JPH0867075A - 繰返し印字可能な熱転写記録媒体 - Google Patents

繰返し印字可能な熱転写記録媒体

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Publication number
JPH0867075A
JPH0867075A JP6205241A JP20524194A JPH0867075A JP H0867075 A JPH0867075 A JP H0867075A JP 6205241 A JP6205241 A JP 6205241A JP 20524194 A JP20524194 A JP 20524194A JP H0867075 A JPH0867075 A JP H0867075A
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JP
Japan
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ink layer
heat
porous film
recording medium
thermal transfer
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Application number
JP6205241A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Obata
善幸 小畠
Yoshihide Kaneshiro
宜秀 金城
Tomohiro Shinohara
智裕 篠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujicopian Co Ltd
Original Assignee
Fuji Kagakushi Kogyo Co Ltd
Fujicopian Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 繰返し印字における印字毎の印字濃度の低下
が小さく、所定濃度の印字を多数回うることのできる繰
返し印字可能な熱転写記録媒体を提供すること。 【構成】 基材1の片面に、接着剤層2を介して熱溶融
性インク層3を有し、該熱溶融性インク層3の表面近傍
に多孔質膜4を有する熱転写記録媒体であって、前記熱
溶融性インク層3の塗布量が4.0〜7.0g/m2
あり、前記多孔質膜4の表面部分の孔5の平均径r(c
m)が1.0×10-5〜1.0×10-3、前記多孔質膜
4の表面部分の単位面積当りの孔密度ρ(個/cm2
が1.2×106 〜1.0×109 であり、前記熱溶融
性インクの溶融温度η(ポイズ/90℃)が1.0×1
-1〜10であり、前記r、ρおよびηが特定の関係を
有することを特徴とする繰返し印字可能な熱転写記録媒
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繰返し印字可能な熱転写
記録媒体に関し、さらに詳しくは熱溶融性インク層の表
面近傍に多孔質膜を有する繰返し印字可能な熱転写記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】熱転
写プリンターに熱転写印字する際に用いる熱転写記録媒
体には同一箇所を繰返し使用して印字できるものがあ
る。
【0003】このような繰返し印字型熱転写記録媒体と
しては、基材上に接着層を介して熱溶融性インク層を
設け、印字毎にインク層をその厚さ方向に少しずつ転写
させるタイプのもの、基材上に熱溶融性インクを含浸
させた多孔質層を設け、印字毎にインクを少しずつ滲み
出させるようにしたタイプのもの、基材上に設けた熱
溶融性インク層の表面近傍に多孔質膜を設け、印字毎に
該多孔質膜を通してインクを少しずつ滲み出させるよう
にしたタイプのもの、などが知られている。
【0004】しかしのタイプのものは、印字毎のイン
ク転写量が一定しない、のタイプのものは繰返し印字
に伴ないインクの滲出が困難になり、印字濃度が低下す
るなどの問題があった。
【0005】またのタイプのものでは、インクの転写
量が多孔質膜の孔径、孔密度、熱溶融性インクの溶融粘
度などに大きく影響をうけ、品質の安定したものがえら
れないなどの問題があった。
【0006】この点に関し、特開平5−586号公報に
は、支持体上に多孔質インク層を設け、該多孔質インク
