JPH0871385A - 二酸化炭素分離体 - Google Patents
二酸化炭素分離体Info
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- JPH0871385A JPH0871385A JP6206520A JP20652094A JPH0871385A JP H0871385 A JPH0871385 A JP H0871385A JP 6206520 A JP6206520 A JP 6206520A JP 20652094 A JP20652094 A JP 20652094A JP H0871385 A JPH0871385 A JP H0871385A
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- separation
- membrane
- film
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Abstract
(57)【要約】
【構成】アルミナなどからなる多孔質支持体上に二酸化
炭素と親和性を持つBaTiO3 などのペロブスカイト
型化合物、水酸アパタイトなどのアパタイト、ゼオライ
トおよびリン酸ジルコニウムの群から選ばれる少なくと
も1種からなる親和膜を形成し、さらに場合によってそ
の親和膜上にさらにアルミナ、ZrO2 などからなる多
孔質金属酸化物からなる分離膜を形成したものを混合ガ
ス中から二酸化炭素を分離するための二酸化炭素分離体
として用いる。 【効果】親和性により混合ガス中からの二酸化炭素の分
離においてクヌッセン拡散機構以上の優れた分離効率を
示すとともに、高温においても分離能を有し、天然ガス
を初めとする各種排ガスからの二酸化炭素の分離へ適用
した場合、優れた特性を奏する。
炭素と親和性を持つBaTiO3 などのペロブスカイト
型化合物、水酸アパタイトなどのアパタイト、ゼオライ
トおよびリン酸ジルコニウムの群から選ばれる少なくと
も1種からなる親和膜を形成し、さらに場合によってそ
の親和膜上にさらにアルミナ、ZrO2 などからなる多
孔質金属酸化物からなる分離膜を形成したものを混合ガ
ス中から二酸化炭素を分離するための二酸化炭素分離体
として用いる。 【効果】親和性により混合ガス中からの二酸化炭素の分
離においてクヌッセン拡散機構以上の優れた分離効率を
示すとともに、高温においても分離能を有し、天然ガス
を初めとする各種排ガスからの二酸化炭素の分離へ適用
した場合、優れた特性を奏する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二酸化炭素を含む混合
気体より二酸化炭素を選択的に分離するための無機質か
らなる分離体に関するものである。
気体より二酸化炭素を選択的に分離するための無機質か
らなる分離体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より気体の分離方法としては、深冷
分離法、吸着分離法(PSA)等が知られているが、こ
れらの分離方法は極低温状態や高圧状態を必要とするた
め多大なエネルギーを必要とし、装置構造が複雑になる
などの欠点を有している。これらに代わる分離方法とし
て、ガス透過膜材料を境界として圧力差を設けて特定の
気体を優先的に透過させる分離膜法は、省エネルギー的
で又装置も簡単に構成できることから盛んに用いられる
ようになってきた。これらの膜による分離の対象物質と
して酸素、水素、二酸化炭素をはじめ、窒素、メタン、
さらには希ガス、アルコールなどへの応用が展開されて
いる。
分離法、吸着分離法(PSA)等が知られているが、こ
れらの分離方法は極低温状態や高圧状態を必要とするた
め多大なエネルギーを必要とし、装置構造が複雑になる
などの欠点を有している。これらに代わる分離方法とし
て、ガス透過膜材料を境界として圧力差を設けて特定の
気体を優先的に透過させる分離膜法は、省エネルギー的
で又装置も簡単に構成できることから盛んに用いられる
ようになってきた。これらの膜による分離の対象物質と
して酸素、水素、二酸化炭素をはじめ、窒素、メタン、
さらには希ガス、アルコールなどへの応用が展開されて
いる。
【0003】これまでに研究されてきた分離膜の多く
は、ポリイミド、テフロン等の多孔質膜、プラズマ重合
膜等の非多孔質膜といった有機高分子によるものであっ
た。これら有機膜は成膜、加工が比較的容易であり、ま
た安価で優れた性能の膜素材としての特徴を有している
反面、耐衝撃性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性等に問題
があり、時には膨潤により特性劣化を起こすことがあっ
た。そこでこれらの有機高分子膜を高温高圧気体、腐食
性化合物、非水溶液系における分離に応用することは非
常に困難であった。
は、ポリイミド、テフロン等の多孔質膜、プラズマ重合
膜等の非多孔質膜といった有機高分子によるものであっ
た。これら有機膜は成膜、加工が比較的容易であり、ま
た安価で優れた性能の膜素材としての特徴を有している
反面、耐衝撃性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性等に問題
があり、時には膨潤により特性劣化を起こすことがあっ
た。そこでこれらの有機高分子膜を高温高圧気体、腐食
性化合物、非水溶液系における分離に応用することは非
常に困難であった。
【0004】この様な有機高分子膜の欠点を補う膜とし
て、セラミックス材料から構成される無機多孔質膜があ
る。機械的、熱的、及び化学的安定性に優れた特性を有
するこの無機多孔質膜は、ゾルゲル法などの成膜技術の
発展にともない、盛んに研究されるようになった。サブ
ミクロンから数十ミクロンの細孔径を有する精密濾過膜
の多くは、種々の手法で成形されたのち、焼結法を用い
て製造されている。また平均細孔径が数ナノメーター程
度の細孔を有するガス分離用多孔質膜の作製は、ゾルゲ
ル法、分相法により作製されている。
て、セラミックス材料から構成される無機多孔質膜があ
る。機械的、熱的、及び化学的安定性に優れた特性を有
するこの無機多孔質膜は、ゾルゲル法などの成膜技術の
発展にともない、盛んに研究されるようになった。サブ
