JPH086919A - マイクロコンピュータ - Google Patents

マイクロコンピュータ

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JPH086919A
JPH086919A JP6139094A JP13909494A JPH086919A JP H086919 A JPH086919 A JP H086919A JP 6139094 A JP6139094 A JP 6139094A JP 13909494 A JP13909494 A JP 13909494A JP H086919 A JPH086919 A JP H086919A
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memory
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Hirofumi Mukai
浩文 向井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フラッシュメモリのデータ消去動作におい
て、マイクロコンピュータの動作周波数に関係なく、フ
ラッシュメモリが過消去にならない所定の消去時間を設
定することができるマイクロコンピュータを提供する。 【構成】 中央処理装置が処理すべき情報を電気的な消
去、書き込みによって書き換え可能な不揮発性メモリを
備えたマイクロコンピュータであって、中央処理装置
1、フラッシュメモリ2、タイマ3、シリアルコミュニ
ケーションインタフェース4、ランダムアクセスメモリ
5、入出力装置6、デコーダ7および分周器9などから
構成され、外部のホストコンピュータ8に接続されてい
る。そして、中央処理装置1によって実行されるフラッ
シュメモリ2のデータ消去は、ホストコンピュータ8の
通信データのLOW期間を測定し、このLOW期間より
計算したビットレートより求めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロコンピュータ
に関し、特に電気的な消去、書き込みによって情報を書
き換え可能な不揮発性のフラッシュメモリを搭載したマ
イクロコンピュータに適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、情報の書き換え可能な不揮発
性メモリとしてのEPROMにおいては、紫外線により
記憶情報の消去を行うものであるために、それを実装シ
ステムから取り外さなければ情報(データ)の書き換え
を行うことができない。
【0003】これに対して、フラッシュメモリ、EEP
ROMを搭載したマイクロコンピュータでは、それらに
保持されたデータは電気的に消去、書き込みを行うこと
ができるので、それをシステムに実装した状態において
情報の書き換えを行うことができる。
【0004】たとえば、その書き換えの一つの手段であ
るシリアルコミュニケーションにおいては、このシリア
ルコミュニケーションにおけるホストコンピュータ側の
ボーレートが固定で、マイクロコンピュータの動作周波
数によってボーレートを決める値がレジスタに設定され
るようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記のよう
な従来技術においては、マイクロコンピュータの内蔵シ
リアルコミュニケーションを用いて外部のホストコンピ
ュータと通信を行う場合、予めホストコンピュータが転
送するボーレートを決めておき、そのボーレートに合う
ように内蔵シリアルコミュニケーションのレジスタに所
定値を設定する必要があり、さらにこのレジスタの設定
は、マイクロコンピュータの動作周波数によって設定し
直す必要がある。
【0006】従って、従来のシリアルコミュニケーショ
ンによる調歩同期式通信においては、外部のホストコン
ピュータが転送するボーレートと、マイクロコンピュー
タの動作周波数とに応じてレジスタの値をその都度設定
し直さなければならないという欠点がある。
【0007】また、ユーザによって指定されたマイクロ
コンピュータの動作周波数に応じて、マイクロコンピュ
ータに搭載されたフラッシュメモリのデータ書き換えを
行う時間を設定し直さなければならない。
【0008】そこで、本発明の1つの目的は、マイクロ
コンピュータをシステムに実装した状態で、転送元と送
信するシリアルコミュニケーションの調歩同期式通信に
おけるボーレートを自動的に設定し、任意のボーレート
でマイクロコンピュータの動作周波数に関係なく送信す
ることができるマイクロコンピュータを提供することに
ある。
【0009】また、本発明の他の目的は、ユーザによっ
て指定されたマイクロコンピュータの動作周波数に従っ
て、マイクロコンピュータに搭載されたフラッシュメモ
リのデータ書き換えを行うマイクロコンピュータを提供
することにある。
【0010】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0012】すなわち、本発明のマイクロコンピュータ
は、単一の半導体チップ上に、少なくとも中央処理装置
と、この中央処理装置が処理すべき情報(データ)を電
気的な消去、書き込みによって書き換え可能な不揮発性
のフラッシュメモリとを搭載したマイクロコンピュータ
であって、フラッシュメモリ内のデータの書き換えに対
しシリアルコミュニケーションを用いて書き換える動作
モードを備え、このシリアルコミュニケーションのボー
レートを転送元のボーレートに自動的に合わせ込むもの
である。
【0013】この場合に、前記動作モードにおいて、フ
ラッシュメモリのデータ書き換えおよびシリアルコミュ
ニケーションの制御を行うのは中央処理装置であり、こ
の中央処理装置を制御するプログラムをフラッシュメモ
リまたはマスクROMが保有するようにしたものであ
る。
【0014】また、前記中央処理装置を制御するプログ
ラムは、転送元からのシリアルデータのLOWまたはH
IGHの期間を中央処理装置が測定する測定処理と、測
