JPH05195795A - 2サイクルエンジンのリードバルブ取付構造 - Google Patents

2サイクルエンジンのリードバルブ取付構造

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JPH05195795A
JPH05195795A JP1094092A JP1094092A JPH05195795A JP H05195795 A JPH05195795 A JP H05195795A JP 1094092 A JP1094092 A JP 1094092A JP 1094092 A JP1094092 A JP 1094092A JP H05195795 A JPH05195795 A JP H05195795A
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reed valve
skirt
valve
crankcase
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two

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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、シリンダの取付性を向上させるこ
とができるとともに、リードバルブからクランクケース
内へ新混合気を円滑に導入できる実施できるようにして
いる。 【構成】この発明は、クランクケース13に設置される
シリンダ12Aの上記クランクケース側にシリンダスカ
ート54が延設され、このシリンダスカートに掃気通路
55用切欠部60が形成され、この切欠部の先端が連結
部61により周方向に連結されるとともに、上記クラン
クケースの吸気通路43には、屋根形のバルブボディ6
3の両側面にバルブポート67が開口されたV型リード
バルブ45が設置され、このV型リードバルブは、その
中心線69の延長線上に上記シリンダスカートの上記連
結部が位置するよう設置されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シリンダスカートに
掃気通路用切欠部が形成されるとともに、V型リードバ
ルブがクランクケースに設置された2サイクルエンジン
のリードバルブ取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、スクータ型自動二輪車では、ハ
ンドルで操舵される前輪と、ユニットスイング型エンジ
ンで駆動される後輪とが前後に配置され、上記ハンドル
とシートとの間が深く湾入して構成される。上記シート
は、リアボディに載置され、このリアボディの下部に上
記ユニットスイング型エンジンが配置される。
【0003】上述のようなスクータ型自動二輪車には、
リアボディに物品収納室を備え、上述のユニットスイン
グ型エンジンのシリンダが、上記物品収納室の下方に略
水平に設置されたものがある。したがって、作業性を考
慮して、ユニットスイング型エンジンを車体から取り外
さないでシリンダを脱着しようとすると、この脱着作業
は狭い空間でかつ窮屈な作業姿勢での実施となる。
【0004】図11は、上記2サイクルユニットスイン
グ型エンジンのシリンダを示す底面図である。この図1
1および図12に示すように、シリンダ100には、シ
リンダスカート101が延出され、このシリンダスカー
ト101の先端に掃気通路102用の切欠部103が形
成されている。この図11および図12において、符号
104は掃気ポート、符号105は排気ポートをそれぞ
れ示す。
【0005】また、図示しないが、上記シリンダ100
が設置されるクランクケースには吸気通路が形成され、
この吸気通路にV型リードバルブが設置されたものがあ
る。ピストンの往復運動によりクランクケース内に生じ
た負圧によって、リードバルブのバルブポートが開操作
され、吸気通路からクランクケースのクランク室内へ新
混合気が導かれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ユニットスイング型エ
ンジンのクランクケースおよびスイングケースを車体に
取り付けたままで、上記クランクケースにシリンダ10
0を設置する場合には、クランクケースにピストンが既
に設置されているので、まずこのピストンをシリンダ1
00のシリンダボア100A内へ挿入しなければならな
い。このピストンには、図7(B)に示すピストンリン
グ106が嵌装され、このピストンリング106の合い
口107が掃気ポート104や排気ポート105に引っ
掛からないように、回り止め用のリングノック108が
上記ピストンに植設されている。
【0007】ところが、図9(B)に示すように、ピス
トンのリングノック108の位置、つまりピストンリン
グ106の合い口107が物品収納室109側にあり、
しかも、この合い口107付近にシリンダスカート10
1の切欠部103が存在するため、ピストンをシリンダ
