JP3509933B2 - 露出制御方法 - Google Patents

露出制御方法

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JP3509933B2
JP3509933B2 JP12934694A JP12934694A JP3509933B2 JP 3509933 B2 JP3509933 B2 JP 3509933B2 JP 12934694 A JP12934694 A JP 12934694A JP 12934694 A JP12934694 A JP 12934694A JP 3509933 B2 JP3509933 B2 JP 3509933B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は露出制御装置に関するも
ので、詳しくはストロボ光をミックス光に利用して適正
露出を得るようにした露出制御方法に関するものであ
る。
【0002】通常のネガフイルムを用いるカメラでは、
撮影時に適正露出から多少外れた露出制御が行われたと
しても、プリント処理を行うときに補正を加えることが
できるので、プリント写真としてはほぼ適正露出のもの
を得ることができる。これに対し、自己現像処理型のフ
イルムユニットを用いるインスタントカメラでは、撮影
後に露出補正を行うことができないから、撮影時に正確
な露出制御を行う必要がある。
【0003】こうした事情から、例えば特公平5−14
256号公報記載のように、被写体輝度が高い場合でも
オートストロボを併用したミックス露光を行う露出制御
方式が知られている。この方式では、測光によって得ら
れた適正露出値のうち、その80%をプログラムシャッ
タの開閉制御で確保し、残りの20%をストロボ光で補
って全体として100%の露出を得るようにしている。
これによれば、平均測光によって得られた適正露出値が
明るい背景や副被写体に多少の影響を受けていたとして
も、通常は近距離にある主被写体に対しては確実にスト
ロボ光を補うことができるから、ほとんどの場合、主被
写体が露出アンダーになることを防ぐことができる。
【0004】また、最近では被写体画面を複数のエリア
に分割して各々のエリアを個別に測光し、これらの測光
値に適宜の重み付けを行って適正露出値を算出するよう
にしたカメラも知られている。このような分割測光を利
用すれば、逆光シーンの判別が可能となり、背景の測光
値よりも主被写体の測光値を優先的に取り扱うことによ
って、主被写体に対する適正露出値をより正確なものに
することができる。さらに、逆光時の日中シンクロ撮影
時には、背景の明るさにあわせてプログラムシャッタの
開閉を制御し、主被写体に対してはストロボの照明光を
与えることによって、主被写体だけでなく背景について
もほぼ満足のゆく露出を得ることができるようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した分
割測光方式によって主被写体の適正露出値を正確に求め
ようとすると、被写体画面のエリア分割数を増やすだけ
でなく、各エリアから得られた測光値の分布パターンに
対応して様々な重み付け演算を行って露出値を算出する
必要がある。そして、このような処理を行ったとして
も、実際に撮影されるシーンは千差万別であるため、演
算処理の複雑化やコストアップの割には、全ての撮影シ
ーンについて主被写体に対して適正露出値が得られる訳
ではない。また、上述のように常にストロボ光を併用し
たミックス露光を行うものにおいても、これまでは被写
体画面を平均測光して得た適正露出値を基準にしてプロ
グラムシャッタによる露出量とストロボ光による露出量
とのミックス比率を決めるようにしているため、特に逆
光シーンにおいては主被写体に対しては露出アンダーに
なりがちであった。
【0006】本発明は上記従来技術の難点を解決するた
めになされたもので、測光方式を徒に複雑化させること
なく、そして順光シーンであれ逆光シーンであれ、主被
写体を適正露出で撮影することができるようにした露出
制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、被写体画面を、主被写体の存在確率がきわ
めて高い中央部と、これを取り囲む周辺部とに分割し、
各々から得られる中央測光値と周辺測光値とから順光シ
