JPH0867514A - 塩水の処理方法 - Google Patents

塩水の処理方法

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JPH0867514A
JPH0867514A JP6228935A JP22893594A JPH0867514A JP H0867514 A JPH0867514 A JP H0867514A JP 6228935 A JP6228935 A JP 6228935A JP 22893594 A JP22893594 A JP 22893594A JP H0867514 A JPH0867514 A JP H0867514A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塩水から硫酸イオンを安定的にかつより経済
的な工業性の高く除去する塩水の処理方法の提供。 【構成】 (1)硫酸イオンを含有する塩水と水酸化ジ
ルコニウムを担持してなる粒状イオン交換樹脂とが、酸
性下、流体による流動状態で分散接触させて硫酸イオン
を吸着除去する硫酸イオン吸着工程、及び、(2)硫酸
イオンを吸着した粒状イオン交換樹脂を該吸着工程のp
H値より高pH値の水性液と流動状態で分散接触して吸
着硫酸イオンを脱着する硫酸イオン脱着工程を有するこ
とを特徴とする塩水の処理方法。流動状態を、撹拌手
段、気泡導入手段、または、充填層塩水流通手段により
形成されることが好ましい。また、硫酸イオン吸着工程
のpH値が1〜5であり、硫酸イオン脱着工程のpH値
が3〜11であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塩水の処理方法に関し、
詳しくは、塩水中に含有される原料アルカリ金属塩化物
からの硫酸イオンを除去するための塩水の処理方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】アルカリ金属塩化物水溶液である塩水を
電気分解し、塩素、水素、アルカリ金属水酸化物を製造
する場合、原料アルカリ金属塩化物の不純物として混入
する硫酸イオンが電解性能に悪影響を与えることが知ら
れており、従来から塩水中から硫酸イオンが除去されて
いる。塩水から硫酸イオンを除去する方法としては、従
来、バリウム塩、カルシウム塩として除去する方法、冷
凍法、塩水パージ法が行われていたが、硫酸イオンの除
去率を高めようとするとコストアップとなる等の問題が
あり、近年、工業性を高めるために、イオン交換により
除去する方法が種々検討され提案がなされている。例え
ば、特開昭60−44056号公報、特開昭60−22
8691号公報、特開平3−153522号公報等があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭60−
228691号公報で提案された方法は、硫酸イオンを
含有する塩水を希釈した後、ビーズまたは粉体の陰イオ
ン交換樹脂中を通過させて硫酸イオンを吸着除去し、硫
酸イオン吸着陰イオン交換樹脂は濃塩水で洗浄し硫酸イ
オンを脱着する方法である。この方法は、電解槽から流
出する希薄な塩水に含有される硫酸イオンをイオン交換
樹脂で吸着濃縮して従来法のカルシウム法に適用する方
法であり、従来法よりコストアップし工業的には問題点
が残る。また、特開昭60−44056号公報で提案さ
れた方法は、重合状ジルコニウム含水酸化物を担持した
マクロポーラスな陽イオン交換樹脂を、充填層に充填し
た後、固定状態で塩水を流通させて硫酸イオンを除去す
る方法である。この方法では、硫酸イオンを吸着した重
合状ジルコニウム含水酸化物から硫酸イオンの脱着に水
を用いた場合は再生効率が低く、また、アルカリを使用
した場合は高pH値の水性液と重合状ジルコニウム含水
酸化物が接触することになり、重合状ジルコニウム含水
酸化物がナトリウムイオンを吸着する陽イオン交換反応
が起るため、硫酸イオン除去に必要な酸やアルカリが理
論量の約2倍も必要となる等の不都合があり、工業上好
ましくない。さらに、この方法においては、充填層の塩
水入口付近で、すでに硫酸イオンを吸着した重合状ジル
コニウム含水酸化物と酸性度の高い塩水とが接触するた
め、重合状ジルコニウム含水酸化物が酸に溶解し重合状
ジルコニウム含水酸化物のロスが多く経費が嵩むおそれ
がある。
【0004】更に、特開平3−153522号公報で提
案の方法は、含水率の低い水酸化ジルコニウム粉体をそ
のまま用い、硫酸イオン含有塩水とスラリー状で接触さ
せて硫酸イオンを吸着除去し、硫酸イオンを吸着した水
酸化ジルコニウムは水性液中でアルカリと接触させ再生
する方法である。この方法は、上記特開昭60−440
56号公報提案の方法の低再生効率、酸やアルカリの使
用量の増加、硫酸イオン吸着時の重合状ジルコニウム含
水酸化物ロスといった問題が解消された点で優れている
一方、水酸化ジルコニウムを分離する必要があり、濾過
機等の分離装置の設備費やメンテナンス経費と人員を要
する等新たな問題が生じている。また、水酸化ジルコニ
ウム粉末と塩水とを攪拌やポンプ循環によりスラリー状
で接触させるため、水酸化ジルコニウム粉末が攪拌機や
ポンプのインペラーと激しく衝突し粉砕や破砕が起こり
微粉化され、系外に排出されて損失量が増大するおそれ
もある。本発明は、上記提案のイオン交換処理により塩
水から硫酸イオンを吸着除去する方法の上記問題点を検
討し、安定的でかつより経済的な工業性の高い塩水の処
理方法の開発を目的とする。発明者らは、この目的のた
め従来のイオン交換法による塩水からの硫酸イオンの除
去法を見直し鋭意検討した結果、本発明を完成するに至
った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、(1)
硫酸イオンを含有する塩水と水酸化ジルコニウムを担持
してなる粒状イオン交換樹脂とを、酸性下、流動状態で
分散接触させて硫酸イオンを吸着除去する硫酸イオン吸
着工程、及び、(2)硫酸イオンを吸着した粒状イオン
交換樹脂を該吸着工程のpH値より高pH値の水性液と
流動状態で分散接触して吸着硫酸イオンを脱着する硫酸
イオン脱着工程を有することを特徴とする塩水の処理方
法が提供される。上記本発明の塩水の処理方法におい
て、更に、前記硫酸イオン吸着工程の後に、前記粒状イ
オン交換樹脂を水洗浄処理する吸着水洗工程を有し、ま
た、前記硫酸イオン脱着工程の後に、前記粒状イオン交
換樹脂を水洗浄処理する脱着水洗工程を有し、その後、
再び硫酸イオン吸着工程を繰り返すことが好ましい。
