JPH0882207A

JPH0882207A - 内燃機関の回転式開閉弁

Info

Publication number: JPH0882207A
Application number: JP25596994A
Authority: JP
Inventors: Akira Nonaka; 暁野中
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1994-09-13
Filing date: 1994-09-13
Publication date: 1996-03-26

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明は、切れ口を開けた回転板の回転と
シリンダー・ヘッドに開けた吸気孔・排気孔により、内
燃機関の吸気孔・排気孔の開閉を行う開閉弁に関するも
のである。【構成】排気孔・吸気孔・点火栓を装置したシリン
ダーヘッド（５）に切れ口（２）を開けた回転板（１）
を取り付ける。クランク・シャフトから歯車により力を
伝え、内燃機関の吸気・圧縮・爆発・排気の４行程で１
回転するよう、回転板（１）を回転させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、切れ口を開けた回転板
の回転とシリンダー・ヘッドに開けた吸気孔・排気孔に
より、内燃機関の吸気孔・排気孔を開閉し、シリンダー
内の気体の吸排気を制御する開閉弁に関するものであ
る。この開閉弁は、一般的な内燃機関の吸気孔・排気
孔用の開閉弁に比べ、内燃機関の構造を単純にし、かつ
その効率を向上させるものである。

【０００２】

【従来の技術】一般的に内燃機関では、カムで開閉弁を
押し下げ吸気孔・排気孔を開き、バネ・空気圧等で開閉
弁を引き上げ吸気孔・排気孔を閉じる、開閉弁の開閉方
法を用いる。しかし、この一般的方法による吸気孔・排気孔の開閉は
（イ）吸気孔・排気孔の開閉を、開閉弁の往復運動に
より実現するので抵抗が大きい（ロ）吸気孔・排気孔の開閉弁の開閉動作が高速にな
るにつれ、開閉弁の動作が不正確になる（ハ）（ロ）を防止するため、開閉弁を引き戻すバネ
・空気圧等を強化すると、吸気孔・排気孔の開閉動作の
抵抗が増大する（ニ）吸気孔・排気孔を開閉する仕組みが複雑なの
で、信頼性が低いという欠点があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】エネルギー問題・環境
問題が論じられる時、内燃機関の効率の向上はたびたび
その論点となった。また内燃機関の構造の単純化に伴
う信頼性の向上・生産コストの削減は、生産者・消費者
双方に利益をもたらすものである。よって内燃機関の効
率の向上とその構造の単純化は様々な角度から研究さ
れ、様々な発明が為された。しかし内燃機関の効率を
向上させるために構造が複雑にならざるを得ないもの
等、効率の向上と構造の単純化という二つの課題を同時
に満たす発明は為されなかった。本発明は、この二つ
の課題を同時に解決するため為された。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の構成を説明する
と、（い）図２のように、軸（３）を中心に回転板を８等
分した扇形に沿った大きさの切れ口（２）を半球状の回
転板（１）に開ける。（ろ）円を８等分してできる８個の扇形を順番に扇形
一、扇形二、扇形三と呼ぶと仮定すると、扇形八までの
扇形ができる。この扇形一に排気口、扇形三に吸気
孔、そして扇形六に点火栓がくるようシリンダー・ヘッ
ド底面の半球状の窪みにそれぞれを装置する。すると図４のように排気孔（８）・吸気孔（７）・点火
栓（９）が装置されたシリンダー・ヘッド（６）ができ
る。このシリンダー・ヘッド（６）に、回転板（１）
と吸気時期の調節板とを図１のように取り付ける。（は）回転板（１）はクランク・シャフトから力を伝
えられ、軸（３）を中心に回転する。その回転速度は、
内燃機関の吸気・圧縮・爆発・排気の４過程で回転板
（１）が１回転するよう調整する。（に）吸気時期の調節板のシリンダー・ヘッド底面の
半球状の窪みに沿った面（４）が、シリンダー・ヘッド
底面の半球状の窪みに対し、凹凸のない位置になるよう
に吸気時期の調節板を取り付る。なお吸気時期の調節
板は縦方向に動き、シリンダー・ヘッド底面の半球状の
窪みに凹みをつくる。のようになる。

