JPH087324B2 - 自動焦点調節装置 - Google Patents

自動焦点調節装置

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JPH087324B2
JPH087324B2 JP61147686A JP14768686A JPH087324B2 JP H087324 B2 JPH087324 B2 JP H087324B2 JP 61147686 A JP61147686 A JP 61147686A JP 14768686 A JP14768686 A JP 14768686A JP H087324 B2 JPH087324 B2 JP H087324B2
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lens
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JP61147686A
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正隆 浜田
賢司 石橋
徳治 石田
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ミノルタ株式会社
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Publication of JPH087324B2 publication Critical patent/JPH087324B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、カメラにおける自動焦点調節装置に関
し、特に移動する被写体に対しても焦点調節を可能にし
た自動焦点調節装置に関する。
[従来技術とその問題点] 自動焦点調節(オートフォーカス、以下AFと略記)装
置を備えたカメラにあっては、まず合焦検出を行うため
の受光素子の積分を行い、この素子からのデータをA/D
変換してマイクロコンピュータに入力し、このマイクロ
コンピュータにおいて撮影レンズの被写体に対するデフ
ォーカス量を演算するように構成されている。そして、
この焦点検出演算の結果に基づいて撮影レンズを駆動す
ることによって、撮影レンズを被写体に対する合焦位置
に移動させるように構成されている。従って、焦点検出
演算を開始した時点から撮影レンズがその合焦状態に達
するまでには所定の時間を必要とするので、タイムラグ
が生じる。このときに、被写体の移動によってカメラか
ら被写体に対する撮影レンズのデフォーカス量が変化す
ると、前記タイムラグによって撮影レンズの移動が終了
した時点では被写体に対してピントがずれてしまうこと
になる。
そこで、移動する被写体に対してもAFを可能にする必
要があり、例えば、特開昭60−214325号によるAF制御に
よれば、前記測距演算及びレンズの駆動制御を繰り返し
てリアルタイムにレンズ位置の補正を行なうようにして
いる。ところが、ここでは単に、被写体を一旦捕らえた
後のことが論じられているに過ぎない。即ち、移動する
被写体に対して合焦状態になることが前提条件であり、
その後移動する被写体に対して合焦が得られるようにレ
ンズを追従駆動させる制御が述べられていて、合焦状態
に達する前から移動している被写体に対してどのように
して迅速に合焦状態にさせるかは論じられていない。
[発明の目的] この発明は上述した問題点をなくすためになされたも
のであり、移動する被写体に対して高速に合焦状態を得
ることのできる自動焦点調節装置を提供することを目的
とする。
[発明の構成] この発明の自動焦点調節装置は、撮影すべき被写体か
らの情報を入力し、撮影レンズの合焦状態を検出する焦
点検出手段と、 焦点検出手段からのデータに基づいて撮影レンズのデ
フォーカス量を算出する演算手段と、 算出されたデフォーカス量に基づいて撮影レンズを駆
動する駆動手段とを有する自動焦点調節装置において、 上記演算手段から繰り返し算出される複数のデフォー
カス量に基づいて、上記被写体の光軸方向の動きを検出
する移動検出手段と、 上記演算手段によって算出されたデフォーカス量と上
記移動検出手段によって検出された被写体の動きに基づ
いて、次回の演算動作終了時点におけるデフォーカス量
を予測演算する予測演算手段と、 上記予測演算手段によって予測演算されたデフォーカ
ス量に基づいて上記駆動手段を制御する駆動制御手段
と、 を備えたことを特徴とする。
[実施例] 以下、本発明の実施例を添付の図面を参照しながら具
体的に説明する。
第1図はカメラのブロック構成を示していて、図中の
直線A−A′の左側は交換レンズLZを示し、右側はカメ
ラの本体BDを示している。両者はそれぞれクラッチ101,
102により機構的に結合できるようになっていて、この
クラッチ101,102により、交換レンズLZをカメラ本体BD
にマウントしたとき、交換レンズLZ側のレンズ回路103
と、カメラ本体BD側の読取回路104とが接続端子JL1〜JL
5,JB1〜JB5により電気的に接続されるようになってい
る。
このカメラシステムでは、交換レンズLZのレンズ系を
通過した被写体光がカメラ本体BDの反射ミラー105中央
の半透過部を通過し、サブミラー106によって反射され
合焦検出モジュール内のCCDイメージセンサ107に受光さ
れるよう光学系が構成されている。このCCDイメージセ
ンサ107は、被写体に対するデフォーカス量を測定する
ための焦点検出手段として用いられるものであり、複数
の光電変換素子をアレイ状に並べて、各光電変換素子か
らの信号を順次取り出すようにした公知のものを使用す
ることができる。
インターフェイス回路108は、CCDイメージセンサ107
を駆動したり、CCイメージセンサ107から被写体データ
を取り込んだり、又、この取り込んだデータをコントロ
ーラ109へ送出したりする。コントローラ109は、CCDイ
メージセンサ107からの被写体データに基づいて合焦位
置からのレンズのずれ量を示すデフォーカス量|Δ|
と、レンズ位置が前方にずれているか(前ピン)、後方
にずれているか(後ピン)のずれの方向を示すデフォー
カス方向との信号を算出する。
モータMO1はこれらの信号に基づいて駆動され、その
回転はスリップ機構110,駆動機構111及びクラッ102,101
を介して伝達機構112に伝達されることにより、交換レ
ンズLZのレンズ系を光軸方向に前後させて焦点調節を行
