JPH0873294A - 単結晶成長装置 - Google Patents

単結晶成長装置

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JPH0873294A
JPH0873294A JP6208790A JP20879094A JPH0873294A JP H0873294 A JPH0873294 A JP H0873294A JP 6208790 A JP6208790 A JP 6208790A JP 20879094 A JP20879094 A JP 20879094A JP H0873294 A JPH0873294 A JP H0873294A
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JP
Japan
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space
crystal
crucible
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single crystal
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Pending
Application number
JP6208790A
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English (en)
Inventor
Masayuki Uchida
正之 内田
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Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸気圧制御を行ないながらLEC法により単
結晶を育成する場合において、装置の繰り返し使用が可
能で、しかも蒸気圧制御を行なう空間の容積が小さい単
結晶成長装置を提供する。 【構成】 るつぼ2の上方の結晶引上げ空間6がカバー
材7で覆われている。そのカバー材7の下端は、加熱に
より融解した封止剤4中に浸漬されており、一方、カバ
ー材7の上端は、引上げ軸5との隙間から流出するリン
の蒸気量が極めて微量となるようなメカニカルシール構
造となっている。それによって、結晶引上げ空間6は半
密閉性の空間となって長時間(十数時間)の結晶育成の
間、結晶引上げ空間6内のリン蒸気圧を略一定に保つこ
とができる。 【効果】 半密閉性空間の容積が小さくて済み、効率良
く半密閉性空間内の蒸気圧制御を行なうことができるの
で、高品質の単結晶を再現性よく育成することができ
る。また、カバー材を繰り返し連続して使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化合物半導体単結晶の
成長装置に関し、特に液体封止チョクラルスキー(LE
C)法により蒸気圧の高い構成元素を含む化合物半導体
単結晶を育成する単結晶成長装置に関する。
【0002】
【従来の技術】LEC法による蒸気圧の高い構成元素を
含む化合物半導体単結晶の育成技術として、結晶育成雰
囲気中の蒸気圧を制御することにより、高蒸気圧元素
(揮発性元素)の揮散を防止して高品質の結晶を育成す
る蒸気圧制御法がある。そのような蒸気圧制御法では容
器を密閉することが必要不可欠と考えられ、密閉構造の
容器について種々提案されている。
【0003】特公昭61−1397号には、るつぼ内の
原料融液の表面を酸化ホウ素融液で被覆するとともに、
るつぼの上端を酸化ホウ素融液によりシールした2重融
液シール構造について開示されている。特公昭59−1
3480号には、るつぼ内の原料融液の表面を酸化ホウ
素融液で被覆するとともに、そのるつぼを炉芯管内に収
納し、さらにその炉芯管の上下端部を酸化ホウ素融液に
よりシールした2重融液シール構造について開示されて
いる。また、特開昭57−170891号には、原料を
入れたるつぼの上端を不活性融液によりシールするとと
もに、るつぼ内に補助るつぼを設け、その補助るつぼ内
に高蒸気圧元素を入れて蒸気圧制御を行なうことについ
て開示されている。特開昭60−264390号には、
内側容器と外側容器とからなる二重構造の炉を用い、る
つぼ内の原料融液の表面を液体封止剤で被覆するととも
に、そのるつぼと高蒸気圧元素とを、上下端部を液体封
止剤によりシールした内側容器内に配置した2重融液シ
ール構造について開示されている。
【0004】しかしながら、上記各公報に開示された構
