JPH087869A - 鉛蓄電池、鉛蓄電池用隔離体及び隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造方法 - Google Patents
鉛蓄電池、鉛蓄電池用隔離体及び隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造方法Info
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- JPH087869A JPH087869A JP6135309A JP13530994A JPH087869A JP H087869 A JPH087869 A JP H087869A JP 6135309 A JP6135309 A JP 6135309A JP 13530994 A JP13530994 A JP 13530994A JP H087869 A JPH087869 A JP H087869A
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- separator
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 負極活物質の不均等な反応を抑制して、放電
特性及びサイクル寿命特性の高い鉛蓄電池を得る。 【構成】 分散用水溶液１８から引き出した抄造用ベー
ス４の上に形成された未乾燥ガラス繊維不織布１８ａの
一方の面にリグニン添加剤噴霧装置１２を用いてリグニ
ン化合物を含有するリグニン添加剤を噴霧する。
特性及びサイクル寿命特性の高い鉛蓄電池を得る。 【構成】 分散用水溶液１８から引き出した抄造用ベー
ス４の上に形成された未乾燥ガラス繊維不織布１８ａの
一方の面にリグニン添加剤噴霧装置１２を用いてリグニ
ン化合物を含有するリグニン添加剤を噴霧する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、鉛蓄電池、鉛蓄電池用
隔離体及び隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造方法に
関するものである。
隔離体及び隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造方法に
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】鉛蓄電池の負極活物質は放電生成物（Ｐ
ｂＳＯ4 ）から充電生成物（Ｐｂ）に変化することによ
り収縮する。そして収縮する割合は、活物質層の内部と
表面部とで異なる。そのため、鉛蓄電池で充放電を繰り
返すと負極活物質層内の導電性が低下して、鉛蓄電池の
放電特性が低下したり、寿命が短くなるという問題があ
った。そこで負極活物質にリグニン化合物からなる防縮
剤を添加して、鉛蓄電池の放電特性やサイクル寿命特性
を向上させることが提案された。
ｂＳＯ4 ）から充電生成物（Ｐｂ）に変化することによ
り収縮する。そして収縮する割合は、活物質層の内部と
表面部とで異なる。そのため、鉛蓄電池で充放電を繰り
返すと負極活物質層内の導電性が低下して、鉛蓄電池の
放電特性が低下したり、寿命が短くなるという問題があ
った。そこで負極活物質にリグニン化合物からなる防縮
剤を添加して、鉛蓄電池の放電特性やサイクル寿命特性
を向上させることが提案された。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、負極活
物質にリグニン化合物を添加しても、負極活物質層全体
にリグニン化合物を均等に分散させることはできないた
め、従来の鉛蓄電池では活物質層内の充放電反応が部分
的に促進される。そのため、活物質層全体が均等に充放
電反応せず、電池特性にバラツキが生じるという問題が
あった。しかも従来の鉛蓄電池では負極板を化成すると
リグニン化合物は電解液中に溶出するので、活物質の不
均等な反応が加速される結果になる。また活物質層はそ
の表面部で活発に充放電反応が行われるので、活物質内
にリグニン化合物が不均一に添加されていると、充放電
反応による活物質の膨脹収縮が活物質層内でより一層不
均一となり、電池の寿命が短くなるという問題があっ
た。そのため従来の電池では、放電特性及びサイクル寿
命特性を十分に高めることができなかった。
物質にリグニン化合物を添加しても、負極活物質層全体
