JPH0868U - 樹脂製吸気ダクト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】耐振動性および耐圧性が要求される吸気ダクト
の接続を簡略にすることができる樹脂製吸気ダクトを提
供する。 【構成】自動車用エンジンの吸気系ダクト（１）におい
て、上記吸気系ダクト全体を樹脂により基本的に単層で
一体的に成形すると共に、上記吸気系ダクトの両端部
（１ａ，１ａ）、及び中間部の一部（１ｃ）を、他の部
分（１ｄ，１ｄ）より剛性の低い樹脂により一体的に成
形してなり、前記両端部が他の機器（２，３）の夫々の
接続部（２ａ，３ａ）へ締付バンド）４）により直接固
定させる、ことを特徴とする樹脂製吸気ダクト。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車用エンジンの吸気系ダクトに係わり、上記吸気系ダクト全体 を樹脂により一体的に成形してなる樹脂製吸気ダクトに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、自動車用エンジンの吸気系における吸気ダクトの接続には、例えば実開 昭５６−４５６８３号公報に示すような耐負圧性ホースを用いたり、あるいは実 開昭５６−１３８２９１号公報に示すようなホース接続装置を用いるのが一般的 である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、エンジンの吸気系において、エアクリーナと気化器間、ターボ チャージャとスロットルチャンバ間あるいはエアフローメータとターボチャージ ャ間などのように長いダクトを必要とする場合には、例えば第５図にしめすよう に樹脂や金属製吸気ダクトａの両端部を、ゴムホースｂおよびバンドクランプｃ を介して締め付け固定する方式であり、部品点数が多く取付スペースが必要とな ると共に、作業工数が増大するという問題がある。

【０００４】 またゴムホースを用いた吸気ダクトでは、長いダクトの固定方法が難しく、ま た耐圧性、耐負圧性にも問題がある。

【０００５】 本考案は、上述した事情に鑑みなされたもので、吸気系ダクト全体を樹脂によ り一体的に成形することにより、耐振動性および耐圧性が要求される吸気ダクト の接続を簡略にすることができる樹脂製吸気ダクトを提供することを目的とする 。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するため、本考案は、自動車用エンジンの吸気系ダクトにおい て、上記吸気系ダクト全体を樹脂により一体的に形成すると共に、上記吸気系ダ クトの両端部、および中間部の一部を、他の部分より剛性の低いソフト樹脂によ り一体的に形成するように構成されている。

【０００７】

【作用】

上記構成に基づき、本考案は、樹脂製吸気ダクトの両端部、および中間部の一 部を、その他の部分よりも剛性の低い樹脂により成形しているので、上記吸気ダ クトの両端部を各種機器の接続部に挿入することが容易であり、また中間部での 可撓性が得られる。

【０００８】 さらに、両端部と中間部の一部以外はハード樹脂により成形されているので、 耐圧性及び耐負圧性を向上させることができる。

【０００９】 さらにまた、締付金具により締め付け固定しても、エンジンと車体との相対振 動を吸収することができる。

【００１０】 なお、本考案は、吸気ダクトの両端部を直接相手側機器の取付部に挿入してク ランプするものであるから、部品点数を削減することができると共に、取付作業 工数を簡略化することができる。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案による実施例を添付した図面に基づいて詳細に説明する。

【００１２】 第１図は本考案による一実施例を示す吸気ダクトの断面図、第２図は第１図の 変形例を示す吸気ダクトの断面図であり、これらの図において符号１は吸気ダク トを示している。上記吸気ダクト１は、樹脂により一体的に成形されるものであ り、このとき両端部１ａ，１ａ、中間部の一部１ｃは、他の部分１ｂより剛性の 低いナイロン１１等のソフト樹脂により成形され、他の部分１ｂは剛性の高いナ イロン６等の樹脂やガラス繊維等で強化したハード樹脂により一体的に成形され ている。

【００１３】 また第２図の変形例に示すように中間部の一部１ｃを蛇腹部として設けること により、吸気ダクト１の曲げによる応力を蛇腹部の変形により吸収することがで きる。

【００１４】 一方、上記吸気駄句尾１の両端部１ａ、中間部の一部１ｃを除くその他の部分 １ｂは、剛性の高いハード樹脂により成形されているので、第３図に示すように 他の周辺機器に連通されているゴムホース１ｅ等を接続するニップル１ｄを一体 的に成形することも可能であり、従来のコネクタ等を廃止することができる。

【００１５】 従って、上述のように構成された吸気ダクト１を使用した場合は、例えば第４ 図に示すようにエアフローメータ２とターボチャージャ３の接続部２ａ，３ａに 、吸気ダクト１の両端部１ａがそれぞれ締付バンド４により直接固定される。ま た上記吸気ダクト１のその他の部分１ｂより突設されたニップル１ｄには、他の 周辺機器に連通されるゴムホース５等をクランプにより固定することができる。

【００１６】 ここで上記吸気ダクト１の中間部の一部１ｃには、ソフト樹脂により成形され た蛇腹部が形成されているので、吸気ダクト１を曲げて使用することもできる。

【００１７】

【考案の効果】

以上の説明から明かなように、本考案の樹脂製吸気ダクトは、全体を樹脂によ り一体的に成形すると共に、両端部、および中間部の一部を、他の部分より剛性 の低いソフト樹脂により一体的に成形してなるものであるから、吸入輻射音を低 減するばかりか各種機器間に直接接続することも可能であり、クランプ部品等の 部品点数を大幅に削減することができると共に、取付工数を簡略化することがで きる。

【００１８】 また中間部の一部に蛇腹部を設けたので、吸気ダクトを曲げて使用することが 可能であり、しかも両端部および中間部の一部を除く他の部分は剛性が高いので 、耐圧性、耐負圧性に優れた樹脂製吸気ダクトを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案による一実施例を示す吸気ダクトの断
面図。

【図２】 図１の変形例を示す吸気ダクトの断面図。

【図３】 本考案による他の実施例を示す吸気ダクトの
断面図。

【図４】 本考案による使用状態を示す要部の斜視図。

【図５】 従来の実施例である吸気ダクト接続方式を示
す説明図。

【符号の説明】

１：吸気ダクト １ａ：両端部 １ｂ：その他の部分 １ｃ：中間部の一部 １ｄ：ニップル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車用エンジンの吸気系ダクトにおい
   て、 上記吸気系ダクト全体を樹脂により基本的に単層で一体
   的に成形すると共に、 上記吸気系ダクトの両端部、及び中間部の一部を、他の
   部分より剛性の低い樹脂により一体的に成形してなり、 前記両端部が他の機器の夫々の接続部へ締付バンドによ
   り直接固定させる、ことを特徴とする樹脂製吸気ダク
   ト。