JPH0868966A - 偏光ビームスプリッタを用いた表示装置 - Google Patents

偏光ビームスプリッタを用いた表示装置

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JPH0868966A
JPH0868966A JP6228768A JP22876894A JPH0868966A JP H0868966 A JPH0868966 A JP H0868966A JP 6228768 A JP6228768 A JP 6228768A JP 22876894 A JP22876894 A JP 22876894A JP H0868966 A JPH0868966 A JP H0868966A
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JP
Japan
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beam splitter
polarization beam
liquid
transparent
spatial light
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JP6228768A
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Inventor
Fujiko Koyama
扶二子 小山
Riyuusaku Takahashi
竜作 高橋
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Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビームスプリッタ内の液体の温度の上昇を抑
制して屈折率のムラの発生や解像度の劣化を抑制するこ
とができる偏光ビームスプリッタを用いた表示装置を提
供する。 【構成】 光導電層と誘電体ミラー層と液晶層とを一対
の透明電極間に積層してなる空間光変調素子3A,3
B,3Cと、光源4からの不定偏光光10を受けて前記
空間光変調素子に向けて偏光ビームを反射し且つ前記空
間光変調素子からの反射ビームを透過する偏光ビームス
プリッタ2と、この偏光ビームスプリッタを透過したビ
ームを受けて画像を形成するスクリーン7とよりなる偏
光ビームスプリッタを用いた表示装置において、前記偏
光ビームスプリッタは、透明容器8と、この透明容器内
に収容されて偏光ビームを形成するために誘電体多層膜
を蒸着した透明平行平板9と、前記透明容器内に充填さ
れた比較的熱容量の大きな液体Wとにより構成される。
これにより、液体の温度上昇を抑制して屈折率のムラの
発生を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏光ビームスプリッタ
を用いた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光導電層と誘電体ミラー層と液
晶層とを一対の透明電極間に積層してなる空間光変調素
子を用い、この空間光変調素子の光導電層の側から書き
込み光を用いて画像を形成すると共に液晶層側に読み出
し光を入射して誘電体ミラー層で反射された変調光をス
クリーン上に投影する表示装置が知られている。このよ
うな表示装置は例えば特開平5−61130号公報に開
示されており、この種の装置例を図4に基づいて説明す
る。この表示装置1は、偏光ビームスプリッタ2と、赤
色用、青色用及び緑色用にそれぞれ対応した3個の空間
光変調素子3A、3B、3Cを用いている。尚、各空間
光変調素子3A、3B、3Cの光導電層にはそれぞれ赤
色、青色、緑色に対応した書き込み光学系によって画像
の書き込みが行なわれるが、これらの書き込み光学系は
図中省略されている。
【0003】光源4からの不定偏光光は偏光ビームスプ
リッタ2へ入射され、スプリッタ2はこの入射光のうち
S偏光成分のみを反射する。このS偏光の反射光は、ダ
イクロイックミラーに向けて導かれることになる。ダイ
クロイックミラーは、表面には多層の薄膜が形成されて
おり、この膜による光の干渉を利用して可視光の特定の
波長領域のみを反射し、残りの波長の領域の光を透過す
るものであり、図示例では赤色用ダイクロイックミラー
5A及び青色用ダイクロイックミラー5Bが順次配列さ
れている。
【0004】赤色用ダイクロイックミラー5Aは、赤色
光を反射して青色光及び緑色光を透過する特性を有して
