JPH0874555A - 自転車駆動用2サイクルエンジンの排気消音器 - Google Patents

自転車駆動用2サイクルエンジンの排気消音器

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JPH0874555A
JPH0874555A JP20874894A JP20874894A JPH0874555A JP H0874555 A JPH0874555 A JP H0874555A JP 20874894 A JP20874894 A JP 20874894A JP 20874894 A JP20874894 A JP 20874894A JP H0874555 A JPH0874555 A JP H0874555A
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JP
Japan
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silencer
sludge
exhaust
muffler body
cycle engine
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Withdrawn
Application number
JP20874894A
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English (en)
Inventor
Yoshio Kobayashi
芳雄 小林
Kazuyuki Uenoyama
和之 上野山
Tomiya Kato
富也 加藤
Yoshihide Nakatani
美英 中谷
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two

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  • Exhaust Silencers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】消音器本体の内部に滞留するスラッジを容易に
取り除くことができる自転車駆動用2サイクルエンジン
の排気消音器を提供することを目的とする。 【構成】自転車駆動用2サイクルエンジンに設けられた
排気ポートに接続された排気パイプ32と、前記排気パ
イプに接続されるとともにスラッジ取り出し口が形成さ
れた消音器本体33と、この消音器本体のスラッジ取り
出し口に着脱可能に設けられた蓋34と、消音器本体の
内部に設けられこの消音器本体の内部を区画して複数の
膨張室を形成する複数の仕切り板35、36と、消音器
本体の内部に設けられ複数の膨張室を連通する通路3
7、38と、消音器本体に設けられ排気ガス流れ方向の
下流端の膨張室に接続されたテールパイプ39とを具備
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジン付き自転車に用
いる自転車駆動用2サイクルエンジンに設けられる排気
消音器に関する。
【0002】
【従来の技術】2サイクルエンジンを搭載し、この2サ
イクルエンジンを駆動源として走行する自転車として
は、例えば特開昭60ー33183号公報に開示されて
いるものがある。この自転車について図6を参照して説
明する。
【0003】101は車体は、102は前輪、103は
後輪、104サドル、105はベダルアーム、106は
ベダルクランク軸、107はチェーンスプロケットであ
る。そして、ベダルアーム105によりベダルクランク
軸106を介してチェーンスプロケット107を回転す
ることにより、チェーン108を介して後輪103が回
転する。
【0004】109はエンジンユニットで、これは車体
101において2個のペダルアーム105の間に設けら
れている。エンジンユニット109は、シリンダ部を前
側に、クランクケースを後側に配置した2サイクルエン
ジンである。クランクケースの後側に突出された出力軸
に設けられた駆動ローラ110が後輪103に接触さ
れ、出力軸により駆動ローラ110が回転されて後輪1
03が回転される。
【0005】エンジンユニット109は、車体101に
おいてベダルクランク軸106の近傍に設けられたハン
ガボルト111により上下方向に揺動可能に支持され、
またエンジンユニット109は吊り上げ機112に設け
られたワイヤに吊り下げられている。そして、吊り上げ
機112の駆動によりエンジンユニット109が上側に
揺動されると、駆動ローラ110が後輪103に圧接さ
れてエンジンユニット109の回転駆動力が後輪に10
3に伝達される。
