JP2004168517A - エレベーター装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体4に駆動機5、第一滑車6、第二滑車7及び第三滑車8を設け、駆動機5の駆動綱車に巻掛けた主索9の一端側にかご10を、他端側につり合おもり11を係合する。
これにより、駆動機5関連荷重を既設機械台3を要部とする支持体4によって支持し、既設昇降路1の案内レールによる鉛直方向の荷重支持を解消する。これにより、既設昇降路1の上端部における駆動機5等の設置に要する高さ方向スペースが不要になるので、かご10に対する頂部すき間を確保でき新エレベーターの設置を容易化する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、改修工事において旧エレベーターを撤去して既設昇降路に新設されるエレベーター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
旧エレベーターを撤去し既設昇降路に新エレベーターを設置する改修工事において従来、次に述べるようにしてエレベーターの駆動機が配置されていた。すなわち、上方に機械室が設けられたエレベーターの既設昇降路内の上端部に支持梁が配置される。また、長手が鉛直方向に配置された支持体によって、機械室に設置された既設機械台と支持梁が連結される。
【0003】
そして、支持梁の上に駆動機が設置されて、駆動機の駆動綱車に巻掛けられた主索の一端にエレベーターのかごが、他端につり合おもりが連結される。このような構成において、駆動機の自重及び駆動機に作用する荷重が支持梁、支持体を介して既設機械台によって支持される。そして、駆動機が付勢されると駆動綱車が回転し主索を介してかご及びつり合おもりが互いに反対方向へ昇降するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のエレベーター装置では、駆動機に関わる全荷重が既設機械台によって支持されて、昇降路に立設された案内レールによる鉛直方向の荷重支持が無用になる。しかし、支持梁の上に駆動機が据付けられるため、既設昇降路内の上端部における駆動機設置に要する高さ方向スペースが必要となる。したがって、支持梁の既設昇降路内における高さ方向の位置が低くなるので、エレベーターのかごに対する所定の頂部すき間を確保できず、場合によっては新エレベーターが設置不能になるという問題点があった。
【0005】
この発明は、かかる問題点を解消するためになされたものであり、既設機械台によって駆動機に関わる荷重を支持する構成であって、昇降路内上端に駆動機設置のためのスペースを要しないエレベーター装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベーター装置においては、エレベーターの既設昇降路の上方に設けられた機械室、この機械室に設置された既設機械台を要部として構成されて枠状をなす支持体と、この支持体に設けられて回転軸線が鉛直方向に配置された駆動機と、支持体に設けられて駆動機から離れ、かつ回転軸線が鉛直方向に配置された第一滑車と、支持体に設けられて駆動機側の縁部寄りに駆動機から離れて配置され、かつ回転軸線が水平方向に配置された第二滑車と、支持体に設けられて第一滑車側の縁部寄りに第一滑車から離れて配置され、かつ回転軸線が水平方向に配置された第三滑車と、一端側がエレベーターのかごに係合されて第二滑車、第一滑車、駆動機の駆動綱車及び第三滑車に順次巻掛けられて、他端側は上記エレベーターのつり合おもりに係合された主索とが設けられる。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1及び図2は、この発明の実施の形態の一例を示す図で、図1は昇降路上端部の縦断面図、図2は図1の支持体箇所の平面図である。図において、既設昇降路1の上方に機械室2が設けられ、機械室2の床に既設機械台3が設けられている。また、既設機械台3を要部として構成された枠状をなす支持体4が機械室2の床に設けられる。
【0008】
また駆動機5は、フレームと電動機の固定子が一体的に構成されて、固定子に対応した電動機のロータが駆動綱車と一体的に構成され、駆動綱車の回転軸線に沿う方向の外形寸法が短く、すなわち薄形に形成された薄形巻上機である。そして、駆動機5が支持体4の一側寄りに回転軸線が鉛直方向に沿う姿勢に配置される。また、支持体4に設けられて駆動機5から離れた支持体4の他側寄りに、回転軸線が鉛直方向に配置された第一滑車6が設置される。