なう。このとき、レンズ系の移動量をモニターするため
に、カメラ本体BDの駆動機構111にエンコーダ113が連結
されていて、このエンコーダ113からレンズ系の駆動量
に対応した数のパルスが出力される。
尚、スリップ機構110は交換レンズLZの被動部に所定
以上のトルクが加わったときにモータMO1の動力がスリ
ップするようになっていて、モータMO1に対して余計な
負荷が加わらないようになっている。
ここで、カメラ本体側の読取回路104から交換レンズ
側のレンズ回路103へは、端子JB1−JL1を介して電源
が、端子JB2−JL2を介してデータ転送時の同期用クロッ
クパルスが、そして端子JB3−JL3を介してデータの読込
みを開始させる読込開始信号がそれぞれ送出される。
又、レンズ回路103から読取回路104へは、端子JL4−JB4
を介してシリアルのデータが送出される。尚、端子JB51
−JL5は共通の接地端子である。
最初に、レンズ回路103に読込開始信号が送出される
と、レンズ回路103のデータがクロックパルスに同期し
て読取回路104が送出される。読取回路104は端子、レン
ズ回路103に出力したクロックパルスと同じクロックパ
ルスに基づいて、入力されるシリアルデータをパラレル
データKLに変換し、コントローラ109に送出する。
コントローラ109は、読取回路104からのデータKに基
づいてインターフェイス回路108からの被写体像のデー
タからデフォーカス量|Δ|を求め、エンコーダ113で
検出すべきパルス数NをK・|Δ|の演算により算出す
る。更に、コントローラ109は、被写体像のデータから
求めたデフォーカス方向の信号に応じてモータドライバ
114を通してモータMO1を時計方向あるいは反時計方向に
回転させ、エンコーダ113から前記算出値Nに等しいパ
ルスがコントローラ109に入力された時点で、焦点調節
用のレンズ系が合焦位置までの移動量Δdだけ移動した
と判断してモータMO1の回転を停止させる。
このような焦点調節によりピントが合えば、コントロ
ーラ109から表示回路115に対して所定の信号が送出さ
れ、合焦表示及び被写体までの距離の表示がなされる。
以上でカメラの概略動作を説明したが、次に、第2図
を用いてコントローラ109における制御動作をより詳細
に説明する。尚、第1図と同一の部分については同一の
符号を付している。
109は、既述したコントローラにおける動作をなすマ
イクロコンピュータ(以下マイコンと呼ぶ)であり、12
1は、露出の開始,終了に応じてシャッターの開閉を行
なうとともに、ミラーアップ信号に応じて反射ミラー10
5のミラーアップと絞り制御を行なう露出制御回路であ
る。122は、測光回路であり、被写体の輝度に応じた信
号をデジタル化してマイコン109に送出する。123は、装
填したフィルム感度を読取るフィルム感度自動読取回路
であり、読取ったフィルム感度はマイコン109に読込ま
れる。124は、マイコン109からの信号により、モータMO
2を駆動してフィルムを一駒巻き上げる一駒巻き上げ回
路であり、125は、シャッター速度及び絞り値を設定す
る露出設定回路であって設定値はマイコン109に取り込
まれる。
107は既述したCCDイメージセンサであり、被写体の画
像情報は、インターフェイス回路108を介してマイコン1
09に取り込まれる。114は、焦点調節用モータMO1を制御
するモータドライバであり、113はモータMO1の駆動量を
パルス数として出力するエンコーダである。103及び104
はレンズ回路及び読取回路であり、115−1及び115−2
はそれぞれ焦点検出状態及び被写体までの距離を表示す
る表示回路である。
S1は、図示しないレリーズ釦の押し込み第1段階でオ
ンになるスイッチであり、このスイッチS1のオンにより
マイコン109はオン状態となり、後述のAFフローを実行
する。S2は、前記レリーズ釦の押し込み第2段階でオン
となるスイッチであり、このスイッチS2のオンにより後
述のレリーズのフローを実行する。S3は反射ミラーのミ
ラーアップ完了でオンになるスイッチであり、図示しな
いレリーズ部材がチャージされると、スイッチS3はオフ
となる。S4は、連続撮影モードと1駒撮影モードとを切
り換えるための撮影モード切り換えスイッチであり、S5
は、露出完了時にオンとなり、フィルムの1駒巻き上げ
完了でオフになるスイッチである。上記の各スイッチS1
〜S5の一次側は接地され、マイコン109に接続される二
次側はそれぞれ抵抗Rを介して電圧Vにプルアップされ
ている。
次に上記構成によるカメラの制御動作をフローチャー
トに従って説明する。
レリーズの押し込み第1段階により、スイッチS1がオ
ンになると、マイコン109は第3図に示すフローチャー
トを実行する。
まず、ステップS1にて、各種フラグがリセットされ、
ステップS2で各動作における時刻を知るためにマイコン
109内のフリーランタイマがスタートされる。そして、
ステップS3で読取回路104を通してレンズ回路103からAF
に必要なレンズの焦点距離や開放絞値及びレンズに与え
られた回転数に対するレンズの光軸方向の移動量を表わ
す繰り出し量変換係数K,レンズの開放F値A00,レンズの
繰り出し量と実際の距離に変換するためのデータDklな
どのデータがマイコン109に取り込まれる。次のステッ
プS4で、設定した絞り値及びシャッター速度等が露出設
定回路125から読み込まれ、次のステップS5では後述す
るような合焦検出演算及びこの演算結果によりレンズを
合焦位置まで駆動させるAF動作が行なわれる。ステップ
S6では、測光回路122による測光結果が取り込まれ、そ
してステップS7にて、フィルム感度読み取り回路123に
よりフィルム感度が取り込まれる。ステップS8では、以
上の入力データにより、露光のための露出演算が行なわ
れた後はステップS3に戻りループ動作をなす。
第4図は、上記ステップS5におけるAF動作のルーチン
を示している。
まず、ステップS401で、インターフェイス回路108を
介してCCDイメージセンサ107により被写体光の積分が行
なわれる。次のステップS402でCCDイメージセンサ107に
積分された被写体のデータが各画素毎に取り出され(こ
の動作をデータダンプと呼ぶ)、インターフェイス回路
108でA/D変換された後にマイコン109に取り込まれる。
ステップS403では、前記被写体データでもって合焦検出
の演算が行なわれる。尚、被写体光が入力される光学系
と、合焦検出演算との詳細説明はここでは必要ないので
