JPH0868463A - 多段ストロークシリンダ装置とそれを用いた自動変速機用油圧制御装置 - Google Patents
多段ストロークシリンダ装置とそれを用いた自動変速機用油圧制御装置Info
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- JPH0868463A JPH0868463A JP20366494A JP20366494A JPH0868463A JP H0868463 A JPH0868463 A JP H0868463A JP 20366494 A JP20366494 A JP 20366494A JP 20366494 A JP20366494 A JP 20366494A JP H0868463 A JPH0868463 A JP H0868463A
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Abstract
段ストロークシリンダ装置とそれを用いた自動変速機制
御装置を提供する。 【構成】 多段ストロークシリンダ装置20は、主に出
力シャフト1、シリンダ2、外側ピストン3、内側ピス
トン6から構成されている。第1シリンダ装置はシリン
ダ2、外側ピストン3等から構成され、第2シリンダ装
置は出力シャフト1、外側ピストン3、内側ピストン6
等から構成される。L1 は外側ピストン3が摺動可能な
距離、L2 は内側ピストン6が摺動可能な距離を表し、
L1 :L2=1:2の関係が成立している。また、給排
口9は、外側ピストン3がシリンダ2を摺動するとき、
いずれの摺動位置においても環状溝3dを経由して圧力
室14と連通可能な位置に形成されている。同様に、給
排口10は、環状溝3eを経由して圧力室15と連通可
能な位置に形成されている。
Description
ダ装置に関するもので、例えば自動変速機に使用される
変速切換装置に用いると好適な多段ストロークシリンダ
装置に関するものである。
れる多段ストロークシリンダ装置は、径の異なる2つの
シリンダを直列同軸上に連結させ、2組のシリンダ、ピ
ストンの位置の組合わせにより3段階のストロークを得
ることを可能にしている。また、実開昭54−1808
95号公報に開示されるものは、ストロークの過渡状態
を規定し所定の順序に従って、直列同軸上に連結した2
組のシリンダ、ピストンの伸長、縮小を可能にしてい
る。
び前述の実開昭54−180895号公報に開示される
ものは、直列同軸上に連結した複数組のシリンダ、ピス
トンに供給する流体圧の入出力ポートを相対位置が変化
しないシリンダに設け、相対位置が変化するシリンダ、
ピストンに入出力ポートを設けた場合の圧力配管に伴う
不具合を解消可能にしている。
特開平5−296211号公報に開示される多段ストロ
ークシリンダ装置によると、多段位置制御を行うため4
ポートからなる2組の入出力ポートが設けられ、2組の
シリンダ、ピストンを各々に制御する構成を有すること
から、2組のピストン、シリンダを相対位置変化させる
場合、各々に個別の圧力を送る必要がある。このため、
シリンダ、ピストンのストロークに対応して自由に屈曲
可能な4本の圧力配管が必要になり、装置構成の複雑化
および装置の大型化を招くという問題がある。またシリ
ンダ、ピストンのストロークに伴う圧力配管の移動スペ
ースの確保、および圧力配管の保守管理が必要になると
いう問題があり、さらに自由に屈曲する圧力配管の信頼
性が高くないという問題がある。
開示されるものによると、前述のように複数組のシリン
ダ、ピストンが伸縮に所定の順序があるという問題があ
り、またこの伸縮順序の制約から多段階制御に必要なピ
ストン、シリンダの組数が必要以上に増加するという問
題がある。さらに、特開昭48−1683号公報および
実開昭54−180895号公報に開示されるものによ
ると、ピストン、シリンダを相対位置変化させる場合、
高精度な多段位置決めが困難であるという問題がある。
また両公報に開示される構成から多段位置決めを行うに