層の表面部分の孔の平均径r(cm)が1.0×10-4
〜1.5×10-3、インク層の表面部分の単位面積当り
の孔密度ρ(個/cm2 )が1.0×10-3〜1.0×
10-6、インクの溶融粘度η(ポイズ/120℃)が1
-1〜103 であり、かつr、ρおよびηの間に、
【0007】
【数2】
【0008】の関係を有する繰返し印字型の熱転写記録
媒体が提案されている。
【0009】しかしながら、この従来例においても、依
然として印字濃度のコントロールが不安定であった。
【0010】本発明は、前記従来技術に鑑みて、繰返し
印字において、印字濃度の低下が少なくなく、所定濃度
以上の高画質の印字を多数回うることのできる熱転写記
録媒体を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材の片面
に、接着剤層を介して熱溶融性インク層を有し、該熱溶
融性インク層の表面近傍に多孔質膜を有する熱転写記録
媒体であって、前記熱溶融性インク層の塗布量が4.0
〜7.0g/m2 であり、前記多孔質膜の表面部分の孔
の平均径r(cm)が1.0×10-5〜1.0×1
-3、前記多孔質膜の表面部分の単位面積当りの孔密度
ρ(個/cm2 )が1.2×106 〜1.0×109
あり、前記熱溶融性インク層の溶融粘度η(ポイズ/9
0℃)が1.0×10-1〜10であり、前記r、ρおよ
びηが式(I):
【0012】
【数3】
【0013】で示される関係を有することを特徴とする
繰返し印字可能な熱転写記録媒体に関する。
【0014】
【作用および実施例】本発明の熱転写記録媒体を図面に
基づいて説明する。
【0015】図1は本発明の熱転写記録媒体の一実施例
を示す概略部分断面図である。
【0016】図1において、1は基材であり、基材1上
に接着層2、熱溶融性インク層3が順次形成され、該イ
ンク層3の表面近傍に多孔質膜4が存在している。多孔
質膜4の孔5には該インク層3のインクが充填されてい
る。
【0017】本発明においては、前記構成の熱転写記録
媒体において、(1)多孔質膜4の表面部分の孔5の平
均径r(cm)が1.0×10-5〜1.0×10-3であ
り、(2)多孔質膜4の表面部分の単位面積当りの孔密
度ρ(個/cm2 )が1.2×106 〜1.0×109
であり、(3)熱溶融性インク層3の塗布量が4.0〜
7.0g/m2 であり、(4)熱溶融性インク層3のイ
ンクの溶融粘度η(ポイズ/90℃)が1.0×10-1
〜10であり、(5)前記r、ρおよびηの間に式
(I):
【0018】
【数4】
【0019】で示される関係を有する、という条件が満
足されるときは、繰返し印字の際に印字回数による印字
濃度の低下の度合が少なく、所定濃度以上の高画質の印
字を多数回うることができるという事実が見出された。
【0020】本発明は、前記特開平5−586号公報に
示される従来例にくらべて、孔径の比較的小さい孔がよ
り高密度で設けられている多孔質膜を使用することを特
徴とするものであり、それにより繰返し印字における印
字濃度が安定する。
【0021】ここで、多孔質膜の表面部分の孔の平均径
r(cm)が1.0×10-5よりも小さいと、熱溶融性
インクが孔より滲出しにくくなるため、初回印字より印
字濃度が低くなり、一方1.0×10-3よりも大きい
と、印字毎のインク転写量が多くなり、多数回印字性が
確保できない。
【0022】また多孔質膜の表面部分の孔密度ρ(個/
cm2 )が1.2×106 より小さいと、インクドット
の再現性が悪くなり、高画質の印字がえられず、一方
1.0×109 より大きいと、孔径が前記範囲より小さ
くなり、熱溶融性インクが孔より滲出しにくくなる。
【0023】また熱溶融性インク層の塗布量が4.0g
/m2 より少ないと、印字毎の印字濃度の低下の度合が
大きく、多数回印字性が確保できず、一方7.0g/m
2 より多いと熱転写記録媒体全体として感度不足とな
り、初回印字より印字濃度が低くなる。
【0024】また熱溶融性インクの溶融粘度η(ポイズ
/90℃)が1×10-1よりも低いと、印字毎の転写量
が多くなり多数回印字性が確保できず、一方10より高
いと、印字毎の転写量が少なく初回印字より印字濃度が
低くなる。
【0025】さらに前記式(I)の値が1.1×10-5
よりも小さいと、多数回印字性はあるが印字濃度が低
く、一方1.0×10-2より大きいと、初回印字のイン
ク転移量が多くなりすぎ、多数回印字性が維持できな
