JPH0876186A - 分割測光素子及びこれを用いた露出制御装置 - Google Patents

分割測光素子及びこれを用いた露出制御装置

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JPH0876186A
JPH0876186A JP6208892A JP20889294A JPH0876186A JP H0876186 A JPH0876186 A JP H0876186A JP 6208892 A JP6208892 A JP 6208892A JP 20889294 A JP20889294 A JP 20889294A JP H0876186 A JPH0876186 A JP H0876186A
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JP
Japan
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photometric
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peripheral
subject
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JP6208892A
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English (en)
Inventor
Fumio Ishihara
史生 石原
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Exposure Control For Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 2分割測光方式を用いながらも、主要被写体
の輝度値を高い確率で正確に検出することができる分割
測光素子と、この分割測光素子を用いて主要被写体に適
正露出を与えることができるようにした露出制御装置を
提供する。 【構成】 分割測光素子32は、1.9mm×2.5m
mのシリコンフォトダイオードからなり、中央部測光素
子32aと周辺部測光素子32bとから構成されてい
る。中央部測光素子32aは、上底が0.2mm、下底
が0.5mm、高さが0.4mmの台形状に形成され、
上底部が被写体画面35の下辺から1.1mmの高さに
位置するように配置される。周辺部測光素子32bの上
方部は、被写体画面35の上辺よりも0.3mm短く形
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被写体画面を中央部と
周辺部とに分割して被写体輝度を検出する測光素子と、
この測光素子により検出された被写体輝度に基づいて露
出制御を行う露出制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カメラに用いられる露出制御装置には、
その測光方式によって多種多様のものがあるが、最近で
はマルチパターン測光方式を採用した露出制御装置が増
えている。このマルチパターン測光方式は、被写体画面
を複数の測光エリアに分割して被写体輝度を測定するも
ので、この方式を用いた露出制御装置では、各測光エリ
ア間の輝度差や輝度分布パターンに基づいて主要被写体
の位置を推測するとともに、主要被写体が位置している
測光エリアの輝度値に基づいて主要被写体が適正露光量
となるように露出制御を行うようにしている。
【0003】マルチパターン測光における被写体画面の
分割数や、分割された個々の測光エリアのパターンは様
々である。一般にマルチパターン測光方式では、測光エ
リアの分割数を増やし、各部分からの輝度値を適宜に考
慮して露光量を算出する方が良好な露出制御を行う上で
有利であるが、測光部の構造が複雑化してコストアップ
の原因になる。そこで、人物等の主要被写体が被写体画
面の中央部に位置する確率が極めて高いことから、被写
体画面の中央部分を測光する中央部測光素子と、被写体
画面の周辺部を測光する周辺部測光素子とを用いた2分
割測光方式を採用したカメラが種々知られている。この
2分割測光方式を採用すると、露出制御で最も問題とな
りやすい逆光シーンの判別を行うことが可能となり、順
光,逆光いずれのシーンでもほぼ満足できる撮影結果を
得ることができる。また、コスト負担もそれほど大きく
ないから、普及型のカメラに用いて好適である。
【0004】一方、室内撮影や夜間撮影だけでなく、例
えば昼光下の逆光シーンであっても撮影可能となるよう
に、ストロボ装置を内蔵するカメラが知られている。ス
トロボ装置は、ストロボ放電管の発光により投光された
ストロボ光を被写体に向けて照射し、被写体輝度の不足
分を補うようにするものである。このようなストロボ装
置を内蔵するカメラにおいては、上述の露出制御装置と