は、シリンダストロークを検出し、このシリンダストロ
ーク検出信号に基づいて圧力供給源からの供給または停
止を制御するとともに、ドレンへの排出制御するという
各種制御機能の追加が必要になる。したがって、装置構
成の複雑化、装置の大型化およびコスト増大を招くとい
う新たな問題を生ずるおそれがある。
になされたもので、簡素な構成で多段階位置決めを可能
にする多段ストロークシリンダ装置とそれを用いた自動
変速機制御装置を提供することを目的とする。
の本発明の請求項1記載の多段ストロークシリンダ装置
は、第1ピストンと、この第1ピストンを往復動可能に
収容する第1シリンダとを有する第1シリンダ装置と、
第2ピストンと、この第2ピストンを往復動可能に収容
する第2シリンダとを有する第2シリンダ装置とを備
え、前記第1ピストンが前記第2シリンダを兼ねてお
り、前記第1ピストンと前記第2ピストンとのストロー
クが相異なる関係にあることを特徴とする。
ークシリンダ装置は、請求項1記載の多段ストロークシ
リンダ装置において、前記第2ピストンの両側の圧力室
に流体を導入または排出するポートは、前記第1ピスト
ンの壁体の内部および前記第1シリンダの壁体の内部を
経由して外部に連通することを特徴とする。さらに、本
発明の請求項3記載の多段ストロークシリンダ装置は、
請求項1または2記載の多段ストロークシリンダ装置に
おいて、前記第1ピストンのストロークと前記第2ピス
トンのストロークとの比が1:2または2:1であるこ
とを特徴とする。
ストロークシリンダ装置は、請求項1または2記載の多
段ストロークシリンダ装置において、前記第1ピストン
のストロークと前記第2ピストンのストロークとの比が
1:2であるとき、前記第1ピストンの受圧面積と前記
第2ピストンの受圧面積との比が2:1であることを特
徴とする。
制御装置は、自動変速機に設けられる複数の摩擦締結要
素に加わる油圧を複数の油圧弁で切換え制御し、前記複
数の摩擦締結要素の係合または解除を行うことにより複
数の変速段を切換え制御する自動変速機用油圧制御装置
であって、前記複数の摩擦締結要素の各摩擦締結要素に
加わる油圧を切換える複数の油圧弁を有する集積弁と、
前記複数の油圧弁を直接的、かつ同時に切換え可能な弁
切換え手段と、前記弁切換え手段を駆動する請求項1、
2、3または4記載の多段ストロークシリンダ装置とを
備えたことを特徴とする。
ストロークシリンダ装置によると、第1ピストンが第2
シリンダを兼ねており、第1ピストンと第2ピストンと
のストロークが異なる関係にあることから、第1ピスト
ンと第2ピストンとのストロークの組合わせによって3
段階以上の所定のストロークを機械的に得ることができ
る。これにより、従来のステップモータ等を用いたスト
ロークの制御に較べ精度および信頼性が向上する効果が
ある。また、ストロークの状態を検出する位置検出器等
を必要としないことからコストを低減する効果がある。
さらに、第1シリンダ装置の第1ピストンが第2シリン
ダ装置の第2シリンダを兼ねることから、ピストンまた
はシリンダを削減し、この削減に伴うシール部材等の部
品をさらに削減でき部品点数およびコストの低減を図る
効果がある。
ークシリンダ装置によると、第1シリンダ装置の内部に
第2シリンダ装置が位置し、第2ピストンの両側の圧力
室に流体を導入または排出するポートが第1ピストンの
壁体の内部および第1シリンダの壁体の内部を経由して
外部に連通することから、第1ピストンである第2シリ
ンダの移動位置にかかわらず第2ピストンの圧力室に流
体を供給できる。これにより、第2シリンダに流体を個
別に供給する必要がなく、流体を供給する供給管等の数
量を減少させる効果がある。また、移動可能な第2シリ
ンダに自由に屈曲する供給管を接続する必要がないこと
から、供給管等の移動スペースを確保が不要になる効果
がある。さらに、自由に屈曲する供給管を必要としない
ことから、供給管の信頼性が向上し、また保守管理が容
易になる効果がある。さらにまた、第1シリンダ装置の
内部に第2シリンダ装置が位置することから、多段スト
