JPH0878477A - ボンディングツ−ル - Google Patents

ボンディングツ−ル

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JPH0878477A
JPH0878477A JP20661794A JP20661794A JPH0878477A JP H0878477 A JPH0878477 A JP H0878477A JP 20661794 A JP20661794 A JP 20661794A JP 20661794 A JP20661794 A JP 20661794A JP H0878477 A JPH0878477 A JP H0878477A
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pressing
bonding
bonding tool
lead
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JP20661794A
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English (en)
Inventor
Masakazu Nakazono
正和 中園
Tomonori Kaneda
知規 金田
Isao Izawa
勲 井澤
Nobuyuki Nakajima
宣行 中嶋
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Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Electronic Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 より多数かつ微細に設けられたリ−ドをボン
ディングする場合であっても、これらリ−ドの均一な加
圧を行え、良好なボンディングを行えるボンディングツ
−ルを提供する。 【構成】 電源22に接続される一対の電極部15と、
電流が印加されることで発熱すると共に長手方向に沿う
下面を押圧面とする下端水平部16と、この水平部16
の長手方向両端と上記一対の電極部15とをそれぞれ電
気的・機械的に接続する一対の接続部17とを具備し、
上記下面をアウタリ−ド2に当接させることで、このア
ウタリ−ド2を電極パッド4にボンディングするボンデ
ィングツ−ルであって、上記接続部17は、V字状に形
成され、上記水平部の長手方向(矢印(ロ)で示す方
向)の熱膨張を弾性的に許容するばね体としたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子部品の本体部か
ら突出するリ−ド、例えば半導体パッケ−ジのアウタリ
−ドを回路基板の電極パッドにハンダ付けする際に用い
るボンディングツ−ルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、TAB(Tape Automated Bondi
ng)技術による半導体パッケ−ジ製造工程には、フィル
ムキャリアのアウタリ−ドを回路基板の電極パッドに接
続する工程がある。このような工程はアウタリ−ドボン
ディング(OLB)と称される。
【0003】以下、このOLBを簡単に説明する。図8
(a)に示すように、フィルムキャリア1から突出され
たアウタリ−ド2は、下方向に折り曲げられた後その先
端部を水平に折り曲げられてなるガルウイング状に成形
されている。
【0004】一方、上記図に3で示す回路基板の表面に
は、上記アウタリ−ド2の先端部に対応する電極パッド
4が設けられている。この電極パッド4上には、あらか
め接合材としてのハンダ材5が供給されている。
【0005】このOLBでは、同図(a)、(b)に6
で示すツ−ルを用いる。このツ−ル6は、図示しない上
下駆動機構に取り付けられ、下降駆動されることで、図
9に示すように、上記アウタリ−ド2の先端部を上記回
路基板3の電極パッド4に加圧する。