【0006】また、図中113は排気消音器で、この排
気消音器113は、エンジンユニット109におけるシ
リンダ部109aに接続された排気パイプ113、この
排気パイプ113に接続された消音器本体114を有し
ている。
【0007】以上説明した公知例でも示されるようによ
うに転車駆動用エンジンには、シリンダ数が少なくても
滑らかに回転し、シリンダ単位容積当りの出力が大き
く、部品点数が少なくてもすむなどの利点を有する2サ
イクルエンジンが用いられている。この2サイクルエン
ジンでは、燃料の燃焼によりエンジンから排出される排
気ガスによる排気音を低減するために排気消音器が用い
られている。
【0008】そして、このように自転車駆動用2サイク
ルエンジンに設けられる排気消音器には、自転車駆動用
2サイクルエンジンに設けられた排気ポートに接続され
た排気パイプと、この排気パイプに接続された消音器本
体と、消音器本体の内部に設けられこの消音器本体の内
部を区画して複数の膨張室を形成する複数の仕切り板
と、消音器本体の内部に設けられ複数の膨張室を連通す
る通路と、消音器本体に設けられ排気ガス流れ方向の下
流端の膨張室に接続されたテールパイプとを備えた形式
のものがある。
【0009】ところで、2サイクルエンジンに用いられ
るシリンダ潤滑用の潤滑油は、通常燃料と混合して供給
され、シリンダ内部で燃料の燃焼による高温に晒される
ために2サイクルエンジンの排気ガスには潤滑油の分
解、重合によって生じるスラッジが多量に含まれる。
【0010】このスラッジは、排気ガスがエンジンから
排出された直後で排気ガスが高温である間は気化してい
るが、排気ガスが排気パイプを経由して排気消音器本体
の内部の膨張室に達して排気ガス温度が低下すると、粘
質な液状、あるいはゴム状スラッジとなる。これによっ
て排気消音器本体における排気ガスの流通路が狭くな
り、排気抵抗が増加するので、エンジンの出力が低下す
るという不都合が生じる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このような不都合が生
じた場合には、従来の自転車駆動用2サイクルエンジン
の排気消音器にあっては、エンジンから排気消音器を取
り外し、消音器本体を外側から加熱して消音器本体の内
部に滞留しているスラッジを取り除くという、極めて繁
雑で長時間を要する方法が行われていた。このため、排
気消音器の消音器本体の内部に滞留しているスラッジを
取り除く作業は多くの手間と時間を要していた。
【0012】本発明は前記事情に基づいてなされたもの
で、消音器本体の内部に滞留するスラッジを容易且つ短
時間で取り除くことができる自転車駆動用2サイクルエ
ンジンの排気消音器を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するめに
本発明の自転車駆動用2サイクルエンジンの排気消音器
は、自転車駆動用2サイクルエンジンに設けられた排気
ポートに接続された排気パイプと、この排気パイプに接
続されるとともにスラッジ取り出し口が形成された消音
器本体と、この消音器本体のスラッジ取り出し口に着脱
可能に設けられた蓋と、前記消音器本体の内部に設けら
れこの消音器本体の内部を区画して複数の膨張室を形成
する複数の仕切り板と、前記消音器本体の内部に設けら
れ前記複数の膨張室を連通する通路と、前記消音器本体
に設けられ排気ガス流れ方向の下流端の膨張室に接続さ
れたテールパイプとを具備することを特徴とする。
【0014】
【作用】消音器本体は中空の缶で、この消音器本体は一
部にスラッジ取り出し口が形成されている。このスラッ
ジ取り出し口は蓋で覆われ、この蓋はスラッジ取り出し
口に着脱可能に取り付けられている。
【0015】消音器本体の内部は、数の仕切り板消音器
によって区画されて、複数の膨張室が形成されている。
消音器本体は自転車駆動用2サイクルエンジンに設けら
れた排気ポートに接続された排気パイプに接続されてい
る。消音器本体には排気ガス流れ方向の下流端の膨張室
に接続されたテールパイプが設けられている。
【0016】そして、自転車駆動用2サイクルエンジン
の排気ポートから排出された排気ガスは排気パイプを通
って消音器本体の内部に形成された排気ガスの流れ方向
第一段の膨張室に流入して膨張する。次いで排気ガスは
通路を通り下流の膨張室に流れる。この過程で排気ガス
流れの曲折、ガス膨張時の圧力波の緩衝などにより排気
音が低減する。
【0017】一方、排気ガスの膨張に伴って排気ガス温
度が低下する。これによって排気ガス中にふくまれてい
たスラッジ成分が凝縮し、粘質な液体状、あるいはゴム
状になり膨張室の内壁、あるいは排気ガスの通路などに
付着する。さらに、消音器本体の温度が低下すればスラ