ストロボ装置とを連携させて露光量が制御されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし2分割測光方式
では、特に逆光シーンでの露出制御に際しては、中央部
測光素子から得られた輝度値が大きな影響力をもつた
め、中央部測光素子の形状や大きさを適切なものにして
おく必要がある。例えば、中央部測光素子を小さくし過
ぎた場合には、これが主要被写体から外れやすくなって
主要被写体以外の部分を測光してしまい、逆に中央部測
光素子を大きくし過ぎた場合には、背景の一部など、主
要被写体以外からの光をも測光する結果となり、いずれ
にせよ適正露出が得にくくなる。
【0006】また逆光シーンでの露出制御に際しては、
周辺部測光素子の輝度値に基づいて露出値が決定され、
主要被写体部分の不足光量分をストロボ光によって補う
ようにするのが一般的である。ところが、被写体画面内
に天空部を多く取り入れた強逆光シーンにおいては、こ
の強い光の影響によって測光値は不当に高輝度と認識さ
れてしまい、全体にアンダー露出になりやすいばかり
か、高輝度開放絞りが小絞りとなることによる制約か
ら、ストロボをフル発光させても主要被写体の不足光量
を補うことができず、結果として主要被写体の露光量を
適正量にまで補いきれなくなることがある。また順光シ
ーンの場合は、天空部の強い光の影響をうけることはな
いが、反射率の高い色、例えば白色の服を着用した人物
を主要被写体とした時には、中央部測光素子の輝度値は
実際値よりも大きな値に検出され、結果としてアンダー
露出になるという問題がある。
【0007】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
で、2分割測光方式を用いながらも、主要被写体の輝度
値を高い確率で正確に検出することができる分割測光素
子と、この分割測光素子を用いて主要被写体に適正露出
を与えることができるようにした露出制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の分割測光素子は、被写体画面の中央部を測
光する中央部測光素子の形状を台形状にするとともに、
周辺部を測光する中央部測光素子の上方部に不感帯域を
形成したものである。また中央部測光素子の大きさは、
上底及び下底を被写体画面の横幅の8%長及び20%
長、高さを被写体画面の長さの20%長とするのがよ
く、上底部が被写体画面の下辺から50〜60%の高さ
に位置するように中央部測光素子を配置するのがよい。
さらに、周辺部測光素子の不感帯域は、被写体画面の長
さの上方部15%長の領域とするのがよい。
【0009】また、本発明の露出制御装置は、被写体画
面の中央部を測光する台形状の中央部測光素子と、被写
体画面の周辺部を測光するとともに上方部に不感帯域が
形成された周辺部測光素子とを設け、中央部測光素子か
ら得られた輝度値Aが周辺部測光素子から得られた輝度
値Bよりも所定レベル以下であるときには逆光シーンで
あると判定し、予めメモリに書き込まれた補正係数βを
読み出し、 M = log2 {β2A +(1−β)2B } で求められる露光量Mで露出制御を行うようにするもの
である。また補正係数βは、順光シーンにおいては、0
≦β≦0.2の範囲内、逆光シーンにおいては、0.6
5≦β≦0.75の範囲内の値にするのがよい。
【0010】
【実施例】図5は、本発明の露出制御装置を備えたカメ
ラの一例を示すものである。カメラ10には前面に撮影
レンズ11、ストロボ発光部12、被写体距離計測用の
投光窓13及び受光窓14、被写体輝度検出用の測光窓
15、ファインダー対物窓16が、上面にメインスイッ
チ17、シャッターボタン18が、さらに背面にファイ
ンダー接眼窓19がそれぞれ設けられている。メインス
イッチ17をオンにすると、各回路ユニットに電源が供
給されて撮影待機状態となる。以後、ファインダー接眼
窓19から被写体を覗いてシャッターボタン18を半押
しすると、自動的にピント合わせ及び測光が行われ、引
続きシャッターボタン18を押し込むと撮影が行われ
る。
【0011】図2は、本発明の露出制御装置の構成を示
すものである。露出制御装置20は、測光部21,露光
量算出部22,露出制御部23,ストロボ駆動制御部2
4,E2 PROM25,及びコントローラ26から構成
されている。測光部21は、レンズ31と分割測光素子
32とからなり、図3に示すように、主要被写体33を
含む被写体画面35内を中央測光エリア35aと周辺測
光エリア35bとの2つのエリアに分割して各エリア内
の輝度値を測定する。分割測光素子32は、1.9mm
×2.5mmのシリコンフォトダイオードからなり、図
1に示すように、中央測光エリア35a内の輝度値を検
出する中央部測光素子32aと、周辺測光エリア35b
内の輝度値を検出する周辺部測光素子32bとから構成
されている。
【0012】中央部測光素子32aは、台形状に形成さ
れ、分割測光素子32の中央部に配置されている。この
