JPH0876698A - 発光表示体 - Google Patents

発光表示体

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JPH0876698A
JPH0876698A JP23210494A JP23210494A JPH0876698A JP H0876698 A JPH0876698 A JP H0876698A JP 23210494 A JP23210494 A JP 23210494A JP 23210494 A JP23210494 A JP 23210494A JP H0876698 A JPH0876698 A JP H0876698A
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JP
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lens
light
plate
light emitting
emitting display
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JP23210494A
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English (en)
Inventor
Masanobu Miura
正信 三浦
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Takiron Co Ltd
Original Assignee
Takiron Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望する指向性を得るために凸レンズ部4a
を形成したレンズ集合板4をマスク板3上に位置合わせ
不要で配置することができる発光表示体1を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 マスク板3の透孔3aの開口部に比べて十分
に狭い間隔で微小な多数の凸レンズ部4aを形成したレ
ンズ集合板4をこのマスク板3上に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LED([Light Emitt
ing Diode]発光ダイオード)等の発光素子を発光源とし
たドットマトリクス状又はセグメント状の表示画面構成
に使用する発光表示体に関する。
【0002】
【従来の技術】図10及び図11に発光表示体1の基本
構成を示す。この発光表示体1は、ドットマトリクス方
式によるものを例示する。ドットマトリクス方式の発光
表示体1は、実用上は16×16ドット構成のものが多
く、この発光表示体1を多数個縦横に並べて表示画面を
構成し、メッセージボードや画像表示装置として使用さ
れる。ただし、ここでは説明上8×8ドット構成の発光
表示体1について示す。
【0003】発光表示体1は、表示体基板2上にマスク
板3を重ね合わせて固定したものである。表示体基板2
上には、8×8箇所の各ドット表示領域ごとにそれぞれ
LEDチップ9が配設されている。また、マスク板3に
は、各ドット表示領域ごとにそれぞれ擂鉢状の透孔3a
が開口されている。従って、このマスク板3の各透孔3
aの底部には、表示体基板2上の各LEDチップ9が位
置することになる。また、これらの各透孔3a内には、
透光性樹脂11が充填硬化されている。
【0004】上記構成の発光表示体1は、各LEDチッ
プ9が発光すると、その光が透光性樹脂11を通して直
接又は透孔3aの内周面で反射されてからマスク板3の
表面側に導き出され前方に照射される。そして、この各
透孔3aから照射される光は、比較的広い範囲に広がる
ので、指向性の広い表示が要求される用途の場合には、
そのまま使用することができる。しかしながら、通常
は、発光表示装置が設置される場所に応じてこれを見る
人の位置範囲がある程度限定されるのが一般的である。
従って、上記発光表示体1をそのまま用いたのでは、指
向性が広すぎるために光が不要な範囲にまで照射され、
LEDチップ9の発光光量や消費電力に無駄が多くな
る。即ち、例えば周囲の明るい場所では、同一光量のL
EDチップ9では、実用視認位置での輝度が不足し視認
性が低下するため、より光量の多いLEDチップ9を用
いる必要があり、不要な範囲にまで光が照射される一方