ミクロンから数十ミクロンの細孔径を有する精密濾過膜
の多くは、種々の手法で成形されたのち、焼結法を用い
て製造されている。また平均細孔径が数ナノメーター程
度の細孔を有するガス分離用多孔質膜の作製は、ゾルゲ
ル法、分相法により作製されている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、ほと
んどの多孔質膜による選択的ガスの透過は、その細孔が
透過する気体分子の平均自由行程より小さい場合に生じ
るクヌッセン拡散に支配されている。クヌッセン拡散に
おいては、流れの速さが気体の分子量の平方根に反比例
して増加するため、分子量の小さな気体が他の分子量の
大きい気体より速く流れ、透過後の気体においては分子
量の小さな気体成分が増加する。従って多孔質膜を用い
て気体の分離を行う場合には、H2 とN2 のように分子
量の比の大きい気体同士ほど分離され易いが、CO2 と
N2 の様な分子量の比の小さい気体の分離においては、
クヌッセン拡散による分離はわずかであり、高い分離能
は得られない。また毛管凝縮による分離の機構は、高い
分離効率を期待できるものの、高温下における分離にお
いては、凝縮成分の毛細管中での凝縮は期待できず、高
温下での高い分離能は得られない。
んどの多孔質膜による選択的ガスの透過は、その細孔が
透過する気体分子の平均自由行程より小さい場合に生じ
るクヌッセン拡散に支配されている。クヌッセン拡散に
おいては、流れの速さが気体の分子量の平方根に反比例
して増加するため、分子量の小さな気体が他の分子量の
大きい気体より速く流れ、透過後の気体においては分子
量の小さな気体成分が増加する。従って多孔質膜を用い
て気体の分離を行う場合には、H2 とN2 のように分子
量の比の大きい気体同士ほど分離され易いが、CO2 と
N2 の様な分子量の比の小さい気体の分離においては、
クヌッセン拡散による分離はわずかであり、高い分離能
は得られない。また毛管凝縮による分離の機構は、高い
分離効率を期待できるものの、高温下における分離にお
いては、凝縮成分の毛細管中での凝縮は期待できず、高
温下での高い分離能は得られない。
【0006】本発明は、上記従来技術の問題点を解消
し、耐熱性、化学的安定性に優れ、かつ高温においても
分離効率の高い二酸化炭素分離体の提供を目的とする。
し、耐熱性、化学的安定性に優れ、かつ高温においても
分離効率の高い二酸化炭素分離体の提供を目的とする。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、上記目
的に対して検討を重ねた結果、多孔質支持体上に二酸化
炭素と親和性を持つ膜を形成し、この親和膜により二酸
化炭素を濃縮し強制的に吸脱着させることにより二酸化
炭素を選択的に分離したり、さらにその親和膜上に所定
の分離膜を形成することにより親和膜により混合ガスか
ら二酸化炭素を濃縮させた後に分離膜により二酸化炭素
の効率的な分離が可能となることを見いだし本発明に至
った。
的に対して検討を重ねた結果、多孔質支持体上に二酸化
炭素と親和性を持つ膜を形成し、この親和膜により二酸
化炭素を濃縮し強制的に吸脱着させることにより二酸化
炭素を選択的に分離したり、さらにその親和膜上に所定
の分離膜を形成することにより親和膜により混合ガスか
ら二酸化炭素を濃縮させた後に分離膜により二酸化炭素
の効率的な分離が可能となることを見いだし本発明に至
った。
【0008】即ち、本発明の二酸化炭素分離体は、多孔
質支持体上に二酸化炭素と親和性を持つペロブスカイト
型化合物、アパタイト、ゼオライトおよびリン酸ジルコ
ニウムの群から選ばれる少なくとも1種からなる親和膜
を形成してなることを特徴とし、さらには多孔質支持体
上に二酸化炭素と親和性を持つペロブスカイト型化合
物、アパタイト、ゼオライトおよびリン酸ジルコニウム
の群から選ばれる少なくとも1種からなる親和膜と、該
親和膜上にさらに多孔質金属酸化物からなる分離膜を形
成してなることを特徴とするものである。
質支持体上に二酸化炭素と親和性を持つペロブスカイト
型化合物、アパタイト、ゼオライトおよびリン酸ジルコ
ニウムの群から選ばれる少なくとも1種からなる親和膜
を形成してなることを特徴とし、さらには多孔質支持体
上に二酸化炭素と親和性を持つペロブスカイト型化合
物、アパタイト、ゼオライトおよびリン酸ジルコニウム
の群から選ばれる少なくとも1種からなる親和膜と、該
親和膜上にさらに多孔質金属酸化物からなる分離膜を形
成してなることを特徴とするものである。
【0009】本発明の二酸化炭素分離体において、多孔
質支持体は、その表面に形成される無機分離膜の機械的
強度の向上及びガス透過率の向上を目的として形成され
るものであるが、かかる観点から支持体としては平均径
が0.1〜5μm程度の細孔を有し、しかも20〜60
%の開気孔率を有することが望ましく、さらには該支持
体の熱膨張率が該表面上に形成される無機分離膜のそれ
とほぼ同じであることが好ましい。このような支持体と
しては具体的にはAl2 O3 、ZrO2 、ムライト、コ
ーディライト、スピネル、SiCおよびSi3 N4 等な
どを主体とした焼結体、あるいは分相ガラスなどのガラ
ス質などをそれぞれ単体、これら2種以上の複合物、あ
るいは積層体として用いることができる。
質支持体は、その表面に形成される無機分離膜の機械的
強度の向上及びガス透過率の向上を目的として形成され
るものであるが、かかる観点から支持体としては平均径
が0.1〜5μm程度の細孔を有し、しかも20〜60
%の開気孔率を有することが望ましく、さらには該支持
体の熱膨張率が該表面上に形成される無機分離膜のそれ
とほぼ同じであることが好ましい。このような支持体と
しては具体的にはAl2 O3 、ZrO2 、ムライト、コ
ーディライト、スピネル、SiCおよびSi3 N4 等な
どを主体とした焼結体、あるいは分相ガラスなどのガラ
ス質などをそれぞれ単体、これら2種以上の複合物、あ
るいは積層体として用いることができる。
【0010】上記支持体は以下のようにして作製するこ
とができる。上記セラミック粉末に必要に応じてフラッ
クス、バインダーもしくは発泡剤等を添加し、これらを
管状もしくは板状など所望の形状に成形し、焼成するこ
とによって多孔質な支持体を得る。また、他の方法とし
