQ1が直列接続されている。変圧器
7の第4の巻線n4のタップは抵抗器R6とダイオードD7
を介してトランジスタQ1のベース・エミッタ間に接続さ
れている。トランジスタQ1のベースには抵抗器R4を介し
てベース電流Ibがわずかに流れる。このベース電流Ibに
対応して直流電流増幅率hFE を乗じた値,コレクタ電流
Icが流れる。変圧器7の第1の巻線n1と第4の巻線n4の
相互極性は図示のとおりであり,コレクタ電流Icの増加
分は第1の巻線n1の巻線間電圧の増加分となり,さらに
は抵抗器R6とダイオードD7を介してトランジスタQ1のベ
ース電流Ibの増加分となる。このように正帰還作用によ
り微少発振が生じ,これが増大してついにはトランジス
タQ1は飽和領域までオンする。トランジスタQ1のコレク
タ電流Icが増大して,Ic>hFE ×Ibとなると,トランジ
スタQ1は飽和状態を維持できなくなり,逆にコレクタ電
流Icは減少しはじめ,減少方向への正帰還作用により急
速にオフする。トランジスタQ1がオフすると変圧器7の
第2の巻線n2のインダクタンスと浮遊容量Coおよび負荷
条件等から形成される電気振動回路の固有周期で電圧が
振動し,反転するとトランジスタQ1はまたオン状態に戻
る。トランジスタQ1のベース駆動信号については,巻線
n1と巻線n4との極性関係が・印が正になり始めたときか
ら開始してオンするので,自動的にゼロ電圧スイッチン
グ動作となる。
【0020】ここで変圧器7の第4の巻線n4のタップ
とトランジスタQ1のベース間に接続された抵抗器R5はイ
ンバータの起動時の利得を高めつつ,変圧器7の第4の
巻線の逆方向電圧発生時の無効電力を制限するよう作動
する。またコンデンサC3は前記微少発振の成長を容易に
するためのものである。ダイオードD5はトランジスタQ1
のコレクタ・エミッタ間逆方向保護用である。ダイオー
ドD6は巻線n4よりトランジスタQ1のベース電流の過剰分
をトランジスタQ1のコレクタ電流として放流させるため
のものである。
【0021】トランジスタQ1のコレクタ付近に接続され
る抵抗器R36 とコンデンサC29,C36とダイオードD29 の
回路は,トランジスタQ1の過電圧の保護用に設けられた
回路である。
【0022】変圧器7の第2の巻線n2に発生した高周波
高電圧は,まずタップととの間に高圧整流回路8が
接続される。高圧整流回路8はコンデンサC14,C15,C16,
C17とダイオードD19,D20,D21 とで構成される1段半の
倍電圧整流回路で入力高周波電圧の約3倍の直流高電圧
を発生する。この高圧整流回路8は負荷管球の定常電流
を供給するための整流回路である。つぎにこの高圧整流
回路8の出力端子であるダイオードD21 のカソードと変
圧器7のタップとの間に多段倍電圧整流回路9を接続
する。この多段倍電圧整流回路9はコンデンサC23 〜C2
8 とダイオードD23 〜D28 とから構成される3段の倍電
圧整流回路であって,変圧器7のタップとタップと
の間の電圧の約6倍の直流高電圧を発生すると共に高圧
整流回路8の発生電圧との和を出力する。この電圧は負
荷管球のトリガ電圧として作用する。多段倍電圧整流回
路9の中のコンデンサC23 〜C28 の値は極めて微小容量
であって電圧発生の能力はあるが,負荷管球が一旦点灯
後は多段倍電圧整流回路9としては電流供給能力はな
く,主に高圧整流回路8からの電流が抵抗器R32 とダイ
オードD22 をバイパスして流れる。変圧器7の第2の巻
線n2のタップとの巻数と高圧整流回路8と多段倍電
圧整流回路9の各段数については,負荷管球のトリガ電
圧と定常電圧との比率に対応して選定することより効率
的かつ経済的に設計することができる。なお抵抗器R34,
R35 は瞬時的な電流制限用である。またコンデンサC18
〜C22 は平滑用である。
【0023】出力電圧,または出力電流を所定の値に設
定安定化するには次のように動作する。まずトランジス
タQ1が自己でオフする前に所定出力電圧または所定出力
電流に対応するコレクタ電流Icの値で,第2のトランジ
スタQ2をオンさせ,トランジスタQ1のベース,エミッタ
間を短絡することにより,トランジスタQ1をオフさせ
る。すなわちトランジタQ1のオン時間巾を制御して出力
電圧または出力電流を制御することになる。トランジス
タQ2のベース電流は絶縁パルストランス21により与えら
れ,二次回路と一次回路商用電源線側とを絶縁してい
る。
【0024】同期制御パルス発生回路22はコンデンサC5
の端子電圧とツェナーダイオードDZ1 の端子電圧とをコ
ンパレータU1で比較して発生させる。コンパレータU1の
動作電源は,変圧器7の第3巻線n3を整流して完全に平
