JPH0872528A - 空気汚染度検出装置およびこの空気汚染度検出装置を用いた空調制御装置 - Google Patents

空気汚染度検出装置およびこの空気汚染度検出装置を用いた空調制御装置

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JPH0872528A
JPH0872528A JP21252894A JP21252894A JPH0872528A JP H0872528 A JPH0872528 A JP H0872528A JP 21252894 A JP21252894 A JP 21252894A JP 21252894 A JP21252894 A JP 21252894A JP H0872528 A JPH0872528 A JP H0872528A
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JP
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air
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sensor
outside air
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Application number
JP21252894A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Nishimura
浩昭 西村
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 正常な汚染判定を行なうことのできる空気汚
染度検出装置の提供、およびその空気汚染度検出装置を
用いて適正な空調制御を行なうことのできる空調制御装
置の提供にある。 【構成】 ガスセンサ100の出力信号に基づいて設定
された基準値と、その後のサンプリング値(センサ出
力)との比をガスセンサ100のセンサ抵抗比として演
算し、その演算されたセンサ抵抗比と予め設定された判
定値140との比較より空気汚染度が判定される。基準
値設定手段110で初期設定された基準値に対して、そ
の後のサンプリング値が基準値よりガス濃度の低い清浄
側を示す時は、基準値補正手段130により所定の演算
式に基づいて基準値が清浄側へ補正される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気汚染度検出装置お
よびその空気汚染度検出装置を用いた空調制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガスセンサによって検出され
た空気汚染度に基づいて車両用空調装置の空調機器(例
えば、内外気切替装置または空気清浄器)を制御する技
術が提案されている。例えば、実公昭58−39219
号公報に記載された自動車用空調装置では、ガスセンサ
の出力信号をデジタル変換して、その変換値を所定の時
間間隔毎に基準値として設定し、その基準値よりセンサ
出力値が所定レベル以上大きい時は、車室内の空気が汚
れていると判断して空気清浄器を作動させる技術が開示
されている。
【0003】また、特開平4−270955号公報に記
載された車両用空調装置では、空気汚染度検出装置によ
って外気の汚染度が高いと判定された場合は、内外気切
替装置を内気モードに切り替える技術が開示されてい
る。この車両用空調装置で用いられる空気汚染度検出装
置は、一定周期で検出されたガスセンサの検出値に基づ
いて清浄度判定基準値を算出し、その清浄度判定基準値
より算出された汚染度判定基準値によって汚染判定が行
なわれる。そして、ガスセンサの検出値の方が清浄度判
定基準値より小さい時は、そのセンサ検出値で清浄度判
定基準値が更新され、また、ガスセンサの検出値が所定
時間にわたり安定状態にある時は、所定時間の中でサン
プリングしたセンサ検出値の最低値で更新される。その