で、このように光量の多いLEDチップ9を用いなけれ
ばならないという無駄が生じる。
【0005】そこで、従来の発光表示体では、所望する
指向性に応じて、図12に示すように、各透孔3aに対
応してそれぞれ1箇所ずつ凸レンズ状のレンズ部12a
を形成したレンズ板12をマスク板3上に配設してい
た。この場合、各透孔3aから照射される光は、レンズ
部12aを透過し任意の方向に集光されるので、これに
よって所望する指向性を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記図12
に示したようなレンズ板12は、各透孔3aの位置と各
レンズ部12aの位置とを高い精度で一致させる必要が
あり、部品精度を向上させるために製造コストが嵩むと
いう問題だけでなく、レンズ部12aの数や配置位置が
発光表示体1のドット構成数やドットサイズ又はドット
ピッチに依存し、個々の発光表示体1ごとに専用に設計
制作する必要があり汎用性に欠けるという問題もあっ
た。
【0007】また、各レンズ部12aは、透孔3aの開
口部と同程度の径にわたってほぼ球面状に突出する突起
によって構成されるので、この透孔3aの開口部の径に
比例して厚い突起となり、レンズ板12が重く高価な部
品となるだけでなく、特に視認位置が指向性の範囲の端
となり、斜め方向から発光表示体1を見たような場合
に、各レンズ部12aの突出量の大きい突起が重なり合
って、各ドットを明確に見分けることができず、表示の
明瞭度が低下するという問題も生じていた。
【0008】なお、上記問題は、ドットマトリクス方式
の発光表示体のみならず、セグメント方式の発光表示体
についても共通するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、表示体基板上における複数の表
示単位領域のそれぞれに1又は2以上の発光素子が配設
されると共に、各表示単位領域ごとに透孔が設けられた
マスク板がこの表示体基板上に重ね合わせて配置された
発光表示体において、ほぼ球面状に突出する凸レンズ部
が透孔の開口部の幅の5分の1以下の間隔で一方の面又
は双方の面に多数形成された透光性のレンズ集合板がマ
スク板上に重ね合わせて配置されたことを特徴としてい
る。
【0010】請求項2の発明は、表示体基板上における
複数の表示単位領域のそれぞれに1又は2以上の発光素
子が配設されると共に、各表示単位領域ごとに透孔が設
けられたマスク板がこの表示体基板上に重ね合わせて配
置された発光表示体において、ほぼ円筒面状に突出する
円筒レンズ部が透孔の開口部の幅の5分の1以下の間隔
で一方の面又は双方の面に多数形成された透光性のレン
ズ集合板がマスク板上に重ね合わせて配置されたことを
特徴としている。
【0011】請求項3の発明は、上記レンズ集合板にお
ける凸レンズ部又は円筒レンズ部の幅が上記透孔の開口
部の幅の10分の1以下であることを特徴としている。
【0012】
【作用】表示単位領域は、表示体基板上に設定された発
光部分を形成する基本単位となる領域を示すものであ
り、例えばドットマトリクス方式であって、ドット径が
1.5mm〜10.0mm程度となる一般的な発光表示
体の場合には、各ドットが発光を行う範囲を示すドット
表示領域を示し、セグメント方式の場合には、各セグメ
ントの領域を示す。また、屋外で使用される大型のドッ
トマトリクス方式の発光表示装置等では、ドット径が2
0mm程度以上となるため、各ドットをさらに複数の表
示単位領域に分割して構成する場合もある。各発光素子
は、通常は外部の点灯駆動回路等と接続するために表示
体基板上で配線が施される。そして、この表示体基板上
にマスク板が重ね合わせて配置されると、各透孔内に当
該表示単位領域の1又は2以上の発光素子が位置するこ
とになる。各透孔の開口部における幅は、透孔が円形に
形成されている場合にはその直径を意味し、矩形に形成
されている場合には短辺の長さを意味する。これらの各
透孔内には、通常は発光素子の封止等のために、透光性
の樹脂等を充填するが、発光素子の部分のみを樹脂封止
するようにしてもよい。
【0013】請求項1の発明では、発光素子の光が透孔
内から外部に照射される際に、そのほとんど又は全てが
レンズ集合板のいずれかの凸レンズ部を通過する。凸レ
ンズ部は、全て同じレンズ形状に形成されるが、そのレ
ンズ形状に基づく集光方向や焦点距離は任意に設定する