中央部測光素子32aの形状は、人物を主要被写体とし
た約3000画面の被写体像を実際に取得した結果に基
づいて決定されたものであり、各被写体画面内において
主要被写体部分、特に顔から胸にかけた部分が位置する
確率の最も高かった領域の形状である。この中央部測光
素子32aは、上底が被写体画面の横幅の8%長、下底
が同20%長、高さが被写体画面の長さの20%長の大
きさとするのが好ましく、上底部が被写体画面の下辺か
ら50〜60%高に位置するように配置するのが好まし
い。なお本実施例においては、上底を0.2mm、下底
を0.5mm、高さを0.4mmとし、上底部が被写体
画面35の下辺部から1.1mmの高さに位置するよう
に配置した。
【0013】周辺部測光素子32bは、中央部測光素子
32aの両側面部及び上面部を囲むように形成され、中
央部測光素子32aと接することがないように、境界部
を分離して形成されている。また周辺部測光素子32b
の上方部は、被写体画面の上方部15%長程度の領域の
光を受光しないように形成するのが好ましく、本実施例
においては、被写体画面35よりも0.3mm短くなる
ように形成した。
【0014】コントローラ26は、測光部21の測光値
に応じて中央測光エリア35a及び周辺測光エリア35
bの各輝度値を求めるとともに、得られた輝度値に基づ
いて撮影シーンが順光あるいは逆光のいずれであるかを
判別する。
【0015】露光量算出部22は、各測光エリア35
a,35b内の輝度値に基づいて、露出値設定用の露光
量を算出する。露出値設定用の露光量Mは、式 M = log2 {β2A +(1−β)2B } により算出される。なお、式中Aは中央測光エリア35
a内の輝度値、Bは周辺測光エリア35b内の輝度値、
βは補正係数を表す。また補正係数βは、順光あるいは
逆光の撮影シーンごとに予め設定されており、各値がE
2 PROM25に書き込まれている。
【0016】露出値設定用の露光量Mは被写体画面35
内の重み付け露光量であり、補正係数βは中央測光エリ
ア35a内の輝度値の“重要度”を表している。露出値
は、順光シーンにおいては被写体画面全体の平均露光
量、逆光シーンにおいては高輝度の背景部の露光量に応
じて設定されるのが一般的である。順光シーンにおいて
は、主要被写体部分と背景部分との輝度差があまりない
ので、露出値を設定するための露光量Mは、被写体画面
35全体に占める割合の大きな背景部分の輝度値、すな
わち周辺測光エリア35b内の輝度値に重点が置かれた
値にするのがよい。したがって、補正係数βは小さな値
に設定されればよく、0≦β≦0.2の範囲内の値とす
るのが好ましい。また逆光シーンにおいては、露光量M
は背景部分の強い光の影響を抑え、全体に低輝度適性に
なるほうが望ましいので、主要被写体部分の輝度値、す
なわち中央測光エリア35a内の輝度値に重点が置かれ
た値にするのがよい。したがって、補正係数βは大きな
値に設定されればよく、0.65≦β≦0.75の範囲
内の値とするのが好ましい。なお、本実施例において
は、順光シーンにおける補正係数βの値を「0.187
5」に、また逆光シーンにおける補正係数βの値を
「0.6875」に設定した。
【0017】露出制御部23は、露光量算出部22で算
出された露光量Mに基づいて、撮影レンズ11の背後に
設けられたプログラムシャッター36の開放量と開放時
間とを調節し、写真フイルム37への露光量が適正量と
なるように露出制御を行う。また、ストロボ駆動制御部
24は、露出制御部23で設定された露出値に応じてて
主要被写体33部分の露光量が適正量となるようにスト
ロボ装置39の発光タイミング及び発光量を調節する。
【0018】以上のように構成された露出制御装置の作
用について説明する。カメラ10のメインスイッチ17
をオンにすると、各回路ユニットに電源が供給されて撮
影待機状態となる。そして、ファインダー接眼窓19か
ら被写体を覗いてシャッターボタン18を半押しする
と、露出制御装置20が作動を開始し、主要被写体33
が適正露光量となるように、露出制御が行われる。
【0019】露出制御は、図4に示すフローに従って行
われる。まず、測光部21が被写体画面35を中央測光
エリア35aと周辺測光エリア35bとに分割して測光
し、各測光エリア35a,35b内の測光値をコントロ
ーラ26に送出する。この際、中央部測光素子32aが
台形状に形成され、被写体画面35内に位置決めされた
主要被写体33の顔から胸にかけた部分と一致するよう
に配置されているので、背景部の輝度値に影響されるこ
となく、主要被写体33部分の輝度値をほぼ正確に測定
することができる。また、周辺部測光素子32bの上方
部が被写体画面35よりも15%長短く形成されている
ので、天空部の強い光の入光を抑え、背景部の適正な輝
度値が検出される。
【0020】コントローラ26は、入力した測光値に基
づいて各測光エリア35a,35b内の輝度値A,Bを
求めるとともに、得られた輝度値A,Bに基づいて撮影
