JPH1182800A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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JPH1182800A
JPH1182800A JP24968397A JP24968397A JPH1182800A JP H1182800 A JPH1182800 A JP H1182800A JP 24968397 A JP24968397 A JP 24968397A JP 24968397 A JP24968397 A JP 24968397A JP H1182800 A JPH1182800 A JP H1182800A
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JP
Japan
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core member
valve
solenoid valve
core
casing
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JP24968397A
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Inventor
Nobuaki Kobayashi
信章 小林
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コア部材に対して表面処理を施すことによ
り、その耐食性、信頼性を向上させるようにする。 【解決手段】 電磁弁14のケーシング本体16内には
コア部材20を挿入し、このコア部材20には、例えば
無電解めっき処理等を施すことによって耐塩素性を有す
るニッケルめっき層21を形成する。そして、弁体24
が開弁したときには、流入口17から流出口18に向け
て燃料タンク内のエバポガスが流れる。また、エバポガ
スの一部が弁体24とコア部材20との間に流通した場
合でも、コア部材20の表面に塩素化合物等が生じるの
をニッケルめっき層21によって防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車の燃
料配管等に用いられ、燃料、ベーパ等の制御に用いて好
適な電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば自動車用のエンジン等で
は、燃料タンク内で揮発した燃料ガス(エバポガス)を
一時的にキャニスタ内に蓄え、このエバポガスを吸気通
路内に導入して吸入空気と共に燃焼させることにより、
エバポガスが大気中に放出されるのを防止するシステム
(以下、エバポパージシステムという)が採用されてい
る。
【0003】この種の従来技術によるエバポパージシス
テムでは、キャニスタと吸気通路との間にエバポガスを
流通させるためのエバポパージ通路が設けられ、該エバ
ポパージ通路の途中には、エバポガスの流量を制御する
パージ制御弁等の電磁弁が開,閉可能に設けられてい
る。
【0004】ここで、この電磁弁は、軸方向にコア挿通
穴が形成されると共に、流路の途中に位置して該コア挿
通穴と同軸に弁座が形成された弁ケーシングと、該弁ケ
ーシングのコア挿通穴内に挿嵌されたコア部材と、弁ケ
ーシング内に該コア部材と同軸に設けられ、給電により
磁界を形成する電磁コイルと、コア部材と弁座との間に
位置して弁座に離着座可能に設けられ、該電磁コイルへ
の給電により開弁する常閉の弁体とから構成されてい
る。
【0005】また、弁ケーシング内に設けられたエバポ
ガス用の流路は、両端側がエバポパージ通路の上流側、
下流側にそれぞれ接続されている。さらに、コア部材の
表面には、亜鉛めっき等の手段を用いて防錆処理が施さ
れている。ここで、亜鉛めっきは、例えばJIS記号の
MFZn8Cと呼ばれる厚さ8μm程度のめっき層が施
されている。
【0006】そして、電磁弁は、エンジン制御用のコン
トロールユニット等から給電されると、電磁コイルがコ
ア部材を介して弁体を磁気的に吸引し、弁体が弁座から