い。
【0026】本発明の前記構成の熱転写記録媒体はつぎ
の方法により好適に製造できる。
【0027】まず、図2に示されるごとく、基材1上に
接着層2および熱溶融性インク層3を順次設け、該イン
ク層3上に多孔質膜4を形成して中間製品をうる。つい
でこの中間製品を熱溶融性インク層3の軟化温度以上に
加熱して多孔質膜4を熱溶融性インク層3の表面部に沈
み込ませ、多孔質膜4の孔5に熱溶融性インクを充填せ
しめて、図1に示される構成の熱転写記録媒体をうる。
【0028】このように多孔質膜を熱溶融性インク層と
は別途に形成することにより、前記特開平5−586号
公報におけるごとく多孔質インク層を発泡剤の使用や相
分離などにより一挙に形成するものにくらべて、孔径や
孔密度を調整するのが容易である。
【0029】さらに本発明においては、多孔質膜をつぎ
の方法で形成するのが好ましい。
【0030】すなわち、前記熱溶融性インク層上に、セ
ルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネ
ート、セルロースアセテートブチレート、エチルセルロ
ース、ニトロセルロースおよびエチルヒドロキシエチル
セルロースよりなる群から選ばれる少なくとも1種の樹
脂を必須成分とするw/o型エマルジョンを塗布、乾燥
して多孔質膜を形成する。このように多孔質膜を前記特
定のセルロース系樹脂のw/o型エマルジョンから形成
することにより、多孔質膜の孔径および孔密度を設計値
どおりに制御することができる。
【0031】前記多孔質膜の形成方法について詳細に説
明する。
【0032】本発明においては、多孔質膜の形成に使用
するw/o型エマルジョンの樹脂成分として、セルロー
スアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、
セルロースアセテートブチレート、エチルセルロース、
ニトロセルロースおよびエチルヒドロキシエチルセルロ
ースの1種または2種以上を使用する。
【0033】このような特定の樹脂を使用することによ
って、該樹脂を溶解させた油相と水相の比率、乳化剤の
種類など乳化条件を適正に選択すれば、所定の粒径の水
相を有する安定したw/o型エマルジョンがえられ、こ
れを熱溶融性インク層上に塗布、乾燥することによっ
て、ほぼ設計どおりの孔径、孔密度を有する多孔質膜が
形成できる。
【0034】前記w/o型エマルジョンは以下のように
して製造する。
【0035】前記特定の樹脂を水と不混和性または難混
和性の有機溶剤に溶解させる。有機溶剤に対する樹脂の
使用量は、樹脂の種類によっても異なるが、w/o型エ
マルジョンを製造する上で適正な溶液粘度をうる観点か
ら、有機溶剤100部(重量部、以下同様)に対して、
樹脂3〜10部の割合が好ましい。樹脂の使用量がこの
範囲より少ないと、安定したエマルジョンがえられない
傾向があり、一方多いとえられたエマルジョンの粘度が
高くなり、塗工適性が低下する。樹脂の溶解速度を大き
くするために、、撹拌機による撹拌下および/または加
熱下に溶解させてもよい。多孔質膜をうるためには有機
溶剤が水より早く揮散する必要があり、この点から沸点
が90℃以下の有機溶剤が好ましい。有機溶剤としては
メチルエチルケトン(沸点79.6℃)がとくに好まし
い。
【0036】水に乳化剤を溶解する。乳化剤は水100
部に対して1〜5部の範囲で使用するのが好ましい。乳
化剤の量がこの範囲を外れると、エマルジョンの安定性
がわるくなり、エマルジョンの破壊が生じる傾向にあ
る。乳化剤の溶解速度を大きくするため、撹拌機による
撹拌下および/または加熱下に溶解させてもよい。乳化
剤はw/o型乳化剤から適宜選択され、たとえばポリグ
リセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
アルキルエーテルなどが使用できる。
【0037】前記乳化剤を溶解した水溶液と樹脂溶液を
混合し、撹拌機で撹拌して乳化を行なう。水溶液と樹脂
溶液の混合比は1:9〜4:6(重量比)の範囲が好ま
しく、このように水溶液の割合を少なくする。撹拌を続
けると、樹脂溶液の中に水の小さな粒子が生じ、乳濁し
てくる。かくして安定なw/o型エマルジョンがえられ
る。エマルジョン中の水粒子の平均粒径は、多孔質膜の
平均孔径をどの程度に設定するかによって異なるが、
0.1〜15μmの範囲とするのが好ましい。
【0038】前記w/o型エマルジョンを熱溶融性イン