ッジは一層粘質性が増加してくる。
【0018】本発明では、消音器本体は一部にスラッジ
取り出し口が形成されている。このスラッジ取り出し口
は蓋で覆われ、この蓋はスラッジ取り出し口に着脱可能
に取り付けられている。このため、消音器本体のスラッ
ジ取り出し口から蓋を取り外して、スラッジ取り出し口
を開放することにより、スラッジ取り出し口が面する消
音器本体の内部の部分に滞留するスラッジをスラッジ取
り出し口を通して消音器本体の外部に取り出すことがで
きる。従って、スラッジ取り出し口が面する消音器本体
の内部の部分に滞留するスラッジを短時間で容易に取り
除くことができ、消音器本体の内部からスラッジを取り
除く作業の作業性を向上させることができる。
【0019】
【実施例】本発明の一実施例について図面を参照して説
明する。本発明の排気消音器を備えた2サイクルエンジ
ンを搭載した自転車について図4および図5を参照して
説明する。
【0020】図中1は車体、2は車体1に設けられた前
輪フォーク、3は車体1に設けられた後輪フォーク、4
は前輪フォーク2に取り付けられた前輪軸5に回転自在
に支持された前輪、6は後輪フォーク3に取り付けられ
た後輪軸7に回転自在に支持された後輪、8は車体に設
けられたハンドル、9は車体に設けられたサドル、10
は車体1に設けられたベダルアーム11を有する回転自
在に設けられたベダルクランク軸、12はベダルクラン
ク軸10に取り付けられた駆動スプロケット、13は後
輪軸7に回転自在に設けられ後輪6に取り付けられた従
動スプロケット、14は駆動スプロケット12と従動ス
プロケット13に掛けわたされたチェーンである。
【0021】21は2サイクルエンジン、22はこの2
サイクルエンジンの出力を後輪軸7に伝達する減速機で
ある。これら2サイクルエンジン21のケースと減速機
22のケースは一体に取り付けられ、このケースの一体
構造物は後輪軸7に回転自在に設けられている。
【0022】そして、この自転車を人力走行する場合に
は、ベタルアーム11を回転すると、この回転は駆動ス
プロケット12、チェーン14および従動スプロケット
13を介して伝達されて後輪6が回転される。この時、
減速機22と後輪6との回転伝達状態は解除されて、後
輪6は減速機22とは無関係に回転する。
【0023】この自転車をエンジン動力により走行する
場合には、減速機22と後輪6との回転伝達が可能な状
態にされる。2サイクルエンジン21の出力は減速機2
2により伝達されて後輪6が回転される。
【0024】次に本発明の対象である2サイクルエンジ
ン21に設けられた排気消音器について図1ないし図4
を参照して説明する。図3に示すように2サイクルエン
ジン21のシリンダ部23は例えば下部に排気ガスを外
部に排出する排気ポート24が形成されている。本発明
の実施例の排気消音器31はこのシリンダ部23の排気
ポート24に接続される。
【0025】本実施例の排気消音器31は、排気パイプ
32と、この排気パイプ32に接続されるとともにスラ
ッジ取り出し口が形成された消音器本体33と、この消
音器本体33のスラッジ取り出し口に着脱可能に設けら
れた蓋34と、消音器本体33の内部に設けられこの消
音器本体33の内部を区画して複数の膨張室を形成する
例えば2個の仕切り板35、36と、消音器本体33の
内部に設けられ複数の膨張室を連通する通路である通路
パイプ37および仕切り板36の通路孔38と、消音器
本体33に設けられ排気ガス流れ方向の下流端の膨張室
に接続されたテールパイプ39とを具備している。
【0026】排気パイプ32は一方の端が2サイクルエ
ンジン21のシリンダ部23の排気ポート24に当接さ
れ、この一端に形成されたフランジ40が図示しないボ
ルトによってシリンダ部23に取り付けられている。こ
れにより排気パイプ32が排気ポート24に接続されて
いる。排気パイプ32は後述するように消音器本体33
の内部に挿入されるもので、この消音器本体33に挿入
される部分の周壁には複数の排気吹き出し口41が分散
して形成されている。
【0027】消音器本体32は排気パイプ32より大き
く断面積で且つ平たい断面を有する缶体をなすもので、
この消音器本体32の一方の端面(消音器本体32の軸
線に対して直角)は開放されていて、この開放部54に
は蓋42が嵌合されて固定されている。この蓋42には
排気パイプ32を挿通するパイプ挿通孔43が形成され
ている。消音器本体33はその平たい断面が水平となる
ように水平に配置されている。
【0028】また、消音器本体32の他方の端面(消音
器本体32の軸線に対して直角)にはスラッジ取り出し
口44が形成されており、このスラッジ取り出し口44
は蓋34で覆われ、この蓋34は消音器本体32に着脱