ーンと逆光シーンとの判別を行い、その判別結果に対応
した重み付け処理を行って、中央部及び周辺部に対して
それぞれ適正となる中央部補正露出値と周辺部補正露出
値とを算出する。シャッタの開閉による有効露出値は、
上記周辺部補正露出値に基づき、この周辺部補正露出値
に対して所定の比率だけ露出不足となる値として算出さ
れる。そして、逆光シーンでの撮影時には、有効露出値
と中央部補正露出値との間の露出不足分をストロボの発
光で補うようにしてある。また、順光シーンであった場
合には、有効露出値と周辺部補正露出値との間の露出不
足分を内蔵ストロボの発光によって補うようにするのが
よい。
【0008】
【作用】上記のように、中央部測光値と周辺部測光値と
の両者から順光/逆光の判別を行い、その判別結果に対
応した重み付け演算を行うことによって、中央部及び周
辺部に対して適正露出となる中央部補正露出値と周辺部
補正露出値とを算出し、シャッタの開閉による有効露出
値を周辺部補正露出値を基準にし、しかもストロボの併
用を前提として周辺部補正露出値に対して露出不足とな
るように決めておくことによって、逆光シーンのもとで
も周辺部に対する露出が極端にオーバーになることがな
い。しかも主被写体の存在確率が高い中央部に対して
は、有効露出値と中央部補正露出値との間の露出不足分
をストロボ光で補うようにしてあるから、主被写体に対
しては適正露出を得ることができるようになる。
【0009】さらに、順光シーンに対しては有効露出値
と周辺部補正露出値との間の露出不足分をストロボ光で
補うようにしてあるから、中央部測光値と周辺部測光値
とから一義的に算出される有効露出値に対し、中央部補
正露出値と周辺部補正露出値とのいずれかを用いてスト
ロボの発光制御を行えば足り、順光シーンであれ逆光シ
ーンであれ、基本的な露出制御プログラムを共用するこ
とができる。
【0010】
【実施例】本発明を用いたインスタントカメラの外観を
示す図2において、カメラボディ2の前面に起伏自在な
レンズボード3が取り付けられており、使用時には図示
位置に起立され、またレンズボード3の下面はベローズ
4でカバーされる。カメラボディ2には、ストロボ発光
窓5,ファインダ窓6,シャッタボタン7が組み込まれ
る他、アクティブ式測距装置の投光窓8と受光窓9が設
けられている。投光窓8から被写体に向けて測距光を投
光し、被写体からの反射光を受光窓9の奥に設けた受光
体で受光することによって、被写体距離に対応した距離
信号を得ることができる。なお、カメラボディ2の上面
には排出口10が設けられ、周知のように、撮影後のイ
ンスタントフイルムユニットは内部に設けられた展開ロ
ーラによって加圧されながらこの排出口10から排出さ
れる。
【0011】レンズボード3の前端部には撮影レンズ1
2、露出調節のために被写体輝度を測定する測光窓1
3、ストロボ光を受光するストロボ受光窓14、フラク
ショナルコントロールつまみ15が設けられている。撮
影レンズ12は、距離信号に対応した位置にモータ等で
自動的に移動されるようになっており、自動的にピント
合わせが行われる。撮影レンズ12の奥には絞り兼用の
シャッタ羽根を含むシャッタ機構が内蔵されており、こ
れによりプログラム露出が行われる。
【0012】測光窓13には被写体画面からの光が入射
し、その奥に設けられ二分割測光素子上に結像される。
二分割測光素子は、図3に示すように被写体画面の中央
部分を測光する中央測光素子17aと、被写体画面の周
辺部分を測光する周辺測光素子17bとから構成されて
いる。中央測光素子17aのパターンは台形形状、周辺
測光素子17bは中央測光素子17aを取り囲む形状と
なっている。周辺測光素子17bの外周を画定している
縦辺,横辺の長さは、例えば1.9mm,2.5mmに
なっており、被写体画面の結像範囲のほぼ全域を含む大
きさになっている。また、中央測光素子17aについて
は、周辺測光素子17aの上記寸法に対し、上辺Xが
0.2mm、下辺Yが0.5mm、高さZが0.4mm
となっている。
【0013】このような中央測光素子17aの形状及び
寸法は、主被写体18が被写体画面の中央に位置する確
率が高いことを前提とし、そして図4(a),(b)に
示すように被写体距離が多少変化したとしても、できる
だけ背景を測光することがないように決められたもので