にリグニン化合物を均等に分散させることはできないた
め、従来の鉛蓄電池では活物質層内の充放電反応が部分
的に促進される。そのため、活物質層全体が均等に充放
電反応せず、電池特性にバラツキが生じるという問題が
あった。しかも従来の鉛蓄電池では負極板を化成すると
リグニン化合物は電解液中に溶出するので、活物質の不
均等な反応が加速される結果になる。また活物質層はそ
の表面部で活発に充放電反応が行われるので、活物質内
にリグニン化合物が不均一に添加されていると、充放電
反応による活物質の膨脹収縮が活物質層内でより一層不
均一となり、電池の寿命が短くなるという問題があっ
た。そのため従来の電池では、放電特性及びサイクル寿
命特性を十分に高めることができなかった。
【０００４】本発明の目的は、負極活物質の不均等な反
応を抑制して、放電特性及びサイクル寿命特性を高める
ことができる鉛蓄電池を提供することにある。
応を抑制して、放電特性及びサイクル寿命特性を高める
ことができる鉛蓄電池を提供することにある。
【０００５】本発明の他の目的は、負極活物質の不均等
な反応を抑制して、鉛蓄電池の放電特性及びサイクル寿
命特性を高めることができる鉛蓄電池用隔離体を提供す
ることにある。
な反応を抑制して、鉛蓄電池の放電特性及びサイクル寿
命特性を高めることができる鉛蓄電池用隔離体を提供す
ることにある。
【０００６】本発明の更に他の目的は、リグニン添加剤
が内部に分散したガラス繊維不織布を簡単に造ることが
できる隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造方法を提供
することにある。
が内部に分散したガラス繊維不織布を簡単に造ることが
できる隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造方法を提供
することにある。
【０００７】本発明の更に他の目的は、ガラス繊維不織
布の所望の部分にリグニン添加剤を添加することができ
る隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造方法を提供する
ことにある。
布の所望の部分にリグニン添加剤を添加することができ
る隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造方法を提供する
ことにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明では、鉛蓄電池を
対象にして、負極板と正極板とを隔離する隔離体にリグ
ニン化合物を担持させる。隔離体にリグニン化合物を担
持させるには、隔離体のガラス繊維の表面にリグニン化
合物を担持させるのが好ましい。リグニン化合物として
は、インジュリンＣ、バニレックスの商品名で販売され
ているリグニン化合物を用いることができる。
対象にして、負極板と正極板とを隔離する隔離体にリグ
ニン化合物を担持させる。隔離体にリグニン化合物を担
持させるには、隔離体のガラス繊維の表面にリグニン化
合物を担持させるのが好ましい。リグニン化合物として
は、インジュリンＣ、バニレックスの商品名で販売され
ているリグニン化合物を用いることができる。
【０００９】隔離体形成用ガラス繊維不織布を製造する
のに、ガラス繊維を分散させた分散用水溶液中に抄造用
ベースを通過させて抄造用ベースの上に隔離体形成用の
ガラス繊維不織布を製造する方法を用いて、分散用水溶
液中にリグニン化合物を含有するリグニン添加剤を添加
すればよい。このようにすれば、リグニン添加剤が内部
に分散するガラス繊維不織布を簡単に造ることができ
る。また、分散用水溶液から引き出された抄造用ベース
の上に形成された未乾燥ガラス繊維不織布にリグニン化
合物を含有するリグニン添加剤を噴霧してもよい。この
ようにすれば、ガラス繊維不織布の所望の部分にリグニ
ン添加剤を添加することができる。例えば、ガラス繊維
不織布の負極板に対向する表面にリグニン添加剤を噴霧
すれば、負極板にリグニン添加剤を有効に供給できる隔
離体形成用のガラス繊維不織布を製造することができ
る。
のに、ガラス繊維を分散させた分散用水溶液中に抄造用
ベースを通過させて抄造用ベースの上に隔離体形成用の
ガラス繊維不織布を製造する方法を用いて、分散用水溶
液中にリグニン化合物を含有するリグニン添加剤を添加
すればよい。このようにすれば、リグニン添加剤が内部