てプラスチックフォームにより海綿状の多孔体を作り、
これにセラミック粉末を含むスラリーを含浸させる。つ
いで、これを乾燥、焼成してプラスチック成分を分解除
去しセラミックからなる多孔質支持体を得ることができ
る。この多孔質支持体の製造は、上記に限られることな
く、従来より用いられている各種の方法によっても作製
される。
とができる。上記セラミック粉末に必要に応じてフラッ
クス、バインダーもしくは発泡剤等を添加し、これらを
管状もしくは板状など所望の形状に成形し、焼成するこ
とによって多孔質な支持体を得る。また、他の方法とし
てプラスチックフォームにより海綿状の多孔体を作り、
これにセラミック粉末を含むスラリーを含浸させる。つ
いで、これを乾燥、焼成してプラスチック成分を分解除
去しセラミックからなる多孔質支持体を得ることができ
る。この多孔質支持体の製造は、上記に限られることな
く、従来より用いられている各種の方法によっても作製
される。
【0011】一方、多孔質支持体上に設けられる二酸化
酸素と親和性を有する親和膜としては、CO2 を吸着
し、かつ所定温度で離脱可能な物質でBaTiO3 、L
aCoO3 などのペロブスカイト型化合物、Ca10(P
O4 )6 (OH)2 やCa10(PO4 )6 (OH)2-X
(A)X (式中、O≦x≦2、AはF、Clなどのハロ
ゲン元素)で表されるアパタイト、M2/n O・Al2 O
3 ・xSiO2 ・yH2O(M:金属力チオン,n:原
子価)で表されるゼオライト、Zr(HPO4 )2 ・n
H2 Oで表されるリン酸ジルコニウムが挙げられる。こ
のような親和膜の厚みはその使用条件によって適宜調整
されるが、あまり薄すぎるとガス吸着量自体が低下する
ため、0.1μm以上、特に1μm以上であることが望
ましい。また、この親和膜は、それ自体細孔を有するこ
とが必要であり、その細孔径は0.001〜0.1μm
程度であることが望ましい。
酸素と親和性を有する親和膜としては、CO2 を吸着
し、かつ所定温度で離脱可能な物質でBaTiO3 、L
aCoO3 などのペロブスカイト型化合物、Ca10(P
O4 )6 (OH)2 やCa10(PO4 )6 (OH)2-X
(A)X (式中、O≦x≦2、AはF、Clなどのハロ
ゲン元素)で表されるアパタイト、M2/n O・Al2 O
3 ・xSiO2 ・yH2O(M:金属力チオン,n:原
子価)で表されるゼオライト、Zr(HPO4 )2 ・n
H2 Oで表されるリン酸ジルコニウムが挙げられる。こ
のような親和膜の厚みはその使用条件によって適宜調整
されるが、あまり薄すぎるとガス吸着量自体が低下する
ため、0.1μm以上、特に1μm以上であることが望
ましい。また、この親和膜は、それ自体細孔を有するこ
とが必要であり、その細孔径は0.001〜0.1μm
程度であることが望ましい。
【0012】なお、親和膜としてはその二酸化炭素分離
性能の点において、特に吸着ガスの離脱温度が200℃
以上である点で、ペロブスカイト型化合物、アパタイ
ト、リン酸ジルコニウムが望ましい。
性能の点において、特に吸着ガスの離脱温度が200℃
以上である点で、ペロブスカイト型化合物、アパタイ
ト、リン酸ジルコニウムが望ましい。
【0013】次に、本発明における親和膜についてその
材料毎にその具体的な成膜方法について説明する。ま
ず、BaTiO3 、LaCoO3 などのペロブスカイト
型化合物を膜成分として用いる場合は2種の金属のアル
コキシドを利用したゾルゲル法にて作製されることが好
ましい。また金属アルコキシドに代わり酢酸塩などの塩
を用いることも可能である。BaTiO3 について例示
するとBaのアルコキシドとTiのアルコキシドを2−
メトキシエタノール、2−プロパノール等の有機溶媒中
で加熱撹拌し複合アルコキシドとしてこれに必要に応じ
て酸や塩基などの触媒等を加え安定なゾル溶液を得る。
そして、その複合酸化物ゾル溶液を前述したような多孔
質支持体上に浸漬法、スピンコーティング法などにより
コーティングし、外気で乾燥させることで外気の湿度に
よって加水分解が進行しBaTiO3 膜を得ることがで
きる。そして多孔質支持体上に付与された膜を400〜
1200℃で焼成することにより多孔質支持体上に強固
に付着したBaTiO3 膜を得ることができる。
材料毎にその具体的な成膜方法について説明する。ま
ず、BaTiO3 、LaCoO3 などのペロブスカイト
型化合物を膜成分として用いる場合は2種の金属のアル
コキシドを利用したゾルゲル法にて作製されることが好
ましい。また金属アルコキシドに代わり酢酸塩などの塩
を用いることも可能である。BaTiO3 について例示
するとBaのアルコキシドとTiのアルコキシドを2−
メトキシエタノール、2−プロパノール等の有機溶媒中
で加熱撹拌し複合アルコキシドとしてこれに必要に応じ
て酸や塩基などの触媒等を加え安定なゾル溶液を得る。
そして、その複合酸化物ゾル溶液を前述したような多孔
質支持体上に浸漬法、スピンコーティング法などにより
コーティングし、外気で乾燥させることで外気の湿度に
よって加水分解が進行しBaTiO3 膜を得ることがで
きる。そして多孔質支持体上に付与された膜を400〜
1200℃で焼成することにより多孔質支持体上に強固
に付着したBaTiO3 膜を得ることができる。
【0014】なお、ゾル溶液の粘性が低いとゾル溶液が
多孔質支持体内に吸い込まれ膜が形成されないことがあ
るので、加水分解を進行させて粘度が上昇したゾル溶液
を利用するか、もしくはエチレングリコール等の増粘剤
を添加するなどして粘度を上げたゾル溶液を利用するこ
とが好ましい。
多孔質支持体内に吸い込まれ膜が形成されないことがあ
るので、加水分解を進行させて粘度が上昇したゾル溶液
を利用するか、もしくはエチレングリコール等の増粘剤
を添加するなどして粘度を上げたゾル溶液を利用するこ
とが好ましい。
【0015】また1回のゾル溶液のコーティングで得ら
れる膜が薄く、十分な選択性が期待できない場合にはコ
ーティング、焼成の操作を数回繰り返し行うことで数μ
mまでの膜を自由に得ることが可能である。さらにこの
操作は膜のピンホールの除去等にも有効な操作である。
れる膜が薄く、十分な選択性が期待できない場合にはコ
ーティング、焼成の操作を数回繰り返し行うことで数μ
