JPH0871158A - アンカー式ガイドワイヤー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】遠位端から近位端までを連通する中空を有する
鞘及び該鞘の中空内を軸方向に滑動可能なコアワイヤー
からなり、コアワイヤーは、その遠位端から１０cm以内
に、鞘の外径よりも大きい外径でガイドワイヤーの外側
に張り出す原形状の飛び出し部を有し、該飛び出し部
が、鞘中空内に収納されているときには鞘の中空部に納
まるように原形状が変形され、コアワイヤーが滑動して
鞘の遠位端からコアワイヤーの飛び出し部が露出したと
きには原形状に復元するものであることを特徴とする、
生体器官内に挿入又は留置するためのアンカー式ガイド
ワイヤー。 【効果】本発明のアンカー式ガイドワイヤーは、生体器
管の所望の位置に容易に推し進めることができ、かつ、
その位置においてコアワイヤーに設けられた飛び出し部
により生体器管壁に固定されるので、カテーテルの交換
時に位置ずれを起こすことなく、迅速で確実なカテーテ
ルの交換が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、カテーテルを体内に挿
入又は留置するためのガイドワイヤーに関する。さらに
詳しくは、本発明は、カテーテル交換時に位置がずれた
り、抜け落ちたりすることのないアンカー式ガイドワイ
ヤーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】心臓血管造影や経皮的血管拡張術、その
他の生体器官の診断や治療などを行う際に、患者の動脈
などの生体器官内にあらかじめコアワイヤー、遠位端チ
ップ、安全ワイヤー、巻きワイヤーなどからなるガイド
ワイヤーを挿入しておき、カテーテルをガイドワイヤー
に被せるようにして導き、目的の生体器官内に進めるこ
とが行われる。検査又は治療には数本のカテーテルが使
用されることが多く、カテーテルの交換が必要となる。
ガイドワイヤーは通常カテーテルより若干長いが、カテ
ーテルを生体器官内から引き出すとガイドワイヤーの近
位端はカテーテルの中に隠れてしまい、所定の位置から
ずれたり、あるいは、カテーテルとともに抜け落ちると
いう問題が生ずる。そのため、カテーテルの交換を行う
際に、カテーテルを生体器官内から引き出す前にガイド
ワイヤーを抜き取り、カテーテルの２倍以上の長さを有
する交換用ガイドワイヤーをカテーテル内に差し込んだ
のちカテーテルを交換用ガイドワイヤーを通して抜き取
り、次のカテーテルを交換用ガイドワイヤーを通じて挿
入し、最後に交換用ガイドワイヤーを抜き取って通常の
ガイドワイヤーをカテーテル内に挿入することが行われ
る。この操作は煩雑であり、時間がかかり、患者の生体
器官壁に創傷や穿傷を与えるおそれがあるばかりでな
く、ガイドワイヤーの交換時にはＸ線透視によりガイド
ワイヤーの位置決めを行わなければならないので、患者
のＸ線被曝量が多くなる。交換用ガイドワイヤーを使用
する煩雑さを避けるために、通常のガイドワイヤーの近
位端にもう１本のガイドワイヤーを接続してカテーテル
の交換を行い、カテーテルの交換後に接続したガイドワ
イヤーを取り外す方法が提案されている。この方法によ
れば、生体器官内に挿入したガイドワイヤーを抜き取る
必要はないが、もう１本のガイドワイヤーを接続し、あ
るいは取り外す際に生体器官内でガイドワイヤーの位置
が微妙にずれるという問題がなお存在する。近年、臨床
の技術が向上してカテーテルを用いる診断、治療が末梢
の細い生体器官にまで適応され、困難な症例に対しては
インターベンショナル・ラジオロジーなど高度な治療が
行われるようになるにつれ、ガイドワイヤーの遠位端位
置の微妙なずれが大きな問題となり、いったん挿入し位
置決めをしたガイドワイヤーが、治療期間を通じて確実
に目的とする位置に留めることができるガイドワイヤー
の開発が求められている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、閉塞した腔
内にも容易に挿入でき、生体器官内に挿入され位置決め
が行われたのちは、生体器官内に安定して留まり、カテ
ーテルの交換などの操作によって先端の位置のずれを生
ずるおそれのないアンカー式ガイドワイヤーを提供する
ことを目的としてなされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を行った結果、コアワイヤーの
一部にスパイラル状又はジグザグ状の賦形を行うことに
より、カテーテルの先端を生体器官壁に固定しうること
を見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。すなわち、本発明は、 （１）遠位端から近位端までを連通する中空を有する鞘
及び該鞘の中空内を軸方向に滑動可能なコアワイヤーか
らなり、コアワイヤーは、その遠位端から１０cm以内
に、鞘の外径よりも大きい外径で、ガイドワイヤーの外
側に張り出す原形状の飛び出し部を有し、該飛び出し部
が、鞘中空内に収納されているときには鞘の中空部に納
まるように原形状が変形され、コアワイヤーが滑動して
鞘の遠位端からコアワイヤーの飛び出し部が露出したと
きには原形状に復元するものであることを特徴とする、
生体器官内に挿入又は留置するためのアンカー式ガイド
ワイヤーを提供するものである。また、本発明の好適な
態様を以下に挙げる。 （２）飛び出し部が０.５〜３０回転のスパイラル構造
である第(１)項記載のアンカー式ガイドワイヤー。 （３）飛び出し部が１〜３０ピッチのジグザグ構造であ
る第(１)項記載のアンカー式ガイドワイヤー。 （４）手元部にガイドワイヤーを延長するための接続機
構を有する第(１)〜(２)項記載のアンカー式ガイドワイ
ヤー。 （５）コアワイヤーの飛び出し部の遠位端側がＪ字形状
又はＬ字形状をなしてなる第(１)〜(３)項記載のアンカ
ー式ガイドワイヤー。 （６）鞘の遠位端の内径がコアワイヤーの直径とほぼ等
しくなっている第(１)項記載のアンカー式ガイドワイヤ
ー。 （７）コアワイヤーの遠位端の外径が鞘の外径に等しく
なっている第(１)項記載のアンカー式ガイドワイヤー。 （８）鞘の遠位端の外径よりも、鞘の近位端の外径の方
が大きく且つ鞘の遠位端から一定範囲がテーパ状に形成
してなる第(１)又は(６)項記載のアンカー式ガイドワイ
ヤー。 （９）近位端部に止血弁を設けてなる第(１)項記載のア
ンカー式ガイドワイヤー。

