JPH087641B2 - 光学的並列全加算の方法及びその装置 - Google Patents

光学的並列全加算の方法及びその装置

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JPH087641B2
JPH087641B2 JP19423387A JP19423387A JPH087641B2 JP H087641 B2 JPH087641 B2 JP H087641B2 JP 19423387 A JP19423387 A JP 19423387A JP 19423387 A JP19423387 A JP 19423387A JP H087641 B2 JPH087641 B2 JP H087641B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野] この発明は、配列された大容量のディジタルデータを
光学的に並列に加算処理することにより、桁数の多い大
量の数値データを高速に処理できるようにした光学的並
列全加算の方法及びその装置に関するものである。
「従来の技術」 従来の電子計算機の技術において、大規模に配列され
たディジタルデータの加算は、1要素ずつなされてい
る。すなわち、処理を施される要素数の回数だけ加算を
繰り返すことによって、配列の加算が行われる。
具体的には、第9図によって次のように説明される。
加算される入力データ3a、3bは、記憶装置3に格納され
ている。半導体集積回路からなるプロセッサ1は、入力
データ3aの1要素A(k)(k=1〜n)のみを、デー
タバス2を経て取り込み、その後、入力データ3bの1要
素B(k)のみを、データバス2を経て取り込む。
次に、プロセッサ1は、取り込んだ2つのデータA
(K),B(k)の加算を行い、これらの加算結果S
(k)を、レジスタ1Rから、データバス2を経て、記憶
装置3に書き込む。以上の手順が、1要素の加算結果S
(k)を得るために必要なステップであり、要素数nだ
け繰り返し、加算結果3sを得て、加算は完了する。
「発明が解決しようとする問題点」 ところで、上述した従来の加算の方法と装置において
は、次のような欠点があった。
(1)大容量のデータの加算を行う時、加算されるデー
タを記憶装置3から2回取り込み、加算終了後、記憶装
置3に書き込むという処理を時系列に行うので、データ
の要素数が増加すると、処理に必要な時間は要素数に比
例して長くなる。
(2)半導体集積回路のプロセッサ1、あるいは同プロ
セッサ1内のレジスタ1Rを複数配置することにより、高
速化が図られているが、従来の電子回路の技術では、そ
の数の限界は低い。
(3)半導体集積回路のプロセッサ1と、記憶装置3
は、双方向の通信を行うデータバス2で接続されている
ため、プロセッサ1と記憶装置3の時間的な利用率が低
く、処理の効率が悪い。
本発明は、このような背景の下になされたもので、大
容量の配列データに対して、複数個の要素の加算を同時
に行うことにより、高速な処理が可能で、かつ構成が簡
単な光学的並列全加算の方法及びその装置を提供するこ
とを目的とする。
「問題点を解決するための手段」 上記問題点を解決するために、この発明は、 (1) ディジタルデータの配列を入力し、対応する要
素間で全加算を並列に実行しうるようにした光学的並列
全加算の方法において、 加算された2組の入力データを各要素、各ビット毎の
空間的な光線パターンに変換する過程と、 前記光線パターンに対して、下位ビットから出された
指示信号に従って全加算を行い、和と桁上げのデータを
空間的な光線パターンとして出力する過程と、 全加算の桁上げのデータを一定の遅延をかけた後、指
示信号としてフィードバックする過程と、 全加算の和を読み出す過程と、 データのワード長を回数だけ、前述のすべての過程を
繰り返し実行する過程と、 を有することを特徴とする。
また、 (2) ディジタルデータの配列を入力し、対応する要
素間で全加算を並列に実行しうるようにした光学的並列
全加算の装置において、 加算される2組の入力データを各要素、各ビットの空
間的な光線パターンに変換する光学系と、 前記光線パターンに対して、下位ビットから出された