【0006】本発明の塩水の処理方法において、前記硫
酸イオン吸着工程、硫酸イオン脱着工程、吸着水洗工程
及び脱着水洗工程を、単一槽を用いて順次処理する方
式、または、前記硫酸イオン吸着工程、硫酸イオン脱着
工程、吸着水洗工程及び脱着水洗工程を、それぞれ別々
の処理槽を用いて処理する方式のいずれかで行うことが
好ましい。本発明の粒状イオン交換樹脂として、強酸性
陽イオン交換樹脂、弱酸性陽イオン交換樹脂及びキレー
ト樹脂から選ばれる1種以上を用いることが好ましい。
また、前記硫酸イオン吸着工程のpH値が1〜5であ
り、前記硫酸イオン脱着工程のpH値が3〜11である
ことが好ましい。
【0007】更に、本発明の流動状態が回転力付与手段
により形成され、その回転力付与手段が、攪拌機であっ
てその攪拌翼が前記粒状イオン交換樹脂と接触すること
がないように配備される塩水の処理方法が提供される。
また、少なくとも一部が液流体の流通可能仕切部材を用
いて塩水処理槽内を2以上に区分し、前記粒状イオン交
換樹脂を保持する区分域以外の区分域に攪拌翼を配設し
て攪拌することにより流動状態を形成する塩水の処理方
法が提供される。更にまた、流動状態が気泡導入により
形成される塩水の処理方法が提供され、また、流動状態
が前記粒状イオン交換樹脂が充填された充填層に被処理
塩水を導入することにより形成される塩水の処理方法が
提供される。なお、本発明において、流体による流動状
態で分散接触とは、硫酸イオン吸着時及び脱着時におい
て、硫酸イオン含有塩水または水性液と、水酸化ジルコ
ニウムが担持された粒状イオン交換樹脂とが共存し分散
接触する処理域内に、機械的流動化手段を配備すること
なく流体の流通等により生じる流体運動に伴って、当該
塩水と粒状イオン交換樹脂とが共に静止することなく常
に運動状態にあって、両者が均一に混合して分散され互
いに接触することをいい、通常、約0.001m/秒以
上の移動速度の運動状態にあるものである。
【0008】
【作用】本発明は上記のように構成され、硫酸イオン吸
着工程及び脱着工程で、水酸化ジルコニウムを担持した
粒状のイオン交換樹脂を、硫酸イオン含有塩水または水
性液中に分散させスラリー状で流動状態として接触させ
るため、接触効率が著しく向上する。また、分散接触時
の粒状イオン交換樹脂が撹拌翼やポンプのインペラーと
接触することがなく流動状態が形成されるため、硫酸イ
オンの吸脱着剤である水酸化ジルコニウム担持の粒状イ
オン交換樹脂が機械的破砕等により微細化して系外に排
出されロスすることがない。本発明において、硫酸イオ
ンの吸着剤成分である水酸化ジルコニウム粉体をそのま
ま用いることなく、粒状イオン交換樹脂に担持して用い
るため、硫酸イオンの吸着工程や脱着工程等各処理工程
後の取扱が容易となり操作性を向上することができる。
また、所定の単一処理槽内または各別の処理槽内で、吸
着及び/または脱着を繰り返すため長期間の処理も円滑
に操作でき、安定して塩水中の硫酸イオンを経済的に除
去することができる。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の塩水の処理に用いられる硫酸イオンの吸着剤は、
粒状のイオン交換樹脂内に水酸化ジルコニウムを担持し
たものであり、従来の粉体水酸化ジルコニウムが硫酸イ
オンの吸脱着処理後、その取扱いが煩雑であったのに比
し、取扱いが極めて容易である。本発明の水酸化ジルコ
ニウムを担持する粒状イオン交換樹脂としては、強酸性
陽イオン交換樹脂、弱酸性陽イオン交換樹脂及びキレー
ト樹脂から選ばれる少なくとも一つが用いられる。ま
た、陰イオン交換樹脂は、水酸化ジルコニウムの担持効
率が低い上、塩化物イオンを吸着、脱着するため水酸化
ジルコニウムによる硫酸イオン吸着の選択性が損なわれ
るため使用できない。本発明の上記イオン交換樹脂は、
表面状態により分類されるいわゆいるゲル型とマクロポ
ーラス型のいずれをも用いることができる。
【0010】本発明の粒状イオン交換樹脂としては、平
均粒子径が300〜1200μmのものを用いることが
好ましい。本発明は、上記範囲の粒状イオン交換樹脂に
水酸化ジルコニウムを担持させて用いるため、粉体水酸
化ジルコニウムに比し各処理後の取扱の容易さが著しく
向上する。平均粒子径が300μmより小さい場合は、
流動状態を攪拌機等回転力付与手段または気泡導入によ
り形成する形式では、処理槽の流体流通可能部分を有す
る仕切部材として微細網目のものを使用する必要があ
り、流体の流通抵抗が増大し撹拌効率が低下するため好
ましくない。また、充填層を用いる形式においては、嵩
高くなるため充填層が大容量となる上、流量変化により
流動状態が大きく変動するため好ましくない。一方、平
均粒子径が1200μmより大きい場合は、回転力付与
手段または気泡導入による形式では、硫酸イオンの吸脱
着速度が低下したり、また、沈降速度が大きく均一な分
散状態のスラリーが得られないため接触効率が低下し吸
脱着率も低下し好ましくない。充填層形式では、安定し
た流動層を形成するためには大量の塩水循環が必要とな
り、大きな能力のポンプを要し設備費が嵩み好ましくな
い。
【0011】本発明の水酸化ジルコニウムを担持した粒
状のイオン交換樹脂は、上記粒状イオン交換樹脂とジル
コニルイオンを含有する水溶液とを接触して、先ず、イ
オン交換樹脂内の官能基をジルコニル型に変えた後、更
に、アンモニア、苛性アルカリ金属、水酸化カルシウ
ム、水酸化テトラアルキルアンモニウム等の水酸イオン
を含有するアルカリ水溶液と接触することにより得るこ
とができる。この場合、使用するアルカリ水溶液として
は、安全性、廃棄の時の環境への重大な影響、経済性、
使用条件等を総合的に判断して適宜最適なものを選べば
よい。例えば、アンモニアは弱塩基であり、水酸化ジル
コニウムと反応するおそれが少なく、容易に水酸化ジル
コニウムから除去できる長所があり好ましいが、苛性ソ
ーダに比し高価であり、また、環境汚染の問題上、規制
されている窒素が排水に高濃度で混入するおそれがあ
る。一方、苛性ソーダは強塩基であり、水酸化ジルコニ
ウムと反応し易く、酸性にして水酸化ジルコニウムから
除去する必要があり操作が複雑となるが、アンモニアに
比し安価であり、排水規制の問題も少なく、一般的には
好ましい。
【0012】本発明の粒状イオン交換樹脂に担持される
水酸化ジルコニウム量は、イオン交換樹脂の種類、処理
容量、被処理塩水量等処理条件に応じて必要な処理能
力、即ち硫酸イオンの吸着能が選択され、それに基づき
適宜選択することができる。また、水酸化ジルコニウム