に分散するガラス繊維不織布を簡単に造ることができ
る。また、分散用水溶液から引き出された抄造用ベース
の上に形成された未乾燥ガラス繊維不織布にリグニン化
合物を含有するリグニン添加剤を噴霧してもよい。この
ようにすれば、ガラス繊維不織布の所望の部分にリグニ
ン添加剤を添加することができる。例えば、ガラス繊維
不織布の負極板に対向する表面にリグニン添加剤を噴霧
すれば、負極板にリグニン添加剤を有効に供給できる隔
離体形成用のガラス繊維不織布を製造することができ
る。
【００１０】
【作用】本発明のように隔離体にリグニン化合物を担持
させると、電槽に電解液を注入した後に、電解液中にリ
グニン化合物が徐々に溶解し、電解液が負極板の活物質
層内に浸透すると共にリグニン化合物が負極活物質の粒
子間に供給される。そのため、リグニン化合物は活物質
粒子間の結合力を損なうことなく、負極活物質層全体に
ほぼ均等に供給される。また電池の充放電時に溶解した
リグニン化合物は消費分解されるが、消費分解されたリ
グニン化合物の量に応じて未溶出のリグニン化合物が電
解液中に溶出されるため、電解液中のリグニン化合物の
濃度は常に実質的に一定となる。そのため本発明によれ
ば、電池の特性を安定させることができる上、放電特性
及びサイクル寿命特性を高めることができる。
させると、電槽に電解液を注入した後に、電解液中にリ
グニン化合物が徐々に溶解し、電解液が負極板の活物質
層内に浸透すると共にリグニン化合物が負極活物質の粒
子間に供給される。そのため、リグニン化合物は活物質
粒子間の結合力を損なうことなく、負極活物質層全体に
ほぼ均等に供給される。また電池の充放電時に溶解した
リグニン化合物は消費分解されるが、消費分解されたリ
グニン化合物の量に応じて未溶出のリグニン化合物が電
解液中に溶出されるため、電解液中のリグニン化合物の
濃度は常に実質的に一定となる。そのため本発明によれ
ば、電池の特性を安定させることができる上、放電特性
及びサイクル寿命特性を高めることができる。
【００１１】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。本実施例では隔離体形成用ガラス繊維不織
布を図１の概略図に示すガラス繊維不織布製造装置によ
り連続的に製造した。図１において１はガラス繊維分散
水溶液供給用ホッパーであり、２はリグニン添加剤供給
用ホッパーであり、３は隔離体抄造槽であり、４は抄造
用ベースであり、５は回転駆動手段を構成する減圧回転
ローラであり、６は乾燥器であり、７は巻取装置を構成
する巻取用ローラである。ガラス繊維分散水溶液供給用
ホッパー１は平均線径０．４〜２μm のガラス繊維を４
０〜６０重量％含むガラス繊維分散水溶液を隔離体抄造
槽３に供給する。リグニン添加剤供給用ホッパー２は例
えば、インジュリンＣ、バニレックスの商品名で販売さ
れているリグニン化合物を水に溶解したリグニン添加剤
を隔離体抄造槽３に供給する。リグニン添加剤を隔離体
抄造槽３に供給する量は、ガラス繊維分散水溶液供給用
ホッパー１から供給されるガラス繊維分散水溶液に対し
てリグニン化合物が４〜３０％になる量である。またガ
ラス繊維分散水溶液供給用ホッパー１及びリグニン添加
剤供給用ホッパー２には隔離体抄造槽３内にリグニン添
加剤を含むガラス繊維分散水溶液８が溢れることなく満
たされるように供給量を制御する供給制御装置が設けら
れている。これらガラス繊維分散水溶液供給用ホッパー
１及びリグニン添加剤供給用ホッパー２によりリグニン
添加剤と水溶液とガラス繊維とを隔離体抄造槽３中に自
動的に補給する自動補給装置が構成される。隔離体抄造
槽３内に一定量に満たされた分散用水溶液８は隔離体抄
造槽３の底壁に設けられた攪拌手段を構成する２つの攪
拌機３ａにより常時攪拌されており、リグニン添加剤は
分散用水溶液８中に分散される。抄造用ベース４は閉ル
ープ状の金網により形成されており、減圧回転ローラ５
により回転される。抄造用ベース４の一端部４ａは隔離
体抄造槽３内の分散用水溶液８に深く浸漬されている。
減圧回転ローラ５は抄造用ベース４上に分散用水溶液８
が一定の厚みで抄造されるような速度で抄造用ベース４
を回転している。分散用水溶液８から引き出され抄造用
ベース４の上に形成された未乾燥ガラス繊維不織布８ａ
は乾燥器６により乾燥された後に、抄造用ベース４の他
端部４ｂにおいて抄造用ベース４から剥がされて隔離体