ある。これらの寸法は、例えば数千枚の実写画面をもと
にして統計的に決めることが可能である。
【0014】ストロボ受光窓14の奥には受光素子が設
けられ、被写体から反射されてくるストロボ光を受光す
る。この受光素子は光量制御回路とともに用いられてお
り、ストロボ光の光量積分値が所定の調光レベルに達し
た時点で光量制御回路からは発光停止信号が出力され、
ストロボ放電管の発光が停止される。したがって、調光
レベルを適宜に変えることによってストロボ光量を調節
することが可能となる。また、フラクショナルコントロ
ールつまみ15は、プリント写真の仕上がり濃度を調節
する際に用いられ、指標D(Darken)、指標N(Norma
l)、指標L(Lighten )のいずれかにマニュアル設定
される。指標Dを選択した場合には、撮影時の自動露出
制御が露出アンダー側に補正され、指標Lを選択した場
合には露出オーバー側に補正される。
【0015】本発明に用いられる露出制御装置の構成を
概略的に示す図5において、CPU20はプログラムR
OM21に格納されたシーケンスプログラムにしたがっ
て本発明の露出制御処理を実行する。レリーズ信号発生
回路22からシャッタ半押し信号が入力されると、測光
回路23は中央測光素子17a,周辺測光素子17bか
らの光電信号を取り込む。各々の光電信号はA/Dコン
バータ24でデジタル値に変換され、それぞれ中央測光
値S1,周辺測光値A1として補正露出値演算回路25
に入力される。
【0016】補正露出値演算回路25は、中央測光値S
1と周辺測光値A1とを比較し、まず撮影シーンが順光
シーンであるか逆光シーンであるかを判定する。そし
て、シーンの種類に応じて補正データメモリ26から適
宜の補正データを読み出し、さらにISO感度情報を加
味して中央補正露出値S2,周辺補正露出値A2を算出
する。補正データメモリ26はE2 PROMで構成さ
れ、本発明の露出制御に必要な種々の補正データが格納
されており、これらのデータは製造段階で適宜に書き換
え可能である。補正露出値演算回路25で算出された中
央補正露出値S2,周辺補正露出値A2はCPU20に
入力され、RAM27に格納される。
【0017】CPU20は、プログラムROM21に格
納された処理プログラムに従い、中央補正露出値S2,
周辺補正露出値A2をもとにさらに演算処理を行い、有
効露出値Eを算出する。この有効露出値Eは、基本的に
前述した中央補正露出値S2及び周辺補正露出値A2よ
りも高い値に補正されている。したがって、有効露出値
Eが満足されるようにシャッタ駆動機構28を作動さ
せ、シャッタ機構29を開閉制御して露出を行った場合
には露出アンダーとなる。シャッタ機構29には絞り兼
用型のシャッタ羽根が用いられ、その開閉時間だけでシ
ャッタ羽根による露出量を調節することが可能である。
そして、シャッタ駆動回路28はクロックパルスを計数
しながらシャッタ羽根を駆動しており、クロックパルス
の計数値によりシャッタ羽根によって形成される開口径
を監視することができる。
【0018】ストロボ回路30は、シャッタ駆動回路2
8から出力されるトリガ信号でストロボ放電管31を発
光させ、光量制御回路32からの発光停止信号でストロ
ボ放電管31の発光を停止させる。このため、光量制御
回路32はストロボ受光窓14の奥に設けられた受光体
33から得られる光電流によりストロボ光の光量積分を
行っており、その積分値VS がCPU20から入力され
た調光レベルVR に達した時点で発光停止信号を出力す
るようになっている。
【0019】測距装置34は被写体距離に対応した距離
信号KをCPU20に入力する。ストロボ光を利用した
ミックス露光では、被写体距離がストロボ光を有効に利
用できる範囲内であるか否かによって露出制御に影響を
もっているので、CPU20は有効露出値Eを算出する
ときに距離信号Kを参照して演算を行う。補正値入力回
路35は、フラクショナルコントロールつまみ15のセ
ット位置に対応し、N信号,L信号,D信号のいずれか
をCPU20に入力する。この信号も、CPU20が有
効露出値Eを算出するときに参照される。なお、このフ
ラクショナルコントロール機能を省略することも可能
で、この場合には等価的に常にN信号がCPU20に入
力されるようにしておけばよい。
【0020】以下、図1,図6,図7,図8に示すフロ