【0009】
また、支持体4に設けられて駆動機5側の縁部寄りに駆動機5から離れて配置され、かつ回転軸線が水平方向に配置された第二滑車7が設置される。そして、支持体4に設けられて第一滑車6側の縁部寄りに第一滑車6から離れて配置され、かつ回転軸線が水平方向に配置された第三滑車8が設置される。また、主索9が既設昇降路1に吊設されて、一端がエレベーターのかご10に連結され第二滑車7、第一滑車6、駆動機5の駆動綱車及び第三滑車8に順次巻掛けられて、他端はエレベーターのつり合おもり11に連結される。
【0010】
上記のように構成されたエレベーター装置において、支持体4に駆動機5、第一滑車6、第二滑車7及び第三滑車8が設置される。そして、駆動機5の駆動綱車等に巻掛けられた主索9の一端にかご10が、他端につり合おもり11が連結され、駆動機5が付勢されると駆動綱車が回転し、主索9を介してかご10及びつり合おもり11が互いに反対方向へ昇降する。
【0011】
そして、駆動機5に関わる全荷重が支持体4の要部をなす既設機械台3によって支持されて、昇降路に立設された案内レール(図示しない)による鉛直方向の荷重支持が無用になる。また、薄形巻上機からなる駆動機5が、回転軸線を鉛直方向に配置した姿勢で支持体4に設置される。
【0012】
このため、既設昇降路1内の上端部における駆動機5、第一滑車6等の設置に要する高さ方向スペースを要しない。したがって、既設昇降路1の上端部におけるエレベーターのかご11に対する頂部すき間を確保することができ、新エレベーターを容易に設置することができる。
【0013】
また、駆動機5が回転軸線を鉛直方向に配置して支持体4に設置され、第一滑車6及び第三滑車8によって駆動機5に対する主索9の巻き付け角を大きくすることができるので、容易に高トラクション能力を得ることができると共に、主索9の直径を小さくすることができる。これにより、駆動機5の駆動綱車における主索9の滑りが減少して安定した駆動作用を得ることができると共に、エレベーター装置を小形化することができる。
【0014】
実施の形態2.
図3は、この発明の他の実施の形態の一例を示す図で、昇降路上端部の縦断面図である。なお、図3の他は前述の図1及び図2と同様にエレベーター装置が構成されている。図において、図1及び図2と同符号は相当部分を示し、かご10にかご吊り車12が設けられ、またつり合おもり11につり合おもり吊り車13が設けられる。
【0015】
また、主索14が既設昇降路1に吊設されて一端が支持体4の一側に連結され、かご吊り車12、第二滑車7、第一滑車6、駆動機5の駆動綱車、第三滑車8及びつり合おもり吊り車13に順次巻掛けられて、他端は支持体4の他側に連結される。これにより、かご10とつり合おもり11が2:1ローピングによる綱掛けによって吊持される。
【0016】
上記のように構成されたエレベーター装置において、支持体4に駆動機5、第一滑車6、第二滑車7及び第三滑車8が設置されて、駆動機5の駆動綱車に巻掛けられた主索14の一端側にかご11が、他端側につり合おもり12が係合される。そして、駆動機5が付勢されると駆動綱車が回転し主索14を介してかご10及びつり合おもり11が互いに反対方向へ昇降する。
【0017】
そして、駆動機5に関わる全荷重が既設機械台3を要部とする支持体4によって支持されて、昇降路に立設された案内レール(図示しない)による鉛直方向の荷重支持が無用になる。しかも、薄形巻上機からなる駆動機5が、回転軸線を鉛直方向に配置した状態で支持体4に設置される。したがって、詳細な説明を省略するが図3の実施の形態においても、図1及び図2の実施の形態と同様な作用が得られる。
【0018】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、エレベーターの既設昇降路の上方に設けられた機械室、この機械室に設置された既設機械台を要部として構成されて枠状をなす支持体と、この支持体に設けられて回転軸線が鉛直方向に配置された駆動機と、支持体に設けられて駆動機から離れ、かつ回転軸線が鉛直方向に配置された第一滑車と、支持体に設けられて駆動機側の縁部寄りに駆動機から離れて配置され、かつ回転軸線が水平方向に配置された第二滑車と、支持体に設けられて第一滑車側の縁部寄りに第一滑車から離れて配置され、かつ回転軸線が水平方向に配置された第三滑車と、一端側がエレベーターのかごに係合されて第二滑車、第一滑車、駆動機の駆動綱車及び第三滑車に順次巻掛けられて、他端側は上記エレベーターのつり合おもりに係合された主索とを設けたものである。
