JPH087087Y2 - キャブレタースロー系のパイロットジェット - Google Patents

キャブレタースロー系のパイロットジェット

Info

Publication number
JPH087087Y2
JPH087087Y2 JP603490U JP603490U JPH087087Y2 JP H087087 Y2 JPH087087 Y2 JP H087087Y2 JP 603490 U JP603490 U JP 603490U JP 603490 U JP603490 U JP 603490U JP H087087 Y2 JPH087087 Y2 JP H087087Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pilot jet
mda
aluminum
carburetor
throw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP603490U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0397556U (ja
Inventor
彰男 白鳥
和則 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP603490U priority Critical patent/JPH087087Y2/ja
Publication of JPH0397556U publication Critical patent/JPH0397556U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH087087Y2 publication Critical patent/JPH087087Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of The Air-Fuel Ratio Of Carburetors (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、内燃機関におけるキャブレタースロー系に
設けられるパイロットジェットに関する。
[従来の技術] 従来より、自動車等に搭載の内燃機関の燃料供給系で
は、フロート室より吸気通路のスロットルバルブ下流側
に至るキャブレタースロー系の燃料供給路中の所要箇所
に、パイロットジェットが設けられており、このパイロ
ットジェットを貫通する小径穴によって燃料の流量が規
定されるよう構成されている。
そして、このパイロットジェットとしては、加工の容
易性およびコスト面などから、真鍮材にて形成されたパ
イロットジェットが用いられている。
ところで、自動車が生産されてユーザーの手にわたる
までには、かなりの時間を経由する場合があり、長時間
使用されないガソリン燃料の酸化を抑制するため、ガソ
リン燃料中に金属不活性化剤(MDA)を添加させてい
る。
[考案が解決しようとする課題] しかしながら、上記のように燃料中に添加される金属
不活性化剤(MDA)は、スロー系燃料供給路でのパイロ
ットジェットのような真鍮部材と作用して、堆積物を生
成し、これがパイロットジェットの小径穴部に付着し
て、これに目詰まりを起こさせるという問題点がある。
なお、特にパイロットジェットの小径穴部が目詰まり
を起こしやすいのは、パイロットジェットがエンジン停
止時のフロート室液面より上に配設されていることによ
る。
ところで、上記の堆積物生成の過程は次のとおりであ
る。まず、第2図(A)に示すように、ガソリン中の有
機酸等がパイロットジェット4′の真鍮面にアタック
(矢印a参照)すると、第2図(B)に示すように、真
鍮部材より銅イオンや亜鉛イオンなどの金属イオンが溶
出し、これにより第2図(C)に示すように、これら金
属イオンが金属不活性化剤(MDA)と反応してキレート
化合物を生成する。その結果、第2図(D)に示すよう
に、上記の反応物が、パイロットジェット4′の小径穴
4′aの部分に堆積物5として付着し、ひいては小径穴
4′a部に目詰まりを起こさせることになる。
そして、上記のようにパイロットジェット4′はフロ
ート室のガソリン液面より上の位置にあるので、乾燥し
やすく堆積物の付着も生じやすい状態にある。
従って、自動車が在庫状態下より再始動されるとき、
上記目詰まりによって燃料供給に障害を生じアイドリン
グ不良などの原因となるおそれがある。
本考案は、このような問題点を解決しようとするもの
で、金属不活性化剤(MDA)がアルミニウムとは反応し
ないことに着目して、パイロットジェットをアルミニウ
ム材にて構成し、堆積物生成による目詰まり等をなくす
ことができるようにした、キャブレタースロー系のパイ
ロットジェットを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] このため、本考案のキャブレタースロー系のパイロッ
トジェットは、キャブレターのスロー系に設けられるパ
イロットジェットがアルミニウム材で構成されているこ
とを特徴としている。
[作用] 上述の本考案のキャブレタースロー系のパイロットジ
ェットでは、パイロットジェットがアルミニウム材にて
構成されているため、燃料中に添加される金属不活性化
剤(MDA)とアルミニウムとは反応せず、これによりパ
イロットジェット部分に堆積物が生成付着せず、従って
パイロットジェットの小径穴部を狭くしたり、塞いだり
することがない。
[実施例] 以下、図面により本考案の一実施例としてのキャブレ
タースロー系のパイロットジェットについて説明する
と、第1図は本パイロットジェットを有するキャブレタ
ースロー系の燃料供給路を示す模式的構成図である。
まず、第1図に示す燃料供給路は説明の都合上、キャ
ブレターの全体構成中よりスロー系燃料供給路のみをと
り出して図示している。まず、フロート室1より導出さ
れたスロー系燃料供給路3には、その適所にアルミニウ
ム材にて形成されたパイロットジェット4が設けられて
いるが、このパイロットジェット4には、これを貫通し
て燃料の流量を規制する小径穴4a(例えば0.04mm程度の
穴)が設けられている。そして、このアルミニウム製パ
イロットジェット4には、必要に応じクロメート処理の
ごとき表面処理が施されている。
なお、例えばこのアルミニウム製のパイロットジェッ
ト4の外周部には、ねじが切られており、このパイロッ
トジェット4を燃料供給路3にねじ込んで嵌合又は螺合
させることにより、パイロットジェット4を燃料供給路
3に取り付けている。
また、このスロー系燃料供給路3はパイロットジェッ
ト4の下流側で、パイロットエアジェット6を有する空