シーンが順光あるいは逆光のいずれであるかを判別す
る。撮影シーンの判別は、中央部の輝度値Aに規定値δ
を加算した値と周辺部の輝度値Bとの比較により行われ
る。コントローラ26は、輝度値Aに規定値δを加算し
た値よりも輝度値Bの方が小さい時には順光シーン、輝
度値Bの方が大きい時には逆光シーンであると判別す
る。なお、規定値δは逆光判断レベル値であり、3.0
以下の値で任意に設定されている。
【0021】次に、コントローラ26は露光量算出部2
2を作動させ、露出値設定用の露光量Mを算出する。露
光量算出部22では、まずE2 PROM25から撮影シ
ーンに応じた補正係数βの値が読み出される。そして、
中央測光エリア35a内及び周辺測光エリア35b内の
各輝度値A,Bと補正係数βとが、式 M = log2 {β2A +(1−β)2B } に代入されて露光量Mが算出される。
【0022】撮影シーンが順光シーンである場合には、
補正係数βが「0.1875」と小さな値に設定され、
中央測光エリア35a内の輝度値Aの影響力が抑えられ
ているので、主要被写体33部分の反射率に影響される
ことのない適切な露光量Mを得ることができる。他方、
逆光シーンである場合には、補正係数βが「0.687
5」と大きな値に設定され、周辺測光エリア35b内の
輝度値Bの影響力が抑えられているので、露光量Mが天
空部の強い光の影響によって不当に大きくなることがな
い。
【0023】露光量Mが算出されると、露出制御部23
では露光量Mに応じてプログラムシャッター36の開放
量と開放時間とが決定される。またストロボ駆動制御部
24では、露出制御部23で決定された露出値に基づい
て、主要被写体33部分の露光量が適正量となるように
ストロボ装置39の発光タイミング及び発光量が設定さ
れる。この際、順光シーン及び逆光シーンのいずれの場
合においても、被写体画面35内の強い光に影響される
ことなく露光量Mが適正な値に算出されるので、露光量
が不当に少なくなることが防止され、ストロボ装置39
の発光量も限界値を越えることがない。
【0024】撮影者が半押し状態のシャッターボタン1
8を押し込むと、露出制御部23はプログラムシャッタ
ー36を設定された開放量と開放時間とで駆動させて露
出制御を行う。同時に、ストロボ駆動制御部24は、設
定された発光タイミングでストロボ装置39を発光させ
るとともに、その発光量を調節する。プログラムシャッ
ター36及びストロボ装置39が正常に作動されると、
写真フイルム37には適正量の被写体光が露光され、良
好な潜像が形成される。
【0025】次に、順光シーンにおいて、反射率の高い
白色の服を着用した人物を主要被写体とした被写体像を
本発明の分割測光素子を用いて測定した結果と、反射光
式の露出計を用いて測定した結果とを比較してみた。露
出計による主要被写体部の測光値が「15」であったの
に対し、本発明の分割測光素子は、中央部測光素子の測
光値が14〜15程度の値となった。この結果のよう
に、両測定値がほぼ一致していることから、本発明の分
割測光素子、特に中央部測光素子は、主要被写体部分の
輝度値を適切に測定していることが確認できた。
【0026】次に示した表1は、順光シーンでの中央測
光エリア及び周辺測光エリア内の各輝度値A,Bを一定
値に固定し、補正係数βの値を変化させて露光量Mを算
出した結果をまとめたものである。なお、中央測光エリ
ア内の輝度値Aを「15」、周辺測光エリア内の輝度値
Bを「12」として露光量Mの算出を行った。
【表1】
【0027】順光シーンにおいては、露光量Mは、周辺
測光エリア内の輝度値Bに近い値となることが望まし
い。表1の結果をみてみると、補正係数βの値が0.2
以下であるときに、露光量Mは輝度値Bに対し「−11
/4Ev」程度の値となっていることがわかる。この値
は、フイルムのラチチュードを考えると適正値の許容範
囲内であると考えられる。したがって、順光シーンにお
いては、補正係数βの値は0.2以下に設定すればよい
ことになる。
【0028】ここで、反射率の高い白色の服を着用した
人物を主要被写体とした約200画面の被写体像を、本
発明の分割測光素子を用いて測光し、各被写体画面ごと
に補正係数βの値を変えて実写を行ってみた。この結
果、補正係数βの値が大きくなるほどアンダーNGとな
る写真が多くなるが、補正係数βの値が0.2以下であ
るときには、ほとんどの写真が適正写真となり、表1の
結果を裏付けることが確認できた。
【0029】次に示した表2は、逆光シーンでの中央測
光エリア及び周辺測光エリア内の各輝度値A,Bを一定
値に固定し、補正係数βの値を変化させて露光量Mを算
出した結果をまとめたものである。なお、中央測光エリ
ア内の輝度値Aを「11」、周辺測光エリア内の輝度値
Bを「14」として露光量Mの算出を行った。
【表2】
【0030】逆光シーンにおいては、露光量Mは、中央
測光エリア内の輝度値Aと近似した値となることが望ま
しい。表2の結果をみてみると、補正係数βの値が0.
