JPH0879993A - 回転電機 - Google Patents

回転電機

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JPH0879993A
JPH0879993A JP6210810A JP21081094A JPH0879993A JP H0879993 A JPH0879993 A JP H0879993A JP 6210810 A JP6210810 A JP 6210810A JP 21081094 A JP21081094 A JP 21081094A JP H0879993 A JPH0879993 A JP H0879993A
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JP
Japan
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shape memory
permanent magnet
rotor
magnet
wire member
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Withdrawn
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JP6210810A
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English (en)
Inventor
Koji Imai
康志 今井
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単且つ安価に強度の高い回転子を構成する
ことで、耐久性及び信頼性の向上を図った回転電機を提
供する。 【構成】 フレーム12の内面に固定子コイル15を有
する円筒形状の固定子鉄心16が装着されて固定子が構
成される一方、フレーム12に軸受18,19を介して
回転自在に支持された回転軸17に固定子鉄心16と所
定の隙間を介して回転子鉄心20が固定されて回転子が
構成された回転電機において、永久磁石24が回転軸2
2と一体の回転体23の外周面に密着し、永久磁石24
の外周部に形状記憶合金からなるワイヤ部材25を巻装
して回転子21を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転電機に関し、特
に、回転子を形成する永久磁石の固着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図4に一般的な回転電機の概略断面を示
す。図4に示すように、回転電機11において、円筒形
状をなすフレーム12の軸方向前後には一対の円板形状
をなすブラケット13,14が取付けられて外被が構成
され、このフレーム12の内面には固定子コイル15を
有する円筒形状の固定子鉄心16が装着されている。一
方、回転軸17は一対のブラケット13,14に軸受1
8,19を介して回転自在に支持されており、この回転
軸17には固定子鉄心16の内面と所定の隙間をあけて
回転子鉄心20が固定されている。
【0003】このような従来の回転電機11において、
回転軸17に回転子鉄心20が固定されて構成される回
転子は、回転子鉄心20として永久磁石が回転軸17と
一体の回転体に各種の方法で固着されて構成されてい
る。即ち、回転子の高速回転時に永久磁石が回転軸17
と一体の回転体から脱落しないように強固に固定しなけ
ればならず、現在では、以下に示す方法が提示されてい
る。
【0004】 回転軸と一体の回転体の外周面に複数
の永久磁石を等間隔で配設し、各永久磁石を楔や爪、及
びボルトやかしめピンにて固定することで、この永久磁
石を回転体に固着する。 回転軸と一体の回転体の外周面に複数の永久磁石を
等間隔で配設し、各永久磁石の外周部に非磁性リングを
焼きばめによって装着することで、永久磁石を回転体に
固着する。 回転軸と一体の回転体の外周面に複数の永久磁石を
等間隔で配設し、各永久磁石の外周部にアラミド繊維等
の強化繊維(ケブラー:商品名)を巻き付けることで、
永久磁石を回転体に固着する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うな固着方法によって形成された回転子を有する回転電
機にあっては、種々の問題があった。即ち、に示す永
久磁石が楔や爪、及びボルトやかしめピンにて固着され
た回転子では、永久磁石を回転子に隙間なく固着するた
めにボルトやかしめピンなどを締め込むと、その永久磁