【0006】そして、このツ−ル6は、上記アウタリ−
ド2を加熱することで、上記電極パッド4上のハンダ材
5を溶融させ、上記アウタリ−ド2と上記電極パッド4
どうしをハンダ付け(アウタリ−ドボンディング)す
る。
【0007】このようなOLBに用いられるツ−ルとし
ては、一般に、常時加熱方式のものとパルス加熱方式の
ものとがある。上記図8および図9に示したツ−ル6
は、パルス加熱方式のツ−ル(以下「パルス加熱ツ−
ル」という。)である。
【0008】このパルス加熱ツ−ル6は、下端水平部7
と、この下端水平部7の長手方向両端部に接続されこの
下端水平部7を支持する一対の支持部8、8と、この一
対の支持部8、8の上端に形成された一対の電極部9、
9とを具備する。
【0009】このパルス加熱ツ−ル6は、上記一対の電
極部9、9を通してパルス電流が瞬間的に印加されるこ
とで、上記下端水平部7を抵抗加熱させ、ハンダ付けを
行う。
【0010】パルス加熱式は、常時加熱式と比較して加
熱温度の設定を複数ステップで自由に容易に調節できる
ことが大きな特徴であり、例えば上記アウタリ−ド2に
上記下端水平部7がアウタリ−ド2に接する前に上記ツ
−ル6を150℃に加熱しておき、アウタリ−ド2に接
した瞬間に300℃に昇温させ、一定時間放置した後、
200℃に冷却し上記アウタリ−ド2と電極パッド4と
のハンダ付けが完全に行なわれたならば、このツ−ル6
をアウタリ−ド2から離間させるというシ−ケンス制御
を行うことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したパ
ルス加熱ツ−ルは、抵抗加熱により発熱(昇温)する構
造であるために、電流の流路である上記支持部8および
下端水平部7は、長手寸法に比べて幅寸法が小さく形成
されている。このため、このツ−ル6を高温に昇温させ
た場合に、上記支持部8および下端水平部7に、長手方
向の熱膨張が生じることがある。
【0012】ハンダ付けするアウタリ−ド2の数が少な
く、上記下端水平部7の長手寸法が比較的短い場合に
は、この熱膨張は余り問題とはならない。しかし、近年
の半導体素子の大型化、高集積化の傾向に伴い上記アウ
タリ−ドはますます多端子化している。このため、上記
ツ−ル6の下端水平部7の長手寸法lは、例えば従来最
大10mm程度だったものが30mmと、大形化する傾
向にある。
【0013】このようなツ−ル6においては、高温に昇
温した際に、上記下端水平部7および支持部8内に、こ
れらの長手方向に沿う熱応力あるいは熱膨張が大きく発
生する。
【0014】これにより、図9(b)に示すように、上
記下端水平部7に反りが生じることがある。この反り
は、例えば、上記下端水平部7の中央部と両端部で約1
0〜15μmもの高低差を生じさせる。
【0015】このような反りが生じた場合には、この下
端水平部7の長手方向両端部に対応するアウタリ−ド2
を良好に加圧することができないばかりか、場合によっ
ては、上記ハンダ材5を加熱することができず、ハンダ
付け(アウタリ−ドボンディング)を行えないというこ
とがある。
【0016】また、反対に、上記下端水平部7の長手方
向中央部に対応するアウタリ−ド2に加圧力が集中し、
このアウタリ−ド2が押し潰されてしまうということが
考えれる。
【0017】このような反りをできるだけ防ぐために
は、上記ツ−ルの先端部の幅をできるだけ大きくし、こ
の下端水平部7の剛性を向上させる方法がある。しか
し、このような構成では、図9(a)にAで示すよう
に、回路基板3上でのデッドスペ−スが大きくなってし
まう。
【0018】このことにより、例えば、上記アウタリ−
ド2の先端部の近傍に図に10で示すレジスト等を設け
ることができなくなるということがあり、近年の電子機
器の小型化の傾向に伴う高密度実装の要請に反する。
【0019】この発明は、以上説明したような事情に鑑
みてなされたもので、より多数かつ微細に設けられたア
ウタリ−ドをボンディングする場合であっても、これら
アウタリ−ドの均一な加圧を行え、良好なボンディング