指示信号に従って全加算を行い、和と桁上げのデータを
空間的な光線パターンとして出力する光入出力全加算器
と、 全加算の桁上げのデータに一定の遅延をかけた後、指
示信号としてフィードバックする光学系ラッチメモリ
と、 入力データと全加算の出力を保存する記憶装置と、 前記の各装置の制御を行う制御装置と、 を有することを特徴とする。
「作用」 上記手段によれば、配列ディジタルデータの加算を多
数の要素に関して、同時に実行することができるので、
加算に必要な時間は大幅に減少する。
すなわち、光線パターンを活用することにより、デー
タの伝送および加算を空間的に平行して実行するので、
簡単な構成で加算の高速化が実現できる。
「実例例」 以下、図面を参照して、この発明の実施例を説明する
が、それに先立ち、この発明による加算方法の原理を説
明する。
発明の原理 第1図により本発明による全加算の方法を説明する。
ここでは、5つの全加算器FA0〜FA4を配置し、5つの要
素(5ワード)を並列に処理する場合を例として説明す
る。なお、1ワード長は、8ビットであるものとする。
第1図においては、2つの入力データの配列を(ai
,bi)と表現し、全加算の和をsi、桁上げをci
と表現している。ここで、iは第iワードを意味し、
は第ビットを意味する。加算の手順は次の通りであ
る。なお、すべての全加算器FA0〜FA4と、ラッチメモリ
LA0〜LA4は、同時に動作する。
ステップ1:ラッチメモリLM0〜LM4にリセット信号Rを
入力して、ラッチメモリLA0〜LA4の出力(指示信号)
c′を“0"にする。
ステップ2:入力データai,biと、ラッチメモリLMi
の出力c′と全加算器FAiに入力する。全加算器FAiから
の全加算の和siを、図示せぬ記憶装置に格納し、桁上
げciをラッチメモリLMiに入力する。なお、ラッチメ
モリLMiは、同期信号CKにより制御され、1周期前の入
力を指示信号c′として出力する。また、それぞれのラ
ッチメモリLA0〜LA4と全加算器FA0〜FA4は、並列的に、
かつ同時に動作する。
ステップ3〜ステップ9:ステップjにおいては、入力
データをaij−2,bij−2、cij−2とし、和をsi
−2として、ステップ2と同様の処理を実行する。
以上の手順が終了したとき、5ワード、8ビットの加
算は完了しており、和の配列は記憶装置に格納されてい
る。
上の説明では、説明の便宜上、データ容量を5ワード
と小さくしたが、実際には、全加算器は2次元に配置さ
れ、ワード長も任意の長さになることができる。
実施例1 第2図は、本発明の実施例1の構成を示す図である。
実施例1は主として、加算されるデータを光2値情報
化する透過型空間光変調器12a、12bと、全加算処理を行
う光電子回路7と、桁上げの結果を指示信号c′として
フィードバックするラッチメモリ8と、加算結果の光電
気変換のためのフォトディテクタ・アレイ17aと、記憶
装置5と、制御装置6とから構成される。
これらにつき、順次、説明する。
光学的、電子的、あるいは磁気的な記憶装置5に格納
されている、加算されるべきデータの配列は、透過型空
間光変調器12a、12bにより、2次元の光透過率の大小に
変調される。すなわち、透過型空間光変調器12a,12bの
背後にそれぞれ配置されたランプ10a、10bと、レンズ系
11a,11bと、同変調器12a,12bの前方に配置された偏光板
13a、13bとからなる光学構造により、加算されるデータ
a,bは、光強度で表現される配列となる。光が強い状態
を“1"とみなし、光が弱い状態を“0"とみなす。また、
偏光板13aと、偏光板13bとは、その偏光方向が互いに直
交するように配列されており、加算されるデータa,bは
偏光により区別される。
次に、加算される2種類の光情報は、それぞれ、ハー
フミラー14aを経由し、あるいは、ミラー15a、ハーフミ
ラー14aを経て、偏光板13cにより2種類の配列に分離さ
れ、光電子回路7へ入射する。偏光板13cは、光電子回
路7の各画素に対応して、上下の半分ずつの面積で偏光
方向が直交する画素を配置した形になっているので、光
電子回路7の入力用フォトディテクタ・アレイは、それ
ぞれ2種類のうちの一方のデータしか検出しない。
