JPH087073Y2 - 内燃機関のシリンダヘッド - Google Patents

内燃機関のシリンダヘッド

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JPH087073Y2
JPH087073Y2 JP1988032587U JP3258788U JPH087073Y2 JP H087073 Y2 JPH087073 Y2 JP H087073Y2 JP 1988032587 U JP1988032587 U JP 1988032587U JP 3258788 U JP3258788 U JP 3258788U JP H087073 Y2 JPH087073 Y2 JP H087073Y2
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JP
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cylinder head
wall
valve
oil supply
operating mechanism
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芳雄 高橋
隆 柳沢
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、内燃機関のシリンダヘッドに関する。
〈従来の技術〉 従来の、動弁機構の一部をシリンダヘッド中央部に備
える内燃機関のシリンダヘッドとしては、例えば第4図
および第5に示すようなものがある(特開昭60-79141号
公報等参照)。
すなわち、各気筒毎に2つの吸気弁1a・1bと2つの排
気弁2a・2bとが設けられ、これらより上方の一対のカム
シャフト3・4に、それぞれ吸気弁用のカム5と排気弁
用のカム6とが設けられている。
また、シリンダヘッドH上方には、点火プラグ7を装
着するプラグ装着筒8と、該プラグ装着筒8の両側に形
成される吸・排気用ロッカアーム9・10の揺動支点とな
る油圧リフタ等の支持部材11・12と、前記プラグ装着筒
8の両側をカムシャフト3・4方向に沿って穿設され
て、前記一対のカムシャフト3・4の軸受装置13・14、
および前記支持装置11・12等の動弁機構に給油するため
の一対の給油通路15・16と、が設けられている。
このようにして、支持部材11・12等の動弁機構と、前
記一対の給油通路15・16をシリンダヘッドHの中央部に
集中装備している。
〈考案が解決しようとする課題〉 しかしながら、このような従来の内燃機関のシリンダ
ヘッドにおいては、シリンダヘッド外側壁の剛性が十分
ではなく、シリンダヘッド外側壁が膜振動して、騒音を
増大させるおそれがあった。
また、給油通路15・16が燃焼室18直上のシリンダヘッ
ド内部のみに位置しているため、給油通路15・16内を通
るオイルの放熱が悪く、オイルが給油通路15・16内を通
る過程で、オイルの温度が上昇して劣化が早いという不
都合があった。
本考案は、このような従来の実情に鑑み、吸気弁及び
排気弁を開閉動作する動弁機構の一部をシリンダヘッド
中央部に備える内燃機関のシリンダヘッドにおいて、シ
リンダヘッドの剛性が上がり、オイルの温度上昇が抑え
られるような給油通路を提供することを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 このため本考案は、吸気弁及び排気弁を開閉動作する
動弁機構の一部をシリンダヘッド中央部に備える内燃機
関のシリンダヘッドにおいて、 シリンダヘッドの前記動弁機構の外側を覆うと共に該
動弁機構と大略隔絶して設けられるシリンダヘッド外側
壁と、該シリンダヘッド外側壁に内側面が平滑で外側面
のみに突出するように設けられると共に前記シリンダヘ
ッド全長に渡って設けられるリブと、断面中心位置を前
記シリンダヘッド外側壁の中心位置に対して外側にオフ
セットするように前記リブ内に形成された給油通路と、
を含んで構成すると共に、前記動弁機構の一部への給油
を該給油通路を介して行うように構成した。
〈作用〉 かかる構成では、前記リブがシリンダヘッド全長に渡
って設けられるので、シリンダヘッド全長に渡ってシリ
ンダヘッド外側壁のカムシャフト方向の断面係数が大き
くなり、シリンダヘッド外側壁の強度が増加する。
また、シリンダヘッド中央部に備えられた吸気弁及び
排気弁を開閉動作する動弁機構の一部への給油が、前記
