JPH08715A - 有機廃棄物ガス化処理方法及び装置 - Google Patents

有機廃棄物ガス化処理方法及び装置

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JPH08715A
JPH08715A JP6147471A JP14747194A JPH08715A JP H08715 A JPH08715 A JP H08715A JP 6147471 A JP6147471 A JP 6147471A JP 14747194 A JP14747194 A JP 14747194A JP H08715 A JPH08715 A JP H08715A
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JP
Japan
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organic waste
gas
treatment
molecular weight
low molecular
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JP6147471A
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English (en)
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Yuuji Misemura
悠爾 店村
Nobuo Yasui
信夫 安井
Susumu Takada
進 高田
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Original Assignee
TDK Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Gas Separation By Absorption (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、生ゴミを微生物の働きで発酵、分
解させて消滅させるに際し、発生する悪臭、発酵臭が生
ゴミの完全消滅の処理方法の普及を阻害していることに
着目し、安価に脱臭処理でき且つ環境を考慮した生ゴミ
処理方法及び装置を提供するものである。 【構成】 処理槽内に空気を導入し、好気性微生物の働
きで有機廃棄物を発酵、分解ガス化し有機廃棄物を消滅
させる有機廃棄物ガス化処理方法において、ガス化処理
にて発生したガスを含む処理槽内雰囲気ガスを、フルフ
ラールとカセイアルカリと水との反応で得られる低分子
量フルフラール重合体を含有する溶液中と気液接触させ
て脱臭し、脱臭後雰囲気ガスを大気中に放出する有機廃
棄物ガス化処理方法。 【効果】 大気中に放出する雰囲気ガス中の悪臭、発酵
臭更には水蒸気を安価に除去出来、快適に処理出来るも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は工場や各家庭から排出さ
れる有機廃棄物、特に生ゴミを好気性微生物の働きでガ
ス化して除外、消滅させる有機廃棄物処理方法及び装置
に関し、ガス化によって発生するアンモニア、硫化水素
等の悪臭、アミン等の発酵臭を除去し、有機廃棄物の処
理を産業界のみならず広く一般家庭まで広げるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】工場や各家庭から排出される有機廃棄物
特に料理屑、残飯等の生ゴミの処理は社会問題となって
いる。生ゴミの処理としては焼却又は埋め立て方式が一
般に行われている。生ゴミの焼却の場合、焼却に要する
エネルギー消費、焼却に伴う環境汚染等、省エネルギ
ー、環境汚染問題から社会問題になりつつある。又埋め
立て方式においては、埋め立てのスペース確保がますま
す困難となっている。
【0003】生ゴミを再利用する見地より、生ゴミを土
壌中に埋設し土壌中の微生物によって堆肥化する野積み
