JPH0865877A - 光磁界センサを用いた保護継電装置 - Google Patents

光磁界センサを用いた保護継電装置

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JPH0865877A
JPH0865877A JP6194435A JP19443594A JPH0865877A JP H0865877 A JPH0865877 A JP H0865877A JP 6194435 A JP6194435 A JP 6194435A JP 19443594 A JP19443594 A JP 19443594A JP H0865877 A JPH0865877 A JP H0865877A
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JP
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optical
magnetic field
field sensor
light
polarizer
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JP6194435A
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Hiroyuki Katsukawa
裕幸 勝川
Seigo Yokoi
清吾 横井
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NGK Insulators Ltd
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NGK Insulators Ltd
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  • Measuring Instrument Details And Bridges, And Automatic Balancing Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複雑な電気回路を必要としなく、かつ高精度に
過電流を検出して電力系統に配置された遮断器を確実に
動作させるようにする。 【構成】発光源100より出射された光を直線偏光する
偏光子と、この偏光子により直線偏光された光を磁界の
強度に応じてファラディ回転する光磁気効果素子と、こ
の光磁気効果素子によりファラディ回転された光を当該
ファラディ回転角に応じた光強度に変換する検光子とを
備えた光磁界センサ200とを有し、光磁界センサ20
0の偏光子および光磁気効果素子通過後の光偏波面と検
光子の偏波面との相対角度が90度となるような位置関
係に偏光子と検光子とを配置し、光磁界センサ200の
検光子から出射された光出力に基づき電力系統に配置さ
れた遮断器400を動作させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は保護継電装置に係り、特
に、光磁界センサを用いて過電流に基づくファラディ回
転角の変化を光出力の変化として検出して、この検出し
た光出力により電力系統に配置された遮断器を動作させ
る光磁界センサを用いた保護継電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】保護継電装置は電力系統のどこかに短絡
または接地事故等の事故が発生した場合、または系統に
悪影響を与えるような異常運転が行われた場合に、その
ような異常状態を検出し、その部分を速やかに系統から
切り離すように指令を出すものである。従来、この種保
護継電装置は、図6に示されるように、電力系統10に
流れる電流をBCT11により常時検出する。このBC
T11により検出した電流を保護継電装置20に導入し
て、保護継電装置20のCT21の二次側電流を電流−
電圧変換器(I/V)22により電圧信号に変換する。
この電圧信号をアナログ−ディジタル変換器(A/D)
23によりディジタル信号に変換し、このディジタル信
号を用いて演算用CPU24が過電流を判定する。演算
用CPU24により過電流が判定されると、この過電流
信号はディジタル出力回路(D/O)25を介して出力
リレー26に送出されて、この出力リレー26の接点を
閉じ、この接点を閉じることにより、遮断器12のトリ
ップコイル13が励磁されて遮断器12をトリップし、
過電流を遮断するものである。
