JPH087040B2 - 地下空洞掘進における発破方法 - Google Patents

地下空洞掘進における発破方法

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JPH087040B2
JPH087040B2 JP61157026A JP15702686A JPH087040B2 JP H087040 B2 JPH087040 B2 JP H087040B2 JP 61157026 A JP61157026 A JP 61157026A JP 15702686 A JP15702686 A JP 15702686A JP H087040 B2 JPH087040 B2 JP H087040B2
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hole
holes
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blasting
core
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由幸 小原
利夫 菅原
三郎 石井
昌義 赤田
孝史 和田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、トンネル或いは大規模地下空洞等におい
て、スムーズブラスティング或いはプレスプリッティン
グを採用した地下空洞掘進における発破方法に関する。
〔従来の技術〕
一般に、地下空洞掘進においては、穿孔、火薬の装
薬、発破、ずり処理および支保工建込み等の工程を反復
する掘進方法が採用されている。このうち、発破計画に
おいて発破効果を増大させるためには、自由面の数を多
くする程良い結果が得られるが、トンネル内においては
切羽面が唯一の自由面を形成し、非常に制約された状態
にある。そこで、まず芯抜き発破により自由面を形成さ
せ、次に芯抜きによって形成された自由面に対して払い
発破をかけ、順次周囲に拡大しながら発破を行い、最後
に設定空洞形成面の近傍に残った岩石を斉発させて地下
空洞を形成している。
しかしながら、設定空洞形成面の近傍に残った岩石を
最後に斉発させる方法においては、掘削面が荒く仕上げ
られ、また、周囲の岩盤に亀裂が生じる等の欠点があっ
た。この欠点を解消するためにスムーズブラスティング
或いはプレスプリッティングが採用されている。これら
はトンネルの設定空洞形成面に沿って、高密度で多数の
装薬孔または空孔を穿孔し、芯抜き発破および払い発破
の前或いは後に前記装薬孔を発破する方法で、設定空洞
形成面の周囲の岩盤への悪影響を防止するものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来の発破方法においては、最後に行われる設定
空洞形成面の近傍の発破においては、一時に全部の岩石
の発破が行なわれ、破壊応力が一時に岩盤に作用するた
め、掘削面が荒く仕上げられ岩盤への亀裂等地山に対し
て悪影響を与えるという問題を有し、また、破壊応力が
設定空洞形成面の接線方向に逃げアーチ状破壊となるた
め、大量の火薬を必要とするという問題を有し、とくに
都市部の地下空洞掘進においては火薬量を少なくする必
要があるため問題となっていた。
また、これを解消するために前述したスムーズブラス
ティング或いはプレスプリッティングを採用しても、穿
孔数を多くする必要があるため、穿孔時間が長くなり掘
進能率が低下するという問題を生じていた。
本発明は、上記した問題を解決するものであって、掘
進能率を比較的低下させることなく、地山に対する悪影
響を防止する地下空洞掘進における発破方法を提供する
ことを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
そのために本発明の地下空洞掘進における発破方法
は、設定空洞形成面12に沿って穿孔された複数の装薬孔
および空孔11と、該装薬孔および空孔の両側面全長に設
定空洞形成面に沿って形成されたスリット19と、芯抜き
孔Aに穿孔された装薬孔a〜gと、芯抜き孔の両側の心
助孔Bに穿孔された装薬孔h〜qと、前記芯抜き孔およ
び心助孔の上部および下部に、心助孔から一定高さ離れ
て水平位置に並んで多段に穿孔された装薬孔6〜10とを
有し、前記設定空洞形成面に沿って穿孔された複数の装
薬孔および空孔を複数のブロックC〜Lに分割し、ブロ
ック毎に時間差をつけて弱装薬で発破を行って装薬孔お
よび空孔間にクラックを生じさせた後、前記芯抜き孔の
装薬孔、前記心助孔の装薬孔の順に発破を行い、さら
に、前記多段に穿孔された装薬孔を段階的に発破するこ
とを特徴とするものである。なお、上記構成に付加した
番号は、本発明の理解を容易にするために図面と対比さ
せるためのもので、これにより本発明の構成が何ら限定
されるものではない。