mまでの膜を自由に得ることが可能である。さらにこの
操作は膜のピンホールの除去等にも有効な操作である。
【0016】また、上記ゾルゲル法以外にも例えばBa
TiO3 やLaCoO3 などの微粉末を含むスラリーを
多孔質支持体表面に塗布、乾燥、焼成して多孔質支持体
上にBaTiO3 やLaCoO3 などの膜を形成するこ
とも可能である。
TiO3 やLaCoO3 などの微粉末を含むスラリーを
多孔質支持体表面に塗布、乾燥、焼成して多孔質支持体
上にBaTiO3 やLaCoO3 などの膜を形成するこ
とも可能である。
【0017】Ca10(PO4 )6 (OH)2 で表される
水酸アパタイトは、900℃付近の高温でCO2 を可逆
的に結晶内に取り込む性質を有することから本発明に対
して有効である。この水酸アパタイトを親和膜として用
いる場合は、高比表面積化の期待できる湿式法にて調製
することが望ましい。例えば、Ca源としてCa(NO
3 )2 、Ca(OH)2 、CaCl2 等を用い、P源と
してH3 PO4 、NH4 H2 PO4 、(NH4 )2 HP
O4 等を用い、これをCa:Pの原子比が10:6の比
率で混合した水溶液を加熱混合することにより合成され
る。またこの水酸アパタイトのOH基をFやClなどの
ハロゲン元素で置換することにより、CO2 を結晶内に
取り込んだときの結晶間の歪が減少し、二酸化炭素の大
きな分子を900℃より低温から取り込むことが可能と
なる。
水酸アパタイトは、900℃付近の高温でCO2 を可逆
的に結晶内に取り込む性質を有することから本発明に対
して有効である。この水酸アパタイトを親和膜として用
いる場合は、高比表面積化の期待できる湿式法にて調製
することが望ましい。例えば、Ca源としてCa(NO
3 )2 、Ca(OH)2 、CaCl2 等を用い、P源と
してH3 PO4 、NH4 H2 PO4 、(NH4 )2 HP
O4 等を用い、これをCa:Pの原子比が10:6の比
率で混合した水溶液を加熱混合することにより合成され
る。またこの水酸アパタイトのOH基をFやClなどの
ハロゲン元素で置換することにより、CO2 を結晶内に
取り込んだときの結晶間の歪が減少し、二酸化炭素の大
きな分子を900℃より低温から取り込むことが可能と
なる。
【0018】上記のようにして作製した水酸アパタイト
の粉末を0.1〜2μm程度になるまで粉砕した後、こ
れを前述のペロブスカイト形化合物の場合と同様にして
スラリー化し、そのスラリーを多孔質支持体の表面に、
塗布法、浸漬法、ドクターブレード法、スピンコーティ
ング法等の手法によりコーティングし、これを乾燥した
後、大気などの酸化性雰囲気中において600〜130
0℃の温度で焼成することで水酸アパタイトからなる親
和膜を形成することができる。
の粉末を0.1〜2μm程度になるまで粉砕した後、こ
れを前述のペロブスカイト形化合物の場合と同様にして
スラリー化し、そのスラリーを多孔質支持体の表面に、
塗布法、浸漬法、ドクターブレード法、スピンコーティ
ング法等の手法によりコーティングし、これを乾燥した
後、大気などの酸化性雰囲気中において600〜130
0℃の温度で焼成することで水酸アパタイトからなる親
和膜を形成することができる。
【0019】一方、ゼオライト(一般式M2/n O・Al
2 O3 ・xSiO2 ・yH2 O(M:金属力チオン,
n:原子価))を親和膜として利用する際は、多孔質支
持体上に平均粒径が0.1〜2μmのゼオライトの微粉
末をバインダーと共にまたはスラリーとして埋め込む、
または塗布する方法、あるいはゼオライト粉末を他の酸
化物ゾル、例えばZrO2 ゾル中に分散させた後、これ
をコーティングする方法などがあるが、より好ましくは
多孔質支持体の表面で粉末シリカ、コロイアダルシリ
カ、シリカゲル、ケイ酸ナトリウムなどのシリカ源,粉
末アルミナ、アルミナ水和物、アルミニウム塩、γ−ア
ルミナなどのアルミナ源,アルカリ金属の水酸化物、ア
ミン、アルキルアンモニウムなどのアルカリ源及び水を
混合し、室温〜300℃、加圧下で水熱処理することに
より反応させてゼオライトの合成反応を行い、多孔質支
持体上にゼオライト結晶を析出させる方法により得るこ
とができる。また、多孔質支持体としてアルミナを利用
し、水酸化ナトリウムなどでアルカリ処理を行い、一部
をアルミン酸ナトリウムとした上で、これにケイ酸ナト
リウムと水酸化ナトリウムを反応させて、表面をゾル化
し、その後水熱反応を行うことによってもゼオライト膜
を得ることができる。また使用されるゼオライトとして
は二酸化炭素の有効直径(約4Å)以上の大きさの孔径
を持つ必要があり、例えば市販品であれば4A型、5A
型、13X型等の利用が可能である。また多孔質支持体
上で合成反応を行うとき以外は、多孔質支持体の材質と
してはAl2 O3 やSiO2 などゼオライトと反応性が
あるような材質の多孔質支持体の使用を避けることが好
ましい。
2 O3 ・xSiO2 ・yH2 O(M:金属力チオン,
n:原子価))を親和膜として利用する際は、多孔質支
持体上に平均粒径が0.1〜2μmのゼオライトの微粉
末をバインダーと共にまたはスラリーとして埋め込む、
または塗布する方法、あるいはゼオライト粉末を他の酸
化物ゾル、例えばZrO2 ゾル中に分散させた後、これ
をコーティングする方法などがあるが、より好ましくは
多孔質支持体の表面で粉末シリカ、コロイアダルシリ
カ、シリカゲル、ケイ酸ナトリウムなどのシリカ源,粉
末アルミナ、アルミナ水和物、アルミニウム塩、γ−ア
ルミナなどのアルミナ源,アルカリ金属の水酸化物、ア
ミン、アルキルアンモニウムなどのアルカリ源及び水を
混合し、室温〜300℃、加圧下で水熱処理することに
より反応させてゼオライトの合成反応を行い、多孔質支
持体上にゼオライト結晶を析出させる方法により得るこ
とができる。また、多孔質支持体としてアルミナを利用
し、水酸化ナトリウムなどでアルカリ処理を行い、一部
をアルミン酸ナトリウムとした上で、これにケイ酸ナト
リウムと水酸化ナトリウムを反応させて、表面をゾル化
し、その後水熱反応を行うことによってもゼオライト膜
を得ることができる。また使用されるゼオライトとして
は二酸化炭素の有効直径(約4Å)以上の大きさの孔径