定したLOWまたはHIGHの期間より転送元のボーレ
ートを計算する計算処理と、計算により求めたボーレー
トをシリアルコミュニケーション内のレジスタに設定す
る設定処理と、転送元よりプログラムおよびデータを受
信する受信処理とを含むようにしたものである。
【0015】さらに、前記中央処理装置を制御するプロ
グラムは、フラッシュメモリまたはマスクROMが保有
しており、この制御プログラムが実行されるのは動作モ
ードのリセットで実行され、制御プログラムを保有して
いるエリア以外から命令を取り込むとこのエリアは選択
されないようにしたものである。
【0016】また、前記動作モードを起動すると、制御
プログラムを保有しているエリア以外のフラッシュメモ
リのデータを確認し、既に書き込まれたデータがあれば
この制御プログラムを保有しているエリア以外を消去す
るようにしたものである。
【0017】
【作用】前記したマイクロコンピュータによれば、中央
処理装置を制御するプログラムに、測定処理、計算処
理、設定処理および受信処理が含まれることにより、フ
ラッシュメモリに対する書き換えを行う場合に、この制
御プログラムをフラッシュメモリに対する書き換えを行
う動作モードのリセットにより実行させ、転送元と送信
するシリアルコミュニケーションのボーレートに測定、
計算および設定処理により自動的に設定し、転送元から
の受信処理において、測定・計算された任意のボーレー
トでマイクロコンピュータの動作周波数に関係なく、プ
ログラムおよびデータを受信することができる。
【0018】すなわち、マイクロコンピュータは、たと
えば転送元の外部のホストコンピュータとあるボーレー
トで通信を行う場合、その通信データのLOWまたはH
IGHの期間を測定し、そのLOWまたはHIGHの期
間より計算して求めた値を内蔵シリアルコミュニケーシ
ョンのボーレートのレジスタに設定することにより、外
部のホストコンピュータと同じボーレートで通信を行う
ことができる。
【0019】また、この制御プログラムは、フラッシュ
メモリの一部またはマスクROMに格納しておき、フラ
ッシュメモリに対する書き換えをシリアルコミュニケー
ションを用いて行う動作モードに端子設定することによ
り、これを容易に実行させることができる。
【0020】さらに、制御プログラムの保有エリア以外
から命令を取り込んだ場合には、この制御プログラムの
保有エリアは選択されないようにし、またこのエリア以
外に既に書き込まれたデータがあるときには、この制御
プログラムを保有しているエリア以外を消去することに
より、フラッシュメモリのデータを保護し、情報の機密
保護を図ることができる。
【0021】この消去動作は、計算処理により求めたビ
ットレートより、マイクロコンピュータの動作周波数に
関係なく、フラッシュメモリが過消去にならない所定の
消去時間を設定することが可能となる。
【0022】これにより、マイクロコンピュータをシス
テムに実装した状態で、シリアルコミュニケーションを
用いて、転送元と任意のボーレートでマイクロコンピュ
ータの動作周波数に関係なく送信ができ、内蔵するフラ
ッシュメモリの書き換えを容易に行うことができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0024】まず、図1により本実施例のマイクロコン
ピュータの構成を説明する。
【0025】本実施例のマイクロコンピュータは、電源
端子VccT,VppTおよびクロック端子CLKTを
有し、電源端子VccTにはマイクロコンピュータの動
作電圧Vccが供給され、電源端子VppTにはフラッ
シュメモリのデータ書き換え用電圧Vpp(|Vpp|
>Vcc)が供給され、クロック端子CLKTには、た
とえば外部の水晶発振子からの基準クロック信号EXT
ALが供給される。このクロック端子CLKTに供給さ
れるべき基準クロック信号の周波数はユーザによって任
意に決定される。
【0026】このマイクロコンピュータは、たとえば単
一の半導体チップ上に、中央処理装置が処理すべき情報
を電気的な消去、書き込みによって書き換え可能な不揮
発性メモリを備えたマイクロコンピュータとされ、内部
バスに結合される中央処理装置(CPU)1、フラッシ
ュメモリ2、タイマ3、シリアルコミュニケーションイ
ンタフェース(SCI)4、ランダムアクセスメモリ
(RAM)5、入出力装置(I/O)6、デコーダ7お
よび分周器9などから構成され、たとえば外部のパーソ
ナルコンピュータなどのホストコンピュータ8にシリア
ルコミュニケーションインタフェース4を通じて接続さ
れている。この内部バスは、データを転送するための内
部データバス、アドレス信号を転送するための内部アド
レスバスおよび制御信号を転送するための内部制御バス
から構成されている。
【0027】中央処理装置1は、プログラムに基づいて
データの送受信などを制御するものであり、特にフラッ
シュメモリ2に対する書き換えをシリアルコミュニケー
ションを用いて行う動作モードにおいて、フラッシュメ
モリ2の書き換えおよびシリアルコミュニケーションの
制御などが行われるようになっている。
【0028】フラッシュメモリ2は、電気的な消去・書
き込みによって情報の書き換えが可能な全面フラッシュ
メモリを採用したものであり、特に図2のように中央処
理装置1を制御する制御プログラムなどがテストエリア
(第1のブロック)に格納され、マイクロコンピュータ
がシステムに実装されている状態で、中央処理装置1ま
たは汎用PROMライタのような外部記憶装置の制御に
基づいて、その記憶情報が書き換えられるようになって
いる。
【0029】また、このフラッシュメモリ2に格納され
る制御プログラムは、リセット端子RESTからのリセ
ット信号RESによりリセット動作が実行され、そして
中央処理装置1が制御プログラムを保有しているエリア
以外から命令を取り込んだ場合にはこのエリアが選択さ
れないようになっており、さらにリセット動作の起動に
おいて、制御プログラムを保有しているエリア以外(ユ
ーザエリア:第2のブロック)のデータが確認され、既