方法、更には生ゴミに微生物を添加し処理容器中で堆肥
化(有機肥料化)する方法が提案されている(特開平5
−146769号公報)。
【0004】しかしながらこれらの方法は、発酵を完了
するまでに長時間を要し、毎日発生する生ゴミを処理す
る為には処理装置を数台準備するか、又は処理装置を大
型化しなければならないという欠点を有していた。
【0005】処理時間の短縮化として生ゴミを処理槽内
で攪拌し、通気孔を設けて好気性微生物を活性化し、処
理時間を短縮化する装置(特開平2−56290号公
報)、また生ゴミを破砕器によって粉砕し、有機物分解
微生物と生ゴミを攪拌混合させて生ゴミを分解消滅させ
る装置が提案されている(特開平4−4084号公
報)。
【0006】しかしながら、いずれにあっても好気性微
生物の特長を利用しての生ゴミ処理であるため、生ゴミ
分解に伴うアンモニア、硫化水素、アミン類等のガス
は、導入空気と共に処理槽外に排出さるれるもので、か
かる悪臭、又は発酵に伴う発酵臭の除去対策がなされて
いても、人間の臭覚は数ppm又はそれ以下に除去でき
ても、不快感を除去することは不十分であった。
【0007】脱臭機器としては種々検討されているが、
活性炭による場合その効果は不充分であり、一方オゾン
による化学種の分解も検討されているが、装置が高価と
なり電力消費量も無視し得ないものであつた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、生ゴミ、人
や家畜よりの排泄物である有機廃棄物を微生物の働きで
発酵、分解させて消滅させるに際し、発生する悪臭、発
酵臭が生ゴミの完全消滅の処理方法の普及を阻害してい
ることに着目し、安価に脱臭処理でき且つ環境を考慮し
た生ゴミ処理方法及び装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機廃棄物特
に生ゴミおよび/又は人や家畜よりの排泄物を、空気を
多量に導入しつつ好気性微生物の働きによって発酵、分
解させてガス化し有機廃棄物を消滅させる際に、生ゴミ
及び微生物担体が収容された処理槽内で生ゴミの発酵、
分解に伴い発生する炭酸ガス、水蒸気、アンモニア、二
酸化窒素、硫化水素、メルカプタン更には発酵に伴う酢
酸、アミン等の発酵ガスを含んだガス(以下雰囲気ガス
と称す)を、フルフラールとカセイアルカリと水との反
応で得られる低分子量フルフラール重合体(以下低分子
量フルフラール重合体と称す)を含有する溶液と気液接
触させる場合、悪臭、発酵臭を除去でき、更に分解に伴
い発生する水蒸気も除去でき、家庭内又は工場内等で不
快感を伴うことなく快適に生ゴミを処理出来ることを見
出し、本発明をなすに至ったものである。更に有機廃棄
物として社会公害となっている、家畜等の排泄物も単独
に又は、生ゴミと共に処理することも出来る。
【0010】上記目的は下記の(1)〜(10)の本発
明により達成される。
【0011】(1)処理槽内に空気を導入し、好気性微
生物の働きで有機廃棄物を発酵、分解ガス化し有機廃棄
物を消滅させる有機廃棄物ガス化処理方法において、
ガス化処理にて発生したガスを含む処理槽内雰囲気ガス
を、フルフラールとカセイアルカリと水との反応で得ら
れる低分子量フルフラール重合体を含有する溶液と気液
接触させて脱臭し、脱臭後雰囲気ガスを大気中に放出す
る有機廃棄物ガス化処理方法。
【0012】(2)前記好気性微生物はバチルス属およ
び/またはテルムス属細菌である上記(1)の有機廃棄
物ガス化処理方法。
【0013】(3)前記バチルス属細菌は、少なくとも
メナキノンを含む上記(3)の有機廃棄物ガス化処理方
法。
【0014】(4)有機廃棄物は生ゴミおよび/または
排泄物である上記(1)〜(3)のいずれかの有機廃棄
物ガス化処理方法。
【0015】(5)発酵、分解ガス化処理する温度は4
0〜70℃である上記(1)〜(4)のいずれかの有機
廃棄物ガス化処理方法。
【0016】(6)処理槽内に空気を導入し、好気性微
生物の働きで有機廃棄物をガス化する有機廃棄物ガス化