離間してコア部材に当接する。これにより、弁体は開弁
し、前記流路の上流側と下流側とを連通させる。
【0007】従って、コントロールユニットは、エンジ
ンの運転状態に応じて電磁弁を開,閉させることにより
エバポパージ通路を連通,遮断し、エンジンの運転性に
悪影響を与えないタイミングでキャニスタ内のエバポガ
スをエバポパージ通路から吸気通路内に導入する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、例えば亜鉛めっき等の防錆処理をコア部材
に対して施すことにより、コア部材がエバポガス中に含
まれる水分によって錆びを生じるのを防止している。
【0009】しかし、例えば寒冷地等では、塩分を含ん
だ融雪剤、凍結防止剤等を路面上で使用することが多い
ため、空気中の塩素濃度が比較的高くなる傾向がある。
そして、この空気を含んだエバポガスが電磁弁の弁ケー
シング内を流通するときには、エバポガス中に含まれる
塩素がコア部材にめっき処理された亜鉛と反応し易くな
り、結果としてコア部材には、潮解性を有する塩化亜鉛
(ZnCl2 )等の付着物が生じる場合がある。
【0010】特に、弁体の開,閉弁時には、弁体がコア
部材の端面に当接(衝突)を繰返すから、コア部材の端
面(亜鉛めっき層)は空気中の塩素と化学反応を起こし
易くなり、コア部材の端面には塩化亜鉛等の付着物が生
じることになる。
【0011】このため、従来技術では、弁体のリフト量
がコア部材に生じた付着物によって小さくなることがあ
り、最悪の場合には弁体が塩化亜鉛等の付着物によって
コア部材の端面に固着される虞れがある。
【0012】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は、弁体のリフト量が小さくなる
のを防止でき、開,閉弁動作を安定させ、信頼性を向上
できるようにした電磁弁を提供することを目的としてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、軸方向にコア挿通穴が形成されると
共に、流路の途中に位置して該コア挿通穴と同軸に弁座
が形成された弁ケーシングと、該弁ケーシングのコア挿
通穴内に挿嵌されたコア部材と、前記弁ケーシング内に
該コア部材と同軸に設けられ、給電により磁界を形成す
る電磁コイルと、前記コア部材と弁座との間に位置して
前記弁座に離着座可能に設けられ、該電磁コイルへの給
電により開弁する常閉の弁体とからなる電磁弁に適用さ
れる。
【0014】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記コア部材には、耐塩素性を有するめっき材
料を用いて表面処理を施すことにより保護層を形成した
ことにある。
【0015】このように構成することにより、例えば弁
ケーシング内の流路を流れる流体中に塩分等が含まれて
いる場合でも、コア部材の表面に塩素化合物等が形成さ
れるのを保護層によって防止できる。
【0016】また、請求項2の発明では、前記保護層
は、ニッケルまたはクロムを含んだめっき材料により構
成している。
【0017】これにより、塩素に対する反応性が低いニ
ッケル、クロム等を用いてコア部材の表面に保護層を形
成でき、コア部材の表面に塩素化合物が形成されるのを
防止することができる。
【0018】さらに、請求項3の発明では、前記保護層
は、コア部材に無電解ニッケルめっき処理を施すことに
より形成している。
【0019】これにより、無電解めっき処理によってコ
ア部材の表面にニッケルめっき層を形成でき、塩素化合
物が形成されるのを防止できる。
【0020】また、請求項4の発明では、前記保護層
は、コア部材に硬質クロムめっき処理を施すことにより
形成している。
【0021】これにより、電気めっき処理を用いてコア
部材の表面にクロムめっき層を形成でき、塩素化合物が
形成されるのを防止できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
電磁弁を、図1ないし図4を参照しつつ詳細に説明す
る。
【0023】ここで、図1ないし図3は本発明の第1の
実施例による電磁弁を車両用のエバポパージシステムに
適用した場合を示している。
