JPH088001Y2

JPH088001Y2 - 切削工具用の押え金

Info

Publication number: JPH088001Y2
Application number: JP5551289U
Authority: JP
Inventors: 靖明寺田
Original assignee: 東芝タンガロイ株式会社
Priority date: 1989-05-15
Filing date: 1989-05-15
Publication date: 1996-03-06
Anticipated expiration: 2004-05-15
Also published as: JPH02145905U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、切削工具用の押え金に関し、特に首振り機
能を有効に行わせるように改善したものである。

（従来の技術）従来、この種の切削工具用の押え金としては、例えば
実開昭49-26170号公報に開示されているものがある。

この公報に開示されたものは、略円筒状をなす胴体部
分に押圧部分および位置決め突起を設けたものである。

（考案が解決しようとする課題）しかしながら、この公報にみられる押え金は、ねじを
ゆるめたときに、締付け力が完全に解除されないまゝ首
振り作用をしてしまうものであった。したがって、慎重
な取扱いをしないとスローアウェイチップの切刃稜部分
を損傷するおそれが充分にあった。

このようなことから、本考案は、押え金の首振り時
に、スローアウェイチップの損傷が起らないようにした
切削工具用の押え金を提供しようとするものである。

（課題を解決するための手段）本考案は、上述の点に鑑みなされたもので、円筒状を
なす胴体部分には、位置決め突起およびガイド突起が形
成されるように構成したものである。そして、この位置
決め突起の終端および押圧部分の押圧端間では、首振り
作用しない段差量Ｈを構成することにより、押圧部分の
首振りを遅らせるようにしたものである。

この場合、押圧部分の首振りの遅れは、前記ガイド突
起が位置決め穴内を移動して首振り角度を構成すること
により得られる。

（作用）本考案の切削工具用の押え金は、胴体部分に形成され
る位置決め突起には、ガイド突起が形成されるように構
成したものである。したがって、チップと取外し時に
は、押え金は、位置決め突起の終端および押え金の押圧
端間に形成される段差量Ｈ分だけ上昇してから、押圧部
分の首振りを行なうものである。

要するに、段差量Ｈの上昇時には首振り作用を行なわ
ず、これを過ぎたときに、ガイド突起が切削工具の位置
決め穴内を移動して首振り角度θを構成する。

（実施例）以下、本考案切削工具用の押え金における一実施例に
ついて図を参照しながら説明する。

第１図において、（１）は、クランプバイトであり、
このクランプパイト（１）の一端に設けられたチップ座
（２）内には、例えば３角形状をなすスローアウェイチ
ップ（３）、ブレーカピース（４）および敷金（図示せ
ず）が配置され、押え金（５）および締付けねじ（６）
によって固定される。

この押え金（５）は、第２図および第３図で明示され
ているように、胴体部分（5a）の一側面には、押圧部分
（７）、位置決め突起（８）およびガイド突起（９）が
形成される。この場合、ガイド突起（９）は、位置決め
突起（８）の下部に連設される。そして、この胴体部分
（5a）の軸中心部分には、締付けねじ（６）がねじ込ま
れるねじ穴（10）が形成されることにより、略円筒状を
呈する。

また、前記押圧部分（７）は、胴体部分（5a）の上側
部から舌片状に突出して、スローアウェイチップ（３）
を押圧するものである。そして、前記位置決め突起
（８）およびガイド突起（９）は、前記押圧部分（７）
の根元部分にあって、押え金（５）の首振りを有効にす
る。

すなわち、本考案の押え金は、第４図で示される位置
決め穴（11）を連設した受入れ穴（12）内に配置される
が、押圧部分（７）の押圧端および位置決め突起（８）
の終端間で段差量Ｈを構成しているため、押え金（５）
が段差量Ｈだけ上昇した後、押圧部分（７）が首振りを
行なうものである。そして、首振り後は、ガイド突起
（９）が位置決め穴（11）内を移動して所定の首振り角
度θで係止される。

（考案の効果）本考案は、以上説明したように、押え金（５）の胴体
部分（5a）には、ガイド突起（９）および位置決め突起
（８）を形成するように構成したものであるから、押圧
部分（７）の首振り時におけるスローアウェイチップ
（３）の切刃稜損傷がなくなるものである。これは、ガ
イド突起（９）が存在するため、締付けねじ（６）によ
る締付け力が完全に解除されてから押圧部分（７）の首
振りが行なわれるためである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の切削工具用の押え金を組込んだクラ
ンプバイトの一実施例を示す要部の平面図、第２図は、
本考案の切削工具用の押え金における一実施例を示した
正面図、第３図は、その平面図、第４図は、首振りの状
態を概念的に示した説明図である。（３）……スローアウェイチップ、（５）……押え金、
（5a）……胴体部分（６）……締付けねじ、（７）……押圧部分、（８）…
…位置決め突起（９）……ガイド突起、（10）……ねじ穴、（11）……
位置決め穴

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ねじ穴（10）の形成により略円筒状をなす
胴体部分（5a）には、その上側部に舌片状の押圧部分
（７）が凸設されているとともに、この押圧部分（７）
の胴体部分（5a）側の下部には、切削工具の受入れ穴
（12）に連設された位置決め穴（11）内に配置される位
置決め突起（８）が形成され、しかも、この位置決め突
起（８）を備えた胴体部分（5a）が切削工具の位置決め
穴（11）を連設した受入れ穴（12）内に配置されるよう
にした切削工具の押え金において、前記位置決め突起（８）には、胴体部分（5a）の下部に
延びるガイド突起（９）が形成されるとともに、前記押
圧部分（７）の押圧端および位置決め突起（８）の終端
間では、押え金のゆるめ上昇に伴って首振り作用をしな
い段差量Ｈが構成され、前記位置決め突起（８）が位置
決め穴（11）を抜け出たときには、前記ガイド突起
（９）が位置決め穴（11）内を移動して首振り角度θを
構成するようにしたことを特徴とする切削工具用の押え
金。