ーチャートにしたがって本発明による露出制御処理につ
いて説明する。図1のメインフローに示すように、シャ
ッタボタン7の半押し操作によって中央測光素子17
a,周辺測光素子17bからの光電信号が中央測光値S
1,周辺測光値A1として補正露出値演算回路25に読
み込まれる。補正露出値演算回路25は補正データメモ
リ26から順光/逆光シーンの判別データδを読み込
み、ステップST1の判断により、被写体画面が順光シ
ーンであるか逆光シーンであるかを判別する。判別デー
タδの値は、中央測光値S1に対応して輝度レベル0〜
3LVの範囲で1/4ステップ刻みで決められている。
【0021】順光シーン,逆光シーンの判別に応じてさ
らに補正データメモリ26が参照され、中央部補正露出
値S2,周辺部補正露出値A2を算出する際に用いる重
み付け係数α,βの値が決定される。順光シーンの際に
用いられる重み付け係数α1,β1の値としては、一例
として「1.00」,「0.19」であり、逆光シーン
の際の重み付け係数α2,β2の値は「0.96」,
「0.69」となっている。重み付け係数α,βの値
は、図4に示すように中央測光素子17aが必ずしも中
央に位置している主被写体18だけを測光しておらず、
多少は背景の明るさに影響を受けていることを考慮して
決められている。これらの値は多数の実写画面を統計的
に評価して適宜に決めることが可能であり、例えばα2
の値は0.825〜1.00の範囲、β1及びβ2の値
は0〜1の範囲がよい。また、これらの値を被写体距離
に応じて補正したり、判別データδごとに異なった値を
用いるようにしてもよい。
【0022】こうして重み付け係数α,βが決定される
と、それぞれ次式により中央部補正露出値S2,周辺部
補正露出値A2が算出される。 S2=log2 〔1−(1−α)2A1-S1 〕−log2
α +S1 A2=log2 〔β2S1-A1 +(1−β)〕+A1 こうして算出された中央部補正露出値S2は、ストロボ
光を併用せずにシャッタ機構だけで露出を行う際に、順
光シーン,逆光シーンに係わらず、被写体画面の周辺部
に対する露出を考慮しながら中央部を適正露出で撮影で
きる値となっている。逆に、周辺部補正露出値A2は特
に順光シーンにおいては中央部の露出を適正露出から大
きくずらすことなく、被写体画面全体を適正露出で撮影
できる値となっている。
【0023】これらの中央部補正露出値S2,周辺部補
正露出値A2は、CPU20を経て一旦RAM27に格
納される。そしてCPU20は、シャッタ機構29の開
閉によって決まる有効露出値Eを図6のサブルーチンに
したがって算出する。有効露出値Eの算出に際しては、
シャッタボタン7の半押しによって測距装置34から入
力された距離信号Kが参照される。距離信号Kは主被写
体までの距離を表す値となっており、その値が5mを越
えている場合には、ストロボ光が有効に利用できる範囲
外に主被写体が存在していると判定され、遠距離である
ことを表すFLAG「1」がセットされ、5m以下の場
合にはFLAG「0」となる。これらのフラグデータ
は、RAM27にメモリされる。FLAG「0」ではア
ンダー補正値Bが「1/3」、FLAG「1」ではアン
ダー補正値Bが「0」として決められる。そして、フラ
クショナルコントロールつまみ15のセット位置に対応
したN信号,L信号,D信号が補正値入力回路35から
読み込まれ、ステップST2により予備露出値E1が算
出される。
【0024】ステップST2に示すように、ストロボ光
が有効に利用できる範囲内に主被写体が存在していると
きの予備露出値E1は、周辺部露出値A2に対してまず
「B=1/3」が加算される。これにより予備露出値E
1は「1/3」ステップ分だけ高輝度側に補正され、こ
れに基づいてシャッタ機構29の開閉を制御した場合に
は、その分だけ露出アンダーとなる。また、N信号,L
信号,D信号の種類に応じて、それぞれ「2/3」ステ
ップの加減が行われる。なお、γはストロボ光の光量制
御係数で、ミックス比率を決めるときに用いられる。
【0025】こうして予備露出値E1が決められると、
図7のフローチャートに示すように、予備露出値E1が
手振れ限界値に対応する限界露出値ELMT を越えた値で
あるか否かが判断される。そして、予備露出値E1がシ
ャッタの開閉時間として例えば1/45秒以上の長時間
