JPH0867709A - オレフィンの重合方法 - Google Patents

オレフィンの重合方法

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JPH0867709A
JPH0867709A JP20313694A JP20313694A JPH0867709A JP H0867709 A JPH0867709 A JP H0867709A JP 20313694 A JP20313694 A JP 20313694A JP 20313694 A JP20313694 A JP 20313694A JP H0867709 A JPH0867709 A JP H0867709A
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JP
Japan
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transition metal
aluminoxane
compound
cyclopentadienyl
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JP20313694A
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Norihide Inoue
則英 井上
Katsumi Takeuchi
克己 竹内
Tsutomu Iwatani
勉 岩谷
Ryuichi Sugimoto
隆一 杉本
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】(A) 珪素、ゲルマニウムまたは錫を含有する炭
化水素基と結合しているシクロペンタジエニル基、イン
デニル基、フルオレニル基またはこれらの置換体を配位
子として有する周期律表4〜6族の遷移金属化合物と
(B) アルミノキサンおよび(C) トリアルキルアルミニウ
ムからなる触媒の存在下にオレフィンを重合する方法。 【効果】所望の分子量を有するポリオレフィンを効率よ
く製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオレフィンの重合方法に
関する。詳しくは所望の分子量を有するポリオレフィン
を効率良く製造することのできるオレフィンの重合方法
である。
【0002】
【従来の技術】近年、シクロペンタジエニル基、インデ
ニル基、フルオレニル基、またはそれらの置換体を配位
子とする遷移金属化合物、いわゆるメタロセン化合物は
ポリオレフィン製造用触媒成分として有用視されてい
る.特開昭61−130314号公報には、立体的に固
定したジルコン・キレート化合物およびアルミノキサン
からなる触媒を用いてポリオレフィンを製造する方法が
記載されている。また、同公報には、遷移金属化合物と
してエチレンービス(4,5,6,7−テトラヒドロ−
1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを使用するこ
とにより、アイソタクチック度の高いポリオレフィンを
製造する方法が記載されている。特開昭64−6612
4号公報、特開平3−12406号公報には、珪素で架
橋したシクロペンタジエニル化合物を配位子とする遷移
金属化合物およびアルミノキサンを有効成分とする立体
規則性オレフィン重合用触媒が開示されている。
【0003】特開平2−41303号公報、特開平2−
274703号公報、特開平2−274704号公報に
は、互いに非対称な架橋性配位子を有するメタロセン化
合物およびアルミノキサンからなる触媒を用いることに
よってシンジオタクチックポリ−α−オレフィンが製造
できることが記載されている。 このようにメタロセン
/アルミノキサンからなる触媒系は使用するメタロセン
化合物の構造を変えることによって立体構造の異なるポ
リ−α−オレフィンが製造できることから有用視されて
いる。
【0004】一方、特開昭60−260602号公報、
特開昭63−130601号公報等には、高価なアルミ
ノキサンの使用量を減少させる目的で、メタロセン/ア
ルミノキサンからなる触媒系に有機アルミニウム化合物
を併用する方法が提案されている。しかしながら、この
ような触媒系で生成ポリマーの分子量を制御できること
は知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、メタロ
セン化合物を主成分とする触媒系はメタロセン化合物の
構造により、異なる構造のポリ−α−オレフィンを製造
できる。一方、これらのメタロセン触媒を用いて得られ
るポリオレフィンの分子量は、一般的に、使用されるメ
タロセン化合物の構造と重合条件によって固有の値を示
し、分子量を制御する方法としては重合温度を変える方
法や、水素などの連鎖移動剤を用いる方法などが提案さ
れている(特開平3ー41303号公報、特開平2−2
74703号公報などに記載されている)。しかしなが
ら、重合温度を変えて分子量を制御しようとすると生成
ポリマーの立体規則性の低下が起こったり、また連鎖移
動剤の使用では分子量を低下させることは可能である