【0003】また、図7に示されるように、電力系統3
0に流れる電流をBCT31により常時検出する。この
BCT31により検出した電流を保護継電装置40に導
入して、保護継電装置40のCT41の二次側電流を電
流−電圧変換器(I/V)42により電圧信号に変換す
る。この電圧信号をアナログ−ディジタル変換器(A/
D)43によりディジタル信号に変換し、このディジタ
ル信号を用いて演算用CPU44が過電流を判定する。
演算用CPU44により過電流が判定されると、この過
電流信号はディジタル出力回路(D/O)45を介して
LEDドライバー46を駆動して、電力系統30に配置
された光サイリスタ32をターンオフさせ、電力系統3
0の過電流を遮断するものである。
【0004】一方、電力系統に流れる電流を検出するた
めに、光磁界センサを用いることが知られている。光に
よる磁界の測定は、物質の中で磁界の方向と平行に進む
直線偏光の偏光面が回転する現象、即ち、ファラディ効
果を利用している。図8はその原理を示す図であり、偏
光子により直線偏光された光は、光磁気効果素子(ファ
ラディ素子)内を伝搬する間に、外部磁界によって偏光
面が回転し、検光子でその回転角φに応じた光強度に変
換される。この偏光面での回転角φは一般に次の式数1
によって表される。
【0005】
【数1】φ=V・H・L ここで、Vはファラディ素子のヴェルデ定数、Hは印加
磁界、Lはファラディ素子の厚みである。偏光子と検光
子の偏光方向の相対角度(光学的バイアス)をφBとす
ると、検光子から出力される光強度Pは、次の式数2に
よって表される。
【0006】
【数2】P=P0cos2(φB−φ) ここで、P0はファラディ素子の入射光量である。磁界
検出感度を最大かつ直線性が最良となるように光学的バ
イアスφBを45°に設定すると、検光子から出力され
る光強度Pは、次の式数3によって表される。
【0007】
【数3】P=(1/2)P0(1+sin2φ) ここで、被測定磁界を交流磁界H=H0sinωtと
し、2φ《1と仮定すると、検光子から出力される光強
度Pは、次の式数4によって表される。
【0008】
【数4】 P=(1/2)P0(1+2V・H0・L・sinωt) このように、偏光子、光磁気効果素子(ファラディ素
子)、検光子を組み合わせることにより、印加磁界の大
きさに比例した強度の光を得ることができる。
【0009】光磁界測定器は、これらの偏光子、光磁気
効果素子(ファラディ素子)、検光子からなる光磁界セ
ンサ部と、光送信器、光受信器、増幅器等を備えた信号
処理部とにより構成されている。図9に光磁界測定器の
構成例を示す。図9において、光送信器の発光ダイオー
ドから出射された光は、光ファイバの中を伝搬し、光磁
界センサ部で光強度変換される。この光強度変換された
光は、受光用光ファイバを介して、光受信器の受光素子
に入力されて、光−電圧変換される。この光−電圧変換
された電圧信号から光変調成分(交流成分)のみを取り
出すことにより、印加磁界を測定できる。
【0010】ところで、光磁界センサを透過する光量
と、偏光子と検光子との相対角度(光学バイアス)との
関係は、図10に示すような特性となる。この特性から
分かるように、偏光子と検光子との相対角度(光学バイ
アス)がπ/4(45°)となる点が直線性が最大(直
線性誤差が最小)となり、通常、この点が基準点となる
ように、偏光子と検光子とを組み合わせて使用してい
る。
【0011】したがって、検出対象を電流とした場合、
この電流により発生する磁界を検出し、その磁界に比例
した出力を取り出すことにより、電線に流れる電流量を
検出することができる。このような目的で光磁界センサ
を用いる場合、偏光子と検光子との相対角度(光学バイ
アス)がπ/4(45°)となるようにして使用する必
要がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このため、光磁界セン
サを用いて過電流を検出して電力系統に配置された遮断
器を動作させようとする場合、この光磁界センサにより
光強度変換した後、受光素子に入力して光−電圧変換
し、この光−電圧変換された電圧信号を増幅して、その
後フィルタを通してノイズを除去した電圧信号と基準信
号とを比較し、この電圧信号が基準信号より大きい場合
に過電流を検出して電力系統に配置された遮断器を動作
させる信号を発するようにする必要があるため、複雑な
電気回路が必要になるという問題を生じる。また、その
電気回路自体が複雑になるという問題も生じる。また、
過電流を判定する場合に、増幅してフィルタを通した電
