JPH0872287A - 画像印写装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 外的要因等によって印写部が印写中に不正規
な温度になり正しくインクを転写できなくなる問題を解
決し、印写部の温度が何らかの影響を受けても正しい色
の印写が行える事を目的とする。 【構成】 画像の印写を行う際、ステップ２０３〜２０
５で印写部が規定範囲内の温度となるまで、ステップ２
０５の各色の画像成分の印写を実行しない。これによ
り、印写中に印写部が不正規な温度になっても、次色の
画像成分の印写からは正しい温度でなされるので、より
正しい色での印写が実現できる。また、ステップ２０
２、２０８で受像紙を印写開始位置、すなわち装置内部
に配置してから、ステップ２０３の印写部の温度管理処
理を実行することにより、印写中断時の受像紙の操作防
止を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ビデオやテレビの映像
出力信号を受像紙に印写する画像印写装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】一般に、印写部で複数色のインクを加熱
し受像紙に転写する手段を有する画像印写装置では、正
常な色での印写を常時実現するために、印写前に印写部
の温度情報を得て印写部が規定された範囲内の温度にな
るまで印写を中断する指示が出される。

【０００３】以下、従来の画像印写装置について、図面
を用いて説明する。図３は従来の画像印写装置のブロッ
ク図である。図３において、４０１は画像を受像紙等に
印写する印写部、４０２はインク・受像紙移送部、４０
３は印写部４０１の温度を計測する温度センサー、４０
４は印写部４０１とインク・受像紙移送部４０２とを制
御する制御部、４０４ａは温度センサー４０３が計測し
た温度により印写の中断を判断する印写中断判断部であ
る。

【０００４】以上のように構成された従来の画像印写装
置について、以下その動作について図４のフローチャー
トも用いて説明する。

【０００５】インク・受像紙移送部４０２で受像紙を給
紙し、インクと受像紙を印写開始位置へ配置する（ステ
ップ２０３）。次に、印写部４０１の温度を温度センサ
ー４０３で測定し（ステップ３０３）、規定範囲外であ
れば印写中断判断部４０４ａにより印写開始を中断し、
印写部４０１が規定範囲内の温度となるまで待つ（ステ
ップ３０４）。印写部４０１の温度が規定範囲内に達し
たら、任意の一色の画像成分を印写後（ステップ３０
６）に、インクと受像紙を印写開始位置に配置する事を
全ての色の画像成分について繰り返す（ステップ３０
８）。そして、全ての色の画像成分を印写を終了したら
（ステップ３０７）、受像紙を排紙して（ステップ３０
９）印写を完了する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、最初の印写の前でのみ温度の管理がなさ
れているために、印写中の外部温度の急激な上昇等の外
的要因により、印写部の温度が大きく変化するという現
象がしばしば発生する。このように、印写中に印写部が
不正規な温度に変動すると、正しい色での印写が出来な
くなる等の問題が生じる。

【０００７】本発明はこのような従来の課題を解消する
ものであり、各色の画像成分の印写前に温度管理を行う
ように印写の過程を変更するだけで、より正しい色での
印写を実現できる画像印写装置を提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の画像印写装置は、加熱することにより複数色
のインクを受像紙に転写する転写手段と、受像紙に転写
された複数色のインクの合成により画像の印写を行う印
写手段と、印写手段の温度を測定する温度センサーと、
温度センサーより温度情報を得て規定温度値になるまで
印写の中断を指示する印写中断判断手段とを有し、一色
印写する毎に印写中断判断手段により印写の中断を判断
するものである。

【０００９】

【作用】上記構成により、印写過程において各色の画像
成分の印写前に印写部の温度情報を得て規定範囲外であ
れば印写を中断する指示を出し規定範囲内になるのを待
つ温度管理を行うことにより、印写中の急激な温度変化
等の外的要因により印写部の温度が変化したときでも、
印写部の温度が不正規なまま印写を続けることを抑制
し、より正しい色での印写を実現するものである。

【００１０】また、受像紙を印写開始位置に配置させた
後、印写部の温度管理を行うことにより、温度管理のた
めに印写を中断する場合でも、受像紙は装置内部に配置
され装置から露出することがないので、受像紙を保護す
る事が出来、受像紙の露出した一部を操作されることに
より生じる異常印写や、印写の異常終了を低減させるこ
とが出来るものである。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例の画像印写装置を図
面を参照して説明する。