の担持量は、イオン交換樹脂への担持回数により調整す
ることができる。発明者らによれば、担持回数が多い
程、硫酸イオン吸着能(イオン交換樹脂1リットル当た
り吸着される硫酸イオンのグラム数で規定)は増大する
傾向があり、また、硫酸イオン吸着能が大きい程、一定
量の硫酸イオンを一定時間で処理するのに必要なイオン
交換樹脂量が減少し、設備がコンパクトとなり好ましい
ことが知見されている。一方、担持回数が増えること
は、担持に必要なジルコニル化合物やアルカリの使用量
が増加し、本発明で用いる水酸化ジルコニウム担持粒状
イオン交換樹脂の製造コストが増大する。例えば、強酸
性の陽イオン交換樹脂に担持する場合、ジルコニル化合
物としてオキシ塩化ジルコニウムを用い、濃度2モル/
リットルの水溶液で担持操作すると、1回担持では硫酸
イオンの吸着能が少なく大きい設備や大量の樹脂が必要
となり好ましくなく、一方、3回以上の担持では、担持
コストに見合う設備の縮小や樹脂使用の削減ができず好
ましくなく、この場合の担持回数は2回が最も好まし
い。即ち、担持回数の設定は、上記した水酸化ジルコニ
ウム担持量によると共に、水酸化ジルコニウム担持イオ
ン交換樹脂の製造コスト及び全設備費等を総合的に判断
して選択する必要がある。
【0013】本発明の硫酸イオン吸着工程において、上
記水酸化ジルコニウム担持粒状イオン交換樹脂は、酸性
下で、硫酸イオン含有塩水と接触することにより、塩水
中の硫酸イオンを吸着し除去することができる。酸性に
保持するためには、塩酸、硝酸等の酸を添加して行うこ
とができる。塩水中にはアルカリ金属塩化物が含有され
るため、塩酸を用いて行うことが好ましい。硫酸イオン
吸着時の酸性度は、通常、pH1〜5、好ましくはpH
2〜3の範囲のがよい。一般に、水酸化ジルコニウムを
用いる硫酸イオン吸着工程のpH値は、低い程硫酸イオ
ン吸着量が増え、且つ、吸着速度も上がるので好ましい
が、一方、pH値が低すぎると担持された水酸化ジルコ
ニウムが溶解して系外に流出するおそれがあり、吸着性
能が低下し安定して塩水の処理ができないと共に、コス
トアップという問題が起こる。本発明においては、水酸
化ジルコニウムをイオン交換樹脂に担持するため、一部
の水酸化ジルコニウムが溶解しても、生じたジルコニル
イオンをイオン交換樹脂官能基が再び捕捉し、水酸化ジ
ルコニウムの系外流出を抑制することができる。このた
め水酸化ジルコニウム粉体を用いる硫酸イオンの吸着除
去操作に比して、上記のような低いpH値で硫酸イオン
吸着処理でき、流動状態のスラリー状での分散接触との
相乗効果で吸着効率を高めることができる。
【0014】本発明の流動状態での分散接触は、攪拌
機等回転力付与手段を用いて行う形式、気泡導入によ
り行う形式、及び水酸化ジルコニウム担持の粒状イオ
ン交換樹脂を充填した充填層に処理する塩水を流通して
流動化するいわゆる充填層の流動床形成する形式の各種
の方法で行うことができる。次に、これらの形式の各態
様について説明する。先ず、回転力付与手段を用いて
行う形式について説明する。回転力付与手段としては、
攪拌機がその代表的なものであるが、その他、例えば円
筒処理槽の接線方向に流体を所定の流速で導入すること
により槽内を流動状態とすることができる。本発明にお
いては、これら回転力付与手段の機械的部材が、直接、
水酸化ジルコニウム担持粒状イオン交換樹脂に接するこ
とがないようにする必要がある。水酸化ジルコニウム担
持粒状イオン交換樹脂が破砕等により微細化され、取扱
が煩雑になることを防止すると共に、高効率の吸脱着を
長期間安定して円滑化するためである。以下に、回転手
段として最も典型的な攪拌機を用いる形式について説明
するが、他の回転付与手段についても、適宜、同様に配
備することができる。上記したように本発明において、
硫酸イオン含有塩水と水酸化ジルコニウム担持粒状イオ
ン交換樹脂との分散接触処理域内には、攪拌翼等機械的
部材の配備を回避する。撹拌機を用いて接触処理域を流
動状態とするために、攪拌翼により生じる流動運動を伝
達する手法を種々検討した。その結果、例えば、処理槽
内を少なくともその一部分を網等の液体(吸着工程では
塩水、脱着工程では水性液)が流通可能な仕切部材によ
り、水酸化ジルコニウム担持粒状イオン交換樹脂が保持
されるスラリー区分域と保持されない非スラリー区分域
に分離して区分することにより達成できることが発明者
らにより知見された。仕切部材の液流通可能な部分の非
流通部との比率は、特に制限されるものでなく、処理槽
の容積、被処理塩水流通量、スラリー中のイオン交換樹
脂濃度等の操作条件に応じて適宜選択することができ
る。少なくとも、非スラリー区分域に配設される攪拌翼
により生じる液体の流れを、液流通可能部分を介してス
ラリー区分域に伝達し塩水の流れと共に水酸化ジルコニ
ウム担持粒状イオン交換樹脂を流動状態で分散接触でき
ればよい。液流通可能な部分は、通常、網状体や多孔体
等多孔性板は、その開口孔径がスラリー区分域に保持さ
れる粒状イオン交換樹脂の粒径より小さければよい。非
スラリー域に粒状イオン交換樹脂が混入しないためであ
る。網状体を用いる場合は、要すれば機械的強度の大き
い格子状の支持体で補強して用いることができる。多孔
性板や支持体の材質は特に制限されないが、耐塩水性の
金属やプラスチック製のものを好適に用いることができ
る。
【0015】処理槽内部の区分は縦分割区分、横分割区
分、斜め分割区分のいずれでもよい。また、分割区分さ
れる区分域数は特に制限されないが、通常、2〜3の区
分域として、そのうちの一区分域をスラリー区分域とす
るのが好ましい。また、スラリー区分域と非スラリー区
分域の容積比率は特に限定されない。処理槽内の分割区
分は、具体的には、例えば、図1〜5に示したような形
態で行うことができる。即ち、図1〜2は水平分割区
分、図3〜5は垂直分割区分の例を示し、図6〜10は
3分割区分した例を示している。これら各図において、
撹拌処理槽1は仕切部材5(一部が網状体6)により非
スラリー区分域3とスラリー区分域4に分割区分され、
撹拌翼2は非スラリー区分域3に配設されている。スラ
リー区分域4に水酸化ジルコニウム担持粒状イオン交換
樹脂が収容されている。非スラリー区分域3と水酸化ジ
ルコニウム担持粒状イオン交換樹脂を収容保持するスラ
リー区分域4において、撹拌翼2が回転することによ
り、非スラリー区分域3内の塩水が回転され流れが生
じ、仕切部材5の網状体6部分を流通し、スラリー区分
域4内の塩水及び粒状イオン交換樹脂の双方が同時に動
かされ流動する。また、処理槽の形状は特に限定されな