ことができる。従って、発光素子から発した光は、各凸
レンズ部を通過する際に、その入射角度に応じてそれぞ
れ同じ特性の集光作用を受ける。
【0014】ここで、各凸レンズ部は、透孔の開口部の
幅の5分の1以下の間隔で形成されている。この5分の
1以下の間隔は、マスク板とレンズ集合板とがどのよう
に重なったとしても、各透孔の開口部の上方に十分な数
の凸レンズ部を位置させることができる間隔の範囲を示
す。凸レンズ部は集光作用を有するので、光がこの凸レ
ンズ部を通ると特定の照射角度の光量が強調された指向
性を有するようになる。そして、このように各透孔の開
口部の上方に十分な数の凸レンズ部があれば、これらの
各凸レンズ部を通過したそれぞれの光が集合的に同じ特
性の集光作用を受けて、全体として任意の指向性を得る
ことができるようになる。
【0015】この結果、請求項1の発明によれば、透孔
の開口部の上方に位置する十分な数の凸レンズ部が集合
的に集光作用を発揮して、照射する光に所定の指向性を
持たせることができるので、各透孔内の発光素子の配設
位置や各透孔と各凸レンズ部との位置関係を考慮する必
要がなくなり、ドット構成数やドットサイズ又はドット
ピッチ等が異なる場合にも同じレンズ集合板を位置合わ
せ不要で組み付けることが可能となる。また、透孔の開
口部の幅が凸レンズ部の形成間隔の5倍以上であれば、
この透孔の開口部の大きさが異なる場合にも同様に適用
できる。しかも、多数の凸レンズ部を有するこのレンズ
集合板は、樹脂成形等によって一体的に製造することが
でき、任意の指向性を持つように各レンズ部の形状を定
めることができる。さらに、各凸レンズ部は、透孔の開
口部の幅よりも狭い間隔で形成されるので、透孔の開口
部を完全に覆うように配置される単一の凸レンズ状のレ
ンズ部を用いる場合に比べて、各凸レンズ部の肉厚を極
めて薄く形成することができ、レンズ集合板も薄い板状
とすることができる。
【0016】請求項2の発明は、請求項1におけるレン
ズ集合板の凸レンズ部を円筒レンズ部に代えた場合を示
す。円筒レンズ部は、その長手方向には集光作用がな
く、これ直交する幅方向にのみ集光作用を発揮するレン
ズである。従って、この場合には、透孔の開口部の上方
に十分な数の円筒レンズ部が幅方向に並ぶので、各円筒
レンズ部が幅方向に対して所望する特性の集光作用を発
揮し、この幅方向に任意の指向性を持たせることができ
る。
【0017】請求項3の発明は、請求項1及び請求項2
の発明において、透孔の開口部の上方により多くの数の
凸レンズ部又は円筒レンズ部が位置できるようにして、
これらの位置関係による影響をさらに小さくする場合を
示す。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の実施例
を詳述する。
【0019】図1乃至図7は本発明の第1実施例を示す
ものであって、図1は発光表示体の部分組み立て斜視
図、図2は発光表示体の部分縦断面図、図3はレンズ集
合板の他の例を示す部分拡大斜視図、図4はマスク板上
に位置したレンズ集合板の部分平面図、図5は発光表示
体の指向特性を示す図、図6は複数の発光表示体を用い
た発光表示装置の組み立て斜視図、図7は大型の発光表
示装置に用いるドット部の組み立て斜視図である。な
お、図10〜図12に示した従来例と同様の機能を有す
る構成部材には同じ番号を付記する。
【0020】本実施例は、多数の微小な凸レンズ部を形
成したレンズ集合板を用いる場合について示す。また、
ここでは、図10に示したようなドットマトリクス方式
により8×8ドットの表示を行う発光表示体を例示して
説明する。
【0021】本実施例の発光表示体1は、図1及び図2
に示すように、表示体基板2上にマスク板3とレンズ集
合板4を重ね合わせて配設したものである。表示体基板
2は、例えばガラスエポキシ樹脂や紙フェノール等を基
材とした銅張積層板からなる。そして、この表示体基板
2には、図2に示すように、エッチング加工等により、
表面側に導電パターン6が形成されると共に、裏面側に
導電パターン7が形成されている。図では明確ではない
が、この発光表示体1が8×8ドットの表示を行うこと
から、表面側の導電パターン6は、横方向に等間隔に8
本形成され、裏面側の導電パターン7は、縦方向に等間
隔に8本形成されていて、8×8箇所の各ドット表示領
域でこれらが交差するようになっている。また、表示体
基板2の表面側には、各ドット表示領域ごとに導電パタ