に書き込まれたデータがあればこの制御プログラムを保
有しているテストエリア以外のデータが消去されるよう
になっている。
【0030】タイマ3は、たとえばハードウェアタイマ
とされ、シリアルコミュニケーションインタフェース4
の受信端子RXDにインプットキャプチャ(計測器)の
端子を割り付けておき、このインプットキャプチャ機能
によりホストコンピュータ8との通信データのLOW期
間が測定されるようになっている。
【0031】シリアルコミュニケーションインタフェー
ス4は、外部に接続されるホストコンピュータ8とのイ
ンタフェースをシリアルコミュニケーションを用いて行
うものであり、このシリアルコミュニケーションのボー
レートがホストコンピュータ8のボーレートに自動的に
設定され、ホストコンピュータ8から受信したデータを
ベリファイデータとして送信が送信端子TXDから送信
線SLを通じて行われるようになっている。
【0032】ランダムアクセスメモリ5は、たとえばフ
ラッシュメモリ2からのデータ転送を受けてその情報を
一時的に保持することができ、書き換えのための作業領
域またはデータバッファ領域として利用されるようにな
っている。
【0033】入出力装置6は、外部装置とのデータのイ
ンタフェースを司るものであり、たとえば汎用PROM
ライタなどの外部装置が接続されて情報の書き込みなど
が行われるようになっている。
【0034】デコーダ7は、モード端子MDT0〜MD
T2から入力される動作モード信号MD0〜MD2を解
読し、たとえばモード端子MDT0を通じてフラッシュ
メモリ2に対する書き換えを行う動作モードが指示され
ているか否かを判定し、この動作モードの場合にはフラ
ッシュメモリ2の書き換えおよびシリアルコミュニケー
ションの制御が中央処理装置1により制御されるように
なっている。
【0035】分周器9は、クロック端子CLKTからの
基準クロック信号EXTALを受け、たとえば4種類の
周波数の異なる内部クロック信号φ,φ/4,φ/1
6,φ/64を出力する。なお、中央処理装置1は、内
部クロック信号φに基づいて動作する。
【0036】次に、本実施例の作用について、マイクロ
コンピュータの動作を図3および図4の動作フローに基
づいて説明する。
【0037】まず、マイクロコンピュータを動作モード
信号MD0〜MD2によりブートプログラムモードに端
子設定し、この端子の設定で動作モードの指示が出る
と、中央処理装置1はリセットスタートによりフラッシ
ュメモリ2に格納された制御プログラムを実行する(ス
テップ301)。
【0038】さらに、制御プログラムが起動されると、
外部のホストコンピュータ8から所定のビットレートで
データが連続送信され(ステップ302)、中央処理装
置1はタイマ3のインプットキャプチャ機能でホストコ
ンピュータ8が送信するデータのLOW期間を分周器9
から出力される内部クロック信号φにより測定する(ス
テップ303:測定処理)。この場合に、RXD端子に
タイマ3のインプットキャプチャの端子を割り付けてお
く。
【0039】そして、データのLOW期間の測定値より
シリアルコミュニケーションインタフェース4内の後述
するビットレートレジスタに設定する値を計算する(ス
テップ304:計算処理)。この計算処理は中央処理装
置1で行い、求めた値をシリアルコミュニケーションイ
ンタフェース4内のビットレートレジスタに設定する
(ステップ304:設定処理)。
【0040】この測定および計算は、たとえば図5に示
すように、9ビット分のLOW期間をインプットキャプ
チャが内部クロック信号φに基づいて測定し、このLO
W期間サイクル(X)を時間に換算する式(1)が得ら
れ、たとえばマイクロコンピュータのビットレートの値
(SCIビットレジスタの設定値:N)を定義する式
(2)との関係から計算することができる。
【0041】 X×2/OSC=9×1/B ・・・・・(1) OSC:マイクロコンピュータの発振周波数 (1サイクルの時間=2/OSC) B:ボーレート(調歩同期式通信) N=OSC/(64×B)−1 ・・・・(2) すなわち、このLOW期間サイクルを時間に換算した式
(1)と、マイクロコンピュータのビットレートを定義
する式(2)により、ホストコンピュータ8のボーレー
トと同じ値に設定するために、シリアルコミュニケーシ
ョンインタフェース4のビットレートレジスタの値をL
OW期間サイクルより式(3)のようにして求められ
る。
【0042】 N=X/(9×32)−1 ・・・・・・(3) この計算結果より、ビットレートレジスタに設定する値
は、マイクロコンピュータの動作周波数、ホストコンピ
ュータ8が転送するボーレートに関係なく、ホストコン
ピュータ8が送信するデータのLOW期間の測定より一
義的に求めることができる。
【0043】続いて、ホストコンピュータ8が転送する
ボーレートと同じボーレートに調整が終わると、マイク
ロコンピュータは調整終了の合図を送信線SLを介して
ホストコンピュータ8に送信し(ステップ305)、こ
の調整終了の合図をホストコンピュータ8は正常に受信
したことを示す信号を受信線RLを介してマイクロコン
ピュータに出力する(ステップ306)。
【0044】さらに、ホストコンピュータ8は、次に転
送するユーザのプログラムのバイト数を送信し、以降は
順次、ユーザの設定したプログラムを送信する。
【0045】このとき、マイクロコンピュータは、ホス
トコンピュータ8が送信するユーザプログラムを受信し
(ステップ307:受信処理)、さらにランダムアクセ
スメモリ5に転送する(ステップ401)。そして、中
央処理装置1が転送する残りバイト数を計算し(ステッ
プ402)、ユーザプログラムの転送が終了するまで繰
り返して行う(ステップ403)。
【0046】そして、転送したユーザプログラムを実行
する前に、フラッシュメモリ2に書き込まれたデータが
存在するか否かを確認し(ステップ404)、既にデー
タが書き込まれている場合には(ステップ405)、全
メモリブロックのデータを消去する(ステップ40