おり、これを透過した青色光及び緑色光は青色用ダイク
ロイックミラー5Bに入射する。また、この青色用ダイ
クロイックミラー5Bは、青色光を反射して緑色光を透
過する特性を有している。従って、赤色用ダイクロイッ
クミラー5Aで反射した赤色光は赤色用の空間光変調素
子3Aに入射し、青色用ダイクロイックミラー5Bで反
射した青色光は青色用の空間光変調素子3Bに入射し、
また、青色用ダイクロイックミラー5Bを透過した緑色
光は緑色用の空間光変調素子3Cへ入射することにな
る。
【0005】各光変調素子では入射したS偏光である読
み出し光を画像に応じたP偏光成分を含んで反射するこ
とにより光変調が行なわれる。尚、図中においてはS偏
光光は実線で示され、P偏光光は波線で示される。P偏
光成分を含む変調光はそれぞれ元の光路を戻って偏光ビ
ームスプリッタ2に入射し、この内P偏光光のみが透過
した後、投射レンズ6によってスクリーン7上に投影さ
れ、1つのカラー画像を写し出す。
【0006】上記偏光ビームスプリッタ2は、例えば光
学ガラス製の略矩形状の容器8内に斜め方向に光学ガラ
ス製の透明平行平板9を収容し、更にこの容器内に、光
学ガラスと屈折率を合わせた例えばエチレングリコー
ル、1,2−ジブロモプロパン、シリコンオイル等の透
明液体を充填して構成されている。上記ガラス製の透明
平行平板9の表面には、液体の屈折率も考慮した上で偏
光特性を有する多層膜が形成されており、前述のように
S偏光に対しては反射し、P偏光に対しては透過性を示
す偏光特性を発揮している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した偏
光ビームスプリッタ2に使用される液体は、内部に収容
される透明板9の屈折率に対する整合性を図るために比
較的限定された液体材料、例えばエチレングリコールや
1,2−ジブロモプロパンを使用しているが、これらの
液体材料は、熱容量が比較的小さく、しかも粘性や屈折
率の温度特性も比較的大きい。このように熱容量が小さ
いと、光源4からのエネルギによって液体の温度が上昇
して屈折率が特に大きく変化してしまい、この結果、屈
折率のムラを生じて解像度の劣化を生じてしまうという
問題点がある。
【0008】この場合、液体の粘性も大きいことから液
体内での対流も生じ難く、従って、屈折率の高くなった
液体部分の拡散が阻害されてそのまま残留し、屈折率の
ムラの発生を一層助長していた。特に、最近にあっては
明るい大画面化の要求が高まっていることから必然的に
光源の出力も大きくなり、液体の加熱温度も高くなる傾
向にあることから上記した問題点の解決が強く望まれて
いる。
【0009】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これを有効に解決すべく創案されたものであり、その目
的はビームスプリッタ内の液体の温度の上昇を抑制して
屈折率のムラの発生や解像度の劣化を抑制することがで
きる偏光ビームスプリッタを用いた表示装置を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、光導電層と誘電体ミラー層と液晶層と
を一対の透明電極間に積層してなる空間光変調素子と、
光源からの不定偏光光を受けて前記空間光変調素子に向
けて偏光ビームを反射し且つ前記空間光変調素子からの
反射ビームを透過する偏光ビームスプリッタと、この偏
光ビームスプリッタを透過したビームを受けて画像を形
成するスクリーンとよりなる偏光ビームスプリッタを用
いた表示装置において、前記偏光ビームスプリッタは、
透明容器と、この透明容器内に収容されて偏光ビームを
形成するために誘電体多層膜を蒸着した透明平行平板
と、前記透明容器内に充填された比較的熱容量の大きな
液体とにより構成される。
【0011】
【作用】本発明は、以上のように構成したので、光源か
らの不定偏光光を受けた偏光ビームスプリッタはここで
S偏光光のみを反射して読み出し光として空間光変調素
子に入射される。空間光変調素子は、ここでの画像に対
応したP偏光光とS偏光光を含む変調光として反射し、
このP偏光光及びS偏光光はビームスプリッタに入射し
てP偏光光のみを通過してスクリーン上に投射されて画
像が形成される。ここで、ビームスプリッタの透明容器
内の液体は、光源のエネルギによって加熱される傾向に
あるが、この液体は熱容量が比較的大きいので温度上昇
が抑制される。従って、温度特性の変化すなわち屈折率
変化も少なく、屈折率のムラも生じ難くなる。
【0012】特に、容器内に充填する液体として熱容量