ロークシリンダ装置の全長を短くすることができる効果
がある。
ークシリンダ装置によると、第1ピストンのストローク
と第2ピストンのストロークとの比が1:2または2:
1であることから、第1ピストンと第2ピストンとのス
トロークの組合わせによって4段階の等間隔のストロー
クを機械的に得ることができる効果がある。さらに、本
発明の請求項4記載の多段ストロークシリンダ装置によ
ると、第1ピストンのストロークと第2ピストンのスト
ロークとの比が2:1であるとき、第1ピストンの受圧
面積と第2ピストンの受圧面積との比が1:2であるこ
とから、第2ピストンの両側の圧力室に導入または排出
される流体の体積が等しくなる。これにより、多段スト
ロークシリンダ装置の切換時の流体の流量が等しくなる
ことから、多段ストロークシリンダ装置切換時の切換所
要時間に差異が生じ難くなる効果がある。
変速機用油圧制御装置によると、請求項1、2、3また
は4記載の多段ストロークシリンダ装置により弁切換え
手段を駆動することにより、従来の位置検出器等を併用
したステップモータ等による駆動制御と較べ高精度の駆
動制御が可能になる効果がある。また、従来のステップ
モータ等による駆動制御と較べ、請求項1、2、3また
は4記載の多段ストロークシリンダ装置は構成が簡素な
ことから、コストを低減する効果がある。
する。 (第1実施例)本発明の多段ストロークシリンダ装置の
第1実施例を図1〜図7に示す。図2に示すように、多
段ストロークシリンダ装置の概略構成は、第1シリンダ
51、第2シリンダ装置52、電磁弁53、54、ドレ
ン55、56、油圧ポンプ57、油タンク58からな
る。
1aとこの第1シリンダ51a内に往復動可能に収容さ
れる第1ピストン51bとからなる。第1シリンダ51
aの側壁には、電磁弁53と接続される給排口51c、
51dが設けられ、油タンク58内に満たされた油を加
圧圧送する油圧ポンプ57と電磁弁53を経由して接続
されている。図2に示すストロークAは、第1ピストン
51bが移動可能な距離を表す。
1aに適合するピストンの役割の他にシリンダの役割を
兼ねる第1ピストン51bとこの第1ピストン51b内
に往復動可能に収容される第2ピストン52bとからな
る。第1ピストン51bの外壁には、電磁弁54と接続
された給排口51e、51fが設けられ、油圧ポンプ5
7と電磁弁54を経由して接続されている。第2ピスト
ン52bには軸状の出力シャフト52cが形成されてい
る。図2に示すストロークBは、内部ピストン6が移動
可能な距離を表している。第1シリンダ51a、第1ピ
ストン51b、第2ピストン52bは、ストロークAと
ストロークBとの比が1:2になるような寸法関係にそ
れぞれ形成されている。
容易に理解するため、図2に示すように、第1ピストン
51bの一部が第1シリンダ51aの外部に飛び出して
いるが、本第1実施例では、後述するように、第2シリ
ンダ装置52が第1シリンダ51aの内部に位置してい
る。図3に示すように、電磁弁53、54のオンオフの
組合わせにより、第1シリンダ51装置と第2シリンダ
装置52のストロークの組合わせが決定される。したが
って、図2に示すストロークCは、図3に示す〜の
4位置を得ることが可能になる。
構成を図1および図4に基づいて説明する。図1に示す
ように、多段ストロークシリンダ装置20は、主に出力
シャフト1、シリンダ2、外側ピストン3、内側ピスト
ン6から構成されている。前述した第1シリンダ装置5
1および第2シリンダ装置52の構成に置き換えると、
第1シリンダ装置51はシリンダ2、外側ピストン3等
から構成され、第2シリンダ装置52は出力シャフト
1、外側ピストン3、内側ピストン6等から構成される
ことになる。したがって、外側ピストン3は、第1シリ
ンダ装置51のピストンと第2シリンダ装置52のシリ
ンダとを兼ねた役割をする。
柱形状からなる出力シャフト1の一方の端部が挿入され
固定されている。この内側ピストン6が摺動可能な内壁
を有する有底の円筒形状の外側ピストン3の底部3aに
は、出力シャフト1の他方の端部が摺動可能な摺動孔3