ク層上に適宜の塗布機で塗布し、乾燥する。乾燥は熱風
ドライヤーなどで40〜70℃で行なえばよく、容易に
乾燥する。乾燥後は加熱下にエージングする必要はな
い。かくして多孔質膜がえられる。多孔質膜の塗布量
(乾燥後塗布量、以下同様)は0.1〜1.5g/m2
の範囲が好ましい。塗布量が0.1g/m2 より少ない
と、熱溶融性インクの転写量の制御が困難となり、また
転写時に多孔質膜が破壊される惧れがある。一方1.5
g/m2 より多いと、熱溶融性インクの滲み出しが困難
となり、印字濃度が極端に低くなる。
【0039】ついで前記多孔質膜を熱溶融性インク層の
表層部に沈み込ませ、多孔質膜の孔中に熱溶融性インク
を充填する。それによって初期印字から所定濃度の印字
がえられるようになる。この沈み込みは、熱溶融性イン
クの軟化温度以上でかつ多孔質膜を構成する樹脂の軟化
温度より低い温度で加熱処理することによって行なうこ
とができる。この加熱処理の温度は通常60〜90℃の
範囲から選択される。加熱手段としてはホットロールな
どが使用できる。かくして目的とする熱転写記録媒体が
えられる。
【0040】前記の方法にしたがって、前記のように適
正な材料と材料の配合比および適正な製造条件でえられ
たw/o型エマルジョンは、その中の水の粒子の粒径お
よび密度がほぼ設計どおりの粒子径および密度となり、
かつ保存しても安定である。そしてこの水の粒子は、w
/o型エマルジョンを塗布、乾燥する際に多孔質膜の孔
部分を形成するものであり、w/o型エマルジョン中に
所定の粒径の水粒子が所定密度で存在するため、所定の
孔径および孔密度の多孔質膜がえられる。このような多
孔質膜を熱溶融性インク層中に沈み込ませた熱転写記録
媒体を用いて繰返し印字を行なうときは、初期印字より
所定値以上の濃度の印字を多数回うることができる。
【0041】本発明における接着層は、樹脂を主体とす
るものである。樹脂としてはポリウレタン樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−アクリレート共重合体、ポリアミド樹
脂、ポリエチレン、ポリエステル樹脂、石油樹脂などが
あげられる。必要によりワックスを少量配合してもよ
い。さらにカーボンブラックなどの粒子を配合して接着
層の表面に凹凸を設け、熱溶融性インク層との接着性を
高めるようにしてもよい。
【0042】前記接着層は前記成分を有機溶剤に溶解、
分散した塗工液を基材上に塗布、乾燥することによって
形成できる。接着層の塗布量は0.3〜1.5g/m2
程度が適当である。
【0043】本発明における熱溶融性インク層を構成す
るインクは、着色剤と熱溶融性ビヒクルとからなるもの
である。通常融点は40〜90℃の範囲であり、溶融粘
度ηは前述のごとく1.0×10-1〜10ポイズ/90
℃の範囲が好適である。
【0044】前記ビヒクルは、ワックスまたはワックス
と熱溶融性樹脂との混合物を主体とするものである。
【0045】前記ワックスとしては、たとえば木ロウ、
蜜ロウ、カルナバワックス、キャンデリラワックス、モ
ンタンワックス、セレシンワックスなどの天然ワック
ス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワック
スなどの石油系ワックス;酸化ワックス、エステルワッ
クス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュ
ワックス、α−オレフィン−無水マレイン酸共重合ワッ
クスなどの合成ワックス;ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、ベヘン酸などの高級脂肪酸;ステア
リルアルコール、ドコサノールなどの高級脂肪族アルコ
ール;高級脂肪酸モノグリセリド、ショ糖の脂肪酸エス
テル、ソルビタンの脂肪酸エステルなどのエステル類;
ステアリン酸アミド、オレイルアミドなどのアミド類お
よびビスアミド類などが単独でまたは混合して使用でき
る。
【0046】前記熱可塑性樹脂としては、インクの受容
紙に対する接着性を良好にする観点から、粘着付与剤樹
脂が好ましく用いられる。
【0047】このような粘着付与剤樹脂としては、たと
えば石油系樹脂(C5 系の脂肪族もしくは脂環族炭化水
素またはそれらの誘導体の重合体、C9 系の芳香族もし
くは脂環族炭化水素またはそれらの誘導体の重合体な
