JPH0867583A - 酸化物・非酸化物系積層セラミックス - Google Patents

酸化物・非酸化物系積層セラミックス

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JPH0867583A
JPH0867583A JP20749594A JP20749594A JPH0867583A JP H0867583 A JPH0867583 A JP H0867583A JP 20749594 A JP20749594 A JP 20749594A JP 20749594 A JP20749594 A JP 20749594A JP H0867583 A JPH0867583 A JP H0867583A
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JP
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oxide
layer
mol
silicon carbide
ceramics
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JP20749594A
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Yasuhiro Itsudo
康広 五戸
Masanori Katou
雅礼 加藤
Takayuki Fukazawa
孝幸 深澤
Toshiaki Mizutani
敏昭 水谷
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/009After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone characterised by the material treated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/50Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials
    • C04B41/5025Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials with ceramic materials
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Abstract

(57)【要約】 【目的】残留応力を低減し、優れた強度をもつAl2
3 ・非酸化物系積層セラミックスを提供することを目的
とする。 【構成】基体1の表面Al2 3 層2に所定量のSiC
もしくはTiOを添加することによる残留応力の低減と
強度の向上。また、界面層に所定量のAl2 3、Si
O、もしくはAl2 3 、Y2 3 、MgO、SiO2
の混合物を配し、低温で処理することによる残留応力の
低減と強度の向上。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非酸化物セラミックス
基体の表面にアルミナ層その他の酸化物層を形成した酸
化物・非酸化物系積層セラミックスに係り、特に機械的
強度、耐酸化性、耐食性等の諸特性の向上を図った酸化
物・非酸化物系積層セラミックスに関する。
【0002】
【従来の技術】窒化ケイ素(SiN4 )、サイアロン
(Si6 −ZAlZOZN8 −Z)、炭化ケイ素(Si
C)等の非酸化物セラミックスは、高強度、耐熱性など
多くの優れた特性をもつため、機械部品としての応用が
精力的に進められている。しかし、ガスタービン部品の
ような高温での利用を考えた場合には、耐酸化性、耐食
性に問題を生じるようになる。特に、1500℃前後も
しくはそれ以上の温度になると、非酸化物ゆえに酸化が
避けられない。
【0003】一方、酸化物は高温での強度低下は著しい
が耐酸化性には問題がなく、特にアルミナ(Al
2 3 )はアルカリなどに対する耐食性にも非常に優れ
ている。
【0004】そこで、基体を非酸化物セラミックスとす
る高温部品について、その表面層を耐酸化性および耐食
性の優れた酸化物セラミックスにするということが考え
られるが、一般的な手法では、両者の物性値、特に熱膨