bが形成されている。外側ピストン3の開口部を封止す
るために設けられたキャップ4には孔4aが形成されて
いる。この孔4aと外側ピストン3に形成された図示し
ない孔とを位置合わせした後、孔4aにピン7を圧入す
ることにより、外側ピストン3にキャップ4を固定して
いる。ここで、図1に示すL2 は内側ピストン6が摺動
可能な距離を表している。
3d、3eが形成されている。環状溝3dは底部3a近
傍に位置し、環状溝3dは外側ピストン3に固定されて
いるキャップ4近傍に位置している。またこの環状溝3
d、3eが形成される外周壁3cの円周方向には、外周
壁3cを貫通する複数の給排口12、13がそれぞれ形
成されている。この給排口12は、内側ピストン6の一
方の端部と外側ピストン3の内壁とから区画形成される
圧力室14に連通し、給排口13は、内側ピストン6の
他方の端部と外側ピストン3の内壁とから区画形成され
る圧力室15に連通している。
有底の円筒形状のシリンダ2の底部2aには、出力シャ
フト1の他方の端部が摺動可能な摺動孔2bが形成され
ている。シリンダ2の開口部を封止するために設けられ
たキャップ5は、出力シャフト1、内側ピストン6等が
組付られた外側ピストン3をシリンダ2内に収容した
後、シリンダ2に圧入され固定される。ここで、図1に
示すL1 は外側ピストン3が摺動可能な距離を表してい
る。外側ピストン3が摺動可能な距離L1 と前述の内側
ピストン6が摺動可能な距離L2 とは、L1 :L2 =
1:2の関係が成立している。
は、外周壁2cを貫通する複数の給排口8が形成されて
いる。同様に、外周壁2cのキャップ5近傍の円周方向
には、外周壁2cを貫通する複数の給排口11が形成さ
れている。この給排口8は、外側ピストン3の一方の端
部とシリンダ2の内壁とから区画形成される圧力室16
に連通し、給排口13は、外側ピストン3の他方の端部
とシリンダ2の内壁とから区画形成される圧力室17に
連通している。さらに、外周壁2cの円周方向には、外
周壁2cを貫通する複数の給排口9、10がそれぞれ形
成されている。
9は、外側ピストン3がシリンダ2を摺動するとき、い
ずれの摺動位置においても環状溝3dを経由して圧力室
14と連通可能な位置に形成されている。同様に、給排
口10は、環状溝3eを経由して圧力室15と連通可能
な位置に形成されている。このように外側ピストン3の
摺動位置にかかわらずシリンダ2の外部から環状溝3
d、3eを経由して図4(a) 、(b) に示す矢印に沿って
圧力室14、15へ圧油を供給可能であり、また圧力室
14、15内の圧油をシリンダ2の外部に排出可能であ
る。したがって、内側ピストン6を摺動させるため圧油
を供給する圧力配管等をシリンダの役割をする外側ピス
トン3に個別に設ける必要がない。
ば図5に示す油圧回路によって駆動される。図5に示す
ように、4方2位置切換弁21、22はパイロット回路
29、30を有し、このパイロット回路29、30を切
換える電磁2方2位置弁23、24は電磁力により作動
する。連通路25、26、27、28は、多段ストロー
クシリンダ装置20の外周壁2cを取囲む図示しない環
状通路により、それぞれ対応する給排口8、11、9、
10に接続され、圧力室16、17、14、15にそれ
ぞれ連通する。油圧配管29は4方2位置切換弁21と
電磁2方2位置弁23と接続し、油圧配管30は4方2
位置切換弁22と電磁2方2位置弁24と接続する。ま
た油圧供給路32から供給される圧油は、油圧配管31
と4方2位置切換弁21、22とを経由して連通路2
5、26、27、28に送られる。ドレン35、36、
37、38は、大気に解放されている。
制御される多段ストロークシリンダ装置20のストロー
ク段階を示す説明図である。図6に示す記号Hは供給圧
である高圧、記号Lはドレン圧である低圧、記号1は電
磁弁通電状態、記号0は電磁弁非電通状態をそれぞれ表
している。また、Pa、Pb、Pc、Pdは、多段スト
ロングシリンダ20の圧力室16、17、14、15に
