JPH0866985A - 石膏・セルロースフアイバの音響タイル配合物 - Google Patents

石膏・セルロースフアイバの音響タイル配合物

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JPH0866985A
JPH0866985A JP15506695A JP15506695A JPH0866985A JP H0866985 A JPH0866985 A JP H0866985A JP 15506695 A JP15506695 A JP 15506695A JP 15506695 A JP15506695 A JP 15506695A JP H0866985 A JPH0866985 A JP H0866985A
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fiber
cellulose fiber
formulation
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JP15506695A
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Mirza A Baig
エイ．ベイン マーザ
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USG Interiors LLC
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    • Y10S106/02—Perlite

Abstract

(57)【要約】 【目的】 少なくともミネラルウールの含有量を低減
ないしは割愛し得ると共に、ミネラルウールを含ませる
場合と同様の良好な吸音特性を維持し、且つマツト作製
等が極めて容易に実現する音響タイル配合物を提供す
る。 【構成】 音響天井タイル内に通常含ませられるミネ
ラルウールの全てあるいは一部に置換可能な石膏・セル
ロースフアイバ複合材料に基づく音響タイル配合物であ
り、石膏・セルロースフアイバ複合材料は軽量凝結材料
および結合剤と組み合わせて配合物を形成し、水・フエ
ルテイング工程で使用して作成され得、好適なセルロー
スフアイバ源は石膏およびセルロースフアイバ材料を十
分な水と混合して希釈スラリを形成し圧力下で加熱して
石膏を焼成し硫酸カルシウムアルフア半水和物にするこ
とにより石膏・セルロースフアイバの複合材料として得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は天井用の音響タイルやパ
ネルの製造に有用な音響タイル配合物に関する。また本
発明は特に通常音響天井タイルに存在するミネラルウー
ルの全てあるいは一部と交換可能な石膏・セルロースフ
アイバ配合物に基づく音響タイル配合物に関する。更に
本発明はまた音響天井タイルやパネルの製造するための
水・フエルテイング工程に使用される新規な石膏・セル
ロースフアイバ・軽量凝結材料でなる配合物に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般にミネラルウールと軽量凝結体との
希釈水性分散液の水・フエルテイング工程は音響天井タ
イルの製造の産業工程である。この工程ではミネラルウ
ール、軽量凝結体、結合剤および必要に応じての他の成
分からなる分散液は脱水のためのフオードリニアあるい
はオリーバマツト形成装置の支承ワイヤのような小さな
孔のある可動支承ワイヤ上に流動される。分散液は先ず
重力により脱水され次に真空吸入装置により脱水され、
乾燥された材料が所望の寸法に切断され、必要に応じて
上部が塗料で被覆されて音響天井タイルやパネルが製造
され得る。
【０００３】長年米国特許第１，７６９，５１９号に開
示されるような湿潤パルプ成型法により音響天井タイル
は製造されていた。この場合、顆粒状のミネラルウール
フアイバ、充填剤、着色剤、結合剤、特にスターチゲル
からなる成型配合物はタイルの本体を形成するために作
製される。このような混合物でなる配合物はペーパある
いは金属フオイルで被覆された好適なトレーに置かれ、
次にこの配合物はスクリードバーあるいはローラにより
所望の厚さに延伸される。長手の亀裂態様の装飾面がス
クリードバーやローラにより与えられる。ミネラルウー
ルパルプあるいは配合物で充填されたトレーは次にオー
ブン内に置かれ、乾燥され硬化される。乾燥されたシー
トはトレーから取り出されその片面あるいは両面が更に
処理されて平滑面にされ、所望の厚味を得て屈曲を防止
するよう設けられる。このシートは次に所望サイズのタ
イルに切断される。
【０００４】１９９４年６月１４日付けで特許された米
国特許第５，３２０，６７７号には複合材料およびその
製造法を開示しており、この場合粉砕された石膏がセル
ロースフアイバの存在下で希釈スラリ内で圧縮され焼成
される。未焼成の粉砕石膏およびセルロースフアイバは
十分な水と共に混合されて希釈スラリが作成され、この
スラリは圧力下で加熱されて石膏が焼成され、硫酸カル
シウムアルフア半水和物に変換される。この結果共に焼
成された材料が硫酸カルシウム結晶と物理的に絡み合う
セルロースフアイバとなる。この絡み合いにより、硫酸
カルシウムとセルロースフアイバとが良好に結合される
上、アルフア半水和物が次に再水和化されて２水和物
（石膏）が得られる。
【０００５】共に焼成された石膏・セルロースフアイバ
材料は乾燥され、その直後冷却されて安定し、再水和可
能なアルフア半水和物配合物が得られ、後工程での使用
が可能にされる。一方、共に焼成された材料は再水和に
不必要の過度の水が分離され、複合粒子を所望の形状に
し、この粒子を再水和化して硬化され、安定化された石
膏・セルロースフアイバ複合材料にすることにより、直
接使用可能な製品に変換し得ることになる。
【０００６】ミネラルウール音響タイルは顕著な多孔性
を示しており、これは良好な吸音性を与えるために必要
