JPH088376Y2 - 内燃機関用金属ガスケット - Google Patents

内燃機関用金属ガスケット

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JPH088376Y2
JPH088376Y2 JP1989123624U JP12362489U JPH088376Y2 JP H088376 Y2 JPH088376 Y2 JP H088376Y2 JP 1989123624 U JP1989123624 U JP 1989123624U JP 12362489 U JP12362489 U JP 12362489U JP H088376 Y2 JPH088376 Y2 JP H088376Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、内燃機関に使用される金属ガスケットに係
り、特にシリンダブロックとシリンダヘッドとに介装さ
れる金属ガスケットに関するものである。
従来の技術 内燃機関のシリンダブロックとシリンダヘッドとの合
せ面には、その面を密着させてシリンダの気密を維持す
るとともに、冷却水やエンジンオイルの漏れを防止する
ために、ガスケットが介装される。
このガスケットに関して、シリンダブロックおよびシ
リンダヘッドの合せ面の加工精度や、機関運転中におけ
るシリンダブロックおよびシリンダヘッドの温度分布の
不均一による熱膨張差を吸収させるため、シリンダブロ
ックのシリンダ孔に対応して穿設された開口の縁に沿っ
て上方に盛り上がったビードを形成することは、周知の
技術である。
また、実開昭63-121863号公報には、シリンダ孔側の
面を急勾配とし、反対側の面を緩勾配とした非対称断面
形状をもつビードを形成したガスケットが記載されてい
る。
さらに、特開昭63−158360号公報には、ビードの内周
部の立上り角を外周部の立上り角より小さく形成したガ
スケットが記載されている。
考案が解決しようとする課題 この種のガスケットにおいては、ビードを高くするこ
とにより密封性が向上する。しかし、機関運転時にシリ
ンダ孔内で吸気の圧縮、爆発、燃焼ガスの膨張が反復す
るため、上下方向からの圧縮荷重をビードが繰り返し受
けるようになる。その結果、ビードおよびその周辺に大
きな応力が発生する。
特に、軽量化のためにアルミニウムまたはアルミニウ
ム合金等の材料をシリンダブロックやシリンダヘッドと
して使用した場合には、これら材料の熱膨張係数がシリ
ンダブロックとシリンダヘッドとを結合する鋼製ボルト
の熱膨張係数よりも大きいために、内燃機関が高出力状
態または高速回転状態となって機関本体の温度上昇が著
しくなった場合に、繰返し応力の変動幅が大きくなり、
ビードの疲労破壊が促進される。
この応力は、シリンダ孔に近い内周側ほど大きなもの
となる。そのため、内周部の立上り角と外周部の立上り
角とを等しくしたビードでは、内周部の形状が変形し、
密封性が劣化する。
また、実開昭63−121863号公報に見られるように、内
周側の傾斜面を外周側の傾斜面よりも大きな勾配で形成
したものは、ビードの内周側とシリンダヘッドまたはシ
リンダブロックとの接触面における面圧を大きくしてシ
ール性を確保することを目的としており、内周側の立上
り部における応力発生はかえって大きくなるので、疲労
破壊については、不利な方向に働く。
さらに、特開昭63−158360号公報に見られるようにビ
ード内周部の立上り角を外周部の立上り角よりも小さく
設定したものにあっては、該ビードを扁平に押潰そうと
する外力によってビード内周部に生ずる変形応力をビー
ド外周部に生ずる変形応力と同程度に減少させることが
できるが、ビードの頂部がビードの中央部に来ず、オフ
セットされた形状となるため、成形するのに特殊な設備
が必要となる。
課題を解決するための手段および作用効果 本考案は、このような難点を克服した内燃機関用金属
ガスケットの改良に係り、シリンダ開口縁に沿って断面
形状が略三角形または略台形であるビードを形成した内
燃機関用金属ガスケットにおいて、該ビードのシリンダ
開口縁寄り内周側の傾斜面とシリンダ開口縁から離れた
外周側の傾斜面の勾配を略同一にし、かつ前記ビードの
内周側立上り部の曲率半径を前記外周側立上り部の曲率
半径より大きくしたビードを形成した金属板を備えてい
ることを特徴とするものである。
本考案は前記したように構成されているので、ビード
の外周側立上り部の周長よりも周長の短かな内周側立上
り部において、該ビード外周側立上り部の変形応力より
も大きな変形応力を発生するところを、該ビード外周側
立上り部の曲率半径よりも、ビード内周側立上り部の曲
率半径を大きくして、局部的に応力が集中することを阻
止することでもって、前記ビード内周側立上り部の変形
応力を、前記ビード外周側立上り部の変形応力と同程度
に減少させることができ、この結果、内燃機関の大きな
温度変化と、機関運転の際のシリンダ内の大きな圧力変
化によるガスケットに対する大きな周期的な荷重とを受
ける苛酷な使用状態下にさらされる内燃機関用ガスケッ
トにおいて、充分に高い密封性を保持しつつ、大巾な耐
久性向上を達成することができる。
実施例 以下、図面を参照しながら、本考案の実施例を説明す
る。
本実施例の金属ガスケット1は、SUS301等のステンレ
ス鋼製で、板厚が0.25mm、縦約33cm、横約17cmの広さの
金属板1を3枚重ね合せた構造をもっており、アルミニ
ウム製シリンダブロック20とアルミニウム製シリンダヘ
ッド30との間に介装され、鋼製ボルト(図示せず)によ
り挟圧されるようになっている。
