JPH0869908A - 希土類磁石の製造方法 - Google Patents

希土類磁石の製造方法

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JPH0869908A
JPH0869908A JP6205294A JP20529494A JPH0869908A JP H0869908 A JPH0869908 A JP H0869908A JP 6205294 A JP6205294 A JP 6205294A JP 20529494 A JP20529494 A JP 20529494A JP H0869908 A JPH0869908 A JP H0869908A
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    • H01F41/0273Imparting anisotropy

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低酸素濃度下における微粉砕過程での微粉へ
の窒素の混入を防ぎ、含有する酸素量、窒素量、炭素量
のいずれもが低い希土類磁石を製造し、磁気特性を更に
改善する。 【構成】 希土類永久磁石用原料粗粉を低酸素濃度のA
rガス気流中で粉砕した後、大気と接触させずに鉱物
油、合成油等の溶媒と混合して湿式成形し、脱溶媒、焼
結を行う希土類永久磁石の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、R−Co5系、R2−C
17系、R−Fe−B系(RはYを含む希土類元素の内
の一種または二種以上)希土類焼結磁石の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】希土類焼結磁石は、原料金属を溶解し鋳
型に注湯して得られたインゴットを粉砕、成形、焼結、
熱処理するという粉末冶金技術を用いて製造される。あ
るいは希土類元素酸化物を還元剤で還元し、還元された
希土類元素をCo粉、Fe粉等に拡散させて合金粉と
し、これを粉砕して同様の工程で製造される。溶解法で
作製するにしろ、還元拡散法で作製するにしろ、希土類
元素を多量に含む希土類焼結磁石用合金粉末は化学的に
非常に活性である。このため特に微粉砕の過程と微粉砕
化後の取扱いの過程での酸化が激しく、最終的に得られ
る希土類永久磁石焼結体の含有酸素量が高くなり、磁気
特性低下の原因や高性能化の妨げとなっていた。
【0003】この問題を解決する手段として、例えば特
開昭58−157924、特開昭61−114505、
特開平01−303710等に示されているように、希
土類永久磁石用微粉を有機溶媒に浸漬して混合物とし、
これを湿式成形する方法が提案されている。しかし有機
溶媒中の溶存酸素と水分の影響による混合物中の微粉の
酸化の程度が大きく、これらの方法では磁気特性の安定
性や原料の長期保存に問題がある。更に例えば特開昭6
0−91601には希土類磁石用原料を有機溶媒中で湿
式粉砕する方法が開示されている。しかし、湿式粉砕で
はジェットミル粉砕に比べてシャ−プな粒度分布の微粉
が得られない、粉砕過程で有機溶媒からの酸素や炭素の
混入が避けられないなどの欠点がある。
【0004】以上の問題点を解決するために、発明者ら
は先に溶媒としてある種の鉱物油、合成油、植物油を使
用し、酸素濃度を極力抑えた窒素ガス気流中での低酸素
雰囲気ジェットミル粉砕で粉砕した微粉を窒素雰囲気中
で大気に接触させずに直接溶媒中に回収する方法を提案
した(特願平05−059820、特願平05−175
088、特願平05−200543、特願平05−31
7747)。この方法によって、微粉砕時およびその後
の取扱い過程での原料の酸化が抑制され焼結体の酸素量
の水準が低下したため、高い磁気特性が安定して得られ
るようになった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところがその後の詳細
な研究によって、酸素濃度を抑えた窒素ガス気流中での
微粉砕では、原料の酸化は抑制されるものの原料成分中
の希土類元素と窒素との結合が生じ、焼結体の窒素量の
水準が高くなることが判明した。これによって焼結体内
部の磁気的に有効に寄与する希土類量が低減し、磁気特