を行えるアウタリ−ドボンディングツ−ルを提供するこ
とを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の手段
は、電源に接続される一対の電極部と、電流が印加され
ることで発熱すると共に押圧面を有する押圧部と、この
押圧部の長手方向両端と上記一対の電極部とをそれぞれ
接続する一対の接続部とを具備し、上記押圧面を電子部
品の本体部から突出した複数本のリ−ドに当接させるこ
とで、このリ−ドを被接続部材にボンディングするボン
ディングツ−ルにおいて、上記接続部は、上記押圧部の
長手方向の熱膨張を弾性的に許容するばね体であること
を特徴とするボンディングツ−ルである。
【0021】第2の手段は、電子部品の本体部から突出
した複数本のリ−ドを押圧する押圧面を具備し、上記リ
−ドを被接続部材にボンディングするボンディングツ−
ルにおいて、上記押圧面には、押圧時に上記リ−ドの上
記電子部品の本体部側に対応する部位に、上記リ−ドの
折曲部に沿う曲面を形成したことを特徴とするボンディ
ングツ−ルである。
【0022】第3の手段は、電子部品の本体部から突出
した複数本のリ−ドを押圧する押圧面を具備し、上記リ
−ドを被接続部材にボンディングするボンディングツ−
ルにおいて、上記押圧面には、押圧時に上記リ−ドの先
端から上記本体部とは反対側に食み出す外側部位に、上
記被接合部材から離間する方向に傾斜する傾斜部を形成
したことを特徴とするボンディングツ−ルである。
【0023】第4の手段は、電子部品の本体部から突出
した複数本のリ−ドを押圧する押圧面を具備し、上記リ
−ドを被接続部材にボンディングするボンディングツ−
ルにおいて、上記押圧面には、押圧時に上記リ−ドの先
端から上記本体部とは反対側に食み出す外側部位に、上
記被接続部材側に突出する凸部を形成したことを特徴と
するボンディングツ−ルである。
【0024】
【作用】このような構成によれば、バネ体で押圧部の長
手方向の熱膨張を吸収できるから、この押圧部内の熱応
力の増加を防止でき、この押圧部に反りが生じることを
防止できる。
【0025】また、押圧面にリ−ドの折曲部に沿う曲面
を設けることで、このリ−ドとの接触面積を増大するこ
とができ、このリ−ドを有効に押圧することができる。
さらに、押圧面に傾斜部を設けることで、リ−ドの先端
部の外側の部位を有効的に活用することができる。
【0026】また、押圧面に凸部を設けることで、この
凸部で上記被接合部に供給されたハンダ材を直接的に加
熱し溶融させることができると共に、この押圧面と火接
合部材との間の隙間を一定量以上となるように規制を行
うことができる。
【0027】
【実施例】以下、この発明の第1の実施例を図面を参照
して説明する。なお、従来例と同一の構成要素について
は同一符号を付してその説明は省略する。図1に示すよ
うに、このボンディングツ−ル14は、従来例の項で示
したツ−ル6と同様に上部に一対の電極部15、15を
具備すると共に、下部に下端水平部16(押圧部)を具
備する。
【0028】上記下端水平部16は、平坦に形成された
下面(押圧面)を具備する。またこの下端水平部16の
上面側は、長手方向中央部が凸なる山形傾斜面に形成さ
れている。すなわち、この下端水平部16は、発熱量の
大きい中央部を両端部と比較して大型化することで、こ
の下端水平部16全体の温度分布の均一化を図ってい
る。
【0029】一方、上記一対の電極部15、15とこの
下端水平部16の両端部とは、ばね機能を有する接続部
材17(ばね体)によって接続されている。この一対の
接続部材17は、互いに対向する方向に凸なるV字状に
形成され、上記下端水平部16にかかる上下方向(図に
矢印(イ)で示す方向)の力を弾性的に支持すると共
に、上記下端水平部16の長手方向(図に矢印(ロ)で
示す方向)に沿う変位量を弾性的に吸収するようになっ
ている。
【0030】このツ−ル14は、上記一対の電極部1
5、下端水平部16および上記一対の接続部材17を含