を持つ必要があり、例えば市販品であれば4A型、5A
型、13X型等の利用が可能である。また多孔質支持体
上で合成反応を行うとき以外は、多孔質支持体の材質と
してはAl2 O3 やSiO2 などゼオライトと反応性が
あるような材質の多孔質支持体の使用を避けることが好
ましい。
【0020】さらに、リン酸ジルコニウムを親和膜とし
て形成するには、多孔質支持体上にリン酸ジルコニウム
の平均粒径0.1〜2μmの微粉をバインダーと共にま
たはスラリーとして多孔質支持体表面に塗布するか、ま
たはリン酸ジルコニウム調製時のゾルをそのまま支持体
表面にコーティングするか、またはそのゾルをAl2O
3 ゾルなどの他の酸化物ゾル中に分散させた後コーティ
ングし、これを乾燥する。
て形成するには、多孔質支持体上にリン酸ジルコニウム
の平均粒径0.1〜2μmの微粉をバインダーと共にま
たはスラリーとして多孔質支持体表面に塗布するか、ま
たはリン酸ジルコニウム調製時のゾルをそのまま支持体
表面にコーティングするか、またはそのゾルをAl2O
3 ゾルなどの他の酸化物ゾル中に分散させた後コーティ
ングし、これを乾燥する。
【0021】使用されるリン酸ジルコニウムとしては二
次元層状構造及び三次元網状構造の結晶質リン酸ジルコ
ニウムが好ましく、Zr(HPO4 )2 ・nH2 Oで表
されるリン酸ジルコニウムやイオン交換したMZr
2 (PO4 )3 (MはLi、NaK、RbおよびCsか
ら選ばれる少なくとも1種)のナシコン型リン酸ジルコ
ニウムが好適に使用される。さらには微細孔を有し、高
温域においても高比表面積を維持するケイ酸を含む非晶
質ケイリン酸ジルコニウム及び該物質の高いイオン交換
性を利用しこれに金属等を担持した非晶質ケイリン酸ジ
ルコニウムも利用できる。
次元層状構造及び三次元網状構造の結晶質リン酸ジルコ
ニウムが好ましく、Zr(HPO4 )2 ・nH2 Oで表
されるリン酸ジルコニウムやイオン交換したMZr
2 (PO4 )3 (MはLi、NaK、RbおよびCsか
ら選ばれる少なくとも1種)のナシコン型リン酸ジルコ
ニウムが好適に使用される。さらには微細孔を有し、高
温域においても高比表面積を維持するケイ酸を含む非晶
質ケイリン酸ジルコニウム及び該物質の高いイオン交換
性を利用しこれに金属等を担持した非晶質ケイリン酸ジ
ルコニウムも利用できる。
【0022】また、本発明によれば、上記のように多孔
質支持体の表面に親和膜を形成し、その親和膜の表面に
多孔質金属酸化物からなる分離膜を形成することができ
る。
質支持体の表面に親和膜を形成し、その親和膜の表面に
多孔質金属酸化物からなる分離膜を形成することができ
る。
【0023】このような構成の場合、多孔質支持体の表
面に形成される親和膜の厚さは1mm以下、好ましくは
0.5〜100μmであってガスの透過率の低下を生じ
ない程度の細孔を有することが必要であり、その平均細
孔径は0.001〜1.0μm程度であることが望まし
い。また、親和膜上に形成される分離膜も平均細孔径が
5Å〜1000Åの多孔質であることが必要となる。な
お、多孔質分離膜としては、SiO2 、Al2 O3 、Z
rO2 等の酸化物膜が好ましい。
面に形成される親和膜の厚さは1mm以下、好ましくは
0.5〜100μmであってガスの透過率の低下を生じ
ない程度の細孔を有することが必要であり、その平均細
孔径は0.001〜1.0μm程度であることが望まし
い。また、親和膜上に形成される分離膜も平均細孔径が
5Å〜1000Åの多孔質であることが必要となる。な
お、多孔質分離膜としては、SiO2 、Al2 O3 、Z
rO2 等の酸化物膜が好ましい。
【0024】こうした微細な細孔を持ちしかも、細孔径
分布の狭い多孔質分離膜を得る方法としては、金属アル
コキシドを前駆体とするゾルゲル法により調製されるこ
とが好ましい。即ち、上記金属酸化物の酸化物ゾルを調
製した後、これを親和膜の表面に周知の方法で塗布、乾
燥した後、これを焼成する。なお、上記方法において、
分離膜形成用酸化物ゾルを親和膜表面へコーティングす
る場合には、繰り返しコーティング操作を行うことが好
ましい。これは1回のコーティング操作で数μm程度の
厚い膜を付与することは、乾燥及び焼成時の収縮による
クラックが生じ易く、このクラックの発生により分離膜
の機能は著しく低下する。例えば浸漬−乾燥−焼成を繰
り返し行うことによりピンホールや膜の剥離等の無い均
質な膜を得ることができるとともに膜厚を自由に制御で
きるのである。また焼成は500〜1200℃の酸化性
雰囲気中で焼成することが望ましく、これは500℃よ
り低いと結晶化が十分でなく、1200℃を越えると比
表面積が急激に低下するからである。すなわち比表面積
の低下は細孔容積の減少及び平均細孔径の増加につなが
り、ガス透過率が低下するなど分離膜としての機能を著
しく低下させるためである。
分布の狭い多孔質分離膜を得る方法としては、金属アル
コキシドを前駆体とするゾルゲル法により調製されるこ
とが好ましい。即ち、上記金属酸化物の酸化物ゾルを調
製した後、これを親和膜の表面に周知の方法で塗布、乾
燥した後、これを焼成する。なお、上記方法において、
分離膜形成用酸化物ゾルを親和膜表面へコーティングす
る場合には、繰り返しコーティング操作を行うことが好
ましい。これは1回のコーティング操作で数μm程度の
厚い膜を付与することは、乾燥及び焼成時の収縮による
クラックが生じ易く、このクラックの発生により分離膜
の機能は著しく低下する。例えば浸漬−乾燥−焼成を繰
り返し行うことによりピンホールや膜の剥離等の無い均
質な膜を得ることができるとともに膜厚を自由に制御で
きるのである。また焼成は500〜1200℃の酸化性
雰囲気中で焼成することが望ましく、これは500℃よ
り低いと結晶化が十分でなく、1200℃を越えると比
表面積が急激に低下するからである。すなわち比表面積
の低下は細孔容積の減少及び平均細孔径の増加につなが
り、ガス透過率が低下するなど分離膜としての機能を著
しく低下させるためである。
【0025】このように、二酸化炭素分離体中に親和性
を持つ材料で構成された親和膜を内在させることによ
り、後述する実施例から明らかなように、CO2 との親
和性、特に高温においても親和性が向上し、さらには選
択率の向上がみられ、二酸化炭素分離体としての機能を
