JPH0867870A - 冷媒組成物 - Google Patents

冷媒組成物

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JPH0867870A
JPH0867870A JP6204000A JP20400094A JPH0867870A JP H0867870 A JPH0867870 A JP H0867870A JP 6204000 A JP6204000 A JP 6204000A JP 20400094 A JP20400094 A JP 20400094A JP H0867870 A JPH0867870 A JP H0867870A
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JP
Japan
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hfc
refrigerant
refrigerant composition
present
gas
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JP6204000A
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Inventor
Satoru Ide
哲 井手
Tatsumi Tsuchiya
立美 土屋
Katsuki Fujiwara
克樹 藤原
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ジフルオロメタン25〜35重量%、1,1,
1,2−テトラフルオロエタン74〜62重量%および
二酸化炭素1〜3重量%よりなる冷媒組成物。 【効果】極小量の二酸化炭素の添加により、冷凍性能を
低下させずに不燃性にでき、安全な冷媒組成物が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に空調用冷凍機や冷
凍冷蔵庫、ヒートポンプおよびランキンサイクル用の作
動流体などに好適に使用され得る冷媒組成物に関する。
【0002】なお、本明細書において、”%”は”重量
%”を意味する。
【0003】
【従来の技術】従来、作動液ないし冷媒としては、クロ
ロフルオロ炭化水素、フルオロ炭化水素、これらの共沸
組成物ならびにその近辺の組成の組成物が知られてい
る。これらのうち、現在冷凍機用の作動流体としてはト
リクロロフルオロメタン(CFC−11)、ジクロロジ
フルオロメタン(CFC−12)、クロロジフルオロメ
タン(HCFC−22)などが主に利用されている。
【0004】しかしながら、近年フロンガスが大気中に
放出された場合、水素を含まないあるいは水素含有量の
少ないある種のクロロフルオロ炭化水素(CFC)が成
層圏のオゾン層を破壊したり、地球を温暖化し、その結
果人類を含む地球上の生態系に重大な悪影響を及ぼす恐
れのあることが指摘されている。したがって、オゾン層
破壊の可能性の高いクロロフルオロ炭化水素について
は、国際的な取決めにより1995年に廃止が決められ
ている。またオゾン破壊能が小さいといわれている水素
を含むハイドロクロロフルオロ炭化水素についても20
20年の原則全廃が決定している。さらに、地球を温暖
化する効果の大きな物質についても将来規制される可能
性がある。このような事情のもと、オゾン層破壊問題や
地球温暖化問題を生じる危険性のない新たな冷媒の開発
が緊急の課題となっている。
【0005】本発明者らは、冷凍機用としての特性にす
ぐれ、かつ大気中に放出された場合にもオゾン層や地球
の温暖化に対して影響を及ぼすことのない新たな冷媒を
得るべく種々の研究を重ねてきた。その結果、一群のハ
イドロフルオロ炭化水素(HFC)から選択されたジフ
ルオロメタン(HFC−32)と1,1,1,2−テト
ラフルオロエタン(HFC−134a)の組成物がクロ
ロジフルオロメタン(HCFC−22)の代替品として
有用であることを見出した(特開昭64−79288号
公報参照)。
【0006】この組成物はHCFC−22と極めて類似
した性質を有し、冷凍能力、成績係数とも優れたもので
ある。
【0007】HFC−32/HFC−134aの組み合
わせでは非常に低温の条件(−30〜−40℃)で気相
が漏洩した場合、HFC−32の濃度が56%以上のと
き25℃において燃焼することが知られている(第27
回空気調和・冷凍連合講演会、63、4)。また、この
報告によれば、環境温度と漏洩ガス中の初期濃度は図3
に示す通りである。
【0008】図3によると、HFC−32/HFC−1
34a(30/70重量比)を例にとれば、−20℃以
下になると初期漏洩ガス中のHFC−32の濃度は56
%を超えるために可燃になることを示している。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らはHFC−3
2/HFC−134a系の優れた冷媒としての特性を維
持しながら燃焼性の問題を解決すべく鋭意検討を加えた
結果、HFC−32/HFC−134a混合冷媒に二酸
化炭素(CO2)を1〜3%と極少量添加することによ
り解決できることを見出した。
【0010】WO92/16597号公報は、HFC−
32およびHFC−134aに添加される第3成分とし
てCO2、トリフルオロメタン、ヘキサフルオロエタ
ン、六フッ化硫黄を例示する。しかしながら、該公報
は、CO2の含量が50%以下と記載されているのみ
で、本発明のような極小量添加することによる利点につ
いては全く触れられていない。しかも、使用割合によっ
ては実用上使用できない部分を多く含むものであると共
に、CO2の有用性として環境への影響や燃焼性改善の
ことについては一切触れられていない。
【0011】環境への影響性を評価する指標としてオゾ
ン破壊係数や地球温暖化係数が知られているが、WO9
2/16597に例示されるトリフルオロメタン、ヘキ
サフルオロエタン、六フッ化硫黄はいずれも地球温暖化
係数が極めて高く、環境への悪影響が大きいものであ
る。
【0012】本発明は、冷媒特性に影響を与えず、しか
も燃焼性を改善する目的でCO2を少量限定的に使用す
るものである。
【0013】すなわち、本発明は、ジフルオロメタン2
5〜35%、1,1,1,2−テトラフルオロエタン6
2〜74%および二酸化炭素1〜3%よりなる冷媒に関
する。
【0014】HFC−32は燃焼範囲13.3〜29.