省略するが、詳しくは特開昭59−126517号に記述されて
いる。
次のステップS404では、後述するように追随補正のた
めの予備演算が行なわれる。ステップS405では、前記CC
Dイメージセンサ107からのデータによりデフォーカス量
及びその方向が演算され、その演算結果からデフォーカ
ス量の検出が可能かどうかの判定がなされる。被写体像
が大きくぼけていたり、ローコントラストであれば、検
出不能としてステップS406に進む。ステップS406におい
て、焦点検出不能の時、焦点検出可能な部分を探すため
にレンズを移動させる動作(以下これをローコンスキャ
ンと呼ぶ)が終了したかが判定される。ローコンスキャ
ンが実行されていないときは、ステップS407でローコン
スキャンが開始される。そして、このローコンスキャン
が繰り返されて、ローコンスキャンが終了してもなお焦
点検出不能であったならば、ステップS408にて表示回路
115−1に焦点検出が不能である旨を示す点滅表示が行
なわれ、その後は第3図におけるステップS6にリターン
する。
一方、ステップS405にて、デフォーカス量の検出が可
能であると判定されれば、ステップS409に進み、算出さ
れたデフォーカス量DFと、第3図のステップS3にて取り
込んだレンズデータの一つであるレンズ繰り出し量変換
係数Kとからレンズ駆動量ERR(パルスカウント単位)
が演算される。
ERR=DF×K ステップS410ではレンズが停止中であるかの判定がな
され、停止中であれば、ステップS411にてレンズが合焦
状態になっているかが判定され、レンズが合焦位置にあ
れば、ステップS412にて表示回路115−1に合焦表示が
なされた後、第3図のフローにリターンし、ステップS6
に進む。一方、レンズが非合焦であればステップS413に
進み、今回のルーチン実行で求めたデフォーカス方向
が、前回のルーチン実行において求められたデフォーカ
ス方向と反対方向であるかが判定され、デフォーカス方
向が反転していれば、レンズ駆動反転時に誤差要因とな
るレンズ駆動系のバックラッシュ量が補正され、ステッ
プS424に進む。レンズ駆動方向が同方向であれば、ステ
ップS414に進み、後述の追随補正をするAF駆動モードの
必要があるかの判定がなされ、追随補正モードと判定さ
れれば、ステップS415にて追随補正としてレンズの駆動
量が補正される。次のステップS416では追随モード時の
合焦判定がなされ、ここで合焦状態が判定されればステ
ップS417にて合焦表示の後、ステップS424に進む。
一方、ステップS410にてレンズの駆動中であれば、ス
テップS421に進み、今回求められるステップS415におけ
る補正分をも含むデフォーカス方向が前回までのデフォ
ーカス方向と比較され、方向が反転していると判定され
れば、ステップS423にてレンズの駆動が停止された後、
リターンする。ここでレンズを停止するのは、デフォー
カス方向が反対になったにもかかわらずレンズを移動さ
せながら焦点検出演算すると焦点検出結果の信頼性が低
くなるからである。デフォーカス方向が反転していなけ
れば、ステップS422に進み、前記ステップS414と同様な
追随補正が必要かどうかの判定がなされ、追随補正が必
要なときはステップS415に進むが、不要なときはステッ
プS424に進む。
ステップS424では、求められたデフォーカス量により
レンズが合焦近傍(ニアゾーン)であるかが安定され、
ニアゾーンでなければ、ステップS425にてレンズがハイ
スピードで駆動されるようセットされ、ニアゾーンであ
ればステップS426にてレンズがロースピードで駆動され
るようセットされる。そしてステップS427にて、セット
された駆動スピードでレンズが駆動された後はリターン
し、ステップS6以降にて合焦演算が行なわれる。
第5図は、追随補正を説明するために第3図における
ステップS3〜S6を更に詳しく記述したものである。ステ
ップS501にてCCDイメージセンサ107の積分開始時におけ
るフリーランタイマの時刻TM1が読み取られ、ステップS
502では、この積分開始時におけるレンズ駆動量をコン
トロールするためのイベントカウンタEVTCNTのカウント
値T1が読み取られる。ステップS503にてCCDイメージセ
ンサ107の積分が実行される。ステップS504でCCDイメー
ジセンサ107の積分終了時刻TM2がフリーランタイマから
読み取られ、ステップS505ではこの時のイベントカウン
タEVTCNTのカウント値T2が読み取られる。その後、ステ
ップS506,S507では既述したように、CCDイメージセンサ
107のデータダンプと、合焦検出演算とが行なわれる。
このルーチン実行に要する時間の内、ほとんどは上記ス
テップS501〜S507のためにに費やされる。後述するよう
に、AFルーチンを実行により求められた積分中央点での
レンズ駆動用イベントカウンタEVTCNTの値MIがレジスタ
Rに記憶されていて、ステップS508では、このレジスタ
Rに記憶されていたイベントカウント値MIが前回の演算
値を記憶するレジスタR′にMILとして記憶される。ス
テップS509では、同様に積分中央点での時刻TMIが前回
の演算値を記憶するレジスタにTMILとして記憶される。
ステップS510では、今回のルーチン実行により得られた
積分開始時及び積分終了時のイベントカウンタEVTCNTの
カウント値T1,T2から積分中央点となるカウント値(T1
+T2)/2が算出され、レジスタRに新たにMIとして記憶
される。ステップS511では、同様に、積分開始時及び積
分終了時の時刻TM1,TM2から積分中央点での時刻(TM1+
TM2)/2が算出され、レジスタに記憶される。
次のステップでは、前回の積分中心から今回の積分中
心の間のレンズ駆動量が算出されるが、この算出を第14
図を用いて説明する。
横軸は時間で、縦軸はイベントカウンタEVTCNTの値と
する。T11,T12はそれぞれ積分I1,I2の開始時TM11,TM12
におけるイベントカウンタEVTCNTのカウント値で、T21,
T22はそれぞれ同積分終了時刻TM21,TM22のイベントカウ
ンタEVTCNTのカウント値であり、T31,T32はそれぞれ同
積分後になされる演算C1,C2終了時刻TM31,TM32のイベン
トカウンタEVTCNTのカウント値である。又、MIL,MIはそ
れぞれT11とT21,T12とT22から求めた積分中央点のカウ
ント値である。ここで、TM31=TM12となっている。レジ
スタR,R′に記憶されるイベントカウンタEVTCNTの値
