JPH087603Y2 - マグネトロンスパッタ装置 - Google Patents

マグネトロンスパッタ装置

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JPH087603Y2
JPH087603Y2 JP9420090U JP9420090U JPH087603Y2 JP H087603 Y2 JPH087603 Y2 JP H087603Y2 JP 9420090 U JP9420090 U JP 9420090U JP 9420090 U JP9420090 U JP 9420090U JP H087603 Y2 JPH087603 Y2 JP H087603Y2
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JP
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magnet
magnetron sputtering
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annular magnet
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JP9420090U
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義彦 栗山
輝雄 梅原
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Hitachi Metals Ltd
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Hitachi Metals Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は,真空中において基板の表面に薄板を生成す
るマグネトロンスパッタ装置に関するものであり,特に
ターゲットの局部的消耗を防止することにより,ターゲ
ットの使用効率を向上させ得るマグネトロンスパッタ装
置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来からスパッタ技術は高品質の薄膜を生成できる特
長を有するため,電子工業の分野において広く利用され
ているが,薄膜の生成速度が遅いという欠点があり,所
望の厚さの薄膜を得るのに長時間を必要とするという生
産上の欠点があった。このため近年においては,スパッ
タ装置のターゲットに向かう電界と直交する磁界をター
ゲットの表面近傍に発生させ,この磁界の作用によって
薄膜生成の高速化を可能にしたマグネトロンスパッタ装
置が普及している。
第5図は従来のマグネトロンスパッタ装置の例を示す
要部縦断面図である。第5図において,1は真空容器であ
り,排気系(図示せず)と接続する排気口2を設けてあ
る。真空容器1内には基板支持体3およびターゲット4
を相互に対向するように配設し,各々直流若しくは高周
波の電源5と接続し,基板支持体3が陽極となりターゲ
ット4が陰極となるように形成する。基板支持体3上に
は,ターゲット4と対向する表面に薄膜を形成すべき基
板6を載置する。次に7は磁界発生装置であり,棒状に
形成した中心磁石7aと,この中心磁石7aを間隔を介して
包囲する環状磁石7bとから形成すると共に,各々異なる
磁極をターゲット4に向けて設ける。8はヨークであ
り,ターゲット4の反対側において中心磁石7aおよび環
状磁石7bと磁気的に接続する。9は磁力線であり,中心
磁石7aおよび環状磁石7bとによって発生し,ターゲット
4の表面近傍において,その表面と平行に延在する部分
を有する。一方電源5による基板支持体3とターゲット
4との間の電界の方向はターゲット4の表面と垂直に作
用する。従ってターゲット4の表面近傍には相互に直交
する電磁界が得られる。
上記のように電界に対して直交する磁界によって,タ
ーゲット4の表面の近傍においては,電子が確実に旋回
運動させられ,高密度のプラズマが形成されるのであ
る。そしてこのプラズマ中の正イオンが負電位となって
いるターゲット4に高エネルギーで激突することによ
り,そのエネルギーを受けたターゲット物質が飛び出
し,基板6の表面に付着して薄膜を生成するのである。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記従来のマグネトロンスパッタ装置においては,通
常のスパッタ装置と比較して薄膜の生成速度が大である
という利点を有する反面において,ターゲット4に局部
的な消耗が発生し,ターゲットの使用効率が低いという
問題点がある。
第6図は繰り返し使用後のターゲット4を示す要部縦
断面図であり,同一部分は前記第5図と同一の参照符号
で示す。第6図において4aは凹部であり,ターゲット4
の中心磁石7aと環状磁石7bとの略中間部の表面に,局部
的な消耗の結果生ずるものである。すなわちターゲット
4の表面近傍における空隙磁束密度の水平成分は,水平
方向に位置により夫々異なり,中心磁石7aと環状磁石7b
との略中間部において最大となり,この部分における磁