おける圧力をそれぞれ表している。さらに、Sig.A、Si
g.Bは電磁2方2位置弁(以下「電磁弁」という)2
3、24への通電信号を表している。さらにまた、1s
t、2nd、3rd、4thは多段ストロークシリンダ20の
出力シャフト1のストロークを便宜的に表したもので、
出力シャフト1の先端の突出量の大きいものから順に4
th、3rd、2nd、1stと表す。
作動を図5〜図7に基づいて説明する。図6に示すよう
に、1stのストロークにする場合、Sig.Aを記号1にす
なわち電磁弁23を通電状態、Sig.Bを記号1にすなわ
ち電磁弁24を通電状態にすると油圧配管29、30が
高圧になり、そのパイロット圧力により4方2位置切換
弁(以下「切換弁」という)21、22が図5中右方向
へ移動しPa、Pcを高圧に、Pb、Pdを低圧に切換
える。その結果、圧力室16、14は高圧になり、圧力
室17、15は低圧になる。これにより、外側ピストン
3のキャップ4がシリンダ2のキャップ5に当接する位
置に外側ピストン3が摺動する。また、圧力室14が高
圧、圧力室15が低圧になることにより、内側ピストン
6の端部が外側ピストン3のキャップ4に当接する位置
に内側ピストン6が摺動する。したがって、図7(d) に
示す1stのストロークが得られる。
合、図6において、Sig.Aを記号0すなわち電磁弁24
を非電通状態にする。その結果、切換弁21は、図5に
おいて、切換弁21のばねの復元力によって図5中左方
向へ移動する。すると圧力室16と圧力室17の圧力が
反転し、圧力室16が低圧、圧力室17が高圧となる。
つまり、外側ピストン3の底部3aがシリンダ2の摺動
孔2b方向の端部に当接する位置に外側ピストン3が摺
動する。その結果、出力シャフト1は外側ピストン3の
ストローク長だけ左へ変位することになる。したがっ
て、図7(c) に示す2ndのストロークが得られる。
る場合、図6に示す電磁弁23、24の通電状態を切り
換えることによって切換弁21、22を移動させ、圧力
室14、15、16、17への圧力の高低を切換える。
すると、多段ストロークシリンダ20への出力シャフト
の変位を3rd、4thそれぞれの場合に応じて変化させる
ことができ、図7(b) 、(a) に示す3rd、4thのストロ
ークを得ることができる。
ピストン3が摺動可能な距離L1 と内側ピストン6が摺
動可能な距離L2 とは、L1 :L2 =1:2の関係が成
立していることから、1st、2nd、3rd、4thを4段階
に渡って、4つの等間隔な位置決めが実現できる。ま
た、シリンダ2と外側ピストン3とからなる第1シリン
ダ装置と、シリンダの役割をする外側ピストン3と内側
ピストン6とからなる第2シリンダ装置との位置関係
が、第2シリンダ装置が第1シリンダ装置に内包されて
いる状態にあり、かつL1 :L2 =1:2の関係が成立
する場合、各々のピストンの断面積比を2:1に設定す
ることにより、各圧力室に供給される圧油の体積が等し
くなり、多段ストロークシリンダの切換時に必要な圧油
の流量が等しくなる。したがって、多段ストロークシリ
ンダ切換時に必要となる第1シリンダ装置と第2シリン
ダ装置との切換時間に差異が生じ難くなる効果がある。
ピストン3とからなる第1シリンダ装置と、シリンダの
役割をする外側ピストン3と内側ピストン6とからなる
第2シリンダ装置との位置関係が、第2シリンダ装置が
第1シリンダ装置に内包されていたが、本発明ではこれ
に限られることはなく、例えば各々別体のシリンダ装置
を連結しても良い。
リンダ20の切換えに圧油を用いたが、本発明ではこれ
に限られることはなく、例えば空気、水、その他の流体
等を用いても良い。 (第2実施例)本発明の多段ストロークシリンダ装置を
自動変速機用油圧制御装置に用いた第2実施例を図8に
示す。第1実施例と実質的に同一の構成部分については
同一の符号を付す。
圧制御装置の集積弁160のカムシャフト101に多段
ストロークシリンダ装置20の出力シャフト1を連結さ
せ、カムシャフト101の軸方向の移動制御を多段スト
ロークシリンダ装置20により行う例である。車両用自