【００１２】図１は本実施例の画像印写装置の構成を示
すブロック図、図２はその動作を説明するためのフロー
チャートである。図１において、１０１は画像を受像紙
等に印写する印写部、１０２はインク・受像紙移送部、
１０３は装置の温度を計測する温度センサー、１０４は
印写部１０１とインク・受像紙移送部１０２とを制御す
る制御部、１０４ａは温度センサー１０３が計測した温
度により印写の中断を判断する印写中断判断部である。

【００１３】以上のように構成された本実施例の画像印
写装置について、以下その動作について図１及び図２を
用いて説明する。

【００１４】まず、制御部１０４はインク・受像紙移送
部１０２を制御（ステップ２０２）して受像紙を給紙
し、インクと受像紙を印写開始位置に配置する。制御部
１０４は温度センサー１０３により印写部１０１の温度
情報を得て（ステップ２０３）、規定範囲外であれば、
規定範囲内になるまで待つ温度管理を行う（ステップ２
０４）。温度が規定範囲内であれば、制御部１０４が印
写部１０１とインク・受像紙移送部１０２を制御して、
任意の一色の画像成分の印写を行う（ステップ２０
５）。一色の印写を終える毎に、制御部１０４はインク
・受像紙移送部１０２を制御（ステップ２０８）し、イ
ンクと受像紙を印写開始位置に配置してから温度センサ
ー１０３によって印写部１０１の温度計測を行う（ステ
ップ２０３）。

【００１５】そして、全ての色の画像成分について印写
が終了したら（ステップ２０７）、制御部１０４はイン
ク・受像紙移送部１０２を制御して、受像紙を排紙して
（ステップ２０９）印写の処理を完了する。

【００１６】以上のように本実施例によれば、印写開始
後に外的要因により印写部の温度が不正規に変動して
も、次色の画像成分の印写前に印写部の温度は規定範囲
内に補正されるので、印写部を正規の温度範囲にするこ
とが可能となる。したがって、印写部の温度の変動に伴
って生じる、印写された画像成分の濃度等の変動を押さ
えることができ、印写画像の忠実度を向上することがで
きる。

【００１７】また、本実施例のように各色の画像成分の
印写の間で、インクと受像紙を印写開始位置に配置して
から温度管理を行うことにより、印写部の温度管理によ
る印写中断時に画像印写装置より露出している受像紙を
操作されることがないので、正しい印写と、受像紙を誤
操作することによって生じる印写の中断を押さえること
ができる。

【００１８】

【発明の効果】以上のように本発明の画像印写装置は、
印写部で加熱することにより複数色のインクを受像紙に
転写する転写手段と、受像紙に転写された複数色のイン
クの合成により画像の印写を行う印写手段と、各色の転
写前に印写手段の温度情報を得て規定範囲に入るまで印
写の中断を指示する印写中断判断手段と、印写中断中に
は受像紙を装置から露出しない場所に配置する受像紙移
送手段とを有するものであり、したがって印写中の外部
温度の急激な上昇等の外的要因により、印写部の温度が
不正規に変動した場合でも、次色の画像成分の印写前に
印写部の温度管理がなされるために印写部の温度の変動
を押さえることが可能となるので、より正しい色の印写
を実現するのに大いに役立つものである。特に、本発明
によれば、印写部が規定範囲外の温度となり印写を中断
している時に画像印写装置より露出している受像紙を操
作されることがないので、正しい印写と、受像紙を誤操
作することによって生じる印写の中断を押さえることが
出来て実用上きわめて有利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における画像印写装置のブロ
ック図

【図２】本発明の一実施例における画像印写装置の印写
過程を示すフローチャート

【図３】従来の画像印写装置のブロック図

【図４】従来の画像印写装置の印写過程を示すフローチ
ャート

【符号の説明】

１０１ 印写部 １０２ インク・受像紙移送部 １０３ 温度センサー １０４ 制御部 １０４ａ 印写中断判断部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 加熱することにより複数色のインクを受
   像紙に転写する転写手段と、前記受像紙に転写された複
   数色のインクの合成により画像の印写を行う印写手段
   と、前記印写手段の温度を測定する温度センサーと、前
   記温度センサーより温度情報を得て規定温度値になるま
   で印写の中断を指示する印写中断判断手段とを有し、一
   色印写する毎に前記印写中断判断手段により印写の中断
   を判断することを特徴とする画像印写装置。
2. 【請求項２】 印写中断中には、受像紙を本装置から露
   出しない場所に配置することを特徴とする請求項１記載
   の画像印写装置。