め、例えば、モリブデン、チタン材等によって一体的に
成形されている。
【0031】また、ツ−ル14の下端部には、このツ−
ル14の下面を覆う絶縁処理が施されるようになってい
る。すなわち、このパルス加熱方式においては、上記ツ
−ル14内を流れる電流が上記ハンダ付け部に分流して
しまうことを防止する必要がある。このため、上記ツ−
ル14の下端に電気的な絶縁処理を施す必要がある。
【0032】また、上記ツ−ル14の下端はボンディン
グ時に上記アウタリ−ド2に直接接触するものであるか
ら、上記絶縁処理は耐摩耗性に優れかつフラックスなど
に犯されず、ハンダ材に濡れにくいものである必要があ
る。
【0033】このような絶縁処理として、上記ツ−ル6
の下端には、図2に拡大して示すように、第1〜第3の
薄膜18〜19が順次積層された状態で形成されてい
る。上記ツ−ル14の母材に被着される第1の薄膜18
は、ダイヤモンドや酸化アルミナ等の絶縁性材料からな
る。これらの絶縁性材料は、耐摩耗性に優れるもので、
真空炉内の不活性ガス雰囲気内で、例えばスパッタリン
グにより上記ツ−ル14の下端部に被着される。
【0034】この第1の薄膜18に積層される第2の薄
膜19は、耐摩耗性に優れる導電性材料、例えば窒化チ
タン等からなる。この第2の薄膜19も、上記第1の薄
膜18と同様に、真空炉内おけるスパッタリングにより
形成される。
【0035】この第2の薄膜19に積層され、このツ−
ル14の外表面を構成する第3の薄膜20は、上記第1
の薄膜18と同じ絶縁性材料からなる。この第3の薄膜
20も、スパッタリングにより形成される。
【0036】次に、このツ−ル14を用いたアウタリ−
ドボンディングについて説明する。上記ツ−ル14は、
図示しない上下機構に設けられたツ−ル保持部に取り付
けられる。また、上記一対の電極部15、15は、図に
22で示す電源に接続されている。
【0037】したがって、この電源22から所定のパル
ス電流が印加されることで、このツ−ル14は上記下端
水平部16を所定の温度に抵抗発熱させる。そして、こ
の下端水平部16の温度は図に23で示す熱電対により
測定されるようになっている。
【0038】このツ−ル14は、上記アウタリ−ド2の
ハンダ付けを行う前にすでに例えば150℃に余熱され
る。ついで、上記アウタリ−ド2の水平部が上記配線基
板3の電極パッド4に対向させられたならば、上記電源
22からの電流値を増大させ、上記下端水平部16を例
えば300℃に昇温させる。
【0039】この昇温により、上記下端水平部16は長
手方向(図に(ロ)で示す方向)に例えば30μm〜4
0μm、熱膨張する。この下端水平部16の熱膨張は、
上記接続部材17の下端が矢印(ロ)方向に弾性的に変
位することで吸収される。したがって、この下端水平部
16内に発生する熱応力を非常に小さくすることができ
るから、この下端水平部16に反りが生じるということ
はない。
【0040】ついで、上記ツ−ル14を下降駆動するこ
とで、このツ−ル14の下面を上記アウタリ−ド2に当
接させ、このアウタリ−ド2を上記電極パッド4に押し
付ける。このとき、上記下端水平部16は、上記接続部
材17の弾性力(復元力)によって、上記アウタリ−ド
2を上記電極パッド4に押し付けることとなる。
【0041】この状態で、一定時間が経過したならば、
上記加熱を中止する。このことで、上記下端水平部16
は降温する。そして、上記下端水平部16の温度が20
0℃に降下したならば、このツ−ル14を上昇駆動し
て、上記アウタリ−ド2から離間させる。このような動
作により、上記アウタリ−ド2は上記電極パッド4にハ
ンダ付けされる。
【0042】このような構成によれば、以下に説明する
効果がある。第1に、上記アウタリ−ド2の加圧を行う
下端水平部16の両端部をばね機能を有する接続部材1
7により保持し、この下端水平部16の両端部を長手方
向に変位自在にしたから、この下端水平部16の熱膨張
を吸収することができ、この下端水平部16の反りを防
止することができる。
【0043】このことで、多数のアウタリ−ド2を一度