ーン7aが形成されていて、それぞれスルーホール8を
介して裏面側の導電パターン7と接続されている。
【0022】上記表示体基板2の表面側の各ドット表示
領域における導電パターン7a上には、LEDチップ9
が導電ペーストによって接続固定されている。また、当
該ドット表示領域で交差する導電パターン6とこのLE
Dチップ9の電極パッドとの間がボンディングワイヤ1
0によって接続されている。従って、これらの導電パタ
ーン6,7を外部の点灯駆動回路に接続し、例えば順次
導電パターン7のいずれか1本を選択すると共に、この
選択された導電パターン7と各導電パターン6との間に
表示データに応じて電源を接続する操作を繰り返すこと
により、ダイナミック点灯方式により各LEDチップ9
の点灯又は消灯を制御することができ、8×8ドットに
よる任意の文字や図形等の表示が可能となる。なお、こ
こでは、1箇所のドット表示領域に1個のLEDチップ
9を配設する場合について示したが、多色表示としたり
又は輝度を増加する等のために、2個以上のLEDチッ
プ9を配設することも可能である。多色表示とする場合
には、導電パターン6の本数もこれに応じて増設する必
要がある。
【0023】マスク板3は、ある程度の厚さを有する樹
脂板等からなり、表示体基板2の各ドット表示領域に対
応する8×8箇所の各ドット表示領域にそれぞれ透孔3
aが開口されている。この透孔3aは、表面に近いほど
径が大きい擂鉢状の貫通孔であり、内周面が白色系又は
金属光沢色の光反射面となっていて、LEDチップ9の
光を有効に前方に照射させると共に、ドットの発光領域
を広く見せる役割を果たす。なお、この透孔3aの開口
部以外のマスク板3の表面は、光を吸収し易い黒色系の
色とするのが好ましい。
【0024】上記構成により、外部の点灯駆動回路に駆
動されて各LEDチップ9が発光すると、その光が透光
性樹脂11を通して直接又は透孔3aの内周面等で反射
されてマスク板3の表面側に導き出され前方に照射され
る。そして、これにより各ドット表示領域に発光ドット
部が形成される。また、マスク板3の表面を光が反射し
難い黒色系とすることにより、表示のコントラスト比を
高めることができる。なお、LEDチップ9に代えてパ
ッケージにモールドされた発光素子を用いる場合には、
このような透光性樹脂11による充填は必ずしも必要な
ものではない。
【0025】レンズ集合板4は、光を透過する樹脂板の
表面に多数の微小な凸レンズ部4aを形成したものであ
る。凸レンズ部4aは、レンズ集合板4の表面に縦横に
多数設定した円形の領域をそれぞれほぼ半球状の同じ形
状に突出させたものである。このレンズ集合板4による
指向特性は、マスク板3の厚みや透孔3aの開口径等と
レンズ集合板4自身の光の屈折率や凸レンズ部4aの半
球状の曲率等との相互関係により規定される。ここで、
この凸レンズ部4aの半球状は、透過する光を正確に結
像させるためのものではないので特に球面収差等を考慮
した非球面に形成する必要はないが、所望する指向性を
得るために球面を歪ませた形状とする場合もある。図2
に示すように、各凸レンズ部4aの形成間隔、即ちレン
ズ集合板4の表面から突出する円形の凸レンズ部4aの
レンズ径をrとし、マスク板3における透孔3aの開口
径をRとすると、実用上は少なくともこのレンズ径rを
開口径Rの5分の1以下(5r≦R)としなければなら
ず、より好ましくは10分の1以下(10r≦R)とす
る。本実施例では、このレンズ径rを開口径Rの10分
の1よりも少し小さい値としている。
【0026】なお、ここでは、レンズ集合板4の表面の
円形の領域を突出させて凸レンズ部4aを形成している
ため、斜め方向に隣接する凸レンズ部4aとの間に平坦
な面が生じる。そこで、図3に示すように、レンズ集合
板4の表面を縦横に区切って多数設定した矩形の領域を
それぞれほぼ半球状に突出させて凸レンズ部4aを密集
させ、レンズ集合板4の表面に平坦な面が形成されない
ようにすることもできる。また、ここでは、レンズ集合
板4の表面にのみ凸レンズ部4aを形成しているが、表
裏双方の面又は裏面にのみ形成してもよい。さらに、こ
のレンズ集合板4は、樹脂以外の透光性の材質を用いて
形成することも可能である。
【0027】上記レンズ集合板4は、マスク板3上に配
置されている。従って、図4に示すように、多数の凸レ
ンズ部4aが透孔3aの開口部の上方に位置して有効な