結果、汚染度判定基準値も常に低めの値に更新される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、実公昭58
−39219号公報に記載された従来技術では、所定の
時間間隔毎に各時点のセンサ検出値に応じて基準値が変
更されるため、車室内の喫煙時のようにガス濃度が加速
度的に上昇する場合の検出には有効であるが、車室外の
排出ガスのように時々刻々と濃度変化する状況では、基
準値が絶えず上下するため排出ガスの検出が困難とな
る。
【0005】また、特開平4−270955号公報に記
載された従来技術では、一定時間周期毎に基準値が更新
されるため、長いトンネル内のように外気の汚染状態が
長時間続く場合には、基準値が徐々に汚染側へシフトす
ることになる。このため、実際は外気の汚染度が高い場
合でも、ガスセンサの検出値が汚染度判定基準値より清
浄側であれば、内外気切替装置を外気モードに切り換え
てしまうという問題が生じる。
【0006】本発明は、上記事情に基づいて成されたも
ので、その目的は、正常な汚染判定を行なうことのでき
る空気汚染度検出装置の提供、およびこの空気汚染度検
出装置を用いて適正な空調制御を行なうことのできる空
調制御装置の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した空気
汚染度検出装置は、図8のクレーム対応図に示すよう
に、ガスが触れると電気抵抗値が変化する特性を有し、
空気中のガス濃度を前記電気抵抗値の変化に対応する電
気信号として出力するガスセンサ100と、このガスセ
ンサ100の出力信号を一定周期毎にサンプリング値と
して入力し、所定時間内に入力された前記サンプリング
値の平均値を基準値として設定する基準値設定手段11
0と、前記基準値設定手段110で前記基準値が設定さ
れた後、前記基準値と前記サンプリング値との比を前記
ガスセンサ100の抵抗比として演算するセンサ抵抗比
演算手段120と、前記基準値設定手段110で前記基
準値が設定された後、前記サンプリング値が前記基準値
に対してガス濃度の低い清浄側を示す時は、前記基準値
を所定の演算式に基づいて清浄側へ補正する基準値補正
手段130と、前記センサ抵抗比演算手段120で演算
されたセンサ抵抗比と予め設定された判定値140との
比較より空気汚染度を判定する判定手段150とを備え
た技術的手段を採用する。
【0008】請求項2では、請求項1に記載された空気
汚染度検出装置において、前記基準値補正手段は、前記
基準値を補正する際の補正周期を経過時間とともに長く
設定したことを特徴とする。
【0009】請求項3では、請求項1に記載された空気
汚染度検出装置において、電源が停止された際に、電源
停止前の前記基準値を清浄側基準値として記憶する記憶
手段を備え、前記基準値設定手段は、電源が再投入され
た際に、前記清浄側基準値を取り入れて前記基準値を設
定することを特徴とする。
【0010】請求項4では、請求項3に記載された空気
汚染度検出装置において、前記基準値設定手段は、下記
の数式に従って前記基準値を設定することを特徴とす
る。 1/n・{(n/2)×清浄側基準値+(n/2)×サ
ンプリング値}
【0011】請求項5に記載した空調制御装置は、請求
項1に記載された空気汚染度検出装置を備え、前記判定
手段の判定結果に基づいて空調機器の作動を制御するこ
とを技術的手段とする。
【0012】請求項6では、請求項5に記載された空調
制御装置において、前記空調機器は、車両用空調装置の
内外気切替装置であり、車室外に配置された前記ガスセ
ンサによって外気のガス濃度を検出し、前記判定手段で
前記センサ抵抗比が前記判定値よりガス濃度の高い汚染
側を示す時に、前記内外気切替装置を内気モードに切り
替えることを特徴とする。
【0013】請求項7では、請求項5に記載された空調
制御装置において、前記空調機器は、車両用空調装置の
内外気切替装置であり、車室内に配置された前記ガスセ
ンサによって内気のガス濃度を検出し、前記判定手段で
前記センサ抵抗比が前記判定値よりガス濃度の高い汚染
側を示す時に、前記内外気切替装置を外気モードに切り
替えることを特徴とする。