張係数の違いから(例:Al2 3 (8.0ppm/℃),
Si3 4 (3.0ppm/℃))、酸化物セラミックス側
に大きな引張り応力がかかり、酸化物セラミックスに亀
裂が生じたり、強度の低下を招いたりする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情に鑑みてなされたもので、酸化物セラミックスと非酸
化物セラミックスとを積層するときに生じる残留応力、
特に酸化物セラミックス側の引張り応力を低減し、優れ
た機械的性質と耐酸化特性が両立し得る酸化物・非酸化
物系積層セラミックスを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では表面層をアル
ミナ等の酸化物にした非酸化物セラミックスにおいて残
留応力を低減し、亀裂の生成や強度低下を防ぐ手段を明
らかにした。
【0007】即ち、請求項1の発明は、窒化ケイ素、サ
イアロンまたは炭化ケイ素を主成分とする非酸化物セラ
ミックスを基体とし、この基体の表面にアルミナ層等の
酸化物層を形成した酸化物・非酸化物系積層セラミック
スにおいて、前記酸化物層は、内部に5〜35重量%の
炭化ケイ素を分散状態で含み前記非酸化物セラミックス
に対する厚さの比を15%以下に設定したもの、または
酸化物粉末中に3〜30重量%の酸化チタンを添加して
形成したものであることを特徴とする。
【0008】請求項2の発明は、窒化ケイ素、サイアロ
ンまたは炭化ケイ素を主成分とする非酸化物セラミック
スを基体とし、この基体の表面に酸化物層を形成した酸
化物・非酸化物系積層セラミックスにおいて、前記基体
と酸化物層との界面に、 (1)15〜40モル%のAl2 3 と、20〜50モ
ル%のY2 3 と、20〜55モル%のSiO2 との反
応 (2)10〜60モル%のAl2 3 と、10〜35モ
ル%のMgOと、30〜70モル%のSiO2 との反応 のいずれかの反応によって形成される非晶質層、結晶層
またはそれらの混合物を形成したことを特徴とする。
【0009】請求項3の発明は、窒化ケイ素、サイアロ
ンまたは炭化ケイ素を主成分とする非酸化物セラミック
スを基体とし、この基体の表面に酸化物層を形成した酸
化物・非酸化物系積層セラミックスにおいて、前記酸化
物層は、内部に少なくとも5体積%の気孔率で閉気孔を
含むことを特徴とする。
【0010】本発明において、気孔率を5体積%以上と
したのは、気孔率が小さいと熱膨張係数の減少が十分で
なく、大きな残留応力の発生に伴って強度が低下するた
めである。なお、気孔率が大きくなりすぎると、強度の
低下を招く。
【0011】
【作用】単に表面層を酸化物、例えばアルミナにしただ
けでは、アルミナと非酸化物セラミックスとの熱膨張係
数の差が大きいことから表面のアルミナ層に引張り残留
応力が生じ、亀裂の生成や強度の低下を招くことにな
る。
【0012】そこで、それを解決する1つの手段は、表
面に存在するアルミナ(Al2 3)層の中に、第3成
分を分散させ、アルミナ層の熱膨張係数を低下させて、
より非酸化物セラミックスの値に近付けるということで
ある。
【0013】しかし、単にアルミナの熱膨張係数を下げ
るだけであれば、他にも有効な分散物が幾つもあるが、
ここでは当初の目的から耐酸化性や強度を落とさないと
いう条件もクリアしなくてはならない。
【0014】このような観点から多くの実験的検討を積
み重ねた結果、炭化ケイ素(SiC)あるいは酸化チタ
ン(TiO2 )の添加が有効であると判明した。
【0015】まず、炭化ケイ素を分散した場合の作用に
ついて記述する。例えば炭化ケイ素粉末またはウィスカ
を分散させると、アルミナの熱膨張係数が低減される
が、あまり多くの炭化ケイ素を分散させると、熱膨張係
数は低減されても、アルミナ層の耐酸化性に悪影響を及
ぼすようになる。また、残留応力や耐酸化性、強度等は
アルミナ表面層の厚さにも依存する。
【0016】発明者において注意深く検討した結果、表
面アルミナ層での亀裂生成や強度、耐酸化性の低下を起
こさない整合性の取れた層状構造が得られる炭化ケイ素
の含有率と表面層厚さの範囲を見出した。他の多くの分
散物としてしの候補物質が、線形複合則から予測される
熱膨張率の低下という単なる複合効果のみを示すため、
残留応力を必要なレベルまで低減するには、かなり多く
の量を添加しなくてはならないことに比べ、炭化ケイ素
複合の場合には、アルミナ自身の強化という効果ももつ