3%、臨界温度78.4℃を有するガスであり、HFC
−134aは臨界温度102℃を有する不燃性のガスで
ある。これに添加するCO2は、臨界温度31.3℃を
有する不燃性のガスである。CO2はこのように臨界温
度が低いために一般空調用冷媒として使用するのは困難
である。
【0015】燃焼性改善という目的からはCO2添加量
を多くすることが好ましいが、予想外にもCO2を僅か
1〜3%添加するのみで、HFC−32/HFC−13
4a系冷媒が本来有している優れた特性を損なうことな
く燃焼の危険を回避することができる。
【0016】HFC−32/HFC−134aの濃度比
率は冷媒特性の関係から、HFC−32は10〜40%
が、HFC−134aは60〜80%が好ましいが、こ
の2元系混合冷媒は前述のごとく低温域において漏洩す
るガスが燃焼性を有することが指摘されており、本発明
ではこれにCO2を1〜3%添加し、HFC−32を2
5〜35%、好ましくは27〜30%、HFC−134
aを62〜74%、好ましくは67〜70%、およびC
2を1〜3%の特定の狭い範囲とするものである。
【0017】HFC−32が25%より少ないと冷媒性
能、特に冷凍能力が低下し、35%より増えると燃焼性
の問題が出てくる。。
【0018】HFC134aが62%より少ないとやは
り燃焼性の問題があり、74%を超えると冷凍能力が低
くなる。CO2が1%未満のときは低温域における不燃
性を達成できず、3%を超えるときは冷媒特性が低下す
る。
【0019】また、冷媒特性および不燃性を損なわない
範囲で他の添加剤、例えば分解抑制剤や着色剤、着臭剤
などを添加してもよい。
【0020】本発明の冷媒組成物は、単独で優れたもの
とされているHCFC−22の成績係数および冷凍能力
或いは2元系のHFC−32/HFC−134a(30
/70)の成績係数および冷凍能力と同等かそれらの9
0%以上の冷媒特性を持つ。しかも、オゾン層の破壊の
問題も起こさず、かつ不燃性で安全性の高いものであ
る。さらに、地球温暖化係数も非常に低い。
【0021】本発明の冷媒は、空調用や冷凍冷蔵庫など
の各種冷凍機用の冷媒、ランキンサイクル用の作動流体
などとして有用である。
【0022】
【実施例】以下、本発明の冷媒を実施例に基づいて説明
するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるもので
はない。
【0023】実施例1 HFC−32/HFC−134a/CO2(27.0/
71.5/1.5;重量比)の混合冷媒の初期漏洩試験
を次の要領で行った。
【0024】内容積300ccのステンレス製耐圧容器
に混合ガスを200g充填し、恒温槽中に浸漬し、試験
温度で平衡になるまで保持し、容器上部のサンプリング
ポートから気相部のガスを2gサンプリングし、ガスク
ロマトグラフでHFC−32の濃度を測定した。
【0025】HFC−32/HFC−134a(30/
70;重量比)についても同様にして初期漏洩試験を行
った。
【0026】結果を図1に示す。
【0027】図1から明らかな様に、本発明の冷媒では
−40℃になってもHFC−32濃度が52%に止ま
り、不燃性を保っている。
【0028】実施例2 冷凍機サイクルのシミュレーションから理論的に冷媒の
冷凍性能を算出した。この方法は、特公平6−914号
公報の5頁9欄32行〜10欄14行に記載されている
方法に従うものであり、この実施例では、Peng-Robinso
n状態方程式を用いた熱物性推算データベースに基づい
て計算した。
【0029】冷凍器サイクルの運転条件は、凝縮器入口
温度50℃、蒸発器出口温度0℃として上記計算を行っ
た。図2中の 冷媒組成物A:HFC-32/HFC-134a/CO2(33.0/64.0/3.0) 冷媒組成物B:HFC-32/HFC-134a/CO2(29.0/69.0/2.0) 冷媒組成物C:HFC-32/HFC-134a/CO2(27.0/71.5/1.5) 冷媒組成物D:HFC-32/HFC-134a/CO2(25.0/72.5/2.5) についての結果をHCFC-22及びHFC32/HFC134a(30/70)の
結果と合せて表1に示す。
【0030】
【表1】冷媒組成物 成績係数 冷凍能力(kJ/kg) A 3.98 168.6 B 4.01 163.6 C 4.02 160.9 D 4.04 161.0 HCFC-22 4.16 144.5HFC32/134a(30/70) 4.23 173.3 表1において、成績系数は無名数であり、図2において
ハッチングを施した範囲が本発明の範囲である。
【0031】成績系数は、冷媒の蒸発または凝縮を含む
加熱冷却サイクルにおける冷媒の相対的な熱力学的効率
を表わし、蒸気を圧縮するときの有効な冷却と圧縮器に
より加えられるエネルギーの比であり、大きい程よい。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、極小量のCO2の添加
により、冷凍性能に優れかつ不燃性であり、しかも環境
を破壊することのない冷凍機用冷媒を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷媒組成物の初期漏洩組成を示すグラフであ
る。なお、図1中、□はHFC-32/HFC-134a(30/70)を表
し、○は、冷媒組成物Cを表す。
【図2】本発明の冷媒組成物の範囲を示す三角グラフで
ある。
【図3】HFC-32/HFC-134a=(25/75)〜(35/65)混合冷媒の
漏洩ガス中のHFC−32濃度を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジフルオロメタン25〜35%、1,1,
    1,2−テトラフルオロエタン74〜62%および二酸
    化炭素1〜3%よりなる冷媒組成物。
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