【0014】請求項8では、請求項5に記載された空調
制御装置において、前記空調機器は車両に搭載された空
気清浄器であり、車室内に配置された前記ガスセンサに
よって内気のガス濃度を検出し、前記判定手段で前記セ
ンサ抵抗比が前記判定値よりガス濃度の高い汚染側を示
す時に、前記空気清浄器を作動させることを特徴とす
る。
【0015】
【作用および発明の効果】請求項1に示す空気汚染度検
出装置は、ガスセンサの出力信号を一定周期毎にサンプ
リング値として入力し、所定時間内に入力された各サン
プリング値の平均値を基準値として設定する。そして、
基準値とサンプリング値との比をガスセンサの抵抗比と
して演算し、その演算されたセンサ抵抗比と予め設定さ
れた判定値との比較より空気汚染度の判定が行なわれ
る。ここで、設定された基準値に対してサンプリング値
がガス濃度の低い清浄側を示す時は、所定の演算式に基
づいて基準値が清浄側へ補正される。このため、基準値
設定手段で設定された基準値が汚染度の高いレベルであ
ったとしても、その後のサンプリング値が基準値より清
浄側であれば、基準値が汚染度の低い清浄側レベルへ更
新される。従って、最新(現行)の基準値が最も汚染度
の低い清浄側レベルに設定されるため、従来のように基
準値が上下変動したり、汚染側へ更新されることがな
く、常に正常な汚染判定を行なうことができる。
【0016】また、請求項2に示す空気汚染度検出装置
では、基準値補正手段によって基準値を補正する際の補
正周期を経過時間とともに長く設定したことにより、基
準値が極端に汚染度の低い清浄側レベルに更新されるの
を抑えることができる。これは、例えば、判定手段の判
定結果に基づいて車両用空調装置の内外気切替装置を制
御する場合(但し、ガスセンサは外気中のガス濃度を検
出する)を考えると、基準値が極端に汚染度の低い清浄
側レベルに更新された場合、実際は外気より内気の方が
汚染度が高くても内外気切替装置は内気モードのままと
なり、新鮮な外気を取り入れることができなくなる。こ
のため、基準値の補正周期を経過時間とともに長く設定
することで、上記のような不具合を改善することができ
る。
【0017】請求項3に示す空気汚染度検出装置は、電
源が停止された後、再度電源を投入した際に、電源が停
止する前に記憶された基準値(清浄側基準値)を取り入
れて基準値の初期設定が行なわれる。このため、例え
ば、上記のように判定手段の判定結果に基づいて内外気
切替装置を制御する場合に、電源投入時の外気汚染度が
高い場合でも、清浄側基準値を取り入れることで、基準
値を汚染度の低い清浄側で初期設定することができる。
【0018】請求項5に示す空調制御装置は、請求項1
に記載された空気汚染度検出装置を用いて空調機器の作
動を適正に制御することができる。具体的には、請求項
6に示すように、車室外に配置されたガスセンサによっ
て外気のガス濃度を検出し、判定手段でセンサ抵抗比が
判定値よりガス濃度の高い汚染側を示す時には、車両用
空調装置の内外気切替装置を内気モードに切り替えるこ
とができる。
【0019】また、請求項7に示すように、車室内に配
置されたガスセンサによって内気のガス濃度を検出し、
判定手段でセンサ抵抗比が判定値よりガス濃度の高い汚
染側を示す時には、車両用空調装置の内外気切替装置を
外気モードに切り替えることができる。
【0020】さらには、請求項8に示すように、車室内
に配置されたガスセンサによって内気のガス濃度を検出
し、判定手段でセンサ抵抗比が判定値よりガス濃度の高
い汚染側を示す時には、車両に搭載された空気清浄器を
作動させることができる。
【0021】
【実施例】次に、本発明の空気汚染度検出装置を用いた
空調制御装置の第1実施例を図1〜6に基づいて説明す
る。図1は本実施例の機能ブロック図である。本実施例
の空調制御装置1は、外気の汚染度に応じて車両用空調
装置の内外気切替装置(下述する)を制御するもので、
空気中(外気)のガス濃度を検出するガスセンサ2と、
このガスセンサ2の出力信号を読み込んで所定の演算処
理を行なう演算処理回路3とから成る。
【0022】内外気切替装置は、図2に示すように、内