第3図に、光電子回路7の1画素分の回路図を示す。
入力光a,bは、一対のフォトトランジスタ21a,21bからな
る入力部21により、電気信号へ変換される。一方、1周
期前の桁上げ信号に相当する指示信号c′は、フォトト
ランジスタ25aを有する指示入力部25で電気信号に変換
される。
その後、回路中の論理ゲートから桁上げcと和sが得
られる。すなわち、2つの入力データa,bと、指示信号
c′とを用いて、桁上げcの演算に必要な論理は、次の
論理式で表される。
c=c′・(・b+a・+a・b)+′・(a+
b) 符号化部22と桁上げ演算部23は、この論理式を実行す
るものであり、符号化部22は、4つのゲート回路22a〜2
2dから構成され、桁上げ演算部23は、3つのゲート回路
23a〜23cから構成されている。
一方、和sの演算に必要な論理は、次の式で表現され
る。
s=c′・(・+a・b)+′・(・b+a
・) 符号化部22と和演算部24は、この論理式を実行するもの
であり、和演算部24は、5つのゲート回路24a〜24eから
構成されている。
これらの桁上げ及び和の演算結果は、それぞれ出力部
26の発光素子、たとえばレーザダイオード26a,26bによ
り電気光変換され、桁上げc、および和sとして出力さ
れる。この場合、桁上げc出力用のレーザダイオード26
aと、和s出力用のレーザダイオード26bとは発振周波数
が異なり、これにより、両者が区別されるようになって
いる。
再び、第2図に戻り、光電子回路7から出力された演
算結果のうち、和sの出力光は、ダイクロイック・ミラ
ー16を透過して、フォトディテクタ・アレイ17aに入射
し、電気信号に変換された後、記憶装置5に格納され
る。また、桁上げcの出力光は、ダイクロイック・ミラ
ー16で直角に反射し、ラッチメモリ8へ入射する。ここ
で、ダイクロイック・ミラー16は、たとえば、波長の短
い光を透過し、波長の長い光を反射することにより、両
者を分離するものである。
上記ラッチメモリ8は、たとえば、並列接続された一
対のフォトトランジスタの両端に、レーザダイオード
と、電界効果トランジスタとを直列に接続したものを、
画素ごとに配列した構成を有し、一方のトランジスタに
入射した光によりレーザダイオードが駆動されて光を出
力すると、これが他方のフォトトランジスタに入射して
自己保持されるようになっている。また、電界効果トラ
ンジスタをオフすることにより、メモリをクリアするこ
とができる。
上述した電界効果トランジスタを、制御装置6からの
同期信号にしたがって、オン/オフ制御することによ
り、ラッチメモリ8は、1周期遅れで桁上げ信号cを出
力する。この信号cは、指示信号c′として、再びダイ
クロイック・ミラー16で直角に反射され、光電子回路7
の指示入力部25に入射し、電気的な指示信号c′とな
る。以上により、各ワードの1ビット分の全加算が終了
する。すなわち、第2図に示す装置は、第1図のものと
等価な機能を有している。
前述の処理を必要な回数(1ワードがbビットで構成
されるならば、b+1回)繰り返すと、並列全加算は完
了する。これらの一連の動作は、制御装置6からの同期
信号により遂行される。
なお、この実施例では、和sの出力光と桁上げcの出
力光は、発振波長の異なるレーザダイオード26a,26bを
用いて出力し、ダイクロイック・ミラー16により分離し
たが、他に偏光の異なるレーザ光を出力し、偏光ビーム
・スプリッターにより分離することも可能である。
実施例2 第4図は、実施例2の加算の方法を示す図であり、第
5図は、実施例2の加算の装置を示す図である。
はじめに、第4図を用いて、実施例2の全加算の方法
を説明する。
第4図中、(a)は1ビット分下位のビットからの桁
上げ信号、すなわち指示信号c′であり、(b)、
(c)は2種類の入力データ(a,b)を変換して形成し
た光線パターンPa,Pb、(d)は入力データ(a,b)の符
号化光パターンPc、(e)は桁上げ演算用マスク51,61
(第8図参照)、(f)は桁上げの結果、(g)は和演
算用マスク52,62(第8図参照)、(h)は和の結果、
(i)は桁上げと和の結果c,sを2進数の数値で示した
ものである。