100内へ挿入する際に、張力によって膨出したピスト
ンリング106の部分がシリンダスカート101の切欠
部103に当たってしまい、ピストンの挿入が困難とな
って、シリンダ100の取付が煩雑な作業になるおそれ
がある。
【0008】上記現象は、特に、ピストンリング106
が高張力の場合や、スタッドボルト110がピストンリ
ング106の合い口107近傍に配置されて作業者の指
でピストンリング106の合い口107を押さえにくい
場合等に特に著しい。また、シリンダ100の重量が大
きな場合や、エキゾーストパイプの配管上シリンダ10
0が物品収納室109寄りに少し傾いている場合にも、
シリンダ100の取付作業性が低下するおそれがある。
【0009】この発明は、上述の事情を考慮してなされ
たものであり、シリンダの取付時にピストンをシリンダ
内へ挿入し易くして、シリンダの取付性を向上させるこ
とができるとともに、リードバルブからクランクケース
内へ新混合気を円滑に導入できる2サイクルエンジンの
リードバルブ取付構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、クランクケ
ースに設置されるシリンダには上記クランクケース側に
シリンダスカートが延設され、このシリンダスカートに
掃気通路用切欠部が形成され、この切欠部の先端が連結
部により周方向に連結されるとともに、上記クランクケ
ースの吸気通路には、屋根形のバルブボディの両側面に
バルブポートが開口されたV型リードバルブが設置さ
れ、このV型リードバルブは、その中心線の延長線上に
上記シリンダスカートの連結部が位置するよう設置され
たことを特徴とするものである。
【0011】
【作用】したがって、この発明に係る2サイクルエンジ
ンのリードバルブ取付構造によれば、掃気通路用の切欠
部を備えたシリンダスカートは、その先端部が連結部に
より周方向に連結されたので、ピストンが突出状態で設
置されたクランクケースに上記シリンダを取り付ける際
に、シリンダスカートの連結部がガイドとなって、ピス
トンリングが嵌装されたピストンをシリンダスカート内
へ容易に挿入できる。このように、ピストンリングがシ
リンダスカートの掃気通路用切欠部に引っ掛ることを防
止できるので、シリンダをクランクケースに容易に組み
付けることができる。
【0012】さらに、V型リードバルブの中心線の延長
線がシリンダスカートの連結部に位置するようにV型リ
ードバルブが設置されたので、V型リードバルブのバル
ブポートから流出する新混合気は、シリンダスカートの
掃気通路用切欠部を通ってあるいは直接クランクケース
のクランク室内へ流入する。このため、シリンダスカー
トの連結部によって新混合気のクランクケース室内への
流入が妨げられないので、エンジンの出力に悪影響を及
ぼすことがない。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0014】図1は、この発明に係る2サイクルエンジ
ンのリードバルブ取付構造の一実施例が適用されたエン
ジンを示し図3のI−I線に沿う断面図である。図2
は、図1のエンジンを搭載したスクータ型自動二輪車を
示す全体側面図である。
【0015】図2に示すスクータ型自動二輪車は、ハン
ドル3で操舵される前輪1と、エンジン4で駆動される
後輪2とが前後に配置され、ハンドル3とシート5との
間が低く湾入してステップボード6が敷かれ、シート5
が物品収納ボックス7を兼ねたリアボディ8上に載置さ
れ、このリアボディ8の下にエンジン4が配置されて構
成される。
【0016】上記エンジン4は、後輪2と一体化された
2サイクルユニットスイング型エンジンであり、前下部
の支持アーム9が車体フレーム10に上下方向に揺動自
在に軸支され、後上部が緩衝ユニット11によって支持
されて、緩衝懸架される。
【0017】ユニットスイング型エンジン4は、略水平
に前傾するシリンダ12Aおよびシリンダヘッド12B
の後方に、図1および図3に示すようにクランクケース
13が連なり、このクランクケース13の一側から後方
へスイングケース14が連設される。このスイングケー
ス14の後部に、クランクケース13の直ぐ後方に位置
する後輪2がリアアクスル15により軸支される。
【0018】クランクケース13は、L側クランクケー
ス13aとR側クランクケース13bとをエンジン4の
中央位置で接合して構成され、内部にクランクシャフト
18が貫通される。また、スイングケース14は、図4
に示すように、縦割りにされたベーシックケース14a
とケースカバー14bとを合せて構成される。このベー
シックケース14aが、クランクケース13のL側クラ
ンクケース13aに連設される。また、ケースカバー1
4bに、冷却空気の導入口16および導出口17が設置
される。
【0019】スイングケース14内に、クランクシャフ
ト18およびドライブシャフト19が突設される。この
クランクシャフト18にドライブVプーリ20が軸装さ
れ、ドイラブシャフト19に管軸26が遊嵌され、この