造では、装置や操作が複雑であり、生産性が低い、
室温まで冷却した時にシール材が固化してしまい、繰り
返し連続して使用することができない、シール材から
の不純物の汚染がある、シール部から剥離或は脱落し
た付着物により多結晶等が発生する、等の欠点がある。
【0005】そこで、本出願人は、るつぼ内に原料を入
れ、そのるつぼの周囲を半密閉型容器で覆うとともに、
結晶引上げ軸及びるつぼ支持軸が半密閉型容器を貫通す
る部位に、それら結晶引上げ軸及びるつぼ支持軸とそれ
ぞれ嵌合する円筒部を形成し、それら各円筒部と結晶引
上げ軸及びるつぼ支持軸との各隙間断面積Aと各円筒部
の長さLとの比A/Lを0.1cm以下となるように各円
筒部の内径を決定することを先に提案した(特開昭64
−79098号)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本出願人による上記特
開昭64−79098号の先願によれば、上記〜の
欠点は解消されたが、以下のような改良点が残されてい
る。即ち、半密閉型容器がるつぼの下側までも覆ってい
るため、半密閉型容器の容積が大きく、その容器内に揮
発性元素を置いて蒸気圧制御を行なうには比較的多めの
量の揮発性元素を要する。従って、原料コストの低減と
いう点では半密閉型容器の容積は小さいほうが望まし
い。また、育成終了後に結晶を取り出すことを考慮して
半密閉型容器は二分割可能な構造となっており、その接
合部分の気密性を保つために引上げ炉内の構造が複雑に
なっているが、生産性という点では簡素な構造であるの
が望ましい。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、蒸気圧の高い元素を含む単結晶を蒸気圧制御を行な
いながらLEC法により育成する場合において、装置の
繰り返し使用が可能で、しかも蒸気圧制御を行なう空間
の容積が小さい単結晶成長装置を提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
は、るつぼ内に原料及び封止剤を入れてヒータにより加
熱、融解させ、その原料融液表面に種結晶を接触させて
これを徐々に引き上げることにより蒸気圧の高い元素を
含む化合物半導体単結晶の成長を行なう単結晶成長装置
において、前記るつぼ上方の結晶引上げ空間をカバー材
で覆うとともに、該カバー材の下端を融解した前記封止
剤中に浸漬して、前記結晶引上げ空間を半密閉性の空間
としたことを特徴とする。
【0009】この発明において、請求項2に記載した発
明のように、前記カバー材で覆われた結晶引上げ空間内
に、該結晶引上げ空間内から外部へ流出する揮発性元素
の蒸気の量に見合った量の蒸気を補給する蒸気補給手段
を設けてもよい。
【0010】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、るつぼ上方の
結晶引上げ空間をカバー材で覆うとともに、そのカバー
材の下端をるつぼ内の原料融液表面を被覆する液体封止
剤中に浸漬することにより、結晶引上げ空間を半密閉性
の空間としたため、るつぼ周辺の揮発性元素の蒸気圧を
略一定に保つことができるので、高品質の単結晶を再現
性よく育成することができ、しかもその半密閉性空間の
容積が小さくて済む。また、育成終了後に結晶を取り出
す際にカバー材を破損せずに済むので、カバー材を繰り
返し連続して使用できる。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、カバー材
で覆われた結晶引上げ空間内に、揮発性元素の蒸気を補
給する蒸気補給手段を設けたため、その結晶引上げ空間
内から外部へ流出する揮発性元素の蒸気の量に見合った
量の蒸気が補給されるので、より一層容易にるつぼ周辺
の揮発性元素の蒸気圧を一定に保つことができ、高品質
の単結晶が得易くなる。
【0012】
【実施例】本発明に係る単結晶成長装置の実施例を図1
及び図2に基づいて以下に説明する。先ず、本発明に係
る単結晶成長装置の一構成例について説明する。図1
は、本発明に係る単結晶成長装置の一例の断面図である
が、同図において、1は不活性ガスまたは窒素ガスによ
って加圧される高圧容器、2はるつぼ支持軸3によって
回転可能に支持されたるつぼである。このるつぼ2内に
InPの多結晶原料とB2 3 のような封止剤4が収納
される。また、高圧容器1の上方からは、るつぼ2内に
向かって引上げ軸5が回転可能且つ上下動可能に垂下さ
れている。
【0013】そして、この単結晶成長装置では、るつぼ
2の上方の結晶引上げ空間6がカバー材7で覆われてい
る。そのカバー材7の下端は、加熱により融解した封止