圧信号と基準信号とを比較するため、過電流の判定精度
にも問題を生じる。
【0013】さらに、使用する回路素子によりその温度
特性にも考慮する必要があり、高価になるという問題も
生じる。さらに、この種保護継電装置の信頼性を担保す
るために、定期的に点検しなければならなく、その保守
も容易ではないという問題も生じる。そこで、本発明は
上記問題点に鑑みてなされたものであり、複雑な電気回
路を必要としなく、かつ高精度に過電流を検出して電力
系統に配置された遮断器を確実に動作させるようにする
ことを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、過電流に基づ
くファラディ回転角の変化を光出力の変化として検出す
る光磁界センサを用いた保護継電装置であって、本発明
の構成上の第1の特徴は、光磁界センサに向けて光を出
射する発光源を有するとともに、この発光源より出射さ
れた光を直線偏光する偏光子と、この偏光子により直線
偏光された光を磁界の強度に応じてファラディ回転する
光磁気効果素子と、この光磁気効果素子によりファラデ
ィ回転された光を当該ファラディ回転角に応じた光強度
に変換する検光子とを備えた光磁界センサを有し、光磁
界センサの偏光子および光磁気効果素子通過後の光偏波
面と光磁界センサの検光子の偏波面との相対角度が90
度となるような位置関係に偏光子と検光子とを配置し、
光磁界センサの検光子から出射された光出力に基づき電
力系統に配置された遮断器を動作させることにある。
【0015】また、本発明の構成上の第2の特徴は、上
述の光磁気効果素子として自己旋光性を有さない光磁気
効果素子を用いることにより、偏光子と検光子との配置
関係を偏光子と検光子の偏波面の相対角度が90度とな
るようにしたことにある。また、本発明の構成上の第3
の特徴は、光磁界センサの検光子から出射された光出力
に基づき動作する出力リレーを設け、この出力リレーの
動作に基づき電力系統に配置された遮断器を動作させる
ことにある。さらに、本発明の構成上の第4の特徴は、
光磁界センサの検光子から出射された光出力に基づき電
力系統に配置された光遮断器を直接動作させることにあ
る。
【0016】
【発明の作用・効果】上記のように構成した本発明の保
護継電装置においては、ディジタル変換部、演算部等が
不要となるため、この種保護継電装置の動作信頼性が向
上するとともに、動作時間が短縮するという格別の効果
を生じる。また、光磁界センサは、通常の負荷状態での
電流が流れることにより発生する磁界の大きさでは光出
力に基づく検出信号が零となるようにし、過電流が流れ
ることにより発生する大きな磁界においては光出力に基
づく検出信号が得られるようになされているので、過電
流の有無に対応した遮断器を動作させる信号を得ること
ができるようになる。そして、過電流の有無に対応した
遮断器を動作させる信号の切り換えは瞬時に行われるた
め、遮断器の切り換え動作を瞬時に行うことができるよ
うになるという格別の効果を生じる。
【0017】また、光磁界センサは、偏光子および光磁
気効果素子通過後の光偏波面と検光子の偏波面との相対
角度が90度となるような位置関係に配置し、あるいは
自然旋光性を有さない光磁気効果素子を用いた場合に
は、偏光子と検光子とを偏光子と検光子との偏波面の相
対角度が90度となるような位置関係に配置して、過電
流の有無に対応する検光子からの光出力の有無により、
遮断器を動作させる信号を発するようにしているので、
遮断器を動作させるための複雑な電気回路が一切必要で
なく、過電流判定の精度も格段に向上するという格別の
効果を生じる。
【0018】さらに、複雑な電気回路を一切使用してい
ないので、その電気回路の温度特性を考慮する必要もな
くなり、この種保護継電装置を安価に製造できるという
格別の効果を生じる。また、複雑な電気回路を一切使用
していないので、保護継電装置としての信頼性も向上
し、かつ、その保守も容易になるという格別の効果を生
じる。
【0019】
【実施例】 実施例1 以下、本発明の光磁界センサを用いた保護継電装置の実
施例を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の光磁
界センサを用いた保護継電装置の第1実施例の全体構成
を示す図である。図1において、本第1実施例の光磁界
センサを用いた保護継電装置は、発光源100と、発光
源100より出射された光を受光し、電力系統500に
過電流が流れることにより生じる磁界強度に基づいて光