滑された直流電圧が供給される。一方コンパレータU1の
出力電圧端子とトランジスタQ3への電源については完全
な直流ではなく,変圧器7の第3巻線n3をダイオードD1
0 で半波整流しただけの脈流電圧が供給される。この直
流高電圧発生装置が出力を小さく絞ってくるとき,コン
パレータU1の出力電圧端子とパルスを発生するトランジ
スタQ3への電源については,脈流の方が完全平滑と比較
してよりパルス発生能力が安定して供給できる。
【0025】ここで定電流制御回路10と定電圧制御回路
14の出力信号によるコンデンサC5への充電電流がない状
態について説明する。図2(a) に示すようにコンデンサ
C5の端子電圧が抵抗器R5とダイオードD10 を介して充電
されて上昇し,ツェナーダイオードDZ1の端子電圧を越
えた時刻t2において,図2(b) に示すようにコンパレー
タU1より同期制御パルスが発生する。この同期制御パル
スはトランジスタQ3と絶縁パルストランス21を介してト
ランジスタQ2のベース・エミッタ間に送られ,図2(c)
の時刻t2に示すようにトランジスタQ2のコレクタ・エミ
ッタ間は短絡される。この直後,図2(e) の時刻t2に示
すようにトランジスタQ1のコレクタ電流は急速にオフに
向かい,時刻t3で完全にオフする。このときトランジス
タQ1のコレクタ・エミッタ間電圧は図2(d) に示すよう
に立ち上がる。このトランジスタQ1のコレクタ・エミッ
タ間電圧の波高値はトランジタQ1のコレクタ電流の波高
値に対応して増加あるいは減少する。変圧器7の第1の
巻線n1の電圧は図2(f) に示すようにトランジスタQ1が
オンしている時刻t1から時刻t2までの期間は正側にほぼ
Edc =240V印加されているが,トランジスタQ1が時刻t3
でオフすると負側にErまで振れる。このとき変圧器7の
第3の巻線n3の電圧も負側に振れるため同期制御パルス
発生回路22の中のコンデンサC5の端子電圧はダイオード
D11 とダイオードD12 と抵抗器R11 およびツェナーダイ
オードDZ2 を介して放電され時刻t4でほぼ0Vになり,再
びトランジスタQ1がオンして変圧器7の各巻線電圧の極
性が正になる時刻t5まで0Vを維持する。つまりトランジ
スタQ1は時刻t2からオフ開始して時刻t3で完全にオフす
るが,この時刻t3を過ぎるまでオフパルスは供給され,
その後の時刻t4になってオフパルスは終了する。以上は
定電流制御回路10と定電圧制御回路14の出力信号による
コンデンサC5への充電電流がない状態,すなわちトラン
ジスタQ1のオン期間が図2(e) に示すτ1の最大出力状
態について説明した。
【0026】次に出力電圧の制御動作について説明す
る。変圧器7の第3の巻線n3よりダイオードD8,D9 とコ
ンデンサC12,C13 とにより整流して,この電圧を抵抗器
R29,R30,R31 により分圧する。この電圧検出回路11を介
して出力電圧に比例する電圧を取り出し,これを定電圧
制御回路14でツェナーダイオードZD6 による基準電圧と
比較し,その誤差電圧をトランジスタQ4で増幅して,同
期制御パルス発生回路22の中のコンデンサC5の一端に送
る。所定の出力電圧より高い場合は図2(a) の時刻t5以
降に示すように,コンデンサC5の充電を早めトランジス
タQ1の導通時間を短く( 図2(e) の区間τ2 )させる。
また出力電圧が所定の電圧より低い場合は定電圧制御回
路10は逆に作用して,同期制御パルス発生回路22のコン
デンサC5の充電を遅くしてトランジスタQ1の導通時間を
長くさせる。
【0027】また出力電流の制御動作について説明す
る。出力電流が流れる経路に挿入された抵抗器R24 と可
変抵抗器RV1 とによる出力電流検出回路12を介して出力
電流に比例する電圧を取り出す。この電流検出信号を定
電流制御回路10でツェナーダイオードZD4 による基準電
圧と比較し,その誤差電圧を演算増幅器U3で増幅して,
同期制御パルス発生回路22の中のコンデンサC5の一端に
送り, 上述の定電圧制御と同様に動作させる。
【0028】これらの出力電圧制御信号と出力電流制御
信号とはそれぞれダイオードD17 とD16 とのオア回路を
介して同期制御パルス発生回路のコンデンサC5に供給さ
れる。この二者の協働関係については,初め負荷管球が
トリガされる前には出力電流は流れないので出力電圧制
御信号が作動してほぼ設定された直流高電圧を発生す
る。ついで負荷管球のレーザー管が点灯すると電流が流
れ始めて出力電流制御信号が作動する。レーザー管が一
旦点灯した後は,保持電流またはそれ以上の電流を流し
ておく必要がある。ところが演算増幅器U3が定電流制御