ど)、フェノール系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系
樹脂、スチレン−アクリル系共重合体樹脂、ロジン系樹
脂、ピネン系樹脂、クマロン−インデン系樹脂など、お
よびこれらの共重合体樹脂などが単独でまたは混合して
使用できる。
【0048】その他に使用可能な熱溶融性樹脂(エラス
トマーを含む)としては、たとえばエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体な
どのオレフィン系共重合樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、セルロース系
樹脂、ビニルアルコール系樹脂、スチレン系樹脂、酢酸
ビニル系樹脂や、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴ
ム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリイソブチ
レン、ポリブテンなどの1種または2種以上があげられ
る。
【0049】前記着色剤としては、従来からこの種の熱
溶融性インクの着色剤として使用されているものがいず
れも使用でき、カーボンブラックをはじめとして無機、
有機の各種顔料や染料などが適宜使用される。
【0050】熱溶融性インク層における前記各成分の配
合割合を下記に示す。
【0051】 成分 重量% ワックス 20〜90 粘着付与剤樹脂 0〜20 (好ましくは5〜20) その他の熱溶融性樹脂 0〜40 着色剤 5〜40 熱溶融性インク層の塗布量は前述のごとく4.0〜7.
0g/m2 が好ましい。
【0052】本発明における基材としては、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレート
フィルム、ポリアリレートフィルムなどのポリエステル
フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアミドフィ
ルム、アラミドフィルム、その他この種のインクリボン
の基材用フィルムとして一般に使用されている各種のプ
ラスチックフィルムが使用できる。またコンデンサーペ
ーパーのような高密度の薄い紙を使用してもよい。基材
の厚さは熱伝導を良好にする点から1〜10μm程度、な
かんづく2〜7μm程度が好ましい。
【0053】基材として前記プラスチックフィルムを使
用するばあい、その背面(サーマルヘッドに摺接する側
の面)にシリコーン樹脂、フッ素樹脂、ニトロセルロー
ス樹脂、あるいはこれらによって変性された、たとえば
シリコーン変性ウレタン樹脂、シリコーン変性アクリル
樹脂など各種の耐熱性樹脂、あるいはこれら耐熱性樹脂
に滑剤を混合したものなどからなる、従来から知られて
いるスティック防止層を設けてもよい。
【0054】つぎに実施例および比較例をあげて本発明
を説明する。
【0055】実施例1〜4および比較例1〜4 [接着層の形成]下記処方のうち樹脂成分を溶剤中に均
一に溶解させ、これにカーボンブラックおよび分散剤を
加え、均一に分散させて塗工液を調製した。
【0056】 成 分 部 ポリウレタン樹脂 73 カーボンブラック 25 顔料分散剤 2 メチルエチルケトン 100 片面に塗布量0.2g/m2 のシリコーン樹脂系ステイ
ック防止層を設けた厚さ4.5μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルムの他面に、前記塗工液を塗布し、乾
燥して、塗布量0.5g/m2 の接着層を形成した。
【0057】[熱溶融性インク層の形成]表1に示され
る処方の混合物を加熱した3本ロールで充分に混練して
熱溶融性インクを調製し、これを前記接着層上にホット
メルトコータで塗布して、熱溶融性インク層を形成し
た。
【0058】[多孔質膜の形成]表1に示される処方の
樹脂を溶剤に加え、デイスパーで撹拌して溶解させて、
樹脂溶液を調製した。溶解しにくい樹脂のばあいは50
℃に加熱して溶解させた。この樹脂溶液中に乳化剤水溶
液を加え、前記デイスパーで1時間撹拌してw/o型エ
マルジョンを調製した。
【0059】このw/o型エマルジョン中の水粒子の平
均粒径をレーザー回折式粒度分布測定装置((株)島津
製作所製SALD−1100)で測定した。結果を表1
に示す。
【0060】前記w/o型エマルジョンを前記熱溶融性
インク層上に塗布し、45℃で乾燥させて、塗布量0.