外気切替箱4に形成された内気導入口5と外気導入口6
とを選択的に開閉する内外気切替ダンパ7と、この内外
気切替ダンパ7を駆動するアクチュエータ8(例えばサ
ーボモータ)より成る。内外気切替箱4は、車室内に空
気を導くダクト9の上流端に配置されて、送風機10の
ブロワケース10aと一体に構成されている。
【0023】ガスセンサ2は、エンジンルーム内の外気
の良く通る場所(例えばラジエータの前面)に設置され
ている。このガスセンサ2は、金属酸化物の半導体(例
えば、主成分としてSnO2 に少量の貴金属を添付した
もの)より成る感応体2aと、この感応体2aを加熱す
るヒータ2bより構成され、図3に示すように、感応体
2aが抵抗11と直列に接続されて、定電圧回路12お
よびイグニッションスイッチ13を介して電源14(車
載バッテリ)に接続されている。
【0024】感応体2aは、高温に保持された状態で表
面にガスが触れると電気抵抗値が低下する特性(図4参
照)を有し、外気のガス濃度を電気信号(電圧Vs)と
して出力する。従って、空気中のガス濃度が高くなる
程、ガスセンサ2の出力電圧Vsは小さくなる。ヒータ
2bは、電源14に対して感応体2aおよび抵抗11と
並列に接続されて、イグニッションスイッチ13をオン
して通電されることにより、感応体2a全体を高温(例
えば200〜450℃)に加熱する。
【0025】演算処理回路3は、A/D変換器15、マ
イクロコンピュータ16、および出力処理回路17等よ
り構成され、イグニッションスイッチ13をオンするこ
とで作動する。A/D変換器15は、ガスセンサ2の出
力信号(アナログ信号)をデジタル値に変換処理する。
【0026】マイクロコンピュータ16は、ROM16
a、RAM16b、CPU16c等より構成されてい
る。ROM16aは、各種データ(下述の判定値を含
む)や制御プログラム(図5参照)を記憶保持するメモ
リである。RAM16bは、データを読み込んだり書き
込んだりするメモリで、処理の途中で現れる一時的な処
理データの保持に使用される。CPU16cは、ROM
16aに記憶保持された制御プログラムに基づいて所定
の演算処理やデータ処理を行なう。
【0027】出力処理回路17は、マイクロコンピュー
タ16の出力信号(ON−OFF信号)に基づいてアク
チュエータ8の駆動信号を出力する。本実施例では、内
気モードを指令するマイクロコンピュータ16のON信
号を受けてアクチュエータ8に内気モード信号を出力
し、外気モードを指令するマイクロコンピュータ16の
OFF信号を受けてアクチュエータ8に外気モード信号
を出力する。
【0028】次に、本実施例の作動を図5に示すフロー
チャートに基づいて説明する。まず、イグニッションス
イッチ13がオンされてRAM16bの初期化が行なわ
れる(ステップS1)。続いて、スタート時には内気モ
ードが設定される(ステップS2)。ここでは、マイク
ロコンピュータ16の出力がON信号となり、そのON
信号を受けて出力処理回路17よりアクチュエータ8に
駆動信号(内気モード信号)が出力されて、アクチュエ
ータ8が内外気切替ダンパ7を内気モード側(外気導入
口6を閉じる)へ駆動する。
【0029】続いて、ガスセンサ2の暖機が終了(感応
体2aがヒータ2bにより加熱されて検出可能な状態と
なる)したか否かを判定する(ステップS3)。ガスセ
ンサ2の暖機が終了した後、基準値Vaが設定されたか
否かを判定し(ステップS4)、判定結果がNO(設定
されていない)の場合は、ステップS5で基準値Vaの
初期設定を行なう(本発明の基準値設定手段)。この基
準値Vaは、一定周期毎(例えば120ms毎)にサン
プリング値として入力されたセンサ出力Vsより下記の
数式に従って算出される。
【0030】
【数1】 なお、n=16とする。
【0031】続いて、n+1個目のサンプリング値(セ
ンサ出力Vs)を読み込み(ステップS6)、このセン
サ出力VsとステップS5で設定された基準値Vaとを
比較判定する(ステップS7)。この判定で、センサ出
力Vsが基準値Vaより小さい清浄側の値を示す時(判
定結果YES)は、下記の数式に従って基準値Vaを補