は、各々の演算終了時に書き替えられるようになってい
て、演算C2の終了時刻TM32におけるイベントカウンタEV
TCNTのカウント値T32には、レジスタRにイベントカウ
ント値MIが記憶されるとともに、前回の演算C1により得
られたイベントカウント値MILがレジスタR′に記憶さ
れる。このイベントカウント値は、演算により求められ
たデフォーカス量をエンコーダの移動量に変換した値で
あって、各々の積分中心点における被写体像面からのデ
フォーカス量を示す位置を示している。
ところが、第14図に示すように、演算C1が終了して次
回の積分I2が開始する時点でイベントカウント値に不連
続が生じる。これは、時刻TM31で積分の焦点検出結果に
よってイベントカウント値を書き替えるためであり、焦
点検出誤差による。MIL−MIの値は、積分1周期におけ
る正確なレンズの移動量を示していないことになる。こ
の不連続部のギャツプをDTとすれば、この値DTは、演算
C1の終了時、演算結果がエンコーダにレンズの移動数と
してセツトされた値SERRと、このときのレンズ位置を示
すイベントカウンタEVTCNTの値T3(=T31)との差SERR
−T3で与えられる。これにより、1周期の焦点検出時間
内におけるレンズの移動量ITIは、前記MILから、MIを上
記DTで減算した値(MI−DT)を差し引くことにより得ら
れる。即ち、 ITI=MIL−(MI−DT)となる。
ステップS512,S513にて上記DT及びITIの演算が行なわ
れた後、ステップS514で今回の演算終了時のイベントカ
ウンタEVTCNTの値T3が読み取られる。そしてステップS5
15で演算終了時の時刻TM3が読み込まれ、その後は第3
図におけるステップS7に進む。
さて、第6図及び第7図は、前記第4図のステップS4
10におけるレンズ停止中か、駆動中かの判定後のフロー
を詳しく記述したフローである。
第6図はレンズ停止中の場合のフローチャートを示し
ていて、このモードは、最初にフローを実行したとき
か、合焦確認時あるいは合焦時のときに実行される。ス
テップS601では現時点でレンズが所定の合焦ゾーン内に
あるかが判定され、合焦ゾーン内であればステップS602
に進み、今回求められたレンズ駆動量ERRが次回の補正
時に使用するために、前回のレンズ駆動量LERRとしてセ
ットされ、また、今回求められたレンズ駆動セット値EV
TCNTが同様にSEERにセットされる。ステップS603では今
回求められたデフォーカス方向が同様にして前回の結果
と書き替えられ、そしてステップS604で後述するように
合焦表示とともに、表示回路115−2に被写体までの距
離の表示(詳しくは後述する)がなされ、その後、第3
図のステップS6にリターンし、再び合焦検出が繰り返さ
れる。
一方、ステップS601で合焦ゾーン外と判定されればス
テップS605に進み、該フローの実行が第1回目かが判定
され、1回目の実行であればステップS606に進み、追随
フラグがリセットされる。この追随フラグは、合焦検出
の追随性向上のための補正を行う追随モードに入るかど
うかの判定に用いられる。そして、ステップS607でイベ
ントカウンタEVTCNTのカウント値の更新を禁止する非更
新フラグがリセットされ、次のステップS608で追随モー
ド時において得られた演算結果を逐次補正させる追随補
正フラグが0にリセットされる。
次回のフロー実行時には、ステップS605からステップ
S610,S611,S612へと進み、前回の演算結果によるデフォ
ーカス方向と、今回のデフォーカス方向とが比較され
る。方向が反転していれば、ステップS613にて、レンズ
駆動系のバックラッシュが補正され、その後、ステップ
S606に進み、初期設定として追随フラグがリセットされ
る。これは追随モードであれば、このモードを脱すると
いう意味である。一方、デフォーカス方向が同方向であ
ればステップS614に進み被写体の移動量WRが算出され
る。この算出方法を第15図により説明する。
縦軸はレンズの焦点位置を示し、横軸は時間を示して
いる。図中のAは移動する被写体を示し、Bは、前記被
写体に追従するように駆動されるレンズを示していて、
同時点における相互の距離間隔がデフォーカス量を示し
ている。現在、演算C3が終了した時点TM3にあり、前回
の積分I2と今回の積分I3との積分中央点TMIL,TMI間にお
ける1周期分の被写体の移動量WRは既に求まっていて、
又、積分I3の中央点TMIにおけるデフォーカス量DFcも求
まっている。このときのレンズの換算値はそれぞれLERR
とERRとなっている。積分I2の中央点TMILと、積分I3
中央点TMIとの間を1周期として、この間に被写体の移
動による生じるデフォーカス量WRは、図より、 WR=ERR+ITI−LERR として求められる。ITIは、この間におけるレンズの移
動量である。
次のステップS615では追随フラグの状態が判定され
る。このフローの流れに従って動作を説明すると、既述
したように、このフローの1回目の実行により、追随フ
ラグがリセツトされているので、今回はステップS615か
らステップS616に進む。ここでは、前記被写体の移動量
WRが所定値AB以上であるかが判定される。ここで述べた
所定値ABとは、演算結果のばらつき分や合焦ゾーンの幅
を考慮して追随補正をしなくても合焦ゾーンとみなされ
る範囲を言う。この所定値ABは固定の値としてもよい
が、次に示すように1周期の焦点検出時間に対応して変
化するようにしてもよい。これを説明すると、被写体の
動きの1周期は、積分時間によって変化するので、 AB=AB0×(TMIL−TMI) として表わしてもよい。AB0は定数、TMIL−TMIは、第5
図におけるステップS508,S510で求めた値であり、TMIL
−TMIは積分中心から次の積分中心までの1周期の時間
である。WR/(TMIL−TMI)は被写体の動きの傾きである
ので、分母の値をABに取り込んでいることにほかならな
い。
さて、被写体の移動量WRが所定値AM未満であればステ
ップS607に進むが、移動量WRが前記所定値AB以上のとき
はステップS617にて追随フラグが1にセットされたのち
ステップS607に進む。
この場合の次回のフロー実行時には、追随フラグのセ
ットにより追随モードが設定されているので、ステップ
S601,S614,S615を通ってS618に進む。ここではステップ
S616と同様に被写体の移動量WRが前記所定値ABと比較さ