動弁機構の外側を覆うシリンダヘッド外側壁に設けられ
たリブ内に形成された給油通路を介して行われる。この
ため、動弁機構の一部への給油の際には、シリンダヘッ
ド外側壁に設けられた給油通路内を通過する際に外気に
より冷却が促進されたオイルが、シリンダヘッド中央部
に備えられた動弁機構に供給されることとなり、シリン
ダヘッド中央部に備えられた動弁機構は内燃機関の発生
熱量等で周囲温度が上昇しても、シリンダヘッド中央部
に備えられた動弁機構への給油をシリンダヘッド中央部
近傍に設けられた給油通路を介して行うことがないの
で、オイルの温度が上昇することを防止でき、もってオ
イルの劣化が防止されることとなる。
また、シリンダヘッド外側壁は前記動弁機構と大略隔
絶して設けられるので、動弁機構の開閉動作の際に発生
する摩擦熱等がシリンダヘッド外側壁に直接伝熱するこ
とが殆ど無く、もってシリンダヘッド外側壁に設けられ
た給油通路にも、前記動弁機構から開閉動作の際に発生
する摩擦熱等が直接伝熱することが無いため、該給油通
路を通過するオイルの劣化が防止されることとなる。
また、前記リブ内に形成した給油通路をその断面中心
位置が前記シリンダヘッド外側壁の中心位置に対して外
側にオフセットするように形成したので、該リブはシリ
ンダヘッド外側壁の内側面が平滑となり、外側面のみに
突出するように設けられることとなり、給油通路を内部
に有するリブの外側表面積を内側表面積より大きくで
き、外気によるオイルの冷却が促進されることとなる。
また、前記リブはシリンダヘッド外側壁の内側面が平
滑に、そして外側面のみに突出するように設けられるの
で、シリンダヘッドを鋳造する過程においてシリンダヘ
ッド外側壁の内側面及び外側面の両面とも金型を用いて
鋳造することが可能となる。
〈実施例〉 以下に本考案の実施例を第1図及び至第3図に基づい
て説明する。
吸気弁を2個、排気弁を2個有し、各弁毎に吸気通
路、排気通路を備えるOHC型内燃機関のシリンダヘッド2
1には、各気筒の燃焼室22毎に第1及び第2の吸気通路2
3a・23bと(図では重複している)、第1及び第2の排
気通路24a・24bと(図では重複している)、が分岐して
形成される。そして、それぞれの通路23a・23bまたは24
a・24bは第1および第2の吸気弁25a・25b、第1および
第2の排気弁26a・26bを介して燃焼室22に臨んでいる。
各吸・排気弁25a・25b、26a・26bは対応するバルブスプ
リング27a・27b、28a・28bにより閉弁付勢されている。
次に動弁系について説明する。但し、吸気弁25a・25b
側の動弁系と、排気弁26a・26b側の動弁系とは同様の構
成のため、対応するものに同一符号を付して、以下では
吸気弁25a・25b側の動弁系についてのみ説明する。
第1及び第2の吸気弁25a・25bの上方には全気筒共通
のカムシャフト31が設けられ、このカムシャフト31には
各気筒毎にカム32が形成されている。
このカムシャフト31は、シリンダヘッド21上の各気筒
間に位置させた軸受装置としてのカムブラケット43によ
り、回転自在に支持されている。
シリンダヘッド21上方の各気筒中心部には、ロッカア
ーム34の揺動支点となりかつ支持装置である油圧リフタ
33が設けられる。油圧リフタ33は動弁系の温度による膨
張を吸収して、常に動弁系のバルブクリアランスを零に
保つように設けられている。油圧リフタ33には、ロッカ
アーム34の一端に形成された凹状の球面座35が被冠さ
れ、該ロッカアーム34を揺動自由に支持している。
ロッカアーム34は他端部下面で、吸気弁25aの弁軸上
端部に当接している。そして、ロッカアーム34の中間部
上面にはカムフォロワ部37が形成されていて、ロッカア
ーム34に揺動自由にカム32が当接している。
機関の駆動により各カムシャフト31が回転されれば、
各ロッカアーム34はそれぞれ上下に揺動して、吸気弁25
a・25bを、所定のタイミングをもって開閉動作する。
排気弁26a・26b側の動弁系についても、同様な構成で
ある。
次に給油系統について説明する。
第3図に示すように、シリンダヘッド21の前記カムシ
ャフト31、カムブラケット43等の動弁機構の外側を覆う
と共に該動弁機構と大略隔絶して設けられるシリンダヘ
ッド外側壁40上方のカムシャフト31方向に、即ちシリン
ダヘッド21の長手方向に沿って、該側壁40と一体にシリ
ンダヘッド21の両端まで延びるリブ70が突設され、該リ
ブ70内にカムシャフト31の各々の軸受装置としてのカム