が大きく、粘性及び屈折率の温度係数の小さな水を用い
ることにより屈折率のムラの発生を一層抑制して画像品
質の向上を図ることが可能となる。更に、カラー画像を
形成するために偏光ビームの光路途中にダイクロイック
ミラーを用いた場合には、透明平行平板と液体との屈折
率の相異に基づいて発生する非点収差を補償するように
透明平行平板に対してダイクロイックミラーをねじれ配
置している。
【0013】
【実施例】以下に、本発明に係る偏光ビームスプリッタ
を用いた表示装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述
する。図1は本発明の偏光ビームスプリッタを用いた表
示装置の要部を示す構成図、図2は本発明装置に用いる
偏光ビームスプリッタを示す斜視図、図3は偏光ビーム
スプリッタとダイクロイックミラーとのねじれ配置を説
明するための説明図である。尚、従来装置と同一部分に
ついては同一符号を付す。
【0014】本発明にかかる偏光ビームスプリッタを用
いた表示装置の全体は、使用する液体材料が異なる点や
ダイクロイックミラーがねじれ配置構造をとる点を除
き、図4に示す従来装置と略同様に構成されている。す
なわちこの表示装置は、偏光ビームスプリッタ2と、赤
色用、青色用及び緑色用にそれぞれ対応した3個の空間
光変調素子3A、3B、3Cを用いている。各空間光変
調素子は、周知のように光導電層と、誘電体ミラー層と
液晶層とを一対の透明電極間に積層して構成されてい
る。
【0015】上記偏光ビームスプリッタ2は、光源4か
らの不定偏光光10を入射してS偏光光のみを反射し、
この反射光の光路途中には赤色光のみを反射する赤色用
ダイクロイックミラー5A及び青色光のみを反射する青
色用ダイクロイックミラー5Bが順次配置される。各空
間光変調素子からは、この画像に対応して変調された光
が反射されて元の光路を通ってビームスプリッタ2に入
射するが、この入射方向には投射レンズ6とスクリーン
7が配置されており、ビームスプリッタ2を透過したP
偏光光によりスクリーン上に1つのカラー画像を形成し
得るようになっている。
【0016】上記ビームスプリッタ2は、例えばガラス
等よりなる直方体状或いは立方体状の透明容器8を有し
ており、この中に対角線状に斜めに反射面を形成するた
めの例えばガラス等よりなる透明平行平板9が収容され
ている。この平行平板9の表面である反射面には、所定
の偏光特性を有する誘電体多層膜(図示せず)が蒸着等
により形成されており、入射光に対してP偏光光は透過
してS偏光光を反射するようになっている。
【0017】そして、この透明容器8内には、熱容量が
比較的大きくて、粘性及び温度特性すなわち屈折率の温
度係数が比較的ともに小さい液体、例えば水Wが充填さ
れている。尚、図2にあっては、内部構成の理解のため
に天井部8Aを取り外した状態を示している。
【0018】この液体としては、透明で熱容量が比較的
大きな材料であれば水に限定されずどのような材料でも
良く、また、好ましくは粘性及び屈折率の温度係数の小
さい材料を用いる。このように、充填液体として水を用
いることにより、高出力の光源4からの熱に対してもあ
まりその温度変化を受けることが少なく、従って、光学
的な影響を受けることを抑制することが可能となる。
【0019】ここで、水の屈折率は略1.333である
ことから、この屈折率と一致する光学ガラスは存在せ
ず、本実施例では透明ガラスとして例えばBK7として
表される一般的な光学ガラスを用いる。この場合、透明
平行平板9を構成するガラスとこれに接する流体、すな
わち水との屈折率の相異に起因して非点収差を生じて結
果的に画像劣化を生じてしまう。これを解決するために
シリンドリカルレンズを挿入したり、もう一枚別の光学
ガラス平行平板を用意し、これを偏光ビームスプリッタ
の透過平行平板9とねじれの位置に配置することも考え
られるが、この場合には部品点数が多くなったり、結果
的に装置サイズが大きくなってしまうという新たな問題
点が発生するので好ましくない。そこで、本実施例にお
いては、上記した非点収差を補償するために色合成系の
ダイクロイックミラーを透明平行平板に対してねじれ配
置となるように設定している。
【0020】ここでねじれ配置とは、偏光ビームスプリ
ッタ2の蒸着の施されているガラス製透明平行平板9の
法線ベクトルと、ダイクロイックミラーの法線ベクトル
が同一面内にはない状態をいう。この時のダイクロイッ
クミラーの配置の角度は、偏光ビームスプリッタ2の平