性のうち特に保磁力が低下する。従って、この窒素量の
増加を抑えることにより、保磁力がさらに改善できる可
能性があるとの見通しが得られた。
【0006】本発明は以上の知見にもとずき、鉱物油、
合成油、植物油等の溶媒を使用して希土類焼結磁石用原
料微粉との原料混合物を作製し、これを湿式成形して脱
溶媒・焼結し希土類焼結磁石体を製造する製造方法にお
いて、低い酸素濃度下における微粉砕過程での微粉への
窒素の混入を防ぎ、含有する酸素量、窒素量、炭素量の
いずれもが低い希土類磁石焼結体を製造し、磁気特性を
更に改善することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者等は、以上の目的
を達成する手段について鋭意検討した結果、希土類永久
磁石用原料粗粉を酸素濃度が30ppm以下のArガス
気流中でジェットミル粉砕し、粉砕によって得られた微
粉を、同じく酸素濃度が30ppm以下のArガス雰囲
気中で、容器に満たした鉱物油、合成油、植物油等の溶
媒中に大気と接触させずに直接回収し、微粉と溶媒とを
混合して原料混合物とし、この原料混合物を磁界中で湿
式成形して成形体とし、その後脱溶媒、焼結を行って焼
結体とする方法が効果的であることを見いだして本発明
に到った。
【0008】本発明ではArガス気流中でジェットミル
粉砕するため、粉砕過程での窒素の混入はほとんど無
く、最終的に得られる希土類永久磁石焼結体の窒素量の
水準は当初の希土類永久磁石用原料粗粉の窒素量の水準
(300ppm以下)と変わらない。粉砕に使用するA
rガス気流中の酸素濃度は低いほど好ましいが、酸素濃
度が30ppm以下であれば、先に述べた本発明の湿式
成形の工程をとる限り、最終的に得られる希土類永久磁
石焼結体の酸素量の水準は2000ppm以下となり高
い磁気特性が安定に得られる。従ってArガス気流中の
酸素濃度は30ppm以下とされる。
【0009】本発明では、以上の方法で製造された酸素
量、窒素量の水準が低い希土類永久磁石用微粉を同じく
酸素濃度が30ppm以下のArガス雰囲気中で容器に
満たした鉱物油、合成油あるいは植物油等の溶媒中に大
気と接触させずに直接投入し微粉と溶媒とを混合して原
料混合物を作製する。具体的には、上記溶媒を満たした
容器を粉砕機に直接接続しておこなうことが好ましい。
原料混合物中の希土類原料微粉は鉱物油、合成油あるい
は植物油等の溶媒によって大気と遮断されているため酸
化や窒化の促進が妨げられ、粉砕直後の低い酸素量、窒
素量の水準が維持される。溶媒として有機溶媒(トルエ
ン、ヘキサン等)を使用した場合には有機溶媒中の含有
酸素や水分の影響により微粉の酸素量の増加が大きく、
磁気特性が低下する。
【0010】本発明の溶媒として使用する鉱物油、合成
油はその種類が特定されるものではないが、常温での動
粘度が10cstを越えると粘性の増大によって微粉相
互の結合力が強まって磁場中湿式成形時の微粉の配向性
に悪影響を与える。このため鉱物油、合成油の常温での
動粘度は10cst以下であることが好ましい。また鉱
物油、合成油の分溜点が400℃を越えると焼結時の脱
溶媒が困難となり、焼結体内の残留C量が多くなって磁
気特性の低下をもたらす。従って鉱物油、合成油の分溜
点は400℃以下でなくてはならない。植物油は植物よ
り抽出される油を指し、その種類も特定の植物に限定さ
れるものではない。例えば、大豆油、なたね油、コ−ン
油、べにばな油、ひまわり油などがあげられる。以上に
おいて、原料混合物中の希土類永久磁石用微粉の量比は
重量百分率で50〜85%とされる。微粉の量比が50
%未満の場合、原料混合物中の溶媒の割合が多くなって
上澄みが生じ、原料混合物の定量供給が困難となる。ま
た、微粉の量比が85%より多い場合、溶媒の割合が少
なすぎて原料混合物の供給に切れが生じ、同じく原料混
合物の定量供給に困難を生じる。
【0011】以上のように作製した原料混合物の湿式成
形の方法は特に限定されない。原料混合物を金型キャビ
ティに擦り切りによって充填し、配向磁場を印加して磁
場中で加圧成形する。または原料混合物を金型キャビテ
ィに定量秤量して直接投入し、配向磁場を印加して磁場
中で加圧成形してもよい。さらには、金型キャビティに
配向磁場を印加して、次いで金型に開けた注入孔より原