2種類の入力データ(a,b)は、まず、それぞれ、画
素の左右あるいは上下の半分ずつが異なる光学特性をも
つ光線パターンPa,Pbに変調される。ここでは、具体的
には透過率の大小を用いる。第4図の(b)に示される
ように、入力データaは、“0"のとき左が明るく、“1"
のとき右が明るいパターンPaに変換される。同様に、同
図の(c)に示されるように、入力データbは、“0"の
とき上が明るく、“1"のとき下が明るいパターンPbに変
換される。
上で得られた2つの光線パターンPa,Pbを重ね合わせ
ることにより、同図(d)に示す符号化光パターンPcが
得られる。この符号化光パターンPcに、同図(e)に示
す桁上げ演算用のマスク51,61を重ねると、同図(f)
に示す桁上げcを得ることができ、符号化光パターンPc
に、同図(g)に示す和演算用マスク52,62を重ね合わ
せると、同図(h)に示す和sを得ることができる。
すなわち、指示信号c′=0のときは、符号化光パタ
ーンPcと演算用マスク51,52とを重ね合わせることによ
り、一方、指示信号c′=1のときは、同符号化光パタ
ーンPcと演算用マスク61,62と重ね合わせることによ
り、次の式で表される論理演算が行われ、桁上げcと和
sとを得ることができる。
指示信号c′=0のとき、 桁上げc=a AND b(論理積), 和 s=a NOR b(排他的論理和), 指示信号c′=1のとき、 桁上げc=a OR b(論理和), 和 s=a EQV b(一致) ここで、桁上げcと和sの出力は、4つに仕切られた区
画の内の、いずれか1つが明るいときを“1"とし、明る
い区画が1つも存在しないときを“0"とする。
次に、第5図を参照して、実施例2の構成と動作を説
明を行う。
実施例2は、主として、次の構成要素から構成されて
いる。すなわち、レーザダイオード・アレイ30a,30bか
らなり、入力データa,bを光信号に変換する入力部30
と、入力データa,bの符号化を行う反射型空間光変調器3
1a,31bからなる符号化部31と、符号化された光パターン
Pcから、桁上げcと和sとを求めるための演算を行う透
過型空間光変調器33と、和sの光信号を電気信号に変換
するフォトディデクタ・アレイ17bと、桁上げcに一定
の遅延をかけつつ、第4図(e),(g)に示すマスク
51,52,61,62に対応する光線パターン(以下、指示信号
光パターンPdという)を生成する反射型空間光変調器31
c,31dと、レーザ光源32a,32bと、記憶装置5aと、制御装
置6とから構成されている。
入力データ(a,b)は、電子系の記憶装置5aに格納さ
れており、一対のレーザダイオード・アレイ30a,30bに
よって、光強度で区別される2次元データに変換され、
符号化部31へ入射される。
次に、符号化部31の説明を行う。入力部30からの光線
は、反射型空間光変調器31a,31bへそれぞれ入射する。
反射型空間光変調器31a,31bには、例えば、液晶ライト
バルブを使用することができる。
第4図(b)、(c)に示したパターンPa,Pbを得る
ため、反射型空間変調器31aでは、各画素を左右に2分
し、互いに直交するように偏光板を配置する一方、反射
型空間光変調器31bでは、各画素を上下に2分し、互い
に直交するように偏光板を配置した。
第6図に、反射型光空間変調器31aで使用した液晶ラ
イトバルブの構成を示す。
ガラス基板40a,40bの間に、透明電極41a、光導電膜4
2、誘電体ミラー43、偏光膜44a、ツイスト・ネマティッ
ク液晶45、透明電極41bを積層し、さらに、ガラス基板4
0bに、画素を左右に2分する形状の偏光膜44bを製膜し
て作成した。すなわち、各画素の左半分が水平偏光、右
半分が垂直偏光性を有する偏光膜44bを形成した。
この液晶ライトバルブにより、入力データaを第4図
(b)に示すパターンPaへ変換することができる。たと
えば、入力データaが“1"(明)の画素では、光導電膜
42が導電状態となり、ツイスト・ネマティック液晶45に
電圧がかかるので、施光性を持たない状態になる。この
状態で、偏光膜44bの画素の左半分を通って水平偏光と
された光が液晶45に入射すると、この光は、垂直偏光特
性をもつ偏光膜44aで遮断され、誘電体ミラー43に到達