である。また先行技術（米国特許第３，４９８，４０４
号、第５，０１３，４０５号および第５，０４７，１２
０号）には、発泡パーライトのようなミネラル充填剤が
配合物内に含まれて吸音特性を向上し重量を軽量化する
構成が開示されてはいる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかして更にミネラル
ウールを含ませず、製造が簡潔であると共に、吸音特性
の向上、軽量化を一層図ることが依然として望まれてい
る。ここで本発明の目的はミネラルウールの一部あるい
は全部が石膏・セルロースフアイバ配合物と置き換えら
れた音響タイル配合物を提供することにある。また本発
明の他の目的は水・フエルテイング工程により作成され
たミネラルウールタイルに匹敵する音響特性を有するミ
ネラルウールの存在しない音響タイル配合物を提供する
ことにある。且つ本発明の他の目的は実質的に石膏とセ
ルロースフアイバと軽量凝結材料および結合剤からなる
音響タイル配合物を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上述の
目的は、実質的に石膏と、セルロースフアイバと、軽量
凝結材料と、結合剤とを含み、石膏が少なくとも約１５
乾量固形分％で、セルロースフアイバが少なくとも約１
３乾量固形分％にされてなるミネラルウールを含まない
湿潤された音響タイル配合物により達成される。
【０００９】
【作用】本発明によれば実質的に石膏、セルロースフア
イバ、軽量凝結材料および結合剤からなる配合物が水・
フエルテイング工程に使用される構成を用いて音響天井
タイルを製造し、音響タイルあるいはパネルを形成する
ために使用可能になる。且つこの配合物には少量のミネ
ラルウールのみを含ませるか、あるいはミネラルウール
を全く含ませない構成にできる。乾燥された製品は音響
特性が市販で入手可能な音響タイルに匹敵するタイルあ
るいはパネルとして形成可能になる。特に好適な配合物
は石膏・セルロースフアイバ複合配合物であり、このと
き石膏およびセルロースフアイバは圧力下で共に焼成さ
れてセルロースフアイバが有効に硫酸カルシウム結晶と
物理的に絡み合わされ得る。本発明の配合物から作られ
た音響タイルは吊り下げられる天井の使用に好適な物理
特性を有し、更に廃棄新聞印刷用紙、廃棄（スクラツ
プ）石膏ボードを含む配合物は環境に障害を来たせるこ
とは極めて少ない。
【００１０】
【実施例】本発明による音響タイル配合物は置換物とし
てミネラルウールを一部あるいは全部を含み水・フエル
テイング工程を用いて天井タイルまたはパネルを製造す
る石膏・セルロースフアイバ配合物に基づく。このとき
石膏およびセルロースフアイバの外に配合物には軽量凝
結材料ないしは結合剤も含ませることもでき、更にクレ
ー、凝集剤、界面活性剤のような他の添加剤も通常音響
天井タイル配合物に含ませることができる。且つ上述し
た如く、配合物にはある程度のミネラルウール（少量）
が含まれるが、本発明による配合物を用いてミネラルウ
ールを含まない音響タイルまたはパネルが作製可能にす
る。
【００１１】本発明による新規な音響タイル配合物の重
要な成分の一は石膏（硫酸カルシウム２水和物）であ
る。処理スラリ内における石膏の溶解性により、石膏は
配合物内の凝集剤として機能し得る。この凝集作用によ
り処理中湿潤マツト内に細かな粒子（クレー、石膏、パ
ーライトおよびスターチ）が均等に分布される。このよ
うな凝集作用がないときは、細かな高密度粒子が処理中
マツトの底部に移行し、これは湿潤マツトからの脱水に
悪影響を及ぼす。また配合物中に石膏があるときは、ミ
ネラルウール（存在する場合）とセルロースフアイバの
スラリの凝集が解かれる。石膏により与えられた凝集解
放すなわち分散作用により、高いスラリ稠度（固形分パ
ーセント）が得られ、このため必要時にマツトから除去
すべき水分が減少され、生産速度が増加される。またス
ラリ稠度が高くなると、マツトの形成中多くの空気を含
ませることができるから、乾燥された製品の吸音特性が
向上されるよう構成される。
【００１２】更に本発明による石膏により与えられる処
理利点の外に、音響タイルの特性も向上される。ミネラ
ルウールフアイバ（一部あるいは全部）と置換される石
膏が存在しているため、パネルの表面硬度が顕著に向上
される。天井パネルの表面硬度が向上されることによつ
て、良好な表面模様（例えば、亀裂模様、多孔模様等）
が与えられる。セルロースフアイバのレベルが高いとこ
の傾向が一層向上され得る。音響パネルの表面平滑度も
石膏により向上され、このため乾燥後のサンダー仕上げ
が省略できる。またパネル内の石膏により耐火性も向上
するよう構成される。
【００１３】且つ本発明による石膏・セルロースフアイ
バ配合物はミネラルフアイバを含む配合物に匹敵する湿
潤プレス・乾燥処理の後も膨大しないことも判明してい
る。ミネラルウールを含まない天井タイルが膨大化が抑
止される特性のため、乾燥したマツトの厚さは湿潤プレ
ス処理中、正確に決定あるいは制御でき、これにより充
填剤を被覆したり乾燥マツトをサンダー処理して厚さを
制御しパネルを仕上げる必要がなくなるよう構成され
る。
【００１４】且つ本発明による石膏源は焼成、未焼成の
半水和化され再水和化される硫酸カルシウム２水和物で
ある。また石膏源は（共に焼成される、若しくはされな
い）硫酸カルシウム半水和物若しくは硫酸カルシウム無
水和物である。以下に更に詳述するが、石膏はセルロー
スフアイバ材料と共に焼成されてセルロースフアイバが
硫酸カルシウム結晶と絡み合つた複合材料が作成され
る。
【００１５】且つ本発明による新規な音響タイル配合物
内の別の重要な成分はセルロースフアイバである。幾つ
かの種類のセルロースフアイバが配合物内において良好
に機能する。音響タイル配合物内に新聞印刷用紙を使用
することは周知であり、ハンマーミル処理され、ハイド
ロパルプ処理された新聞印刷用紙は上記配合物内で良好
に機能する。精製されたペーパーフアイバおよびウール
フアイバもセルロースフアイバ源として使用できる。一