処理装置において、前記処理装置の外壁には、フルフラ
ールとカセイアルカリと水との反応で得られる低分子量
フルフラール重合体を含有する溶液を収容する液溜容器
と、前記ガス化によつて発生した前記処理槽内の炭酸ガ
ス、アンモニアを含む雰囲気ガスを前記液溜容器にて前
記低分子フルフラール重合体を含有する溶液と気液接触
させる手段と、気液接触後の雰囲気ガスを前記液溜容器
から排気する手段とを備えた有機廃棄物ガス化処理装
置。
【0017】(7)前記処理槽のふた内側には、前記低
分子量フルフラール重合体を含有する溶液を噴霧する手
段が設けられている上記(6)の有機廃棄物ガス化処理
装置。
【0018】(8)前記低分子量フルフラール重合体を
含有する溶液は低分子量フルフラール重合体を10〜2
00倍に希釈したものである上記(6)または(7)の
有機廃棄物ガス化処理装置。
【0019】(9)前記液溜容器には液溜容器中の低分
子量フルフラール重合体を含有する溶液の一定容量以上
の溶液を処理槽下部に設けられた処理水受に排出する手
段が設けられている上記(6)〜(8)のいずれかの有
機廃棄物ガス化処理装置。
【0020】(10)前記排出する手段にはU字状配
管、又は逆流防止弁が設けられている上記(9)の有機
廃棄物ガス化処理装置。
【0021】
【具体的構成】本発明の対象となる有機廃棄物として
は、家庭から排出される料理屑、残飯等の生ゴミのみな
らず、人や家畜の排泄物、更には工場から排出される農
水産加工廃棄物や廃液にも適用可能である。
【0022】フルフラールは、もみ殻、わら、トウモロ
コシの茎や芯、木材などに含まれるペントースを硫酸な
どにより脱水することにより得られる不快臭を有する化
合物で、このものはそのままで殺虫剤、抗かび剤、抗菌
剤の有効成分として使用されている。
【0023】このフルフラールを水に溶解し、アルカリ
を加えて加熱すると、不快臭や毒性を失い、赤かっ色の
コロイド状液体に変化してフルフラール重合体となり、
浴剤、悪臭除去剤、殺菌消毒剤として好適に用いられる
ことが知られている。(特公昭53−12580号公
報、特公昭51−24464号公報、特開昭53−86
018号公報)。
【0024】先に本発明者等は、フルフラール重合体の
特性改良の研究において、フルフラール100重量部当
たり水酸化アルカリ10〜50重量部との混合物を、あ
らかじめ75℃以上に加熱した水と混合し、次いで10
〜40分間沸騰状態に維持して付加縮合反応に基づく低
分子量フルフラール重合体が脱臭作用を有し(特願平5
−107233号)、さらに植物成長促進剤として好適
であることを提案した(特願平5−107238号)。
【0025】更に生ゴミに微生物を添加し、発酵、分解
させ堆肥化する際、低分子量フルフラール重合体を含有
する溶液を生ゴミに噴霧することにより、その発酵、分
解に伴い発生する悪臭、発酵臭を除去出来ること、又発
酵、分解の処理時間を短縮出来ることを提案した(特願
平6−61869号)。
【0026】更に同様処理において発酵、分解に伴い発
生する悪臭、発酵臭を含んだ雰囲気ガスを、低分子量フ
ルフラール重合体を含有した溶液中にバブリングするこ
とで悪臭、発酵臭を除去出来、得られた堆肥は不快感を
伴わずに取り出せることを提案した(特願平6−635
37号)。
【0027】その低分子量フルフラール重合体の化学式
は、下記化1〜化5の反応が同時に起こり、更に各反応
生成物は付加、宿合反応が繰り返し起こり、得られた反
応物はオリゴマを主体とし、これに三量体その他の寡量
体がふくまれると考えられる。
【0028】
【化1】
【0029】
【化2】
【0030】
【化3】
【0031】
【化4】
【0032】
【化5】
【0033】本発明は、有機廃棄物処理槽内に空気を導
入しつつ好気性微生物の働きで有機廃棄物を発酵、分解
ガス化処理するに際し、上記低分子量フルフラール重合
体をそのまま、あるいは1〜1000倍、好ましくは、
5〜200倍に水で希釈した溶液と有機廃棄物の分解、
ガス化に伴い発生する雰囲気ガスとを接触させその後排