にハンダ付けする場合でも、各アウタリ−ド2を均一に
押圧することができ、良好なハンダ付けを行うことがで
きる。
【0044】なお、このツ−ル14の加圧力は、上記接
続部材17を介して上記下端水平部16に有効に伝達さ
れる。したがって、上記アウタリ−ド2を確実に押圧す
ることが可能になる。
【0045】したがって、このようなツ−ル14によれ
ば、半導体素子のさらなる大型化、高集積化にともう上
記アウタリ−ド2のさらなる多端子化にも有効に対応す
ることができ、良好なボンディングを行える効果があ
る。
【0046】第2に、ツ−ル14の下端部に、ぞれぞ
れ、耐摩耗性を有する絶縁材料、導電材料、絶縁材料か
らなる第1〜第2の薄膜18〜20を順次積層して被着
し、絶縁処理を行うようにした。このことにより、上記
ツ−ル14とハンダ付け部の絶縁を確実に図ることがで
き、良好なハンダ付けを行うことができる効果がある。
【0047】すなわち、従来行われていた絶縁処理に
は、以下のような欠点があった。従来、絶縁の手段とし
て、例えば厚さ約2mmのダイヤモンドや立方晶窒化硼
素等の耐摩耗性を有する焼結体を加熱ツ−ルの先端にろ
う付けする方法がある。この焼結体は、銀ろうや金ろう
等の比較的柔らかいろう材で、上記ツ−ルの下面にろう
付けされる。
【0048】しかし、上記ろう材と上記焼結体の材料
は、線熱膨脹係数が異なるため、加熱冷却を繰り返すこ
とで、上記焼結体と上記ツ−ルとの境界部であるろう付
け部には繰り返し熱応力が作用する。また、上記ろう材
は、上記ツ−ルを加熱するたびに軟化するから、このろ
う付け部の機械的強度は次第に低下する。
【0049】このため、ろう付け部が疲労破壊して上記
焼結体が脱落したり、焼結体がろう材と共にずれたりす
る恐れがあった。また、第2の方法として、ダイヤモン
ドや酸化アルミナ等の耐摩耗性の被導電性材料を上記ツ
−ルの下面に薄膜状に被着する方法がある。この絶縁膜
は薄いため、上述した焼結体の場合のような疲労破壊の
問題はない。
【0050】しかし、ダイヤモンドや酸化アルミナ等に
は、温度変化等により微細なクラック(亀裂)が発生し
やすく、このクラックにハンダ材の酸化物やフラックス
の炭化物等の絶縁性の低い部材が侵入し、絶縁性能を低
下させるという欠点があった。
【0051】この第1の実施例における絶縁処理は、以
上のような従来の欠点を解決するもので、上記絶縁性薄
膜と導電性薄膜とからなる第1〜第3の薄膜18〜20
をスパッタリングにより交互に積層し被着してなるもの
である。
【0052】すなわち、上記耐摩耗性を有する絶縁被膜
(第1、第3の薄膜18、20)の材料としては上記ク
ラック等が生じやすいものしか選択できないが、耐摩耗
性を有する導電性被膜(第2の薄膜19)の材料として
は窒化チタンのようにクラックの生じずらいものを選択
することができる。
【0053】したがって、図3に示すように、このツ−
ル14の外表面を構成する上記第3の薄膜20に生じた
クラック20a内に侵入したハンダ材5の酸化物やフラ
ックスの炭化物等の絶縁性の低い部材は、クラックの生
じていない上記第2の薄膜19によってこの第2の薄膜
19の内側に侵入することが防止される。また、この第
2の薄膜19と上記ツ−ル14の母材との絶縁は絶縁材
料からなる第1の薄膜18で達成することができる。
【0054】このことにより、ツ−ル14とハンダ付け
部との絶縁を確実に図れ、良好なアウタリ−ドボンディ
ングを行うことができる効果がある。次に、この発明の
第2の実施例を図4を参照して説明する。なお、上記第
1の実施例と同一の構成要素には同一符号を付してその
説明は省略する。
【0055】この第2の実施例のツ−ル14´は、下端
部の形状が同図に拡大して示すように形成されている。
すなわち、このツ−ル14´の下端部の上記アウタリ−
ド2の基端部に近い側の一側には、上記アウタリ−ド2
の折曲部の形状に沿うR部24(曲面)が形成されてい
る。また、このツ−ル14´の上記アウタリ−ド2の先
端部に対応する他側には、傾斜部25が形成されてい