6)。これにより、フラッシュメモリ2のデータの機密
保護を図ることができる。
【0047】一方、データが書き込まれていない場合に
は、フラッシュメモリ2内のテストエリア中にあるプロ
グラム中の最終命令を実行することによりランダムアク
セスメモリ5のエリアに分岐し、ランダムアクセスメモ
リ5内に転送されたユーザプログラムを実行する(ステ
ップ407)。これにより、フラッシュメモリ2の書き
換えを行うことができる。
【0048】よって、本実施例のマイクロコンピュータ
によれば、ホストコンピュータ8の通信データのLOW
期間を測定し、このLOW期間より計算して求めた値を
シリアルコミュニケーションインタフェース4のビット
レートレジスタに自動的に設定することができるので、
ホストコンピュータ8と任意のボーレートで、かつマイ
クロコンピュータの動作周波数に関係なく、ホストコン
ピュータ8と同じボーレートで通信を行うことができ、
フラッシュメモリ2の書き換えを容易に行うことができ
る。
【0049】また、フラッシュメモリ2において、制御
プログラムを保有しているエリア以外に既に書き込まれ
たデータがあるときには、このエリア以外を消去するこ
とにより、データの機密保護を図ることができる。
【0050】次に、図6〜図13に基づいて、マイクロ
コンピュータの構成要素を説明すると同時に、フラッシ
ュメモリのデータ消去動作を詳細に説明する。
【0051】図11は、シリアルコミュニケーションイ
ンタフェースSCIの内部構成図である。
【0052】このシリアルコミュニケーションインタフ
ェースSCIは、バスインタフェースBI、内部クロッ
ク信号φ〜φ/64を受け、1つの内部クロック信号を
選択するセレクタSEL、ビットレートレジスタBR
R、比較器COMおよびカウンタCOUNTを内蔵する
ボーレートジェネレータBG、シリアルモードレジスタ
SMRを内蔵する送受信コントローラCNT、転送デー
タレジスタTDRおよび受信データレジスタRDRを有
する。
【0053】受信データレジスタRDRは、ホストコン
ピュータ8からのシリアルデータを一時格納し、送受信
コントローラからの制御信号CS1に基づいて、受信し
たシリアルデータをパラレルデータに変換し、バスイン
タフェースBIを介し、中央処理装置CPUに出力す
る。
【0054】転送データレジスタTDRは、バスインタ
フェースBIを介して中央処理装置CPUから供給され
たパラレルデータを一時格納し、送受信コントローラか
らの制御信号CS2に基づいて格納したパラレルデータ
をシリアルデータに変換し、ホストコンピュータ8に出
力する。
【0055】シリアルモードレジスタSMRは、図13
に示されるように、ビット0、ビット1にセットされる
データによって、内部クロック信号φ〜φ/64のいず
れかを選択するための選択信号SSを出力する。ビット
0、ビット1のデータは中央処理装置CPUによってセ
ットされる。
【0056】ボーレートジェネレータ中のセレクタSE
Lは、シリアルモードレジスタSMRからの選択信号S
Sに従って、カウンタCOUNTに内部クロック信号φ
〜φ/64のいずれか1つを供給する。
【0057】比較器COMは、ビットレートレジスタB
RR内の前記(2)式で得られた値と、カウンタCOU
NTによってカウントされる値の比較を行い、それらの
値が一致することにより、たとえばロウレベルからハイ
レベルに変化するクロック信号φCLKを送受信コント
ローラCNTに出力する。
【0058】送受信コントローラCNTは、このクロッ
ク信号φCLKに従って転送データレジスタTDR、受
信データレジスタRDRのデータ格納/出力タイミング
を制御する。
【0059】図12は、中央処理装置CPUによって実
行されるフラッシュメモリのデータ消去フローである。
【0060】まず、中央処理装置CPUは、フラッシュ
メモリの消去するブロックを示す消去ブロック指定レジ
スタに所定値を設定する(ステップ1201)。さら
に、中央処理装置CPUは、フラッシュメモリのコント
ロールレジスタCRのEビットを設定し、フラッシュメ
モリをイレースモードにする(ステップ1202)。
【0061】続いて、中央処理装置CPUは、消去時間
“T”の期間、ソフトウェアタイマーで所定サイクル数
待ち(ステップ1203)、T時間経過後上記Eビット
をクリアし、フラッシュメモリのイレースモードを解除
する(ステップ1204)。
【0062】さらに、コントロールレジスタCR中のE
Vビットを設定し、フラッシュメモリをイレーズベリフ
ァイモードに設定し(ステップ1205)、消去対象の
ブロックをリードする(ステップ1206)。
【0063】そして、全アドレスをリードし、“1”の
状態に消去されていると(ステップ1207)、中央処
理装置CPUはイレーズベリファイモードを解除(EV
ビットクリア)し(ステップ1208)、さらに消去ブ
ロック指定レジスタをクリアし(ステップ1209)、
消去完了となる。
【0064】一方、ステップ1207において、全アド
レスをリードしていない場合には、アドレスをインクリ
メントした後(ステップ1210)、ステップ1206
のブロックのリードからの処理を繰り返して実行する。
【0065】この場合の消去時間Tは、図6(b) に示さ
れるように、メモリセルの書き込み状態(高しきい値領
域VthH)から消去状態(低しきい値領域VthL)
に変化させるための時間である。
【0066】この消去時間Tは、メモリセルのプロセス
技術によって変動するものであるが、たとえば高しきい
値領域VthHは4.5V以上であり、低しきい値領域V
thLは2.5V以下であり、高しきい値領域VthHか
ら低しきい値領域VthLに変化するまで10msかか
る。
【0067】次に、ソフトウェアタイマーが待つ所定サ
イクル数の求め方について、図5を参照しながら説明す
る。
【0068】この消去時間の算出方法においては、LO
W期間サイクル(X)を時間に換算する式(1)に用い
たボーレート(B)より、以下のようにして消去時間を
設定することができる。