正し(ステップS8/本発明の基準値補正手段)、その
後、ステップS9へ進む。
【0032】
【数2】Va′=1/n・{(n−1)Va+Vs} なお、Va′:補正後の基準値である。
【0033】ステップS7の判定で、センサ出力Vsが
基準値Vaより大きい汚染側の値を示す時(判定結果N
O)は、基準値Vaの補正を行なうことなくステップS
9へ進む。ステップS9では、基準値Vaまたは補正後
の基準値Va′とセンサ出力Vsとの比をガスセンサ2
の抵抗比として下記の数式に従って演算する(本発明の
センサ抵抗比演算手段)。
【0034】
【数3】 なお、Rs:センサ抵抗比、VDD:電源電圧である。
【0035】つまり、このステップS9では、ステップ
S7の判定でセンサ出力Vsが基準値Vaより小さい清
浄側の値を示す時は、その清浄側レベルのセンサ出力V
sとステップS8で補正された補正後の基準値Va′と
の比をセンサ抵抗比Rsとして算出し、ステップS7の
判定でセンサ出力Vsが基準値Vaより大きい汚染側の
値を示す時は、その汚染側レベルのセンサ出力Vsとス
テップS5で設定された基準値Vaとの比をセンサ抵抗
比Rsとして算出する。
【0036】続いて、ステップS9で算出されたセンサ
抵抗比RsとROM16aに記憶保持された判定値とを
比較して、センサ抵抗比Rsが判定値より高濃度である
か否かを判定する(ステップS10/本発明の判定手
段)。ここで、センサ抵抗比Rsが判定値より高濃度で
あると判定された場合(判定結果YES)は、外気の汚
染度が高レベルであることから、ON信号を出力して内
気モードを指令するとともに、マイクロコンピュータ1
6が内蔵するタイマをセットする(ステップS11)。
【0037】また、ステップS10の判定で、センサ抵
抗比Rsが判定値以下であると判定された場合(判定結
果NO)は、外気の汚染度が低レベルであることから、
タイマのカウント終了(ステップS12の判定結果がY
ES)に伴って、外気モードを指令するOFF信号を出
力する(ステップS13)。この結果、出力処理回路1
7より出力された外気モード信号を受けてアクチュエー
タ8が内外気切替ダンパ7を駆動する(内気導入口5を
閉じる)ことにより外気モードが設定される。
【0038】上記の作動を図6のタイムチャートに基づ
いて説明する。なお、図6に示すグラフは縦軸にセンサ
出力Vsを示すが、図4の出力特性図に示したように、
ガス濃度が高くなるほど感応体2aの電気抵抗値が低下
することから、ガスセンサ2で検出されるガス濃度が低
レベルである程、センサ出力Vsは高くなる。イグニッ
ションスイッチ13がオンされてガスセンサ2の暖機
(の区間)が行なわれた後、センサ出力Vsのn個の
サンプリング値より基準値Vaの初期設定が行なわれる
(の区間)。その後、汚染度の高い(ガス濃度が高
い)地域を走行することで、センサ出力Vsは基準値V
aより汚染側に変動する(の区間)。
【0039】続いて、汚染度の低い(ガス濃度が低い)
地域を走行することで、センサ出力Vsが次第に清浄側
へ変動し、それに伴って基準値Vaも清浄側へ徐々に補
正される(の区間)。その後、再び汚染度の高い地域
を走行することにより、センサ出力Vsは再び汚染側へ
変動するが、基準値Va′は清浄側レベルを維持する
(の区間)。その後、トンネル内を走行することで、
センサ出力Vsは更に汚染側へ振れるが、基準値Va′
は清浄側レベルのまま維持される(の区間)。
【0040】このように、本実施例では、センサ抵抗比
Rsと判定値との比較に基づいて外気の汚染度を判定し
ているが、基準値Vaが設定された後のサンプリング
値、即ちn+1個目以降のセンサ出力Vsが初期設定値
(基準値Va)より清浄側を示す時には、その都度、基
準値Vaが清浄側へ補正されるため、その補正後の基準
値Va′によって算出されるセンサ抵抗比Rsと判定値
とを比較するように構成されている。
【0041】このため、図6に示したように、車両走行
中等で外気の汚染度が時々刻々変化する様な場合でも、
基準値Vaが汚染側へ更新されることはなく、常に清浄
側へ補正されることから、外気汚染度の検出レベルを高