れ、被写体の移動量WRが所定値AB未満であれば追随補正
はされずにステップS607に進むが、移動量WRが前記所定
値AB以上のときはステップS619に進む。ここで、前記被
写体の移動量WRが前記所定値ABよりかなり大きい別の所
定値AXと比較され、移動量WRがAX未満であれば、ステッ
プS621にて非更新フラグがリセットされ次のステップS6
22で追随補正フラグがセットされる。
一方、被写体の移動量WRがAX以上のときは、ステップ
S623にて、非更新フラグがセットされ、その後はステッ
プS608に進んで追随補正フラグがリセットされる。この
フローは追随モード中にカメラの向きが変わることによ
り、被写体の移動量WRが大きく変化したときであって、
この場合にはイベントカウンタEVTCNTは更新されず前回
のカウンタ値がそのまま残され、追随補正も禁止され、
前回のカウント値でもってAF制御がなされるようになっ
ていて、又、このために追随補正も禁止されるようにな
っている。次回のフロー実行時には、大きく変化した値
がレンズ駆動量LERRとして置き換えられているので、こ
のとき、カメラの向きが変わったままだと、今度は被写
体の移動量WRが大きく変化しないので、ステップS621,S
622へと進み、非更新フラグがリセットされ、又、追随
補正フラグがセットされる。
このように、デフォーカス量が大きく変化したときに
は、このときの演算結果が1回無視され、前回のデータ
でもってAF制御がなされるようになっていて、その後も
カメラの向きが変化したままだと、今度は被写体の移動
量WRがAX未満となり、ステップS621へ進むことにより、
前記の大きく変化したレンズ駆動量LERRでもって以後AF
制御がなされる。
ステップS608及びステップS622以後は、ステップS624
に進み、今回のレンズ駆動量ERRが前回のデータLERRと
して置き換えられ、ステップS625では今回求められたデ
フォーカス方向が前回の方向として置き換えられる。そ
してステップS626にて追随補正フラグが判定され、追随
補正フラグが1にセットされていればステップS627にて
後で詳述する追随補正の計算がなされ、レンズ駆動量ER
Rの値が補正される。従ってステップS624において前回
のレンズ駆動量LERRには追随補正していないレンズ駆動
量ERRが記憶されている。次にステップS628で追随フラ
グが1にセットされていれば、ステップS629にて後述の
追随合焦ゾーン内になっているかの判定がなされ、合焦
ゾーン内になっていれば、ステップS630にて合焦表示と
距離表示とがなされ、その後は、第4図におけるステッ
プS424に進む。一方、ステップS628で追随フラグがリセ
ットされている場合及びステップS629にて合焦ゾーン外
であればステップS424に進む。上記の追随合焦ゾーンと
は、今の演算終了時点では合焦ゾーン内に入っていない
かもしれないが、この先のタイミングで追随補正の効果
が現われ合焦ゾーン内となるゾーンを言い、この場合に
はレンズの駆動中であっても合焦表示がなされる。
第8図は上記ステップS627における追随補正の計算内
容を詳しく書いたものであり、この補正方法を第15図を
用いて説明する。
現在、演算C3が終了した時点TM3にあり、既述したよ
うに、前回の積分I2と今回の積分I3との積分中央点TMI
L,TMI間における1周期分の被写体の移動量WRは既に求
まっていて、又、積分I3の中央点TMIにおけるデフォー
カス量DFcも求まっている。ところが、この時点TM3では
デフォーカス量DFcを求めた時刻TMIから既に被写体が移
動していて、又、この後(TM3)におけるレンズの駆動
中においても更に被写体が移動してしまうので、この時
点TM3でデフォーカス量DFc分だけレンズを駆動しても無
意味となる。そこで、次の積分I4及び演算C4が終了して
新たなデフォーカス量DFdが算出される時点TM3′を目標
として補正するのが効率の良い適切な補正といえる。こ
のために、実際のデフォーカス量DFcである時点TMIから
前記時点TM3′の間に被写体の相対移動量Xを補正すれ
ばよいことになる。
時点TMILからTMIにおける被写体の移動量をWRとすれ
ば、この間における被写体の移動速度を示す傾きaは であるので、時点TMIから時点TM3までの被写体の移動量
は、 又、時点TM3からTM3′までは、TM3−TM3′=TMIL−TM
Iと近似すれば、この間の被写体の移動量は、 となり、時点TMIから時点TM3′までの被写体の移動量X
は、 この求められた被写体の移動量XがステップS627−1
にてWRとして補正され、次ぎのステップS627−2では、
この補正WRでもってレンズ駆動量ERRが補正される。
尚、ここでは、移動している被写体に対してレンズが
追い付く場合について論じられているが、被写体がレン
ズの移動方向に向かってくるような場合であっても上述
と同様な制御がなされる。
即ち、本実施例において、算出されるデフォーカス量
DFは、下式のように表現される。
DF=DF1+DF2−ITI=DFI+(v1−v2)t 但し、ここで、 DF1:焦点検出演算の前に行なわれる積分の積分中央時点
における撮影レンズのデフォーカス量、 DF2:積分中央時点から焦点検出演算が終了するまでの撮
影レンズの焦点面上での被写体の移動量、 ITI:積分中央時点から焦点検出演算が終了するまでの撮
影レンズの焦点面上での撮影レンズの移動量、 v1:被写体の移動速度、 v2:撮影レンズの移動速度、 t:積分中央時点から焦点検出演算が終了するまでの時
間、 である。
第9図は、第6図におけるステップS604及びS630の表
示ルーチンを示している。
尚、上記実施例においては、エンコーダからのパルス
を撮影レンズの繰り出し時にアップカウントし、繰り込
み時にダウンカウントすることにより、レンズの繰り出
し量に応じたパルスカウント値を得るように構成されて
おり、このカウント値をカウンタ(LNSC)に格納してい
る。
ステップS901にて、上述のようにして求めたレンズ繰
り出し量絶対カウンタLNSCによるカウント値と、レンズ
の駆動量ERRとの加算値が距離カウンタDSCNにセットさ
れる。このレンズ繰り出し量絶対カウンタLNSCは、レン
ズが∞位置にあるとき0となり、レンズの繰り出し量に
比例してカウントするカウンタであり、従って距離カウ
ンタDSCNには被写体までの距離に対応したカウント値が
入力される。ステップS902では、前記距離カウンタDSCN
によるカウント値と、レンズより入力されたレンズに固