可能に取り付けられている。スラッジ取り出し口44は
消音器本体32に内部に滞留したスラッジを外部に取り
出すものである。蓋34は例えば次に述べる構成により
消音器本体32に取り付けられる。
【0029】すなわち、図1および図2に示すようにス
ラッジ取り出し口44の中央に位置して蓋取り付け金具
46が配置され、この蓋取り付け金具46は例えばスポ
ット溶接などの方法により消音器本体32に固定されて
いる。蓋取り付け金具46にはねじ孔47が形成されて
いる。蓋34はスラッジ取り出し口44と同じ大きさお
よび同じ形状をなすもので、周縁部34aが起立されて
いる。蓋34の中央には透孔48が形成されている。な
お、蓋34の外周部にはテールパイプ39を挿通するパ
イプ挿通孔49が形成されている。そして、蓋34はス
ラッジ取り出し口44にガスケット45を介して配置さ
れて周縁部34aがスラッジ取り出し口44の周縁部に
嵌合される。取り付けボルト50が蓋34の外側から透
孔48を通して消音器本体32の内部に挿入され、さら
に蓋取り付け金具46のねじ孔47に螺挿されている。
このため、蓋34はスラッジ取り出し口44を覆うとと
ともに、ボルト50締めにより消音器本体32に着脱可
能に取り付けられる。
【0030】2個の仕切り板35、36は、消音器本体
33の断面と同じ形状と大きさをもつもので、消音器本
体33の内部にその長手方向に間隔を存して配置されて
消音器本体33に固定されている。これにより消音器本
体33の内部は2個の仕切り板35、36に区画され、
3個の膨張室51、52、53が形成されている。すな
わち、図1および図2に示すように消音器本体33の一
端の開放部54を覆う蓋42と仕切り板35との間に
は、ガス流れ方向上流端の第一段の膨張室51が形成さ
れ、仕切り板35と仕切り板36との間にはガス流れ方
向下流端の第三段の膨張室53が形成され、仕切り板3
6と消音器本体33のスラッジ取り出し口44を覆う蓋
34との間に第二段の膨張室52が形成されている。
【0031】前述した排気パイプ32が蓋42のパイプ
挿通孔43を挿通して消音器本体33の第一段の膨張室
51の内部に挿入され、排気パイプ32の他端の開口が
仕切り坂35に当接されて閉成されている。なお、第一
段の膨張室51の内部には消音器本体33の周囲の壁に
沿って吸音材55が押え板56で押えられて設けられて
いる。
【0032】通路パイプ37は第二段の膨張室52をの
軸方向に縦断して配置され、仕切り板35に形成された
孔57と仕切り板36に形成された孔58に支持されて
いる。このため、第一段の膨張室51と第二段の膨張室
52が通路パイプ37によって連通されている。また、
通路孔38は仕切り板36に形成されており、この通路
孔38によって第二段の膨張室52と第三段の膨張室5
3とが連通されている。通路孔38は複数の小さい孔で
構成されている。
【0033】テールパイプ39は第二段の膨張室52の
内部に消音器本体33の軸方向に縦断して配置され、一
方の端部が仕切り坂36に形成されたテールパイプ39
より大径のパイプ挿通孔59に挿通され、他方の端部が
蓋34に形成されパイプ挿通孔49に挿通されて消音器
本体33の外部に突出されている。テールパイプ39の
他方の端部は溶接などの手段により蓋34に固定され、
図3にも示すように一方の端部は仕切り坂36のパイプ
挿通孔59に対して抜き差し自在に挿通されている。
【0034】ここで、消音器本体33のスラッジ取り出
し口44は第二段の膨張室52に直接面して開放されて
おり、スラッジ取り出し口44を覆う蓋34は第二段の
膨張室52を覆うとともに、スラッジ取り出し口44か
ら取り外すことにより第二段の膨張室52を開放するこ
とになる。
【0035】さらに、仕切り板36の下部には消音器本
体33の軸方向に沿って凹部60が形成されている。こ
の凹部60は消音器本体33の壁とともに第三段の膨張
室53と第二段の膨張室52とを相互に連通する通路6
1を形成するものである。
【0036】このように構成された排気消音器の作動に
ついて説明する。2サイクルエンジン21のシリンダ部
23の排気ポート24から排出された排気ガスは、排気
パイプ32を通って吹き出し口41から消音器本体33
の内部に形成された排気ガスの流れ方向第一段の膨張室
51の内部に吹き出されて膨張する。次いで、排気ガス
は通路パイプ37を通り下流の第二段の膨張室52の内
部に流れて再び膨張する。
【0037】次いで、排気ガスは第二段の膨張室52か
ら仕切り板36に形成された通路孔38を通って下流端
である第三の膨張室53に流れて膨張する。最後に排気
ガスは第三の膨張室53からテールパイプ39を通り消
音器本体33の外部に排出される。この過程で排気ガス
流れの曲折、ガス膨張時の圧力波の緩衝などにより排気