【0024】1は自動車等の車両に搭載されたエンジン
本体、2は該エンジン本体1に接続された吸気通路を示
し、該吸気通路2には、エアクリーナ3、スロットル弁
4およびコレクタ5が設けられている。そして、吸気通
路2は、コレクタ5の下流側で複数のマニホールド2
A,2A,…(1個のみ図示)に分岐し、該各マニホー
ルド2Aには、燃料タンク6内の燃料をエンジンの各気
筒内に噴射するための噴射弁(いずれも図示せず)が取
付けられる。
【0025】7は活性炭等の吸着剤7Aを内蔵したキャ
ニスタで、該キャニスタ7は配管8を介して燃料タンク
6に接続されている。そして、燃料タンク6内で発生す
るエバポガスは配管8を介してキャニスタ7に流入し、
吸着剤7Aに吸着されることによってキャニスタ7に一
時的に蓄えられる。また、キャニスタ7には、内部の圧
力を大気圧と等しくするための大気導入管9が接続さ
れ、該大気導入管9には、キャニスタ7内のエバポガス
が外部に漏れるのを防ぐチェック弁10と、例えばエン
ジンの作動中に開弁し、エンジンの停止時に閉弁するド
レンカット弁11とが設けられている。
【0026】12はキャニスタ7と吸気通路2とを接続
したエバポパージ通路で、該エバポパージ通路12の途
中には、後述の電磁弁14,14を有する2個の分岐通
路12A,12Aが設けられている。また、エバポパー
ジ通路12には、各分岐通路12Aよりも上流側に位置
してパージカット弁13が設けられ、該パージカット弁
13は、例えばスロットル弁4が全閉(アイドリング
時)のときに、エバポパージ通路12の各分岐通路12
Aをキャニスタ7側から遮断する。
【0027】14,14はエバポパージ通路12の各分
岐通路12Aに設けられ、パージ制御弁として用いられ
た電磁弁で、該電磁弁14は、エンジン制御用のコント
ロールユニット(図示せず)等から給電されることによ
り、例えばスロットル弁4の開度等に応じて開,閉制御
され、エバポパージ通路12の各分岐通路12Aを各電
磁弁14の前,後で連通,遮断させる。
【0028】そして、コントロールユニットは、例えば
スロットル弁4が全閉または全開のときに、電磁弁14
を閉弁してエバポパージ通路12を遮断させ、スロット
ル弁4が全閉または全開以外のときには、電磁弁14を
開弁してエバポパージ通路12を連通させると共に、キ
ャニスタ7内のエバポガスをエバポパージ通路12から
吸気通路2内に導入する構成となっている。
【0029】次に、本実施例による電磁弁14につい
て、図2および図3を参照しつつ詳述する。
【0030】15は樹脂材料等により形成された電磁弁
14の弁ケーシングを示し、該弁ケーシング15は、段
付き円筒状のケーシング本体16と、該ケーシング本体
16に一体形成された後述の流入口17および流出口1
8と、ケーシング本体16の外周側に嵌合された後述の
コイルカバー23等とから構成されている。
【0031】ここで、ケーシング本体16の基端側(上
端側)には、後述のコア部材20を挿通するコア挿通穴
16Aが軸方向に形成されると共に、該コア挿通穴16
Aの先端側(下端側)に位置して環状の弁座16Bが設
けられ、該弁座16Bはコア挿通穴16Aと同軸に配置
されている。さらに、ケーシング本体16内には、図3
に示す如く、コア挿通穴16Aと弁座16Bとの間に位
置して後述の弁体24を収容する弁体収容空間16Cが
設けられている。
【0032】17はケーシング本体16の先端側から径
方向に突出した流入口で、該流入口17は、一端側が弁
座16Bの外周側に位置して弁体収容空間16Cに連通
し、他端側が図1中に示すエバポパージ通路12の上流
側に接続されている。
【0033】18は流入口17と共にケーシング本体1
6の先端側から径方向に突出した流出口で、該流出口1
8は、一端側が略円錐状の絞り通路19を介して弁座1
6Bの内周側に開口し、弁体収容空間16Cに連通して
いる。また、流出口18は、他端側がエバポパージ通路
12の下流側に接続されている。これにより、ケーシン
グ本体16内には、流入口17から弁体収容空間16
C、絞り通路19を介して流出口18に連通するエバポ
ガス用の流路が形成されている。
【0034】20はケーシング本体16のコア挿通穴1