【0069】 (1サイクルの時間)=(LOW期間中の時間)/ (LOW期間中のサイクル数:X) ・(4) =9/(LOW期間中のサイクル数)×B ・(5) 上記式(4)および(5)は、1サイクルの時間を算出
するための式であり、また下記式(6)は消去時間のサ
イクル数を算出するための式である。この消去時間のサ
イクル数が、中央処理装置CPUのソフトウェアタイマ
ーが待つ所定サイクル数である。
【0070】すなわち、フラッシュメモリの所定の消去
時間をTとすると、消去時間中のサイクル数は式(6)
のようになり、従って動作周波数に関係なく、ビットレ
ートで決まる消去時間を設定することができる。
【0071】 (消去時間のサイクル数)=T/(1サイクルの時間) =[(T×(LOW期間中のサイクル数) ×B]/9 ・・・(6) 続いて、図6(a) には、フラッシュメモリセルの断面図
が示され、図6(b) にはフラッシュメモリセルの書き込
み/消去状態を表す特性図が示される。
【0072】同図(a) に例示的に示されたメモリセル
は、2層ゲート構造の絶縁ゲート型電界効果トランジス
タにより構成されている。同図において、11はP型シ
リコン基板、12はこのシリコン基板11に形成された
P型拡散層、13はシリコン基板11に形成された低濃
度のN型拡散層、14はP型拡散層12およびN型拡散
層13のそれぞれに形成されたN型拡散層である。
【0073】さらに、15は薄い酸化膜16(たとえば
厚さ10nm)を介してP型シリコン基板11に形成さ
れたフローティングゲート、17は酸化膜18を介して
フローティングゲート15上に形成されたコントロール
ゲート、19はソース、20はドレインである。
【0074】このメモリセルに記憶される情報は、実質
的にしきい値電圧の変化としてトランジスタに保持され
る。以下、特に述べない限り、メモリセルにおいて、情
報を記憶するトランジスタ(以下、記憶トランジスタと
称する)がNチャンネル型の場合について述べる。
【0075】メモリセルへの情報の書き込み動作は、た
とえばコントロールゲート17およびドレイン20に高
圧を印加して、アバランシェ注入によりドレイン20側
からフローティングゲート15に電子を注入することで
実現される。この書き込み動作により記憶トランジスタ
は、図6(b) に示されるように、そのコントロールゲー
ト17からみたしきい値電圧が、書き込み動作を行わな
かった消去状態の記憶トランジスタに比べて高くなる。
【0076】一方、消去動作は、たとえばソース19に
高圧を印加して、トンネル現象によりフローティングゲ
ート15からソース19側に電子を引き抜くことによっ
て実現される。図6(b) に示されるように、消去動作に
より記憶トランジスタはそのコントロールゲート17か
らみたしきい値電圧が低くされる。
【0077】図6(b) では、書き込みならびに消去状態
のいずれにおいても記憶トランジスタのしきい値は正の
電圧レベルにされる。すなわち、ワード線からコントロ
ールゲートに与えられるワード線選択レベルに対して、
書き込み状態のしきい値電圧は高くされ、消去状態のし
きい値電圧は低くされる。双方のしきい値電圧とワード
線選択レベルとがそのような関係を持つことによって、
選択トランジスタを採用することなく1個のトランジス
タでメモリセルを構成することができる。
【0078】たとえば、記憶情報を電気的に消去する場
合においては、フローティングゲート15に蓄積された
電子をソース19電極に引き抜くことにより、記憶情報
の消去が行われるため、比較的長い時間、消去動作を続
けると、書き込み動作の際にフローティングゲート15
に注入した電子の量よりも多くの電子が引き抜かれるこ
とになる。
【0079】そのため、電気的消去を比較的長い時間続
けるような過消去を行うと、記憶トランジスタのしきい
値電圧はたとえば負のレベルになって、ワード線の非選
択レベルにおいても選択されるような不都合が生ずる。
【0080】しかし、本発明においては、中央処理装置
CPUの計算処理により、過消去とならないように消去
時間を設定する。なお、書き込みも消去と同様にトンネ
ル電流を利用して行うこともできる。
【0081】また、読み出し動作においては、メモリセ
ルに対して弱い書き込み、すなわちフローティングゲー
ト15に対して不所望なキャリアの注入が行われないよ
うに、ドレイン20およびコントロールゲート17に印
加される電圧が比較的低い値に制限される。
【0082】たとえば、1V程度の低電圧がドレイン2
0に印加されるとともに、コントロールゲート17に5
V程度の低電圧が印加される。これらの印加電圧によっ
て記憶トランジスタを流れるチャンネル電流の大小を検
出することにより、メモリセルに記憶されている情報の
“0”,“1”を判定することができる。
【0083】図7は、前記記憶トランジスタを用いたメ
モリセルアレイの構成原理を示す。同図には、代表的に
4個の記憶トランジスタ(メモリセル)Q1〜Q4が示
される。
【0084】X,Y方向にマトリクス配置されたメモリ
セルにおいて、同じ行に配置された記憶トランジスタQ
1,Q2(Q3,Q4)のコントロールゲート(メモリ
セルの選択ゲート)は、それぞれ対応するワード線WL
1(WL2)に接続され、同じ列に配置された記憶トラ
ンジスタQ1,Q3(Q2,Q4)のドレイン領域(メ
モリセルの入出力ノード)は、それぞれ対応するデータ
線DL1,DL2に接続されている。上記記憶トランジ
スタQ1,Q3(Q2,Q4)のソース領域は、ソース
線SL1(SL2)に結合される。
【0085】図8には、メモリセルに対する消去動作な
らびに書き込み動作のための電圧条件の一例が示され
る。
【0086】図8において、メモリ素子はメモリセルを
意味し、ゲートはメモリセルの選択ゲートとしてのコン
トロールゲートを意味する。同図において負電圧方式の
消去はコントロールゲートに、たとえば−10Vのよう
な負電圧を印加することによって消去に必要な高電界を
形成する。同図に例示される電圧条件から明かなよう
に、正電圧方式の消去にあっては少なくともソースが共