方ソフトウツドあるいはハードウツドのウールフアイバ
で製造された天井タイルは設置場所でナイフによる切断
が困難である上、ウールフアイバはより高価なセルロー
スフアイバである。
【００１６】本発明に用いる好適なセルロースフアイバ
源は石膏・セルロースフアイバの複合材料であり、これ
は米国特許第５，３２０，６７７号に開示されると同様
に共に焼成され得る。以下に開示するように、焼成され
ていない石膏およびウツドフアイバあるいはペーパーフ
アイバは十分な水と混合されて希釈スラリが形成され、
このスラリは圧力下で加熱され、石膏が焼成されて更に
アルフア硫酸カルシウム半水和物に変換される。この結
果得られる複合材料はセルロースフアイバおよびセルロ
ースフアイバと絡み合わされた硫酸カルシウム結晶から
なる。複合材料が乾燥され、その直後に冷却されて安定
せしめられ、再水和可能な硫酸カルシウム半水和物が得
られる、若しくは複合材料スラリは音響タイルを製造す
る際直接使用可能である。共に焼成される石膏・セルロ
ースフアイバ複合材料を使用する場合マツト固形分を多
く保持し、湿潤ラツプ強度の良い音響タイル配合物が与
えられるが、長く強いウツドフアイバが使用されるとき
はペーパーフアイバ（新聞印刷用紙）と物理的に混合さ
れる石膏で作られたタイルより脱水が緩徐であり、切断
がより困難であることが判明している。
【００１７】且つ本発明における石膏と別のセルロース
フアイバ源には廃棄（スクラツプ）石膏ボードが挙げら
れる。スクラツプボードは石膏粒子およびペーパーフア
イバに粉砕され、音響配合物の他の成分と物理的に混合
され、天井タイルを作成するための水・フエルテイング
工程で使用できるスラリが得られることが判明してい
る。また粉砕されたスクラツプボードは共に焼成工程で
の供給材料として使用でき、共に焼成された複合石膏・
ペーパーフアイバ材料は配合物に使用されて水・フエル
テイング工程による天井タイルが作成される。
【００１８】本発明による新規な音響タイル配合物の第
３の重要な成分は軽量の凝結材料を用いることにある。
発泡されたパーライトは低コスト性能のため好ましい。
これは発泡パーライトを音響タイル配合物に使用するこ
とは当業者には周知であるから、新規な成分ではない。
発泡されたパーライトにより配合物に多孔性が与えられ
配合物の音響特性が高められる。中級の発泡パーライト
を用いれば十分な多孔性と許容可能な表面模様性が与え
られることが判明している。商品名３−Ｓパーライトと
してシルブリコ・コーポレーシヨンから市販され入手で
きる発泡パーライト材料の使用も許容可能であることが
判明した。中級の発泡パーライトにはサイズが顆粒状の
ミネラルウールと同様なパーライト粒子が含まれる。ひ
る石、グラスビード、珪藻土あるいは表面剥離されたク
レーのような発泡パーライトの等価物もパーライトの置
換物あるいはそれらを組み合わせて使用できる。
【００１９】本発明による音響タイル配合物の第４の重
要な成分は新規ではないが結合剤である。スターチをミ
ネラルウールを主成分とする音響タイル内に結合剤とし
て使用することは周知である。スターチゲルは水内にス
ターチ粒子を分散させスターチが十分に煮沸され、スラ
リが粘性ゲルまで濃縮するまでスラリを加熱することに
より作成される。セルロースフアイバの一部は煮沸前に
スターチスラリ内に含まされる。スターチスラリの煮沸
温度はスターチ顆粒が確実に十分膨張するように正確に
モニタする必要がある。コーンスターチの代表的な煮沸
温度は約１８０°Ｆ（８２℃）〜約１９５°Ｆ（９０
℃）である。スターチはまたスターチを予め煮沸してゲ
ルを形成することなく結合剤として使用できる。
【００２０】且つ本発明におけるラテツクス結合剤はス
ターチの代わりにあるいはスターチ結合剤と組み合わせ
て使用できる。音響天井配合物に有用なラテツクス結合
剤が米国特許第５，２５０，１５３号に開示される。こ
こに説明されるように、スターチ結合剤を使用する音響
パネルに関する問題の一は特に高湿度条件下では過度に
垂れ下がる。ミネラルウールに基づく音響タイルに熱可
塑性の結合剤（ラテツクス）を使用することは当業者に
は周知である。これらのラテツクス結合剤のガラス転移
温度は約３０℃から約１１０℃の範囲内である。ラテツ
クス結合剤の例としては、ポリビニルアセテート、ビニ
ルアセテート・アクリルエマルジヨン、塩化ビニリデ
ン、塩化ビニル樹脂、スチレン・アクリルコポリマおよ
びカルボキシレートスチレン・ブタジエンが挙げられ
る。ペーパーフアイバを精製して得られるクラフトペー
パーゲルも結合剤として使用できる。
【００２１】４個の主な成分に加え、本発明による音響
配合物にもクレー、マイカ、ウオラストナイト、シリカ
等の無機充填剤および他の軽量凝結体、界面活性剤およ
び凝集剤を含ませ得る。音響タイル配合物内のこれらの
成分自体は周知である。
【００２２】本発明による音響タイル配合物には実質的
に石膏、セルロースフアイバ、軽量凝結材料および結合
剤が好ましくは下に示す量が含まれる。
【００２３】 成 分 重 量 ％ 石 膏 １５〜４５％ セルロースフアイバ １３〜３０％ 軽量凝結体 ２５〜６０％ 結 合 剤 ３〜１５％
【００２４】以下に開示する実験例の一部には、溶解可
能な石膏が乾燥した成分をスラリ液に入れる前にスラリ
液に加えられる。スラリ液に石膏を前に加える理由は石
膏が液内で分解するからであり、スラリ液に石膏を前に
加えると乾燥された製品内に乾燥石膏成分が良好に保持
される。この構成をとらないと成分混合体内に入れる乾
燥石膏の量を増加して溶解する石膏を補償することにな
る。
【００２５】実験例１ 音響天井タイルは周知の水・フエルテイング処理された
配合物内の置換ミネラルフアイバおよび水・フエルテイ
ング工程を評価した。ミネラルフアイバは２５、５０、
７５および１００％のレベルで石膏およびウツドフアイ
バと置換した。一部のタイルは石膏およびウツドフアイ
バが音響配合物に入れられる前に、共に焼成され、他の
タイルは石膏およびウツドフアイバが共焼成することな