音が低減する。
【0038】ところで、2サイクルエンジンに用いられ
るシリンダ潤滑用の潤滑油は。通常燃料と混合して供給
され、シリンダ内部で燃料の燃焼による高温に晒される
ために2サイクルエンジンの排気ガスには潤滑油の分解
重合によって生じるスラッジが多量に含まれる。
【0039】このスラッジは、排気ガスがエンジンから
排出された直後で排気ガスが高温である間は気化してい
るが、排気ガスが排気パイプ32を経由して消音器本体
33の膨張室に達して排気ガス温度が低下すると粘質な
液状、あるいはゴム状スラッジとなる。このスラッジ
は、各膨張室の内壁、あるいは排気ガスの通路などに付
着して滞留する。これによって消音器本体32における
排気ガスの流通路が狭くなり、排気抵抗が増加するの
で、エンジンの出力が低下する。
【0040】この実施例では、第二段の膨張室52の内
部、すなわち消音器本体33の壁面、仕切り坂36の表
面にスラッジが付着して滞留する。また、第三段の膨張
室53内部、すなわち消音器本体33の壁面、仕切り坂
35、36の表面にスラッジが付着して滞留する。さら
に、通路パイプ37およびテールパイプ39に付着滞留
する。
【0041】そこで、この実施例では、ボルト50を緩
めて蓋取り付け金具46からのねじ孔47から抜き出す
ことにより、蓋34を消音器本体33のスラッジ取り出
し口44から取り外す。この時、テールパイプ39は蓋
34に固定され、且つ仕切り板36のパイプ挿通孔59
に隙間をもって挿脱自在に挿通されているので、蓋34
と一体になって第二段の膨張室52の内部からスラッジ
取り出し口44から通して消音器本体33の外部に引き
出される。このようにして第二段の膨張室52およびス
ラッジ取り出し口44が開放される。
【0042】そして、作業者は道具を用いて第二段の膨
張室52の内部に付着滞留しているスラッジをスラッジ
取り出し口44から消音器本体33の外部に取り出す。
さらに、この実施例では、蓋34を取り外すとテールパ
イプ39が一体に引き出され、仕切り板36のパイプ挿
通孔59が開放される。このため、スラッジ取り出し口
44から見て第二段の膨張室52の奥に位置する第三段
の膨張室53に滞留しているスラッジを、仕切り板36
のパイプ挿通孔59を利用して、スラッジ取り出し口4
4から消音器本体33の外部に容易に取り出すことがで
きる。
【0043】また、この実施例では、仕切り板36の下
部に形成された凹部60によって第三段の膨張室53と
第二段の膨張室52とを相互に連通する通路61が形成
されている。このため、第三段の膨張室53に滞留する
スラッジを通路61を通して第二段の膨張室52に流出
させることができる。第二段の膨張室52に流出したス
ラッジはスラッジ取り出し口44から消音器本体33の
外部に容易に取り出すことができる。
【0044】このように本発明では、消音器本体33は
一部にスラッジ取り出し口44が形成されている。この
スラッジ取り出し口44は蓋34で覆われ、この蓋34
はスラッジ取り出し口44に着脱可能に取り付けられて
いる。このため、消音器本体33のスラッジ取り出し口
44から蓋34を取り外して、スラッジ取り出し口44
を開放することにより、スラッジ取り出し口44が面す
る消音器本体33の内部の部分に滞留するスラッジをス
ラッジ取り出し口44を通して消音器本体33の外部に
取り出すことができる。従って、スラッジ取り出し口4
4が面する消音器本体33の内部の部分に滞留するスラ
ッジを容易且つ短時間で取り除くことができ、消音器本
体33の内部からスラッジを取り除く作業の作業性を向
上させることができる。
【0045】なお、本発明では前述した実施例に限定さ
れずに種々変形して実施することができる。例えばテー
ルパイプ39は蓋34に貫通固定して設けずに、消音器
本体33の壁部に貫通固定して設けることも可能であ
る。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明の自転車駆動
用2サイクルエンジンの排気消音器によれば、自転車駆
動用2サイクルエンジンに設けられた排気ポートに接続
された排気パイプと、この排気パイプに接続されととも
にスラッジ取り出し口が形成された消音器本体と、この
消音器本体のスラッジ取り出し口に着脱可能に設けられ
た蓋と、消音器本体の内部に設けられこの消音器本体の
内部を区画して複数の膨張室を形成する複数の仕切り板
と、消音器本体の内部に設けられ複数の膨張室を連通す
る通路と、消音器本体に設けられ排気ガス流れ方向の下
流端の膨張室に接続されたテールパイプとを具備するも
ので、消音器本体の一部にスラッジ取り出し口が形成さ
れ、このスラッジ取り出し口が着脱可能な蓋で覆われて
いる。
