JPH08791U - ころ軸受用保持器 - Google Patents

ころ軸受用保持器

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JPH08791U
JPH08791U JP1226095U JP1226095U JPH08791U JP H08791 U JPH08791 U JP H08791U JP 1226095 U JP1226095 U JP 1226095U JP 1226095 U JP1226095 U JP 1226095U JP H08791 U JPH08791 U JP H08791U
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JP
Japan
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pocket
pockets
thin
roller
thick
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JP1226095U
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English (en)
Inventor
信綱 本橋
福光 北内
信行 宮脇
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案はこのような事情に鑑みてなされたも
ので、十分な強度を有し、かつ、製造容易に得られるこ
ろ軸受用保持器を提供する 【解決手段】 略円筒形状をなし、円周数箇所にころ収
容用ポケット2が形成されたころ軸受用保持器であっ
て、軸方向中央部がポケット2の軸方向長さよりも短い
幅でかつポケット2に収容されるころのピッチ円径より
も外周側にまで達する円周溝3により薄肉に形成されて
いるとともに、ポケット間の仕切部4において薄肉部5
に外方へのころ抜けを防ぐ突起が、薄肉部5両側の厚肉
部6の内径側に内方へのころ抜けを防ぐ突起7がそれぞ
れ形成され、かつ、ポケット2間の仕切部4の肉厚が該
ポケット2の軸方向両側の環状部の肉厚と同一に形成さ
れ、さらに、厚肉部6に形成する突起が、厚肉部6内周
面に対するかしめ加工によって得られるもの。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ころ軸受用保持器、特に内燃機関などに用いられる針状ころ軸受用 の保持器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば内燃機関のコンロッドとクランクシャフトとの嵌め合い部分などには、 軌道輪を持たないころおよび保持器よりなるころ軸受が用いられる傾向にある。
【0003】 従来のこの種のころ軸受用保持器としては、図8に示すように、薄肉のリング 状体を絞り加工により断面M型に成形するとともに、ころ収容用のポケットA1 を窓孔成形したいわゆるM型保持器Aが成形の容易性や軽量であるという利点か ら広く用いられている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、M型保持器Aは、基本構成が薄肉であるため、高速化しつつあるコネ クティングロッド用ころ軸受の保持器の強度確保という要求に答えられない。ま た、隣合うポケットA1 間の幅(仕切部A2 の周方向での幅)を強度的問題から 一定値以下には小さくすることができず、収容ころ数が制限されるということか ら、ころ軸受の負荷能力向上にも対処できない。
【0005】 その一つの解決策として、実開昭52−124353号や特開昭61−266 827号に記載のものが知られている。しかしながら、これらの保持器において は、内径側へのころ抜けを防ぐ突起の加工は、比較的幅の狭い環状部を回転させ ながら行うため技術的に難しく、加工工数も多くなり、精度も出しにくいもので あった。
【0006】 本考案はこのような事情に鑑みてなされたもので、十分な強度を有し、かつ、 製造容易に得られるころ軸受用保持器を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
【0008】 即ち、本考案にかかるころ軸受用保持器は、略円筒形状をなし、円周数箇所に ころ収容用ポケットが形成されたころ軸受用保持器であって、軸方向中央部が、 ポケットの軸方向長さよりも短い幅でかつポケットに収容されるころのピッチ円 径よりも外周側にまで達する内周溝により薄肉に形成されているとともに、前記 ポケット間の仕切部において前記薄肉部に外方へのころ抜けを防ぐ突起が、薄肉 部両側の厚肉部の内径側に内方へのころ抜けを防ぐ突起がそれぞれ形成され、か つ、前記ポケット間の仕切部の肉厚が該ポケットの軸方向両側の環状部の肉厚と 同一に形成され、さらに、前記厚肉部に形成する突起が、厚肉部内周面に対する かしめ加工によって得られるものであることに特徴を有するものである。