く単に他の成分と物理的に混合された。全ての配合物内
における石膏とウツドフアイバとの比が重量％で８５：
１５であつた。
【００２６】ウツドフアイバはインターナシヨナル・ペ
ーパ・パイロツト・ロツク機関から得られるソフトウツ
ドである。発泡パーライトはシリブリコ・コーポレーシ
ヨン３−Ｓ級を用いた。ウツドフアイバの他に、セルロ
ースフアイバも寸断された新聞紙からも供給された。１
５００グラムの水が所定量の新聞紙に加えられ、産業用
のブレンダ内で高速混合された。コーンスターチを結合
剤として使用した。凝集剤はＧＥＮ ＤＲＩＶ １６２
であり、４グラムの凝集剤が１０００ミリリツトルの脱
イオンされた水に加えられ少なくとも２時間の間加えら
れた。界面活性剤はＮＥＯＤＯＬ ２５−３であつた。
【００２７】石膏およびウツドフアイバが１５％固形分
の稠度で反応器内で共に焼成された。この焼成は米国特
許第５，３２０，６７７号に開示される方法に従つて実
行される。共焼成後に複合材料を真空減圧し、その後複
合材料を十分に水和化して硫酸カルシウム２水和物（石
膏）にしその後１２０°Ｆ（約４９℃）で夜通し乾燥し
て一定重量にすることにより過度の水が複合材料から除
去され得た。真空減圧により過度の水を除去した後複合
材料が３０分間２５０°Ｆ（約１２１℃）で直ちに乾燥
されて水和化を避け、この後１２０°Ｆ（約４９℃）で
夜通し一定重量になるまで乾燥された点を除き、別のバ
ツチの石膏・ウツドフアイバを上述したように共に焼成
した。この複合材料では硫酸カルシウムが半水和物状で
あつた。乾燥後、共に２水和物および半水和物状の石膏
・ウツドフアイバをツインシエルブレンダ内で分解され
その後音響タイル配合物に入れた。
【００２８】音響タイルの製造に使用される水・フエル
テイング工程では、マツト形成中の供給スラリは４％固
形分で保持した。この４％固形分稠度はまた１００％の
ミネラルフアイバを含み、石膏・ウツドフアイバを含ま
ない比較対照用のタイルの製造にも使用した。以下の配
合（重量％）を用いてタイルを製造した。
【００２９】
【表１】
【００３０】評価にはボード配合と処理、脱水時間、プ
レス処理、乾燥、音響タイルの物理的特性に関する影響
を含ませた。一般にマツトの形成に大きな差はなかつ
た。４％の固形分稠度で成分すべてを混合した後、スラ
リはタツピボツクスに注入され１２インチ×１２インチ
の多孔性プランジヤで優しく混合し、固形分が一様に分
散された。マツトがボツクス内で形成された後、湿潤マ
ツトが真空減圧された。水銀柱２０インチの圧力に達す
るのに約３０秒かかり、その後真空減圧が除去され２脱
水時間が記録された。最初の脱水時間は水がマツトの表
面から完全に消えたときとし、次の脱水時間は真空度ダ
イアル表示器が水銀柱５インチまで下がつたときとし
た。この段階において、真空減圧装置はオフにされ、湿
潤マツトがタツピボツクスから取り出され重量が測定さ
れ、次にプレス処理した。真空減圧され脱水されたボー
ドは５／８インチ（約１５．９ｍｍ）の厚さまでプレス
処理され乾燥された。
【００３１】湿潤マツトは６００°Ｆ（３１６℃）で３
０分間の間オーブン内で乾燥され、その後オーブン温度
は３５０°Ｆ（約１７７℃）まで下げられ、タイルは更
に９０分間の間乾燥された。乾燥前に、内部の石膏を焼
成することなく湿潤マツトが乾燥できるかどうかを決め
るテストが行われた。マツトは上述したように石膏を焼
成して半水和物あるいは無水和物にすることなくオーブ
ン内で乾燥できることが決定された。
【００３２】乾燥後、テストサンプルすべてが切断され
７５°Ｆ（約２９℃）／５０％相対湿度条件を少なくと
も２４時間の間受け、その後にテストを受けた。サンプ
ルを以下の項目に対しテストした。 １） 密度、厚さおよびＭＯＲ強度 ２） 音響特性（ＮＲＣ） ３） 寸法的な安定度（水吸収度） 以下の結果が記録された（結果は特に記さなければ各セ
ツトの４個のサンプルの平均に基づく）。
【００３３】
【表１Ａ】
【００３４】
【表１Ｂ】
【００３５】
【表１Ｃ】
【００３６】
【表１Ｄ】
【００３７】
【表１Ｅ】
【００３８】
【表１Ｆ】
【００３９】２５％のミネラルフアイバが石膏およびウ
ツドフアイバと置換されるとき脱水時間に影響がなかつ
たが、石膏・ウツドフアイバレベルが増加するに伴い特
に１００％半水和複合材料で脱水は僅かに悪影響を受け
た。脱水されたマツトの厚さは石膏・ウツドフアイバレ
ベルが増加するとき僅かに減少した。
【００４０】真空減圧による脱水を行いプレス処理した
後の水分の差はそれ程大きくなかつた。全ての湿潤マツ
トの厚さはプレス処理中０．５５インチ（約１４ｍｍ）
に制御した。湿潤プレス処理によりマツトの厚さのみを
制御しマツトを脱水しないように考慮した。
【００４１】乾燥データはマツト形成中および真空減圧
による脱水中、一部の石膏がスクリーンを通して過度の
水を濾過したことを示す。比較対照用のマツトの平均重
量ロスは約５．５％であり、一方石膏・ウツドフアイバ
を含むマツトの重量ロスは大幅に大であつた。石膏はマ
ツト形成中マツトの底部に沈下した。石膏・ウツドフア
イバを含む乾燥されたタイルも僅かに湾曲され、この湾
曲はミネラル充填剤がすべて焼成されていない石膏・ウ
ツドフアイバと置換されたとき大であつた。一方、ミネ
ラルフアイバを共に焼成した２水和あるいは半水和複合
材料と置換すると、製造されたタイルには湾曲がなかつ
た。
【００４２】密度は僅かに低かつたが（多分マツト形成
中の石膏のロスのため）、石膏・ウツドフアイバを含む
タイルのＭＯＲ強度は比較対照物に匹敵するものであつ
た。石膏・ウツドフアイバを含むタイルの厚さは石膏の
比体積が低いため小さくなつたが、１００％ミネラルフ
アイバタイルのように乾燥中反りを生じなかつた。
【００４３】比較対照物と石膏・ウツドフアイバ２水和
複合材料（共に焼成される）と置換したミネラルフアイ
バを有する実験用のタイルの複製サンプルをインピーダ
ンスチューブ法によりＮＲＣＮＩにつきテストした。こ
れらのサンプルは多孔若しくは亀裂処理、あるいは塗装
の処理を行わなかつた。一般に石膏・ウツドフアイバを