になる値に対応しているときには、ステップST3にし
たがって有効露出値Eが限界露出値ELMT として決定さ
れる。これと同時に、ストロボ光のミックス比率Mix
を算定するための係数Zが、順光/逆光に応じて中央部
補正露出値S2,周辺部補正露出値A2のいずれかに決
められる。このように、有効露出値Eが限界露出値E
LMT に設定された場合においても、中央部補正露出値S
2,周辺部補正露出値A2に対する露出不足分を補うよ
うにミックス比率Mixを調節するため、シャッタ羽根
の開閉による露出量とストロボ光補充による露出量との
総和が100%を越えることがなく、順光/逆光によら
ず良好な露出制御を行うことができる。
【0026】上記の処理において、予備露出値E1が限
界露出値ELMT 以下であることは、被写体画面の明るさ
がかなり低いことを意味する。したがって、この場合に
はストロボ光をメインにしたいわゆる通常のストロボ撮
影となるが、やはり有効露出値E(=ELMT )と係数Z
とが決められる。また、予備露出値E1が限界露出値E
LMT よりも大きいことは、本来ストロボ光を併用しなく
ても撮影できることを意味しているが、この場合でもス
トロボを併用した日中シンクロ撮影が行われ、ステップ
ST5以降の処理によってストロボ光のミックス比率M
ixの値が決定される。このミックス比率Mixはスト
ロボの光量制御に用いられ、全露出量を100としたと
きのストロボ光の利用率を表している。例えば、このミ
ックス比率Mixの値が20のときには、全露出量のう
ち、80%がシャッタ機構29による露出量、20%が
ストロボ光の補充による露出量であることを示す。
【0027】上記の処理によって有効露出値E,ミック
ス比率Mixの値が決められると、これに対応してスト
ロボの発光及び消灯を制御するために、ストロボ発光タ
イミングFT と調光レベルVR が決められる。このスト
ロボ発光タイミングFT は、ストロボを発光させるとき
のシャッタ羽根の開口径に対応する。有効露出値Eが決
まると、これに応じて開閉制御されるときのシャッタ羽
根の最大開口径FE が分る。例えば有効露出値Eが「E
V11」,「EV12」,「EV13」であるときのシ
ャッタ羽根の最大開口径FE は、それぞれ「F15.
3」,「F17.4」,「F25.2」のように一義的
に決まる。そして、シャッタ羽根の開口径はシャッタ羽
根の駆動開始後の経過時間によって監視することができ
るから、シャッタ羽根の開口径はクロックパルスの数を
計数することによって識別することができる。
【0028】距離信号Kが1.5m以下であるか否か、
そしてL信号が入力されているか否かに応じ、まず予備
タイミングF1 が決められる。予備タイミングF1 は、
ステップST6,ST7の場合分けにより、まず基準タ
イミングFA ,FB ,FC として決められる。基準タイ
ミングFA ,FB ,FC の値としては、例えば「F1
1」,「F16」,「F19」となっており、基準タイ
ミングFA (「F11」)は、シャッタ羽根全開時の開
放口径に対応している。これらの値は、1.5mの被写
体距離を境界として、比較的遠方にある主被写体に対し
てはストロボ光の利用率が極端に低くならないように
し、また近距離に主被写体が位置しているときには、ス
トロボ光によって露出オーバーになりにくく、しかも焦
点深度を広げることができるようにしてある。そして、
最終的なストロボ発光タイミングFTは、予備タイミン
グF1 と、有効露出値Eによるシャッタ羽根の最大開口
径FEとの比較により決定され、結果的にシャッタ羽根
の開口径が小さい方が選択される。
【0029】引続きステップST8により調光レベルV
R が決定され、以上によりストロボ光を併用した露出制
御に必要な全ての制御データが得られる。これらのデー
タはそれぞれRAM27に記憶され、撮影シーケンスの
実行時に読み出される。なお、ストロボ発光タイミング
T の値は、シャッタ羽根が駆動されてからそのシャッ
タ開口径に達するまでのクロックパルスの数に変換して
記憶される。
【0030】シャッタボタン7を全押ししてシャッタレ
リーズ信号がCPU20に入力されると、シャッタ駆動
回路28にシャッタ羽根駆動用のクロックパルスが供給
され、シャッタ機構29が作動する。クロックパルスの
供給とともにシャッタ羽根が開放し、その開口径がスト