が、高分子量のポリマーを製造することは困難であっ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決し、生成ポリマーの立体規則性を低下させることなし
に分子量を制御、特に増大させる方法について鋭意検討
した結果、ある特定の配位子を有する遷移金属化合物を
主触媒成分として使用し、助触媒成分としてアルミノキ
サンおよびトリアルキルアルミニウムを使用した触媒に
より前述の目的が達成されることを見出し、本発明を完
成するに到った。すなわち本発明は、(A) 周期律表4〜
6族の遷移金属化合物、(B) アルミノキサンおよび(C)
トリアルキルアルミニウムからなる触媒の存在下にオレ
フィンを重合する方法において、(A) 成分として、珪
素、ゲルマニウムまたは錫を含有する炭化水素基と結合
しているシクロペンタジエニル基、インデニル基、フル
オレニル基またはこれらの置換体を配位子として有する
周期律表4〜6族の遷移金属化合物を使用することを特
徴とするオレフィンの重合方法である。
【0007】本発明の方法において(A) 成分として使用
される珪素、ゲルマニウムまたは錫を含有する炭化水素
基と結合しているシクロペンタジエニル基、インデニル
基、フルオレニル基またはこれらの置換体を配位子とし
て有する周期律表4〜6族の遷移金属化合物は下記一般
式〔I〕(化1)
【0008】
【化1】 R(A1 )A2 MX1 2 〔I〕
【0009】(式中、Rは珪素、ゲルマニウムまたは錫
を含有する炭化水素基を示し、A1 、A2 は互いに同じ
であっても異なっていても良く、シクロペンタジエニル
基、インデニル基、フルオレニル基またはそれらの置換
体、あるいは窒素、酸素、イオウ、リンから選ばれるヘ
テロ原子を含む炭化水素基を示し、A1 、A2 の少なく
とも一つはシクロペンタジエニル基、インデニル基、フ
ルオレニル基またはそれらの置換体である。またA1
2 はRを介して結合し架橋構造をもたらしている。X
1 、X2 は互いに同じであっても異なっていても良く、
ハロゲン原子、炭素数1〜20までの炭化水素基、炭素
数1〜20までの珪素含有炭化水素基、ヘテロ原子含有
基または水素原子を示す。Mは周期律表4〜6族の遷移
金属である。)または一般式〔II〕(化2)
【0010】
【化2】 A3(A4)MX1 2 または R'(A3)A4 MX1 2 〔II〕
【0011】(ここでA3 、A4 は珪素、ゲルマニウム
または錫を含有する炭化水素基を少なくとも一つの置換
基として有する置換シクロペンタジエニル基、置換イン
デニル基、置換フルオレニル基、またはシクロペンタジ
エニル基、インデニル基、フルオレニル基またはそれら
の置換体、あるいは窒素、酸素、イオウ、リンから選ば
れるヘテロ原子を含む炭化水素基を示し、A3 、A4
少なくとも一つは珪素、ゲルマニウムまたは錫を含有す
る炭化水素基を少なくとも一つの置換基として有する置
換シクロペンタジエニル基、置換インデニル基、置換フ
ルオレニル基である。R’は炭素数1〜20までの炭化
水素を示し、A3 、A4 を連結して架橋構造をもたら
す。M、X1 、X2 は上記一般式〔I〕と同様であ
る。)で示されるいわゆるメタロセン化合物である。
【0012】一般式〔I〕中、Rは珪素、ゲルマニウム
または錫を含有する炭化水素基を示す。好ましくは、珪
素を含有する炭素数1〜20までの炭化水素基であり、
珪素を介してA1 、A2 と結合している。Rの具体例と
してはジメチルシリレン基、ジエチルシリレン基、ジフ
ェニルシリレン基などでを挙げることができる。A1
2 は互いに同じであっても異なっていても良く、シク
ロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基ま
たはそれらの置換体、あるいは窒素、酸素、イオウ、リ
ンから選ばれるヘテロ原子を含む炭化水素基を示し、A
1 、A2 の少なくとも一つはシクロペンタジエニル基、
インデニル基、フルオレニル基またはそれらの置換体で
ある。
【0013】シクロペンタジエニル基、インデニル基、
フルオレニル基またはそれらの置換体の具体例としては
シクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル
基、メチルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペ
ンタジエニル基、トリメチルシクロペンタジエニル基、
テトラメチルシクロペンタジエニル基、t−ブチルシク
ロペンタジエニル基、トリメチルシリルシクロペンタジ
エニル基、2−メチルインデニル基、3−メチルインデ
ニル基、2,4−ジメチルインデニル基、2−メチル−
4−イソプロピルインデニル基、2−メチル−4−フェ
ニルインデニル基、2−メチル−4−ナフチルインデニ
ル基、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、1
−メチルフルオレニル基、2,7−ジt−ブチルフルオ
レニル基、2,7−ビス(トリメチルシリル)フルオレ
ニル基、オクタヒドロフルオレニル基などを挙げること
ができる。
【0014】窒素、酸素、イオウ、リンから選ばれるヘ
テロ原子を含む炭化水素基としては、窒素を含有する炭
素数1〜20までの炭化水素基が好適である。具体的に
はt−ブチルアミド基、アニリド基などを挙げることが
できる。