出するもので、以下にその構成を詳述する。
【0034】処理槽内への空気導入量は、好気性微生物
の種類、菌数にもよるが処理槽内の容積1m3当たり10
〜150リットル/分、好ましくは30〜100リット
ル/分の範囲で行うことが微生物の活性化の為に好まし
い。
【0035】本発明に用いられる好気性微生物として
は、分解型細菌が好ましく、分解型細菌のうち好熱性放
射菌及び好熱性糸状菌を用いる事ができ、更に40〜7
0℃の高温にて活発な好気性菌であるバチルス属(Ba
cillus)、テルムス属(Thermus)細菌等
の分解型細菌を菌株保存機関より純粋培養の形で入手し
たものを、単独又は種々混合したものを、担体に担持さ
せて用いることができる。
【0036】更にバチルス属(Bacillus)細菌
のうち、好熱性細菌として最近注目されている特にメナ
キノンの働きを活発にさせる60℃前後の高温、好気性
状態での発酵、分解による生ゴミの発酵、分解によるガ
ス化処理を適用し処理時間を短縮することが出来る。
(化学工業 Vol,11 52−58 1993,第
3回廃棄物学会研究発表会講演論文集 83−86 1
992)このメナキノンの培養は処理槽内に生ゴミと担
体例えば木質細片やゼオライトを収容し、空気を導入し
て自然発生的に3〜4日でメナキノンを特に培養し、メ
ナキノンの働きで40〜70℃の酸化分解温度で、生ゴ
ミを完全ガス化消滅させることが出来る。
【0037】当然にメナキノンを担体に初めから担持さ
せて発酵、分解、ガス化させることも可能であるが、前
述の自然発生的な培養の方が、処理の管理上好適であ
る。
【0038】担体としては、多孔質無機材であるゼオラ
イト、又は天然資材である木質細片いわゆるおがくず
等、平均粒径1〜100mmで通気性と適当な含水率を保
証するために、平均細孔直径が50μm前後を有してい
る担体を用いることが好ましい。
【0039】処理槽への担体の充填量は、処理槽容積の
1/3〜2/3、好ましくは1/2程度が最適であり、
担体の含水率は好気性微生物の活動を活性化する為に4
0〜80wt%、特に50〜70wt%前後とすること
が好ましい。
【0040】なお処理槽内へ有機廃棄物を投入する際、
坦体と有機廃棄物を充分混合し、通気性を確保すること
が好ましい。
【0041】発酵、分解、ガス化の為の処理温度は、微
生物の生ゴミ発酵、分解に伴い発生する熱量による温度
上昇での30〜90℃の温度範囲特に40〜70℃の温
度範囲が最適であり、温度上昇が期待値に達成しない場
合は、補助的に処理槽を加熱し、最適温度に維持するこ
とが好ましい。
【0042】
【発明の作用】空気を導入しつつ好気性微生物(細菌)
を用いて有機物を発酵、分解、ガス化する過程は以下の
如くの反応が逐次起こっているとされている。
【0043】炭水化物は、 Cm(H2O)n+m
2 → mCO2+nH2O タンパク質、脂肪は、 Cxyzp+aO2 → Cu
vwq+ bCO2+dH2O+eNH3 従って主に発生するガスは、炭酸ガス、水蒸気、アンモ
ニアであるが、これに何らかの形で結合している硫黄分
が分解されて硫化水素ガス、又一部分発酵に伴うアミ
ン、アミノ酸、酢酸等の発酵ガスが発生して独特の悪臭
と発酵臭を呈している。
【0044】本発明は、処理槽内に空気を導入し好気性
微生物の働きで有機廃棄物を発酵、分解ガス化して有機
廃棄物を消滅させる過程で、微生物の酸化反応で発生し
た主として上記反応式で示される発生ガスのうちの悪
臭、発酵臭を低分子量フルフラールと反応させて除去す
るものである。
【0045】従って悪臭、発酵臭による不快感なしで有
機廃棄物を快適にガス化処理出来るものである。炭酸ガ
スは、その性質上吸収、除去は殆ど不可能であるが水蒸
気は低分子量フルフラール重合体含有溶液の呈する蒸気
圧との差分は、少なくとも除去されて大気中に排出され
る。
【0046】〈実施例1〉次に本発明を実施例により更
に詳細に説明する。
【0047】本発明は、処理槽内に空気を導入しつつ好
気性微生物の働きで有機廃棄物を発酵、分解ガス化し、