管軸26にドリブンVプーリ21が軸装される。これら
のドライブVプーリ20とドリブンVプーリ21との間
にVベルト22が懸架されて、Vベルト自動変速機が一
次伝導系として装備される。符号23は管軸26とドラ
イブシャフト19との間に介装された遠心シュー式の発
進クラッチである。
【0020】ドライブシャフト19の他端は、独立した
ミッション室24に突入し、前記リアアクスル15との
間に二次伝導系としてギア変速機構25が装備される。
したがって、シリンダ12にて発生した動力は、クラン
クシャフト18からVベルト自動変速機および発進クラ
ッチ23を介してドライブシャフト19へ伝達され、ギ
ア変速機構25を経てリアアクスル15から後輪2へ伝
達される。
【0021】一方、図3に示すR側クランクケース13
bには、スイングケース14と反対位置にスタータクラ
ッチケース27が固定されて、R側クランクケース13
bとの間にスタータクラッチ機構28(後述)を収容す
るスタータクラッチ室39が形成される。クランクシャ
フト18は、上記スタータクラッチケース27を貫通し
て外方へ延び、その先端部にフライホイールマグネット
ロータ29がマグネットナット30により固定される。
フライホイールマグネットロータ29の内側にマグネッ
トステータ31が配設され、このステータ31はスター
タクラッチケース27にボルト固定される。上記フライ
ホイールマグネットロータ29およびマグネットステー
タ31により、フライホイールマグネットが構成され
る。
【0022】フライホイールマグネットロータ29の背
面には冷却ファン32が固定される。また、スタータク
ラッチケース27と、シリンダ12Aおよびシリンダヘ
ッド12Bを覆うシリンダカウリング33との間にファ
ンケース34がボルト固定される。ファンケース34に
は空気取入口35が形成され、クラッチシャフト18の
回転に伴う冷却ファン32の回転により、この空気取入
口35から冷却用空気が導入されてシリンダ12A、シ
リンダヘッド12B等が冷却される。
【0023】上記スタータクラッチ機構28は、図示し
ないスタータモータの出力軸に形成されたスタータドラ
イブギア(図示せず)の駆動力を、アイドルギア(図示
せず)を介してスタータドリブンギア36へ伝え、ワン
ウェイクラッチ37およびクラッチブラケット38を介
してクランクシャフト18へ伝達し、エンジンを始動す
るものである。クラッチブラケット38は、クランクシ
ャフト18にスプライン結合されている。
【0024】さて、前記シリンダ12Aおよびシリンダ
ヘッド12Bは、図2に示すように、リアボディ8の物
品収納ボックス7下方に、略水平に前傾してクランクケ
ース13に設置される。クランクケース13には、図6
に示すようにスタッドボルト40が植設され、シリンダ
12Aおよびシリンダヘッド12Bは、このスタッドボ
ルト40に貫通されて順次クランクケース13に取り付
けられる。シリンダヘッド12Bは、後述のピストン4
8との間に燃焼室41(図3)を構成する。
【0025】また、クランクケース13には、図1およ
び図3に示すようにクランク室42が形成され、このク
ランク室42内に前記クランクシャフト18が配置され
る。また、クランクケース13には吸気通路43が形成
され、この吸気通路43が吸気ポート44によってクラ
ンク室42に連通される。吸気通路43内には後述のV
型リードバルブ45が設置され、キャブレタ46(図
2)にて生成された新混合気が、リードバルブ45に制
御されてクランク室42内へ流入する。
【0026】クランクシャフト18には、コンロッド4
7を介してピストン48が連結され、このピストン48
は、シリンダ12Aのシリンダボア49内を往復動可能
に収容される。ピストン48にはピストンリング50が
嵌装されて、燃焼室41の気密性等が保持される。図7
(A)に示すように、ピストンリング50は、その合い
口51が、ピストンリング50に植設されたリングノッ
ク52に遊嵌されて、ピストンリング50の回り止めが
果される。
【0027】シリンダ12Aは、図1、図3および図5
に示すように、シリンダボア49を構成するシリンダラ
イナ53を備え、このシリンダライナ53がクランクケ
ース13側へ延出してシリンダスカート54が構成され
る。シリンダライナ53には掃気ポート55および排気
ポート56が開口され、排気ポート56が排気ポート5
7に連通される。この排気通路57にはエキゾーストパ
イプ58が接続されて、廃ガスが排出される。
【0028】掃気ポート55は掃気通路59に連通さ
れ、この掃気通路59はクランク室42に開口してい
る。シリンダスカート54は、特に図1および図3に示
すように上記掃気通路59内へ延出されているので、こ
のシリンダスカート54には掃気通路59に対応する位
置に、掃気通路用切欠部としての切欠口60が開口され
る。シリンダスカート54において、この切欠孔60の
先端側は、シリンダスカート54と一体に成形された連
結部61により周方向に連結されている。この連結部6