有の距離変換データDklとが乗算され、表示用パラメー
タDSPSというデータに変換される。このデータは、距離
データではないが、これを表示用デバイスに送出される
ことにより、距離表示データとなり、ステップS903で距
離の表示がなされる。
再び第4図に戻り、ステップS410でレンズの駆動中と
判定された場合の動作を第7図により詳述する。
ステップS701〜S703では、レンズの駆動方向と、移動
分補正後とデフォーカス方向とが比較され、方向が反転
すればステップS704に進み、追随フラグがリセットされ
る。この意味は、追随動作中にレンズが被写体に追い付
いてそのまま追い越したために追随モードを解除してい
る。次のステップS705にてレンズの駆動が停止された
後、第3図のステップS6にリターンし、再び測距演算が
なされる。一方、レンズの駆動方向が前回の駆動方向と
が同一であれば、ステップS706に進み、被写体の移動量
WRが既述したように、ERR+ITI−LERRにより求められ
る。次のステップS707では、フラグの判定により追随モ
ード中かが判定され、追随モード中であればステップS7
08〜S714に進むが、この部分は、第6図の停止中モード
におけるステップS618以降と同様なので説明を省略す
る。一方、追随モードでない場合はステップS715に進
み、被写体の移動デフォーカス量WRが前記所定値ABより
やや小さい所定値AAと大きいかが判定され、小さい場合
はステップS712,S714に進み、非更新フラグ及び追随補
正フラグがリセットされ、一方、被写体の移動デフォー
カス量WRが所定値AA以上であれば、ステップS716にて追
随フラグがセットされ、その後はステップS711,S713に
て、非更新フラグのリセットと追随補正フラグのセット
がなされる。この箇所が所定中モードと異なる点であ
り、レンズ移動中モードにおいて、高速制御が必要なた
め、直ちに追随補正されるように追随補正フラグがセッ
トされる。ステップS713及びステップS714以降は、第6
図のステップS624に進む。
第10図は、第4図におけるステップS424〜S427を詳し
く書いたものである。
まずステップS1001で非更新フラグの状態が判定さ
れ、フラグがリセットされていれば、ステップS1002に
進み、現在、レンズの駆動中であるかが判定され、駆動
中であればステップS1003にて、被写体データの取り込
み時点から演算終了までのレンズ移動量CTC(=MI−T
3)が算出され、又、ステップS1004にて、レンズの駆動
量ERRが補正される。即ち、データ入力の時点と、演算
終了結果が求まった時点とのカウント誤差となるレンズ
移動量CTCの補正が行なわれ、その後ステップS1005に進
む。レンズが駆動中でなければ前記ステップS1002,S100
3はスキップする。ステップS1005にて、レンズの駆動カ
ウント値ERRがニアゾーンNZCに入っているかどうかが判
定され、ニアゾーンNZC内であればステップS1006にて合
焦精度を上げるためにレンズの駆動がロースピードにセ
ットされ、新たに求められたレンズ駆動カウント値ERR
がイベントカウンタEVTCNTにセットされる。一方、前記
ニアゾーンNZC外であれば、ステップS1007にて、ハイス
ピードがセットされ、レンズ駆動カウント値ERRがイベ
ントカウンタEVTCNTにセットされる。ステップS1008で
は、次のイベントカウントのオフセット計算のためにイ
ベントカウンタEVTCNTのカウント値をレンズ駆動量SERR
としてセットされる。次のステップS1009にてAF駆動用
モータに通電された後、第3図のステップS6にリターン
する。
第11図は、レンズ駆動量の制御を行なうための割り込
みルーチンを示していて、モータの回転に伴なってエン
コーダからパルスが出力される毎にこのルーチンを実行
する。
まず、ステップS1101で、レンズ駆動量を示すイベン
トカウント値が1減算される。ステップS1102では前記
イベントカウント値が0になり目標レンズ駆動量の駆動
が終了したかが判定され、0になればステップS1103に
て前記モータが停止され、その後はリターンする。リタ
ーン後、停止中の演算結果が合焦ゾーン内であれば、合
焦表示がなされる。
第12図は、第3図のAFルーチンの実行中に、レリーズ
の押し込みによりスイッチS2がオンとなったときに発生
する割り込みルーチンを示している。
ステップS1201で追随モードであるかが判定され、追
随フラグがセットされているときは、ステップS1202に
て、レンズ駆動量の追随補正の計算がなされ、露光開始
までこの補正結果に基づいてレンズが駆動される。この
補正は、レリーズ信号が入ってから露光開始までのレリ
ーズタイムラグ中にも被写体が移動する分をイベントカ
ウンタEVTCNTに対して補正するものである。追随補正フ
ラグがリセットされている場合は、ステップS1203に
て、レンズの駆動が停止される。これは、追随モード中
は、レンズは比較的被写体に接近しているため、ロース
ピードで制御されるが、追随モードでない通常モードに
あっては、ハイスピードもあり得、この場合、レンズを
停止させる信号を出しても完全に停止するまでには少し
の時間がかかり、最大でレリーズタイムラグ程度の遅れ
が生じてしまうので、追随モードでない限りレンズを停
止させている。
ここで、前記ステップS1202におけるレリーズ中の追
随補正計算を第13図を用いて説明する。
ステップS1301において、RTは、カメラに固有のカレ
リーズタイムラグ時間であり、一定値である。WR/(TMI
L−TMI)は、単位時間当たりの被写体の動くデフォーカ
ス量であり、したがってWT/(TMIL−TMI)・RTはレリー
ズタイムラグ中における追随遅れ量を表わしていて、こ
の値を被写体の移動デフォーカス量WRとしている。次の
ステップS1302では、イベントカウンタEVTCNTのカウン
ト値に前記求められたデフォーカス量WRが加算され補正
される。
さて、第12図に戻り、ステップS1204にて、合焦状態
を示す表示がオフにされる。続いてステップS1205にて
反射ミラー105の上昇が開始され、次のステップS1206で
は露光制御回路121を介して絞り制御が行なわれる。ス
テップS1207では前記反射ミラー105の上昇が完了したか
が判定され、完了すればステップS1208に進み、レンズ
の駆動が停止される。このように、反射ミラー1050が上
昇するまで、即ち、露光が開始されるまで追随モードに
てレンズ駆動が継続される。ステップS1209で露光が開