6A内に挿嵌された棒状のコア部材で、該コア部材20
は、例えば鉄材等の磁性材料からなり、その表面には後
述のニッケルめっき層21が形成されている。そして、
コア部材20は、基端側がコア挿通穴16Aから突出
し、後述のハウジング28にかしめ固定されると共に、
先端側が予め定められた寸法の間隔をもって弁体24と
対向している。
【0035】21はコア部材20の表面に設けられたニ
ッケルめっき層で、該ニッケルめっき層21は、図3に
示す如く、耐塩素性を有するニッケル等の金属材料から
なり、コア部材20に対して無電解ニッケルムめっき等
を施すことにより、所定の厚さ寸法をもって形成されて
いる。そして、ニッケルめっき層21は、エバポガス中
に含まれる水分、塩分等からコア部材20を保護するも
のである。
【0036】22は弁ケーシング15内に配設された電
磁コイルで、該電磁コイル22は、コア部材20と同軸
になるようにケーシング本体16の外周側に嵌合され、
その外周側には、コネクタ23Aを有する略筒状のコイ
ルカバー23が固着されている。そして、電磁コイル2
2は、コントロールユニット等からコネクタ23Aを介
して給電されることにより、コア部材20と、後述の弁
体24、プレート27、ハウジング28等とを介して磁
界(閉磁路)を形成する。
【0037】24はケーシング本体16の弁座16Bに
離着座可能に設けられた弁体で、該弁体24は、鉄材、
磁性ステンレス材等の磁性材料によって短尺な略円筒状
に形成され、ケーシング本体16の弁体収容空間16C
内に位置して弁座16Bとコア部材20との間に配設さ
れている。また、弁体24の内周側には、例えばゴム、
樹脂材料等からなり、弁体24の一部を構成する弾性体
25が嵌着されている。さらに、弁体24は、弾性体2
5とコア部材20との間に配設された付勢ばね26によ
り弁座16Bに向けて常時付勢されている。なお、弁体
24に設ける弾性体25は、弁体24が弁座16Bに離
着座するときのシール性を高めるものであるから、弾性
体25は必要に応じて設けられるものである。
【0038】そして、弁体24は、図2に示す如く、電
磁コイル22への給電が停止されているときには、弁座
16Bに着座して閉弁状態を保持し、電磁コイル22が
給電された場合には、図3に示す如く、コア部材20に
磁気的に吸引されることにより弁座16Bから離間して
開弁し、コア部材20に当接する。この場合、弁体24
のリフト量は、電磁弁14の製造時に弁座16Bとコア
部材20の先端面との間隔を調整することによって予め
設定される。
【0039】27は弁体24を取囲むようにケーシング
本体16の内部に埋設された略筒状のプレートで、該プ
レート27は、図2に示す如く、金属等の磁性材料によ
って形成されている。そして、プレート27は、一部が
ケーシング本体16から径方向外向きに突出した鍔部
(図示せず)となっている。
【0040】28は金属等の磁性材料により形成された
略コ字状のハウジングで、該ハウジング28は、弁ケー
シング15の基端側に配設され、コア部材20を嵌合す
る嵌合穴28A1 が形成されたコア取付板部28Aと、
該コア取付板部28Aの左,右両側から弁ケーシング1
5に沿って軸方向に延び、先端側がプレート27の鍔部
に取付けられた一対の側板部(図示せず)と、これらの
各側板部間を連結し、電磁弁14を外部に取付けるボル
ト29が径方向外向きに突設された平板状の取付部28
Bとから構成されている。
【0041】そして、ハウジング28は、プレート2
7、コア部材20、弁体24と共に閉磁路を構成し、電
磁コイル22が給電されたときに形成される磁界によっ
て、弁体24を開弁させるものとする。
【0042】本実施例による電磁弁14は上述の如き構
成を有するもので、次にその作動について説明する。
【0043】まず、電磁コイル22への給電が停止され
ている状態では、図2に示す如く、弁体24が付勢ばね
26によってケーシング本体16の弁座16Bに押圧さ
れ、流入口17と流出口18とは遮断されている。これ
により、電磁弁14は閉弁状態を保持する。
【0044】また、電磁コイル22への給電が行われた
場合には、図3に示す如く、弁体24が付勢ばね26に
抗してコア部材20側へと磁気的に吸引され、弁座16