形成用ガラス繊維不織布９として巻取用ローラ７に巻き
取られる。隔離体形成用ガラス繊維不織布９にはリグニ
ン化合物がガラス繊維に付着した状態で支持されてい
る。このようにして形成した隔離体形成用ガラス繊維不
織布９は、１〜５mmの厚みを有している。
に説明する。本実施例では隔離体形成用ガラス繊維不織
布を図１の概略図に示すガラス繊維不織布製造装置によ
り連続的に製造した。図１において１はガラス繊維分散
水溶液供給用ホッパーであり、２はリグニン添加剤供給
用ホッパーであり、３は隔離体抄造槽であり、４は抄造
用ベースであり、５は回転駆動手段を構成する減圧回転
ローラであり、６は乾燥器であり、７は巻取装置を構成
する巻取用ローラである。ガラス繊維分散水溶液供給用
ホッパー１は平均線径０．４〜２μm のガラス繊維を４
０〜６０重量％含むガラス繊維分散水溶液を隔離体抄造
槽３に供給する。リグニン添加剤供給用ホッパー２は例
えば、インジュリンＣ、バニレックスの商品名で販売さ
れているリグニン化合物を水に溶解したリグニン添加剤
を隔離体抄造槽３に供給する。リグニン添加剤を隔離体
抄造槽３に供給する量は、ガラス繊維分散水溶液供給用
ホッパー１から供給されるガラス繊維分散水溶液に対し
てリグニン化合物が４〜３０％になる量である。またガ
ラス繊維分散水溶液供給用ホッパー１及びリグニン添加
剤供給用ホッパー２には隔離体抄造槽３内にリグニン添
加剤を含むガラス繊維分散水溶液８が溢れることなく満
たされるように供給量を制御する供給制御装置が設けら
れている。これらガラス繊維分散水溶液供給用ホッパー
１及びリグニン添加剤供給用ホッパー２によりリグニン
添加剤と水溶液とガラス繊維とを隔離体抄造槽３中に自
動的に補給する自動補給装置が構成される。隔離体抄造
槽３内に一定量に満たされた分散用水溶液８は隔離体抄
造槽３の底壁に設けられた攪拌手段を構成する２つの攪
拌機３ａにより常時攪拌されており、リグニン添加剤は
分散用水溶液８中に分散される。抄造用ベース４は閉ル
ープ状の金網により形成されており、減圧回転ローラ５
により回転される。抄造用ベース４の一端部４ａは隔離
体抄造槽３内の分散用水溶液８に深く浸漬されている。
減圧回転ローラ５は抄造用ベース４上に分散用水溶液８
が一定の厚みで抄造されるような速度で抄造用ベース４
を回転している。分散用水溶液８から引き出され抄造用
ベース４の上に形成された未乾燥ガラス繊維不織布８ａ
は乾燥器６により乾燥された後に、抄造用ベース４の他
端部４ｂにおいて抄造用ベース４から剥がされて隔離体
形成用ガラス繊維不織布９として巻取用ローラ７に巻き
取られる。隔離体形成用ガラス繊維不織布９にはリグニ
ン化合物がガラス繊維に付着した状態で支持されてい
る。このようにして形成した隔離体形成用ガラス繊維不
織布９は、１〜５mmの厚みを有している。
【００１２】なお本実施例ではガラス繊維分散水溶液供
給用ホッパー１及びリグニン添加剤供給用ホッパー２に
より自動補給装置が構成しているが、リグニン添加剤と
水溶液とガラス繊維との混合液を一つのホッパーを用い
て隔離体抄造槽３内に供給し、この一つのホッパーによ
り自動補給装置を構成しても構わない。
給用ホッパー１及びリグニン添加剤供給用ホッパー２に
より自動補給装置が構成しているが、リグニン添加剤と
水溶液とガラス繊維との混合液を一つのホッパーを用い
て隔離体抄造槽３内に供給し、この一つのホッパーによ
り自動補給装置を構成しても構わない。
【００１３】図２は、本発明の他の実施例の製造方法に
用いるガラス繊維不織布製造装置を示している。このガ
ラス繊維不織布製造装置では、リグニン添加剤供給用ホ
ッパー２の代わりにリグニン添加剤噴霧装置１２を設
け、その他は図１に示した隔離体製造装置と同じ構造を
有している。リグニン添加剤噴霧装置１２はコンプレッ
サ１２ａと添加剤供給器１２ｂと噴霧ノズル１２ｃとか
ら構成されている。添加剤供給器１２ｂ内には図１に示
した実施例と同様のリグニン添加剤が入っている。この
リグニン添加剤はコンプレッサ１２ａから送られる圧縮
エアにより噴霧ノズル１２ｃから外部に噴霧される。こ
のリグニン添加剤噴霧装置１２により、分散用水溶液１
８から引き出され抄造用ベース４の上に形成された未乾
燥ガラス繊維不織布１８ａの片面に、ほぼ均一にまたは
むらなくリグニン添加剤が噴霧される。なおリグニン添
加剤の噴霧量は図１に示した実施例と同様にリグニン添
加剤のガラス繊維分散水溶液に対する量が４〜３０％と