【0015】一般式〔II〕中A3 、A4 は珪素、ゲル
マニウムまたは錫を含有する炭化水素基を少なくとも一
つの置換基として有する置換シクロペンタジエニル基、
置換インデニル基、置換フルオレニル基、またはシクロ
ペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基また
はそれらの置換体、あるいは窒素、酸素、イオウ、リン
から選ばれるヘテロ原子を含む炭化水素基を示し、好ま
しくは、珪素を含有する炭化水素基を少なくとも一つの
置換基として有する置換シクロペンタジエニル基、置換
インデニル基、置換フルオレニル基、またはシクロペン
タジエニル基、インデニル基、フルオレニル基またはそ
れらの置換体、あるいは窒素を含む炭素数1〜20まで
の炭化水素基を示し、A3 、A4 の少なくとも一つは珪
素を含有する炭化水素基を少なくとも一つの置換基とし
て有する置換シクロペンタジエニル基、置換インデニル
基、置換フルオレニル基である。
【0016】珪素を含有する炭化水素基を少なくとも一
つの置換基として有する置換シクロペンタジエニル基、
置換インデニル基、置換フルオレニル基の具体例として
はトリメチルシリルシクロペンタジエニル基、トリメチ
ルシリルインデニル基、トリメチルシリルフルオレニル
基、2,7−ビストリメチルシリルフルオレニル基など
を挙げることができる。
【0017】窒素を含む炭素数1〜20までの炭化水素
基の具体例としては、ジメチルアミド基、t−ブチルア
ミド基、アニリド基、ビストリメチルシリルアミド基な
どを挙げることができる。
【0018】R’は炭素数1〜20までの炭化水素を示
し、A3 、A4 を連結して架橋構造をもたらす。R’の
具体例としては、エチレン基、イソプロピリデン基、シ
クロヘキシリデン基、シクロペンチリデン基、メチルフ
ェニルメチレン基、ジフェニルメチレン基などを挙げる
ことができる。
【0019】一般式〔I〕および〔II〕中のX1 、X
2 は互いに同じであっても異なっていても良く、ハロゲ
ン原子、炭素数1〜20までの炭化水素基、炭素数1〜
20までの珪素含有炭化水素基、ヘテロ原子含有基また
は水素原子を示す。好ましくはハロゲン原子、炭素数1
〜20までの炭化水素基または炭素数1〜20までの珪
素含有炭化水素基を示す。具体的には塩素原子、メチル
基、フェニル基、ベンジル基、トリメチルシリルメチル
基などを挙げることができる。Mは周期律表4〜6族の
遷移金属であり、好ましくは周期律表4族の遷移金属で
あり、さらに好ましくはジルコニウム、ハフニウムであ
る。
【0020】一般式〔I〕で表される遷移金属化合物の
具体例としては特開昭64−66124号公報に記載さ
れているようなジメチルシリレンビス(メチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリ
レンビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジメチルシリレンビス(トリメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、特開平1
−275609号公報等に記載されているようなジメチ
ルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルシリレンビス(2−メチルインデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メ
チル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジク
ロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェ
ニルインデニル)ジルコニウムジクロリドなどの他にジ
メチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シク
ロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジク
ロリドなどや同様なハフニウム化合物、特表平6−50
5033号公報等に記載されているようなジメチルシリ
レン(シクロペンタジエニル)t−ブチルアミドジルコ
ニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジ
エニル)アニリドジルコニウムジクロリド、ジメチルシ
リレン(フルオレニル)t−ブチルアミドジルコニウム
ジクロリドなどを挙げることができる。
【0021】一般式〔II〕で表される遷移金属化合物
の具体例としてはビス(トリメチルシリルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(トリメチル
シリルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ト
リメチルシリルフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ビス(2,7−ビス(トリメチルシリル)フルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シ
クロペンタジエニル)(2,7−ビス(トリメチルシリ