【０００５】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
アンカー式ガイドワイヤーは、遠位端から近位端までを
連通する中空を有する鞘及び該鞘の中空内を軸方向に滑
動可能なコアワイヤーからなるものである。コアワイヤ
ーは、その遠位端から１０cm以内に、鞘の外径よりも大
きい外径で、ガイドワイヤーの外側に張り出す原形状の
飛び出し部を有するものである。飛び出し部の外径は鞘
の外径よりも大きく、通常、０.０５〜４０mmである。
飛び出し部の外径とは、鞘遠位端から飛び出し部を露出
させた状態における、ガイドワイヤー外側に張り出した
最大長（Ｄ）をいう。飛び出し部の原形状は、ガイドワ
イヤーの外側に張り出すものであれば特に限定されず、
スパイラル構造（図１）、ジグザグ構造（図２）、渦巻
構造（図６）等が挙げられる。アンカー効果の観点から
スパイラル構造またはジグザグ構造が好適である。飛び
出し部の遠位端側は、Ｊ字形状またはＬ字形状をなして
いるのが好ましい。Ｊ字形状またはＬ字形状をなしてい
ることにより、生体腔が分岐する部分において、特定の
分岐腔に選択的にガイドワイヤーを挿入することができ
る。飛び出し部は、鞘中空内に収納されているときには
鞘の中空部に納まるように原形状が変形し、コアワイヤ
ーが滑動して鞘の遠位端からコアワイヤーの飛び出し部
が露出したときには原形状に復元するものである。飛び
出し部を鞘中空部に収納することによって、飛び出し部
は鞘の中空部に納まるように原形状が変形され、外径の
変わらない線状のガイドワイヤーになるので、容易に生
体腔内へ挿入できる。そして、目的部位に到達した後、
コアワイヤーを滑動させて鞘遠位端からコアワイヤー飛
び出し部を露出させると、飛び出し部は原形状に復元
し、生体腔壁に接触し、ガイドワイヤーが固定される。
飛び出し部は、コアワイヤーの遠位端から１０cm以内の
任意の位置に有するものである。ガイドワイヤーの飛び
出し部を鞘から突き出して生体壁に固定した場合に、カ
テーテルを挿入できる範囲は飛び出し部の手前までであ
るから、コアワイヤーの遠位端から１０cmを超える部分
に飛び出し部を設けると、生体腔に挿入するガイドワイ
ヤー全長を長くしなければならなくなるので、取扱が不
便になる。なお、遠位端は生体腔内に挿入される側の
端、近位端は生体外に残る側の端である。図１は、本発
明のアンカー式ガイドワイヤーの一態様の斜視図であ
る。本図のアンカー式ガイドワイヤーはコアワイヤー１
の遠位端がＬ字状に賦形されており、３回転のスパイラ
ル構造の飛び出し部２を有し、図１（ａ）においては、
コアワイヤーの飛び出し部が鞘３から出た状態にあり、
図１（ｂ）においては、コアワイヤーの遠位端が鞘から
出た状態にあり、図１（ｃ）においては、コアワイヤー
の遠位端及び飛び出し部が鞘の中に収納された状態にあ
る。図１（ｂ）の状態又は図１（ｃ）の状態でガイドワ
イヤーを生体器官内に推し進め、ガイドワイヤーの遠位
端が所望の位置に到達したときにコアワイヤーの飛び出
し部を鞘から出して図１（ａ）の状態としガイドワイヤ
ーを生体器官壁に固定する。コアワイヤーの直径、コア
ワイヤーの長さ、スパイラルの回転数及びスパイラル部
（飛び出し部）の直径（Ｄ）は、挿入すべき生体器官に
よって適切なものを選択することができる。コアワイヤ
ーの直径は通常０.１５〜２.５４mm、コアワイヤーの長
さは通常１００〜４,０００mmである。スパイラル部の
直径は、生体器官よりわずかに太く、ガイドワイヤーを
生体器官壁に固定することができればよいが、通常は
０.５〜４０mmであり、５mm程度のものを使用すること
が多い。スパイラルの回転数は、通常０.５〜３０回
転、好ましくは２〜５回転である。スパイラルの回転数
が０.５回転未満であると、ガイドワイヤーを生体器官
壁に固定する力が弱いので好ましくない。スパイラルの
回転数が３０回転を超えると、スパイラル部を鞘に収納
するとき、スパイラルの１回転ごとにコアワイヤーは３
６０度ねじれるので使いづらく好ましくない。飛び出し
部の構造をスパイラル状にすることにより、飛び出し部
の生体器官壁への当たりが柔らかく、生体器官壁を傷つ
けるおそれがないという利点がある。鞘はステンレス製
の線状体を巻いて得られるコイル状のチューブである。
鞘の内径は通常０.１５〜５mmである。鞘内面にはテフ
ロンを被覆してある。