なる量である。この量の範囲にすると、隔離体の負極板
と接触する面の面積１cm2 あたりに０．００５〜０．２
ｇのリグニン化合物を保持させることができる。本実施
例の製造方法では、ガラス繊維不織布の所望の部分にリ
グニン添加剤を添加することができる。本実施例の方法
で製造したガラス繊維不織布のリグニン添加剤を噴霧し
た面を負極板に対向するようにして電池を組立てれば、
リグニン添加剤を効率良く用いることができる。
用いるガラス繊維不織布製造装置を示している。このガ
ラス繊維不織布製造装置では、リグニン添加剤供給用ホ
ッパー２の代わりにリグニン添加剤噴霧装置１２を設
け、その他は図１に示した隔離体製造装置と同じ構造を
有している。リグニン添加剤噴霧装置１２はコンプレッ
サ１２ａと添加剤供給器１２ｂと噴霧ノズル１２ｃとか
ら構成されている。添加剤供給器１２ｂ内には図１に示
した実施例と同様のリグニン添加剤が入っている。この
リグニン添加剤はコンプレッサ１２ａから送られる圧縮
エアにより噴霧ノズル１２ｃから外部に噴霧される。こ
のリグニン添加剤噴霧装置１２により、分散用水溶液１
８から引き出され抄造用ベース４の上に形成された未乾
燥ガラス繊維不織布１８ａの片面に、ほぼ均一にまたは
むらなくリグニン添加剤が噴霧される。なおリグニン添
加剤の噴霧量は図１に示した実施例と同様にリグニン添
加剤のガラス繊維分散水溶液に対する量が４〜３０％と
なる量である。この量の範囲にすると、隔離体の負極板
と接触する面の面積１cm2 あたりに０．００５〜０．２
ｇのリグニン化合物を保持させることができる。本実施
例の製造方法では、ガラス繊維不織布の所望の部分にリ
グニン添加剤を添加することができる。本実施例の方法
で製造したガラス繊維不織布のリグニン添加剤を噴霧し
た面を負極板に対向するようにして電池を組立てれば、
リグニン添加剤を効率良く用いることができる。
【００１４】上記各実施例の方法で製造したガラス繊維
不織布を隔離体として、公知の負極板と正極板とを隔離
体を介して積層すれば鉛蓄電池を得ることができる。
不織布を隔離体として、公知の負極板と正極板とを隔離
体を介して積層すれば鉛蓄電池を得ることができる。
【００１５】なお、本実施例では隔離体にのみリグニン
化合物を担持させたが、隔離体にリグニン化合物を担持
させ、更に負極活物質中にリグニン化合物を担持させる
と、定電圧充電時の充電電流が抑制されて活物質の膨脹
収縮をより均一にできる。
化合物を担持させたが、隔離体にリグニン化合物を担持
させ、更に負極活物質中にリグニン化合物を担持させる
と、定電圧充電時の充電電流が抑制されて活物質の膨脹
収縮をより均一にできる。
【００１６】また、上記実施例では、不織布をガラス繊
維から形成したが、ガラス繊維以外の耐酸性繊維及びこ
れとガラス繊維の混合繊維を用いて不織布を形成しても
よい。
維から形成したが、ガラス繊維以外の耐酸性繊維及びこ
れとガラス繊維の混合繊維を用いて不織布を形成しても
よい。
【００１７】以下、明細書に記載した複数の発明の中で
いくつかの発明についてその構成を示す。
いくつかの発明についてその構成を示す。
【００１８】（１）負極板と正極板とを隔離する隔離体
を構成する繊維の表面にリグニン化合物が付着した状態
で保持されていることを特徴とする鉛蓄電池。
を構成する繊維の表面にリグニン化合物が付着した状態
で保持されていることを特徴とする鉛蓄電池。
【００１９】（２）前記負極板の活物質中にリグニン化
合物が担持されていることを特徴とする上記（１）に記
載の鉛蓄電池。
合物が担持されていることを特徴とする上記（１）に記
載の鉛蓄電池。
【００２０】（３）前記隔離体の前記負極板と接触する
面には、１cm2 あたり０．００５〜０．２ｇのリグニン
化合物が支持されていることを特徴とする上記（１）に
記載の鉛蓄電池。
面には、１cm2 あたり０．００５〜０．２ｇのリグニン
化合物が支持されていることを特徴とする上記（１）に
記載の鉛蓄電池。
【００２１】（４）ガラス繊維を主原料とする不織布か
らなる鉛蓄電池用隔離体であって、前記ガラス繊維の表
面にリグニン化合物が付着した状態で保持されているこ
とを特徴とする鉛蓄電池用隔離体。
らなる鉛蓄電池用隔離体であって、前記ガラス繊維の表
面にリグニン化合物が付着した状態で保持されているこ
とを特徴とする鉛蓄電池用隔離体。
【００２２】（５）ガラス繊維を分散させた分散用水溶