石において応力集中が発生する。永久磁石は脆性材料で
あるため、強度が不十分であり、応力集中が作用した部
分に割れが発生してしまうという問題がある。そして、
このような回転子にあっては、高速回転時に永久磁石に
遠心力が作用し、永久磁石の曲げ応力が曲げ強度を上回
って、使用に耐え得ることができなくなってしまう。
【0006】また、に示す永久磁石が非磁性リングを
焼きばめすることで固着された回転子では、前述したよ
うに、永久磁石が脆性材料であって強度が不十分である
ため、焼きばめにて膨張収縮する非磁性リングの膨張収
縮量を十分に把握しなければならない。そのため、非磁
性リングを高精度な加工を施さなければならず、また、
高い組付精度が要求され、回転子の組立作業が面倒なも
のとなってしまう。
【0007】更に、に示す永久磁石がアラミド繊維等
の強化繊維の巻装によって固着された回転子では、永久
磁石を回転子に隙間なく固着しないと、回転電機におい
て回転子と固定子との空隙が大きくなり、回転電機の性
能が低下してしまう。そのため、強化繊維を巻き付ける
ときに、この強化繊維に所定の張力を付与しながら巻装
作業を行わなければならず、作業が困難なものとなって
しまうという問題がある。
【0008】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、簡単且つ安価に強度の高い回転子を構成するこ
とで、耐久性及び信頼性の向上を図った回転電機を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明の回転電機は、円筒形状のフレームの内面に
固定子コイルを有する円筒形状の固定子鉄心が装着され
て固定子が構成される一方、前記フレームに軸受を介し
て回転自在に支持された回転軸に前記固定子鉄心と所定
の隙間を介して回転子鉄心が固定されて回転子が構成さ
れた回転電機において、永久磁石が前記回転軸に一体に
設けられた回転体の外周面に密着され、該永久磁石の外
周部に形状記憶合金からなるワイヤ部材が巻装されて前
記回転子が形成されたことを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の回転電機は、形状記憶合金
からなるワイヤ部材による回転体に対する永久磁石の固
着力を形状記憶効果を適用して発生させたことを特徴と
するものである。
【0011】
【作用】永久磁石を回転軸と一体の回転体の外周面に密
着し、その永久磁石の外周部に形状記憶合金からなるワ
イヤ部材を巻装して回転子を形成したことで、脆性材料
である永久磁石を損傷させることなく、容易に回転子を
形成できる。そして、形状記憶合金からなるワイヤ部材
による回転体に対する永久磁石の固着力を形状記憶効果
を適用して発生させたことで、ワイヤ部材に所定の温度
で収縮する形状記憶を施すと、ワイヤ部材の加工精度や
巻付け精度に関係なく、永久磁石を適宜な固着力で保持
できる。
【0012】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0013】図1に本発明の一実施例に係る回転電機の
回転子の斜視、図2に形状記憶合金の応用例としてのコ
ネクタを表す斜視、図3に形状記憶合金のひずみと回復
応力及び見かけの弾性率との関係を表すグラフを示す。
【0014】図1に示すように、図示しない回転電機に
組付けられる本実施例の回転子21おいて、回転軸22
には回転子21の主要部を構成する回転体23が一体に
形成されている。永久磁石24は長い板形状で、断面が
弧状をなしており、複数の永久磁石24が回転体23の
外周面に周方向等分された位置にそれぞれ密着するよう
に配設されている。ワイヤ部材25は形状記憶合金から
なり、所定の径、所定の長さに設定されており、このワ
イヤ部材25は回転体23の外周面に配設された永久磁
石24の外周部に螺旋状に巻装されている。この場合、
永久磁石24は、ワイヤ部材25の形状記憶効果を適用
して発生させた固着力により回転体23に保持されてい
る。
【0015】形状記憶効果を有する形状記憶合金として
は、いくつかのものが実用化されている。以下の表1に
形状記憶合金の物理的機械的性質を示す。
【0016】
【表1】
【0017】この表1に記載された合金、あるいはその
他の合金から適宜物理的機械的に合ったものを選択して
ワイヤ部材25として用いればよい。なお、回転電機で
は回転子21の構造上、ワイヤ部材25は非磁性である
ことが必要である。
【0018】この表1に示された形状記憶合金のうちT
i−Ni合金を用いて、例えば、一対の電気のコネクタ