始され、次のステップS1210にてスイッチS5がオンとな
り、露光が完了したかが判定される。露光が完了すれ
ば、スイッチ1211にて、フィルムの自動巻き上げが開始
され、続いてステップS1212にて、前記反射ミラー105が
下降される。ステップS1212では、スイッチS4の状態に
より連写モードがどうかの判定がなされ、連写モードで
あれば、第3図におけるステップS3に戻り、以下同様な
制御がなされる。一方、単写モードであれば、ステップ
S1214,S1215の測光だけを繰り返すループに進み、次の
レリーズ動作あるいはスイッチS1がオフされるのを待
つ。
以上説明したように、次回の合焦検出の演算終了時点
での被写体の移動に伴なうデフォーカス量を求め、この
演算終了時点を追随補正の目標として、前記求められた
デフォーカス量だけレンズを駆動させるようにしたい
る。このように、演算1周期における被写体の移動量を
先よみして補正するため、効率の良い適切な補正がなさ
れる。又、補正のためのレンズ駆動が終了する時点で次
回の演算結果が得られるので、レンズ駆動後に誤差があ
った場合でも、誤差が最大値となる時点でレンズのデフ
ォーカス量が補正のため、更新されるのでAFの精度が低
下する恐れはない。
次に、第16図を用いて本発明の第2の実施例について
説明する。この第2の実施例では、上述した第1の実施
例においてはレンズの駆動速度が一定であったものをレ
ンズを互いに異なる2種の駆動速度を切り換えて駆動す
るように制御するものである。本実施例において、レン
ズが合焦位置に到達するまでに要する駆動量の大小に応
じてレンズ駆動速度が切り換えられるように構成されて
おり、ニアゾーン内で残りのレンズ移動量が所定量以上
に大きければレンズ駆動速度はLSDとなり、所定量以下
であればレンズ駆動速度はLSDよりも高速のLSD2とな
る。ここで、レンズ駆動速度の切り換えは追随モードと
は独立して制御されるが、追随モード中にレンズ駆動速
度がLSD2になれば、撮影レンズのピント位置の移動が被
写体の移動に追い付くまで、レンズは駆動速度LSD2によ
って駆動される。すなわち、追随補正の計算をしてレン
ズの駆動量を求めると、駆動量ERRがNZC2(ここで、NZC
>NZC2)よりも大きくなったために、レンズ駆動速度を
低速側のLSDから高速側のLSD2に切り換えて追随を始め
るわけである。これによって、レンズを駆動速度LSDで
駆動すると被写体の移動に追い付かない場合でも、より
速い駆動速度LSD2によってレンズを駆動することにより
その被写体に追い付くことができる。
第16図において、ステップS1601では駆動量ERRとNZC2
との大小判別をしている。ここで、ERR>NZC2ならばス
テップS1602に進んでレンズ駆動速度を高速側のLSD2に
セットする。そして、ステップS1603では追随フラグ
(追随F)がセットされているか否かを判別して追随モ
ード中か否かを判別する。追随モード中(追随F=1)
であればステップS1605に進んで、スピードロックフラ
グ(スピードロックF)をセットし、追随モード中でな
ければ(追随F=0)ステップS1604に進んでスピード
ロックフラグをリセットする。これは、追随モード中に
おいてレンズ駆動量ERRが大きくなっても一旦駆動速度L
SD2になれば再び低速側の駆動速度LSDに戻らないように
するためである。そして、ステップS1604もしくはS1605
からはステップS1608に進んで駆動量ERRをイベントカウ
ンタEVTCNTにセットしてステップS1008に進んで行く。
次の焦点検出演算周期においてレンズ駆動量が減少し
て、ERR≦NZC2になると、ステップS1601からステップS1
606に進む。そして、ステップS1606ではスピードロック
フラグがセットされているか否かが判別され、このスピ
ードロックフラグがセットされていれば今のレンズ駆動
速度のままステップS1608に進み、逆にスピードロック
ハルガがセットされていなければステップS1607に進ん
でレンズ駆動速度を低速側のLSDに切り換えてステップS
1608に進む。
更に、第17図及び第18図は本発明の第3の実施例の動
作を示すグラフ及びフローチャートである。この第3の
実施例においては、追随モードに行ったあともレンズの
ピント位置から被写体が離れていく場合にはレンズ駆動
速度を低速側のLSDから高速側のLSD2に切り換えてレン
ズ駆動速度を上昇させ、追随性能を向上させるものであ
る。
第17図は、第15図と同様に、被写体がカメラに対して
近付いてきている時の撮影レンズのピント位置の変化を
示すグラフである。第17図において、演算C5の終了時点
で追随モードとなったとする。すると、積分I6から追随
モードによる撮影レンズの駆動が制御されるようになる
が、演算C7によって撮影レンズのピント位置の移動が被
写体の移動に追い付かないと判断されると、レンズ駆動
速度を低速側のLSDから高速側のLSD2に切り換える。す
ると、レンズ駆動速度が低速側のLSDのままであると点
線図示のようにピント位置の移動が被写体の移動に追い
付かない場合でも、これを高速側のLSD2に切り換えるこ
とによって実線図示のように追い付くことができる。
第18図を用いてこの場合の動作を説明する。第18図
は、第10図のステップS1006を変形したものである。ま
ずステップS1801では追随フラグ(追随F)がセットさ
れているか否かを判別して追随モードか否かを調べる。
そして、追随フラグがセットされておらず追随モードに
入っていなければ、ステップS1802に進んでレンズ駆動
速度を低速側のLSDにセットし、ステップS1803で1回目
の追随モードであることを示す追随1回目フラグ(追随
1回目F)をリセットし、ステップS1807でスピードロ
ックフラグをリセットしてから、ステップS1808で駆動
量ERRをイベントカウンタEVTCNTにセットしてステップS
1008に進んで行く。逆に、ステップS1801では追随フラ
グがセットされていて追随モードであれば、ステップS1
804に進んで追随1回目フラグがセットされているか否
かを判別する。そして、この追随1回目フラグがセット
されていなければ、ステップS1805に進んでレンズ駆動
速度を低速側のLSDにセットし、ステップS1806で追随1
回目のフラグをセットしてステップS1807に進む。
追随モード中において、低速側のレンズ駆動速度LSD
でレンズが被写体を追随しているにもかかわらずデフォ