ため、より少ない添加量(5〜35重量%)で整合性の
取れた層状構造が構築できるということが明らかになっ
たのである。
【0017】また、アルミナ層の厚さが過大であると、
機械的強度が低下するため、非酸化物セラミックスに対
する厚さの比は15%以下とする。
【0018】次に、酸化チタンを添加した場合の作用効
果を説明する。分散された酸化チタンはアルミナと反応
し、アルミナ中にチタン酸アルミニウムの粒子を生成す
る。熱膨張係数の小さいチタン酸アルミニウム粒子が安
定に分散された構造が得られることによって、必要なレ
ベルまで熱膨張係数の低下が達成されることが判明し
た。この場合も、上記と同様耐酸化性等への影響を詳細
に調べ、適正な添加範囲を見出した(3〜30重量
%)。
【0019】他の手段は、窒化ケイ素あるいはサイアロ
ンまたは炭化ケイ素を主成分とする非酸化物セラミック
スと、表面のアルミナ(Al2 3 )層との界面に、1
5〜40モル%のAl2 3 と、20〜50モル%のY
2 3 と、20〜55モル%のSiO2 との反応、ある
いは10〜60モル%のAl2 3 と、10〜35モル
%のMgOと、30〜70モル%のSiO2 との反応に
よって形成される非晶質層もしくは結晶層、それらの混
合物を存在させるということである。
【0020】これは、上記の場合とはやや考え方を異に
する。即ち、アルミナ中に残留応力が発生するのは、高
温での焼結過程を必要とすることに起因しているので、
この焼結温度を下げようというものである。
【0021】まず、非酸化物とアルミナとをそれぞれ適
正な温度で焼結し、別々の焼結体を得る。この段階では
全く残留応力は存在しない。そこで、この両焼結体を、
それらの焼結温度よりも低い温度で積層化しようとする
ものである。
【0022】積層化の条件、界面を構成する成分等を検
討した結果、アルミナ(Al2 3)層と非酸化物セラ
ミックスとの面に15〜40モル%のAl2 3 と20
〜50モル%のY2 3 と20〜55モル%のSiO2
との混合層、もしくは10〜60モル%のAl2 3
10〜35モル%のMgOと30〜70モル%のSiO
2 との混合層を挟んで1400〜1500℃の温度で処
理することが有効であることを見出した。単に、積層構
造をつくるだけでなく、必要な特性を発揮させることを
考慮した上で明らかになった結果である。
【0023】界面に置いた15〜40モル%のAl2
3 と20〜50モル%のY2 3 と20〜55モル%の
SiO2 との混合物、あるいは10〜60モル%のAl2
3 と10〜35モル%のMgOと30〜70モル%のS
iO2 との混合物は、一部非酸化物セラミックスとも反
応し液相を構成することで積層化が達成される。
【0024】しかし、本発明は特に高温で使用される材
料を念頭においたものであり、このままでは界面層の耐
熱性が低い。そこで、積層化した後で、1600〜18
00℃で熱処理することにより、界面層の全部もしくは
一部を結晶耐熱性を向上させることも見出したのであ
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。なお、基
体としてSi3 4 を用いた場合を中心に述べることに
する。
【0026】実施例1〜21、比較例1〜9(表1) 表1に示す組成のSiCとAl2 3 粉末とをボールミ
ルにより混合し、乾燥して出発原料となる混合粉末を得
た。基体を炭化ケイ素(SiC)とした場合には焼結助
剤としてBとCをそれぞれ1重量%、窒化ケイ素(Si
3 4 )とした場合には焼結助剤としてYb2 3 (5
重量%)とHfO2 (2重量%)とを加えた。また、基
体をサイアロン(Si6 −ZAlZOZN8 −Z)とし
た場合には、z=0.5となるようにSi3 4 にAl
2 3 とAlNを加えた。そして、前記同様にボールミ
ル混合により出発原料粉末を得た。
【0027】これらの粉末をコールドプレスにより成形
してカーボンモールド中で重ねてホットプレスすること
により、焼結体試料を得た。焼結条件は焼結温度を17
00℃、プレス圧力を400kg/cm2 ,焼結温度保持時
間を60分とした。また、雰囲気は1気圧窒素とした。
但し、炭化ケイ素を基体とした場合には、ホットプレス
温度を1900℃とし、アルゴン雰囲気下で行った。
【0028】表面層であるアルミナ層の厚さは、成形体
