JPH086920Y2 - 軒 樋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は軒樋、特に取付後に軒樋の屋外側に取付金具
が表出しない内吊り方式の軒樋に係るものである。

〔従来の技術〕 従来、この種の内吊り方式の軒樋としては、軒樋本体
の屋外側上端部に形成された断面略方形状からなる中空
耳縁の内側壁面の下半部に全長に亘るスリット状の開口
部を開設して該開口部の上端に係止突片を設けてなるも
の、更には上記軒樋の中空耳縁内に補強を目的とした断
面逆Ｌ字状若しくはＩ字状の補強片を装着してなるもの
が考案され、また使用されている（例えば実開昭60−14
8432号）。

なお、かかる軒樋を取付金具に取り付ける作業は次の
ように行われる。すなわち、該取付作業は、軒樋の屋外
側耳縁を取付金具の先端に係合させた後、第４図の実線
の軒樋から点線の軒樋へとなるように軒樋を回動させ、
さらに、軒樋の建屋側耳縁を取付金具の後端係合部に係
合させ、完了する。

また、上記従来の軒樋の屋外側耳縁は、取付金具の先
端部との係合を回動自在にするため、中空に形成されて
いる。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが、この軒樋の耳縁が中空であることは、取付
金具の先端を回動させること自体には都合のいいが、施
工後においては該取付金具の先端と該耳縁との間にある
隙間によって軒樋が風雨で振動しカタカタと音を発して
しまい軒樋が外れるのではないかという不安を与えると
いう課題が生じていた。また、長期的に振動を受けた結
果、軒樋が外れてしまうという課題があった。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は上記従来品の欠点を解決するために考案され
たものであって、屋外側中空耳縁の内部に下半部に円弧
状に曲成した案内壁を有し上半部に垂直に立上げ上記係
止突片との間の空間の幅を狭めた係止壁を有する仕切片
にて全長に亘って左右に二分したこととにより上記課題
を解決した。

〔実施例〕

以下、本考案を図面に示す実施例について詳細に説明
する。

第１図および第２図は本考案の軒樋の一実施例を示す
断面図および一部拡大断面図である。

図中、符号１は断面Ｕ字状の軒樋本体であり、符号２
は軒樋本体１の屋外側上端部に全長に亘って形成された
断面略方形状からなる屋外側中空耳縁である。

符号３は屋外側中空耳縁２の内側壁面の下半部を全長
に亘って切除して開設されたスリット状の開口部であ
り、符号４は開口部３の上端に設けられた係止突片であ
って、屋外側中空耳縁２の内側壁面の上半部に構成され
ている。

また、符号５は屋外側中空耳縁２の内部を全長に亘っ
て二分するように形成された仕切片であって、下半部の
円弧状に曲成された案内壁51と上半部の垂直に立上げら
れた係止壁52で構成されている。

本考案の軒樋の施工に際しては、第４図に示すよう
に、軒樋本体１を傾斜させて予め軒先に固定された取付
金具の先端係止片に屋外側中空耳縁２の開口部３を係止
させ、次で係止突片４を軸にして軒樋本体１を回動して
建屋側中空耳縁（図示省略）を取付金具の建屋側係止部
（図示省略）に装着することにより取付けられる。

また、かかる軒樋の施工作業の結果、取付金具の先端
部は、軒樋本体１の係止突片４と係止壁52の間に嵌着さ
れる。

〔考案の効果〕

本考案の軒樋は、取付金具の係止片の先端部が軒樋本
体の回動に伴ない円弧状に曲成せる案内壁に沿って摺動
するようにして係止壁を係止突片との間に嵌着させるた
め、施工後の軒樋が風雨で振動せずみだりに音を発する
ことがなく、軒樋が外れ難くなったという効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の軒樋の一実施例を示す断面図、第２図
は同上一部拡大断面図、第３図は同上他の実施例を示す
一部拡大断面図、第４図は同上使用状態を示す一部拡大
断面図である。 １……軒樋本体、２……屋外側中空耳縁 ３……開口部、４……係止突片 ５……仕切片、51……案内壁 52……係止壁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】軒樋本体（１）の屋外側上端部に形成され
   た断面略方形状からなる屋外側中空耳縁（２）の内側壁
   面の下半部に、全長に亘るスリット状の開口部（３）を
   開設して該開口部（３）の上端に係止突片（４）を設け
   た軒樋において、上記屋外側中空耳縁（２）の内部に下
   半部に円弧状に曲成した案内壁（51）を有し上半部に垂
   直に立上げ上記係止突片（４）との間の空間の幅を狭め
   た係止壁（52）を有する仕切片（５）にて全長に亘って
   左右に二分したことを特徴とする軒樋。