1の先端内周に面取り62が施される。
【0029】さらに、図7(A)に示すように、スタッ
ドボルト40は、シリンダスカート54の外側で、その
周方向4箇所に略等間隔に配置され、このシリンダスカ
ート54に接近して設置される。これらのスタッドボル
ト40のうちの1本は、ピストンリング50の合い口5
1に隣接して配置される。
【0030】また、図1に示す前記V型リードバルブ4
5は、図8、図9および図10に示すように、屋根形の
バルブボディ63、バルブリード64およびバルブスト
ッパ65を備えて構成される。バルブボディ63の斜め
に対向するバルブシート面66にバルブポート67が複
数個開口され、このバルブポート67を閉塞するように
してバルブリード64が設置される。バルブストッパ6
5は、バルブリード64の外側に配置されて、バルブボ
ディ63にバルブリード64と共締めされ、リードバル
ブ45開時のバルブリード64を規制する。
【0031】上述のV型リードバルブ45は、図1に示
すように、バルブボディ63の天井リブ68をクランク
室42へ向けて配置されて、クランク室42内の負圧時
にバルブリード64が開き、それ以外のときにバルブリ
ード64が閉じるよう構成されている。また、このV型
リードバルブ45は、図1および図10に示すように、
天井リブ68を通るV型リードバルブ45の中心線69
の延長線上に、前記シリンダスカート54の連結部61
が位置するよう設置される。さらに、V型リードバルブ
45における中心線69の延長線上に、排気通路57あ
るいは排気ポート56が位置するよう設置される。
【0032】上述のような2サイクルエンジンでは、ピ
ストン48が下死点から上死点へ上昇する圧縮・吸入工
程においてクランク室42内が負圧になるので、リード
バルブ45のバルブリード64が開き、新混合気は吸気
通路43からクランク室42内へ流入する。と同時に、
後述の爆発・掃気工程で掃気ポート55を経てシリンダ
ボア49内へ導かれた混合気が、ピストン48の上昇に
よって圧縮(二次圧縮)される。このシリンダボア49
内で圧縮された混合気は燃焼室41内で爆発燃焼し、ピ
ストン48を上死点から下死点へ下降させる。この爆発
・掃気工程では、排気ポート56および排気通路57を
経て廃ガスを排出するとともに、前記圧縮・吸入工程で
クランク室42内へ導かれた混合気をクランク室42内
で一次圧縮した後、切欠口60、掃気通路59および掃
気ポート55を順次経てシリンダボア49内へ導く。
【0033】このような圧縮・吸入工程および爆発・掃
気工程を繰り返してエンジンが駆動する。
【0034】上記実施例によれば、シリンダ12Aのシ
リンダスカート54には、掃気通路59に対応する位置
に切欠口60が形成され、この切欠口60の先端側が連
結部61により周方向へ連結されているので、図6に示
すシリンダ12Aの取付作業が容易になる。つまり、シ
リンダ12Aの取付に際しては、作業者70は、ピスト
ン48に嵌装されたピストンリング50の合い口51を
指で押さえて、シリンダスカート54を経てシリンダボ
ア49内へピストン48を挿入する必要があるが、ピス
トンリング50の合い口51をピストン48のリングノ
ック52の位置に対応さえすれば、連結部61の面取り
62によってピストンリング50の全周が押さえられる
ので、連結部61がガイドとなり、ピストン48の挿入
作業を容易に実施できる。この結果、物品収納ボックス
7下方の狭い空間において窮屈な姿勢であっても、また
シリンダ12Aの重量が大きく、さらにピストンリング
50が高張力であっても、また、シリンダ12Aが物品
収納ボックス7側に傾斜して配置された場合にも、シリ
ンダ12Aの取付性を向上させることができる。
【0035】また、図11および図12に示す従来のシ
リンダ100のように、シリンダスカート101の先端
に切欠部103が形成されただけのものでは、シリンダ
100の内径をホーニング加工する際に、ホーニング砥
石の圧力によってシリンダスカート101が先端へ向か
いラッパ形状に拡がってしまい、ピストンスラップ音が
発生するおそれがある。しかし、この一実施例のよう
に、シリンダ12Aのシリンダスカート54の先端が連
結部61により周方向に連結されているので、シリンダ
12Aの内径ホーニング加工によっても、シリンダスカ
ート54の先端がラッパ状に拡がることがない。このた
め、ピストンスラップ音の発生を防止できる。
【0036】さらに、シリンダスカート54の先端部に
連結部61が形成されたので、クランク室42の容積が
連結部61の存在によって減少する。このため、クラン
ク室42内における混合気の一次圧縮率が上昇し、エン
ジンの出力を向上させることができる。
【0037】また、シリンダ12Aの取付時に、ピスト
ン48を容易にシリンダ12Aのシリンダボア49内へ
挿入できるので、図7(A)に示すように、スタッドボ
ルト40をシリンダスカート54に接近して配置させる
ことができる。この結果、シリンダ12Aをコンパクト
に設計できる。