〔実施例〕
以下、実施例を図面を参照しつつ説明する。
第1図は本発明の地下空洞掘進における発破方法の1
実施例を示す図、第2図は第1図の実施例における芯抜
き方法を説明するための図、第3図は本発明の他の実施
例を示す図である。図において、Aは芯抜き孔、Bは心
助孔、a〜qは装薬孔、6〜11は装薬孔、12は設定空洞
形成面、13、19はスリット、20は切削パイプ、22はノズ
ル、23は方向指示装置、24は円板状スリット、25は亀裂
を示す。
第1図の実施例においては、芯抜き孔Aおよび心助孔
Bに後述する方法により装薬孔を穿孔すると共に、芯抜
き孔Aおよび心助孔Bの上部および下部に、心助孔Bか
ら一定高さ離れて水平位置に並んで装薬孔6、6、…お
よび7、7、…を穿孔し、さらに装薬孔6、6、…の上
方に心助孔Bからそれぞれ一定高さ離れて水平位置に並
んで順次、装薬孔8、8、…、9、9、…および10、1
0、…を多段に穿孔する。また、地下空洞掘進の設定空
洞形成面12に沿って多数の装薬孔および空孔11、11、…
を穿孔すると共に、第1図(ロ)に示すように、該装薬
孔または空孔11の両側面に装薬孔の全長にわたりスリッ
ト13、13、…を後述する方法により切削する。
上記芯抜き部の穿孔は、第2図に示すように、芯抜き
孔Aの中心に掘進方向に平行に装薬孔aを穿孔し、その
周囲に正六角形状に6個の装薬孔b、c、d、e、f、
gを平行に穿孔する。また、芯抜き孔Aの水平方向両側
の心助孔B、Bには、下記に述べる位置に装薬孔h、
i、j、k、l、m、n、o、p、q、…を穿孔する。
h、i…前記装薬孔c−d間および装薬孔f−g間を
底辺とするそれぞれの正三角形の頂点。
j、k、l、m…装薬孔b−h間、h−e間、e−i
間およびi−b間を底辺とするそれぞれの正三角形の頂
点。
n、o、p、q…装薬孔j−h間、h−k間、i−l
間およびi−m間を底辺とするそれぞれの正三角形の頂
点。
以下順次この方法により芯抜き孔Aの水平方向両側に
装薬孔を穿孔してゆく。なお、上記実施例においては、
2つの装薬孔間を底辺とする正三角形の頂点に、心助孔
B、Bを形成する装薬孔を穿孔しているが、2等辺三角
形の頂点に穿孔してもよい。
次に、発破方法について説明すると、先ず設定空洞形
成面に沿って穿孔された装薬孔11、11、…を弱装薬で発
破すると、第1図(ロ)に示すように破壊応力分布は、
隣接する装薬孔または空孔11、11、…のスリット13、13
を横軸とした略楕円形となり、スリット13、13を介して
亀裂25が生じる。次に、正六角形状に穿孔された装薬孔
b、c、d、e、f、gを斉発させ、次いで、中心の装
薬孔aを段発させる。その結果、芯抜き孔Aは正六角柱
状に芯抜きされ、次に、得られた自由面c−dおよびg
−fに向けて装薬孔h、iを段発させると、b−h間、
h−e間、e−i間およびi−b間に自由面が形成され
る。次に、これらの装薬孔aを段発させる。その結果、
芯抜き孔Aは正六角柱状に芯抜きされ、次に、得られた
自由面c−dおよびg−fに向けて装薬孔h、iを段発
させると、b−h間、h−e間、e−i間およびi−b
間に自由面が形成される。次に、これら自由面b−h、
h−e、e−iおよびi−bに向けて装薬孔j、k、
l、mを発破させると、j−h間、h−k間、i−l間
およびi−m間に自由面が形成される。次に、これら自
由面j−h、h−k、i−lおよびi−mに向けて装薬
孔n、o、p、qを発破させる。以下、順次形成される
自由面に対して段発発破を行うことにより、芯抜き孔A
の水平方向両側に断面鋸歯状の自由面を有する心助孔
B、Bを形成する。
そして、形成された芯抜き部は、自由面の数が多くか
つ規則正しく配列された断面鋸歯状の空洞となり、次
に、この自由面に向けて装薬孔6、6、…および7、
7、…を発破させると、容易に岩石が破壊され、断面矩
形状の自由面を有する空洞部が形成され、以下、順次形
成される矩形状の自由面に向けて装薬孔8、8、…、
9、9、…および10、10…を段発により発破させると、
既に岩盤に亀裂が生じている設定空洞形成面12近傍の岩
石は、容易に岩盤から切り離される。
そして、設定空洞形成面に沿って先行された装薬孔お
よび空孔11、11、…を複数のブロックC、D、E、F、
G、H、I、J、K、Lに分割し、各ブロック毎に時間
差を付けて発破を行うことにより、一時に斉発させる場
合と比較してアーチ状破壊とならず、効果的に岩盤から
切離すことができる。
次に、第3図の実施例について説明すると、第1図の
実施例と比較して、装薬孔の配置、段発の順序は同一で
あるが、相違する点は、設定空洞形成面に沿って穿孔さ
れた装薬孔または空孔11、11、…の全部または一部の孔
尻に円板状スリット24、24、…を形成した点である。こ
の形成方法を前述のスリット13の形成方法と共に説明す
ると、装薬孔を穿岩機により穿孔した後、高圧力水発生