剤4中に浸漬される。一方、カバー材7の上端は、高圧
容器1の天井に止着された支持材8Aにパッキン材8B
を介して気密性を保って固定されている。支持材8A及
びパッキン材8Bと引上げ軸5とは、本出願人による特
開昭64−79098号の先願に開示されたメカニカル
シール構造によりシールされている。即ち、支持材8A
及びパッキン材8Bには、それらが一体化されて引上げ
軸5と嵌合する円筒部8aが形成されており、その円筒
部8aと引上げ軸5との隙間は、その隙間の断面積Aと
円筒部8aの長さLとの比A/Lが0.1cm以下、好ま
しくは0.015cm以下となるように設計されている。
それによって、引上げ軸5の隙間から流出するリンの蒸
気量が極めて微量となり、結晶引上げ空間6は半密閉性
の空間となって長時間(十数時間)の結晶育成の間、結
晶引上げ空間6内のリン蒸気圧は略一定に保たれる。
【0014】カバー材7は、その容積をできるだけ小さ
くするために、引上げ軸5及び育成結晶9に略沿うよう
な形状、つまり引上げ軸5の周囲では細く、下半部では
育成結晶9の肩部に合わせて広がり、るつぼ2の内径に
沿うように垂下する形状になっている。このカバー材7
は、リンの透過を妨げるような材質、例えばグラファイ
トにpBN(熱分解窒化ホウ素)をコーティングしたも
のやpBNや石英でできている。
【0015】また、カバー材7内の引上げ軸5に沿う適
当箇所には、補助るつぼとなる棚部10が設けられてお
り、この棚部にリンなどの蒸気圧の高い揮発性元素11
を置くことができるようになっている。この揮発性元素
11がヒータ12により加熱されることによって、その
蒸気が適宜量だけ結晶成長雰囲気となる半密閉性空間内
に供給される。従って、棚部10は蒸気補給手段として
の機能を有している。この棚部10に置かれた揮発性元
素11の温度を調節することにより、引上げ軸5の隙間
から流出するリンの蒸気量に見合った量の蒸気を発生さ
せて補うことができるので、るつぼ2の周囲のリン蒸気
圧を結晶育成中常に一定に保つことができる。
【0016】なお、図1中、13は支持材8Aを高圧容
器1の天上に固定するボルト等の止着材、14はパッキ
ン材8Bにカバー材7の上端を取り付けるボルト等の止
着材、15は種結晶である。
【0017】次に、上記構成の単結晶成長装置を用い
て、直径2インチの鉄ドープInP単結晶の成長を行な
った具体例について説明する。先ず、pBN製のるつぼ
2内に1100gのInP多結晶原料と液体封止剤とし
て500gのB2 3 と0.03wt%の鉄を入れて高圧
容器1内に設置した。ここで、カバー材7の上端のメカ
ニカルシール構造については、支持材8A及びパッキン
材8Bに形成された円筒部8aと引上げ軸5との隙間の
断面積Aと、円筒部8aの長さLとの比A/Lを0.1
cm以下とした。
【0018】また、カバー材7の棚部11には、結晶引
上げ空間6内にリン蒸気圧を印加するため、7NのPを
57.8g充填した。Pの充填量は、B2 3 の表面温
度が850℃の時のInPの分解圧が約0.07atm で
あることから気体の状態方程式より決定された。棚部1
1の設置位置は、Pの蒸気圧と温度との関係から430
℃となる位置とした。
【0019】るつぼ2を炉内の最下部に位置させ、ヒー
タ12により炉内を昇温してB2 3 が軟化したら、る
つぼ支持軸3によりるつぼ2を上昇させてカバー材7の
下端をB2 3 融液内に浸漬させた。これにより、結晶
引上げ空間6は半密閉性空間となる。さらに、高圧容器
1内を高圧とするとともに、炉内を昇温し、多結晶原料
を融解して原料融液16とし、その原料融液16の液面
に種結晶15を接触させ、引上げ開始温度の調節をして
から引上げ軸5を引き上げて結晶育成を開始した。な
お、種結晶15には、(100)方位面のInP単結晶
を用いた。
【0020】引上げ速度は、10mm/hrとした。そし
て、結晶育成の進行につれて原料融液16の液面が低く
なる分については、育成結晶9及び原料融液16のマス
バランスに基づいてるつぼ支持軸3によるるつぼ2の上
昇速度を決め、その速度でもってるつぼ2を上昇させ
た。それによって、カバー材7の下端は結晶育成中、常
時、封止剤4中に浸漬された状態となり、気密が保たれ
る。
【0021】育成結晶9の切離しは、固化率が0.7と
なった時点で引上げ速度を75mm/hrとすることによっ
て、結晶肩部がカバー材7に接触する直前までに終了す
るようにした。切離し後、炉内温度を下げていき、B2
3 の表面温度が650℃となった時点でるつぼ2を降
下させてカバー材7の下端をB2 3 から切り離し、室