ロボ発光タイミングFT に達するとシャッタ駆動回路2
8からストロボ回路30にトリガ信号が入力される。こ
れによりストロボ放電管31が発光する。
【0031】被写体から反射されてくるストロボ光は受
光体33に入射し、光量制御回路32内の光量積分用の
コンデンサの電圧が上昇してゆく。そして、その電圧レ
ベルが調光レベルVR に達すると、光量制御回路32か
らストロボ回路30に発光停止信号が入力され、ストロ
ボの発光が停止する。ストロボ発光タイミングFT が有
効露出値Eに対応したシャッタ羽根の最大開口径FE
一致しているときには、その時点でシャッタ羽根が閉じ
られ露出が完了する。また、有効露出値Eによるシャッ
タ開口径がストロボ発光タイミングFT に対応した開口
径よりも大きい場合には、引続きシャッタ羽根が開いて
ゆき、開口径FE に達した時点でシャッタ羽根が閉じ方
向に駆動される。
【0032】表1は、中央部測光値S1,周辺部測光値
A1の具体的な数値に基づいて上記演算処理の結果をま
とめたものである。但し、ISO感度を100とし、判
別データδ=1.5、α1=1、β1=0.19、α2
=0.96、β2=0.69、被写体距離は5m以内と
してある。また、フラクショナルコントロールつまみ1
5は指標N位置にセットされているものとする。なお、
調光レベルVR の最大値は3、最小値は0.2でクリッ
プされ、0.2≦VR ≦3.0の範囲内の値として決定
される。
【0033】
【表1】
【0034】表1から分るように、本発明によれば順光
シーンにおいてもストロボ光を20%ミックスした露出
制御が行われる。また、逆光シーンにおいては、ストロ
ボ光のミックス比率を高めて主被写体に対する露出の適
正化が図られ、背景に対しては、シャッタ機構29によ
って周辺部補正露出値A2を基準にした露出が行われる
ようになる。したがって、主被写体だけでなく背景につ
いてもほぼ満足できる露出を得ることができる。また、
特に主被写体が1.5m以内の近距離にあり、有効露出
値Eに対応したシャッタ開口径FE よりも基準タイミン
グFC (「F19」)の方が大きい場合には、ストロボ
の発光タイミングFT は基準タイミングFC に合わせら
れ、結果的にストロボの発光タイミングがシャッタ羽根
の開口径が小さい方に寄せられる。
【0035】以上、図示した実施例にしたがって本発明
について説明してきたが、露出制御のための各種の演算
処理は、必ずしも図示したフローチャートどおりのもの
でなくてもよい。また、中央部測光値S1,周辺部測光
値A1からそれぞれ補正露出値S2,A2を算出するた
めの演算式や、判別データδ,重み付け係数α,βの値
などについても、適宜変更することができる。さらに、
本発明はネガフイルムを使用する通常のカメラにも適用
することができる。
【0036】
【発明の効果】以上に説明したとおり、本発明の露出制
御方法によれば、被写体画面の中央部と周辺部とをそれ
ぞれ二分割測光し、順光/逆光シーンを判別して各々に
対応した重み付けにより中央部補正露出値,周辺部補正
露出値を算出した上で、逆光シーンの場合には周辺部補
正露出値に基づく有効露出値でシャッタを開閉制御し、
さらに中央部補正露出値に基づいて自動調光ストロボの
発光制御を行うようにしてあるから、主被写体の存在確
率が高い被写体画面中央部だけでなく、その周辺部をも
加味した露出制御を行うことが可能となる。そして、こ
うした露出制御処理を行うにあたって、順光シーンであ
れ逆光シーンであれ、基本的な演算処理を何ら変更する
必要がないから、ソフトも簡単になる。
【0037】また、中央部補正露出値及び周辺部補正露
出値を算出した上で、これらの露出値に基づいて順光シ
ーンにおいても自動調光ストロボを併用したミックス露
光を行うので、主被写体だけでなく背景や副被写体につ
いても満足する露出を得ることができる。さらに、前記
有効露出値が手振れ限界に対応して決められた限界露出
値以下になった場合であっても、中央部補正露出値ある
いは周辺部補正露出値に基づいてストロボ光のミックス
比率を調節するようにしてあるから、ミックス露光によ
る全露光量が100%を越えることがなく、主被写体の
露出量を常に適正に保つことができる。また、被写体距
離を考慮して自動調光ストロボの発光タイミング及び調
光レベルを自動調節することによって、例えば近距離に