6以上であるときに、露光量Mは輝度値Aに対し「+2
Ev」程度の値となっていることがわかる。この値は、フ
イルムのラチチュードを考えると、適正値の許容範囲内
であると考えられる。したがって、逆光シーンにおいて
は、補正係数βの値は0.6以上に設定すればよいこと
になる。また、強逆光シーンや窓際逆光シーンでは、補
正係数βの値を0.9程度まで大きくしたほうがよい。
【0031】また、擬似逆光シーンである白バック、主
要被写体黒服シーンでは、補正係数βの値が大きいと背
景の白バックがトンでしまい、黒服自体もオーバーな描
写となってしまう。このシーンに対する解決策は、補正
係数βの値を小さくすることであるが、他の逆光シーン
の良画率との関係もあるので、あまり小さくはできな
い。約1000シーンの逆光シーン及び擬似逆光シーン
に対し、補正係数βの値を変えて実写を行ってみた。こ
の結果、補正係数βの値が小さくなるほどアンダーNG
となる写真が多くなるが、補正係数βの値が0.65以
上であるときには、ほとんどの写真が適正写真となっ
た。また、補正係数βの値が0.75以下であれば、擬
似逆光シーンにおいて特に問題となる写真は存在しなか
った。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明の分割測光素子に
よれば、中央部測光素子を被写体画面内における主要被
写体部分上、しかも顔から胸にかけた部分と高い確率で
重なるような形状としたので、主要被写体部分の輝度値
をほぼ正確に測定することができる。また周辺部測光素
子は被写体画面の上方部の光を受光しないようにしてあ
るので、その測光値は天空部の強い光の影響を受けて不
当に大きな値となることがなくなる。
【0033】また、本発明の露出制御装置によれば、撮
影シーンに応じて中央測光エリア及び周辺測光エリアの
各輝度値の重要度を変えて露出値設定用の露光量を演算
するので、被写体画面内の強い光の影響によって露光量
が大きな値になることを防止し、適正な露出値を設定す
ることができる。しかも、用いる測光エリアの形状や大
きさが変わっても、メモリ内に記録しておく補正係数の
値を変更するだけで対応でき、演算式やプログラムを変
更することなく、そのまま流用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分割測光素子の構成を示す説明図であ
る。
【図2】露出制御装置の構成を示す説明図である。
【図3】中央測光エリアと周辺測光エリアとの配置を示
す説明図である。
【図4】露出制御シーケンスを示すフローチャートであ
る。
【図5】本発明の露出制御装置を備えるカメラの外観斜
視図である。
【符号の説明】
20 露出制御装置 21 測光部 22 露光量算出部 23 露出制御部 25 E2 PROM 32 分割測光素子 32a 中央部測光素子 32b 周辺部測光素子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体画面の中央部と周辺部とを各々個
    別に測光する中央部測光素子と周辺部測光素子とからな
    り、前記中央部測光素子が台形状に形成されているとと
    もに、前記周辺部測光素子の上方部には不感帯域が形成
    されていることを特徴とする分割測光素子。
  2. 【請求項2】 前記中央部測光素子は、上底及び下底が
    前記被写体画面の横幅の8%長及び20%長、高さが被
    写体画面の長さの20%長であることを特徴とする請求
    項1記載の分割測光素子。
  3. 【請求項3】 前記中央部測光素子は、その上底部が被
    写体画面の下辺から50〜60%の高さに位置するよう
    に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載の分割測光素子。
  4. 【請求項4】 前記周辺部測光素子の不感帯域は、前記
    被写体画面の長さの上方部15%長の領域であることを
    特徴とする請求項1ないし請求項3記載の分割測光素
    子。
  5. 【請求項5】 被写体画面の中央部を測光する台形状の
    中央部測光素子と、被写体画面の周辺部を測光するとと
    もに上方部に不感帯域が形成された周辺部測光素子とを
    備え、中央部測光素子から得られた輝度値Aが周辺部測
    光素子から得られた輝度値Bよりも所定レベル以下であ
    るときには逆光シーンであると判定し、予めメモリに書
    き込まれた補正係数βを読み出し、 M = log2 {β2A +(1−β)2B } で求められる露光量Mで露出制御を行うことを特徴とす
    る露出制御装置。
  6. 【請求項6】 前記補正係数βは、順光シーンにおいて
    は、0≦β≦0.2の範囲内、逆光シーンにおいては、
    0.65≦β≦0.75の範囲内の値であることを特徴
    とする請求項5記載の露出制御装置。
JP6208892A 1994-09-01 1994-09-01 分割測光素子及びこれを用いた露出制御装置 Pending JPH0876186A (ja)

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