めることができる。その結果、トンネル内を走行する時
のように、外気の汚染度が高レベルで長時間続く場合で
も、確実に内気モードを維持することができる。
【0042】また、本実施例では、走行中の温度や湿度
等によりセンサ出力Vsが影響を受けたり、ガスセンサ
2の経時変化が生じても、一旦停車した後、再度イグニ
ッションスイッチ13をオンしてマイクロコンピュータ
16のRAM16bをリセットすることにより、基準値
Vaが新たに設定されるため、ガス検出性の変化が少な
くなる。
【0043】次に、本発明の第2実施例を説明する。図
7は基準値を補正する際のサンプリング周期を示すグラ
フである。上述の実施例では、一定周期毎(120ms
毎)にセンサ出力Vsをサンプリングしたが、本実施例
では、基準値Vaを初期設定する時だけセンサ出力Vs
のサンプリングを120ms毎の周期で実施し、それ以
降は、図7に示すようにサンプリング周期を経過時間と
ともに段階的に長く設定したものである。
【0044】これにより、基準値Vaが極端に汚染度の
低い清浄側レベルに更新(補正)されるのを抑えること
ができるため、実際は外気より内気の方が汚染度が高く
ても内気モードが維持されて新鮮な外気を取り入れるこ
とができなくなるという不具合を改善することができ
る。
【0045】次に、本発明の第3実施例を説明する。本
実施例では、イグニッションスイッチ13がオフされた
後でも、それまでの基準値Vaを清浄側基準値としてR
AM16b(本発明の記憶手段)に記憶しておき、イグ
ニッションスイッチ13が再度オンされた後、RAM1
6bに記憶された清浄側基準値を取り入れて基準値Va
を初期設定するものである。具体的には、下記の数式に
従って基準値Vaの初期設定を行なう。
【0046】
【数4】Va=1/n・{(n/2)×清浄側基準値+
(n/2)×サンプリング値} なお、n=16とする。
【0047】これにより、イグニッションスイッチ13
を再度オンした時の外気汚染度が高い場合でも、清浄側
基準値を取り入れることで、基準値Vaを汚染度の低い
清浄側レベルで初期設定することができる。
【0048】〔変形例〕上述の実施例では、外気の汚染
度に応じて内外気切替装置を制御する例を示したが、ガ
スセンサ2を車室内に設置して内気のガス濃度を検出
し、内気の汚染度が高くなった時には空気清浄器を作動
させるように制御しても良い。または、内気の汚染度が
高くなった時に外気モードが設定されるように内外気切
替装置を制御しても良い。また、車両用空調制御に限ら
ず、ガスセンサ2を家庭の室内に設置して室内空気のガ
ス濃度を検出し、室内空気の汚染度が高くなった時に空
気清浄器を作動させたり、あるいは警告装置(ブザーや
ランプ等)を作動させて、室内空気の汚染度が高いこと
を知らせるように制御することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の機能ブロック図である。
【図2】内外気切替装置の模式図である。
【図3】ガスセンサに接続される電気回路図である。
【図4】ガスセンサの出力特性図である。
【図5】本実施例の作動を示すフローチャートである。
【図6】センサ出力と基準値の変動を示すグラフであ
る。
【図7】基準値を補正する際のサンプリング周期を示す
グフラである(第2実施例)。
【図8】請求項1に記載したクレームの対応図である。
【符号の説明】
1 空調制御装置(空気汚染度検出装置) 2 ガスセンサ 7 内外気切替ダンパ(内外気切替装置/空調機器) 8 アクチュエータ(内外気切替装置/空調機器) 14 電源 16b RAM(記憶手段) (クレーム対応図) 100 ガスセンサ 110 基準値設定手段 120 センサ抵抗比演算手段 130 基準値補正手段 140 判定値 150 判定手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)ガスが触れると電気抵抗値が変化する
    特性を有し、空気中のガス濃度を前記電気抵抗値の変化
    に対応する電気信号として出力するガスセンサと、 b)このガスセンサの出力信号を一定周期毎にサンプリ