気通路7と合流し、さらに、合流部分より分岐した混合
気通路8がその終端にてエンジンの吸気通路2への開口
部9となるよう構成されている。
なお、図中、10は燃料タンク(図示せず)からフロー
ト室1へ連結される燃料通路、11はフロート、12は吸気
通路2内のスロットルバルブ、13は燃料を示している。
次に、上記構成によるスロー系燃料供給系の作動を説
明すると、アクセルペダルを踏まないとき、即ちエンジ
ンのアイドリング運転時には、スロットルバルブ12は閉
じており、エンジンの吸入力でスロットルバルブ12の下
流側に負圧が生じる。これにより、燃料13はフロート室
1より矢印bのように吸い出されパイロットジェット4
の小径穴4aを通って規定の流出量となり、矢印cのよう
に空気通路7より吸い込まれる空気と混合されて矢印d
のように混合気通路8を通って吸気通路2内へ矢印eの
ように噴き出されるものであり、このようにして、低速
回転時での燃料供給が行なわれる。
本考案では、上記スロー系燃料供給路3でのパイロッ
トジェット4がアルミニウム材で構成されているため、
自動車の工場出荷時に金属不活性化剤(MDA)を添加し
た長期保存用のガソリン燃料が注入されていても、上記
金属不活性化剤(MDA)はアルミニウムと反応せず、前
述したようなパイロットジェット4の小径穴4a部分に堆
積物5を生成付着させることがない。従って、自動車が
在庫状態下にある場合での再始動時において、パイロッ
トジェット4の目詰まりが原因のアイドリング不良など
を起こすことはない。
ところで、金属不活性化剤(MDA)がアルミニウムと
反応しないということは実験的に確認されており、以下
このような金属不活性化剤(MDA)とアルミニウムとの
反応試験について簡単に説明する。
実験方法としては、次の実験,による結果を比較
することにより行なう。
実験 トルエン100mlにMDAを1ml添加し、ガスクロマ
トグラフィにより成分分析を行ないMDAのピークを確認
する。
実験 トルエン100mlにMDAを1ml添加し、ここに各種
のアルミ化合物をMDAと等量分だけ添加する。そして、
これを十分に撹拌した後、ガスクロマトグラフィにより
成分分析を行ないMDAのピークを確認する。
そして、実験により得られたのMDAのピークが、実
験により得られたMDAのピークと略一致した場合は、M
DAとアルミニウムとは反応していないと判定する。ま
た、実験に比べ、実験においてMDAのピークが著し
く減少又は消滅した場合は、MDAとアルミニウムとが反
応したと判定する。
なお、試料としては、塩基性酢酸アルミニウム,塩化
アルミニウム,水酸化アルミニウム,ラウリン酸アルミ
ニウム,ステアリン酸アルミニウム及び硫酸アルミニウ
ムの6種類のアルミニウム化合物を用いた。
この結果を第3図(A)に示すが、この第3図(A)
に示すように、上記6種類のアルミニウム化合物を添加
しても金属不活性化剤(MDA)ピークはまったく減少し
ておらず、MDAとアルミニウムとが反応しないことが確
認できる。
一方、試料として酢酸銅,酢酸亜鉛を使用した結果を
第3図(B)に示す。この第3図(B)に示すように、
酢酸銅や酢酸亜鉛を添加するとMDAのピークが消滅して
おり、キレート化合物(MDA錯体)のピークが出現して
いる。すなわち、銅及び亜鉛はMDAと反応することを示
しているのである。
このように、金属不活性化剤(MDA)とアルミニウム
とが反応しないことが実験的に確認されているので、パ
イロットジェット4をアルミニウム材で構成することに
より、パイロットジェット4に堆積物5が生成付着する
ようなことが防止されるのである。
また、パイロットジェット4をアルミニウム材とした
ことにより、真鍮製の場合のように銅イオンなどの溶出
がなくなり、これによりガソリン燃料の酸化による劣化
が促進されなくなるという利点もある。
[考案の効果] 以上詳述したように、本考案のキャブレタースロー系
のパイロットジェットによれば、スロー系燃料供給路中
に設けられるパイロットジェットがアルミニウム材で構
成されているので、工場出荷時に自動車に注入される長
期保存用のガソリン燃料に含まれる金属不活性化剤(MD
A)がパイロットジェット構成材(アルミニウム)と反
応せず、これにより従来の真鍮材によるパイロットジェ
ットのように金属不活性化剤(MDA)と反応して堆積物
を生じこれがパイロットジェットの小径穴に付着して燃
料の通過供給を妨げるという不具合がなくなる。従っ
て、新車の在庫状態下よりのエンジン再始動時におい
て、自動車にアイドリング不良などを引き起こすことが
なくなるという効果があり、また燃料の酸化による劣化
をも防止できる利点を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例としてのパイロットジェット
を有するキャブレタースロー系の燃料供給路を示す模式
的構成図であり、第2図(A)〜(D)は堆積物生成の
過程を示すパイロットジェット小径穴部の断面図、第3
図(A),(B)は金属不活性化剤と各種金属との反応
性評価結果を示す図である。 1……フロート室、2……吸気通路、3……スロー系燃
料供給路、4,4′……パイロットジェット、4a,4′a…
…小径穴、5……堆積物、6……パイロットエアジェッ
ト、7……空気通路、8……混合気通路、9……開口
部、10……燃料通路、11……フロート、12……スロット
ルバルブ、13……燃料。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャブレターのスロー系に設けられるパイ
    ロットジェットがアルミニウム材で構成されていること
    を特徴とする、キャブレタースロー系のパイロットジェ
    ット。
JP603490U 1990-01-25 1990-01-25 キャブレタースロー系のパイロットジェット Expired - Lifetime JPH087087Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP603490U JPH087087Y2 (ja) 1990-01-25 1990-01-25 キャブレタースロー系のパイロットジェット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP603490U JPH087087Y2 (ja) 1990-01-25 1990-01-25 キャブレタースロー系のパイロットジェット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0397556U JPH0397556U (ja) 1991-10-08
JPH087087Y2 true JPH087087Y2 (ja) 1996-02-28

