JPH0867450A - エレベータの据付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 巻上機のシーブの脱着を要することがないと
ともに、ロープの巻取り量を十分に取ることのできるエ
レベータの据付装置の提供。 【構成】 巻上機３のシーブ４と一体的に回転する駆動
プーリ５と、シーブ４と別体に設けたロープ巻取りドラ
ム６と、このロープ巻取りドラム６と一体的に回転する
従動プーリ７と、駆動プーリ５の回転力を従動プーリ７
に伝えるチェーン８を備えている。 【効果】 作業能率の向上を図ることができるととも
に、高階床のエレベータの据付にも適用することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、昇降体を昇降させる巻
上機を用いて、エレベータの据付時に当該エレベータ構
成部品をつり上げるエレベータの据付装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の従来技術として、例えば特開昭
６１−６０５８６号公報に記載されるものを挙げること
ができるが、この従来のエレベータの据付装置は、ウィ
ンチを設ける代わりに巻上機のシーブを取外して巻取り
ドラムを装着し、この巻取りドラムに巻回させたロープ
によりエレベータの構成部品をつり上げるようになって
いる。

【０００３】また、特開昭５７−１７５６７３号公報に
記載される他の従来のエレベータの据付装置は、シーブ
両側縁部にロープの外れ止め装置を設け、シーブを巻取
りドラムとして活用してエレベータの構成部品をつり上
げるようになっていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した前
者の従来技術にあっては、巻上機へ巻取りドラムを装着
するためにシーブを取外すことが要され、手間と時間と
がかかるという問題があった。

【０００５】また、上述した後者の従来技術にあって
は、ロープの外れ止め装置が周囲に設けられるモータ等
の部品により大きさに制限を受け、このため、ロープの
巻取り量が制約され、したがって、ロープの巻取り量が
必然的に多くなる高階床のエレベータには適用できない
という問題があった。

【０００６】本発明は上述した問題に鑑みてなされたも
ので、その目的は、巻上機のシーブの脱着を要すること
がないとともに、ロープの巻取り量を十分に取ることの
できるエレベータの据付装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、昇降体を昇降させる巻上機を用いて、エレ
ベータの据付時に当該エレベータ構成部品をつり上げる
エレベータの据付装置において、前記巻上機のシーブと
一体的に回転する第１の回転体と、前記シーブと別体に
設けたロープ巻取りドラムと、このロープ巻取りドラム
と一体的に回転する第２の回転体と、前記第１の回転体
の回転力を前記第２の回転体に伝える伝達手段とを備
え、前記ロープ巻取りドラムに巻回させたロープを介し
て前記エレベータの構成部品をつり上げる構成にしてあ
る。

【０００８】

【作用】本発明は前記のように構成したので、巻上機を
操作してシーブと一体的に装着される第１の回転体を回
転させると、伝達手段を介して回転力が第２の回転体に
伝えられ、これに伴い前記第２の回転体と一体的に設け
られるロープ巻取りドラムも回転する。そして、このロ
ープ巻取りドラムに巻回されるロープを介してエレベー
タの構成部品をつり上げるようになっている。このよう
に、前記ロープ巻取りドラムを前記巻上機のシーブと別
体に設けたことから巻上機のシーブの脱着を要すること
がないとともに、前記ロープ巻取りドラムは周囲の器機
によるその形状の制約が比較的少ないことからロープの
巻取り量を十分に取ることができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明のエレベータの据付装置の実施
例を図に基づいて説明する。

【００１０】図１は本発明のエレベータの据付装置の一
実施例を示す平面図、図２は図１の据付装置の側面図で
ある。

【００１１】エレベータは一般に図１あるいは図２に示
すように、図示しない昇降路の上部に形成される機械室
の床上に配置される一対のフレーム１と、このフレーム
１上に配置されるベース台２と、ベース台２上に設置さ
れる巻上機３とを備えており、また、前記の巻上機３
は、昇降体すなわち、図示しない乗かごおよびカウンタ
ウェイトに接続されるロープが巻回されるシーブ４を有
している。

【００１２】そして、このように構成されるエレベータ
に適用される本実施例の据付装置は、巻上機３のシーブ
４と一体的に回転する第１の回転体、例えば駆動プーリ
５と、シーブ４と別体に設けたロープ巻取りドラム６
と、このロープ巻取りドラム６と一体的に回転する第２
の回転体、例えば従動プーリ７と、駆動プーリ５の回転
力を従動プーリ７に伝える伝達手段、例えばチェーン８
を備えている。

【００１３】この実施例にあっては、前述した駆動プー
リ５のシーブ４への取付け、従動プーリ７を装着したロ
ープ巻取りドラム６のフレーム１への取付け、駆動プー
リ５と従動プーリ７へのチェーン８の巻回は、例えばエ
レベータの構成部品の据付けの際に行われる。

【００１４】そして、エレベータの構成部品、例えば出
入口装置、ガイドレールを下階から上階へと運ぶ場合、
ロープ巻取りドラム６に巻回されたロープを下階位置ま
で引き出すとともに、このロープの端部に前記構成部品
を連結し、この状態にて巻上機３を操作する。これによ
り、シーブ４と一体的に装着される駆動プーリ５が回転
し、チェーン８を介して回転力が従動プーリ７に伝えら
れ、次いで、従動プーリ７と一体的に設けられるロープ
巻取りドラム６が回転するとともに、ロープが引き上げ
られる。なお、エレベータの構成部品の据付け終了後に
は、駆動プーリ５、巻取りドラム６等は取り外される。

【００１５】このように構成した実施例では、ロープ巻
取りドラム６を巻上機３のシーブ４と別体に設けたこと
から巻上機３のシーブ４の脱着を要することがないとと
もに、ロープ巻取りドラム６は周囲の機器によるその形
状の制約が比較的少ないことからロープの巻取り量を十
分に取ることができる。

【００１６】

【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、巻
上機のシーブの脱着を要することがなく、これによっ
て、エレベータの据付装置の設置に要する手間と時間を
削減することができ、したがって、作業能率の向上を図
ることができる。また、ロープ巻取りドラムはそのロー
プの巻取り量を十分に取ることができ、これによって、
高階床のエレベータの据付にも適用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のエレベータの据付装置の一実施例を示
す平面図である。

【図２】図１の据付装置の側面図である。

【符号の説明】

３ 巻上機 ４ シーブ ５ 駆動プーリ（第１の回転体） ６ ロープ巻取りドラム ７ 従動プーリ（第２の回転体） ８ チェーン（伝達手段）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 昇降体を昇降させる巻上機を用いて、エ
   レベータの据付時に当該エレベータ構成部品をつり上げ
   るエレベータの据付装置において、 前記巻上機のシーブと一体的に回転する第１の回転体
   と、前記シーブと別体に設けたロープ巻取りドラムと、
   このロープ巻取りドラムと一体的に回転する第２の回転
   体と、前記第１の回転体の回転力を前記第２の回転体に
   伝える伝達手段とを備え、前記ロープ巻取りドラムに巻
   回させたロープを介して前記エレベータの構成部品をつ
   り上げることを特徴とするエレベータの据付装置。
2. 【請求項２】 前述した第１の回転体が前記シーブの側
   面に装着される駆動プーリからなるとともに、前記第２
   の回転体が前記ロープ巻取りドラムの側面に装着した従
   動プーリからなることを特徴とする請求項１に記載のエ
   レベータの据付装置。