    ング値として入力し、所定時間内に入力された前記サン
    プリング値の平均値を基準値として設定する基準値設定
    手段と、 c)前記基準値設定手段で前記基準値が設定された後、
    前記基準値と前記サンプリング値との比を前記ガスセン
    サの抵抗比として演算するセンサ抵抗比演算手段と、 d)前記基準値設定手段で前記基準値が設定された後、
    前記サンプリング値が前記基準値に対してガス濃度の低
    い清浄側を示す時は、前記基準値を所定の演算式に基づ
    いて清浄側へ補正する基準値補正手段と、 e)前記センサ抵抗比演算手段で演算されたセンサ抵抗
    比と予め設定された判定値との比較より空気汚染度を判
    定する判定手段とを備えた空気汚染度検出装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載された空気汚染度検出装置
    において、 前記基準値補正手段は、前記基準値を補正する際の補正
    周期を経過時間とともに長く設定したことを特徴とする
    空気汚染度検出装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載された空気汚染度検出装置
    において、 電源が停止された際に、電源停止前の前記基準値を清浄
    側基準値として記憶する記憶手段を備え、 前記基準値設定手段は、電源が再投入された際に、前記
    清浄側基準値を取り入れて前記基準値を設定することを
    特徴とする空気汚染度検出装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載された空気汚染度検出装置
    において、 前記基準値設定手段は、下記の数式に従って前記基準値
    を設定することを特徴とする空気汚染度検出装置。 1/n・{(n/2)×清浄側基準値+(n/2)×サ
    ンプリング値}
  5. 【請求項5】請求項1に記載された空気汚染度検出装置
    を備え、 前記判定手段の判定結果に基づいて空調機器の作動を制
    御する空調制御装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載された空調制御装置におい
    て、 前記空調機器は、車両用空調装置の内外気切替装置であ
    り、 車室外に配置された前記ガスセンサによって外気のガス
    濃度を検出し、前記判定手段で前記センサ抵抗比が前記
    判定値よりガス濃度の高い汚染側を示す時に、前記内外
    気切替装置を内気モードに切り替えることを特徴とする
    空調制御装置。
  7. 【請求項7】請求項5に記載された空調制御装置におい
    て、 前記空調機器は、車両用空調装置の内外気切替装置であ
    り、 車室内に配置された前記ガスセンサによって内気のガス
    濃度を検出し、前記判定手段で前記センサ抵抗比が前記
    判定値よりガス濃度の高い汚染側を示す時に、前記内外
    気切替装置を外気モードに切り替えることを特徴とする
    空調制御装置。
  8. 【請求項8】請求項5に記載された空調制御装置におい
    て、 前記空調機器は車両に搭載された空気清浄器であり、 車室内に配置された前記ガスセンサによって内気のガス
    濃度を検出し、前記判定手段で前記センサ抵抗比が前記
    判定値よりガス濃度の高い汚染側を示す時に、前記空気
    清浄器を作動させることを特徴とする空調制御装置。
JP21252894A 1994-09-06 1994-09-06 空気汚染度検出装置およびこの空気汚染度検出装置を用いた空調制御装置 Pending JPH0872528A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101429079B1 (ko) * 2011-03-03 2014-08-13 위니아만도 주식회사 청정도 판단 기준 변경 방법

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