Bから離間して開弁する。この結果、流入口17と流出
口18とは、弁体収容空間16C、絞り通路19を介し
て連通され、電磁弁14は開弁する。
【0045】ここで、弁体収容空間16C内のエバポガ
スは、図3中に示す矢示Aの如く、ケーシング本体16
と弁体24との間に存在する僅かな隙間を介して弁体2
4とコア部材20との間に流通することがある。
【0046】しかし、本実施例では、コア部材20がニ
ッケルめっき層21に覆われているため、コア部材20
とニッケルめっき層21とは、エバポガス中の塩分等と
反応することがなくなり、例えば図3中に仮想線で示す
塩素化合物30等がコア部材20と弁体24との間に付
着するのを防止でき、弁体24のリフト量が小さくなっ
たり、弁体24が開弁位置に固着されたりすることはな
い。
【0047】かくして、本実施例では、コア部材20に
対して無電解ニッケルめっき等を施すことによりニッケ
ルめっき層21を形成する構成としたから、エバポガス
中に含まれる塩分、水分等によってコア部材20の表面
に塩素化合物等が生じるのを確実に防止でき、コア部材
20とニッケルめっき層21の耐食性を大幅に向上させ
ることができる。
【0048】そして、電磁弁14が開弁するときには、
弁体24のリフト量がコア部材20、ニッケルめっき層
21に生じた塩素化合物30等によって小さくなった
り、弁体24がコア部材20と固着したりするのを確実
に防止でき、弁体24をコントロールユニット等からの
給電に応じて安定的に開,閉させることができる。
【0049】これにより、キャニスタ7内のエバポガス
をエンジンの運転性を損なうことなく適切なタイミング
で吸気通路2側に導入でき、信頼性を大幅に向上させる
ことができる。
【0050】また、無電解めっき処理によりニッケルめ
っき層21を形成したから、例えばコア部材20が比較
的大きな形状、複雑な凹凸等を有する場合でも、ニッケ
ルめっき層21を所定の膜厚で容易に形成することがで
き、その品質を安定化させることができる。これによ
り、弁体24のリフト量を高精度に設定でき、電磁弁1
4の製造時に流量を正確に調整することができる。
【0051】次に、図4は本発明による第2の実施例を
示し、本実施例では、前記第1の実施例と同一の構成要
素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとす
る。しかし、本実施例による電磁弁31の特徴は、例え
ば硬質クロムめっき等の電気めっき処理を施すことによ
り、コア部材32の表面に耐塩素性を有するクロムめっ
き層33を形成し、弁体34の表面にクロムめっき層3
5を形成する構成としたことにある。
【0052】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができる。
【0053】なお、前記各実施例では、保護層をニッケ
ルめっき層21、クロムめっき層33,35によって構
成した場合を例に挙げて述べたが、本発明はこれに限ら
ず、保護層をニッケル、クロム等の合金によって形成し
てもよい。また、例えば錫(Sn)、鉛(Pb)等の比
較的高い耐塩素性を有する金属材料、これらの合金等に
よって保護層を形成してもよく、さらに例えば樹脂材料
等を用いてコア部材20,32に耐食性を有するコーテ
ィングを施す構成としてもよい。
【0054】また、前記各実施例において、第1の実施
例では、コア部材20のみにニッケルめっき層21を形
成するものとして述べたが、本発明はこれに限らず、コ
ア部材20だけでなく弁体24にもニッケルめっき層を
形成する構成としてもよく、一方第2の実施例では、弁
体34のクロムめっき層35を省略し、コア部材32の
みにクロムめっき層33を形成する構成としてもよい。
【0055】さらに、前記各実施例では、例えば無電解
めっき、電気めっき等の手段によってニッケルめっき層
21、クロムめっき層33を形成する構成としたが、本
発明はこれに限らず、例えば真空蒸着法、スパッタリン
グ法、CVD法等を用いて保護層を形成する構成として
もよい。
【0056】また、前記各実施例では、電磁弁14,3
1をパージ制御弁として自動車等のエバポパージシステ