信号を発する光磁界センサ200と、この光磁界センサ
200からの光信号に基づき遮断器400を動作させる
信号を発する受光部300とから構成されている。受光
部300は、図2に示されるように、光磁界センサ20
0からの所定の強度以上の光信号で導通状態となるフォ
トトランジスタ等からなる受光素子310と、この受光
素子310が導通状態となることによりターンオンする
サイリスタ320と、このサイリスタ320がターンオ
ンすることにより接点が閉じる出力リレー330とより
構成されている。また、発光源100としては、レーザ
ダイオード、発光ダイオード(LED)、He−Neレ
ーザ、Arイオンレーザ等が好適に採用される。
【0020】光磁界センサ200は、図3に示されるよ
うに、発光源100より出射された光を受光する偏光子
210と、ファラディ素子からなる光磁気効果素子22
0および検光子230とから構成されている。偏光子2
10および検光子230としては誘電体膜や天然方解石
を素材とするものが好適に採用される。また、光磁気効
果素子220としては、自己旋光性があるファラディ素
子としては、BSO、BGO等を用いる。また、自己旋
光性がないファラディ素子としては、鉛ガラス、As4
Se、ZnSe等の反磁性体、YIG系(Tb−YI
G、Bi−YIG等)等の強磁性体およびFR−5ガラ
ス、CdMnTe等の常磁性体、等を用いる。ここで、
例えば、ファラディ素子としてBSOを用いる場合は、
発光源100としては0.85μmの波長を有する光源
を用い、ファラディ素子としてCdMnTeを用いる場
合は、発光源100としては0.6〜0.8μmの波長
を有する光源を用い、ファラディ素子として鉛ガラスを
用いる場合は、発光源100としては0.85μmの波
長を有する光源を用いる。
【0021】ついで、本第1実施例の動作を説明する。
図1、図3において、レーザダイオード、発光ダイオー
ド(LED)、He−Neレーザ、Arイオンレーザ等
からなる発光源100から出射された光は、誘電体膜や
天然方解石を素材とする偏光子210に入射される。こ
の偏光子210に入射された光は偏光子210により直
線偏光され、上述のファラディ素子よりなる光磁気効果
素子220に入射される。この光磁気効果素子220に
入射された光は、電力系統500に流れる電流により生
じる磁界の強度に応じて、その偏光面がファラディ回転
する。
【0022】光磁気効果素子220によりファラディ回
転された光は、誘電体膜や天然方解石を素材とする検光
子230に入射され、この検光子230によりファラデ
ィ回転角に応じた光強度に変換される。ついで、受光部
300のフォトトランジスタ等よりなる受光素子310
に入射し、この受光素子310は、所定値以上の光強度
を検出して導通状態となる。この受光素子310が導通
状態となることによりサイリスタ320がターンオン
し、このサイリスタ320がターンオンすることによ
り、出力リレー330の励磁コイル331は励磁され、
その接点332が閉じる。出力リレー330の接点33
2が閉じることにより、遮断器400のトリップコイル
410が励磁され、遮断器400は遮断されることとな
る。
【0023】ここで、偏光子210と検光子230と
は、次のような位置関係となるように配置されている。
即ち、光磁気効果素子220として、BSO、BGO等
よりなる自己旋光性があるファラディ素子220を用い
た場合は、ファラディ素子220の自己旋光性による偏
波面の回転を考慮して、偏光子210およびファラディ
素子220通過後の光偏波面と検光子230の偏波面と
の相対角度が90度となるような位置関係に配置されて
いる。また、光磁気効果素子220として、鉛ガラス、
As4Se、ZnSe、YIG系(Tb−YIG、Bi
−YIG等)、CdMnTe、FR−5ガラス等の自己
旋光性がないファラディ素子220を用いた場合は、偏
光子210と検光子230との偏波面の相対角度が90
度となるような位置関係に配置されている。
【0024】したがって、偏光子210と検光子230
とをこのような位置関係に配置されているので、図4に
示されるように、偏光子210および光磁気効果素子2
20通過後の光偏波面と検光子230の偏波面との相対
角度が90度となる点および偏光子210と検光子23
0との偏波面の相対角度が90度となる点において検光
子230より出力される出力光は零となる。
【0025】ここで、電力系統500に通常の負荷電流
が流れている場合、この電流により生じる磁界は小さい
ので、光磁気効果素子220のファラディ回転の回転範