【0038】さらに、V型リードバルブ45の中心線6
9の延長線上にエンジンスカート54の連結部61が位
置するようV型リードバルブ45が設置されたので、V
型リードバルブ45の両バルブシート面66に開口され
たバルブポート67からクランク室42内へ流入される
新混合気は、シリンダスカート54の連結部61に妨げ
られることなく、切欠口60を経てあるいは直接クラン
ク室42内へ導かれる。この結果、シリンダスカート5
4に連結部61が形成されていても、新混合気の流入抵
抗が増大しないので、エンジン出力を低下させることが
ない。
【0039】このように、クランク室42内へ流入する
新混合気がエンジンスカート54の連結部61に当たる
ことがないので、この衝突によって生ずる新混合気の液
化を防止でき、この液化した新混合気のクランク室42
内への貯溜も防止できる。この結果、液化混合気が原因
となるエンジン始動時における白煙の発生を防止でき
る。
【0040】さらに、シリンダ12Aおよびシリンダヘ
ッド12Bがクランクケース13に略水平に設置され、
V型リードバルブ45の中心線69がシリンダ12Aの
排気ポート56または排気通路57に位置するようV型
リードバルブ45が設置されている。このため、エンジ
ンの圧縮・吸入工程でピストン48が上死点へ向って上
昇し、V型リードバルブ45のバルブポート67が開い
て新混合気がクランク室42内へ流入するときに、シリ
ンダボア49の排気ポート56付近に新混合気が直接当
たり易い。このシリンダボア49の排気ポート56付近
は潤滑が必要な箇所であるため、この箇所を新混合気中
のエンジンオイルによって良好に潤滑できる。
【0041】上述のV型リードバルブ45の配置はレイ
アウト上の問題なので、コストの上昇を招くことがな
く、また容易に製造および整備が実施できる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る2サイク
ルエンジンのリードバルブ取付構造によれば、シリンダ
のシリンダスカートに、掃気通路用切欠部の先端側を周
方向に連結する連結部が一体に形成されたことから、ク
ランクケースに上記シリンダを取り付ける際に、シリン
ダスカートの上記連結部がガイドとなり、ピストンをシ
リンダスカート内へ容易に挿入できるので、シリンダの
取付性を向上させることができる。
【0043】また、クランクケースの吸気通路に設置さ
れたV型リードバルブの中心線の延長線上にシリンダス
カートの連結部が位置するようリードバルブが設置され
たので、シリンダスカートの掃気通路用切欠部の先端に
連結部が形成されていても、クランク室内へ流入する新
混合気の妨げとならず、この新混合気の流入を円滑にで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る2サイクルエンジンのリードバ
ルブ取付構造の一実施例が適用されたエンジンを示し、
図3のI−I線に沿う断面図。
【図2】図1のエンジンを搭載したスクータ型自動二輪
車を示す全体側面図。
【図3】図2のパワーユニット型エンジンのA−A線に
沿う横断面図におけるM−M線右半図。
【図4】図2のパワーユニット型エンジンのA−A線に
沿う横断面図におけるM−M線左半図。
【図5】図1および図3のシリンダを示す底面図。
【図6】シリンダの取付作業状態を示す側面図。
【図7】(A)は図5のシリンダスカートを示す底面
図、(B)は図11のシリンダスカートを示す底面図。
【図8】図1のリードバルブを示す正面図。
【図9】図8のIX−IX線に沿う断面図。
【図10】リードバルブの底面を示し、図1のX矢視
図。
【図11】従来のシリンダを示す底面図。
【図12】図11のXII −XII 線に沿う断面図。
【符号の説明】
12A シリンダ 13 クランクケース 40 スタッドボルト 42 クランク室 43 吸気通路 45 V型リードバルブ 48 ピストン 50 ピストンリング 54 シリンダスカート 55 掃気ポート 59 掃気通路 60 切欠口 61 連結部 63 バルブボディ 64 バルブリード 66 バルブシート面 67 バルブポート 69 リードバルブの中心線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクケースに設置されるシリンダに
    は上記クランクケース側にシリンダスカートが延設さ
    れ、このシリンダスカートに掃気通路用切欠部が形成さ
    れ、この切欠部の先端が連結部により周方向に連結され
    るとともに、上記クランクケースの吸気通路には、屋根
    形のバルブボディの両側面にバルブポートが開口された
    V型リードバルブが設置され、このV型リードバルブ
    は、その中心線の延長線上に上記シリンダスカートの連
    結部が位置するよう設置されたことを特徴とする2サイ
    クルエンジンのリードバルブ取付構造。
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