行平板9への入射角度と、材質と封入液体との屈折率差
とにより決定される。
【0021】図3はこのねじれ配置を示しており、図示
例では全く非点収差のないチャネルに緑を使用し、順番
に青、赤のチャネルを配置することにより解像度的にも
問題のないものが可能となる。また、図3においては空
間光変調素子として緑色用空間光変調素子3Cだけが示
されており、赤色用及び青色用空間光変調素子の記載は
省略する。
【0022】図3中においてはX、Y、Zの立体座標が
示されており、偏光ビームスプリッタの透明平行平板9
はY軸まわりに回転し、その傾きを示す矢印11はXZ
面内に位置する。例えばダイクロイックミラーの材質と
してBK7を用い、この板厚が1.1mmのものを2枚
用いた場合において、この矢印11とX軸となす角度θ
1は、本実施例では53.8度に設定されている。これ
らの材質や角度は、単に一例を示したものに過ぎず、こ
れらに限定されない。これに対して、赤色用ダイクロイ
ックミラー5Aは、X軸まわりに回転し、そり傾きを示
す矢印12はY’Z面内に位置する。この矢印12とZ
軸のなす角度θ2は、35度に設定される。尚、青色用
ダイクロイックミラーも、赤色用ミラーと同様にZ軸と
のなす角が35度に設定される。
【0023】このように、ダイクロイックミラーを透明
平行平板9の回転傾斜する軸と異なった軸まわりに所定
の角度だけ回転傾斜することによりこれらをねじれ関係
に配置し、これによりビームスプリッタの透明平行平板
9側で生じる非点収差とダイクロイックミラー側で生じ
る非点収差を相殺させる。
【0024】次に、以上のように構成された本実施例の
作用について説明する。まず、光源4より不定偏光光が
偏光ビームスプリッタ2に入射されるとこの内部に設け
た透明平行平板9の作用によりS偏光光のみが反射さ
れ、ダイクロイックミラーの方に至る。この反射S偏光
光の内、赤色光は赤色用ダイクロイックミラー5Aに反
射されて赤色用空間光変調素子3Aに入射される。
【0025】青色光、緑色光はこの赤色用ミラー5Aを
透過して青色用ダイクロイックミラー5Bに至り、ここ
で青色光が反射されて青色用空間光変調素子3Bに入射
される。そして、緑色光は上記青色用ミラー5Bを透過
して緑色用空間光変調素子3Cに入射される。
【0026】各空間光変調素子に入射したS偏光光は画
像読み出し光として作用し、それぞれの素子に表れる画
像に応じたP偏光成分及びS偏光成分を含んで反射され
た変調光となる。反射された各P偏光光及びS偏光光は
元の光路を戻って行き、ビームスプリッタ2の透明平行
平板9に入射してここでP偏光光のみが透過して投射レ
ンズ6によりスクリーン7上に結像されて1つのカラー
画像を形成することになる。
【0027】ここで、ビームスプリッタ2内に充填され
た液体、例えば水は光源4からの熱エネルギによって加
熱される傾向にあるが、この液体としては、熱容量が比
較的大きく且つ粘性及び屈折率の温度係数の比較的小さ
な材料、すなわち水を用いているので温度が上がり難
く、従って屈折率のムラが生じ難く、解像度の劣化を抑
制することができる。
【0028】この場合、液体温度がある程度上がったと
しても上述のように屈折率の温度係数が小さいので、そ
の影響を従来構造の場合と比較して大幅に小さくでき
る。更には、上述のように液体の温度が局部的に上昇し
ても液体自体の粘性が比較的低いので屈折率が高くなっ
た部分の液体が対流等によって容易に拡散されてしま
い、全体として屈折率のムラの発生量を抑制することが
できる。
【0029】表1は、本発明にて用いた水と従来装置に
て用いたエチレングリコール、1,2−ジブロモプロパ
ンの粘性及び屈折率の温度係数を示すものである。
【0030】
【表1】
【0031】このように従来装置にて用いていた充填液
体と異なる液体を用いることにより、熱容量、粘性、屈
折率の温度係数の相異に基づく相乗効果でもって屈折率
のムラを抑制し、解像度の劣化を大幅に抑制することが
できる。また、この場合、ビームスプリッタ2の透明平
行平板9と充填液体Wとの屈折率の僅かな相異に起因し
て非点収差が偏光光に対して生ずるが、この平行平板9
に対しては各ダイクロイックミラー5A、5Bは所定の
角度だけねじれ状態で配置されているので、この偏光ビ
ームスプリッタ2内で生じる非点収差とダイクロイック
ミラー5A、5Bで生じる非点収差とを相殺することが
できる。従って、前記した理由と相俟って、解像度の劣
化を、更に大幅に抑制することが可能となる。
【0032】このように、例えば水の持つ光学的特性を