温まで冷却した後、結晶を取り出した。このカバー材7
は繰り返し連続して使用可能であった。
【0022】得られたInP単結晶について、固化率に
対する平均転位密度を調べた。その結果を図2に示す。
なお、比較のため、上記カバー材7を用いない従来のL
EC法により上記具体例と同一条件で育成したInP結
晶についても平均転位密度を調べた。図2より、上記具
体例によれば平均転位密度は5000cm-2以下であり、
10000〜20000cm-2程度である従来例に比べ
て、高品質な単結晶が得られることがわかった。また、
上記具体例と同様にして、鉄ドープInP単結晶及びす
ずドープInP単結晶をそれぞれ2本ずつ育成したとこ
ろ、いずれも、上記具体例と同様に平均転位密度の低い
単結晶が得られ、再現性のあることが確認された。
【0023】なお、上記具体例においては、InP単結
晶を育成したが、本発明は、その他の化合物半導体、例
えばGaAs、InAs、GaPの単結晶育成にも適用
可能である。
【0024】また、ドーパントも鉄やすずに限らず、硫
黄や亜鉛などを用いてもよいし、本発明によりドーパン
トを添加しないアンドープの単結晶を育成することもで
きる。
【0025】さらに、上記具体例では、結晶引上げ空間
6内にリン蒸気圧を印加するために棚部11にPを充填
したが、円筒部8aと引上げ軸5との隙間の断面積A
と、円筒部8aの長さLとの比A/Lを適宜選択するこ
とによってPの充填を行なう必要がなく、その場合でも
結晶引上げ空間6内の蒸気圧を一定に制御することがで
きる。
【0026】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、るつぼ
上方の結晶引上げ空間をカバー材で覆うとともに、その
カバー材の下端をるつぼ内の原料融液表面を被覆する液
体封止剤中に浸漬することにより、結晶引上げ空間を半
密閉性の空間としたため、半密閉性空間の容積が小さく
て済み、少ない量の揮発性元素でもって効率良く半密閉
性空間内の蒸気圧制御を行なうことができるので、るつ
ぼ周辺の揮発性元素の蒸気圧を略一定に保って高品質の
単結晶を再現性よく育成することができる。また、育成
終了後に結晶を取り出す際にカバー材を破損せずに済む
ので、カバー材を繰り返し連続して使用できるという効
果もある。
【0027】請求項2に記載の発明によれば、カバー材
で覆われた結晶引上げ空間内に、揮発性元素の蒸気を補
給する蒸気補給手段を設けたため、その結晶引上げ空間
内から外部へ流出する揮発性元素の蒸気の量に見合った
量の蒸気が補給されるので、より一層容易にるつぼ周辺
の揮発性元素の蒸気圧を一定に保つことができ、高品質
の単結晶を得易いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る単結晶成長装置の一例の断面図で
ある。
【図2】得られたInP単結晶について、固化率に対す
る平均転位密度の関係を表す特性図である。
【符号の説明】
2 るつぼ 4 封止剤 6 結晶引上げ空間 7 カバー材 9 育成結晶 10 棚部(蒸気補給手段) 12 ヒータ 15 種結晶 16 原料融液

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 るつぼ内に原料及び封止剤を入れてヒー
    タにより加熱、融解させ、その原料融液表面に種結晶を
    接触させてこれを徐々に引き上げることにより蒸気圧の
    高い元素を含む化合物半導体単結晶の成長を行なう単結
    晶成長装置において、前記るつぼ上方の結晶引上げ空間
    をカバー材で覆うとともに、該カバー材の下端を融解し
    た前記封止剤中に浸漬して、前記結晶引上げ空間を半密
    閉性の空間としたことを特徴とする単結晶成長装置。
  2. 【請求項2】 前記カバー材で覆われた結晶引上げ空間
    内に、該結晶引上げ空間内から外部へ流出する揮発性元
    素の蒸気の量に見合った量の蒸気を補給する蒸気補給手
    段を設けたことを特徴とする請求項1記載の単結晶成長
    装置。
JP6208790A 1994-09-01 1994-09-01 単結晶成長装置 Pending JPH0873294A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105063745A (zh) * 2015-07-15 2015-11-18 中国电子科技集团公司第四十六研究所 一种GaSb单晶生长位错密度控制技术

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