として作動当初で安定領域になるまでは,ときとして図
3の破線に示すようにサグが生ずることがある。そのた
め図3の実線で示すようにややオーバーシュート気味の
経路をたどることが安全である。それには演算増幅器U3
の負帰還定数の抵抗器R20,R23 とコンデンサC7との値の
関係を選択することにより所期の特性を得ることができ
る。
【0029】タイマ回路13はコンパレータU2とダイオー
ドD13,D14,D15,コンデンサC6, 抵抗器R15,R16,R17 で構
成されている。このタイマ回路13の電源ラインと抵抗器
R15とを結ぶ線は,遅延機能選択線5として直流高電圧
発生装置の外部にループ状に引き出されている。この遅
延機能選択線5を図1に示すように閉回路としておくと
タイマ回路13は機能しており,開くとタイマ回路13の機
能は停止する。このタイマ回路13の出力は同期制御パル
ス発生回路22のコンデンサC5に接続されており,入力端
子1,2 間に入力電源が印加された後約3.5 秒間はタイマ
回路13は高電位側の出力であり,コンデンサC5の充電速
度を早めてトランジスタQ1の導通時間を極めて短くさせ
る。このときコンデンサC5の放電経路,ダイオードD11,
D12 および抵抗器R11 に直列接続されたツェナーダイオ
ードDZ2 は放電電圧の下限を設定するよう作動する。ツ
ェナーダイオードDZ2 の電圧を適当な値に選ぶことによ
りタイマ回路13と同期制御パルス発生回路22の連携を完
全なものとすることができる。
【0030】なおトランジスタQ1,Q2,Q3,Q4 は例えばF
ETのような他のスイッチング素子でも同様の動作が可
能である。
【0031】
【発明の効果】本発明は以上述べたように構成されてい
るので一次側のスイッチング素子は負荷条件,入力条件
およびインバータ動作周波数等の変動にかかわらず必ず
その端子電圧がゼロ付近でオンする。またオフについて
も確実にオフするまでオフ条件が維持される。したがっ
て一次側スイッチング素子には過大な無効電流は流れ
ず,この特性は常に自動的に維持される。さらにインバ
ータの起動がより確実になり,負荷管球への適合対応が
容易になり,制御範囲の下限での安定性が向上し,トリ
ガ領域から定電流領域への移行時の特性がより安定する
効果も有する。
【0032】高電圧発生装置では装置全体を絶縁樹脂で
モールドすることによって安全性,耐湿性を増すことが
できるが,この場合本装置の如く内部熱損失を減少させ
ることはモールド樹脂材料の減少,発熱によるモールド
のストレスの減少があり,経済的であり長寿命となる効
果がある。そして入力電圧の対応については,モールド
後であっても,100V系と200V系の双方に対応できる。ま
たタイマ回路の動作についても,モールド後であっても
外部から容易に選択切り換えができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路図である。
【図2】図1に示す直流高電圧発生装置の各部の電圧,
電流波形図である。
【図3】図1に示す直流高電圧発生装置の起動時の出力
電流波形のである。
【図4】従来の直流高電圧発生装置の構成の一例であ
る。
【符号の説明】
1,2,3…入力端子 4…接地端子 5…遅延機能選
択線 6…整流回路 7…変圧器 8…高圧整流回路 9…多段倍電圧整流回
路 10…定電流制御回路 11…電圧検出回路 12…出力電流検出回路 13…タイマ
回路 14…定電圧制御回路 15…高電圧出力端子 16…0V端子 21…パルストランス 22…同期制御パルス発生回路 101 …1次回路 202…2次高圧回路 30
3 …制御回路 Q1,Q2,Q3,Q4 …トランジスタ U1,U2 …コンパレータ
U3,U4…演算増幅器 C0 …変圧器4の二次巻線の浮遊容量

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】商用交流を受けて整流する第1の整流回路
    と,スイッチング素子の主電流端子と,第1の巻線と第
    2の巻線と第3の巻線と第4の巻線を有する変圧器の第
    1巻線とをそれぞれ直列接続すると共に,前記変圧器の
    第4の巻線からは前記スイッチング素子の制御電極に正
    帰還回路を接続して自励インバータを構成し,前記変圧
    器の第2の巻線に第2の整流回路を接続して出力直流高
    電圧を得る直流高電圧発生装置において,前記スイッチ
    ング素子の制御電極には第2のスイッチング素子の出力
    端子を並列接続し,この第2のスイッチング素子の制御
    端子には絶縁パルストランスを介して同期制御パルス発