有機廃棄物を消滅させる有機廃棄物ガス化処理方法にお
いて、該ガス化処理にて発生したガスを含む処理槽内雰
囲気ガスを、低分子量フルフラール重合体を含有する溶
液中と気液接触させて脱臭し、ガス化処理を快適に行う
ことを特長とするもので、その具体的な処理方法をガス
化処理装置によつて説明する。
【0048】図面は本発明の一実施例を説明するための
装置断面図である。
【0049】生ゴミ処理装置20の主要構成は断面形状
略U字形の外箱1、同じく生ゴミ処理槽2、密閉用ふた
3からなり、形状は円形、角形等形状には限定がなく、
又その材質は金属製、合成樹脂製いずれで構成してもよ
い。ただし金属製外箱を採用した場合には、保温部材を
外箱1の内側に貼付することが好ましい。又光合成菌の
活動を活性化するために、ふた3は光透過性を有する合
成樹脂製で作製するか、又は光透過用窓を設けることが
好ましい。
【0050】ふた3の内側には処理槽内の温度が最適処
理温度に達しない場合の補助手段として生ゴミ処理槽内
の発酵処理温度を40〜70℃の範囲内に設定するため
に温風循環ファン付ヒータ5及び温度コントロール用サ
ーモスタット6が固着されている。なお、温風循環ファ
ンに設けるヒータは、ニクロムヒータ又はハニカム状ヒ
ータ等が用いられ、生ゴミ処理槽2内の雰囲気ガスを循
環温風ガスとする。温風循環ファン付ヒータの代わり
に、処理槽2の外壁をニクロム線ヒータで加熱すること
も可能である。
【0051】生ゴミ処理槽2の下部には、生ゴミから発
生する処理液透過用小孔が複数個設けられており、処理
液は処理水受15に液だめされ適時ドレン弁16より排
出される構造となっている。
【0052】外箱1の外壁には、本発明に用いられる低
分子量フルフラール重合体含有溶液の液溜容器10が固
着されている。なお液溜容器は適時低分子量フルフラー
ル重合体含有液を補充可能になっている(図示せず)。
【0053】今、電動式空気ポンプ8の働きで、生ゴミ
処理槽2内で生ゴミの発酵、分解に伴い発生した無臭の
水蒸気、炭酸ガス、メタン及びアンモニア、有機酸、ア
ミンガス等の悪臭、芳香臭を含んだ所望温度の雰囲気ガ
スは、生ゴミ処理槽2内より配管8’を介して液溜容器
10内でバブリングされ、バブリング後バルブ9を介し
て配管9’を通して大気中に放出されるように構成され
ている。なお、配管9’の途中に水蒸気ガスの液トラッ
プを途中に設けてもよい。
【0054】かかる構成において、本発明の特長は処理
槽2内で発酵、分解に伴い発生した水蒸気、炭酸ガス、
アンモニア、有機酸、アミン等の悪臭、芳香臭を含んだ
雰囲気ガスは必要に応じて温風循環ファン付ヒータ5に
よって所望温度に保持されており、この雰囲気ガスを低
分子量フルフラール重合体含有溶液中をバブリング処理
することにより、逐次処理槽内の雰囲気ガス中の水蒸気
を除湿すると共に、悪臭、発酵臭の無臭化を行うもので
ある。
【0055】この場合、雰囲気ガスより水蒸気が除湿さ
れる為には、液溜容器10内に収容された低分子量フル
フラール重合体含有溶液の温度よりも少なくとも3〜5
℃高めに雰囲気ガスが高くなっている必要がある。
【0056】バブリング処理によって吸収された水蒸気
の量に応じて、液溜容器10内の水位が上昇するが、一
定水位以上に達する場合、配管11’を通って低分子量
フルフラール含有液が処理水受15に流入する構造とな
っている。なお配管11’は処理槽内の雰囲気ガスが液
溜10へ逆流することを防止する為に、途中U字状配管
11を設け、液だめで通気が遮断されている。なおU字
状配管の代わりに、逆流防止弁を設けてもよい。
【0057】処理水受15は必ずしも必要でなく、処理
水を直接外箱内に溜めることも出来るが、生ゴミ処理槽
及び処理水受の清掃の簡便化の為に処理水受15が設け
られている。処理装置20における空気取入用バルブ4
及び配管4’は処理槽2の下部に空気が流入するように
設けられており、外気空気流入量はバルブ4にて調節さ
れて、処理槽2の下部に設けた細孔より処理槽2内へ流
入する様になっている。