十分に有するものである。
を持つ材料で構成された親和膜を内在させることによ
り、後述する実施例から明らかなように、CO2 との親
和性、特に高温においても親和性が向上し、さらには選
択率の向上がみられ、二酸化炭素分離体としての機能を
十分に有するものである。
【0026】
【作用】本発明による二酸化炭素分離体は、多孔質な支
持体上に、二酸化炭素と親和性を持つ材料からなる親和
膜を形成するか、または多孔質支持体上に前記親和膜を
形成し、さらにその親和膜上に微細孔を有する多孔質酸
化物からなる分離膜を形成したものであって、前記親和
膜の形成によって、二酸化炭素との親和性により二酸化
炭素を含む混合気体中から効率よく二酸化炭素を濃縮、
分離することができる。しかも親和膜を構成するペロブ
スカイト型化合物、アパタイト、ゼオライトおよびリン
酸ジルコニウムは、高温においても二酸化炭素との親和
性を示すために高温でもクヌッセン拡散のみによる分離
効率よりも高い分離性能を示す。
持体上に、二酸化炭素と親和性を持つ材料からなる親和
膜を形成するか、または多孔質支持体上に前記親和膜を
形成し、さらにその親和膜上に微細孔を有する多孔質酸
化物からなる分離膜を形成したものであって、前記親和
膜の形成によって、二酸化炭素との親和性により二酸化
炭素を含む混合気体中から効率よく二酸化炭素を濃縮、
分離することができる。しかも親和膜を構成するペロブ
スカイト型化合物、アパタイト、ゼオライトおよびリン
酸ジルコニウムは、高温においても二酸化炭素との親和
性を示すために高温でもクヌッセン拡散のみによる分離
効率よりも高い分離性能を示す。
【0027】また、二酸化炭素と親和性を有する親和膜
上にさらに分離膜を設けると、より効率よく混合ガスか
ら二酸化炭素を分離することができる。すなわち、親和
膜としてアパタイトやリン酸ジルコニウムなどを用いた
場合には、その細孔を厳密に制御するのは難しく、しか
も比較的細孔径は大きく細孔径分布も広くなりやすいた
め必ずしも親和膜そのものを分離膜として使用するには
適当でない場合がある。そこで親和膜により混合ガス中
から選択的に二酸化炭素を吸着し、二酸化炭素を濃縮さ
せた後、親和膜表面に形成され細孔径や細孔分布が適度
に制御された多孔質酸化物からなる分離膜により、その
濃縮された二酸化炭素混合ガスからさらに二酸化炭素の
みを選択的に分離することを可能にしたものである。
上にさらに分離膜を設けると、より効率よく混合ガスか
ら二酸化炭素を分離することができる。すなわち、親和
膜としてアパタイトやリン酸ジルコニウムなどを用いた
場合には、その細孔を厳密に制御するのは難しく、しか
も比較的細孔径は大きく細孔径分布も広くなりやすいた
め必ずしも親和膜そのものを分離膜として使用するには
適当でない場合がある。そこで親和膜により混合ガス中
から選択的に二酸化炭素を吸着し、二酸化炭素を濃縮さ
せた後、親和膜表面に形成され細孔径や細孔分布が適度
に制御された多孔質酸化物からなる分離膜により、その
濃縮された二酸化炭素混合ガスからさらに二酸化炭素の
みを選択的に分離することを可能にしたものである。
【0028】本発明の二酸化炭素分離体は、上記の構成
により二酸化炭素の分離性に優れるとともに高温におい
ても安定性、耐薬品性、透過性に優れるものである。
により二酸化炭素の分離性に優れるとともに高温におい
ても安定性、耐薬品性、透過性に優れるものである。
【0029】
(二酸化炭素との親和性の評価方法)二酸化炭素分離体
を作製するのと同様な条件で調製した原料粉末を焼結後
に粉砕した粉末に対して、細孔中の水分等を除去するた
め前処理としてHe中で600〜900℃で処理し、そ
の後、600〜900℃の二酸化炭素気流下で1時間保
持して二酸化炭素を吸着させ、そのまま室温まで徐冷し
た。その後、He中で処理物を5℃/minの一定速度
で昇温し脱離する二酸化炭素の量をガスクロマトグラフ
にて測定した。
を作製するのと同様な条件で調製した原料粉末を焼結後
に粉砕した粉末に対して、細孔中の水分等を除去するた
め前処理としてHe中で600〜900℃で処理し、そ
の後、600〜900℃の二酸化炭素気流下で1時間保
持して二酸化炭素を吸着させ、そのまま室温まで徐冷し
た。その後、He中で処理物を5℃/minの一定速度
で昇温し脱離する二酸化炭素の量をガスクロマトグラフ
にて測定した。
【0030】(二酸化炭素選択率の測定)室温〜600
℃でCO2 /N2 =1(室温での体積比)のCO2 とN
2 の混合ガスを、親和膜または親和膜と分離膜が形成さ
れた円筒状の多孔質支持管の内側に導入し、支持体、親
和膜、分離膜を通過した後のガスの構成比率をガスクロ
マトグラフィーで測定分析し、CO2 /N2 比を算出し
たもので、CO2 /N2 の値が大きいほど、分離性能が
高いことを意味するものである。因みにクヌッセン拡散
のみの場合のCO2 /N2 は0.8である。
℃でCO2 /N2 =1(室温での体積比)のCO2 とN
2 の混合ガスを、親和膜または親和膜と分離膜が形成さ
れた円筒状の多孔質支持管の内側に導入し、支持体、親
和膜、分離膜を通過した後のガスの構成比率をガスクロ
マトグラフィーで測定分析し、CO2 /N2 比を算出し
たもので、CO2 /N2 の値が大きいほど、分離性能が
高いことを意味するものである。因みにクヌッセン拡散
のみの場合のCO2 /N2 は0.8である。
【0031】実施例1 平均細孔径0.3μm、気孔率33%のアルミナ多孔質
支持体からなる内径1.7mm、外径3.1mmの多孔
質管の外表面にBaアルコキシド及びTiのアルコキシ
ドより調製したゾルを浸漬法によりコーティングし乾燥
後700℃で焼成した。この操作を繰り返し5回行い、
膜厚2μm、平均細孔径500Å以下のの均質なBaT
iO3 膜を形成した。
支持体からなる内径1.7mm、外径3.1mmの多孔
質管の外表面にBaアルコキシド及びTiのアルコキシ
ドより調製したゾルを浸漬法によりコーティングし乾燥
後700℃で焼成した。この操作を繰り返し5回行い、
膜厚2μm、平均細孔径500Å以下のの均質なBaT
iO3 膜を形成した。
【0032】なお、このBaTiO3 について上記と同
じ条件で作製したバルク体について行い、He中での熱
処理およびCO2 中での前処理をいずれも600℃でお