ブラケット43に潤滑給油するための、給油通路A20a,給
油通路B20bを吸気側と排気側に夫々穿設する。
給油通路A20aは第2図に於いて左側から#2気筒及び
至#4気筒にまたがるように穿設され、給油通路B20bは
第2図において右側から#1気筒にまだがるように穿設
される。該給油通路A20a,B20bの両端には盲栓が施され
る。
該リブ70はシリンダヘッド内壁面42側には突出するこ
となく、シリンダヘッド外壁面43側にのみ突出して形成
される。さらに、前記給油通路A20a,給油通路B20bは、
各断面中心位置を前記シリンダヘッド外側壁40の板厚の
中心位置に対して外側にオフセットするように前記リブ
70内に形成される。したがって、シリンダヘッド内側面
42は平滑に形成される。
該給油通路A20a,B20bへは、第2図に示すようにシリ
ンダブロックより給油が行われる。
また、第3図に示すように、給油通路A20a,B20bから
はそれぞれ複数本の分岐油路52,53がカムシャフト31の
各々の軸受装置としてのカムブラケット43に潤滑給油す
るため夫々分岐されている。
一方、全ての油圧リフタ33への給油通路としては、シ
リンダヘッド21のアッパーデッキ19の上方に位置する給
油通路60がカムシャフト方向に穿設されている。この給
油通路60は図外の箇所において、前記給油通路A20aと連
通している。
次に作用を説明する。
リブ70はオイルが通過する中空部を有するが、シリン
ダヘッド外側壁40と一体にシリンダヘッド21の全長に渡
って形成されているため、給油通路A,B20a,20bはオイル
を通過させる通路の機能の他に、カムシャフト31方向、
即ちシリンダヘッド21の長手方向のシリンダヘッド外側
壁40の断面係数を大きくする機能も合わせ持っている。
また、シリンダヘッド21の中央部に備えられたカムブ
ラケット43等の動弁機構への給油が、前記動弁機構の外
側を覆うシリンダヘッド外側壁40に設けられたリブ70内
に形成された給油通路A20a,B20bを介して行われる。こ
のため、カムブラケット43等の動弁機構への給油の際に
は、該給油通路A20a,B20b内を通過する際に外気により
冷却が促進されたオイルが、前記動弁機構に供給される
こととなり、該動弁機構は内燃機関の発生熱量等で周囲
温度が上昇しても、該動弁機構への給油をシリンダヘッ
ド21の中央部近傍に設けられた給油通路を介して行うこ
とがないので、オイルの温度が上昇することを防止で
き、もってオイルの劣化が防止されることとなる。
また、シリンダヘッド外側壁40はシリンダヘッド21の
カムブラケット43等の前記動弁機構と大略隔絶して設け
られるので、動弁機構の開閉動作の際に発生する摩擦熱
等がシリンダヘッド外側壁40に直接伝熱することが殆ど
無く、もってシリンダヘッド外側壁40に設けられた給油
通路A20a,B20bにも、前記動弁機構から開閉動作の際に
発生する摩擦熱等が直接伝熱することが無いため、該給
油通路A20a,B20bを通過するオイルの劣化が防止される
こととなる。
また、リブ70がシリンダヘッド外側壁43側にのみ突出
しているため、該リブ70は、シリンダヘッド内壁面42側
の雰囲気に比べ、温度の低いシリンダヘッド外壁面43側
の外気と接する表面積が大きくなる。
更に、シリンダヘッド21を鋳造する過程において、該
シリンダヘッド21は内部が複雑な形状となるため、内部
に砂型、外部に金型を用いて鋳込まれる。その際、溶融
金属の凝固が始まるときは、溶融金属が鋳型に接してい
る部分から固体の結晶核ができ、それより順次、樹枝状
に結晶が内部に発達していく。しかし、砂型と金型の熱
伝導率が異なるため、熱伝導率が大きい金型が接触して
いるシリンダヘッド外壁面43側の方が早く冷却される。
この場合シリンダヘッド内壁面42側が突出していると、
熱伝導率が小さい砂型と接触するシリンダヘッド内壁面
42側が冷えにくくなって、早く冷えて固化するシリンダ
ヘッド外壁面43側から、非固化状態のシリンダヘッド内
壁面42側へ溶解ガスが押し出されて移動し、これらが集
結してシリンダヘッド内壁面42側に巣が発生しやすくな
る。
この点本実施例では、リブ70のシリンダヘッド内壁面
42側が突出しておらず、該内壁面42が平滑に形成される
ため、シリンダヘッド21を鋳造する過程においてシリン
ダヘッド外側壁40の内壁面42側及び外壁面43側とも金型
を用いて鋳造することが可能となる。従って、部分的に
温度降下が急激になることはなく、鋳造における温度降