しない。一方、偏光膜44bの画素の右半分を通って垂直
偏光とされた光は、偏光膜44aを通過して、誘電体ミラ
ー43で反射される。よって、入力データaが“1"の画素
では、右半分が暗く、右半分が明るい光線パターンPaが
得られる。これとは逆に、入力データaが“0"(暗)の
画素では、液晶45への入射光の偏光面が90度回転するた
めに、左半分が明るく、右半分が暗い光線パターンPaが
得られる。なお、上の説明から明らかなように、光線パ
ターンPaの各画素の左半分は水平偏光、右半分は垂直偏
光と、画素の左右で偏光面が異なっている。また、光線
パターンPbについても、ほぼ同様にパターンが形成され
る。
再び、第5図に戻り、レーザ光源32aから放射された
光は、レンズ系11cにより平行光線になる。この光線
は、ハーフミラー14bを経て、反射型空間変調器31aで、
入力データaに対応して、画素の左右で異なる偏光を持
つ光線パターンPaに変調される。この光線パターンPa
は、ハーフミラー14b、14cで反射され、反射型空間光変
調器31bに入射し、入力データbによる変調を受け、そ
の反射光は、画素の4分の1だけが明るい、第4図
(d)で示される符号化光パターンPcになり、演算及び
出力部35へ送られる。
以下、演算及び出力部35の説明を行う。
透過型空間光変調器33へは、上述した反射型空間光変調
器31bから出力された符号化光パターンPcが、ハーフミ
ラー14cを透過して入射するとともに、指示信号光パタ
ーンPdが、ハーフミラー14cで反射して入射する。
透過型空間光変調器33は、たとえば、2枚のガラス基
板の間に、偏光膜と、透明電極と、アモルファスSiC光
導電膜と、ツイスト・ネマティック液晶と、偏光膜とを
積層した構造の液晶ライトバルブからなり、透過特性に
しきい値をもち、第7図に示される様な光の入出力特性
を有している。すなわち、符号化光パターンPcと指示信
号光パターンPdのいずれか一方が明るいだけでは、入力
しきい値を越えず、したがって、出力光はないが、これ
ら双方が明るい部分では、入力光が透過して出力光が存
在する。
さらに説明すると、符号化光パターンPcは、第4図
(d)のパターンに変調されており、その強度は、第7
図中に示される入力しきい値よりわずかに小さい。ま
た、指示信号光パターンPdは、第4図(e)、(g)に
示すパターンに変調されており、その強度は、符号化光
パターンPcと同様に、入力しきい値よりわずかに小さ
い。これらの符号化光パターンPcと指示信号光パターン
Pdが、同時に、かつ、各画素を一致させて、透過型空間
光変調器33に入射すると、いずれの光パターンも入力が
存在する区画だけが、光を出力する。この動作は、第4
図において、桁上げcと和sの信号を得る場合に、符号
化パターンPcにマスク51,52,61,62を重ねる動作と等価
である。
上述した符号化光パターンPcと指示信号光パターンPd
の、画素ごとの重ね合わせは、次のように行われる。ま
ず、符号化部31において、1組の入力データ(a,b)に
対して、2つの同一の符号化光パターンPcが形成され、
これらが上下2画素として配列される(第4図では、そ
の一方のみを示した)。この2画素1要素の符号化光パ
ターンPcは、透過型空間光変調器33に入射される。一
方、指示信号光パターンPdは、第8図(b),(d)に
示すように、桁上げと和のマスクパターン51,52、また
は61,62が縦方向に配列された2画素を単位として構成
され、これらが透過型空間光変調器33に入射されて、符
号化光パターンPcの各画素と重ね合わされる。
透過型空間光変調器33から出力された和の信号光s
は、ハーフミラー14eを透過して、フォトディテクタ・
アレイ17bへ入射し、光電気変換されて記憶装置5aへ格
納される。一方、桁上げの信号cは、ハーフミラー14e
で反射された後、ハーフミラー14fで再び反射され、反
射型空間光変調器31cへ入射するとともに、ハーフミラ
ー14fを透過し、ミラー15eで反射されて反射型空間光変
調器31dへ入射する。なお、和の信号光sと、桁上げ信
号光cとの分離は、これらが上下に1画素分ずれている
ことから、空間的に行われる。また、反射型空間光変調