    生回路の出力信号を供給してなり,この同期制御パルス
    発生回路の構成については,前記変圧器の第3巻線より
    得る同期信号と,前記出力直流高電圧の電流検出回路と
    この信号を受けて作動する定電流制御回路と,電圧検出
    回路とこの信号を受けて作動する定電圧制御回路とを個
    別に設けて,これらの2出力をオア回路を経て得られる
    信号とをコンパレータの非反転入力端子に接続し,この
    コンパレータの反転入力端子には一定電位を与えて,こ
    のコンパレータの出力端子から同期制御パルス信号を発
    生するよう構成されていることを特徴とする直流高電圧
    発生装置。
  2. 【請求項2】商用交流を受けて整流する第1の整流回路
    と,スイッチング素子の主電流端子と,第1の巻線と第
    2の巻線と第3の巻線と第4の巻線を有する変圧器の第
    1巻線とをそれぞれ直列接続すると共に,前記変圧器の
    第4の巻線からは前記スイッチング素子の制御電極に正
    帰還回路を接続して自励インバータを構成し,前記変圧
    器の第2の巻線に第2の整流回路を接続して出力直流高
    電圧を得る直流高電圧発生装置において,前記スイッチ
    ング素子の制御電極には第2のスイッチング素子の出力
    端子を並列接続し,この第2のスイッチング素子の制御
    端子には絶縁パルストランスを介して同期制御パルス発
    生回路の出力信号を供給してなり,この同期制御パルス
    発生回路の供給電源としては,前記変圧器の第3の巻線
    より半波整流し,平滑しない電源を使用し,この同期制
    御パルス発生回路の構成については,前記変圧器の第3
    巻線より得る同期信号と,出力制御信号とをコンパレー
    タの非反転入力端子に接続し,このコンパレータの反転
    入力端子には一定電位を与えて,このコンパレータの出
    力端子から同期制御パルス信号を発生するよう構成され
    ていることを特徴とする直流高電圧発生装置。
  3. 【請求項3】前記第1の整流回路の構成については,ダ
    イオードブリッジを構成してその出力端子に対称型に互
    いに直列接続された2組の平滑コンデンサを接続し,こ
    の2組の平滑コンデンサの接続点を交流入力端子3と
    し,この直列コンデンサの接続点を同時に起動用抵抗接
    続点とし,100V入力時は倍電圧整流とし,200V入力時は
    ブリッジ整流とすることを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の直流高電圧発生装置。
  4. 【請求項4】前記正帰還回路の構成については,前記変
    圧器の第4巻線に第1のタップを設けて,この第1のタ
    ップから抵抗器とダイオードとの直列回路を介して前記
    スイッチング素子制御電極への接続すると共に,前記変
    圧器の第4巻線に第1のタップより巻数の多い第2のタ
    ップを設けて,この第2のタップから前記抵抗器の抵抗
    値より高い抵抗値の抵抗器を介して前記スイッチング素
    子の制御電極に接続してなることを特徴とする請求項1
    から請求項3までのいずれかに記載の直流高電圧発生装
    置。
  5. 【請求項5】前記第2の整流回路の構成については,前
    記変圧器の第2巻線に第1のタップを設けて,ここに第
    1の多段倍電圧整流回路を接続し,また変圧器の第2巻
    線に第1のタップより巻数の多い第2のタップを設け
    て,この第2のタップに第2の多段倍電圧整流回路を接
    続すると共に,第1の多段倍電圧整流回路の出力に重畳
    してなることを特徴とする請求項1から請求項4までの
    いずれかに記載の直流高電圧発生装置。
  6. 【請求項6】前記コンパレータの非反転入力端子にタイ
    マ回路の出力を接続すると共に,このタイマ回路の電源
    供給線をループ状にして外部に引き出すことを特徴とす
    る請求項1から請求項5までのいずれかに記載の直流高
    電圧発生装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9005144B2 (en) 2001-05-29 2015-04-14 Michael H. Slayton Tissue-retaining systems for ultrasound medical treatment
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