液中に抄造用ベースを通過させて前記抄造用ベースの上
に隔離体形成用のガラス繊維不織布を形成する隔離体形
成用ガラス繊維不織布の製造方法であって、前記分散用
水溶液中に前記ガラス繊維の抄造量に比例してリグニン
化合物を含有するリグニン添加剤を添加することを特徴
とする隔離帯形成用のガラス繊維不織布の製造方法。
液中に抄造用ベースを通過させて前記抄造用ベースの上
に隔離体形成用のガラス繊維不織布を形成する隔離体形
成用ガラス繊維不織布の製造方法であって、前記分散用
水溶液中に前記ガラス繊維の抄造量に比例してリグニン
化合物を含有するリグニン添加剤を添加することを特徴
とする隔離帯形成用のガラス繊維不織布の製造方法。
【００２３】（６）ガラス繊維を分散させた分散用水溶
液中に抄造用ベースを通過させて前記抄造用ベースの上
に隔離帯形成用のガラス繊維不織布を製造する方法であ
って、前記分散用水溶液から引き出された前記抄造用ベ
ースの上に形成された未乾燥ガラス繊維不織布に、前記
未乾燥ガラス繊維不織布を間にして前記抄造用ベースと
対向する位置からリグニン化合物を含有するリグニン添
加剤を噴霧することを特徴とする隔離体形成用ガラス繊
維不織布の製造方法。
液中に抄造用ベースを通過させて前記抄造用ベースの上
に隔離帯形成用のガラス繊維不織布を製造する方法であ
って、前記分散用水溶液から引き出された前記抄造用ベ
ースの上に形成された未乾燥ガラス繊維不織布に、前記
未乾燥ガラス繊維不織布を間にして前記抄造用ベースと
対向する位置からリグニン化合物を含有するリグニン添
加剤を噴霧することを特徴とする隔離体形成用ガラス繊
維不織布の製造方法。
【００２４】（７）ガラス繊維が分散された分散用水溶
液を溜める隔離体抄造槽と、閉ループ状に構成されて前
記隔離体抄造槽内の前記分散用水溶液中を通過する抄造
用ベースと、前記抄造用ベースを回転駆動する回転駆動
手段と、前記分散水溶液中にガラス繊維とリグニン化合
物とが予め定めた割合で且つ分散された状態で含有され
るように、リグニン化合物を含有するリグニン添加剤と
水溶液とガラス繊維とを前記隔離体抄造槽中に自動的に
補給する自動補給装置と、前記隔離体抄造槽を通過した
前記抄造用ベースの上に形成された未乾燥のガラス繊維
不織布を乾燥する乾燥装置と、前記乾燥装置によって乾
燥されたガラス繊維不織布を前記抄造用ベースから分離
して連続的に巻き取る巻取装置とからなる隔離体形成用
ガラス繊維不織布の製造装置。
液を溜める隔離体抄造槽と、閉ループ状に構成されて前
記隔離体抄造槽内の前記分散用水溶液中を通過する抄造
用ベースと、前記抄造用ベースを回転駆動する回転駆動
手段と、前記分散水溶液中にガラス繊維とリグニン化合
物とが予め定めた割合で且つ分散された状態で含有され
るように、リグニン化合物を含有するリグニン添加剤と
水溶液とガラス繊維とを前記隔離体抄造槽中に自動的に
補給する自動補給装置と、前記隔離体抄造槽を通過した
前記抄造用ベースの上に形成された未乾燥のガラス繊維
不織布を乾燥する乾燥装置と、前記乾燥装置によって乾
燥されたガラス繊維不織布を前記抄造用ベースから分離
して連続的に巻き取る巻取装置とからなる隔離体形成用
ガラス繊維不織布の製造装置。
【００２５】（８）前記隔離体抄造槽内部には前記分散
用水溶液を攪拌する攪拌手段が配置されている上記
（７）に記載の隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造装
置。
用水溶液を攪拌する攪拌手段が配置されている上記
（７）に記載の隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造装
置。
【００２６】（９）ガラス繊維が分散された分散用水溶
液を溜める隔離体抄造槽と、閉ループ状に構成されて前
記隔離体抄造槽内の前記分散用水溶液中を通過する抄造
用ベースと、前記抄造用ベースを回転駆動する回転駆動
手段と、前記分散水溶液中にガラス繊維が予め定めた割
合で且つ分散された状態で含有されるように、水溶液と
ガラス繊維とを前記隔離体抄造槽中に自動的に補給する
自動補給装置と、前記隔離体抄造槽を通過した前記抄造
用ベースの上に形成された未乾燥のガラス繊維不織布に
リグニン化合物を含有するリグニン添加剤を噴霧する噴
霧装置と、 前記噴霧装置の後方に配置されて前記未乾
燥のガラス繊維不織布を乾燥する乾燥装置と、前記乾燥
装置によって乾燥されたガラス繊維不織布を前記抄造用