ーカス量が減少せずに逆に増大してきた場合には、ステ
ップS1801、S1804からステップS1809に進んで、今回の
駆動量ERRと前回イベントカウンタEVTCNTにセットされ
た駆動量SERRとを比較する。そして、追随モードにおい
てもレンズのピント位置が被写体に接近していかない場
合はERR>SERRとなるので、このときにはステップS1810
に進んでレンズ駆動速度を高速側のLSD2にセットし、ス
テップS1811でスピードロックフラグをセットしてから
ステップS1808に進む。ステップS1811は、レンズ駆動速
度が一度高速側のLSD2に切り換えられればレンズのピン
ト位置が被写体に追い付くまでこの駆動速度LSD2でレン
ズを駆動するためのステップである。
更に、次の焦点検出演算周期においてレンズのピント
位置が被写体に近付いている場合は、ステップS1809でE
RR≦SERRとなるのでステップS1812に進んで、スピード
ロックフラグがセットされているか否かが判別される。
ここで、スピードロックフラグがセットされていればス
テップS1810に進んでレンズ駆動速度は高速側のLSD2の
ままとなり、ステップSロックフラグがセットされてい
なければステップS1813に進んでレンズ駆動速度を低速
側のLSDにセットしてからステップS1808に進む。
尚、このレンズ駆動速度の切り換えは追随補正に対し
て何等影響を与えないので、レンズ駆動速度の切り換え
に伴って特にその追随補正に更に補を補正を加える必要
はない。又、上記実施例においては、レンズ駆動速度を
2段階に切り換えるように構成されていたが、これに限
定されるものではなく、レンズ駆動速度を3段階以上に
切り換えても良いことは言うまでもない。
[発明の効果] 本発明は、被写体情報入力動作、デフォーカス量演算
動作、撮影レンズ駆動動作を繰り返して行う自動焦点調
節装置において、以後行われるこれらの動作のいずれか
の動作時点におけるデフォーカス量を予測演算し、この
時点を追随補正の目標として予測演算されたデフォーカ
ス量だけレンズを駆動させるものである。従って、被写
体がカメラの光軸方向へ移動する場合であっても、その
移動に追随してデフォーカス量に対する補正が行われる
ため、上記移動被写体を合焦状態で撮影することが可能
である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の自動焦点調節装置を適用したカメラ
のブロック構成の1実施例を示す図、第2図は、第1図
における制御回路を示すブロック図、第3図ないし第13
図は、第1図における制御動作を示すフローチャート、
第14図及び第15図は、制御動作を分かり易く説明するた
めに用いた図、第16図はこの発明の第2の実施例の制御
動作を示すフローチャート、第17図はこの発明の第3の
実施例を説明するための図、第18図はこの発明の第3の
実施例の制御動作を示すフローチャートである。 101,102……クラッチ、103……レンズ回路、104……読
取回路、105……反射ミラー、107……CCDイメージセン
サ、108……インターフェイス回路、109……マイクロコ
ンピュータ、110……スリップ機構、111……駆動機構、
112……伝達機構、113……エンコーダ、114……モータ
ドライバ、115……表示回路、121……露出制御回路、12
2……測光回路、124……一駒巻き上げ回路、125……露
光設定回路、MO1,MO2……モータ、S1〜S5……スイッ
チ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮影すべき被写体からの情報を入力し、撮
    影レンズの合焦状態を検出する焦点検出手段と、 焦点検出手段からのデータに基づいて撮影レンズのデフ
    ォーカス量を算出する演算手段と、 算出されたデフォーカス量に基づいて撮影レンズを駆動
    する駆動手段とを有する自動焦点調節装置において、 上記演算手段から繰り返し算出される複数のデフォーカ
    ス量に基づいて、上記被写体の光軸方向の動きを検出す
    る移動検出手段と、 上記演算手段によって算出されたデフォーカス量と上記
    移動検出手段によって検出された被写体の動きに基づい
    て、次回の演算動作終了時点におけるデフォーカス量を
    予測演算する予測演算手段と、 上記予測演算手段によって予測演算されたデフォーカス
    量に基づいて上記駆動手段を制御する駆動制御手段と、 を備えたことを特徴とする自動焦点調節装置。
  2. 【請求項2】上記予測演算手段は、今回の被写体情報入
    力時点から、今回の演算動作及び次回の被写体情報入力
    動作を経て、次回の演算動作終了時点までの時間情報を
    出力する時間情報出力手段を有し、この時間情報に基づ
    き予測演算を行うことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項に記載の自動焦点調節装置。
JP61147686A 1986-06-21 1986-06-23 自動焦点調節装置 Expired - Lifetime JPH087324B2 (ja)

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US07/065,047 US4783677A (en) 1986-06-21 1987-06-22 Automatic focus control device

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USRE36546E (en) * 1990-11-29 2000-02-01 Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha Automatic focusing device
US5291235A (en) * 1990-11-29 1994-03-01 Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha Automatic focusing device
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0736055B2 (ja) * 1984-04-11 1995-04-19 株式会社ニコン 自動焦点調節装置

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