器31c,31dには、例えば、メモリ機能を有する液晶ライ
トバルブを使用することができる。具体的には、第6図
に示す反射型空間光変調器31aとほぼ同様の構成を有
し、そのツイスト・ネマティック液晶45を強誘電性液晶
に置き換えた形の液晶ライトバルブを使用すればよい。
次に、演算及び出力部35のうち、指示信号c′から指
示信号光パターンPdを生成する部分の説明を行う。
下位からの桁上げ、つまり指示信号c′が“0"である
画素に関しては、反射型空間光変調器31cによって指示
信号光パターンPdが生成され、指示信号c′が“1"であ
る画素については、反射型空間光変調器31dによって、
指示信号光パターンPdが生成されるようになっている。
以下、これらにつき説明する。
反射型空間光変調器31cには、背面(第5図における
左側)から光の照射がないと、その画素の正面(第5図
の右側)は反射的になり、背面から光の照射があると、
その画素の正面は吸収的になる、反転型を使用した。こ
れに対して、反射型空間光変調器31dには、背面から光
の照射がないと、その画素の正面は吸収的になり、背面
から光の照射があると、その画素の正面は反射的にな
る、非反転型を使用した。
さらに、反射型空間光変調器31cの正面には、第8図
(a)に示すマスク50を貼り付けた。第8図(b)は、
このマスク50の1要素(2画素)51,52を示すものであ
り、これは、第4図(e),(g)に示すマスクの内、
指示信号c′=0に対応する指示信号光パターンPdを形
成するためのマスクパターンである。反射型空間光変調
器31cは、背面から光の照射がない場合、指示信号光パ
ターンPdを生成し、背面からの光の照射がある場合、同
パターンPdを生成しない。
一方、反射型空間光変調器31dの正面には、第8図
(c)に示すマスク60を貼り付けた。第8図(d)は、
このマスク60の1要素(2画素)61,62を示すものであ
り、これは、第4図(e),(g)に示すマスクの内、
指示信号c′=1に対応する指示信号光パターンPdを形
成するためのマスクパターンである。反射型空間光変調
器31dは、背面からの光の照射がない場合、指示信号光
パターンPdを生成せず、背面から光の照射がある場合、
指示信号光パターンPdを生成する。
要するに、指示信号c′が“0"である要素に対する指
示信号光パターンPdは、反射型空間光変調器31cで生成
され、指示信号c′が“1"である要素に対する指示信号
光パターンPdは、反射型空間光変調器31dで生成され
る。
この場合、指示信号光パターンPdの光源は、レーザ光
源32bとレンズ系11dであり、光線はハーフミラー14gで
反射して反射型空間光変調器31cに入射するとともに、
ハーフミラー14gを透過し、ミラー15bで反射して反射型
空間光変調器31dに入射する。
反射型空間光変調器31c、31dで生成された指示信号光
パターンPdは、ミラー15cとハーフミラー14hにより合成
された後、ミラー15dとハーフミラー14cを経て、しきい
値特性を有する透過型空間光変調器33へ入射し、前述し
た符号化光パターンPcと重ね合わされて、加算が遂行さ
れる。
以上述べた様にして、実施例2による全加算が実行さ
れる。この所を必要な回数(1ワードがbビットで構成
されるならば、b+1回)繰り返すと、並列全加算は終
了する。
なお、レーザダイオード・アレイ30a、30bと、レーザ
光線32a、32bと、反射型空間光変調器31c,31dと、フォ
トディテクタ・アレイ17bと、記憶装置5aは、制御装置
6からの同期信号で制御されている。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明は、配列されたディジ
タルデータの全加算を、対応する要素間で並列に実行す
ることができる。
従来の計算機のように、加算を実行するレジスタが、
1個あるいは数個搭載されているプロセッサと異なり、
平面的に極めて多数の全加算器を搭載しているため、並
列に、かつ高速に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明における全加算器の配置とデータの流