料混合物を加圧注入し、その後磁場中で加圧成形するこ
ともできる。これらいづれの成形方法においても、上パ
ンチあるいは下パンチ面に溶媒排出用の孔を設け、加圧
成形時の微粉の流出を防ぐために布製、紙製等のフィル
タを用いる。あるいは上パンチや下パンチの一部を多孔
質フィルタ材料とするなどの工夫が必要である。
【0012】成形後の成形体には溶媒が残存しているた
め、そのまま通常の焼結を行うと、残存していた溶媒が
加熱時に蒸発して焼結炉内を汚染するとともに、一部は
分解して焼結体中に残存する。このために焼結体の残存
炭素量が増加して焼結体密度が低下し、残留磁束密度と
最大エネルギ−積が低下する。このために成形体は脱溶
媒処理を行ってから焼結する必要がある。脱溶媒処理は
0.1torr以下の減圧下で成形体を100〜500
℃の温度範囲に30分以上保持することによって行う。
尚、保持は100〜500℃の範囲であれば一点である
必要はなく、二点以上であってもよい。また0.1to
rr以下の減圧下で室温から500℃までの昇温速度を
10℃/min以下とすることによっても脱溶媒を行う
ことができる。脱溶媒処理終了後の成形体は、引き続い
て焼結温度まで加熱しその温度で所定の時間保持するこ
とによって焼結体とする。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例をもって具体的に説明
するが、本発明の内容はこれによって限定されるもので
はない。 (実施例1)重量百分率でSm36.7%、Co63.
3%の組成を有するSmCo系希土類永久磁石原料粗粉
を酸素濃度が20ppmのArガス気流中でジェットミ
ル粉砕し、粉砕機の微粉排出口に分留点が200〜30
0℃、常温での動粘度が1.0cstの合成油(出光興
産製、商品名DN.ロ−ルオイル.AL−35)を満た
した容器を設置し、同一酸素濃度のArガス雰囲気中で
排出微粉を直接合成油の中に回収し、原料混合物とし
た。この原料混合物中の原料微粉の重量百分率は55%
であった。また原料微粉の平均粒度は5.0μmであっ
た。この原料混合物を図1に示す成形装置にて成形し
た。成形条件は金型キャビティに8KOeの磁場を印加
し、ここへ加圧供給装置に充填した原料混合物を10k
gf/cm2の注入圧力で注入、充填した。原料混合物
を金型キャビティ内に充填した後、配向磁場を印加した
まま成形圧力4.0ton/cm2で湿式成形し成形体
を得た。なおこの場合フィルタは1mm厚さの布製のも
のを使用した。次に成形体に5×10-2torrの圧力
下で、室温から500℃までの昇温速度が5℃/min
の脱合成油処理を施し、その後同じ圧力で1135℃ま
でを30℃/minの昇温速度で昇温し、その温度で4
時間保持して焼結した。焼結体はArガス雰囲気中で8
00℃×1時間の熱処理を施した。機械加工後、その酸
素量、窒素量、炭素量、焼結体密度および磁気特性を測
定したところ、表1に示すような良好な値がえられた。
【0014】(比較例1)実施例1で使用したのと同一
のSmCo5系希土類永久磁石原料粗粉を酸素濃度が2
0ppmの窒素ガス気流中でジェットミル粉砕し、粉砕
機の微粉排出口に実施例1で使用したのと同じ合成油を
満たした容器を設置し、同一酸素濃度の窒素ガス雰囲気
中で排出微粉を直接合成油の中に回収し、原料微粉の重
量百分比率が同じく55%の原料混合物を作製した。こ
の原料微粉の平均粒度は4.8μmであった。この原料
混合物を実施例1と同一の条件で成形、脱合成油処理、
焼結、熱処理し機械加工後その酸素量、窒素量、炭素
量、焼結体密度を測定した。表1に示すように、実施例
1の場合に比べて焼結体の窒素量が高く、保磁力の水準
もやや低いものであった。
【0015】(実施例2)重量百分率でSm25.2
%、Fe13.8%、Cu4.5%、Zr2.0%、C
o54.5%の組成を有するSm2Co17系希土類永久
磁石原料粗粉を酸素濃度が10ppmのArガス気流中
でジェットミル粉砕し、粉砕機の微粉排出口に植物油
(大豆油:コ−ン油=50%:50%重量百分率の混合
油)を満たした容器を設置し、同一酸素濃度のArガス
雰囲気中で排出微粉を直接植物油の中に回収し、原料混
合物とした。この原料混合物中の原料微粉の重量百分率
は80%であった。また原料微粉の平均粒度は5.3μ
mであった。この原料混合物を図2に示す成形装置にて