ル)フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、メチルフ
ェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ビ
ス(トリメチルシリル)フルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド、イソプロピリデンビス(トリメチルシリルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなどを挙
げることができる。
【0022】本発明において(B) 成分として使用される
アルミノキサンは、例えば特開昭59−95292号公
報、特開昭58−19309号公報に記載されているよ
うなトリアルキルアルミニウムと水との反応生成物が利
用される。好ましくはトリメチルアルミニウムと水との
反応生成物であるメチルアルミノキサンが好ましく利用
される。また、その他に、特開平2−24701号公
報、特開平3−103407号公報などに記載されてい
る二種類以上のアルキル基を有するアルミノキサンや、
特開昭63−198691号公報などに記載されている
微粒子状アルミノキサン、特開平2−167302号公
報などに記載されているアルミノキサンを水や活性水素
化合物と接触させて得られるアルミニウムオキシ化合物
なども好適に利用することができる。上記アルミノキサ
ン類には若干のアルキルアルミニウムが混入していても
差し支えない。このようなアルミノキサンの遷移金属化
合物に対する使用割合としては、アルミニウム原子とし
て10〜10000モル倍、好ましくは20〜5000
モル倍である。
【0023】本発明において(C) 成分として使用される
トリアルキルアルミニウムの具体例としては、トリメチ
ルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブ
チルアルミニウム、トリn−オクチルアルミニウムなど
を挙げることができる。好ましくは、トリエチルアルミ
ニウム、トリイソブチルアルミニウムである。これらト
リアルキルアルミニウムの遷移金属化合物に対する使用
割合としては、1〜10000モル倍、好ましくは10
〜5000モル倍である。
【0024】本発明の特徴は、前述のような特定のメタ
ロセン化合物を主触媒として使用し、アルミノキサンお
よびトリアルキルアルミニウムからなる助触媒を使用す
ることによって生成ポリマーの分子量が制御できること
にある。水素などの連鎖移動剤の使用により生成ポリマ
ーの分子量が制御できることはよく知られているが、こ
のような方法では分子量を低下させることはできるが、
分子量を増大させることは困難である。これに対し、本
発明の方法では、助触媒であるアルミノキサンおよびト
リアルキルアルミニウムの使用量により、生成ポリマー
の分子量を増大させることも可能である。
【0025】本発明の方法における重合方法および重合
条件については特に制限はなくオレフィンの重合で行わ
れる公知の方法が用いられ、不活性炭化水素媒体を用い
る溶媒重合法、または実質的に不活性炭化水素媒体の存
在しない塊状重合法、気相重合法も利用でき、重合温度
としては−100〜200℃、重合圧力としては常圧〜
100kg/cm2 で行うのが一般的である。好ましく
は−50〜100℃、常圧〜50kg/cm2 である。
【0026】触媒成分の処理あるいは重合に際し使用さ
れる炭化水素媒体としては例えばブタン、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シクロ
ペンタン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素の他に、
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素も
使用することができる。
【0027】重合に際し使用されるオレフィンとして
は、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ド
デセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オ
クタデセンなどの炭素数3〜25のα−オレフィン、ま
たはエチレンを挙げることができる。
【0028】本発明において得られる触媒成分は、オレ
フィンの単独重合のみならず、例えばプロピレンとエチ
レン、プロピレンと1−ブテンなどの炭素数2〜25程
度のエチレンまたはα−オレフィンの共重合体を製造す
る際にも利用できる。
【0029】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0030】実施例1 内容積2リットルのステンレス製オートクレーブを充分
窒素置換した後、トルエン1リットルおよびトリイソブ
チルアルミニウム60mgを装入した。次いで特開昭6
4−66124号公報記載の方法により合成したジメチ
ルシリレンビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリド2.5mgおよびメチルアルミノキ
サン(東ソーアクゾ社製、重合度16.2)70mgを
トルエン中で混合した溶液を加えた。プロピレンガスを