いが、スラリーが流動状態で均一な状態を維持できるよ
うなものが好ましい。通常、円筒状のものを用いる。
【0016】次に、気泡導入により行う形式について
説明する。この形式は、空気、窒素ガス等吸着処理及び
脱着処理において処理に関与しないガスを、水酸化ジル
コニウム担持粒状イオン交換樹脂及び塩水または水性液
が収容保持される処理域に導入することにより流動状態
を形成する。本発明において、処理槽への気泡の導入は
特に限定されず、各種の方法が採用できる。通常、空気
等導入ガスをコンプレッサー等で加圧し処理槽内の所定
部に配設したノズルや多孔板を通して行えばよい。ま
た、処理槽から抜出し分岐した液に高圧下で空気等のガ
スを物理的に溶解飽和させて、再び、処理槽に循環して
導入させることにより処理槽中で気泡を発散させること
もできる。この場合、気泡導入は処理槽全体で行っても
よいし、処理槽の所定部域に導入するようにしてもよ
い。水酸化ジルコニウム担持粒状イオン交換樹脂が、塩
水または水性液と共に均一に分散してスラリーとして保
持できる方法であればよく、気泡の導入法は特に制限さ
れない。例えば、具体的には図11及び12に示すよう
な例がある。図11は処理槽全体に気泡を吹き込む場合
の説明図であり、図12は処理槽の一部に気泡を吹き込
む場合の説明図である。図11において、処理槽1の底
部に配設したガス分散用多孔板20を介して、全体に気
泡が導入される。ガスは、通常、上記のように加圧状態
で導入される。ガス分散用多孔板20は、前記の処理
槽の仕切部材の液流通可能部分の多孔性板と同様なもの
でよく、開口孔径が粒状イオン交換樹脂の粒径より小さ
なものを用いることができる。導入された空気等気泡
は、液中を上昇して上昇流を生じさせ、粒状イオン交換
樹脂を含む液を流動状態とすると共に、粒状イオン交換
樹脂を液中に均一に分散させることができる。また、図
12においては、処理槽1内にドラフトチューブ30を
配設し、ガス分散用多孔板20をドラフトチューブ30
の内側に装着し、多孔板20から導入される気泡を主に
ドラフトチューブ30内を上昇させることにより、ドラ
フトチューブ30の内外に比重差による緩やかな対流を
起こさせ処理槽1内を流動状態とし粒状イオン交換樹脂
が均一に分散させスラリーとすることができる。上記の
ようにして処理槽に吹き込む導入ガス量は、ガスの吹き
込み位置、処理槽の内部構造、液膨張(ガスホールドア
ップ)の許容量等により適宜選択することができる。通
常、処理槽の液面積1m2 当たり、500〜10000
3 /時がよい。ガス量が500m3 /時・m2 液面積
より少ない場合は、気泡による流動化効果が不十分とな
り、一方、10000m3 /時・m2 液面積より多い場
合は、液膨張が大きすぎるばかりか、ガス量が増える以
上の効果が得られない。
【0017】最後に、水酸化ジルコニウム担持の粒状
イオン交換樹脂を充填した充填層に、処理する塩水を流
通して流動化するいわゆる充填層の流動床形成する形式
について説明する。本発明の充填層による流動床は、接
触触媒反応等の従来公知の流動床と同様に形成すること
ができる。例えば、接触処理域である反応塔の下部と上
部とに目皿及び/または網状体からなる仕切板を配設
し、上下部の仕切板間に水酸化ジルコニウム担持粒状イ
オン交換樹脂を充填配置し、下部仕切板は水酸化ジルコ
ニウム担持粒状イオン交換樹脂を支持し、且つ、上部仕
切板は水酸化ジルコニウム担持粒状イオン交換樹脂の流
出を防止して充填層を形成する。このように形成された
充填層に、吸着工程で塩水を、脱着工程で水性液を、ポ
ンプを用いそれぞれ下部仕切板を経て層内に上昇流で導
入し、一方、上部仕切板を通過した処理塩水または水性
液は、系外に抜き出し、所定の電解槽等へ送出するか、
または、要すれば所定の成分を添加してポンプにより再
循環させるなどにより、流動床を形成するように構成さ
れる。充填層を形成する充填塔は特に制限されるもので
なく、円筒、角筒等の筒状体の一般的な塔形状のものを
用いればよい。通常、円筒状のものが製作が容易であ
り、流動状態を均一に保持され易く好ましい。充填塔の
材質は、機械的強度が大きく、且つ、使用条件下で処理
する塩水や硫酸イオンの脱着に使用する水性液への耐食
性があるものであれば、特に制限されない。通常、硬質
ゴム被覆鉄鋼、FRP樹脂、チタン等が使用できる。ま
た、充填層数は1または2以上の複数でもよく特に限定
されるものでない。複数の充填層を用いる場合は、並
列、直列のいずれでもよく、処理する塩水量、充填層の
容量等処理条件に応じて適宜選択することができる。2
以上の充填層を並列で用いる場合は、通常、時系列に切
り換えて用い各処理工程が連続するようにする。水酸化
ジルコニウム担持粒状イオン交換樹脂を流動化し流動床
を形成するために下部仕切板を経て導入される塩水また
は水性液の液流量は、空塔速度(/時(Hr-1))で約
20〜200である。空塔速度が20Hr-1より小さい
場合は安定した均一な流動床が形成できない。また、液
流量が少ないため、吸着工程でpH値の低い高酸性度の
塩水が導入されて拡散されることなくそのまま粒状イオ
ン交換樹脂に接触するため水酸化ジルコニウムの溶解が
生起したり、脱着工程で高アルカリ度の水性液による苛
性アルカリ消費反応が生起するので好ましくない。一
方、空塔速度が200Hr-1より大きいと大容量の充填
層を要し、大能力のポンプも必要となり、設備費が嵩み
好ましくない。
【0018】本発明において、上記のようにして形成さ
れる流動状態の処理域において、塩水中の硫酸イオンを
吸着させる硫酸イオン吸着工程は、各処理域に所定量の
塩水を供給し、それぞれ流動状態を形成しながら所定時
間、塩酸等酸性剤を滴下して酸性下で行うことができ
る。また、吸着した硫酸イオンを脱着させる硫酸イオン
脱着工程は、各処理域に所定量の水性液を供給し、流動
状態を形成しながら所定時間、苛性ソーダ溶液等アルカ
リ剤を滴下して、吸着工程よりpH値を高くして行うこ
とができる。本発明においては、塩水からの硫酸イオン
の吸着と粒状イオン交換樹脂からの脱着は、単一の処理
槽を用いて行ってもよいし、また、各処理毎の各別の処
理槽の複数の処理槽を用いて行ってもよい。単一の処理
槽の場合は、処理域内のスラリーを各手法により流動状
態となし、硫酸イオンの吸着と脱着を交互に実施するこ
とができる。複数の処理槽を用いる場合は、例えば、各
処理槽において、吸着処理、吸着水洗処理、脱着処理及
び脱着水洗処理の各工程が順次時系列で連続するように
切り換えて行うようにすることができる。上記及び