装置(図示せず)に連結したスリット切削パイプ20を、
装薬孔に順次、或いは同時に複数基挿入する。該スリッ
ト切削パイプ20の先端にはノズル22、22が設けられ、ス
リット切削パイプ20を前進させながら高圧力水をノズル
22、22から噴射させると、装薬孔の側面全長にわたりス
リット13、13、…が形成される。その際、各装薬孔にス
リット13、13、…を発破により形成すべき自由端にそっ
て切削するために、ノズルの位置を調整する方向指示装
置23が設けられている。そして、スリット切削パイプ20
が前進し、各装薬孔の孔底に到達すると、スリット切削
パイプ20を回転させ、ノズル22、22から噴射される高圧
水により各装薬孔の孔底を円板状に切削し、円板状スリ
ット24、24を形成する。これにより、各装薬孔または空
孔の孔尻において地山と縁切りされる方向に亀裂が生じ
るので、発破効果はさらに増大することになる。
また、上記スリットおよび円板状スリットは芯抜き部
或いは払い発破部に穿孔される装薬孔に形成してもよい
し、スリットの形成方法は、上記高圧水により形成する
方法に限定されるものではなく、削岩機にスリット切削
用のチップを取付けて形成するようにしてもよい。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、設
定空洞形成面に沿って穿孔された複数の装薬孔および空
孔を複数のブロックに分割し、ブロック毎に時間差をつ
けて弱装薬で発破を行させ、設定空洞形成面に沿って穿
孔された複数の装薬孔および空孔間にクラックを生じさ
せた後、前記芯抜き孔の装薬孔、前記心助孔の装薬孔の
順に発破を行い、さらに、前記多段に穿孔された装薬孔
を段階的に発破するため、多段に穿孔された装薬孔の段
階的発破による衝撃によって、岩盤にクラックが生じて
いる設定空洞形成面近傍の岩石は容易に岩盤から剥離し
て切り離されるので、仕上がり面が平滑となり、また、
岩盤に対する亀裂の発生が減少し、地山に対する悪影響
を防止することができる。
また、従来のスムーズブラスティング或いはプレスプ
リッティングに比較して火薬量を減少させることができ
ると共に、穿孔本数を減少できるので掘進能率を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の地下空洞掘進における発破方法の1実
施例を示す図、第2図は第1図の実施例における芯抜き
方法を説明するための図、第3図は本発明の他の実施例
を示す図である。 A…芯抜き孔、B…心助孔、a〜q…装薬孔、6〜11…
装薬孔、12…設定空洞形成面、13、19…スリット、20…
切削パイプ、22…ノズル、23…方向指示装置、24…円板
状スリット、25…亀裂。
フロントページの続き (72)発明者 石井 三郎 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 赤田 昌義 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 和田 孝史 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−26373(JP,A) 特開 昭57−90600(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】設定空洞形成面に沿って穿孔された複数の
    装薬孔および空孔と、該装薬孔および空孔の両側面全長
    に設定空洞形成面に沿って形成されたスリットと、芯抜
    き孔に穿孔された装薬孔と、芯抜き孔の両側の心助孔に
    穿孔された装薬孔と、前記芯抜き孔および心助孔の上部
    および下部に、心助孔から一定高さ離れて水平位置に並
    んで多段に穿孔された装薬孔とを有し、前記設定空洞形
    成面に沿って穿孔された複数の装薬孔および空孔を複数
    のブロックに分割し、ブロック毎に時間差をつけて弱装
    薬で発破を行って装薬孔および空孔間にクラックを生じ
    させた後、前記芯抜き孔の装薬孔、前記心助孔の装薬孔
    の順に発破を行い、さらに、前記多段に穿孔された装薬
    孔を段階的に発破することを特徴とする地下空洞掘進に
    おける発破方法。」
  2. 【請求項2】上記設定空洞形成面に沿って穿孔された複
    数の装薬孔または空孔の全部若しくは一部の孔尻に円板
    状スリットを形成したことを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の地下空洞掘進における発破方法。
JP61157026A 1986-07-03 1986-07-03 地下空洞掘進における発破方法 Expired - Lifetime JPH087040B2 (ja)

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