動変速機の動作は、自動制御または手動操作により制御
される自動変速機用油圧制御装置によって図示しないト
ランスミッション内のギヤ接続が切換えられ、図示しな
いトルクコンバータに接続された図示しないエンジンか
らの回転力が車両の後輪または前輪に伝達される。
油圧制御装置の一部を構成しており、前述の自動制御ま
たは手動操作による制御に応じた各油圧をトランスミッ
ション内の複数のギア切換装置に供給している。集積弁
160は、ハウジング128およびサイドハウジング1
30、ポートケース131、132等から構成されてい
る。ハウジング128のほぼ中央に設けられた窪み15
8内には略円筒形状をした円筒状のカムシャフト101
が設けられ、このカムシャフト101は玉軸受やコロ軸
受等からなる軸受109、129に対して回転可能かつ
軸方向に往復動可能に支持されている。軸受109はハ
ウジング128の一端にサークリップ134で装着さ
れ、軸受129は、サイドハウジング130にサークリ
ップ133で装着されている。
は、各スプール弁102、103、104、105、1
06、107、108を駆動するカムとしての凹凸が形
成されている。またカムシャフト101の軸受129側
端部には、カムシャフト101を軸方向に駆動する多段
ストロークシリンダ装置20の出力シャフト1が接続さ
れている。さらにカムシャフト101の軸受109側端
部には、外周面にピニオンギア153が形成されてい
る。このピニオンギア153にはラック110がかみ合
い、ラック110は操作者によって操作されるスプール
弁手動切換え手段である図示しないセレクトレバーに連
動する連結部111に機械的に連結されている。油路を
切り換えるスプール弁102、103、104、10
5、106、107、108(以下「スプール弁SP」
と総称する)が、カムシャフト101の軸に垂直な方向
でカムシャフト101の両側に並んで配置されている。
105を例に説明する。円筒状からなるスプール弁10
5は、ハウジング128に形成された円筒孔128aに
収容され、スプリング121によりカムシャフト101
方向に付勢されている。また、スプール弁105のカム
シャフト101側端部とカムシャフト101との間に
は、カムシャフト101のカム面に当接するピン117
が位置している。このピン117によりカムシャフト1
01のカムの動きをスプール弁105に伝えられ、スプ
ール弁105が円筒孔128a内をスライドする。他の
スプール弁102、103、104、106、107、
108もスプール弁105と同様の構成からなる。
ト135、137が形成され、ライン圧制御弁164か
ら高圧油であるライン圧が供給される。ハウジング12
8内に設けられた、油圧連通路のひとつであるライン圧
連通路146、151に、このライン圧ポート135、
137からライン圧が伝えられる。ライン圧連通路14
6は、スプール弁102、103、104、105が挿
入されるハウジング128の円筒孔128d、128
c、128b、128aにそれぞれライン圧を供給する
ように設けられており、またライン圧連通路151は、
スプール弁106、107、108が挿入されるハウジ
ング128の円筒孔128g、128f、128eにそ
れぞれライン圧を供給するように設けられている。
の駆動により円筒孔を移動した際、各スプール弁SPの
溝及び穴が、ライン圧連通路146もしくはライン圧連
通路151の各円筒孔に開口する位置と対向する位置に
位置決めされると、各ライン圧連通路に供給されたライ
ン圧Psが、各スプール弁の溝及び穴を経由してスプー
ル弁内円筒部に供給され、さらにポートケース131、
132の各連通ポート139、140、141、14
2、143、144、145を経由して摩擦係合装置に
ライン圧が供給される。
調整された係合油圧(または制御圧)が供給される圧力
制御ポート136、138が形成され、このポートから
ライン圧連通路に平行に設けられた制御圧連通路14
7、150が延設されており、ライン圧連通路と同様ス
プール弁SPに供給され、さらにスプール弁SPを介し