の流動化法の場合、処理槽の容積量は、除去する硫酸イ
オン量、水酸化ジルコニウムの硫酸イオン吸着能、硫酸
イオン吸着速度、単一槽と各処理工程別の処理槽かの差
異、吸着開始から脱着終了までの1サイクルの時間等の
操作条件により適宜選択することができる。通常、使用
する粒状イオン交換樹脂の容積量の3〜30倍が好まし
い。処理槽の容積量が、粒状イオン交換樹脂容積量の3
倍より小さいと流動化が困難となる。また、30倍より
大きいと硫酸イオンの除去率が低下したり、大容量の処
理槽が必要となり、設備費が増大化するので好ましくな
い。また、上記の流動化法の場合、充填層の容積量
も、除去する硫酸イオン量、水酸化ジルコニウムの硫酸
イオン吸着能等の各操作条件により適宜選択することが
できる。通常、使用する樹脂容積量の1.2〜3倍が好
ましい。充填塔の容積量が、粒状イオン交換樹脂の容積
量の1.2倍より小さいと安定した流動床の形成と維持
が困難となり、また、3倍より大きいと大容積の充填塔
が必要となるので設備費が増大し好ましくない。本発明
において、上記のように水酸化ジルコニウム担持粒状イ
オン交換樹脂を流動状態にして吸脱着処理する処理温度
は、特に制限がなく、0〜100℃で操作できる。温度
が高いと、吸着や脱着の速度は速くなるので好ましい。
【0019】本発明において、上記及びの流動化法
を単一処理槽を用いて行う場合、吸着工程が終了後、処
理槽下部より処理塩水を外部に抜き出し回収する。この
場合粒状イオン交換樹脂による障害がないように所定の
液抜出口とするのがよい。処理塩水をできるだけ完全に
抜出すのがよいことは勿論である。吸着終了後の処理塩
水の抜出しを完了後、粒状イオン交換樹脂を水洗いする
ことにより樹脂表面や樹脂内部に付着している塩化物イ
オンを回収することができる。発明者らによれば、硫酸
イオン吸着水酸化ジルコニウムの水洗において、非担持
水酸化ジルコニウムそのものとイオン交換樹脂に担持し
た水酸化ジルコニウムでは差異があることが知見され
た。即ち、非担持の水酸化ジルコニウムそのものを水洗
する場合、洗浄水に予め約0.2規定濃度以上の塩類を
溶解させない場合は、水酸化ジルコニウムがいわゆる解
膠(ペプチゼーション)と呼ばれる現象により微細粒で
コロイド状となり処理塩水と分離しにくくなる。一方、
粒状イオン交換樹脂に担持された水酸化ジルコニウム
は、通常の水洗でもこの解膠が起こらず水洗浄し易い。
この原因は明らかでないが、担持水酸化ジルコニウムが
イオン交換樹脂の官能基により何らかの解膠抑制効果の
ある電気的作用を受けているものと推定される。本発明
において、吸着終了後のイオン交換樹脂の吸着水洗工程
のpH値は、吸着工程のpH値と同等かそれより低くす
るのがよい。吸着水洗工程のpH値が吸着工程のpH値
より高い場合は、吸着された硫酸イオンの一部が脱着す
るため好ましくない。水酸化ジルコニウムの硫酸イオン
吸着能が、pH値が高くなると減少することと関係があ
り、従って、水洗工程のpH値を適宜制御することによ
り、塩水中の主成分である塩化ナトリウムの回収を主目
的として洗浄することができる。この点は、発明者らに
より初めて見出された特長点であり、本発明の特長の一
つである。上記の充填層による流動状態を形成する方
法で単一層の場合は、上記の処理槽と同様に充填層から
一旦、処理塩水を抜出した後、吸着水洗工程としてもよ
いし、導入塩水を洗浄水に切り換えて導入するようにし
てもよい。効率的には処理塩水を抜出して行った方が好
ましい。
【0020】本発明の脱着工程は、吸着工程及び吸着水
洗工程後、粒状イオン交換樹脂に担持された水酸化ジル
コニウムが吸着した硫酸イオンを脱着し、粒状イオン交
換樹脂の硫酸イオンの吸着能を再生する。脱着は、当該
粒状イオン交換樹脂を水性液と、吸着工程のpH値より
高いpH値下で吸着工程と同様に流動状態のスラリー状
で分散接触して行うことができる。水性液としては、
水、可溶性アルカリ金属塩類を溶解含有する水溶液が用
いられる。脱着工程において、pH値を所定範囲値とす
るため、通常、苛性ソーダ等のアリカリ剤を添加する。
本発明の硫酸イオン脱着工程は、通常、pH値3〜1
1、好ましくは5〜10で操作される。pH値が3より
低い場合は、硫酸イオンの脱着効率が低く、pH値が1
1より高い場合は水酸化ジルコニウムと反応するナトリ
ウムイオンが増え、吸脱着工程で用いる塩酸や苛性ソー
ダの酸性添加剤やアルカリ添加剤の原単位が悪くなるの
で好ましくない。脱着工程後は、吸着工程後または吸着
水洗完了後と同様に、処理槽下部より外部に水性液を排
出する。この場合も液は完全に抜出すのがよいことは勿
論である。脱着工程後の水性液抜出抜き完了後、次い
で、粒状イオン交換樹脂を吸着洗浄工程と同様に水洗す
る脱着水洗工程において樹脂表面や樹脂内に付着する硫
酸イオンを回収することができる。上記したように、単
一の処理槽または充填層を用いる場合は吸着工程−吸着
水洗工程−脱着工程−脱着水洗工程−吸着工程と各工程
のサイクルを繰り返すことにより、または、各別の処理
槽や充填層及び水洗槽を用いそれぞれの工程を連続して
行うことにより、塩水から硫酸イオンを効率よく安定し
て且つ経済的に除去することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。但し、本発明は下記実施例により制限されるもので
ない。 実施例1 前記図2に示した形態と同様に処理槽を構成した。即
ち、アクリル樹脂製の直径200mmφで高さ500m
mの有底円筒体を処理槽1とし、その底部から200m
mの位置にポリプロピレン製で開孔径300μmの網状
体5を厚み2mmのEPDM(エチレンプロピレンゴ
ム)製のガスケット2枚で挟んだものを仕切部材として
配設し処理槽内を2区分域に分割区分した。一方、強酸
性陽イオン交換樹脂に以下の方法で水酸化ジルコニウム
を担持し水酸化ジルコニウム担持粒状イオン交換樹脂を
調製した。即ち、三菱化成(株)製の陽イオン交換樹脂
(商品名:ダイヤイオンPK216、平均粒径740μ
m)2リットルをポリプロピレン製容器に入れ、2モル
濃度(M)のオキシ塩化ジルコニウム水溶液4リットル
を加え、時々撹拌しながら2時間浸漬した。デカンテー
ションでオキシ塩化ジルコニウム水溶液を除き、純水5
リットルで5回洗浄した。次いで、浸漬処理した陽イオ
ン交換樹脂を2Mの苛性ソーダ溶液8リットル中に投入
し、時々かき混ぜながら1時間浸漬した。デカンテーシ
ョンで苛性ソーダ溶液を除き、純水5リットルで5回洗
浄した。5回目の洗浄水を捨てず、濃塩酸をpHが2.