凸レンズ部4aとなる。また、図4においてハッチング
が施された領域の凸レンズ部4aは、この開口部の上方
に位置しないために無効な凸レンズ部4aとなる。そし
て、有効な凸レンズ部4aの数は、レンズ集合板4がマ
スク板3に対して多少ずれて配置されたとしてもほとん
ど変化しない。なお、このハッチングが施された領域に
無効となる凸レンズ部4aを設けないようにしたレンズ
集合板4(図示せず)を用いてもよいことは言うまでも
ない。
【0028】上記構成の発光表示体1は、各LEDチッ
プ9からの光が透孔3a内からレンズ集合板4を透過し
て外部に照射される。そして、この際、透過光のほとん
ど又は図3に示した凸レンズ部4aの場合にはその全て
がいずれかの有効な凸レンズ部4aを通ることになり、
これらの各凸レンズ部4aの集光作用によってそれぞれ
同じ特性により集光されるので、集合的にある程度の指
向性が生じる。この指向性は、レンズ集合板4を製造す
る際に凸レンズ部4aの形状を変えることによって、任
意の特性に設定することができる。なお、これら多数の
凸レンズ部4aは、それぞれが入射光を個別に集光する
ものであることと、この入射光の入射角度がそれぞれに
異なることから、単独の凸レンズを用いた場合のように
スポット状の極めて強い指向性を得ることはできない。
しかしながら、このような個別の集光作用であっても、
全体的にはある程度の範囲内に集光させる傾向が生じる
ので、表示装置が必要とする程度の指向性は十分に得る
ことが可能となる。
【0029】本実施例の発光表示体1における指向特性
を図5に示す。ここでは、発光表示体1の正面を0°と
して、それぞれ上下方向及び左右方向の90°の角度範
囲に照射される光量を示している。また、この光量は、
発光表示体1の正面を100%としたときの各角度の相
対的な光量で示している。この図から明らかなように、
本実施例の発光表示体1は、正面の光量が最大となり、
左右及び上下方向に±30°の比較的狭い範囲内に光量
が集中する指向性を示す。
【0030】また、本実施例の発光表示体1は、マスク
板3上に配置するレンズ集合板4の位置が多少ずれたと
しても、有効な凸レンズ部4aの数がほとんど変化しな
いので、各透孔3aと各凸レンズ部4aとの位置合わせ
を考慮することなく、レンズ集合板4をマスク板3上に
配置固定するだけで簡単に組み付け作業を行うことがで
きる。しかも、ドット構成数やドットピッチ又はドット
径の異なる他の発光表示体に対しても、同じレンズ集合
板4を利用することが可能となる。
【0031】さらに、各透孔3aの開口部ごとに単独の
凸レンズ状のレンズ部を配置したとすると、斜め方向の
視認位置に対して突出量の大きい各レンズ部が重なり合
うために表示の明瞭度が低下するおそれが生じるが、本
実施例の各凸レンズ部4aは、レンズ径rが透孔3aの
開口径Rよりも十分に小さいために肉厚が極めて薄くな
るので、斜め方向の視認位置に対しても明瞭な表示を行
うことができる。また、各凸レンズ部4aの肉厚が極め
て薄いことからレンズ集合板4も薄く形成できるので、
このレンズ集合板4を軽量かつ安価に製造することがで
きるようになる。
【0032】なお、本実施例では、発光表示体1ごとに
独立したレンズ集合板4を配設したが、図6に示すよう
に、複数の発光表示体1を並べて使用するような場合に
は、1枚のレンズ集合板4をこれらの発光表示体1の前
面全体に配設して共用するようにしてもよい。また、屋
外用の大型の発光表示装置等では、図7に示すように、
各ドット自体が1個の発光表示体1によって構成される
場合がある。そして、この場合には、各ドットを構成す
る発光表示体1ごとにレンズ集合板4を配設することも
できる。
【0033】図8及び図9は、本発明の第2実施例を示
すものであって、図8は発光表示体の部分組み立て斜視
図、図9は発光表示体の指向特性を示す図である。な
お、図1に示した第1実施例と同様の機能を有する構成
部材には同じ番号を付記して説明を省略する。
【0034】本実施例は、多数の微小な円筒レンズ部を
形成したレンズ集合板を用いる場合について示す。ただ
し、発光表示体自体は、第1実施例と同様にドットマト
リクス方式により8×8ドットの表示を行うものを例示
して説明する。
【0035】本実施例の発光表示体1は、図8に示すよ
うに、表示体基板2上にマスク板3とレンズ集合板5を
重ね合わせて配設したものである。表示体基板2とマス