る。
【0056】このツ−ル14´を用いてアウタリ−ドボ
ンディングを行う場合には、上記R部24を上記アウタ
リ−ド2の折曲部に当接させると共に、このアウタリ−
ド2の下面の平坦な部分で上記アウタリ−ド2を上記電
極パッド4に押し付けるようにする。
【0057】このような構成によれば、上記ツ−ル14
´の下端部に上記R部24を設けたことにより、上記ア
ウタリ−ド2とツ−ル14´との接触面積を大きくでき
るから、ツ−ル下端部の横断面が同形で上記R部24を
有しない従来のツ−ルと比較した場合に、より有効に上
記アウタリ−ド2を押圧することができる効果がある。
【0058】また、上記傾斜部25は、上記ツ−ル14
´と基板5との間に従来例のようなデッドスペ−スAを
なくす機能を奏する。したがって、上記電極パッド4の
近傍にまで上記レジスト10等を設けることができる。
【0059】このことにより、上記基板5上に、高密度
に回路を形成することができ、このTCPを含む多数の
電子部品を上記基板5上により高密度に実装できる効果
がある。
【0060】なお、このような傾斜部25を設けた場合
でも、上記R部24を具備することにより押圧面積を十
分に確保することができるから、このツ−ル14っds
種剛性を低下させずに良好なボンディングを行うことが
できる。
【0061】次に、この発明の第3の実施例について図
5を参照して説明する。なお、上記第1、第2の実施例
と同一の構成要素には、同一符号を付してその説明は省
略する。
【0062】この第3の実施例のツ−ル14´´は、下
端部が同図に拡大して示すように形成されている。この
ツ−ル14´´の下面には、上記アウタリ−ド2の先端
部の外側に対応する部位に下方に突出する凸部26が設
けられている。この凸部26の突出量tは上記アウタリ
−ドの厚さに対して±10μmの大きさで設定されてい
る。また、この凸部26の下面は曲面(R状)に形成さ
れている。
【0063】このツ−ル14´´を用いて上記アウタリ
−ド2のハンダ付けを行う場合には、このツ−ル14´
´の平坦な面を上記アウタリ−ド2の先端部に対向さ
せ、上記凸部26は上記アウタリ−ド2の先端部の外側
に位置させる。
【0064】ついで、上記ツ−ル14´´を下降駆動
し、上記アウタリ−ド2を上記電極パッド4に加圧する
と共に加熱する。上記ツ−ル14´´の加熱温度は、上
記アウタリ−ド2を介して上記電極パッド4上のハンダ
材5に伝達される。
【0065】一方、上記凸部26は上記ハンダ材5に直
接接触するから、このハンダ材5の直接的な加熱も行え
る。したがって、上記アウタリ−ド2を介してのみ上記
ハンダ材5を加熱、溶融させていた従来と比較して、上
記ハンダ材5を迅速に溶融させることが可能になる。し
たがって、より短時間でアウタリ−ドボンディングを行
うことができる効果がある。
【0066】また、上記凸部26は、上記電極パッド4
の上面と当接することによって、このツ−ル14´´の
下降量を規制する機能を有する。したがって、従来例の
ように上記下端水平部16に反りが生じた場合であって
も、この下端水平部16の中央部で上記アウタリ−ド2
を押し潰すということはない。
【0067】これらのことにより、良好なボンディング
をより短時間で行える効果がある。なお、この発明は、
上記第1〜第3の実施例に限定されるものではなく、発
明の要旨を変更しない範囲で種々変形可能である。
【0068】例えば、上記第1の実施例のツ−ル14に
は、第1〜第3の薄膜18〜20からなる絶縁処理が施
されていたが、このような構成に限定されるものではな
い。例えば、図6に示すように、上記第1の薄膜18と
上記ツ−ル14の母材との間に窒化チタン等の導電性材
料からなる第4の薄膜27を介在させるようにしても良
い。
【0069】このような構成によっても、上記第1の実
施例と同様の効果を得ることができる他、上記導電性被
膜の存在により、上記ツ−ル14と上記第1の薄膜18
との密着性が増しこの第1の薄膜18と上記ツ−ル14
の母材との間のずれを有効に防止することができる。