5となるまで滴下した。その後、デカンテーションで液
を捨て、先の2Mのオキシ塩化ジルコニウム水溶液浸漬
処理、水洗浄、2Mの苛性ソーダ溶液浸漬処理、水洗
浄、濃塩酸によるpH2.5への酸性化を繰り返して、
水酸化ジルコニウム担持粒状陽イオン交換樹脂を調製し
た。
【0022】上記のように調製した水酸化ジルコニウム
担持粒状陽イオン交換樹脂を、上記のように構成した処
理槽の上部分割区分域に収容した。また、小型撹拌機
(ヤマト科学社製、商品名:ラボスターラーModel
−51B、モーター100W)を処理槽の下部分割区分
側に装着し、底から5cmの位置に直径7cmで4枚羽
の撹拌翼がくるように配置した。硫酸イオン含有塩水
(NaCl200g/リットル、Na2 SO4 8g/リ
ットル含有)10リットルを処理槽に入れ、温度25
℃、pH2.1〜2.2、撹拌速度500rpmの条件
で60分間撹拌し、処理槽内の液全体が流動して上部区
分域の粒状イオン交換樹脂が均一な分散状態とし、吸着
処理した。なお、処理槽に濃塩酸を滴下しpHを所定に
維持した。この操作により、イオン交換樹脂1リットル
当たり12gの硫酸イオンを吸着できた。次いで処理槽
下部より処理塩水を抜き出し、純水10リットルを加
え、温度25℃、pH9.0〜9.5、撹拌速度500
rpmの条件で120分間撹拌しながら脱着させた。処
理槽には32重量%のNaOHを滴下し、pHを維持し
た。この操作により、吸着していた硫酸イオンは全て脱
着された。脱着処理後、液を処理槽下部より抜出した。
上記の吸着・水洗・脱着・水洗のサイクルを10回繰り
返した後、イオン交換樹脂を顕微鏡で観察した結果、破
砕は全く見られなかった。
【0023】比較例1 処理槽内を網状体で仕切らない以外は、実施例1と全く
同様にして硫酸イオン含有塩水を処理して、吸着・水洗
・脱着・水洗のサイクルを10回繰り返した。その結
果、イオン交換樹脂を顕微鏡で観察したところ、破砕し
た樹脂が多く見られた。
【0024】実施例2 イオン交換樹脂として、三菱化成(株)製陽イオン交換
樹脂(商品名:ダイヤイオンWK−20、平均粒径74
0μm)2リットルを使用した以外は、実施例1と全く
同一装置、同一条件で硫酸イオン含有塩水をして、吸着
・水洗・脱着・水洗のサイクルを10回繰り返した。そ
の結果、イオン交換樹脂を顕微鏡で観察したが破砕は全
く見られなかった。
【0025】比較例2 処理槽内を網状体で仕切らない以外は、実施例2と全く
同様にして硫酸イオン含有塩水を処理して、吸着・水洗
・脱着・水洗のサイクルを10回繰り返した。その結
果、イオン交換樹脂を顕微鏡で観察したところ、破砕し
た樹脂が多く見られた。
【0026】実施例3 イオン交換樹脂として、三菱化成(株)製キレート樹脂
(商品名:ダイヤイオンCR10、平均粒径740μ
m)2リットルを使用した以外は、実施例1と全く同一
装置、同一条件で硫酸イオン含有塩水をして、吸着・水
洗・脱着・水洗のサイクルを10回繰り返した。その結
果、イオン交換樹脂を顕微鏡で観察したが破砕は全く見
られなかった。実施例1と同じ条件、装置で硫酸イオン
の吸着・脱着のサイクルを10回繰り返した。樹脂を顕
微鏡で観察したが破砕は全く見られなかった。
【0027】比較例3 処理槽内を網状体で仕切らない以外は、実施例3と全く
同様にして硫酸イオン含有塩水を処理して、吸着・水洗
・脱着・水洗のサイクルを10回繰り返した。その結
果、イオン交換樹脂を顕微鏡で観察したところ、破砕し
た樹脂が多く見られた。
【0028】実施例4 直径50mmφ、高さ500mmのアクリル製有底円筒
体を用い、前記図11に示した態様に処理槽1を構成し
た。即ち、底部から30mmにガラス製多孔質体の空気
分散装置(シンタードガラス)20を設置した。水酸化
ジルコニウム担持粒状陽イオン交換樹脂は実施例1と同
様にして調整した。調製した水酸化ジルコニウム担持粒
状陽イオン交換樹脂を70ミリリットル採り、試験に使
用した。処理槽1内の空気分散装置より上部域に、調製
した水酸化ジルコニウム担持粒状イオン交換樹脂70ミ
リリットルを、塩水(NaCl200g/リットル、N
2 SO4 8g/リットル)470ミリリットルに分散
させて供給した。処理槽下部より空気を空気ボンベより
流量1m3 /時で導入した。空気は微細な泡となり処理
槽の上部域は流動状態となった。処理槽内は塩酸を滴下
し、pH2.1〜2.2に維持し、温度25〜27℃、
40分間の分散接触して硫酸イオンをイオン交換樹脂上
の水酸化ジルコニウムに吸着させた。これら吸着処理操
作により、イオン交換樹脂1リットル当たり11.0g
の硫酸イオンの吸着があった。また、吸着終了時の塩水
中ジルコニウムイオンは0.3ppm以下であった。引
き続き、塩水を全て外に抜出し、純水240ミリリット
ルを処理槽に加え、更に、処理槽に苛性ソーダ(濃度3
2重量%)を滴下しpH8.5〜9.0に維持し、温度
25〜27℃で、120分間の同様に空気気泡を導入
し、流動状態で分散接触し、イオン交換樹脂から硫酸イ
オンを脱着させた。この脱着処理操作により硫酸イオン
は全て樹脂から脱着できた。液を全て外部に抜出し、そ
の後、上記吸着処理及び脱着処理操作を10回繰り返し
た後、顕微鏡で観察したところ樹脂の破砕は全く見られ
なかった。また、硫酸イオンの吸着及び脱着能力はほぼ
一定値が得られ、10回の操作における硫酸イオンの平
均吸着量はイオン交換樹脂1リットル当たり11.2g
であった。また、吸着終了後の塩水中のジルコニウムイ
オンは全てのサイクルで0.3ppm以下であった。
【0029】比較例4 実施例4で調製した水酸化ジルコニウム担持粒状陽イオ
ン交換樹脂の0.6リットルを採り、実施例4と同様に
空気分散装置を設置したアクリル製有底円筒体の処理槽
に、硫酸イオンを含有しない塩水(NaCl200g/
リットル)0.5リットルに分散させて充填し、更に、
イオン交換樹脂が流動化しないように処理槽上部にも同
様のシンタードガラスを配設し空気を導入せずに固定床
を形成した。円筒内の塩水を樹脂層上部から排出した
後、pH1に調製した塩水(Nacl200g/リット
ル、Na2 SO4 8g/リットル)4リットルを空塔速
度10Hr-1で流通し、温度25〜27℃で吸着処理し
た。この操作により、イオン交換樹脂1リットル当たり
硫酸イオン8.5gが吸着された。吸着終了時の塩水中
ジルコニウムイオンは12ppmであった。吸着処理終