ク板3は、第1実施例のものと同様の構成である。
【0036】レンズ集合板5は、光を透過する樹脂板の
表面に多数の微小な円筒レンズ部5aを形成したもので
ある。円筒レンズ部5aは、レンズ集合板5の表面から
円筒面状に突出したレンズ部であり、円筒面状の軸方向
がレンズ集合板5の一方の辺と同じ長さを有すると共
に、第1実施例で示した凸レンズ部4aのレンズ径rと
同じ幅を有している。レンズ集合板5の表面には、この
ような円筒レンズ部5aがレンズ径rと同じ間隔で多数
並べて形成されている。なお、この円筒レンズ部5a
も、完全な円筒面状ではなく、所望する指向性を得るた
めに円筒面を歪ませた形状とすることができる。また、
この円筒レンズ部5aは、レンズ集合板5の表面のみな
らず、表裏双方の面又は裏面にのみ形成してもよい。さ
らに、このレンズ集合板5は、樹脂以外の透光性の材質
を用いて形成することも可能である。
【0037】上記レンズ集合板5は、マスク板3上に配
置される。そして、各LEDチップ9からの光は、透孔
3a内からこのレンズ集合板5のいずれかの円筒レンズ
部5aを通過して外部に照射される。円筒レンズ部5a
は、第1実施例の凸レンズ部4aと異なり、長手方向に
は光を集光させず、幅方向にのみ光を集光させるもので
ある。従って、この円筒レンズ部5aは、幅方向が透孔
3aの開口部の上方に位置する場合に有効な集光作用を
行うことができる。また、この円筒レンズ部5aの幅
は、上記レンズ径rと同じであり、透孔3aの開口径R
よりも十分に小さいために、レンズ集合板5がマスク板
3に対して多少ずれて配置されたとしても、有効な円筒
レンズ部5aの数にほとんど変化はない。
【0038】本実施例では、上記円筒レンズ部5aの長
手方向が左右方向に一致するようにレンズ集合板5を配
置している。従って、発光表示体1は、図9に示すよう
に、左右方向に対しては、透孔3a内の透光性樹脂11
から射出された光がそのままレンズ集合板5を透過して
照射され、本来の広い指向性を有することになる。ま
た、上下方向に対しては、各円筒レンズ部5aの集光作
用により、第1実施例の場合と同様に±30°程度の比
較的狭い範囲内に光量が集中する指向性を有する。
【0039】この結果、本実施例の発光表示体1は、左
右方向に広い指向性を有すると共に、上下方向に狭い指
向性を有し、実用上極めて有効なものとなる。即ち、例
えば広いフロア上の人や街路脇のビルの側壁等に設置し
た場合の通行人に対する表示のように左右に広範囲の表
示を行う必要がある発光表示装置に適したものとなる。
また、この発光表示装置を少し高い位置に設置する場合
には、本実施例のように発光表示体1の正面が光量のピ
ークとなる指向特性よりも、上下方向の斜め下方、例え
ば10°〜20°程度に光量のピークが表れるような指
向特性を持たせた方がより実用上適したものとなる。そ
して、レンズ集合板5の製造の際に各円筒レンズ部5a
の形状を調整することにより、このような指向特性を容
易に得ることができる。
【0040】また、第1実施例の場合と同様に、マスク
板3上に配置するレンズ集合板5の位置が多少ずれたと
しても有効な円筒レンズ部5aの数がほとんど変化しな
いので、各透孔3aと各円筒レンズ部5aとの位置合わ
せを考慮することなくレンズ集合板5を容易に組み付け
ることができ、ドット構成数やドットピッチ又はドット
径の異なる他の発光表示体に対しても、同じレンズ集合
板4を利用することが可能となる。しかも、各円筒レン
ズ部5aがレンズ径rと同じ幅で肉厚が薄いことから、
特に指向性の広い左右の視認位置に対する表示が不明瞭
になるようなことがなくなり、レンズ集合板5の厚さも
薄く形成することができることから、軽量かつ安価に製
造することができる。
【0041】なお、上記各実施例の発光表示体1は、レ
ンズ集合板4,5の表面にさらに外光の遮光ルーバ板
(図示せず)を載置することもできる。この場合、レン
ズ集合板4,5の表面の凸レンズ部4aや円筒レンズ部
5aによる凹凸が微小なために、遮光ルーバ板の載置が
簡単になり、屋外用途に好適な構成とすることができ
る。
【0042】また、上記各実施例は、いずれもドットマ
トリクス方式の発光表示体1について説明したが、セグ
メント方式の発光表示体についても同様に本発明を実施
することができる。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の発光表示体によれば、透孔上に位置した多数の凸レン