て各摩擦係合装置へ供給される構成になっている。ただ
し、圧力制御ポート136、138はサイドハウジング
内において互いに連通しておらず、従って圧力制御ポー
ト136に供給された図示しない第1係合油圧制御弁か
らの係合油圧は、制御圧連通路147に連通するスプー
ル弁102、103、104、105にのみ供給され
る。同様に、圧力制御ポート138に供給された図示し
ない第2係合油圧制御弁からの係合油圧は、制御圧連通
路150に連通するスプール弁106、107、108
に供給される。
れた係合油圧は図示しない多板ブレーキB1、B0、B2
に供給され、第2係合油圧制御弁162から供給された
係合油圧は図示しない多板ブレーキB3 及び図示しない
多板クラッチC0、C2、C1にのみ供給されることとな
る。またハウジング128内の制御圧連通路147、1
50に並列して、ハウジング外部のドレンに通ずる油圧
連通路、つまりドレン圧連通路148、149があり、
スプール弁SPの溝がこのドレン圧連通路148、14
9と連通する位置に位置決めされた際、該スプール弁に
連通する摩擦係合装置内の圧油をドレンポート158、
159よりハウジング128の外部に排出する。これら
3つの油圧連通路は、図8に示すように、カムシャフト
側からドレン圧、制御圧、ライン圧となるように配置さ
れている。
段ストロークシリンダ装置20は、第1実施例で説明し
たように、4方2位置切換弁21、22の切換により給
排口8、9、10、11に供給される圧油の流れる方向
が切換えられことにより、圧力室14、15、16、1
7内の油圧が変化し、外側ピストン3および内側ピスト
ン6をそれぞれ摺動させている。この外側ピストン3、
内側ピストン6の移動量にしたがって、出力シャフト1
が4段階(1st、2nd、3rd、4th)に摺動することか
ら、出力シャフト1に接続されたカムシャフト101を
軸方向に駆動されることになる。
パイロット回路29、30は、図示しないAT用ECU
による電磁2方2位置弁23、24の通電および非通電
によって行われる。ここで、図8に示すSig.A、Sig.B
は電磁2方2位置弁(以下「電磁弁」という)23、2
4への通電信号を表している。例えば1速モードの場
合、AT用ECUからの指示によって電磁弁23、24
ともに通電状態にすることにより、圧力室16、14は
高圧になり、圧力室17、15は低圧になる。すると外
側ピストン3のキャップ4がシリンダ2のキャップ5に
当接する位置に外側ピストン3が摺動し、また内側ピス
トン6の端部が外側ピストン3のキャップ4に当接する
位置に内側ピストン6が摺動する。したがって、図7
(d) に示す1stのストロークが得られ、カムシャフト1
01を駆動する。
らの指示によって電磁弁23を非通電状態、電磁弁24
を通電状態にすることにより、圧力室17、14は高圧
になり、圧力室16、15は低圧になる。すると外側ピ
ストン3の底部3aがシリンダ2の摺動孔2b方向の端
部に当接する位置に外側ピストン3が摺動する。その結
果、出力シャフト1は外側ピストン3のストローク長だ
け左へ変位することになる。したがって、図7(c) に示
す2ndのストロークが得られ、カムシャフト101を駆
動する。
AT用ECUからの指示によって電磁弁23、24の通
電状態を切換え、圧力室14、15、16、17への圧
力の高低を切換える。すると多段ストロークシリンダ2
0への出力シャフトの変位を3速モード、4速モードそ
れぞれの場合に応じて変化させることができ、図7(b)
、(a) に示す3rd、4thのストロークを得られ、カム
シャフト101を駆動する。
に当接した各ピン114、115、116、117、1
18、119、120が各スプール弁SPを押上げる。
押上げられた各スプール弁SPはそれぞれの移動位置に
よって、ライン圧連通路146、151、制御圧連通路
147、150、ドレン圧連通路148、149のいず
れかと連通する。ライン圧、制御圧、ドレン圧のいずれ
かの圧油が各スプール弁SPに連通する各連通ポート1