Family

ID=31509717

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP603490U Expired - Lifetime JPH087087Y2 (ja) 1990-01-25 1990-01-25 キャブレタースロー系のパイロットジェット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH087087Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0397556U (ja) 1991-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3132344B2 (ja) 燃料蒸発ガス排出抑止システムの故障診断装置
GB2140084A (en) Fuel-vapour emmission control system for an automative engine
US4186707A (en) Fuel economizer system for internal combustion engines
JPH087087Y2 (ja) キャブレタースロー系のパイロットジェット
US6453886B2 (en) Throttle valve control apparatus
BR0303494A (pt) Sistema de controle de emissões para motores de combustão interna pequenos
JPH1182800A (ja) 電磁弁
US5421311A (en) Engine fuel injection system
US1605254A (en) Mechanism for automatically controlling the flow of fuel mixture to an internal-combustion engine
US4369754A (en) Vacuum responsive injection system for engines
JP2549092Y2 (ja) キャブレター
JPS5936693Y2 (ja) 内燃機関用負圧検出装置
JPS5922291Y2 (ja) 内燃機関のアイドル空燃比調整装置
KR970004202Y1 (ko) 드로틀 보디에 유입되는 카본 퇴적방지용 휠터
JPH0439402Y2 (ja)
JP4243991B2 (ja) 内燃機関の炭化水素排出量低減装置
JPH018684Y2 (ja)
JPS5815752A (ja) 自動車のフユエルタンクの蒸発ガス排気装置
JP2860838B2 (ja) アシストエア供給装置の異常診断装置
JPS6132129Y2 (ja)
US1708549A (en) Fuel mixer
KR810002310Y1 (ko) 자동차용 가솔린 연료 절약기
US3093123A (en) Internal combustion engine arrangement
JPS63203414A (ja) 車両用燃料タンク
JPH029082Y2 (ja)