【0070】また、上記第3の実施例で、上記ツ−ル1
4´の下面に突設された凸部26は下面が曲面状に形成
されているものであったが、このような構成に限定され
るものではない。
【0071】例えば、図7(a)に示すように、上記凸
部26は、段差29と傾斜面30とから構成されるもの
であっても良い。このような構成であれば上記第3の実
施例と略同じ効果を得ることができる他、上記第2の実
施例と同様に傾斜面30を具備するものであるから、高
密度な実装を行うことができる効果がある。
【0072】また、同図(b)に示すように、上記凸部
26の下面31は平坦状であっても良い。このような構
成であれば、上記ハンダ材5と直接的に接触する部位の
面積を大きくすることができる、したがって、上記ハン
ダ材5をより短時間で加熱溶融させることができる。
【0073】さらに、この下端水平部16の下降量を規
制する場合には、上記凸部26の下端面は水平であるか
ら、上記電極パッド4に食い込むことなくこのツ−ル1
4´´の荷重を有効に受け止めることができる効果があ
る。
【0074】一方、同図(c)に示すように、上記凸部
26は、上記ツ−ル14´´の平坦部からこのツ−ルの
他側に向かって次第に高さが低くなる傾斜面33であっ
ても良い。
【0075】このような構成によれは、上記アウタリ−
ド2の先端部から遠い位置に供給されているハンダ材5
を迅速に溶融させることができる効果がある。さらに、
上記第1〜第3の実施例においては、上記アウタリ−ド
2はTCPのアウタリ−ドであったが、これに限定され
るものではなく、他の種類の半導体パッケ−ジ、例えば
QFPのアウタリ−ドであっても良い。また、インナ−
リ−ドであっても良い。
【0076】
【発明の効果】以上述べたように、この発明の第1の手
段は、電源に接続される一対の電極部と、電流が印加さ
れることで発熱すると共に押圧面を有する押圧部と、こ
の押圧部の長手方向両端と上記一対の電極部とをそれぞ
れ接続する一対の接続部とを具備し、上記押圧面を電子
部品の本体部から突出した複数本のリ−ドに当接させる
ことで、このリ−ドを被接続部材にボンディングするボ
ンディングツ−ルにおいて、上記接続部は、上記押圧部
の長手方向の熱膨張を弾性的に許容するばね体であるこ
とを特徴とするボンディングツ−ルである。
【0077】第2の手段は、電子部品の本体部から突出
した複数本のリ−ドを押圧する押圧面を具備し、上記リ
−ドを被接続部材にボンディングするボンディングツ−
ルにおいて、上記押圧面には、押圧時に上記リ−ドの上
記電子部品の本体部側に対応する部位に、上記リ−ドの
折曲部に沿う曲面を形成したことを特徴とするボンディ
ングツ−ルである。
【0078】第3の手段は、電子部品の本体部から突出
した複数本のリ−ドを押圧する押圧面を具備し、上記リ
−ドを被接続部材にボンディングするボンディングツ−
ルにおいて、上記押圧面には、押圧時に上記リ−ドの先
端から上記本体部とは反対側に食み出す外側部位に、上
記被接合部材から離間する方向に傾斜する傾斜部を形成
したことを特徴とするボンディングツ−ルである。
【0079】第4の手段は、電子部品の本体部から突出
した複数本のリ−ドを押圧する押圧面を具備し、上記リ
−ドを被接続部材にボンディングするボンディングツ−
ルにおいて、上記押圧面には、押圧時に上記リ−ドの先
端から上記本体部とは反対側に食み出す外側部位に、上
記被接続部材側に突出する凸部を形成したことを特徴と
するボンディングツ−ルである。
【0080】このような構成によれば、押圧部内の熱応
力の増加を抑えることができるから、この押圧部に反り
が発生することを有効に防止できる。また、押圧面に曲
面および傾斜部を形成することにより、ツ−ルの剛性を
低下させずにより高密度なボンディングを行うことがで
きる。さらに、凸部により被接続部材に供給されたハン
ダ材を直接的に加熱することができると共に、上記リ−
ドを押し潰すことが有効に防止できる。
【0081】これらのことにより、より多数かつ微細に