【０００６】図２は、本発明のアンカー式ガイドワイヤ
ーの他の一態様の斜視図である。本図のアンカー式ガイ
ドワイヤーはコアワイヤー１の遠位端がＪ字状に賦形さ
れており、３ピッチのジグザグ構造の飛び出し部４を有
し、図２（ａ）においては、コアワイヤーの飛び出し部
が鞘３から出た状態にあり、図２（ｂ）においては、コ
アワイヤーの遠位端が鞘から出た状態にあり、図２
（ｃ）においては、コアワイヤーの遠位端及び飛び出し
部が鞘の中に収納された状態にある。図２（ｂ）の状態
又は図２（ｃ）の状態でガイドワイヤーを生体器官内に
推し進め、ガイドワイヤーの遠位端が所望の位置に到達
したときにコアワイヤーの飛び出し部を鞘から出して図
２（ａ）の状態としガイドワイヤーを生体器官壁に固定
する。コアワイヤーの直径、コアワイヤーの長さ、ジグ
ザグ構造のピッチ数及びジグザグ構造部の幅は、挿入す
べき生体器官によって適切なものを選択することができ
る。通常、コアワイヤーの直径は０.１５〜２.５４mm、
コアワイヤーの長さは１００〜４,０００mmである。ジ
グザグ構造の幅は、生体器官よりわずかに広く、ガイド
ワイヤーを生体器官壁に固定することができればよい
が、通常は０.５〜４０mmであり、５mm程度のものを使
用することが多い。ジグザグ構造のピッチ数は、１〜３
０ピッチ、好ましくは２〜６ピッチである。ジグザグ構
造のピッチ数が１ピッチ未満であると、ガイドワイヤー
を生体器官壁に固定することができないので好ましくな
い。ジグザグ構造のピッチ数が３０ピッチを超えると、
ジグザグ構造により生体器官壁が刺激を受けるので好ま
しくない。ジグザグ構造は、図２のごとく、１平面内に
存在するものであってもよく、あるいは、ジグザグ構造
が直角に交わる２平面内又は互いに６０度の角度で交わ
る３平面内などに存在するものであってもよい。飛び出
し部がジグザグ構造であると、鞘の中へ収納するとき３
６０度ねじれるという問題はないが、生体器官内壁に強
く当たりすぎるおそれがあるので、ジグザグ構造の屈曲
部分になるべく丸みを持たせることが望ましい。図３
は、本発明のアンカー式ガイドワイヤーの他の一態様の
斜視図である。本図のアンカー式ガイドワイヤーは、コ
アワイヤーの遠位端より少し離れた位置に４回転のスパ
イラル構造２の飛び出し部を有し、図３（ａ）において
は、コアワイヤーの飛び出し部が鞘３から出た状態にあ
り、図３（ｂ）においては、コアワイヤーの飛び出し部
が鞘の中に収納された状態にある。図３（ｂ）の状態で
ガイドワイヤーを生体器官内に推し進め、ガイドワイヤ
ーの遠位端が所望の位置に到達したときにコアワイヤー
の飛び出し部を鞘から出して図３（ａ）の状態としガイ
ドワイヤーを生体器官壁に固定する。