【0058】本実施例では、空気ポンプ8を配管8’に
設けて雰囲気ガスを処理する場合について述べているが
空気流入用配管4’に空気ポンプを設けても同様の効果
が得られることはいうまでもない。
【0059】以上、雰囲気ガスと低分子フルフラール重
合体含有溶液との気液接触による脱臭機構についてはバ
ブリングする場合について述べたが、バブリングの代わ
りに液溜容器10に更に液ポンプを追加し、液溜容器1
0の上部より液滴落下、又は噴霧させて雰囲気ガスと気
液接触させる方式を採用しても、本発明効果は何ら変わ
るものではない。ただし、この場合液滴は液溜容器10
内をポンプを介して循環使用できるよう配管を設けなけ
ればならない。
【0060】先に本発明者等は、低分子量フルフラール
重合体含有溶液を生ゴミに噴霧する場合、微生物を活性
化し、噴霧しない場合に比べて3〜4割処理日数を短縮
化でき、さらに悪臭、発酵臭を除去出来ることを提案し
たが(特願平6−61869号)、かかる噴霧手段を液
ポンプ7及び噴霧ノズル7’を用いて本発明方法及び装
置に併用することも可能である。
【0061】即ち、生ゴミを生ゴミ処理槽に投入時に微
生物を添加すると共に、微生物の働きを活性化させる為
に、本発明に用いる低分子量フルフラール重合体含有溶
液を充填した液ポンプの押圧により、噴霧ノズル7’よ
り0.1〜5cc噴霧すること又生ゴミの発酵、分解ガス
化処理後の密閉用ふた3の開時に、同じく0.1〜0.
5cc噴霧して悪臭、発酵臭を完全に除去することも可能
である。
【0062】以上説明したガス化処理装置20におい
て、予め平均粒径を3mmの粒径を有するゼオライト10
リットル(含水率50%)を収容した25リットル容積
の処理槽2内に、水切りした野菜、肉、魚、飯米からな
る残飯1kgを投入し、攪拌後ふた3を閉として電動式空
気ポンプ8を3リットル/minの排気量で作動させ、低
分子量フルフラール重合体20容量%含有溶液が収納す
る液溜10内をバブリングしその後雰囲気ガスを大気中
へ放出した。
【0063】投入後2日目の処理槽内温度は、約55℃
に上昇しており、4日後処理槽2内を確認したところ、
分解ガスにより残飯は殆ど消滅しており、ゼオライトの
みが確認された。
【0064】従来より確認されている如く、バチルス属
(Bacillus)細菌、テルムス属(Thermu
s)細菌である高温高気性微生物が自然発生に増殖して
おり、有機廃棄物の発酵、分解ガス化処理が行われたこ
とが確認出来た。
【0065】当然にガス化処理期間中排出バルブ9付近
においても、雰囲気ガスから悪臭、発酵臭は確認され
ず、本発明は悪臭、発酵臭除去に充分効果があることが
確認された。
【0066】なお処理水受け15には、約50cc程度の
処理液が採取されたが、これは低分子量フルフラール重
合体含有液からのオーバフロー分と考えられ、水蒸気も
かなり除去されていることが確認された。この処理水
は、植物の成長促進用として土壌に散布するか、下水に
廃水として処理して支障ないものである。
【0067】〈実施例2〉第2図は本実施例に用いた処
理装置を示す。
【0068】実施例1で用いた処理装置20において雰
囲気ガスの脱臭処理を、液溜容器10におけるバブリン
グに代えて、液滴落下によるガス脱臭塔を用いた。
【0069】第2図において、第1図と同一番号が付さ
れた機能は、同一機能を示す。
【0070】実施例1で説明した生ゴミの分解、ガス化
処理方法と同様処理であるが、ガス化処理によって発生
したアンモニア、アミン類、メルカプタン等の悪臭の除
去処理方法が異なるので、まず液落下によるガス吸収に
よる悪臭の除去処理方法について説明する。
【0071】ガス脱臭塔100はステンレス又は樹脂製
筒状体からなり、低分子量フルフラール重合体含有溶液
を収容する液溜130と脱臭塔100内の上部に設けら
れた液分散器111へ液溜130よりの低分子量フルフ
ラール重合体含有溶液を揚水する液ポンプ120と液循
環用の配管110からなっている。
【0072】分解、ガス化処理によって発生した悪臭を