同士を接続するためのかしめを行うようにした応用例が
ある。図2(a)に示すように、一方のコネクタ101に
は接続雄部102が形成され、他方のコネクタ103に
は接続雌部104が形成されている。このコネクタ10
3の接続雌部104はTi−Ni合金にて形成され、図
2(b)に示すように、低温状態では楕円形状となってい
る。この場合、Ti−Ni合金には高温度で収縮するよ
うな形状記憶を施しておく。そして、図2(c)に示すよ
うに、コネクタ101の接続雄部102をコネクタ10
3の接続雌部104に嵌入し、この状態で接続雌部10
4を加熱すると、図2(d)に示すように、コネクタ10
3の接続雌部104は収縮して真円形状となり、コネク
タ101の接続雄部102を掴持し、かしめられる。
【0019】本実施例では、このような形状記憶効果を
利用している。即ち、形状記憶合金からなるワイヤ部材
25に、予め、永久磁石24の特性を損なわないような
高温度(例えば、100℃程度)で収縮するような形状
記憶を施し、形状回復が起こった後は、再び、形状記憶
効果が発生しないようにしておく。そして、この形状記
憶合金からなるワイヤ部材25を回転体23及び永久磁
石24の外周部に巻装して端部を固定し、その後、高温
度(例えば、100℃程度)で加熱処理を施す。する
と、螺旋状に巻き付けられた形状記憶合金のワイヤ部材
25が収縮し、回転体23及び永久磁石24への締付力
が増加し、永久磁石24が回転体23の外周面に強固に
固定される。
【0020】このように本実施例の回転電機の回転子2
1にあっては、形状記憶合金からなるワイヤ部材25に
高温度で収縮するような形状記憶を施し、このワイヤ部
材25を回転体23及び永久磁石24の外周部に巻装し
た状態で加熱処理を施すことで、ワイヤ部材25を収縮
させて回転体23及び永久磁石24への締付力を増加さ
せるようにしたので、永久磁石24は回転体23の外周
面に強固に拘束されることとなり、高速回転によって生
じる遠心力が永久磁石24に作用しても、この永久磁石
24が破損したり、脱落することはない。
【0021】このことは図3に示す形状記憶合金のひず
みと回復応力及び見かけの弾性率との関係を表すグラフ
からも明らかである。例えば、図3に示すグラフに示す
ように、形状記憶合金のひずみがε=7%の場合、回復
応力(−○−、−□−)はそれぞれS=350MPa、
S=250MPaであり。永久磁石24を回転体23に
保持する力としては十分である。
【0022】ここで、本実施例の回転子21において、
形状記憶合金のワイヤ部材25による永久磁石24の固
着力が十分であることを具体的な計算によって説明す
る。
【0023】例えば、回転子21の半径をr=0.06
75m、回転数N=8500回転/min-1、永久磁石2
4の密度ρ=7.4g/cm3、装着する永久磁石24(1
個)の大きさ175mm×48mm×5mmとする。また、回
転子21の回転時に生ずる半径方向の加速度はα=rω
2 ≒5400G(G:重力加速度)である。
【0024】また、永久磁石24の厚さは5mmであるの
で、1cm2 当りの質量は、 m=ρ×0.5=3.7(g)=3.7×10-3(kg) である。永久磁石24の1cm2 当りにかかる遠心力は、 f=mα=195.8(N) となり、永久磁石24の1m2 当りにかかる遠心力は、 F=195.8×104 (N/m2 またはPa) となり、即ち、 F=2.0(MPa)≒0.2(kgf/mm2 ) となる。そこで、永久磁石24の1本にかかる遠心力
は、 Fs=0.2×(175×48)=1680(kgf) となる。
【0025】一方、形状記憶合金からなるワイヤ部材2
5にあっては、その断面積を1mm2とすると、永久磁石
24を保持するワイヤ部材25に作用する応力は、 ワイヤ部材25が1本の場合・・・・・・1680kgf/mm2 ワイヤ部材25が100本の場合・・・・16.8kgf/mm2 となり、100本のワイヤ部材25で永久磁石24を保
持する場合には、100ターンの巻数とするばよい。 F1 =16.8kgf/mm2
【0026】なお、形状記憶合金(ワイヤ部材25)が
形状回復したときに生じる応力は、図3のグラフからわ
かるように、ほぼ25kgf/mm2 となる。この力が永久磁
石24を回転体23側に保持する力となる。 F2 =16.8kgf/mm2
【0027】従って、形状記憶合金のワイヤ部材25に
作用する力は、 静止時・・・・・・・・・・・・・・・F2 =25kgf/mm2 回転時(8500回転/min-1)・・・F1 +F2 =41.8kgf/mm2 一方、永久磁石24を回転体23に保持する力は、 静止時・・・・・・・・・・・・・・・F2 =25kgf/mm2 回転時(8500回転/min-1)・・・F1 −F2 =8.2kgf/mm2 となる。