ベースから分離して連続的に巻き取る巻取装置とからな
る隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造装置。
液を溜める隔離体抄造槽と、閉ループ状に構成されて前
記隔離体抄造槽内の前記分散用水溶液中を通過する抄造
用ベースと、前記抄造用ベースを回転駆動する回転駆動
手段と、前記分散水溶液中にガラス繊維が予め定めた割
合で且つ分散された状態で含有されるように、水溶液と
ガラス繊維とを前記隔離体抄造槽中に自動的に補給する
自動補給装置と、前記隔離体抄造槽を通過した前記抄造
用ベースの上に形成された未乾燥のガラス繊維不織布に
リグニン化合物を含有するリグニン添加剤を噴霧する噴
霧装置と、 前記噴霧装置の後方に配置されて前記未乾
燥のガラス繊維不織布を乾燥する乾燥装置と、前記乾燥
装置によって乾燥されたガラス繊維不織布を前記抄造用
ベースから分離して連続的に巻き取る巻取装置とからな
る隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造装置。
【００２７】（１０）前記噴霧装置は、前記未乾燥のガ
ラス繊維不織布を間に挟んで前記抄造用ベースと対向す
る位置に噴霧ノズルを備えており、前記噴霧ノズルは前
記未乾燥のガラス繊維不織布の片面全体にほぼ均一にリ
グニン添加剤を噴霧できるように構成されている上記
（９）に記載の隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造装
置。
ラス繊維不織布を間に挟んで前記抄造用ベースと対向す
る位置に噴霧ノズルを備えており、前記噴霧ノズルは前
記未乾燥のガラス繊維不織布の片面全体にほぼ均一にリ
グニン添加剤を噴霧できるように構成されている上記
（９）に記載の隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造装
置。
【００２８】
【発明の効果】本発明によれば、隔離体にリグニン化合
物を担持させるので、リグニン化合物は活物質粒子間の
結合力を損なうことなく、負極活物質層全体に供給され
る。また電池の充放電時に溶解したリグニン化合物は消
費分解されるが、消費分解されたリグニン化合物の量に
応じて未溶出のリグニン化合物が電解液中に溶出される
ため、電解液中のリグニン化合物の濃度は常に実質的に
一定となる。そのため本発明によれば、電池の特性を安
定させることができる上、放電特性及びサイクル寿命特
性を高めることができる。
物を担持させるので、リグニン化合物は活物質粒子間の
結合力を損なうことなく、負極活物質層全体に供給され
る。また電池の充放電時に溶解したリグニン化合物は消
費分解されるが、消費分解されたリグニン化合物の量に
応じて未溶出のリグニン化合物が電解液中に溶出される
ため、電解液中のリグニン化合物の濃度は常に実質的に
一定となる。そのため本発明によれば、電池の特性を安
定させることができる上、放電特性及びサイクル寿命特
性を高めることができる。
【図１】 本発明の一実施例の方法で隔離体形成用ガラ
ス繊維不織布を製造する際に用いるガラス繊維不織布製
造装置の概略図である。
ス繊維不織布を製造する際に用いるガラス繊維不織布製
造装置の概略図である。
【図２】 本発明の他の実施例の方法で隔離体形成用ガ
ラス繊維不織布を製造する際に用いるガラス繊維不織布
製造装置の概略図である。
ラス繊維不織布を製造する際に用いるガラス繊維不織布
製造装置の概略図である。
１ ガラス繊維分散水溶液供給用ホッパー ２ リグニン添加剤供給用ホッパー ３ 隔離体抄造槽 ４ 抄造用ベース ５ 回転駆動手段 ６ 乾燥器 ８ａ 未乾燥ガラス繊維不織布 ９ 隔離体形成用ガラス繊維不織布 １２ リグニン添加剤噴霧装置
Claims (4)
- 【請求項１】負極板と正極板とを隔離する隔離体にリグ
ニン化合物を担持させることを特徴とする鉛蓄電池。 - 【請求項２】ガラス繊維の不織布からなる鉛蓄電池用隔
離体であって、前記ガラス繊維の表面にリグニン化合物
が担持されていることを特徴とする鉛蓄電池用隔離体。 - 【請求項３】ガラス繊維を分散させた分散用水溶液中に
抄造用ベースを通過させて前記抄造用ベースの上に隔離
体形成用ガラス繊維不織布を製造する方法であって、 前記分散用水溶液中にリグニン化合物を含有するリグニ
ン添加剤を添加することを特徴とする隔離体形成用ガラ