含んだ雰囲気ガスは、処理槽2に設けられた空気ポンプ
8の働きで空気は配管4’を介して処理槽2の下部から
導入されて処理槽内を通過し、更に配管108を介して
吸収塔下部に導入される。この時処理槽内で発生した炭
酸ガス、水蒸気、悪臭源は空気と共に雰囲気ガスとして
気液接触によって脱臭された後、配管109より大気中
へ放出される構成となっている。
【0073】なお吸収塔100の中央部には気液接触に
よる脱臭効率を上げる為に充填物140が設けられてお
り、雰囲気ガス流量100に対し低分子量フルフラール
重合体含有溶液の落下流量は10〜80好ましくは20
〜60で悪臭源であるアンモニア、アミン類、メルカプ
タンが官能検査で殆ど知覚されず、特にメルカプタンは
数ppb単位まで除去されるものである。
【0074】かかる構成において、実施例1の分解、ガ
ス化処理に引き続き、以下の有機廃棄物を投入し、同様
に分解、ガス化処理を行った。
【0075】処理槽2内に水切りした野菜300g、魚
の内蔵500g及び生分解性プラスチックフィルム(厚
さ約30μ、グンゼ株式会社試供品)でラッピングした
犬の糞80gを投入し、撹拌後ふた3を閉とし、ファン
付加熱ヒータを稼働させて処理温度を65℃に設定し
た。次いで電動式空気ポンプ8を1リットル/分の排気
量で作動させ脱臭塔100内に処理雰囲気ガスを導入す
ると共に、液ポンプ120を稼働させ低分子量フルフラ
ール重合体を含有する溶液を50cc/分の流量で吸収
塔100内を循環させ悪臭を除去させた。
【0076】24時間経過後手動ポンプ7を作動させ、
低分子量フルフラール重合体を含有する溶液を処理槽2
内に数cc噴霧後ふた3を開とし、処理状況を確認したと
ころ、野菜の一部と変化が始まった生分解プラスチック
フィルムが確認されるのみであった。
【0077】当然にガス化処理期間中排出配管109付
近において、雰囲気ガスから悪臭、発酵臭は確認され
ず、本発明の処理方法は、悪臭、発酵臭の除去に充分効
果があることが確認された。分解、ガス化処理の連続処
理によって、低分子量フルフラール重合体の含有量が減
少して行くが、適時低分子量フルフラール重合体を添加
する必要があることは言うまでもない。
【0078】なお、ここで用いた低分子量フルフラール
重合体は以下のように調整した。
【0079】フルフラール100重量部にカセイソーダ
20重量部を加え、懸濁液を調整した。次に、あらかじ
め75℃に加熱した温水1900重量部を上記懸濁液に
加えてかきまぜた後、窒素雰囲気中で加熱し沸騰させ、
20分間その状態に維持した。このようにして得た反応
液を約2時間放置して室温まで冷却し、濃赤褐色の液状
物を得た。この液状物中の低分子量フルフラール重合体
重量は82.2重量部であった。この低分子量フルフラ
ール重合体10ccに対し水90ccを加え10容量%とし
た。
【0080】以上の実施例は、好気性微生物の自然発生
的に増殖した場合について記述したが、積極的にバチル
ス属(Bacillus)、テルムス属(Thermu
s)細菌を担体に担持させても、又一度自然発生的に増
殖した処理槽内の担体に更に連続して有機廃棄物を投入
しても本発明の効果は同様に得られることは言うまでも
ない。更に本実施例にて説明した小型の有機廃棄物処理
装置に限らず、大型化した有機廃棄物分解ガス化処理装
置に本発明を適用しても、本発明の効果は同様に得られ
ることは言うまでもない。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、空気を導入しつつ好気
性微生物の働きで有機廃棄物を発酵、分解、ガス化処理
して消滅させる場合において、大気中に放出する雰囲気
ガス中の悪臭、発酵臭更には水蒸気を安価に除去出来、
快適に処理出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を説明するための有機廃棄
物処理装置の断面図である。
【図2】 本発明の他の実施例を説明するための有機廃
棄物処理装置の断面図である。
【符号の説明】