【０００５】

【作用】回転板（１）が回転すると回転板（１）に開け
られた切れ口（２）が、シリンダー・ヘッド（６）の排
気孔（８）、吸気孔（７）、点火栓（９）を順番に開
く。これは内燃機関の吸気、圧縮、爆発、排気の４行
程と一致する。従って回転板（１）の回転は、内燃機関
の吸気孔・排気孔用開閉弁として機能する。また高出力
を得るため内燃機関を高速回転させる場合、吸気と排気
を一部重複させ、効率を向上させる必要が生じる。し
かし高速回転用に吸気と排気を一部重複させた内燃機関
は、低回転にて内燃機関を使用した場合に効率が低下す
る。この問題解決のため、内燃機関の回転速度に合わせ
た吸気時期の調整が必要となる。低速回転域では、吸
気時期の調節板のシリンダー・ヘッド底面の半球状の窪
みに沿った面（４）が吸気孔の縁を塞ぎ、吸気時期を遅
くする。また高速回転域では吸気時期の調節板を、シ
リンダー・ヘッド底面の半球状の窪みに凹みをつくるよ
う移動させ、吸気時期を早める。このことにより低速
回転域・高速回転域共に効率の良い吸気時期を得ること
が可能となる。

【０００６】

【実施例】なお、吸気時期の調節板を使用しない内燃機
関も構成可能である。この吸気時期の調節板を用いな
い構成の内燃機関は、高出力は得られないが単純な構造
の内燃機関となる。そのほか吸気時期の調節板を複数枚
用いて吸気時期をさらにきめ細かく調整をすることや、
吸気時期の調節板と同様の構造を排気孔に用い、排気時
期の調節板として使用することも可能である。また、排
気孔（８）・吸気孔（７）の広さは、シリンダー・ヘッ
ド底面の半球状の窪みを中心から８等分した大きさより
多少大きくすることにより吸排気効率を向上させること
もできる。さらに吸気孔（７）・排気口（７）・点火栓
（９）をシリンダー・ヘッドに装置する際、シリンダー
・ヘッド底面の半球状の窪みを８の倍数個に等分し、８
等分した場合と同様の順番で吸気孔・排気孔・点火栓を
装置していく。そして回転板（１）にこの８を乗じた
数の切れ口（２）を開ける構成も可能である。この場
合、構造が多少複雑になる反面、回転板の回転数はその
８を乗じた数に反比例して少なくなるので、回転板の回
転に要する力が少なくてすむ。

【０００７】

【発明の効果】本発明の効果を述べると、（い）吸気・排気動作は回転板（１）の回転により実
現される。よって回転板（１）の回転が常に一定方向
なので抵抗が少ない。また、フライ・ホイールと同等
の作用があるので、フライ・ホイールの小型化が可能。（ろ）従来の内燃機関の吸気孔・排気孔用開閉弁に比
べ構造が単純になる。（は）内燃機関の低速回転域・高速回転域共に、吸排
気孔の開閉が正確。となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の断面図

【図２】本発明の回転板の平面図

【図３】本発明の吸気時期の調節板の斜視図

【図４】本発明のシリンダー・ヘッドの底面図

【符号の説明】

１は回転板２は切れ口３は軸４は半球状の窪みに沿った面５は板６はシリンダー・ヘッド７は吸気孔８は排気孔９は点火栓

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】（い）半球状の回転板（１）に切れ口
（２）を開ける。（ろ）回転板（１）をシリンダー・ヘッド（６）底面
の燃焼室に面する半球状の窪みに取り付ける。（は）回転板（１）は内燃機関の回転速度に対し一定
の比率で、軸（３）を中心に回転する。以上のごとく構成された内燃機関の吸気孔・排気孔用の
開閉弁。
【請求項２】（い）耐熱・磨耗性の板（５）に、シリ
ンダーヘッド底面の燃焼室に面する半球状の窪みに沿っ
た面（４）をつくる。（ろ）板（５）の半球状の窪みに沿った面（４）が、
シリンダー・ヘッド底面の燃焼室に面する半球状の窪み
に対し段差のできぬ位置に取り付ける。（は）シリンダー・ヘッド底面の燃焼室に面する半球
状の窪みに対し、板（５）の半球面に沿った面（４）が
凹の段差をつくる方向へ、板（５）は動く。以上のごとく構成された請求項１に用いる吸気時期の調
節板。