系内に導入し、圧力3Kg/cm 2 ゲージ圧、20℃で
2時間重合を行った後少量のメタノールを添加すること
により重合を停止し、得られた重合スラリーをろ過、乾
燥することにより84.6gのアイソタクチックポリプ
ロピレンパウダーを得た。得られたパウダーの135℃
のテトラリン溶液で測定した極限粘度(以下[η]と略
記する)は1.85dl/gであった。また、示差走差
熱量計(DSC)で測定した融点(Tm)は160.7
℃であった。
【0031】実施例2 トリイソブチルアルミニウムの使用量を0.61gとし
た以外は実施例1と同様にしてプロピレンの重合を行っ
た。その結果、124.3gのアイソタクチックポリプ
ロピレンパウダーを得た。パウダーの[η]は1.98
dl/g、Tmは160.4℃であった。
【0032】実施例3 トリイソブチルアルミニウムの使用量を2.45gとし
た以外は実施例1と同様にしてプロピレンの重合を行っ
た。その結果、122.3gのアイソタクチックポリプ
ロピレンパウダーを得た。パウダーの[η]は2.10
dl/g、Tmは159.9℃であった。このように、
トリイソブチルアルミニウムの使用量を変えることによ
って生成ポリマーの分子量をコントロールすることがで
きる。
【0033】比較例1 トリイソブチルアルミニウム使用しなかった以外は実施
例1と同様にしてプロピレンの重合を行った。その結
果、10.4gのアイソタクチックポリプロピレンパウ
ダーを得た。パウダーの[η]は1.03dl/g、T
mは160.2℃であった。
【0034】比較例2 メチルアルミノキサンの使用量を0.72gとし、トリ
イソブチルアルミニウム使用しなかった以外は実施例1
と同様にしてプロピレンの重合を行った。その結果、7
6.7gのアイソタクチックポリプロピレンパウダーを
得た。パウダーの[η]は1.19dl/g、Tmは1
59.9℃であった。このように、本発明の方法によ
り、助触媒としてアルミノキサンのみを使用した場合と
比べて分子量の大きいポリマーを製造することができ
る。
【0035】実施例4 トリイソブチルアルミニウムの代わりにトリエチルアル
ミニウム70mgを使用した以外は実施例1と同様にし
てプロピレンの重合を行った。その結果、26.2gの
アイソタクチックポリプロピレンパウダーを得た。パウ
ダーの[η]は0.69dl/g、Tmは159.4℃
であった。
【0036】実施例5 トリエチルアルミニウムの使用量を0.71gとした以
外は実施例4と同様にしてプロピレンの重合を行った。
その結果、27.3gのアイソタクチックポリプロピレ
ンパウダーを得た。パウダーの[η]は1.52dl/
g、Tmは160.4℃であった。
【0037】比較例3 遷移金属触媒成分としてエチレンビス(4,5,6,7
−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド
2.5mgを使用し、メチルアルミノキサンおよびトリ
イソブチルアルミニウムの使用量をそれぞれ70mg、
0.58gした以外は実施例1と同様にしてプロピレン
の重合を行った。その結果、30.1gのアイソタクチ
ックポリプロピレンパウダーを得た。パウダーの[η]
は0.82dl/g、Tmは144.7℃であった。
【0038】比較例4 トリイソブチルアルミニウムの使用量を2.45gとし
た以外は比較例3と同様にしてプロピレンの重合を行っ
た。その結果、25.3gのアイソタクチックポリプロ
ピレンパウダーを得た。パウダーの[η]は0.84d
l/g、Tmは144.5℃であった。このように、珪
素などのヘテロ原子を含有しない遷移金属化合物を使用
して生成ポリマーの分子量を制御することは困難であ
る。
【0039】
【発明の効果】本発明の方法を実施することにより所望
の分子量を有するポリオレフィンを効率良く製造するこ
とができ、工業的に極めて価値がある。
フロントページの続き (72)発明者 杉本 隆一 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 周期律表4〜6族の遷移金属化合物、
    (B) アルミノキサンおよび(C) トリアルキルアルミニウ
    ムからなる触媒の存在下にオレフィンを重合する方法に
    おいて、(A) 成分として、珪素、ゲルマニウムまたは錫
    を含有する炭化水素基と結合しているシクロペンタジエ
    ニル基、インデニル基、フルオレニル基またはこれらの
    置換体を配位子として有する周期律表4〜6族の遷移金
    属化合物を使用することを特徴とするオレフィンの重合
    方法。
  2. 【請求項2】トリアルキルアルミニウムがトリエチルア
    ルミニウムまたはトリイソブチルアルミニウムである請
    求項1記載のオレフィンの重合方法。
JP20313694A 1994-08-29 1994-08-29 オレフィンの重合方法 Pending JPH0867709A (ja)

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JP20313694A JPH0867709A (ja) 1994-08-29 1994-08-29 オレフィンの重合方法

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