の厚さを調整することにより変化させた。
【0029】図1は本発明の構成を有するガスタービン
翼の一部を示した図であり、図2は上記の試験片を示し
た図である。これらの図に示すように、非酸化物基体1
上に酸化物の表面層2が形成される。3はこれらの界面
を示す。
【0030】得られた焼結体試料は4mm×3mm×40mm
の試験片に加工し、JISに基づく3点曲げ試験によっ
て、室温において強度を求めた。但し、アルミナ側に引
張り応力がかかるようにセットして測定した。測定結果
は表1に示した通り、実施例1〜21では50kg/mm2
以上であった。
【0031】なお、本実施例で作製した試料は、単純な
層状構造としたので、積層方向と直交する端部側では非
酸化物セラミックスが露出しており、これを完全に取り
囲む形でAl2 3 が存在しているわけではない。そこ
で、予め上記と同様の試験片サイズに対応したAl2 O
3 製の枠形治具を用意し、得られた試験片をその中に嵌
合して端部を密閉状態として酸化試験を実施した。
【0032】酸化試験の条件は1500℃,24時間で
大気中で行った。その結果、表1に示したように、目視
によってはほとんど変化が認められず、耐酸化製が良好
の場合を○、若干変化が見られ、やや耐酸化性に低下が
認められる場合を△、明らかな酸化が見られ、耐酸化性
が大きく低下した場合を×とした。
【0033】即ち、表1に示したように、アルミナ層の
中に、5〜35重量%の炭化ケイ素を分散させ、かつア
ルミナ層厚さの基体である非酸化物セラミックスの厚さ
に対する比を15%以下にした実施例1〜21のもので
は、強度および耐酸化製とも高いことが確認された。こ
れに対し、炭化ケイ素の含有率およびアルミナ厚さが本
発明の範囲から外れる比較例のものでは、強度が低い
か、または耐酸化性が良好ではないことが確認された。
【0034】実施例22〜34、比較例10〜16(表
2) 表2に示す組成のSiCとAl2 3 粉末とをボールミ
ルにより混合し、乾燥して出発原料となる混合粉末を得
た。基体となる非酸化物セラミックス、成形、焼結条件
は上記実施例1〜21と同様である。
【0035】室温強度を評価した結果、表2に示したよ
うに、アルミナ粉末中に、3〜30重量%の酸化チタン
を添加して形成したAl2 3 層を用いた本実施例の積
層セラミックスは、比較例で示したものに比べて約2倍
の強度を持ち、高温部材として極めて有効であると判明
した。
【0036】なお、本実施例では、表面層であるアルミ
ナ層に、酸化チタン即ち酸化物を添加するので、表面層
が酸化しにくく、したがって耐酸化性については考察の
必要がない。
【0037】実施例35〜56、比較例17〜35(表
3) 表3に示す組成のAl2 3 、Y2 3 、SiO2 の各
粉末をボールミルにより混合し、乾燥して混合粉末を得
た。基体となる非酸化物セラミックスはそれぞれ成形
し、焼結した。条件は上記と同様である。
【0038】また、Al2 3 は1500℃で4時間常
圧焼結することにより作製した。雰囲気は大気中であ
る。これらの焼結体の間に、上記の各混合粉末をエタノ
ールに分散したものを塗布して積層し、1450℃で、
4時間熱処理した。なお、1400℃及び1500℃で
も同様の熱処理を行い、1450℃と同等の結果を得て
いる。この際、60kg/cm2 の圧力をかけながら行っ
た。
【0039】さらに、得られた積層体を1800℃で6
時間窒素雰囲気下で熱処理した後、上記と同様の方法で
強度を評価した。結果について表3に示した。また、後
処理としての熱処理は1600℃及び1700℃でも行
い同等の結果を得ている。
【0040】この結果により、界面に15〜40モル%
のAl2 3 と、20〜50モル%のY2 3 と、20
〜55モル%のSiO2 との反応して形成される非晶質
層もしくは結晶層あるいはそれらの混合物を存在させた
本実施例のものは、比較例の約2倍の強度を持ち、高温
部材への適用が有効であることが分かる。
【0041】実施例57〜78、比較例36〜54(表
4) 表4に示す組成のAl2 3 、MgO、SiO2 の各粉
末をボールミルにより混合し、乾燥して混合粉末を得
た。実施例23〜34の場合と全く同様の方法で、積層
セラミックスを作製し、強度を評価した。結果を表4に
示した。
【0042】この結果により、界面に10〜60モル%
のAl2 3 と、10〜35モル%のMgOと、30〜