3g/m2 の多孔質膜を形成した。
【0061】えられた多孔質膜の表面部分を走査型電子
顕微鏡(日本電子(株)製JSM/T−20)を用い、
倍率2000倍で観察して平均孔径を求め、倍率500
倍で観察して孔密度を求めた。結果を表1に示す。
【0062】前記多孔質膜を有する積層物を80℃に加
熱されたホットロール上を基材側がホットロールと接す
るように通した。加熱後の積層物表面を前記走査型電子
顕微鏡で観察したところ、表面には多孔質膜は認められ
ず、熱溶融性インク層の表面近傍に沈み込んでいること
がわかった。
【0063】[評価試験]前記でえられた各熱転写記録
媒体をラインプリンタ(東京電気(株)製B−30)に
装着し、下記印字条件下に記録媒体の同じ位置で4回印
字を繰返し、各回でえられた印字の反射光学濃度(OD
値)を反射濃度計(マクベス社製RD−914)で測定
した。結果を表2に示す。
【0064】印字条件 サーマルヘッド:ラインヘッドタイプ ヘッド圧 :1000g/インチ 印字エネルギー:16.8mJ/mm2 印字速度 :4インチ/秒 受容紙 :バーコードラベル紙(ベック平滑度4
50秒)
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【発明の効果】本発明の熱転写記録媒体によれば、繰返
し印字における、印字毎の印字濃度の低下が小さく、所
定濃度上の印字が多数回えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写記録媒体の一実施例を示す概略
断面図である。
【図2】本発明の熱転写記録媒体の中間製品を示す概略
断面図である。
【符号の説明】
1 基材 2 接着層 3 熱溶融性インク層 4 多孔質膜 5 孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の片面に、接着剤層を介して熱溶融
    性インク層を有し、該熱溶融性インク層の表面近傍に多
    孔質膜を有する熱転写記録媒体であって、前記熱溶融性
    インク層の塗布量が4.0〜7.0g/m2 であり、前
    記多孔質膜の表面部分の孔の平均径r(cm)が1.0
    ×10-5〜1.0×10-3、前記多孔質膜の表面部分の
    単位面積当りの孔密度ρ(個/cm2 )が1.2×10
    6 〜1.0×109 であり、前記熱溶融性インク層の溶
    融粘度η(ポイズ/90℃)が1.0×10-1〜10で
    あり、前記r、ρおよびηが式(I): 【数1】 で示される関係を有することを特徴とする繰返し印字可
    能な熱転写記録媒体。
JP6205241A 1994-08-30 1994-08-30 繰返し印字可能な熱転写記録媒体 Pending JPH0867075A (ja)

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JP6205241A JPH0867075A (ja) 1994-08-30 1994-08-30 繰返し印字可能な熱転写記録媒体

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