【0009】 本考案の構成による作用は次のとおりである。
【0010】 保持器のポケット間の仕切部全体を厚肉とはせずに軸方向中央部を薄肉にして いるから、ポケットをパンチなどの加工具で打ち抜き穿孔する時および穿孔後の 加工具引き抜き時の加工抵抗が共に軽減されるので、軸方向に同一肉厚で厚肉の ものに比べて当然のことながら加工処理時間が短くなるとともに、加工具の寿命 が長くなる。
【0011】 さらに、ポケットに対してころを収容するときには、ポケットの外径側からこ ろを押し込むようにせねばならないけれども、ポケット間の仕切部の軸方向中央 部の薄肉部に外径側へのころ抜け防止用の突起を設けているので、ころを押し込 むときに仕切部が薄肉部の存在によって弾性的にたわむことになり、これによっ てころが比較的簡単にポケット内へ収容されることになる。しかもころがポケッ ト内へ収容されると、仕切部は弾性的に元の状態に復帰するので、変形の心配も ない。
【0012】 この他、ポケット間の仕切部の軸方向両側の厚肉部内径側に設けられる突起は 、厚肉部内周面に対してローレット加工等のかしめ加工を施すことによって得ら れるものであって、このかしめ加工時にその加工具が仕切部の薄肉部ではなく厚 肉部にあてがわれて案内されるので、ローレット加工時に保持器がたわむことが なくて、高精度に加工できるようになり、突起形状のばらつきを無くせる。
【0013】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】 図1ないし図5に本考案の一実施例を示している。図1はころ軸受用保持器の 要部を示す縦断面図、図2はころを保持させた状態の保持器を示す部分断面図、 図3はころ軸受用保持器の全体を略示した斜視図、図4はポケット形成用のパン チを示す斜視図、図5は打ち抜き後のポケット内面を略示した説明図である。
【0015】 図中、1はころ軸受用保持器、2はころ収容用ポケット、3は保持器本体の軸 方向中央部に形成された所定幅を有する環状の内周溝、4は隣り合うポケット2 間の仕切部である。この内周溝3の存在する位置に対応する仕切部4の軸方向中 央部分における径方向厚みは他の部分よりも薄肉に形成されており、この薄肉部 分に符号5を、またその両側の厚肉部分に符号6を付してある。
【0016】 この薄肉部5には仕切部4における厚肉部6の側面よりもポケット内方に僅か に突出させられた突起7を備えており、ころ8の径方向外方への抜け出しを阻止 するようになっている。また、厚肉部6の内径面には円周方向に沿う線条凹部9 が形成されており、この線条凹部9の開口端には仕切部4の側面よりもポケット 内方に僅かに突出させられた突起10を有している。この線条凹部9,突起10は、 ローレット加工により形成されるものであって、特に突起10はころ8の径方向内 方への抜け出しを阻止する働きをする。
【0017】 そして、ポケット2の内面において、特に仕切部4の厚肉部6の側面および薄 肉部突起10の側面は、その外径側約1/3の範囲が剪断により形成される一方、 内径側残り約2/3の範囲が破断によって形成されている。なお、剪断により形 成された面に符号11を、破断により形成された面(図には斑点で表している)に 符号12をそれぞれ付してある。この破断面12はその面状態が剪断面11のように滑 らかでなく比較的粗いので潤滑油を保有しやすくなる。
【0018】 上記ころ軸受用保持器1において、ポケット2を形成するには、内周溝を形成 した円筒形状の母材の周方向数箇所を順次、図4に示すようなパンチ20を用いて 径方向外方から内方に向けた打ち抜き方向 (矢印参照) で打ち抜くことにより複 数のポケット2を得る。この打ち抜きでもって得たポケット2の内面について観 測すると、第5図に示すように、通常、ポケット2の外径側開口端にだれ13が、 次に径方向厚みの約1/3の範囲にパンチ20の刃先21による剪断面11が、それに 連続して約2/3の範囲に破断面12が、さらにポケット2の内径側開口端にかえ り14が形成される。このような打ち抜き加工による切断面形態に着目して本考案 のころ軸受用保持器1の構成を先に述べたように設定することとした。つまり、 ころ軸受用保持器1において径方向外方へのころ抜け出しを阻止する突起7を、 打ち抜きの剪断により形成される外径側に配置することによって、突起7の面状 態を滑らかにし、従来必要だった仕上げ加工を省くようにした。
【0019】 したがって、本実施例保持器では、そのポケット2の形成過程における加工工 数を従来よりも少なくしながらも、ポケット2の突起9の面精度および突起9間 の離間間隔Lの精度を安定的に確保することができる。しかも、打ち抜き加工に よって生ずる破断面12が潤滑油溜めとして利用できることになるので、高速回転 使用時における摺接部分への潤滑油補給効果が従来構造の保持器に比べて優れる ようになる。