ズ部や円筒レンズ部が集光作用を発揮し、各透孔から発
する光に指向性を持たせることができるようになるの
で、実用視認位置で明るく明瞭な視認性の良い表示を行
うことができる。しかも、これら凸レンズ部や円筒レン
ズ部の形状を適宜定めることにより任意の指向性を得る
ことができる。
【0044】また、透孔と凸レンズ部や円筒レンズ部と
の位置合わせが不要となるので、マスク板上にレンズ集
合板を配置する際の組み付け作業が極めて簡単に行える
ようになる。しかも、各透孔の形状や数又は配置ピッチ
等が異なる発光表示体に対しても同じレンズ集合板を用
いることができ、このレンズ集合板の汎用性を高めるこ
とができる。さらに、凸レンズ部や円筒レンズ部の肉厚
が薄いため、上下左右の斜め方向の視認位置に対する表
示の明瞭度が損なわれるようなことがなくなり、レンズ
集合板も薄い板状とすることができることから、軽量か
つ安価に製造できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すものであって、発光
表示体の部分組み立て斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例を示すものであって、発光
表示体の部分縦断面図である。
【図3】本発明の第1実施例を示すものであって、レン
ズ集合板の他の例を示す部分拡大斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例を示すものであって、マス
ク板上に位置したレンズ集合板の部分平面図である。
【図5】本発明の第1実施例を示すものであって、発光
表示体の指向特性を示す図である。
【図6】本発明の第1実施例を示すものであって、複数
の発光表示体を用いた発光表示装置の組み立て斜視図で
ある。
【図7】本発明の第1実施例を示すものであって、大型
の発光表示装置に用いるドット部の組み立て斜視図であ
る。
【図8】本発明の第2実施例を示すものであって、発光
表示体の部分組み立て斜視図である。
【図9】本発明の第2実施例を示すものであって、発光
表示体の指向特性を示す図である。
【図10】発光表示体の全体斜視図である。
【図11】発光表示体の基本構成を示す部分縦断面図で
ある。
【図12】従来例を示すものであって、発光表示体の部
分縦断面図である。
【符号の説明】
1 発光表示体 2 表示体基板 3 マスク板 3a 透孔 4 レンズ集合板 4a 凸レンズ部 5 レンズ集合板 5a 円筒レンズ部 9 LEDチップ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示体基板上における複数の表示単位領域
    のそれぞれに1又は2以上の発光素子が配設されると共
    に、各表示単位領域ごとに透孔が設けられたマスク板が
    この表示体基板上に重ね合わせて配置された発光表示体
    において、 ほぼ球面状に突出する凸レンズ部が透孔の開口部の幅の
    5分の1以下の間隔で一方の面又は双方の面に多数形成
    された透光性のレンズ集合板がマスク板上に重ね合わせ
    て配置されたことを特徴とする発光表示体。
  2. 【請求項2】表示体基板上における複数の表示単位領域
    のそれぞれに1又は2以上の発光素子が配設されると共
    に、各表示単位領域ごとに透孔が設けられたマスク板が
    この表示体基板上に重ね合わせて配置された発光表示体
    において、 ほぼ円筒面状に突出する円筒レンズ部が透孔の開口部の
    幅の5分の1以下の間隔で一方の面又は双方の面に多数
    形成された透光性のレンズ集合板がマスク板上に重ね合
    わせて配置されたことを特徴とする発光表示体。
  3. 【請求項3】上記レンズ集合板における凸レンズ部又は
    円筒レンズ部の幅が上記透孔の開口部の幅の10分の1
    以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記
    載の発光表示体
JP23210494A 1994-08-31 1994-08-31 発光表示体 Pending JPH0876698A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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