成形した。成形条件は、金型キャビティに原料混合物を
擦り切って充填した後10KOeの配向磁場を印加し、
配向磁場を印加したまま成形圧力2.0ton/cm2
で湿式成形し、成形体を得た。なお、この場合フィルタ
は0.3mm厚さの紙製のものを使用した。次に成形体
に5×10-2torrの圧力下で200℃×2時間の脱
植物油処理を施し、その後同じ圧力で1200℃までを
20℃/minの昇温速度で昇温し、その温度で2時間
保持して焼結した。焼結体はArガス雰囲気中で118
0℃×4時間の溶体化処理と750℃×24時間の時効
処理を施した。機械加工後、その酸素量、窒素量、炭素
量、焼結体密度および磁気特性を測定したところ表1に
示すように良好な値が得られた。
【0016】(比較例2)実施例2で使用したのと同一
のSm2Co17系希土類永久磁石原料粗粉を酸素濃度が
10ppmの窒素ガス気流中でジェットミル粉砕し、粉
砕機の微粉排出口に実施例2で使用したのと同じ植物油
を満たした容器を設置し、同一酸素濃度の窒素ガス雰囲
気中で排出微粉を直接植物油の中に回収し、原料微粉の
重量百分比率が同じく85%の原料混合物を作製した。
この原料微粉の平均粒度は5.0μmであった。この原
料混合物を実施例2と同一の条件で成形、脱植物油処
理、焼結、熱処理し機械加工後その酸素量、窒素量、炭
素量、焼結体密度および磁気特性を測定した。表1に示
すように、実施例2の場合に比べて焼結体の窒素量が高
く、保磁力の水準もやや低いものであった。
【0017】(実施例3)重量百分率でNd27.0
%、Pr3.0%、Dy1.0%、B1.0%、Nb
0.7%、Al0.2%、Ga0.1%、残部Feの組
成を有するNd−Fe−B系希土類永久磁石原料粗粉を
酸素濃度が5ppmのArガス気流中でジェットミル粉
砕し、粉砕機の微粉排出口に分留点が200〜300
℃、常温での動粘度が2.0cstの鉱物油(出光興産
製、商品名MC.OIL.P−02)を満たした容器を
設置し、同一酸素濃度のArガス雰囲気中で排出微粉を
直接鉱物油の中に回収し、原料混合物とした。この原料
混合物中の原料微粉の重量百分率は70%であった。ま
た原料微粉の平均粒度は4.2μmであった。この原料
混合物を図1に示す成形装置にて成形した。成形条件は
金型キャビティに10KOeの磁場を印加し、ここへ加
圧供給装置に充填した原料混合物を15kgf/cm2
の注入圧力で注入、充填した。原料混合物を金型キャビ
ティ内に充填した後、配向磁場を印加したまま成形圧力
1.0ton/cm2で湿式成形し成形体を得た。なお
この場合フィルタは1mm厚さの布製のものを使用し
た。次に成形体に3×10-2torrの圧力下で、室温
から500℃までの昇温速度が7℃/minの脱鉱物油
処理を施し、その後同じ圧力で1100℃までを30℃
/minの昇温速度で昇温し、その温度で4時間保持し
て焼結した。焼結体はArガス雰囲気中で900℃×1
時間と550℃×1時間の熱処理を各1回施した。機械
加工後、その酸素量、窒素量、炭素量、焼結体密度およ
び磁気特性を測定したところ、表1に示すような良好な
値がえられた。
【0018】(比較例3)実施例3で使用したのと同一
のR−Fe−B系希土類永久磁石原料粗粉を酸素濃度が
5ppmの窒素ガス気流中でジェットミル粉砕し、粉砕
機の微粉排出口に実施例3で使用したのと同じ鉱物油を
満たした容器を設置し、同一酸素濃度の窒素ガス雰囲気
中で排出微粉を直接鉱物油の中に回収し、原料微粉の重
量百分比率が同じく70%の原料混合物を作製した。こ
の原料微粉の平均粒度は4.1μmであった。この原料
混合物を実施例3と同一の条件で成形、脱鉱物油処理、
焼結、熱処理し機械加工後その酸素量、窒素量、炭素
量、焼結体密度および磁気特性を測定した。表1に示す
ように、実施例3の場合に比べて焼結体の窒素量が高
く、保磁力の水準もやや低いものであった。
【0019】(実施例4)重量百分率でNd28.3
%、Dy1.0%、B1.0%、Nb1.0%、Al
0.2%、Co2.0%、残部Feの組成を有するNd
−Fe−B系希土類永久磁石原料粗粉を酸素濃度が3p
pmのArガス気流中でジェットミル粉砕し、粉砕機の
微粉排出口に分留点が200〜300℃、常温での動粘
度が2.0cstの鉱物油(出光興産製、商品名MC.