ス繊維不織布の製造方法。 - 【請求項４】ガラス繊維を分散させた分散用水溶液中に
抄造用ベースを通過させて前記抄造用ベースの上に隔離
体形成用ガラス繊維不織布を製造する方法であって、 前記分散用水溶液から引き出された前記抄造用ベースの
上に形成された未乾燥ガラス繊維不織布にリグニン化合
物を含有するリグニン添加剤を噴霧することを特徴とす
る隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6135309A JPH087869A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 鉛蓄電池、鉛蓄電池用隔離体及び隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6135309A JPH087869A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 鉛蓄電池、鉛蓄電池用隔離体及び隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH087869A true JPH087869A (ja) | 1996-01-12 |
Family
ID=15148718
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6135309A Withdrawn JPH087869A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 鉛蓄電池、鉛蓄電池用隔離体及び隔離体形成用ガラス繊維不織布の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH087869A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001202963A (ja) * | 2000-01-20 | 2001-07-27 | Shin Kobe Electric Mach Co Ltd | 鉛蓄電池 |
| US6475676B1 (en) * | 1997-10-17 | 2002-11-05 | Japan Storage Battery Co., Ltd. | Lead acid battery |
| WO2020232288A1 (en) * | 2019-05-14 | 2020-11-19 | Microporous, Llc | Application of lignosulfonates and high surface area carbon on battery separator component |
-
1994
- 1994-06-17 JP JP6135309A patent/JPH087869A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6475676B1 (en) * | 1997-10-17 | 2002-11-05 | Japan Storage Battery Co., Ltd. | Lead acid battery |
| JP2001202963A (ja) * | 2000-01-20 | 2001-07-27 | Shin Kobe Electric Mach Co Ltd | 鉛蓄電池 |
| JP4485634B2 (ja) * | 2000-01-20 | 2010-06-23 | 新神戸電機株式会社 | 鉛蓄電池 |
| WO2020232288A1 (en) * | 2019-05-14 | 2020-11-19 | Microporous, Llc | Application of lignosulfonates and high surface area carbon on battery separator component |
| CN113711417A (zh) * | 2019-05-14 | 2021-11-26 | 微孔有限公司 | 木质素磺酸盐和高表面积碳在增强型富液式电池和vrla agm电池中用于高充电接受能力的电池隔膜部件上的应用 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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