金属ガスケット1の外縁1aは、シリンダブロック20お
よびシリンダヘッド30のそれぞれの合せ面21,31の外縁
と同一形状に成形されている。また、直径約72mmの4個
のシリンダ孔の直径および間隔と同一のシリンダ開口2
が設けられるとともに、シリンダブロック20およびシリ
ンダヘッド30を貫通する冷却水通路、オイル戻し通路、
ブローバイ通路およびボルト挿通孔(いずれも図示せ
ず)とそれぞれ合致した冷却水開口3、オイル戻し開口
4、ブローバイ開口5、ボルト挿入開口6が設けられて
いる。
さらに、シリンダ開口2と、オイル戻し開口4および
ブローバイ開口5から離れているボルト挿入開口6との
各開口縁2a,6aに沿ってビード7,10が形成されるととも
に、オイル戻し開口4およびこれに隣接するボルト挿入
開口6を囲む包絡線およびブローバイ開口5およびこれ
に隣接するボルト挿入開口6を囲む包絡線に沿ってビー
ド8,9が形成され、かつシリンダ開口2、冷却水開口、
オイル戻し開口4、ブローバイ開口5を内側に囲むよう
に金属板1の外縁1aに近くビード11が形成されている。
これらビード7〜12のうち、シリンダ開口2の縁に形
成したビード7を例にとって、第3図を参照しながら、
その断面形状を説明する。
ビード7は、ビード幅W=3.7mm、ビード高さH=0.2
mm、内周側立上り部の曲率半径Ri=0.45mm、外周側立上
り部の曲率半径Ro=0.2mmで成形されている。そして、
ビード7の内周側傾斜面7iおよび外周側傾斜面7oの垂線
に対する傾きは、いずれも傾斜角αで同一に保たれてい
る。
このようにRi>Roとすることにより、内周側傾斜面7i
が立上る箇所の弯曲部に発生する応力は、外周側傾斜面
7oが立上る箇所の弯曲部に発生する応力と同程度まで減
少する。すなわち、両立上り部ともに同等な応力を受
け、従来では大きな応力が発生しがちであった内周側傾
斜面7iの立上り部に疲労破壊が集中することがなくな
り、ガスケット全体としての耐久性が向上する。
また、Ri>Roとしていることから、シリンダブロック
20に対する金属板1の面圧に関しては、外周側傾斜面7o
の立上り部での面圧が内周側傾斜面7iの立上り部での面
圧よりも大きくなる。
これによって、シリンダブロック20とガスケットとの
間のシール性は、金属板1の外周側傾斜面7oの立上り部
で確保される。他方、金属板1相互の間のシール性は、
主としてビード7の頂点7tで確保される。
しかも、内周側傾斜面7iおよび外周側傾斜面7oの傾斜
角αを等しく設定しているため、ビード頂点7tは、ビー
ド7の幅方向中央部に位置するものとなる。したがっ
て、第4図に示すように雄型41および雌型42からなる従
来の成形手段を、成型加工後に、ビードの内周側と外周
側の立上り部の曲率半径が、それぞれRi,Roとなるよう
に、雌型42の端部をRi′(Ri′<Ri)およびRo′(Ro
<Ro)で曲率半径加工するだけで、そのまま使用するこ
とができる。
以上は、シリンダ開口2を取り囲むビード7について
説明したものであるが、その他のビード8〜11に対して
も同様に内周側傾斜面の立上り部の曲率半径を外周側傾
斜面の立上り部の曲率半径よりも大きくすることによっ
て、内周側の弯曲部に働く応力を外周側の応力と同程度
まで低減させることができる。
また、第3図では、3枚の金属板1を重ね合せてガス
ケットを構成している。しかし、本考案はこれに拘束さ
れるものではなく、たとえば1枚の金属板1をシリンダ
ブロック20とシリンダヘッド30との間に介装したり、あ
るいは金属平板の上下両面にビード7を形成した金属板
1を配置したものでガスケットを構成することもでき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係わる内燃機関用金属ガスケットの1
実施例を図示した平面図、第2図はその要部拡大平面
図、第3図は3枚の金属板で構成されたガスケットをシ
リンダブロックとシリンダヘッドとの間に介装した状態
を示す第2図のIII−III線に沿って截断した横断側面
図、第4図は金属板にビードを形成する方法を説明する
ための横断側面図である。 1…金属板、1a…金属板の外線、2…シリンダ開口、3
…冷却水開口、4…オイル戻し開口、5…ブローバイ開
口、6…ボルト挿入開口、7〜11…ビード、2a,6a…開
口縁、20…シリンダブロック、30…シリンダヘッド、2
1,31…合せ面、41…雄型、42…雌型、7i…内周側傾斜
面、7o…外周側傾斜面、7t…ビード頂点、W…ビード
幅、H…ビード高さ、Ri…内周側立上り部の曲率半径、
Ro…外周側立上り部の曲率半径、α…内周側および外周
側傾斜面の傾斜角。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ開口縁に沿って断面形状が略三角
    形または略台形であるビードを形成した内燃機関用金属
    ガスケットにおいて、該ビードのシリンダ開口縁寄り内
    周側の傾斜面とシリンダ開口縁から離れた外周側の傾斜
    面の勾配を略同一にし、かつ前記ビードの内周側立上り
    部の曲率半径を前記外周側立上り部の曲率半径より大き
    くしたビードを形成した金属板を備えていることを特徴
    とする内燃機関用金属ガスケット。
JP1989123624U 1989-10-24 1989-10-24 内燃機関用金属ガスケット Expired - Fee Related JPH088376Y2 (ja)

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