【0028】以上の結果から、永久磁石24を回転体2
3に保持する力として、最大25kgf/mm2 発生し、ま
た、遠心応力を保持する力は8500回転/min-1のと
きに、16.8kgf/mm2 必要である。従って、これら2
つの力が作用しても、合計で41.8kgf/mm2 となるの
で、形状記憶合金(ワイヤ部材25)の引張強さ(前述
の表1参照)よりもかなり低いことが示された。なお、
上述した計算結果はあくまでも一例であり、回転電機の
設計時の仕様に合った形状記憶合金の選択及びワイヤ部
材25の巻数の設定が必要である。
【0029】なお、本発明の回転電機を構成する回転子
は、上述の実施例にて説明したものに限定されるもので
はなく、例えば、永久磁石24の形状や数、回転体23
への固着位置等は回転電機の仕様に合わせて適宜設定す
ればよいものである。
【0030】
【発明の効果】以上、実施例を挙げて詳細に説明したよ
うに本発明の回転電機によれば、永久磁石を回転軸に一
体に設けられた回転体の外周面に密着し、その永久磁石
の外周部に形状記憶合金からなるワイヤ部材を巻装して
回転子を形成したので、脆性材料である永久磁石を損傷
させることなく、容易な作業で回転子を形成することが
できる。また、形状記憶合金からなるワイヤ部材による
回転体に対する永久磁石の固着力を形状記憶効果を適用
して発生させるようにしたので、ワイヤ部材に所定の温
度で収縮する形状記憶を施すことで、ワイヤ部材の加工
精度や巻付け精度に関係なく、永久磁石を適宜な固着力
で保持することができる。その結果、簡単且つ安価に強
度の高い回転子を形成して回転電機の耐久性及び信頼性
の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る回転電機の回転子の斜
視図である。
【図2】形状記憶合金の応用例としてのコネクタを表す
斜視図である。
【図3】形状記憶合金のひずみと回復応力及び見かけの
弾性率との関係を表すグラフである。
【図4】一般的な回転電機の概略断面図である。
【符号の説明】
11 回転電機 12 フレーム 16 固定子鉄心 20 回転子鉄心 21 回転子 22 回転軸 23 回転体 24 永久磁石 25 ワイヤ部材25(形状記憶合金)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形状のフレームの内面に固定子コイ
    ルを有する円筒形状の固定子鉄心が装着されて固定子が
    構成される一方、前記フレームに軸受を介して回転自在
    に支持された回転軸に前記固定子鉄心と所定の隙間を介
    して回転子鉄心が固定されて回転子が構成された回転電
    機において、永久磁石が前記回転軸に一体に設けられた
    回転体の外周面に密着され、該永久磁石の外周部に形状
    記憶合金からなるワイヤ部材が巻装されて前記回転子が
    形成されたことを特徴とする回転電機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回転電機において、形状
    記憶合金からなるワイヤ部材による回転体に対する永久
    磁石の固着力を形状記憶効果を適用して発生させたこと
    を特徴とする回転電機。
JP6210810A 1994-09-05 1994-09-05 回転電機 Withdrawn JPH0879993A (ja)

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JP6210810A JPH0879993A (ja) 1994-09-05 1994-09-05 回転電機

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JP6210810A JPH0879993A (ja) 1994-09-05 1994-09-05 回転電機

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JPH0879993A true JPH0879993A (ja) 1996-03-22

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ID=16595511

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20011106