通接続されたメモリセルに対して一括消去を行うことが
できる。
【0087】従って、前記図7の構成において、ソース
線SL1,SL2が接続されていれば、4個のメモリセ
ルの記憶トランジスタQ1〜Q4は一括消去可能にされ
る。この場合、同一ソース線につながるメモリビットの
数を変えることにより、メモリブロックのサイズを任意
に設定することができる。
【0088】たとえば、ソース線分割方式の場合には、
最小の一括消去単位とされるメモリブロックはデータ線
1本分となる。一方、負電圧方式の消去にあっては、少
なくともコントロールゲートが共通接続されたメモリセ
ルに対して一括消去を行うことができる。
【0089】図9には、一括消去可能なメモリブロック
の記憶容量を相違させたフラッシュメモリの一例回路ブ
ロック図が示される。
【0090】同図に示されるフラッシュメモリ2は、8
ビットのデータ入出力端子D0〜D7を有し、各データ
入出力端子毎にメモリアレイARY0〜ARY7を備え
る。このメモリアレイARY0〜ARY7は、相対的に
記憶容量の大きなメモリブロックLMBと、相対的に記
憶容量の小さなメモリブロックSMBとに2分割されて
いる。図には代表的にメモリアレイARY0の詳細が示
されているが、その他のメモリアレイARY1〜ARY
7も同様に構成されている。
【0091】各メモリアレイARY0〜ARY7には、
前記図6で説明した2層ゲート構造の絶縁ゲート型電界
効果トランジスタによって構成されたメモリセルMCが
マトリクス配置されている。同様に、同図において、W
L0〜WLnは全てのメモリアレイARY0〜ARY7
に共通のワード線である。同一行に配置されたメモリセ
ルのコントロールゲートは、それぞれ対応するワード線
に接続される。
【0092】また、各メモリアレイARY0〜ARY7
において、同一列に配置されたメモリセルMCのドレイ
ン領域は、それぞれ対応するデータ線DL0〜DL7に
接続されている。前記図2において示したテストエリア
(メモリブロックSMB)を構成するメモリセルMCの
ソース領域はソース線SL1に共通接続され、図2にお
いて示したユーザエリア(メモリブロックLMB)を構
成するメモリセルMCのソース領域はソース線SL2に
共通接続されている。
【0093】前記ソース線SL1,SL2には、電圧出
力回路VOUT1,VOUT2から消去に利用される高
電圧Vppが供給される。この電圧出力回路VOUT
1,VOUT2の出力動作は、消去ブロック指定レジス
タB1,B2の値によって選択される。
【0094】たとえば、消去ブロック指定レジスタB1
に“1”が設定されることによって、各メモリアレイA
RY0〜ARY7のメモリブロックSMBだけが一括消
去可能にされる。また、消去ブロック指定レジスタB2
に“1”が設定された場合は、各メモリアレイARY0
〜ARY7のメモリブロックLMBだけが一括消去可能
にされる。さらに、双方のレジスタB1,B2に“1”
が設定されたときはフラッシュメモリ全体が一括消去可
能にされる。
【0095】前記ワード線WL0〜WLnの選択は、ロ
ウアドレスバッファXABUFFおよびロウアドレスラ
ッチXALATを介して取り込まれるロウアドレス信号
AXをロウアドレスデコーダXADECが解読すること
によって行われる。このワードドライバWDRVは、ロ
ウアドレスデコーダXADECから出力される選択信号
に基づいてワード線を駆動する。
【0096】たとえば、データ読み出し動作において、
ワードドライバWDRVは、電圧選択回路VSELから
供給される5Vのような電圧Vccと0Vのような接地
電位とを電源として動作され、選択されるべきワード線
を電圧Vccによって選択レベルに駆動し、非選択とさ
れるべきワード線を接地電位のような非選択レベルに維
持させる。
【0097】また、データの書き込み動作において、ワ
ードドライバWDRVは、電源選択回路VSELから供
給される12Vのような電圧Vppと0Vのような接地
電位とを電源として動作され、選択されるべきワード線
を12Vのような書き込み用高電圧レベルに駆動する。
このデータの消去動作において、ワードドライバWDR
Vの出力は0Vのような低い電圧レベルにされる。
【0098】各メモリアレイARY0〜ARY7におい
て、前記データ線DL0〜DL7はカラム選択スイッチ
YS0〜YS7を介して共通データ線CDに共通接続さ
れる。このカラム選択スイッチYS0〜YS7のスイッ
チ制御は、カラムアドレスバッファYABUFFおよび
カラムアドレスラッチYALATを介して取り込まれる
カラムアドレス信号AYをカラムアドレスデコーダYA
DECが解読することによって行われる。
【0099】カラムアドレスデコーダYADECの出力
選択信号は、全てのメモリアレイARY0〜ARY7に
共通に供給される。従って、カラムアドレスデコーダY
ADECの出力選択信号のうちのいずれか一つが選択レ
ベルにされることにより、各メモリアレイARY0〜A
RY7において、共通データ線CDには1本のデータ線
が接続される。
【0100】たとえば、メモリセルMCから共通データ
線CDに読み出されたデータは、選択スイッチRSを介
してセンスアンプSAMPに与えられ、ここで増幅され
てデータ出力バッファDOBUFFから外部に出力され
る。この選択スイッチRSは読み出し動作に同期して選
択レベルにされる。
【0101】また、外部から供給される書き込みデータ
は、データ入力バッファDIBUFFを介してデータ入
力ラッチ回路DILATに保持される。このデータラッ
チ回路DILATに保持されたデータが“0”のとき、
書き込み回路WRITは選択スイッチWSを介して共通
データ線CDに書き込み用の高電圧を供給する。
【0102】この書き込み用高電圧は、カラムアドレス
信号AYによって選択されたデータ線を通して、ロウア
ドレス信号AXでコントロールゲートに高電圧が印加さ
れるメモリセルのドレインに供給され、これによって当
該メモリセルが書き込みされる。この選択スイッチWS
は書き込み動作に同期して選択レベルにされる。また、