含むタイルのＮＲＣ等級は特に全てのミネラルフアイバ
が置換されたタイルの場合比較対照物より良好であつ
た。
【００４４】また寸法安定度のテストにおいて、１時間
および４時間の吸水値に大きな差が生じなかつた。上述
したように湿潤プレス処理中に、タイルから殆ど水分が
除去されなかつた（約２％）。一方乾燥中約７８％の水
分が蒸発し、これによりタイル中に多くの多孔が生じ
た。また寸法安定度のテスト中、水分がタイルの多孔内
に浸透し吸水度が高くなつた。
【００４５】実験例２ 廃棄（スクラツプ）石膏ボード（共に焼成される）を音
響天井タイル内の石膏およびペーパーフアイバ（共焼成
された）源として採用した。一部に大きなペーパ片も存
在するが、これらも焼成中スラリを懸濁状態に維持する
ための焼成・撹拌中に粉砕された。スクラツプ石膏ボー
ドスラリは付加された廃棄（ハイドロパルプにされた）
新聞紙と共に焼成され、これによりスラリは１５乾量％
のペーパーフアイバと８５乾量％の石膏が含まれる構成
になつた。これらは１５％固形分稠度で共に焼成され、
この焼成は米国特許第５，３２０，６７７号に開示され
た手法に同様に実行した。
【００４６】焼成後、石膏・ペーパーフアイバ複合材料
を半水和物状態の石膏として反応器から取り出した。発
泡パーライトおよびコーンスターチと混合した後、スラ
リを真空減圧により脱水し、次に湿潤マツトをプレス処
理して付加された過度の水分を除去し、タイルの厚さを
制御してその後乾燥し２枚の音響天井タイルを作成し
た。これらのタイルは６００°Ｆ（３１６℃）で３０分
間の間乾燥しその後６５０°Ｆで９０分間乾燥した。次
表は配合および記録されたＭＯＲ強度を示している。
【００４７】
【表２Ａ】
【００４８】
【表２Ｂ】
【００４９】実験例３ ２枚の天井タイルを、粉砕したスクラツプ石膏ボードを
用いて作製した。石膏ボード内には大きなペーパ片が存
在した。天井タイルはミネラルフアイバボード配合物内
で粉砕した石膏ボードおよび追加の新聞紙フアイバと置
換した上製造した。タイルは水性スラリ（４固形分％）
内で全ての成分を３分間混合することにより製造した。
混合後スラリは湿潤マツトに形成され圧力下で脱水さ
れ、湿潤プレス処理されて厚さが制御され余分の水分が
除去されその後乾燥した。この処理は脱水時間が僅かに
長い点以外はミネラルフアイバ配合物を用いる場合に匹
敵した。乾燥後、タイル内には依然大きなペーパ片が存
在した。乾燥されたタイルは少なくとも２４時間の間７
５°Ｆ（約２９℃）／５０％の相対湿度条件を与え、そ
の後ＭＯＲ強度をテストした。次表は配合および記録さ
れたＭＯＲ強度を示す。
【００５０】
【表３Ａ】
【００５１】
【表３Ｂ】
【００５２】このテストデータは同一の石膏ボードのス
クラツプ材料を共に焼成して作製した同一の種類のタイ
ル（実験例２伴照）に比べこれらのタイル（共に焼成し
ない）のＭＯＲは密度が高いとき低かつたことが明らか
となろう。
【００５３】実験例４ 天井タイル配合物内のミネラルウールを石膏・セルロー
スフアイバ（共に焼成された）複合材料と１００％置換
してテストした。天井タイルの切断性を改良するため、
石膏はウツドフアイバに代えて細かな（ハイドロパルプ
状の）新聞印刷用紙と共に焼成した。
【００５４】石膏および２０重量％の細かに切断された
ペーパ（新聞印刷用紙）が米国特許第５，３２０，６７
７号にも開示された方法に従い焼成した。細かに切断さ
れた新聞印刷用紙は一晩、水中に浸漬し石膏を付加し、
少なくとも１時間の間ペーパーフアイバスラリと混合せ
しめ、その後スラリを焼成した。焼成後余分な水分は除
去され（真空減圧による）、次に石膏・ペーパーフアイ
バ複合材料を乾燥し半水和物にした。下表は配合および
記録されたＭＯＲデータを示している。
【００５５】
【表４Ａ】
【００５６】
【表４Ｂ】
【００５７】サンプルのＭＯＲ強度をテストした後、こ
れらのサンプルを壁板ナイフを用いて切断性に関しテス
トした。比較対照用のタイル（１６％の新聞印刷用紙）
は円滑に切断されたが、石膏・ペーパーフアイバタイル
（１７．４％の新聞印刷用紙）の切断は粗くなつた。
【００５８】実験例５ 更に配合物内のペーパーフアイバ成分を減少しスターチ
成分を増加して乾燥タイルの強度を維持することにより
タイルの切断性の向上を考察すべくテストを行つた。ペ
ーパーフアイバ成分を減少すると強度に悪影響を与える
ものと考えられた。共に焼成された石膏およびペーパー
フアイバ（新聞印刷用紙）を用いてテスト用の天井タイ
ルが作製した。８０％の石膏および２０％の新聞印刷用
紙スラリ（１５％の固形分）を焼成した後、スラリを
（真空減圧により）脱水し、半水和複合材料として乾燥
した。半水和複合材料はミネラルフアイバを１００％置
換したものとして採用した。細かに切断された新聞印刷
用紙は一晩水中に浸漬し、次の日石膏と混合して焼成用
の１５％固形分のスラリを作成した。
【００５９】下表は配合および記録された強度データを
示す。
【００６０】
【表５Ａ】
【００６１】
【表５Ｂ】
【００６２】天井タイルもサンプルを作製し、その後オ
ーブンで乾燥した上、湿潤強度についてのテストを行つ
た。１７％および１５％の全ペーパーフアイバを有する
テスト用タイルは比較対照物と同様に極めて良好に処理
した。１３％のペーパーフアイバを有するタイルは幾分
脆弱であつた。
【００６３】１４〜１７％のペーパーフアイバ、４０％
の発泡パーライトおよび１０％のスターチ結合剤を含む
天井タイルはミネラルフアイバの天井タイルに匹敵する
処理特性および物理特性を有することが判明した。
【００６４】実験例６ 下表の配合物を用い且つ共に焼成された石膏・新聞印刷
用紙を用いたものと未焼成の石膏と新聞印刷用紙との物
理的混合物とを比較した。
【００６５】
【表６Ａ】
【００６６】天井タイルマツトを作成する際、所望の界
面活性剤を水に加えて混合し、次いで新聞印刷用紙（ハ
イドロパルプ状態のもの）を加えて混合した。更に発泡
パーライトおよび（所望ならば）ミネラルフアイバを加