れを示す図、 第2図は、実施例1の構成を示す図、 第3図は、実施例1における光電子回路の構成を示す
図、 第4図は、実施例2における全加算の方法を示す図、 第5図は、実施例2の構成を示す図、 第6図は、実施例2における反射型空間光変調器31aの
構造と入力のパターン化の方法を示す図、 第7図は、実施例2における透過型空間光変調器33の入
出力特性を示す図、 第8図は、実施例2における指示信号光パターンPd生成
のためのパターンを示す図、 第9図は、従来の加算器の系を示す図である。 1……半導体集積回路のプロセッサ、 1R……レジスタ、2……データバス、 3……電子系記憶装置、3a〜3b……入力データ、3s……
全加算結果、 5,5a……記憶装置、6……制御装置、 7……光電子回路、8……ラッチメモリ、 10a〜10b……ランプ、 11a〜11d……レンズ系、 12a〜12b……透過型空間光変調器、 13a〜13c……偏光板、 14a〜14h……ハーフミラー、 15a〜15e……ミラー、 16……ダイクロイック・ミラー、 17a〜17b……フォトディテクタ・アレイ、 21、30……入力部、22、31……符号化部、 23……桁上げ演算部、24……和演算部、 25……指示入力部、26……出力部、 30a〜30b……レーザダイオード・アレイ、 31a〜31b……反射型空間光変調器、 31c〜31d……反射型空間光変調器(ラッチメモリの機能
をもつ) 33……透過型空間光変調器、 35……演算及び出力部、 40a〜40b……ガラス基板、 40a〜41b……透明電極、42……光導電膜、 43……誘導体ミラー、44a〜44b……偏光膜、 45……ツイスト・ネマティク液晶、 FA0〜FA4……全加算器、 LM0〜LM4……ラッチメモリ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディジタルデータの配列を入力し、対応す
    る要素間で全加算を並列に実行しうるようにした光学的
    並列全加算の方法において、 加算される2組の入力データを各要素、各ビット毎の空
    間的な光線パターンに変換する過程と、 前記光線パターンに対して、下位ビットから出された指
    示信号に従って全加算を行い、和と桁上げのデータを空
    間的な光線パターンとして出力する過程と、 全加算の桁上げのデータを一定の遅延をかけた後、指示
    信号としてフィードバックする過程と、 全加算の和を読み出す過程と、 データのワード長の回数だけ、前述のすべての過程を繰
    り返し実行する過程と、 を有することを特徴とする光学的並列全加算の方法。
  2. 【請求項2】ディジタルデータの配列を入力し、対応す
    る要素間で全加算を並列に実行しうるようにした光学的
    並列全加算の装置において、 加算される2組の入力データを各要素、各ビットの空間
    的な光線パターンに変換する光学系と、 前記光線パターンに対して、下位ビットから出された指
    示信号に従って全加算を行い、和と桁上げのデータを空
    間的な光線パターンとして出力する光入出力全加算器
    と、 全加算の桁上げのデータに一定の遅延をかけた後、指
    示信号としてフイードバックする光学系ラッチメモリ
    と、 入力データと全加算の出力を保存する記憶装置と、 前記の各装置の制御を行う制御装置と、 を有することを特徴とする光学的並列全加算の装置。
  3. 【請求項3】前記光入出力全加算器は、光電気変換素子
    と、全加算論理回路と、電気光変換素子とを2次元に配
    列した光電子回路であることを特徴とする特許請求の範
    囲第2項記載の光学的並列全加算の装置。
  4. 【請求項4】前記光入出力全加算器は、各要素毎に2値
    2入力の光線パターンを、別の光線パターンに符号化
    し、該符号化された光線パターンと指示信号光パターン
    とから和の桁上げのデータを形成する空間光変調器であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の光学的
    並列全加算の装置。
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