効果的に利用すると共に、色合成系における非点収差相
殺のためのマッチングを図ることにより、明るく且つ高
コントラスト比の大画面映像を実現することが可能とな
る。尚、上記実施例においては、色チャネルを赤、青、
緑の順に配列したが、これに限定されないのは勿論であ
る。また、以上の実施例ではビームスプリッタ2への充
填液体として水を用いた場合を例にとって説明したが、
これに限定されず水と類似の熱容量を有する液体ならば
どのような液体を用いてもよい。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の偏光ビー
ムスプリッタを用いた表示装置によれば、次のように優
れた作用効果を発揮することができる。偏光ビームスプ
リッタの充填液体として熱容量の大きな液体、例えば水
を用いることにより、温度上昇を抑制して屈折率のムラ
の発生を押さえ、解像度を高く維持することができる。
また、充填液体として、熱容量の大きいことに加え、粘
性や屈折率の温度係数が小さい特性を有す材料を用いる
ことにより屈折率の温度依存性を小さくできるのみなら
ず屈折率が部分的に高くなった液体部分も容易に拡散す
ることができ、全体としての屈折率のムラの発生を更に
抑制することができる。更に、ダイクロイックミラーを
ビームスプリッタの平行平板に対してねじれ配置させる
ことにより、相方にて発生する非点収差を相殺すること
ができ、上記した理由と相俟って解像度を大幅に改善す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の偏光ビームスプリッタを用いた表示装
置の要部を示す構成図である。
【図2】本発明装置に用いる偏光ビームスプリッタを示
す斜視図である。
【図3】偏光ビームスプリッタとダイクロイックミラー
とのねじれ配置を説明するための説明図である。
【図4】一般的な偏光ビームスプリッタを用いた表示装
置を示す構成図である。
【符号の説明】
2…偏光ビームスプリッタ、3A,3B,3C…空間光
変調素子、4…光源、5A,5B…ダイクロイックミラ
ー、6…投射レンズ、7…スクリーン、8…容器、9…
透明平行平板、10…不定偏光光、W…水(液体)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導電層と誘電体ミラー層と液晶層とを
    一対の透明電極間に積層してなる空間光変調素子と、光
    源からの不定偏光光を受けて前記空間光変調素子に向け
    て偏光ビームを反射し且つ前記空間光変調素子からの反
    射ビームを透過する偏光ビームスプリッタと、この偏光
    ビームスプリッタを透過したビームを受けて画像を形成
    するスクリーンとよりなる偏光ビームスプリッタを用い
    た表示装置において、前記偏光ビームスプリッタは、透
    明容器と、この透明容器内に収容されて偏光ビームを形
    成するために誘電体多層膜を蒸着した透明平行平板と、
    前記透明容器内に充填された比較的熱容量の大きな液体
    とにより構成されることを特徴とする偏光ビームスプリ
    ッタを用いた表示装置。
  2. 【請求項2】 前記空間光変調素子は、複数個設けられ
    ると共に前記偏光ビームスプリッタとの間の光路途中に
    特定の波長領域の光のみを他方の空間光変調素子に向け
    て反射するダイクロイックミラーを設け、前記ダイクロ
    イックミラーは、前記透明平行平板と前記液体との屈折
    率が異なることにより生じる非点収差を補償するように
    前記透明平行平板に対してねじれ配置となるように設置
    されることを特徴とする請求項1記載の偏光ビームスプ
    リッタを用いた表示装置。
  3. 【請求項3】 前記液体は水であることを特徴とする請
    求項1または2記載の偏光ビームスプリッタを用いた表
    示装置。
JP6228768A 1994-08-30 1994-08-30 偏光ビームスプリッタを用いた表示装置 Pending JPH0868966A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005250057A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Hitachi Ltd 投射型映像表示装置、それに用いる光学ユニット、及び偏光分離用構造体

Cited By (2)

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