1 外箱 2 処理槽 3 密閉用ふた 8 空気ポンプ 10 液溜容器 11 U字状配管 15 処理水受 100 脱臭塔 120 液ポンプ 130 液溜
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/38 53/77 B09B 3/00 ZAB C02F 11/02 ZAB C07D 493/04 101 A B09B 3/00 ZAB A

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理槽内に空気を導入し、好気性微生物
    の働きで有機廃棄物を発酵、分解ガス化し有機廃棄物を
    消滅させる有機廃棄物ガス化処理方法において、 ガス化処理にて発生したガスを含む処理槽内雰囲気ガス
    を、フルフラールとカセイアルカリと水との反応で得ら
    れる低分子量フルフラール重合体を含有する溶液と気液
    接触させて脱臭し、 脱臭後雰囲気ガスを大気中に放出する有機廃棄物ガス化
    処理方法。
  2. 【請求項2】 前記好気性微生物はバチルス属および/
    またはテルムス属細菌である請求項1の有機廃棄物ガス
    化処理方法。
  3. 【請求項3】 前記バチルス属細菌は、少なくともメナ
    キノンを含む請求項2の有機廃棄物ガス化処理方法。
  4. 【請求項4】 有機廃棄物は生ゴミおよび/または排泄
    物である請求項1〜3のいずれかの有機廃棄物ガス化処
    理方法。
  5. 【請求項5】 発酵、分解ガス化処理する温度は40〜
    70℃である請求項1〜4のいずれかの有機廃棄物ガス
    化処理方法。
  6. 【請求項6】 処理槽内に空気を導入し、好気性微生物
    の働きで有機廃棄物をガス化する有機廃棄物ガス化処理
    装置において、 前記処理装置の外壁には、 フルフラールとカセイアルカリと水との反応で得られる
    低分子量フルフラール重合体を含有する溶液を収容する
    液溜容器と、 前記ガス化によつて発生した前記処理槽内の炭酸ガス、
    アンモニアを含む雰囲気ガスを前記液溜容器にて前記低
    分子フルフラール重合体を含有する溶液と気液接触させ
    る手段と、 気液接触後の雰囲気ガスを前記液溜容器から排気する手
    段とを備えた有機廃棄物ガス化処理装置。
  7. 【請求項7】 前記処理槽のふた内側には、前記低分子
    量フルフラール重合体を含有する溶液を噴霧する手段が
    設けられている請求項6の有機廃棄物ガス化処理装置。
  8. 【請求項8】 前記低分子量フルフラール重合体を含有
    する溶液は低分子量フルフラール重合体を10〜200
    倍に希釈したものである請求項6または7の有機廃棄物
    ガス化処理装置。
  9. 【請求項9】 前記液溜容器には液溜容器中の低分子量
    フルフラール重合体を含有する溶液の一定容量以上の溶
    液を処理槽下部に設けられた処理水受に排出する手段が
    設けられている請求項6〜8のいずれかの有機廃棄物ガ
    ス化処理装置。
  10. 【請求項10】 前記排出する手段にはU字状配管、又
    は逆流防止弁が設けられている請求項9の有機廃棄物ガ
    ス化処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004195423A (ja) * 2002-12-20 2004-07-15 Kanji Motomura 光合成菌を利用した脱臭装置
US6844280B2 (en) 2000-03-06 2005-01-18 Nippon Sheet Glass Company, Limited Flat glass having high transmittance
CN109264954A (zh) * 2018-11-01 2019-01-25 李泽明 一种太阳能导热油干化生活污泥为燃料的制备方法

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