下をある程度均一にできるため、溶解ガスの移動集結に
よる巣の発生を防止できる作用も合わせ持つ。
また、シリンダヘッド21の鋳造後、シリンダヘッド外
側壁40内側のアッパーデッキ19上部にバルブシート44を
加工する機械加工の工程において、リブ70がシリンダヘ
ッド内壁面42側に突出していないので、該バルブシート
44を加工するバルブシートカッタ(図示せず)の加工ス
ペースが十分確保されるという効果もある。
〈考案の効果〉 以上説明したように、本考案によれば、シリンダヘッ
ドの前記動弁機構の外側を覆う、シリンダヘッド外側壁
に形成されるリブ内に、動弁機構への給油通路の一部を
形成したので、該シリンダヘッド壁のカムシャフト方向
の断面係数が大きくなり、シリンダヘッドの剛性が強化
される。従って、シリンダヘッド外側壁の膜振動を抑え
て、騒音を減少させることが可能となる。
かつ該リブが、シリンダヘッド外壁面側には突出して
シリンダヘッド内壁面側には突出しない形状に形成され
たことにより、給油通路の外周部が温度の低い外気と接
する表面積が大きくなり、もって外気とオイルとの間で
熱交換をする表面積が大きくなる。また、シリンダヘッ
ド外側壁は前記動弁機構と大略隔絶して設けられるの
で、動弁機構の開閉動作の際に発生する摩擦熱等が給油
通路に直接伝熱することが無い。従って外気によりオイ
ルの冷却が促進されて、オイルの劣化が防止できる。
一方、シリンダヘッドを鋳造する際、該シリンダヘッ
ドと金型との熱伝導率が相違するが、該給油通路が設け
られるリブが、シリンダヘッド外側壁の内側面が平滑
に、そして外側面のみに突出するように設けられるの
で、シリンダヘッドを鋳造する過程においてシリンダヘ
ッド外側壁の内側面及び外側面の両面とも金型を用いて
鋳造することが可能となり、該給油通路が設けられるリ
ブの温度降下を均一にすることができ、もって、巣等の
欠陥の発生を防止することができる。
さらに、鋳造後の機械加工において、シリンダヘッド
外側壁内側のアッパーデッキ上部にバルブシートを加工
する際、バルブシートカッタの加工スペースが十分確保
されので、加工性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示すシリンダヘッド断面図
(第2図に於けるA−A断面図)、第2図はシリンダヘ
ッドの側面図、第3図はカムブラケットを含むシリンダ
ヘッド断面図(第2図に於けるB−B断面図)、第4図
は従来例を示すシリンダヘッド断面図、第5図は従来例
を示すカムブラケットを含むシリンダヘッド断面図であ
る。 19……シリンダヘッドアッパーデッキ、20a……給油通
路A、20b……給油通路B、21……シリンダヘッド、25a
・25b……吸気弁、26a・26b……排気弁、31……カムシ
ャフト、32……カム、33……油圧リフタ、34……ロッカ
アーム、40……シリンダヘッド外側壁、42……シリンダ
ヘッド内壁面、43……シリンダヘッド外壁面、44……バ
ルブシート、70……リブ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気弁及び排気弁を開閉動作する動弁機構
    の一部をシリンダヘッド中央部に備える内燃機関のシリ
    ンダヘッドにおいて、 シリンダヘッドの前記動弁機構の外側を覆うと共に該動
    弁機構と大略隔絶して設けられるシリンダヘッド外側壁
    と、 該シリンダヘッド外側壁に内側面が平滑で外側面のみに
    突出するように設けられると共に前記シリンダヘッド全
    長に渡って設けられるリブと、 断面中心位置を前記シリンダヘッド外側壁の中心位置に
    対して外側にオフセットするように前記リブ内に形成さ
    れた給油通路と、を含んで構成されると共に、 前記動弁機構の一部への給油を該給油通路を介して行う
    こと を特徴とする内燃機関のシリンダヘッド。
JP1988032587U 1988-03-14 1988-03-14 内燃機関のシリンダヘッド Expired - Lifetime JPH087073Y2 (ja)

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JPH068245Y2 (ja) * 1987-09-09 1994-03-02 マツダ株式会社 エンジンのシリンダヘッド構造

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