了後、処理槽内の塩水は全て外に抜き出し、次いで、処
理槽内の樹脂を純水に分散させ、同様に固定床を形成
し、純水2リットルを空塔速度10Hr-1で流通させ、
温度25〜27℃で硫酸イオンの脱着処理を行った。こ
の操作により吸着されていた硫酸イオンの40%が脱着
された。更に、同一の水性液に苛性ソーダを加え、pH
12、空塔速度10Hr-1で、温度25〜27℃で繰り
返し樹脂層に流通させ、硫酸イオンを脱着した。この操
作により吸着されていた硫酸イオンは全て脱着できた。
上記の吸着処理及び脱着処理のサイクルを10回繰り返
した後、樹脂を顕微鏡で観察したが破砕は全く見られな
かった。しかし、10回の硫酸イオン平均吸着量はイオ
ン交換樹脂1リットル当たり8.6gであり、さらに、
10回の吸着終了後の塩水中ジルコニウムイオン平均値
は11.6ppmであった。
【0030】比較例5 実施例4と同様の有底円筒体に空気分散装置を設置せ
ず、実施例1と同一の撹拌機を装着して処理槽とし、槽
内を撹拌翼で撹拌できるように構成した。この処理槽に
実施例4で調製した水酸化ジルコニウム担持陽イオン交
換樹脂の0.6リットルを採り供給し、実施例4で使用
した同一組成の塩水4リットルを加え、塩酸を添加しな
がら、pH2.1〜2.2に維持し、温度25〜27℃
で、40分間、撹拌速度500rpmで撹拌して硫酸イ
オンを吸着させた。この操作により、イオン交換樹脂1
リットル当たり硫酸イオンは12gが吸着された。吸着
終了時の塩水中ジルコニウムイオンは0.3ppm以下
であった。吸着終了後、処理槽内の塩水は全て外に抜き
出し、引き続き、純水2リットルを処理槽に入れ、撹拌
機で撹拌しながら、32重量%苛性ソーダ水溶液を添加
してpH8.5〜9.0に維持し、温度25〜27℃
で、120分間脱着処理した。この操作により、硫酸イ
オンは全てイオン交換樹脂から脱着されているのが確認
された。脱着終了後、処理槽内の液を全て外部に抜き出
した。同様の吸着処理及び脱着処理のサイクルを10回
繰り返した後、処理装置内のイオン交換樹脂を顕微鏡で
観察したところ樹脂の破砕が多く見られた。
【0031】実施例5 本実施例に用いた充填塔の説明図を図13に示した。図
13において、充填塔11内の接触処理域の下部と上部
とに、目皿及び多孔体とを組合せてなる上部仕切板13
及び下部仕切板12を配設し、上下部の仕切板間に水酸
化ジルコニウム担持粒状イオン交換樹脂を充填し、下部
仕切板12は水酸化ジルコニウム担持粒状イオン交換樹
脂を支持し、且つ、上部仕切板13は水酸化ジルコニウ
ム担持粒状イオン交換樹脂の流出を防止して充填層を形
成する。また、充填塔11の下方部には循環槽14を配
設すると共に、循環ポンプ15を配設し循環槽内の塩水
を充填塔11内に循環できるように構成した。更に、充
填塔内には、自動弁V1 〜V7 を配置し、循環槽14に
所定量の硫酸イオン含有塩水を供給保持し、循環ポンプ
15を作動し、自動弁V1 〜V7 を制御して、ラインL
8 、循環ポンプ15及びラインL1 から、自動弁V2
ラインL3 、及びラインL4 を経て、塩水を充填塔11
下部より充填層内を上部に流通させ流動床を形成され
る。更に、水酸化ジルコニウム担持粒状イオン交換樹脂
と分散接触して吸着処理された処理塩水は、充填塔11
上部からラインL5 、自動弁V5 、自動弁V6 及びライ
ンL6 を経て循環槽14に戻るように構成されて循環系
を形成する。塩酸等の酸性添加剤は、ラインL2 及び自
動弁V1 を経て、ラインL1 に合流されて塩水に添加さ
れ、流動床内のpHが所定設定値に維持される。吸着処
理完了後、自動弁V1 〜V7 を開き、充填塔11内の塩
水を総て循環槽4に流出し、その後、循環ポンプ5によ
り塩水系に回収する。次いで、塩水の代わりに純水を循
環させ水洗浄を行い、イオン交換樹脂及びその内部に付
着する塩水等を洗浄除去する。吸着水洗処理後、塩水の
代わりに水性液を循環槽14に所定量の供給保持して、
吸着処理工程と同様にして、水性液を充填塔11の下部
から上部に流通して流動床を形成して、粒状イオン交換
樹脂に担持された水酸化ジルコニウムに吸着された硫酸
イオンを脱着処理する。脱着処理工程の流動床のpH
は、苛性ソーダ溶液等アルカリ添加剤を添加することに
より所定設定値に維持される。脱着完了後、充填塔11
内の水性液を同様に循環槽14に流出し、その後循環ポ
ンプ15により排水系に排出する。必要に応じ、上記し
たように吸着処理と脱着処理工程を繰り返して行うこと
により、塩水を処理して塩水中の硫酸イオンを除去する
ことができる。
【0032】図13に示した形態にと同様に、実施例4
と同様のアクリル樹脂製有底円筒体を用い充填塔11を
形成した。即ち、充填塔11の下部にアクリル樹脂製目
皿及び孔径300μmのサラン製網状体からなる下部仕
切板12を配設し、その仕切板12上に、実施例1と同
様に調製した水酸化ジルコニウム担持強酸性陽イオン交
換樹脂0.6リットルを充填し、更にその上部に下部に
配設した下部仕切板12と同様の上部仕切板13を配設
し充填層を形成した。また、充填塔11の下方に一辺1
7cmの立方体形のアクリル樹脂製循環槽14を設置し
て塩水(NaCl200g/リットル、Na2 SO4
g/リットル)4リットルを入れ、循環ポンプ(第一科
学社製、商品名:マグネットポンプMD型)14を用
い、塩水をイオン交換樹脂固定床容積基準で空塔速度5
5Hr-1の流量で充填塔11下部より供給し充填層で流
動床を形成した。この操作で流動床容積は固定床容積の
1.3倍となった。また、ラインL2 から塩酸を添加し
て、流動床のpHを2.1〜2.2に維持し、温度25
℃で、45分間吸着処理した。上記操作により、硫酸イ
オンが、イオン交換樹脂1リットル当たり11.5gが
吸着された。吸着終了時の塩水中ジルコニウムイオンは
0.3ppm以下であった。吸着終了後、充填塔内の塩
水は全て循環槽に入れ、系外に抜き出した。引き続き、
純水2リットルを循環槽14に供給し、循環ポンプ15
で水を上記吸着処理と同様にして流動床を形成した。ま
た、ラインL2 からは32重量%苛性ソーダ水溶液を添
加して、流動床のpHを8.5〜9.0に維持し、温度
25℃で、120分間脱着処理した。この操作により、
硫酸イオンは全てイオン交換樹脂から脱着されているの
が確認された。脱着終了後、充填塔内の水性液は全て循
環槽に流出させ系外に排出した。上記した同様の吸着処