書き込み消去の各種タイミングや電圧の選択制御は、書
き込み消去制御回路WECONYTが生成する。
【0103】図10には、コントロールレジスタCRの
一例が示される。
【0104】コントロールレジスタCRは、8ビットの
プログラム/イレーズ制御レジスタPEREGによって
構成される。このプログラム/イレーズ制御レジスタP
EREGにおいて、Vppは書き換え用高電圧印加に応
じて“1”にされる高電圧印加フラグである。
【0105】また、Eビットは消去動作を指示するビッ
トとされ、EVビットは消去におけるベリファイ動作の
指示ビットとされる。さらに、Pビットは書き込み動作
(プログラム動作)の指示ビットとされ、PVビットは
書き込みにおけるベリファイ動作の指示ビットとされ
る。
【0106】これらの各ビットにより、消去動作、消去
におけるベリファイ動作、プログラム動作、書き込みに
おけるベリファイ動作が指示されるようになっている。
【0107】従って、本実施例のマイクロコンピュータ
によれば、特に中央処理装置CPUによって実行される
フラッシュメモリのデータ消去は、ホストコンピュータ
8の通信データのLOW期間を測定し、このLOW期間
より計算して求めたビットレートより、過消去にならな
い所定の消去時間のサイクル数を求めることができるの
で、これによってマイクロコンピュータの動作周波数に
関係なく、フラッシュメモリ2の所定の消去時間を設定
することができる。
【0108】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0109】たとえば、本実施例のマイクロコンピュー
タについては、タイマ3のインプットキャプチャ機能に
よりホストコンピュータ8からの通信データのLOW期
間を測定する場合について説明したが、本発明は前記実
施例に限定されるものではなく、逆にデータのHIGH
期間を測定することによっても同様に、ホストコンピュ
ータと同じボーレートで通信を行うためのビットレート
を計算することができる。
【0110】また、このLOW期間を、ハードウェアに
よるタイマ3を用いて測定する場合について説明した
が、たとえばソフトウェアによるタイマ機能を用いても
同様に測定することができる。
【0111】さらに、本実施例においては、全面フラッ
シュメモリを採用したフラッシュメモリ2に制御プログ
ラムを格納する場合について説明したが、たとえば図1
に点線で示すようにマスクリードオンリメモリ(マスク
ROM)10を備え、このマスクリードオンリメモリ1
0には書き換えを要しないプログラムやデータを格納す
る場合などについても適用可能である。
【0112】特に、本発明は、単一の半導体チップ上
に、少なくとも中央処理装置と、この中央処理装置が処
理すべき情報を電気的な消去、書き込みによって書き換
え可能な不揮発性のフラッシュメモリとを備えたマイク
ロコンピュータについて広く適用可能である。
【0113】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0114】(1).中央処理装置を制御するプログラム
は、転送元からのシリアルデータのLOWまたはHIG
Hの期間を測定する測定処理と、測定したLOWまたは
HIGHの期間より転送元のボーレートを計算する計算
処理と、計算により求めたボーレートをシリアルコミュ
ニケーションに設定する設定処理と、転送元よりプログ
ラムおよびデータを受信する受信処理とを含むことによ
り、この制御プログラムをフラッシュメモリに対する書
き換えを行う動作モードのリセットにより実行させ、転
送元と送信するシリアルコミュニケーションのボーレー
トに自動的に設定することができるので、転送元のボー
レートと同じボーレートで、かつマイクロコンピュータ
の動作周波数に関係なく、プログラムおよびデータの受
信が可能となる。
【0115】(2).制御プログラムを保有しているエリア
以外から命令を取り込んだ場合に、この制御プログラム
の保有エリアは選択されないようにし、また制御プログ
ラムを保有しているエリア以外のフラッシュメモリのデ
ータを確認し、既に書き込まれたデータがあるときに
は、この制御プログラムを保有しているエリア以外を消
去することにより、フラッシュメモリのデータを保護す
ることができるので、情報の機密保護が可能となる。ま
た、この消去動作は、マイクロコンピュータの動作周波
数に関係なく、フラッシュメモリの所定の消去時間を設
定することができる。
【0116】(3).前記(1) により、マイクロコンピュー
タをシステムに実装した状態で、シリアルコミュニケー
ションを用いて送信ができるので、内蔵するフラッシュ
メモリの書き換えが容易に可能となる。
【0117】(4).前記(1) により、少量多品種生産への
対応、システム毎の最適化、および出荷後のバージョン
アップメンテナンスへの対応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるマイクロコンピュータ
と、外部のホストコンピュータとシリアルコミュニケー
ションを用いて送信するシステムを示すブロック図であ
る。
【図2】本実施例において、全面フラッシュメモリを採
用した場合のフラッシュメモリのエリア構成を示す説明
図である。
【図3】本実施例において、フラッシュメモリを書き換
える動作モードを用いた処理手順を示すフローチャート
である。
【図4】本実施例において、図3に続くフラッシュメモ
リを書き換える動作モードを用いた処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図5】本実施例において、ホストコンピュータが送信
するデータのLOW期間を測定する測定処理と、この測
定したLOW期間よりホストコンピュータのボーレート
を計算する計算処理を示すための説明図である。
【図6】(a),(b) は本実施例において、フラッシュメモ
リを示す断面図と、書き込み/消去状態を表す特性図で
ある。
【図7】本実施例において、メモリセルアレイを示す構