70モル%のSiO2 とが反応して形成される非晶質層
もしくは結晶層あるいはそれらの混合物を存在させるこ
とが有効であることが明らかになった。
【0043】実施例79〜92、比較例55〜57(表
5) これらの実施例は表面層をムライト(3Al2 3 ・2
SiO2 〜3Al2 3 ・SiO2 )層としたものであ
る。
【0044】基体には前記各実施例と同様にSi
3 4 ,SiC,Sialon等を適用した。
【0045】表面層には見かけの熱膨張係数を下げ、非
酸化物基体との整合を上げるため、5〜35%のSiC
を添加した。
【0046】積層セラミックスの作製方法は前記の各実
施例と略同様である。
【0047】本実施例79〜92では、表5に示すよう
に、比較例55〜57で示したものに比べて約2倍の強
度を持つとともに、耐酸化性が良好であることが確認さ
れた。
【0048】実施例93〜99、比較例58〜60(表
6) これらの実施例は表面層をムライト(3Al2 3 ・2
SiO2 〜3Al2 3 ・SiO2 )層としたものであ
る。
【0049】基体には前記各実施例と同様にSi
3 4 ,SiC,Sialon等を適用した。
【0050】表面層には見かけの熱膨張係数を下げ、非
酸化物基体との整合を上げるため、3〜30%のTiO
2 を添加した。
【0051】積層セラミックスの作製方法は前記の各実
施例と略同様である。
【0052】本実施例93〜99では、表6に示すよう
に、比較例58〜60で示したものに比べて約2倍の強
度を持つことが確認された。
【0053】実施例100〜111、比較例61〜67
(表7) これらの実施例は表面層をムライト(3Al2 3 ・2
SiO2 〜3Al2 3 ・SiO2 )層としたものであ
る。
【0054】基体には前記各実施例と同様にSi
3 4 ,SiC,Sialon等を適用した。
【0055】基体と表面層との界面には、15〜40モ
ル%のAl2 3 と、20〜50モル%のY2 3 と、
20〜55モル%のSiO2 とを反応させてなる層を形
成した。
【0056】積層セラミックスの作製方法は前記の実施
例35〜56と略同様である。
【0057】本実施例100〜111では、表7に示す
ように、比較例61〜67で示したものに比べて約2倍
の強度を持つことが確認された。
【0058】実施例112〜123、比較例68〜74
(表8) これらの実施例は表面層をムライト(3Al2 3 ・2
SiO2 〜3Al2 3 ・SiO2 )層としたものであ
る。
【0059】基体には前記各実施例と同様にSi
3 4 ,SiC,Sialon等を適用した。
【0060】基体と表面層との界面には10〜60モル
%のAl2 3 と、10〜35モル%のMgOと、30
〜70モル%のSiO2 との反応させてなる層を形成し
た。積層セラミックスの作製方法は前記の実施例57〜
78と略同様である。
【0061】本実施例112〜123では、表8に示す
ように、比較例68〜74で示したものに比べて約2倍
の強度を持つことが確認された。
【0062】実施例124〜131、比較例75〜77
(表9) これらの実施例は表面層をアルミナ層としたものであ
る。
【0063】基体には前記各実施例と同様にSi
3 4 ,SiC,Sialon等を適用した。
【0064】表面層には見かけの熱膨張係数を下げ、非
酸化物基体との整合を上げるため、内部に少なくと5体
積%の気孔率で閉気孔を含むものとした。
【0065】このような閉気孔を有する積層セラミック
スの作製方法として、例えば比較的粗い粒子のアルミナ
(平均粒径2.5μ)を用いて完全に緻密化しない温度
(本実施例の場合1100〜1300℃)で、ホットプ
レスし、ある程度収縮したネットワーク構造のアルミナ
を得る。これを用いて前記と同様の方法で積層構造を作
製する。
【0066】積層過程でのホットプレスにより、アルミ
ナの緻密化も進むが、最初に比較的強固なネットワーク
構造をつくっているで、完全には緻密化せず、閉気孔が
残ることになる。気孔率は最初のホットプレスの温度に
より制御した。
【0067】閉気孔となっていることは、水中に浸漬し
て吸湿性のないことによって確めた。また、気孔率は密
度測定から求めた。
【0068】本実施例124〜131では、表9に示す
ように、比較例75〜77で示したものに比べて約2倍
の強度を持つことが確認された。