えて連続的に混合する。最終的に（所望ならば）クレー
およびスターチを付加し、均質スラリが作製されるまで
約３分間連続的に混合し、その後（所望ならば）凝集剤
を付加し、更に１５秒間連続的に混合した。ミネラルフ
アイバを含まない天井タイルを作成する場合にはクレー
およびミネラルフアイバを石膏および新聞印刷用紙と置
換した。
【００６７】スラリをタツピボツクス内に緩徐に注入し
混合し、その後重力を利用して脱水せしめてマツトを作
製し、その後湿潤マツトに対し真空減圧処理を施して過
剰の水分を除去した。次にマツトをスタチツクプレス装
置で湿潤プレス処理し、所望の厚さ（約５／８インチ＝
１５．９ｍｍ）にされ、更に過剰の水分を除去した。湿
潤マツトに対して湿潤ラツプ強度をテストし、その後乾
燥した。マツトを６００°Ｆ（３１６℃）で３０分間ス
チームにより乾燥し、その後９０分間３５０°Ｆ（約１
７７℃）で乾燥した。
【００６８】ミネラルウールを含まない配合物では、許
容（合格）マツトを作製するには、ペーパーフアイバ
（新聞印刷用紙）の量を少なくとも約２０重量％にする
必要があることが判明した。共に焼成した複合材料を使
用する配合物は、特にペーパーフアイバ成分が高いとき
脱水時間が僅かに増加した。２２％という高いレベルで
石膏および新聞印刷用紙の混合物を含んでいても、脱水
処理に大きな影響を及ぼさなかつた。
【００６９】半水和複合材料で作製されたマツトは処理
中でも取り扱いが容易であり、湿潤ラツプ強度はミネラ
ルフアイバを含む比較対照物に匹敵した（共配合物は１
６％のペーパーフアイバを含む）。複合材料からなるマ
ツトの湿潤ラツプはテスト中良好な撓みを有していた。
テスト後乾燥前に湿潤ラツプの破断ラインを手で僅かに
押し、その後湿潤ラインラインを完全にヒール処理し
た。石膏と新聞印刷用紙の混合物で作成されたマツトの
ラツプ強度は一般に低いが、２０％の新聞印刷用紙を含
むレベルでは、その湿潤ラツプ強度は１６％のペーパー
フアイバ成分での半水和複合物に匹敵した。
【００７０】半水和複合材料で作製されたタイルの重量
支承性は石膏と新聞印刷用紙の混合物で作製されたタイ
ルに比べ概して優れていた。これは前記の混合物を使用
したマツト配合物内で石膏およびパーライト凝離のロス
があつたことを示している。上述したように両種類のテ
スト用タイルはミネラルフアイバタイルより切断が困難
であつた。
【００７１】両種類のテスト用タイルの密度はマツトの
厚さが薄いので比較対照物より僅かに高かつた。また厚
さが薄いため、ミネラルフアイバマツトのプレス処理後
反りが生じ、一方石膏・ペーパーフアイバマツトは反り
を生じなかつた。双方のテスト用タイルのＭＯＲ強度は
合格あるいはミネラルフアイバの比較対照用のタイルよ
り良好であつた。
【００７２】実験例７ 以下の配合で配合物を作製し、ハイドロパルプ状の新聞
印刷用紙および石膏（焼成されていない）並びにミネラ
ルフアイバと完全に置換したものと同一の新聞印刷用紙
と石膏（焼成された）の切断性への影響を評価した。
【００７３】
【表７Ａ】
【００７４】これらの全ての配合で固形分７％のスラリ
液を作製した。共に焼成された石膏・新聞印刷用紙の場
合、新聞印刷用紙に対する石膏の比は８５：１５であ
り、新聞印刷用紙を更に付加して上述した配合の新聞印
刷用紙量にした。１３個のサンプルタイルを得、テスト
の結果以下のデータが得られた。
【００７５】
【表７Ｂ】
【００７６】切断性は２種のフアクタ、即ち手持ちの実
用ナイフでの切断の困難性および切断の外観によつた。
２部材からなるジグを切断性テストを行うべく準備し
た。ジグの一方の部材により３インチ×４インチの天井
タイルサンプルを適所に保持し、標準の実用ナイフを他
方の部材でサンプルに対し３０度の角度をもつて配置し
た。切断性テストは張力モードで動作する装置を有し、
クロスヘツド速度を２０インチ（約５０．４ｃｍ）／分
に設定されたインスト ロンユニバーサル テステイン
グ マシーンを用いて行われた。このテストは手持ちの
実用ナイフでタイルを切断する機能と近似する。この結
果サンプルの切断に必要な力および切断の外観が表され
る。
【００７７】石膏・新聞印刷用紙の配合物の切断困難性
を比較するに、全てのミネラルフアイバタイルは切断外
観が極めて良好で約１１の平均力が必要であつた。共に
焼成された石膏・新聞印刷用紙の複合材料または石膏と
ペーパーフアイバ（焼成されていない）の物理的混合物
を含むタイルの切断困難性テストの結果、少なくとも約
１０乾量％のミネラルフアイバを含むタイル配合物の切
断特性はミネラルウールを含まないタイルより良好であ
ることが判明した。
【００７８】実験例８ 石膏およびハイドロパルプ状の新聞印刷用紙を共に焼成
せずに、配合物内に物理的に混合し、以下の配合で配合
物を作製し工場テストを行つた。
【００７９】
【表８Ａ】
【００８０】しかしてライン速度（配合物Ａ）は３０フ
イート（約９ｍ）／分で、第２のテスト（配合物Ｂ）の
後半中３４フイート（約１０．４ｍ）／分まで増加し
た。湿潤マツトは開始後以下の乾燥機温度範囲で乾燥し
た。
【００８１】
【表８Ｂ】
【００８２】マツトは乾燥後反りを生じず、全ての乾燥
パネルはトリマーを通過した。約６５，０００平方フイ
ート（約６，０００ｍ２）のパネルを製造した。
【００８３】両方のテストでのスラリ稠度は約５．５重
量％であり、合格品であるものと考えられる。平滑面
（スラリテスト）上に注入したとき、スラリ液は素材か
ら分離しなかつた。スラリ供給速度は両方テスト中約４
００ガロン（約１，５００ｌ）／分に維持した。湿潤マ
ツトは約０．６１０インチ（約１５．５ｍｍ）の厚さま
でプレス処理し、その後乾燥して過剰の水分を除去し
た。乾燥したパネルの最終密度は約１３ポンド／立方フ
イート（約２０８Ｋｇ／ｍ３）であつた。
【００８４】実験例９ ３３％のミネラルフアイバが石膏および付加の新聞印刷
用紙と置換された第１の配合物と、ミネラルフアイバ全
てを置換した第２の配合物について別の工場テストを行
つた。
【００８５】
【表９Ａ】
【００８６】双方のテストにおいて帰りライン速度は付