界が最大値を示す。この結果上記部分におけるプラズマ
の発生が他の部分より大となるため,ターゲット4の消
耗が大となるためである。このように凹部4aが増大する
と,当該部分のターゲット4の厚さが減少し,遂にはタ
ーゲット物質の飛び出しが期待できなくなるため,新規
のターゲット4と交換する必要がある。この場合におい
ても,ターゲット4の他の部分は充分使用に耐える厚さ
寸法を有しており,結局ターゲット4全体としての使用
効率が約20%に留まるという問題点がある。
上記問題点を解決するために,中心磁石7aと環状磁石
7bとの間におけるターゲット4の厚さを他の部分より大
に形成することにより,ターゲット4の使用効率を向上
させようとする提案がなされている(例えば特開昭57-2
07175号公報参照)。しかしながら,この提案ではター
ゲット4の製作が極めて煩雑となるのみでなく,装置毎
に異なる厚さ寸法のターゲット4を準備する必要がある
ため,管理もまた煩雑であるという問題点がある。なお
前記凹部4aの発生態様は,磁場や電場の強さ等の作業条
件によって変化するため,最適条件を見出すことがむず
かしいという問題点もある。
またマグネトロンスパッタ装置を構成する真空容器1
の外部空間にソレノイドコイルを設けると共に,ターゲ
ット4と基板支持体3間の外周に金属筒を挿入し,電源
5による電界分布を均一に分布させ,ターゲット表面の
体積エッチング率を平滑にするという提案もある(例え
ば特開昭57-207173号公報参照)。しかしながら,この
ような構成にすると装置全体が大型化かつ複雑化すると
いう問題点があるのみならず,磁界発生装置7について
は全く従来のものと同様であり,空隙磁束密度の水平成
分の分布または同様であるため,ターゲット4に局部的
消耗による凹部4aが発生する傾向は依然として残存す
る。
本考案は上記従来技術に存在する問題点を解決し,タ
ーゲットの局部的消耗を防止すると共に,ターゲットの
使用効率を向上させ得るマグネトロンスパッタ装置を提
供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため,本考案においては,真空容
器内に基板支持体およびターゲットを相互に対向して配
設すると共に,これらの間に電源を接続して電極を構成
し,前記ターゲットの背面側に,中心磁石とこの中心磁
石を間隔を介して包囲する環状磁石とを異なる磁極をタ
ーゲットに向けて設けてなる磁界発生装置を設け,ター
ゲットの基板支持体との対向面の近傍に前記電源による
基板支持体とターゲット間の電界に対して直交する磁界
を発生するように構成したマグネトロンスパッタ装置に
おいて,磁界発生装置を形成する中心磁石および環状磁
石のターゲット側の端面に磁性材料からなるポールピー
スを固着する,という技術的手段を採用した。
〔作用〕
上記の構成により,中心磁石および環状磁石の磁極近
傍における空隙磁束密度を大にすることができ,磁路の
長さを増大させることができ,磁極間における空隙磁束
密度の水平成分の分布を均一にすることができるのであ
る。
〔実施例〕
第1図は本考案の実施例を示す一部省略要部平面図,
第2図は第1図におけるA−A線断面図であり,同一部
分は前記第5図および第6図と同一の参照符号で示す。
第1図および第2図において,ヨーク8は例えばSS41の
ような強磁性材料により,例えば幅108mm,厚さ10mm,長
さ440mmに形成する。次に中心磁石7aは例えばSm-Co系永
久磁石材料(日立金属製 H-23CV)により,幅12mm,高
さ24mm,長さ360mmに形成し,ヨーク8の中央部に固着す
る。環状磁石7bは上記同様材料により,幅6mm,高さ24mm
に形成し,ヨーク8の各辺に固着する。次に9a,9bはポ
ールピースであり、例えばSS41のような強磁性材料によ
り,横断面形状を各々凹字形およびL字形に形成し,中
心磁石7aおよび環状磁石7bの端面に固着する。
第3図(a)(b)は各々第2図におけるB部および
C部の拡大図である。第3図(a)(b)に示すように
ポールピース9a,9bの端部における幅寸法若しくは合計
幅寸法を中心磁石7aおよび環状磁石7bの幅寸法より小に
形成し,かつ中間部に斜面部11を設けると好ましい。な
おヨーク8の端縁部に設ける環状磁石7bは,場合によっ
ては省略してもよい。
第4図は磁石間の位置と空隙磁束密度との関係を示す
図である。第4図において横軸の左右端は各々第1図に
おける中心磁石7aおよび一方の環状磁石7bの位置に相当
し,空隙磁束密度はA−A線に沿う方向の成分,すなわ
ち水平成分を示す。第4図から明らかなように,本実施
例に対応する曲線aは空隙磁束密度の分布が均一であ
り,従来装置に対応する曲線bよりも優れていることが
わかる。
第7図および第8図は各々本考案の他の実施例を示す
要部平面図および要部縦断面図であり,同一部分は前記
第1図および第2図と同一の参照符号で示す。第7図お
よび第8図において,ヨーク8は例えばSUS410により例
えば直径100mm,厚さ10mmの円板状に形成する。次に中心
磁石7aは例えばNd-Fe-B系永久磁石材料(日立金属製H-3
0CH)により,外径20mm,内径10mm,高さ16mmの中空円筒