【0047】このため、消音器本体のスラッジ取り出し
口から蓋を取り外して、スラッジ取り出し口を開放する
ことにより、スラッジ取り出し口が面する消音器本体の
内部の部分に滞留するスラッジをスラッジ取り出し口を
通して消音器本体の外部に容易且つ短時間で取り出すこ
とができる。消音器本体の内部からスラッジを取り除く
作業の作業性を向上させることができる。これによって
自転車駆動用2サイクルエンジンの出力を損なうことな
く排気ガスの排気音を低減しできる経済性の高い排気消
音器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例において図2のAーA線に沿
う排気消音器の断面図。
【図2】同実施例において図1のBーB線に沿う排気消
音器の断面図。
【図3】同実施例において図1のCーC線に沿う排気消
音器の断面図。
【図4】同実施例において図5のDーD線に沿う排気消
音器を搭載した自転車を示す図。
【図5】同実施例において排気消音器を搭載した自転車
を示す図。
【図6】2サイクルエンジンを搭載した自転車を示す
図。
【符号の説明】
21…2サイクルエンジン、 31…排気消音
器、32…排気パイプ、 33…消音器
本体、34…蓋、 35、36…仕切
り板、37…通路パイプ、 38…通路
孔、39…テールパイプ、 44…スラッ
ジ取り出し口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中谷 美英 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋機器製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自転車駆動用2サイクルエンジンに設け
    られた排気ポートに接続された排気パイプと、この排気
    パイプに接続されるとともにスラッジ取り出し口が形成
    された消音器本体と、この消音器本体のスラッジ取り出
    し口に着脱可能に設けられた蓋と、前記消音器本体の内
    部に設けられこの消音器本体の内部を区画して複数の膨
    張室を形成する複数の仕切り板と、前記消音器本体の内
    部に設けられ前記複数の膨張室を連通する通路と、前記
    消音器本体に設けられ排気ガス流れ方向の下流端の膨張
    室に接続されたテールパイプとを具備することを特徴と
    する自転車駆動用2サイクルエンジンの排気消音器。
JP20874894A 1994-05-26 1994-09-01 自転車駆動用2サイクルエンジンの排気消音器 Withdrawn JPH0874555A (ja)

Priority Applications (2)

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JP20874894A JPH0874555A (ja) 1994-09-01 1994-09-01 自転車駆動用2サイクルエンジンの排気消音器
TW84108096A TW286305B (ja) 1994-05-26 1995-08-03

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JP20874894A JPH0874555A (ja) 1994-09-01 1994-09-01 自転車駆動用2サイクルエンジンの排気消音器

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JP20874894A Withdrawn JPH0874555A (ja) 1994-05-26 1994-09-01 自転車駆動用2サイクルエンジンの排気消音器

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JP (1) JPH0874555A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2789021A1 (fr) * 1999-01-29 2000-08-04 Honda Motor Co Ltd Bicyclette equipee d'un moteur a combustion interne

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2789021A1 (fr) * 1999-01-29 2000-08-04 Honda Motor Co Ltd Bicyclette equipee d'un moteur a combustion interne

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