【0020】 ところで、前述のポケット2形成時における打ち抜き後にパンチ20を抜き取る 際、一般的に、図6に示すように、ポケット2の外径側開口端に形成されるだれ 13がパンチ20によって外径側に突出させられ、ばり13aとなることがある。この ばり13aは、通常のばり除去処理を行えばよいのであるが、本実施例においては 、図7に示すように、ばり13aを除去するのに、仕切部4の外径面形状を周方向 に丸みを持たせるように処理した。
【0021】 この形状の仕切部4を有するころ軸受用保持器1によれば、ただ単にばり13a を除去したものに比べてポケット開口縁のエッジによる潤滑油のかきとり作用が 薄れるので、ころ軸受用保持器1の回転時のトルク損失を少なく抑えることが可 能となる。
【0022】
【考案の効果】
本考案によれば、次の効果が発揮される。
【0023】 即ち、保持器のポケット間の仕切部全体を厚肉とはせずに軸方向中央部を薄肉 にしているから、ポケットをパンチなどの加工具で打ち抜き穿孔する時および穿 孔後の加工具引き抜き時の加工抵抗が共に軽減されるので、軸方向に同一肉厚で 厚肉のものに比べて当然のことながら加工処理時間が短くなるとともに、加工具 の寿命が長くなる。
【0024】 さらに、このころ軸受用保持器は、ポケットに対してころを収容するときには 、ポケットの外径側からころを押し込むようにせねばならないけれども、ポケッ ト間の仕切部の軸方向中央部の薄肉部に外径側へのころ抜け防止用の突起を設け ているので、ころを押し込むときに仕切部が薄肉部の存在によって弾性的にたわ むことになり、これによってころが比較的簡単にポケット内へ収容されることに なる。しかもころがポケット内へ収容されると、仕切部は弾性的に元の状態に復 帰するので、変形の心配もないものである。
【0025】 さらに、このころ軸受用保持器は、ポケット間の仕切部の軸方向両側の厚肉部 内径側に設けられる突起は、厚肉部内周面に対してローレット加工等のかしめ加 工を施すことによって得られるものであり、そのかしめ加工時にその加工具が仕 切部の薄肉部ではなく厚肉部にあてがわれて案内されるので、かしめ加工時に保 持器がたわむことがなくて、高精度に加工できるようになり、突起形状のばらつ きを無くせる。
【0026】 このようにして、必要部位を厚肉として強度を有するとともに、パンチによる 打ち抜き加工により好適に打ち抜かれて製造容易に得られるころ軸受用保持器が 提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ころ軸受用保持器の要部を示す縦断面図
【図2】ころを保持させた状態の保持器を示す部分断面
【図3】ころ軸受用保持器の全体を略示した斜視図
【図4】ポケット形成用のパンチを示す斜視図
【図5】打ち抜き後のポケット内面を略示した説明図
【図6】ポケット形成過程における後処理を説明するた
めの図で、ポケット外径側開口縁を示す処理前の断面図
【図7】ポケット形成過程における後処理を説明するた
めの図で、図6に対応する処理後の断面図
【図8】従来におけるM型保持器を示す縦断面図
【符号の説明】
2…ポケット 3…内周溝 4…仕切部 5…薄肉部 6…厚肉部 7…突起 11…剪断面 12…破断面。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円筒形状をなし、円周数箇所にころ収
    容用ポケットが形成されたころ軸受用保持器であって、 軸方向中央部が、ポケットの軸方向長さよりも短い幅で
    かつポケットに収容されるころのピッチ円径よりも外周
    側にまで達する内周溝により薄肉に形成されているとと
    もに、前記ポケット間の仕切部において前記薄肉部に外
    方へのころ抜けを防ぐ突起が、薄肉部両側の厚肉部の内
    径側に内方へのころ抜けを防ぐ突起がそれぞれ形成さ
    れ、 かつ、前記ポケット間の仕切部の肉厚が該ポケットの軸
    方向両側の環状部の肉厚と同一に形成され、 さらに、前記厚肉部に形成する突起が、厚肉部内周面に
    対するかしめ加工によって得られるものである、ことを
    特徴とするころ軸受用保持器。
JP1226095U 1995-11-20 1995-11-20 ころ軸受用保持器 Pending JPH08791U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6094397A (ja) * 1983-10-29 1985-05-27 藤村 雋 筆記具

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61266827A (ja) * 1985-05-20 1986-11-26 Nippon Thompson Co Ltd ケ−ジアンドロ−ラ

Patent Citations (1)

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