状に形成し,ヨーク8の中央部上面に固着する。環状磁
石7bは上記同様材料により,外径100mm,内径90mm,高さ1
6mmの中空円筒状に形成し,ヨーク8の外周部上面に固
着する。なお上記中心磁石7aおよび環状磁石7bは,横断
面形状を台形状若しくは扇形状に形成して,例えば中心
磁石7aは8個,環状磁石7bは24個を各々円周方向に接続
して中空円筒状に形成してもよい。次にポールピース9
a,9bは各々SS41により中空円板状に形成し,前記中心磁
石7a,環状磁石7bの上端面に固着する。なおポールピー
ス9a,9bは各々断面形状を台形状に形成し,かつ斜面部
が対向するように配設する。
第9図は磁石間の位置と空隙磁束密度との関係を示す
図であり,前記第4図と同様に横軸の左右端は各々第7
図および第8図における中心磁石7aおよび環状磁石7bの
一方の位置に相当し,空隙磁束密度は水平方向の成分を
示している。第9図から明らかなように本実施例に対応
する曲線aは空隙磁束密度の分布が均一であり,従来装
置に対応するもの,すなわちポールピース9a,9bを欠如
するものに対応する曲線cよりも優れていることがわか
る。なお曲線bは第8図におけるポールピース9a,9bに
おける斜面部を各々非対向状態に配設した場合のもので
あり,曲線aと同様に空隙磁束密度の分布が均一であ
る。但し,曲線aの方が平行磁場の範囲が若干広く,す
なわちスパッタ領域が広くとれることが認められる。
第10図(a)(b)(c)は夫々磁極近傍における磁
力線の状態を模式的に示す図である。まず第10図(c)
はポールピースを欠如する従来のものに対応している
が,磁力線は何れも疎に拡散していると共に,水平方向
の成分が少ない。このため前記第9図における曲線cの
ように水平方向の空隙磁束密度の分布が不均一となって
表われるものと認められる。これに対して第10図(a)
(b)に示すものにおいては,磁力線が密になると共
に,水平方向の成分が多くなり,前記第9図における曲
線a,bによって示されるように,水平方向の空隙磁束密
度の分布が均一に表われる。なお前記第7図および第8
図におけるポールピース9a,9bの上面を平坦に形成した
ものにおいても,磁束の集中作用は認められるが,磁石
間の位置による空隙磁束密度のばらつきが大きく表われ
る。
本実施例においては,中心磁石を横断面矩形である棒
状に形成し,かつ環状磁石を額縁状に形成した例につい
て記述したが,上記磁石の横断面形状を矩形以外の他の
幾何学的形状としてもよく,棒状の中心磁石の周囲に長
円環状に形成した環状磁石を配設しても作用は同一であ
る。なおポールピースに設ける斜面部は,平面のみでな
く,凹曲面若しくは凸曲面としてもよい。
〔考案の効果〕
本考案は以上記述するような構成および作用であるか
ら,簡単な構造であると共に,中心磁石と環状磁石との
間における空隙磁束密度の水平成分の分布を均一にする
ことができ,ターゲットに発生する局部的消耗を防止
し,ターゲットの使用効率を大幅に向上させ得るという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例を示す一部省略要部平面図,第
2図は第1図におけるA−A線断面図,第3図(a)
(b)は各々第2図におけるB部およびC部の拡大図,
第4図は磁石間の位置と空隙磁束密度との関係を示す
図,第5図は従来のマグネトロンスパッタ装置の例を示
す要部縦断面図,第6図は繰り返し使用後のターゲット
を示す要部縦断面図,第7図および第8図は各々本考案
の他の実施例を示す要部平面図および要部縦断面図,第
9図は磁石間の位置と空隙磁束密度との関係を示す図,
第10図(a)(b)(c)は夫々磁極近傍における磁力
線の状態を模式的に示す図である。 7a:中心磁石,7b:環状磁石,8:ヨーク,9a,9b:ポールピー
ス。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空容器内に基板支持体およびターゲット
    を相互に対向して配設すると共に,これらの間に電源を
    接続して電極を構成し,前記ターゲットの背面側に,中
    心磁石とこの中心磁石を間隔を介して包囲する環状磁石
    とを異なる磁極をターゲットに向けて設けてなる磁界発
    生装置を設け,ターゲットの基板支持体との対向面に近
    傍に前記電源による基板支持体とターゲット間の電界に
    対して直交する磁界を発生するように構成したマグネト
    ロンスパッタ装置において,磁界発生装置を形成する中
    心磁石および環状磁石のターゲット側の端面に磁性材料
    からなるポールピースを固着したことを特徴とするマグ
    ネトロンスパッタ装置。
JP9420090U 1990-05-17 1990-09-07 マグネトロンスパッタ装置 Expired - Lifetime JPH087603Y2 (ja)

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JPH0493108U JPH0493108U (ja) 1992-08-13
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