設けられたリ−ドをボンディングする場合であっても、
これらリ−ドの均一な加圧を行え、良好なボンディング
を行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す概略正面図。
【図2】同じく、I−I線に沿うツ−ル下端部の拡大縦
断面図。
【図3】同じく、リ−ドのボンディング部位をさらに拡
大して示す一部縦断面図。
【図4】この発明の第2の実施例を示す拡大縦断面図。
【図5】この発明の第3の実施例を示す拡大縦断面図。
【図6】他の実施例を示すツ−ル下端部の拡大縦断面
図。
【図7】同じく、他の実施例を示すツ−ル下端部の拡大
縦断面図。
【図8】従来例のツ−ルを示す側面図および正面図。
【図9】同じく、ボンディング工程を示す側面図および
正面図。
【符号の説明】
2…アウタリ−ド(リ−ド)、4…電極パッド(被接続
部材)、14…ボンディングツ−ル、15…電極部、1
6…下端水平部、17…接続部(ばね体)、22…電
源、24…R部(曲面)、25…傾斜部、26…凸部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井澤 勲 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 中嶋 宣行 神奈川県川崎市川崎区日進町7番地1 東 芝電子エンジニアリング株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源に接続される一対の電極部と、電流
    が印加されることで発熱すると共に押圧面を有する押圧
    部と、この押圧部の長手方向両端と上記一対の電極部と
    をそれぞれ接続する一対の接続部とを具備し、上記押圧
    面を電子部品の本体部から突出した複数本のリ−ドに当
    接させることで、このリ−ドを被接続部材にボンディン
    グするボンディングツ−ルにおいて、 上記接続部は、上記押圧部の長手方向の熱膨張を弾性的
    に許容するばね体であることを特徴とするボンディング
    ツ−ル。
  2. 【請求項2】 電子部品の本体部から突出した複数本の
    リ−ドを押圧する押圧面を具備し、上記リ−ドを被接続
    部材にボンディングするボンディングツ−ルにおいて、 上記押圧面には、押圧時に上記リ−ドの上記電子部品の
    本体部側に対応する部位に、上記リ−ドの折曲部に沿う
    曲面を形成したことを特徴とするボンディングツ−ル。
  3. 【請求項3】 電子部品の本体部から突出した複数本の
    リ−ドを押圧する押圧面を具備し、上記リ−ドを被接続
    部材にボンディングするボンディングツ−ルにおいて、 上記押圧面には、押圧時に上記リ−ドの先端から上記本
    体部とは反対側に食み出す外側部位に、上記被接合部材
    から離間する方向に傾斜する傾斜部を形成したことを特
    徴とするボンディングツ−ル。
  4. 【請求項4】 電子部品の本体部から突出した複数本の
    リ−ドを押圧する押圧面を具備し、上記リ−ドを被接続
    部材にボンディングするボンディングツ−ルにおいて、 上記押圧面には、押圧時に上記リ−ドの先端から上記本
    体部とは反対側に食み出す外側部位に、上記被接続部材
    側に突出する凸部を形成したことを特徴とするボンディ
    ングツ−ル。
JP20661794A 1994-08-31 1994-08-31 ボンディングツ−ル Pending JPH0878477A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009010063A (ja) * 2007-06-27 2009-01-15 Panasonic Corp 電極接合ユニット、電極接合構造体、及び電極接合方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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