OIL.P−02)を満たした容器を設置し、同一酸素
濃度のArガス雰囲気中で排出微粉を直接鉱物油の中に
回収し、原料混合物とした。この原料混合物中の原料微
粉の重量百分率は60%であった。また原料微粉の平均
粒度は4.5μmであった。この原料混合物を図2に示
す成形装置にて成形した。成形条件は金型キャビティに
原料混合物を擦り切って充填した後12KOeの配向磁
場を印加し、配向磁場を印加したまま成形圧力1.3t
on/cm2で湿式成形し成形体を得た。なおこの場合
フィルタは1mm厚さの布製のものを使用した。次に成
形体に5×10-2torrの圧力下で、180℃×4時
間の脱鉱物油処理を施し、その後同じ圧力で1080℃
までを15℃/minの昇温速度で昇温し、その温度で
3時間保持して焼結した。焼結体はArガス雰囲気中で
900℃×1時間と530℃×1時間の熱処理を各1回
施した。機械加工後、その酸素量、窒素量、炭素量、焼
結体密度および磁気特性を測定したところ、表1に示す
ような良好な値がえられた。
【0020】(比較例4)実施例4で使用したのと同一
のR−Fe−B系希土類永久磁石原料粗粉を酸素濃度が
3ppmの窒素ガス気流中でジェットミル粉砕し、粉砕
機の微粉排出口に実施例4で使用したのと同じ鉱物油を
満たした容器を設置し、同一酸素濃度の窒素ガス雰囲気
中で排出微粉を直接鉱物油の中に回収し、原料微粉の重
量百分比率が同じく60%の原料混合物を作製した。こ
の原料微粉の平均粒度は4.3μmであった。この原料
混合物を実施例4と同一の条件で成形、脱鉱物油処理、
焼結、熱処理し機械加工後その酸素量、窒素量、炭素
量、焼結体密度および磁気特性を測定した。表1に示す
ように、実施例4の場合に比べて焼結体の窒素量が高
く、保磁力の水準もやや低いものであった。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の希土類永
久磁石の製造方法によって、含有する酸素量、窒素量、
炭素量のいづれもが少ない希土類永久磁石焼結体が製造
でき、高い磁気特性を得ることができる。
【0022】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた成形装置例
【図2】本発明の実施例に用いたその他の成形装置例
【符号の説明】 1 上パンチ、2 下パンチ、3 ダイ、4 配向磁場
用コイル、5 フィルタ、6 溶媒排出孔、7 原料混
合物、8 加圧供給装置、9 ヨ−ク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 R−Co5系、R2−Co17系、R−Fe
    −B系(RはYを含む希土類元素の内の一種または二種
    以上)希土類永久磁石用原料粗粉を酸素濃度が30pp
    m以下のArガス気流中でジェットミル粉砕し、粉砕に
    よって得られた微粉を、同じく酸素濃度が30ppm以
    下のArガス雰囲気中で、容器に満たした鉱物油、合成
    油あるいは植物油等の溶媒中に大気と接触させずに直接
    回収し、微粉と溶媒とを混合して原料混合物とし、この
    原料混合物を磁界中で湿式成形して成形体とし、その後
    脱溶媒、焼結を行って焼結体とすることを特徴とする希
    土類永久磁石の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の製造方法によって製造
    した含有酸素量が2000ppm以下、含有窒素量が3
    00ppm以下、含有炭素量が1000ppm以下の希
    土類永久磁石焼結体。
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