【0069】この理由は酸化物相内(特にアルミナ側に
多い)に分散している閉気孔がアルミナの見かけ上の熱
膨張係数を低減するためである。なお、このように閉気
孔を適切に接合界面近傍に分布させて接合界面近傍の残
留応力を緩和する方法は、一般的積層複合体にも適用可
能である。
【0070】実施例132〜140、比較例78〜80
(表10) これらの実施例は表面層をムライト(3Al2 3 ・2
SiO2 〜3Al2 3 ・SiO2 )層としたものであ
る。
【0071】基体には前記各実施例と同様にSi
3 4 ,SiC,Sialon等を適用した。
【0072】表面層には見かけの熱膨張係数を下げ、非
酸化物基体との整合を上げるため、実施例124〜13
1と同様に、内部に少なくとも5体積%の気孔率で閉気
孔を含むものとした。
【0073】なお、積層セラミックスの作製方法は前記
の実施例132〜140と略同様である。
【0074】本実施例132〜140では、表10に示
すように、比較例78〜80で示したものに比べて約2
倍以上の強度を持つことが確認された。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】
【0079】
【表5】
【0080】
【表6】
【0081】
【表7】
【0082】
【表8】
【0083】
【表9】
【0084】
【表10】
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のアルミナ
・非酸化物系積層セラミックスによれば、整合性の取れ
た界面をもち、強度特性および耐酸化性、耐食性の優れ
たものとなり、高温部材への適用が有効に図れる等の効
果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるガスタービン翼を示す斜
視図。
【図2】本発明の実施例による試験化片を示す断面図。
【符号の説明】
1 基体 2 表面層(酸化物層) 3 界面
フロントページの続き (72)発明者 水谷 敏昭 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化ケイ素、サイアロンまたは炭化ケイ
    素を主成分とする非酸化物セラミックスを基体とし、こ
    の基体の表面に酸化物層を形成した酸化物・非酸化物系
    積層セラミックスにおいて、前記酸化物層は、内部に5
    〜35重量%の炭化ケイ素を分散状態で含み前記非酸化
    物セラミックスに対する厚さの比を15%以下に設定し
    たもの、または酸化物粉末中に3〜30重量%の酸化チ
    タンを添加して形成したものであることを特徴とする酸
    化物・非酸化物系積層セラミックス。
  2. 【請求項2】 窒化ケイ素、サイアロンまたは炭化ケイ
    素を主成分とする非酸化物セラミックスを基体とし、こ
    の基体の表面に酸化物層を形成した酸化物・非酸化物系
    積層セラミックスにおいて、前記基体と酸化物層との界
    面に、 (1)15〜40モル%のAl2 3 と、20〜50モ
    ル%のY2 3 と、20〜55モル%のSiO2 との反
    応 (2)10〜60モル%のAl2 3 と、10〜35モ
    ル%のMgOと、30〜70モル%のSiO2 との反応 のいずれかの反応によって形成される非晶質層、結晶層
    またはそれらの混合物を形成したことを特徴とする酸化
    物・非酸化物系積層セラミックス。
  3. 【請求項3】 窒化ケイ素、サイアロンまたは炭化ケイ
    素を主成分とする非酸化物セラミックスを基体とし、こ
    の基体の表面に酸化物層を形成した酸化物・非酸化物系
    積層セラミックスにおいて、前記酸化物層は、内部に少
    なくとも5体積%の気孔率で閉気孔を含むことを特徴と
    する酸化物・非酸化物系積層セラミックス。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4748826B2 (ja) * 1998-04-27 2011-08-17 ゼネラル エレクトリック カンパニイ 被覆物品及びその製造方法
WO2016140125A1 (ja) * 2015-03-02 2016-09-09 株式会社Ihi 耐環境性被膜

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