理及び脱着処理のサイクルを10回繰り返した後、イオ
ン交換樹脂を顕微鏡で観察したが破砕は全く見られなか
った。また、硫酸イオンの吸着、脱着能力はほぼ一定値
が得られ、10回の硫酸イオン平均吸着量はイオン交換
樹脂1リットル当たり11.7gであった。さらに、吸
着終了後の塩水中ジルコニウムイオンは全サイクルで
0.3ppm以下であった。
【0033】上記実施例及び比較例から明らかなよう
に、攪拌翼と水酸化ジルコニウム担持粒状イオン交換樹
脂とを直接接することなく流動化して硫酸イオン含有塩
水または水性液と分散接触処理して、吸着及び脱着処理
した場合は、樹脂の破砕等がなく長期間安定して吸脱着
処理が可能となることが分かる。一方、攪拌翼が直接接
する場合は、樹脂の破砕が多く塩水中に混入するおそれ
もあり、また、長期間安定処理が困難となることが分か
る。また、水酸化ジルコニウム担持粒状イオン交換樹脂
を固定して用いた場合は、樹脂の破砕等はないが、ジル
コニウムイオンの溶出が多く、硫酸イオンの吸着能が低
下し安定的に塩水の処理が困難なことが分かる。
【0034】
【発明の効果】本発明の塩水の処理方法は、水酸化ジル
コニウムを担持した粒状イオン交換樹脂を用いて塩水中
の硫酸イオンを吸着除去するため、水酸化ジルコニウム
そのものを用いる場合に比し処理操作が著しく簡便化さ
れる。また、水酸化ジルコニウム担持粒状イオン交換樹
脂を、機械的部材と接することなく流動状態を形成して
塩水と分散接触使用するため、樹脂の破砕もなく、ま
た、水酸化ジルコニウム担持のイオン交換樹脂と固定的
に接触処理する場合よりも、接触効率も向上し、硫酸イ
オンの除去率も向上する。更に、水酸化ジルコニウムの
溶出損失も少なく且つ吸脱着処理時のpHの制御が容易
であり、pH調整剤の塩酸や苛性ソーダの無駄な使用も
減少し工業的に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の2室水平分割説明図であ
る。
【図2】本発明の一実施例の2室水平分割説明図であ
る。
【図3】本発明の一実施例の2室垂直分割説明図であ
る。
【図4】本発明の一実施例の2室垂直分割説明図であ
る。
【図5】本発明の一実施例の2室水平分割説明図であ
る。
【図6】本発明の一実施例の3室垂直分割説明図であ
る。
【図7】本発明の一実施例の3室水平・垂直混合分割説
明図である。
【図8】本発明の一実施例の3室垂直分割説明図であ
る。
【図9】本発明の一実施例の3室水平・垂直混合分割説
明図である。
【図10】本発明の一実施例の3室水平・垂直混合分割
説明図である。
【図11】本発明の一実施例の下部全面に空気を吹き込
む処理槽の説明図である。
【図12】本発明の一実施例の下部一部に空気を吹き込
む処理槽の説明図である。
【図13】本発明の一実施例の充填塔の説明図である。
【符号の説明】
1 処理槽 2 撹拌機 3 非スラリー区分域 4 スラリー区分域 5 網状体 6 液抜きライン 20 空気分散装置 30 ドラフトチューブ 11 充填塔 12 下部仕切板 13 上部仕切板 14 循環槽 15 循環ポンプ V1 〜V7 自動弁 L1 〜L8 ライン

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)硫酸イオンを含有する塩水と水酸
    化ジルコニウムを担持してなる粒状イオン交換樹脂と
    が、酸性下、流体による流動状態で分散接触させて硫酸
    イオンを吸着除去する硫酸イオン吸着工程、及び、
    (2)硫酸イオンを吸着した粒状イオン交換樹脂を該吸
    着工程のpH値より高pH値の水性液と流動状態で分散
    接触して吸着硫酸イオンを脱着する硫酸イオン脱着工程
    を有することを特徴とする塩水の処理方法。
  2. 【請求項2】 更に、前記硫酸イオン吸着工程の後に、
    前記粒状イオン交換樹脂を水洗浄処理する吸着水洗工程
    を有する請求項1記載の塩水の処理方法。
  3. 【請求項3】 更に、前記硫酸イオン脱着工程の後に、
    前記粒状イオン交換樹脂を水洗浄処理する脱着水洗工程
    を有し、その後、再び硫酸イオン吸着工程を繰り返す請
    求項1または2記載の塩水の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記硫酸イオン吸着工程、硫酸イオン脱
    着工程、吸着水洗工程及び脱着水洗工程を、単一槽を用
    いて順次処理する請求項1、2または3記載の塩水の処
    理方法。
  5. 【請求項5】 前記硫酸イオン吸着工程、硫酸イオン脱
    着工程、吸着水洗工程及び脱着水洗工程を、それぞれ別
    々の処理槽を用いて処理する請求項1、2または3記載
    の塩水の処理方法。
  6. 【請求項6】 前記粒状イオン交換樹脂が、強酸性陽イ
    オン交換樹脂、弱酸性陽イオン交換樹脂及びキレート樹
    脂から選ばれた少なくとも一種である請求項1〜5のい
    ずれか記載の塩水の処理方法。
  7. 【請求項7】 前記硫酸イオン吸着工程のpH値が1〜
    5であり、前記硫酸イオン脱着工程のpH値が3〜11
    である請求項1〜6のいずれか記載の塩水の処理方法。
  8. 【請求項8】 前記流動状態が回転力付与手段により形
    成される請求項1〜7のいずれか記載の塩水の処理方
    法。
  9. 【請求項9】 前記回転付与手段が、攪拌機であり、そ
    の攪拌翼が前記粒状イオン交換樹脂と接触することがな
    いように配備されている請求項8記載の塩水の処理方
    法。
  10. 【請求項10】 少なくとも一部が液流体の流通可能仕
    切部材を用いて塩水処理槽内を2以上に区分し、前記粒
    状イオン交換樹脂を保持する区分域以外の区分域に攪拌
    翼を配設して攪拌する請求項9記載の塩水の処理方法。
  11. 【請求項11】 前記流動状態が気泡導入により形成さ
    れる請求項1〜7のいずれか記載の塩水の処理方法。
  12. 【請求項12】前記流動状態が前記粒状イオン交換樹脂
    が充填された充填層に被処理塩水を導入することにより
    形成される請求項1〜7のいずれか記載の塩水の処理方
    法。
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