【０００７】本発明のアンカー式ガイドワイヤーにおい
て、コアワイヤーの材料は、先端のＬ字状又はＪ字状な
どの賦形及びスパイラル構造又はジグザグ構造などの原
形状に賦形を行うことができ、鞘内に容易に変形して収
納でき、鞘から出したときに原形状に戻る弾性体または
超弾性体である。このような材料としては、例えば、
鉄、チタン、ニッケル、ステンレス鋼、超弾性合金（形
状記憶合金）などを挙げることができる。これらのうち
超弾性体として機能する形状記憶合金が好適である。コ
アワイヤーの表面には、ポリウレタン、ポリアミドなど
の抗血栓性樹脂、テフロンなどの低摩擦表面性の樹脂を
コーティングすることができ、また、飛び出し部より遠
位端部分には白金などの貴金属を用いることにより、又
はメッキすることにより、Ｘ線透視下でガイドワイヤー
の先端部を確認できる。本発明のアンカー式ガイドワイ
ヤーにおいて、鞘はコアワイヤーが長軸方向に貫通する
通路（中空）を有するものである。鞘の貫通路（中空）
内径はコアワイヤーの直径よりわずかに大きい。通常、
０.１５〜５mmである。本発明のアンカー式ガイドワイ
ヤーは、生体腔閉塞部を容易に通過するようにするた
め、鞘の遠位端の内径をコアワイヤーの直径とほぼ等し
くすることが好ましい。鞘とコアワイヤーとの隙間が少
なくなり、挿入抵抗が小さくなるからである。鞘の最先
端の直径よりも、鞘の近位端の直径が大きく且つ鞘の遠
位端から一定範囲をテーパー状に形成することにより、
さらに生体腔閉塞部を容易に通過するようにすることが
できる。鞘の外径は、生体腔に挿入可能で且つ挿入しよ
うとするカテーテルの内径より小さいものである。通
常、０.２〜５mmである。また、鞘の長さは、コアワイ
ヤーの長さよりも短い。鞘の遠位端より外へ出ているコ
アワイヤーを手等で操作し、鞘遠位端からコアワイヤー
飛び出し部を出し入れするためである。鞘の材料として
は、生体器官内を推し進めることができる柔軟性を有す
るものであれば、特に制限なく使用することができる。
このような材料としては、例えば、テフロン、ナイロ
ン、ポリエステル、ポリウレタンなどの樹脂よりなるチ
ューブ、あるいは、ステンレス、チタン、鉄、超弾性合
金などのような金属よりなるチューブを挙げることがで
きるが、特に金属チューブが好ましい。チューブの構造
には、連続したチューブ壁を有するもの、線状又は帯状
体を巻いてコイル形状にしたものなどが挙げられる。コ
イル形状にしたものは、たわみにくいので挿入が容易で
ある。本発明のアンカー式ガイドワイヤーにおいて、近
位端部には、鞘の遠位端及び鞘より長く外部へ出ている
コアワイヤーの近位端が存在し、必要に応じて両者をコ
ネクターを用いて固定することができる。図４は、本発
明のアンカー式ガイドワイヤーの手元部の一態様の断面
図である。鞘３の近位端は鞘基５により保持され、コア
ワイヤー１には算盤玉状の弾性体からなるＯリング６が
通され、Ｏリングはホルダー７及びねじキャップ８で押
さえられている。ねじキャップをゆるめるとコアワイヤ
ーは鞘の中を自由にスライドさせることができ、ねじキ
ャップを締め付けるとコアワイヤーはその位置で固定さ
れる。本発明のアンカー式ガイドワイヤーにおいて、手
元部にはさらに止血弁を取り付けることができる。図５
は、本発明のアンカー式ガイドワイヤーの近位端部の一
態様の側面図である。ホルダー７に止血弁９が取り付け
られていて、この止血弁により、ガイドワイヤーの鞘近
位端からの出血を阻止できるので、清潔かつ安全にアン
カー式ガイドワイヤーの挿入、留置等の操作ができる。
本発明のアンカー式ガイドワイヤーにおいては、近位端
部にガイドワイヤーを延長するための接続機構を設ける
ことができる。本発明のアンカー式ガイドワイヤーは、
ガイドワイヤーの遠位端部が生体器官壁に固定されてい
るので、カテーテルを交換する際もガイドワイヤーの位
置は保持されているが、必要に応じてガイドワイヤーの
長さを２倍程度に延長してカテーテルの交換を行うこと
ができる。使用する接続機構には特に制限はなく、公知
の接続機構を使用することができ、例えば、ガイドワイ
ヤーの末端にソケットを設ける方法、一方のガイドワイ
ヤーの近位端に雄ネジをきり、他方のガイドワイヤーの
遠位端に雌のキャップネジを設ける方法などを挙げるこ
とができる。