こなったものに対して、He中で脱離する二酸化炭素量
を測定し、温度と二酸化炭素の脱離量との関係(吸着特
性)を図1に示した。図1から明らかなように、100
℃付近と500℃付近に二酸化炭素と強い相互作用があ
ることがわかる。
じ条件で作製したバルク体について行い、He中での熱
処理およびCO2 中での前処理をいずれも600℃でお
こなったものに対して、He中で脱離する二酸化炭素量
を測定し、温度と二酸化炭素の脱離量との関係(吸着特
性)を図1に示した。図1から明らかなように、100
℃付近と500℃付近に二酸化炭素と強い相互作用があ
ることがわかる。
【0033】このBaTiO3 膜被覆アルミナ多孔質管
について室温でCO2 /N2 =1(体積比)の混合ガス
を用いてCO2 /N2 の透過率の比(選択率)の測定を
行った。その結果、CO2 /N2 の選択率は0.9であ
った。また500℃でCO2/N2 =1(体積比)の混
合ガスを用いてCO2 /N2 の選択率の測定を行った。
その結果、CO2 /N2 の選択率は1.5であり高温で
も高い分離性能を示した。
について室温でCO2 /N2 =1(体積比)の混合ガス
を用いてCO2 /N2 の透過率の比(選択率)の測定を
行った。その結果、CO2 /N2 の選択率は0.9であ
った。また500℃でCO2/N2 =1(体積比)の混
合ガスを用いてCO2 /N2 の選択率の測定を行った。
その結果、CO2 /N2 の選択率は1.5であり高温で
も高い分離性能を示した。
【0034】実施例2 Ca(OH)2 溶液にH3 PO4 を加え、NH4 OHで
pHを調整後、濾過洗浄を繰り返して得られる粉末をス
ラリーにして実施例1で用いたアルミナ多孔質管の外表
面に塗布し乾燥後、900℃で焼成して厚さ35μm、
平均細孔径500Åの水酸アパタイトからなる親和膜を
形成した。さらに、その親和膜上にAl(O−sec−
C4 H9 )3 の加水分解により調製したAlOOHゾル
を浸漬により塗布、乾燥後900℃で焼成した1.2μ
mの厚みを有し、平均細孔径が90Åの多孔質Al2 O
3 膜を形成した。
pHを調整後、濾過洗浄を繰り返して得られる粉末をス
ラリーにして実施例1で用いたアルミナ多孔質管の外表
面に塗布し乾燥後、900℃で焼成して厚さ35μm、
平均細孔径500Åの水酸アパタイトからなる親和膜を
形成した。さらに、その親和膜上にAl(O−sec−
C4 H9 )3 の加水分解により調製したAlOOHゾル
を浸漬により塗布、乾燥後900℃で焼成した1.2μ
mの厚みを有し、平均細孔径が90Åの多孔質Al2 O
3 膜を形成した。
【0035】なお、この水酸アパタイトの二酸化炭素と
の親和性の評価を行った。即ち、水酸アパタイト粉末に
対してHe中およびCO2 中での前処理を600℃で行
った後のHe中での脱離する二酸化炭素量を測定し温度
と二酸化炭素の脱離量との関係(吸着特性)を図2に示
した。図2から、900℃付近に二酸化炭素に対する親
和性があることがわかる。
の親和性の評価を行った。即ち、水酸アパタイト粉末に
対してHe中およびCO2 中での前処理を600℃で行
った後のHe中での脱離する二酸化炭素量を測定し温度
と二酸化炭素の脱離量との関係(吸着特性)を図2に示
した。図2から、900℃付近に二酸化炭素に対する親
和性があることがわかる。
【0036】この親和膜および分離膜を形成したアルミ
ナ多孔質管について室温でCO2 /N2 =1(体積比)
の混合ガスを用いてCO2 /N2 選択率の測定を行った
ところ、CO2 /N2 選択率は0.8であった。また、
800℃で同様にCO2 /N2 選択率を測定したところ
2.2といずれも高い選択性を示した。
ナ多孔質管について室温でCO2 /N2 =1(体積比)
の混合ガスを用いてCO2 /N2 選択率の測定を行った
ところ、CO2 /N2 選択率は0.8であった。また、
800℃で同様にCO2 /N2 選択率を測定したところ
2.2といずれも高い選択性を示した。
【0037】実施例3 平均細孔径0.3μm、気孔率36%のジルコニア多孔
質支持体からなる内径1.7mm、外径3.1mmの多
孔質管上に市販のゼオライト粉末(5A型)をスラリー
にして塗布し、乾燥後500℃で焼成して厚さ28μm
で、粒内10Å以下、粒子間500Å以下のゼオライト
膜を形成した。そして、このゼオライト膜上にZr(O
−n−C3 H7 )4 の加水分解により調製したZrO2
ゾルを浸漬により塗布し乾燥後、500℃で焼成し1.
4μmの厚みで平均細孔径が50Åの多孔質ZrO2 膜
を積層した。
質支持体からなる内径1.7mm、外径3.1mmの多
孔質管上に市販のゼオライト粉末(5A型)をスラリー
にして塗布し、乾燥後500℃で焼成して厚さ28μm
で、粒内10Å以下、粒子間500Å以下のゼオライト
膜を形成した。そして、このゼオライト膜上にZr(O
−n−C3 H7 )4 の加水分解により調製したZrO2
ゾルを浸漬により塗布し乾燥後、500℃で焼成し1.
4μmの厚みで平均細孔径が50Åの多孔質ZrO2 膜
を積層した。
【0038】なお、このゼオライトの二酸化炭素との親
和性の評価を行った。即ち、ゼオライト粉末に対してH
e中およびCO2 中での前処理を550℃で行った後の
He中での脱離する二酸化炭素量を測定し温度と二酸化
炭素の脱離量との関係(吸着特性)を図3に示した。図
3の結果から明らかなように100℃付近に二酸化炭素
と強い親和性を有することがわかる。
和性の評価を行った。即ち、ゼオライト粉末に対してH
e中およびCO2 中での前処理を550℃で行った後の
He中での脱離する二酸化炭素量を測定し温度と二酸化
炭素の脱離量との関係(吸着特性)を図3に示した。図
3の結果から明らかなように100℃付近に二酸化炭素
と強い親和性を有することがわかる。
【0039】このゼオライト膜とZrO2 膜を形成した
ZrO2 多孔質管に対して、室温でCO2 /N2 =1
(体積比)の混合ガスを用いてCO2 /N2 の選択率の
測定を行った。その結果、CO2 /N2 の選択率は1.
4であった。
ZrO2 多孔質管に対して、室温でCO2 /N2 =1
(体積比)の混合ガスを用いてCO2 /N2 の選択率の
測定を行った。その結果、CO2 /N2 の選択率は1.