加の希釈水を使用したため３０フイート（約９ｍ）／分
であつたが、ライン速度は２８フイート（約８．４ｍ）
／分（配合物Ａ）および２７フイート（約８．１ｍ）／
分（配合物Ｂ）まで減少した。下表にデータを示した。
【００８７】
【表９Ｂ】
【００８８】双方のサンプルの反りは最小で、且つ全て
のパネルはスプリツターを通過し、乾燥機内の石膏の焼
成も最小であつた。
【００８９】処理中、最初のスラリ稠度（３３％置換）
は約６．６重量％の固形分であつた。稠度が高いため、
スラリ液は均一ではなく、湿潤マツトは真空減圧による
脱水前に亀裂が生じた。スランプテストパテ直径は僅か
に６．５インチ（約１６．５ｃｍ）であり、スラリの流
動性が不適当であつた。希釈水を付加すると、スラリの
流動性が改善され、スラリの稠度が５．４％固形分まで
減少した。スランプテストパテ直径は概して９．５イン
チ（約２４．１ｃｍ）程度になつた。後のテストで、更
に希釈水を加えて稠度を４．９％固形分まで減少した
が、マツト作製に悪影響を及ぼさなかつた。
【００９０】１００％のミネラルフアイバの置換テスト
で、最初のスラリの稠度は６．３％固形分になつた。こ
れによりマツト作製時に幾分の亀裂が生じたが、希釈水
を加えることにより、５．４％固形分まで稠度が下げら
れ、問題が解決した。スランプテストパテの直径は９．
５インチ（約２４．１ｃｍ）であつた。
【００９１】実験例１０ 工場において以下の配合の配合物を作製し、且つ下述の
テストを行つた。
【００９２】
【表１０Ａ】
【００９３】配合物の稠度は約５．５固形分％になり、
石膏・ペーパーフアイバは（共に焼成されない）スラり
内に物理的に混合した。新聞印刷用紙を約３％の固形分
を含むスラリとして付加した。ライン速度は約３０フイ
ート（約９ｍ）／分にし、湿潤マツトの厚さは真空ロー
ルおよびプレスロールを組み合わせて約０．６インチ
（約１．５７ｃｍ）に正確に維持した。下表にこのとき
のデータを示す。
【００９４】
【表１０Ｂ】
【００９５】この配合で作成したタイルは反りを生じ
ず、容易にスプリツターを通過した。乾燥されたタイル
の硬度はミネラルフアイバに基づくタイルに比べ優れて
いた。
【００９６】
【発明の効果】上述のように構成された本発明による石
膏・セルロースフアイバの音響タイル配合物にあつて
は、ミネラルウールを全く用いずともミネラルウールを
用いた音響タイル配合物と同等の吸音特性を示し、また
軽量化を図り得、ミネラルウールを用いる配合物に比し
製造段階での亀裂の発生を抑止し、マツト作成が極めて
容易になり、低廉化も図り得る等々の効果を実現でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ３２Ｂ 23/02 Ｃ０４Ｂ 16/02 Ｚ 28/14 Ｅ０４Ｂ 1/86 Ａ

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 実質的に石膏と、セルロースフアイバ
    と、軽量凝結材料と、結合剤とを含み、石膏が少なくと
    も約１５乾量固形分％で、セルロースフアイバが少なく
    とも約１３乾量固形分％にされてなるミネラルウールを
    含まない湿潤された音響タイル配合物。
  2. 【請求項２】 結合剤がスターチであり乾量％で約３〜
    約１５重量％、含有されてなる請求項１の配合物。
  3. 【請求項３】 軽量凝結材料が発泡パーライトであり、
    乾量％で少なくとも約２５重量％含ませられてなる請求
    項１の配合物。
  4. 【請求項４】 セルロースフアイバがペーパーフアイバ
    であり、乾量％で約１３〜約３０重量％含ませられてな
    る請求項３の配合物。
  5. 【請求項５】 石膏が約１５〜約４５重量％、発泡パー
    ライトが約２５〜約６０重量％、セルロースフアイバが
    約１３〜約３０重量％含ませられたペーパーフアイバで
    なる請求項３の配合物。
  6. 【請求項６】 実質的に石膏と、セルロースフアイバ
    と、軽量凝結材料と、結合剤とを含み、石膏およびセル
    ロースフアイバの少なくとも一部が石膏およびセルロー
    スフアイバの希釈スラリを圧力下で焼成することにより
    形成された複合材料の形態に作成されてなるミネラルウ
    ールを含まない湿潤された音響タイル配合物。
  7. 【請求項７】 複合材料がセルロースフアイバと共に焼
    成された硫酸カルシウムアルフア半水和物でなる請求項
    ６の配合物。
  8. 【請求項８】 セルロースフアイバがペーパーフアイバ
    でなる請求項６の配合物。
  9. 【請求項９】 乾量固形分％で石膏が少なくとも約１５
    重量％含ませられ、セルロースフアイバが少なくとも約
    １３重量％含ませられてなる請求項６の配合物。
  10. 【請求項１０】 セルロースフアイバがペーパーフアイ
    バでなる請求項７の配合物。
  11. 【請求項１１】 焼成された石膏・セルロースフアイバ
    複合材料に加え、セルロースフアイバの一部が未焼成フ
    アイバとして複合材料に含ませられてなる請求項９の配
    合物。
  12. 【請求項１２】 石膏が約１５〜約４５重量％、セルロ
    ースフアイバが約１３〜約３０重量％の範囲内に存在し
    てなる請求項９の配合物。
  13. 【請求項１３】 セルロースフアイバがペーパであり焼
    成された石膏・ペーパーフアイバ複合材料に加えペーパ
    ーフアイバの一部が未焼成のフアイバとして配合物に含
    ませられてなる請求項１２の配合物。
  14. 【請求項１４】 実質的に石膏と、セルロースフアイバ
    と、軽量凝結材料と、結合剤とを含み、乾量固形分％で
    セルロースフアイバが少なくとも約１３重量％含ませら
    れ、石膏の多部分およびセルロースフアイバの少部分が
    粉砕され石膏ボードの形態に作成されてなるミネラルウ
    ールを含まない湿潤された音響タイル配合物。