39、140、141、142、143、144、14
5から多板ブレーキB1 、B0 、B2 、B3 及び多板ク
ラッチC0 、C2 、C1 に供給される。
の軸方向に駆動を多段ストロークシリンダ装置20によ
り行いことにより、従来の回転角センサを併用したステ
ップモータ等による駆動制御と較べ高精度の駆動制御が
可能になる効果がある。また、多段ストロークシリンダ
装置20の制御は、2つの電磁弁23、24の通電状態
の制御で良いことから、AT用ECUからの指示は2ビ
ットの情報量で可能であり、従来のステップモータ等の
制御より容易になる効果がある。さらに、多段ストロー
クシリンダ装置20は構成が簡素なことから、コストを
低減する効果がある。
装置は、多段ストロークシリンダ装置20を用いカムシ
ャフト101の軸方向駆動を行っているが、直線運動を
回転運動に変換する例えばラック等の機構を用いること
によりカムシャフト101を回転方向に駆動することが
可能である。また、第2実施例では、自動変速機用油圧
制御装置に多段ストロークシリンダ20を用いたが、本
発明ではこれに限られることはなく、例えばクレーン
車、油圧アンテナ、工作機械等の位置決めが必要な一般
的な作動アクチュエータとして広く適用可能である。
ンダ装置の軸方向縦断面図である。
ンダ装置の模式的説明図である。
ロークシリンダ装置のストローク段階を示す説明図であ
る。
ンダ装置の給油経路を示す断面図である。
ンダ装置の模式的構成図である。
ロークシリンダ装置のストローク段階を示す説明図であ
る。
多段ストロークシリンダ装置のストロークを示す模式的
説明図である。
速機用油圧制御装置に用いた第2実施例による構成図で
ある。
08スプール弁 (油圧弁) 160 集積弁 128 ハウジング
Claims (5)
- 【請求項1】 第1ピストンと、この第1ピストンを往
復動可能に収容する第1シリンダとを有する第1シリン
ダ装置と、 第2ピストンと、この第2ピストンを往復動可能に収容
する第2シリンダとを有する第2シリンダ装置とを備
え、 前記第1ピストンが前記第2シリンダを兼ねており、前
記第1ピストンと前記第2ピストンとのストロークが相
異なる関係にあることを特徴とする多段ストロークシリ
ンダ装置。 - 【請求項2】 前記第2ピストンの両側の圧力室に流体
を導入または排出するポートは、前記第1ピストンの壁
体の内部および前記第1シリンダの壁体の内部を経由し
て外部に連通することを特徴とする請求項1記載の多段
ストロークシリンダ装置。 - 【請求項3】 前記第1ピストンのストロークと前記第
2ピストンのストロークとの比が1:2または2:1で
あることを特徴とする請求項1または2記載の多段スト
ロークシリンダ装置。 - 【請求項4】 前記第1ピストンのストロークと前記第
2ピストンのストロークとの比が1:2であるとき、前
記第1ピストンの受圧面積と前記第2ピストンの受圧面
積との比が2:1であることを特徴とする請求項1また
は2記載の多段ストロークシリンダ装置。 - 【請求項5】 自動変速機に設けられる複数の摩擦締結
要素に加わる油圧を複数の油圧弁で切換え制御し、前記
複数の摩擦締結要素の係合または解除を行うことにより
複数の変速段を切換え制御する自動変速機用油圧制御装
置であって、 前記複数の摩擦締結要素の各摩擦締結要素に加わる油圧
を切換える複数の油圧弁を有する集積弁と、 前記複数の油圧弁を直接的、かつ同時に切換え可能な弁
切換え手段と、 前記弁切換え手段を駆動する請求項1、2、3または4
記載の多段ストロークシリンダ装置とを備えたことを特
徴とする自動変速機用油圧制御装置。
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1994
- 1994-08-29 JP JP20366494A patent/JP3640075B2/ja not_active Expired - Fee Related
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