4であった。
【0040】また、100℃でCO2 /N2 =1(体積
比)の混合ガスを用いてCO2 /N2 の選択率の測定を
行った結果、3.0であった。
比)の混合ガスを用いてCO2 /N2 の選択率の測定を
行った結果、3.0であった。
【0041】実施例4 実施例1で用いたアルミナ多孔質管上にリン酸ジルコニ
ウムをスラリーにして塗布乾燥後、600℃焼成して厚
さ42μm、平均細孔径500Å以下のリン酸ジルコニ
ウム膜を得た。そして、その親和膜の上にAl(O−s
ec−C4 H9)3 の加水分解より調製したAlOOH
ゾルを浸漬により塗布し乾燥後、600℃で焼成し厚み
1.5μm、平均細孔径が35ÅのAl2 O3 膜を形成
した。
ウムをスラリーにして塗布乾燥後、600℃焼成して厚
さ42μm、平均細孔径500Å以下のリン酸ジルコニ
ウム膜を得た。そして、その親和膜の上にAl(O−s
ec−C4 H9)3 の加水分解より調製したAlOOH
ゾルを浸漬により塗布し乾燥後、600℃で焼成し厚み
1.5μm、平均細孔径が35ÅのAl2 O3 膜を形成
した。
【0042】なお、このリン酸ジルコニウムの二酸化炭
素との親和性の評価を行った。即ち、リン酸ジルコニイ
ム粉末に対してHe中およびCO2 中での前処理を60
0℃で行った後のHe中での脱離する二酸化炭素量を測
定し温度と二酸化炭素の脱離量との関係(吸着特性)を
図4に示した。図4から明らかなように、100℃付近
に二酸化炭素と強い親和性を有することがわかる。
素との親和性の評価を行った。即ち、リン酸ジルコニイ
ム粉末に対してHe中およびCO2 中での前処理を60
0℃で行った後のHe中での脱離する二酸化炭素量を測
定し温度と二酸化炭素の脱離量との関係(吸着特性)を
図4に示した。図4から明らかなように、100℃付近
に二酸化炭素と強い親和性を有することがわかる。
【0043】このアルミナ多孔質管について室温でCO
2 /N2 =1(体積比)の混合ガスを用いてCO2 /N
2 の選択率の測定を行った結果、0.9であった。また
300℃で同様な測定を行った結果、CO2 /N2 の選
択率は1.5であった。
2 /N2 =1(体積比)の混合ガスを用いてCO2 /N
2 の選択率の測定を行った結果、0.9であった。また
300℃で同様な測定を行った結果、CO2 /N2 の選
択率は1.5であった。
【0044】比較例1 実施例1で用いたAl2 O3 多孔質管に外表面に、Al
(O−sec−C4 H9 )3 の加水分解により作製した
AlOOHゾルに浸漬し室温で乾燥後、900℃で焼成
した。この操作を繰り返し行うことにより、厚さ1.0
μm、平均細孔径が90Åのピンホールの無い均質なA
l2 O3 膜を得た。
(O−sec−C4 H9 )3 の加水分解により作製した
AlOOHゾルに浸漬し室温で乾燥後、900℃で焼成
した。この操作を繰り返し行うことにより、厚さ1.0
μm、平均細孔径が90Åのピンホールの無い均質なA
l2 O3 膜を得た。
【0045】なお、このAl2 O3 に対して二酸化炭素
との親和性の評価を前述した同様な方法で行った。即
ち、Al2 O3 粉末に対するHe中及びCO2 中での前
処理を600℃で行った後の二酸化炭素の脱離量を測定
しその結果を図5に示した。図5によれば、100℃付
近にCO2 との強い相互作用があることが分かる。
との親和性の評価を前述した同様な方法で行った。即
ち、Al2 O3 粉末に対するHe中及びCO2 中での前
処理を600℃で行った後の二酸化炭素の脱離量を測定
しその結果を図5に示した。図5によれば、100℃付
近にCO2 との強い相互作用があることが分かる。
【0046】このAl2 O3 膜被覆Al2 O3 多孔質管
について室温でCO2 /N2 =1(体積比)の混合ガス
を用いてCO2 /N2 の選択率の測定を行った結果、C
O2/N2 の選択率は0.8であり、600℃でのCO
2 /N2 の選択率の測定を行った結果、0.9であり、
いずれの本発明品に比較して劣るものであった。
について室温でCO2 /N2 =1(体積比)の混合ガス
を用いてCO2 /N2 の選択率の測定を行った結果、C
O2/N2 の選択率は0.8であり、600℃でのCO
2 /N2 の選択率の測定を行った結果、0.9であり、
いずれの本発明品に比較して劣るものであった。
【0047】実施例5〜10 実施例1で用いたアルミナ質多孔質支持管の表面に表1
に実施例1乃至実施例4と同様な方法により各種の親和
膜を形成した。さらに、場合によって、その親和膜の表
面に実施例2乃至実施例4と同様な方法により多孔質酸
化物からなる分離膜を形成した。
に実施例1乃至実施例4と同様な方法により各種の親和
膜を形成した。さらに、場合によって、その親和膜の表
面に実施例2乃至実施例4と同様な方法により多孔質酸
化物からなる分離膜を形成した。
【0048】各試料に対して、室温でCO2 /N2 =1
(体積比)の混合ガスを用いてCO2 /N2 の選択率の
測定を行い、さらに600℃でのCO2 /N2 の選択率
の測定を行いその結果を表1に示した。
(体積比)の混合ガスを用いてCO2 /N2 の選択率の
測定を行い、さらに600℃でのCO2 /N2 の選択率
の測定を行いその結果を表1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】表1の結果からも明らかなように、親和膜
を形成したものは、親和膜を形成しない比較例よりも高
い二酸化炭素分離性能を示した。
を形成したものは、親和膜を形成しない比較例よりも高
い二酸化炭素分離性能を示した。
【0051】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば多孔
質基体の表面に、二酸化炭素に対して強い親和性を持っ
た無機分離膜を形成することにより、その親和性により
混合ガス中からの二酸化炭素の分離においてクヌッセン
拡散機構以上の優れた分離効率を示し、天然ガスを始め
とする各種排ガスからの二酸化炭素の分離へ適用した場
合、優れた特性を奏するものである。
質基体の表面に、二酸化炭素に対して強い親和性を持っ
た無機分離膜を形成することにより、その親和性により
混合ガス中からの二酸化炭素の分離においてクヌッセン
拡散機構以上の優れた分離効率を示し、天然ガスを始め
とする各種排ガスからの二酸化炭素の分離へ適用した場
合、優れた特性を奏するものである。
【図1】実施例1において作製されたBaTiO3 の二
酸化炭素の吸着特性を示す図である。
酸化炭素の吸着特性を示す図である。
【図2】実施例2において作製された水酸アパタイトの
二酸化炭素の吸着特性を示す図である。
二酸化炭素の吸着特性を示す図である。
【図3】実施例3において作製されたゼオライトの二酸
化炭素の吸着特性を示す図である。
化炭素の吸着特性を示す図である。
【図4】実施例4において作製されたリン酸ジルコニウ
ムの二酸化炭素の吸着特性を示す図である。
ムの二酸化炭素の吸着特性を示す図である。
【図5】比較例1において作製されたγ−アルミナの二
酸化炭素の吸着特性を示す図である。
酸化炭素の吸着特性を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】多孔質支持体上に二酸化炭素と親和性を持
つペロブスカイト型化合物、アパタイト、ゼオライトお
よびリン酸ジルコニウムの群から選ばれる少なくとも1
種からなる親和膜を形成してなる二酸化炭素分離体。 - 【請求項2】多孔質支持体上に二酸化炭素と親和性を持
つペロブスカイト型化合物、アパタイト、ゼオライトお
よびリン酸ジルコニウムの群から選ばれる少なくとも1
種からなる親和膜と、該親和膜上にさらに多孔質金属酸
化物からなる分離膜を形成してなる二酸化炭素分離体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6206520A JPH0871385A (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | 二酸化炭素分離体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6206520A JPH0871385A (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | 二酸化炭素分離体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0871385A true JPH0871385A (ja) | 1996-03-19 |
Family
ID=16524731
Family Applications (1)
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JP6206520A Pending JPH0871385A (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | 二酸化炭素分離体 |
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Country | Link |
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JP (1) | JPH0871385A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1994
- 1994-08-31 JP JP6206520A patent/JPH0871385A/ja active Pending
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