ムに適用した場合を例に挙げて述べたが、本発明はこれ
に限らず、気体または液体の流路を開,閉させる電磁弁
であれば任意の電磁弁に適用してもよい。
【0057】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、コア部材に対して耐塩素性を有するめっき材料を
用いて保護層を形成する構成としたから、弁ケーシング
内を流れる流体中の塩分、水分等によってコア部材の表
面に塩素化合物等が生じるのを確実に防止でき、コア部
材および保護層の耐食性を大幅に向上させることができ
る。これにより、弁体のリフト量が小さくなったり、弁
体が開弁時にコア部材側と固着したりするのを確実に防
止でき、その開,閉弁動作を安定化できると共に、信頼
性を大幅に向上させることができる。
【0058】また、請求項2の発明によれば、保護層を
ニッケルまたはクロムを含んだめっき材料により構成し
たから、耐塩素性を有するニッケル、クロム等の保護層
によってコア部材の表面に塩素化合物等が生じるのを確
実に防止でき、弁体を安定して開,閉弁させることがで
きると共に、コア部材および保護層の耐食性、信頼性を
大幅に向上させることができる。
【0059】また、請求項3の発明によれば、無電解ニ
ッケルめっき処理によってニッケルめっき層を形成する
構成としたから、所定の膜厚を有するニッケルめっき層
をコア部材に対して容易に形成でき、弁体のリフト量を
コア部材と弁座との間で確実に設定できると共に、電磁
弁の流量を正確に調整することができる。また、コア部
材が比較的大きな形状、複雑な凹凸等を有する場合で
も、ニッケルめっき層の膜厚をコア部材の表面全体に亘
って均一に形成でき、品質を大幅に向上させることがで
きる。
【0060】さらに、請求項4の発明によれば、硬質ク
ロムめっき処理によってクロムめっき層を形成する構成
としたから、所定の膜厚を有するクロムめっき層をコア
部材に対して容易に形成でき、品質を安定化させること
ができる。これにより、弁体のリフト量をコア部材と弁
座との間で確実に設定でき、電磁弁の流量を正確に調整
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例による電磁弁を用いたエバポパー
ジシステムを示す全体構成図である。
【図2】図1中の電磁弁を示す縦断面図である。
【図3】電磁弁が開弁した状態を示す図2中の要部拡大
図である。
【図4】第2の実施例による電磁弁を示す図3と同様の
要部拡大図である。
【符号の説明】 14,31 電磁弁 15 弁ケーシング 16 ケーシング本体 16A コア挿通穴 16B 弁座 20,32 コア部材 21 ニッケルめっき層(保護層) 22 電磁コイル 24,34 弁体 33,35 クロムめっき層(保護層)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向にコア挿通穴が形成されると共
    に、流路の途中に位置して該コア挿通穴と同軸に弁座が
    形成された弁ケーシングと、該弁ケーシングのコア挿通
    穴内に挿嵌されたコア部材と、前記弁ケーシング内に該
    コア部材と同軸に設けられ、給電により磁界を形成する
    電磁コイルと、前記コア部材と弁座との間に位置して前
    記弁座に離着座可能に設けられ、該電磁コイルへの給電
    により開弁する常閉の弁体とからなる電磁弁において、
    前記コア部材には、耐塩素性を有するめっき材料を用い
    て表面処理を施すことにより保護層を形成する構成とし
    たことを特徴とする電磁弁。
  2. 【請求項2】 前記保護層は、ニッケルまたはクロムを
    含んだめっき材料により構成してなる請求項1に記載の
    電磁弁。
  3. 【請求項3】 前記保護層は、前記コア部材に無電解ニ
    ッケルめっき処理を施すことにより形成してなる請求項
    1または2に記載の電磁弁。
  4. 【請求項4】 前記保護層は、前記コア部材に硬質クロ
    ムめっき処理を施すことにより形成してなる請求項1ま
    たは2に記載の電磁弁。
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