位置した主被写体がストロボ光過度による露出オーバー
になることを防ぐと同時に、焦点深度を深めてピントの
良好な写真画像を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的処理の流れを表すフローチャー
トである。
【図2】本発明を用いたインスタントカメラの外観図で
ある。
【図3】二分割測光素子の説明図である。
【図4】被写体画面の説明図であり、(a)が近距離撮
影時、(b)が遠距離撮影時の様子を表す。
【図5】本発明に用いられる露出制御装置の概略を示す
ブロック図である。
【図6】有効露出値及びストロボ光ミックス比率の算出
処理の一部を表すフローチャートである。
【図7】有効露出値及びストロボ光ミックス比率の算出
処理の他の一部を表すフローチャートである。
【図8】ストロボ発光タイミング及び調光レベルの決定
処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
13 測光窓 14 ストロボ受光窓 17 二分割測光素子 17a 中央部測光素子 17b 周辺部測光素子 20 CPU 21 プログラムROM 25 補正露出値演算回路 27 RAM 30 ストロボ回路 32 光量制御回路 33 受光体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−287330(JP,A) 特開 平4−50934(JP,A) 特開 昭62−261932(JP,A) 特開 昭57−13433(JP,A) 特開 昭59−7933(JP,A) 特開 昭62−160428(JP,A) 特開 昭48−85226(JP,A) 特開 平4−225336(JP,A) 特開 平2−310547(JP,A) 特開 平4−147234(JP,A) 特開 平2−87127(JP,A) 特開 昭62−255926(JP,A) 特開 昭63−169622(JP,A) 特開 昭62−174729(JP,A) 特公 昭49−17731(JP,B2) 特公 昭54−21730(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 7/00 - 7/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体画面の中央部と周辺部とを各々個
    別に測光する中央測光素子と周辺測光素子とを用い、こ
    れらの測光素子から得られた中央測光値と周辺測光値と
    から順光シーンと逆光シーンとの判別を行い、これらの
    シーンの種類に応じた重み付け演算により中央部及び周
    辺部の露出補正値をそれぞれ算出し、 順光シーン及び逆光シーンでも、周辺部の露出補正値に
    対して所定の比率だけ露出を不足させる有効露出値に従
    ってシャッタの開閉制御を行い、 順光シーンでは、前記有効露出値と周辺部の露出補正値
    との間の露出不足分の割合と、ストロボのミックス比率
    を算出し、 逆光シーンでは、前記有効露出値と中央部の露出補正値
    との間の露出不足分の割合と、ストロボのミックス比率
    を算出し、 被写体距離に応じてストロボ発光時のシャッタ開口径を
    決定し、 順光シーン並びに逆光シーンにおいてそれぞれ算出され
    た露出不足分の割合と、シャッタ全開時の開口径に対す
    るストロボ発光時のシャッタ開口径との割合とから調光
    レベルを算出し、 順光シーン並びに逆光シーンにおいて自動調光ストロボ
    を発光させ、被写体を反射したストロボ光が前記調光レ
    ベルに達したときにストロボ発光を停止させることを特
    徴とする露出制御方法。
  2. 【請求項2】 前記有効露出値が手振れ限界に対応して
    予め決められた限界露出値以下の値であるときには、前
    記有効露出値を前記限界露出値に設定することを特徴と
    する請求項1記載の露出制御方法。
  3. 【請求項3】 前記中央測光素子は台形形状をしてお
    り、前記周辺測光素子は中央測光素子を取り囲む形状を
    していることを特徴とする請求項1又は2記載の露出制
    御方法。
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