【0019】
これによって、既設機械台を要部として構成された支持体に駆動機、第一滑車、第二滑車及び第三滑車が設置されて、駆動機の駆動綱車に巻掛けられた主索の一端側にかごが、他端側につり合おもりが係合される。このため、駆動機に関わる全荷重が既設機械台を要部とする支持体によって支持されて、既設昇降路に立設された案内レールによる鉛直方向の荷重支持が無用になる。また、薄形巻上機からなる駆動機が、回転軸線が鉛直方向に配置された状態で支持枠に設置されるので、既設昇降路内の上端部における駆動機、第一滑車等の設置に要する高さ方向スペースを要しない。したがって、既設昇降路の上端部におけるエレベーターのかごに対する頂部すき間を確保することができ、新エレベーターの設置を容易化する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す図であり、昇降路上端部の縦断面図。
【図2】図1の支持体箇所の平面図。
【図3】この発明の実施の形態2を示す図であり、昇降路上端部の縦断面図。
【符号の説明】
1 既設昇降路、2 機械室、3 既設機械台、4 支持体、5 駆動機、6第一滑車、7 第二滑車、8 第三滑車、9 主索、10 かご、11 つり合おもり、12 かご吊り車、13 つり合おもり吊り車、14 主索。
Claims (2)
- エレベーターの既設昇降路の上方に設けられた機械室、この機械室に設置された既設機械台を要部として構成されて枠状をなす支持体と、この支持体に設けられて回転軸線が鉛直方向に配置された駆動機と、上記支持体に設けられて上記駆動機から離れ、かつ回転軸線が鉛直方向に配置された第一滑車と、上記支持体に設けられて上記駆動機側の縁部寄りに上記駆動機から離れて配置され、かつ回転軸線が水平方向に配置された第二滑車と、上記支持体に設けられて上記第一滑車側の縁部寄りに上記第一滑車から離れて配置され、かつ回転軸線が水平方向に配置された第三滑車と、一端側が上記エレベーターのかごに係合されて上記第二滑車、第一滑車、駆動機の駆動綱車及び第三滑車に順次巻掛けられて、他端側は上記エレベーターのつり合おもりに係合された主索とを備えたエレベーター装置。
- 主索を、一端が支持体の一側に連結されかご吊り車、第二滑車、第一滑車、駆動機の駆動綱車、第三滑車及びつり合おもり吊り車に順次巻掛けられて、他端は上記支持体の他側に連結されたものとしたことを特徴とする請求項1記載のエレベーター装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002338522A JP2004168517A (ja) | 2002-11-21 | 2002-11-21 | エレベーター装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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ID=32701735
Family Applications (1)
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JP2002338522A Pending JP2004168517A (ja) | 2002-11-21 | 2002-11-21 | エレベーター装置 |
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Cited By (2)
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KR100724987B1 (ko) * | 2006-04-12 | 2007-06-04 | 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 | 엘리베이터 장치 |
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2002
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JPWO2006033146A1 (ja) * | 2004-09-22 | 2008-05-15 | 三菱電機株式会社 | エレベータ装置 |
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