  15. 【請求項１５】 石膏が少なくとも約１５重量％含ませ
    られてなる請求項１４の配合物。
  16. 【請求項１６】 石膏が約１５〜約４５重量％含ませ、
    石膏の実質的に全部が粉砕された石膏ボードの形態に作
    成されてなる請求項１５の配合物。
  17. 【請求項１７】 セルロースフアイバがペーパであり、
    ペーパーフアイバの多くの部分が複合材料に加えられ、
    ペーパーフアイバを粉砕された石膏ボードに補給する新
    聞印刷用紙である請求項１６の配合物。
  18. 【請求項１８】 実質的にミネラルウールと、石膏と、
    セルロースフアイバと、軽量凝結材料と、結合剤とを含
    み、乾量固形分％でミネラルウールが少なくとも約１０
    重量％含ませられ、石膏が少なくとも約１０重量％含ま
    せられてなるミネラルウールを含まない湿潤された音響
    タイル配合物。
  19. 【請求項１９】 結合剤がスターチであり約３〜約１５
    重量％含ませられてなる請求項１８の配合物。
  20. 【請求項２０】 軽量凝結材料が発泡パーライトであ
    り、少なくとも約２５重量％含ませられてなる請求項１
    ８の配合物。
  21. 【請求項２１】 セルロースフアイバがペーパーフアイ
    バであり、約１３〜約３０重量％含ませられてなる請求
    項１８の配合物。
  22. 【請求項２２】 ミネラルフアイバが約１０〜約３０重
    量％含ませられてなる請求項１８の配合物。
  23. 【請求項２３】 石膏が約１０〜約２５重量％含ませら
    れ、発泡パーライトが約２５〜約４０重量％含ませら
    れ、セルロースフアイバが約１３〜約３０重量％含ませ
    られたペーパーフアイバでなる請求項２０の配合物。
  24. 【請求項２４】 石膏及びセルロースフアイバの少なく
    とも一部が石膏とセルロースフアイバの希釈スラリを圧
    力下で焼成することにより製造された複合材料の形態に
    作成されてなる請求項１９の配合物。
  25. 【請求項２５】 石膏の多部分およびセルロースフアイ
    バの少部分が粉砕された石膏ボードの形態に作成されて
    なる請求項１９の配合物。
  26. 【請求項２６】 実質的に石膏と、セルロースフアイバ
    と、軽量凝結材料と、結合剤とを含み、石膏が少なくと
    も約１５重量％含ませられ、セルロースフアイバが少な
    くとも約１３重量％含ませられてなるミネラルウールを
    含まない乾燥音響タイル。
  27. 【請求項２７】 結合剤がスターチであり、約３〜約１
    ５重量％含ませられてなる請求項１８の音響タイル。
  28. 【請求項２８】 発泡パーライトが少なくとも約２５重
    量％含ませられてなる請求項２０の音響タイル。
  29. 【請求項２９】 セルロースフアイバがペーパーフアイ
    バであり、約１３〜約３０重量％含ませられてなる請求
    項２０の音響タイル。
  30. 【請求項３０】 石膏が約２０〜約４０重量％含ませら
    れ、発泡パーライトが約２５〜約５０重量％含ませら
    れ、セルロースフアイバが約１３〜約３０重量％含ませ
    られたペーパーフアイバである請求項２０の音響タイ
    ル。
  31. 【請求項３１】 実質的に石膏と、セルロースフアイバ
    と、軽量凝結材料と、結合剤とを含み、石膏およびセル
    ロースフアイバの少なくとも一部が石膏およびセルロー
    スフアイバの希釈スラリを圧力下で焼成することにより
    製造された複合材料の形態で作成されてなるミネラルウ
    ールを含まない乾燥音響タイル。
  32. 【請求項３２】 石膏が少なくとも約１５重量％含ませ
    られ、セルロースフアイバが少なくとも約１３重量％含
    ませられてなる請求項３１の音響タイル。
  33. 【請求項３３】 セルロースフアイバがペーパーフアイ
    バでなる請求項３２の音響タイル。
  34. 【請求項３４】 焼成された石膏・セルロースフアイバ
    複合材料に加えセルロースフアイバの一部が未焼成のペ
    ーパーフアイバでなる請求項３２の音響タイル。
  35. 【請求項３５】 石膏が約１５〜約４５重量％含ませら
    れ、セルロースフアイバが約１３〜約３０重量％含ませ
    られてなる請求項３２の音響タイル。
  36. 【請求項３６】 実質的にミネラルフアイバと、石膏
    と、セルロースフアイバと、軽量凝結材料と、結合剤と
    を含み、ミネラルウールが少なくとも約１０重量％含ま
    せられ、石膏が少なくとも約１０重量％含ませられ、セ
    ルロースフアイバが少なくとも約１３重量％含ませられ
    てなる音響タイル。
  37. 【請求項３７】 結合剤がスターチであり約３〜約１５
    重量％含ませられてなる請求項３６の音響タイル。
  38. 【請求項３８】 軽量凝結材料が発泡パーライトであ
    り、少なくとも約２５重量％含ませられてなる請求項３
    ６の音響タイル。
  39. 【請求項３９】 セルロースフアイバがペーパーフアイ
    バであり、約１３〜約３０重量％含ませられてなる請求
    項３６の音響タイル。
  40. 【請求項４０】 ミネラルウールの量が約１０〜約３０
    重量％含ませられてなる請求項３６の音響タイル。
  41. 【請求項４１】 石膏が約１０〜約２５重量％含ませら
    れ、発泡パーライトが約２５〜約４０重量％含ませら
    れ、セルロースフアイバが約１３〜約３０重量％含ませ
    られてなる請求項３８の音響タイル。
  42. 【請求項４２】 石膏およびセルロースフアイバの少な
    くとも一部が石膏およびセルロースフアイバの希釈スラ
    リを圧力下で焼成することにより製造された複合材料の
    形態に作成されてなる請求項４１の音響タイル。
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