成原理図である。
【図8】本実施例において、メモリセルに対する消去動
作ならびに書き込み動作のための電圧条件の一例を示す
説明図である。
【図9】本実施例において、一括消去可能なメモリブロ
ックの記憶容量を相違させたフラッシュメモリの一例を
示す回路ブロック図である。
【図10】本実施例において、コントロールレジスタの
一例を示す説明図である。
【図11】本実施例において、シリアルコミュニケーシ
ョンインタフェースを示す内部構成図である。
【図12】本実施例において、中央処理装置によって実
行されるフラッシュメモリのデータ消去を示すフローチ
ャートである。
【図13】本実施例において、シリアルモードレジスタ
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 中央処理装置(CPU) 2 フラッシュメモリ 3 タイマ 4 シリアルコミュニケーションインタフェース(SC
I) 5 ランダムアクセスメモリ(RAM) 6 入出力装置(I/O) 7 デコーダ 8 ホストコンピュータ 9 分周器 10 マスクリードオンリメモリ(マスクROM) 11 シリコン基板 12 P型拡散層 13 N型拡散層 14 N型拡散層 15 フローティングゲート 16 酸化膜 17 コントロールゲート 18 酸化膜 19 ソース 20 ドレイン ARY0〜ARY7 メモリアレイ AX ロウアド
レス信号 AY カラムアドレス信号 B1,B2 消
去ブロック指定レジスタ BG ボーレートジェネレータ BI バスイン
タフェース BRR ビットレートレジスタ CD 共通デー
タ線 CLKT クロック端子 CNT 送受信
コントローラ COM 比較器 COUNT カ
ウンタ CR コントロールレジスタ CS2 制御信
号 CS1 制御信号 D0 データ入
出力端子 DIBUFF データ入力バッファ DILAT デ
ータラッチ回路 DILAT データ入力ラッチ回路 DL0,DL1
データ線 DOBUFF データ出力バッファ EXTAL 基
準クロック信号 LMB メモリブロック MC メモリセ
ル MD0〜MD2 動作モード信号 MDT0〜MD
T2 モード端子 PEREG プログラム/イレーズ制御レジスタ Q1〜Q4 記憶トランジスタ RDR 受信デ
ータレジスタ RES リセット信号 RL 受信線 RS 選択スイッチ RXD 受信端
子 REST リセット端子 SAMP セン
スアンプ SEL セレクタ SL 送信線 SL1,SL2 ソース線 SMB メモリ
ブロック SMR シリアルモードレジスタ SS 選択信号 T 消去時間 TDR 転送デ
ータレジスタ TXD 送信端子 VOUT1 電
圧出力回路 VSEL 電圧選択回路 VSEL 電源
選択回路 Vcc 電圧 VccT 電源
端子 Vpp 電圧 VthH 高し
きい値領域 VthL 低しきい値領域 WDRV ワー
ドドライバ WECONYT 書き込み消去制御回路 WL0,WL1 ワード線 WRIT 書き
込み回路 WS 選択スイッチ XABUFF
ロウアドレスバッファ XADEC ロウアドレスデコーダ XALAT ロ
ウアドレスラッチ YABUFF ラムアドレスバッファ YADEC カ
ラムアドレスデコーダ YALAT カラムアドレスラッチ YS0 カラム
選択スイッチ φ〜φ/64 内部クロック信号 φCLK クロ
ック信号

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホストコンピュータに結合されるマイク
    ロコンピュータであって、データを電気的に書き込みお
    よび消去することが可能であり、プログラムを格納する
    ための第1のブロックおよびデータを格納するための第
    2のブロックを持つフラッシュメモリと、外部から基準
    クロック信号を受け、それぞれ周波数の異なる複数の内
    部クロック信号を発生する分周器と、前記分周器から発
    生された複数の内部クロック信号の中の第1内部クロッ
    ク信号に基づいて、前記ホストコンピュータから受信す
    るシリアルデータの初めのレベル変化から次のレベル変
    化までの時間を計測するための計測器と、前記第1内部
    クロック信号を受け、前記計測器の計測結果値に基づい
    てボーレートの算出処理および前記ボーレートに従って
    前記フラッシュメモリ内のデータを消去するための時間
    の算出処理をするための中央処理装置とを有することを
    特徴とするマイクロコンピュータ。
  2. 【請求項2】 前記フラッシュメモリは、消去動作を指
    示するための消去指示ビットを持つコントロールレジス
    タを含み、前記消去指示ビットは、前記中央処理装置に
    よってセットおよびクリアされ、前記フラッシュメモリ
    は、前記消去指示ビットがセットされている間消去動作
    を実行することを特徴とする請求項1記載のマイクロコ
    ンピュータ。
  3. 【請求項3】 前記消去指示ビットがセットされている
    時間は、前記中央処理装置によるデータを消去するため
    の時間の算出処理によって決定されることを特徴とする
    請求項2記載のマイクロコンピュータ。
  4. 【請求項4】 前記フラッシュメモリは、前記第2のブ
    ロックに格納されるデータの消去を指示するブロック消
    去指示ビットを持つブロック指定レジスタを含み、前記
    ブロック消去指示ビットは、前記中央処理装置によって
    セットされることを特徴とする請求項3記載のマイクロ
    コンピュータ。
  5. 【請求項5】 前記フラッシュメモリの前記第2のブロ
    ック内に書き込まれているデータの消去動作は、前記ブ
    ロック消去指示ビットがセットされ、かつ前記消去指示
    ビットがセットされている間実行されることを特徴とす
    る請求項4記載のマイクロコンピュータ。
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