【０００８】

【発明の効果】本発明のアンカー式ガイドワイヤーは、
生体器官の所望の位置に容易に推し進めることができ、
かつ、その位置においてコアワイヤーに設けられた飛び
出し部により生体器官壁に固定されるので、カテーテル
の交換時に位置ずれを起こすことなく、迅速で確実なカ
テーテルの交換が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明のアンカー式ガイドワイヤーの
一態様の使用時における遠位端部の形態の変化を示す斜
視図である。

【図２】図２は、本発明のアンカー式ガイドワイヤーの
他の一態様の使用時における遠位端部の形態の変化を示
す斜視図である。

【図３】図３は、本発明のアンカー式ガイドワイヤーの
他の一態様の使用時における遠位端部の形態の変化を示
す斜視図である。

【図４】図４は、本発明のアンカー式ガイドワイヤーの
近位端部の一態様の断面図である。

【図５】図５は、本発明のアンカー式ガイドワイヤーの
近位端部の一態様の側面図である。

【図６】図６は、本発明のアンカー式ガイドワイヤーの
飛び出し部の態様を示す側面図である。

【符号の説明】

１ コアワイヤー ２ スパイラル構造の飛び出し部 ３ 鞘 ４ ジグザグ構造の飛び出し部 ５ 鞘基 ６ Ｏリング ７ ホルダー ８ ねじキャップ ９ 止血弁

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】遠位端から近位端までを連通する中空を有
   する鞘及び該鞘の中空内を軸方向に滑動可能なコアワイ
   ヤーからなり、コアワイヤーは、その遠位端から１０cm
   以内に、鞘の外径よりも大きい外径でガイドワイヤーの
   外側に張り出す原形状の飛び出し部を有し、該飛び出し
   部が、鞘中空内に収納されているときには鞘の中空部に
   納まるように原形状が変形され、コアワイヤーが滑動し
   て鞘の遠位端からコアワイヤーの飛び出し部が露出した
   ときには原形状に復元するものであることを特徴とす
   る、生体器官内に挿入又は留置するためのアンカー式ガ
   イドワイヤー。