囲は図4(a)のAの範囲内と小さく、したがって、検
光子230より出力される出力光は図4(b)のAに示
されるような小さな光強度となり、この図4(b)のA
に示されるような小さな光強度においては、受光素子3
00が作動状態となる最低照度とはならないため、受光
素子310は導通状態とはならない。受光素子310が
導通状態にならないと、サイリスタ320も不点弧のま
まであり、出力リレー330はその接点(図2参照)3
32を閉じないので、遮断器400は動作しない。
【0026】このような状態において、短絡、地絡等の
事故が発生して電力系統500に過電流が流れた場合、
この過電流により生じる磁界は大きいので、光磁気効果
素子220のファラディ回転角は図4(a)のBと大き
くなり、したがって、検光子230より出力される出力
光は図4(b)のBに示されるような大きな光強度とな
る。この図4(b)のBに示されるような大きな光強度
においては、受光素子310は導通状態となり、サイリ
スタ320が点弧されて出力リレー330はその接点
(図2参照)332を閉じ、したがって、遮断器400
のトリップコイル410が励磁されて、遮断器400は
動作することとなる。
【0027】なお、事故が回復して遮断器400を投入
するための信号を入力することにより、遮断器400は
投入され、電力系統500は回復することとなる。これ
と同時に、サイリスタ320をターンオフするための信
号をサイリスタ320のゲートに送出すればサイリスタ
320はターンオフされる。
【0028】以上に説明したように、本実施例において
は、ディジタル変換部、演算部等が不要となるため、こ
の種保護継電装置の動作信頼性が向上するとともに、動
作時間が短縮するという格別の効果を生じる。また、光
磁界センサ200は、通常の負荷状態での電流が流れる
ことにより発生する磁界の大きさでは光出力に基づく検
出信号が零となるようにし、過電流が流れることにより
発生する大きな磁界においては光出力に基づく検出信号
が得られるようになされているので、過電流の有無に対
応した遮断器を動作させる信号を得ることができるよう
になる。そして、過電流の有無に対応した遮断器400
を動作させる信号の切り換えは瞬時に行われるため、遮
断器400の切り換え動作を瞬時に行うことができるよ
うになるという格別の効果を生じる。
【0029】また、光磁界センサ200は、偏光子21
0および光磁気効果素子220の通過後の光偏波面と検
光子230の偏波面との相対角度が90度となるような
位置関係に配置しており、あるいは自然旋光性を有さな
い光磁気効果素子220を用いた場合には、偏光子21
0と検光子230とを偏光子210と検光子230との
偏波面の相対角度が90度となるような位置関係に配置
し、検光子230からの光出力の有無により、遮断器4
00を動作させる信号を発するようにしているので、遮
断器400を動作させるための複雑な電気回路が一切必
要でなく、過電流判定の精度も格段に向上するという格
別の効果を生じる。
【0030】さらに、複雑な電気回路を一切使用してい
ないので、その電気回路の温度特性を考慮する必要もな
くなり、この種保護継電装置を安価に製造できるという
格別の効果を生じる。また、複雑な電気回路を一切使用
していないので、保護継電装置としての信頼性も向上
し、かつ、その保守も容易になるという格別の効果を生
じる。
【0031】実施例2 図5は、本発明の光磁界センサを用いた保護継電装置の
第2実施例の全体構成を示す図であり、図5において、
本第2実施例の光磁界センサを用いた保護継電装置は、
発光源100と、発光源100より出射された光を受光
し、電力系統500に過電流が流れることにより生じる
磁界強度に基づいて光信号を発する光磁界センサ200
と、この光磁界センサ200からの光信号に基づき動作
する光遮断器600とから構成されている。ここで、光
遮断器600は双方向光サイリスタにより構成されてお
り、この双方向光サイリスタの各ゲートと光磁界センサ
200とは光ファイバ610により接続されており、か
つ電力系統500に配置されている。また、発光源10
0としては、レーザダイオード、発光ダイオード(LE
D)、He−Neレーザ、Arイオンレーザ等が好適に
採用される。
【0032】光磁界センサ200は、図3に示されるよ
うに、上述の第1実施例の光磁界センサ200と同様の
構成であるのでその説明は省略する。図5において、レ
ーザダイオード、発光ダイオード(LED)、He−N
eレーザ、Arイオンレーザ等からなる発光源100か
ら出射された光は、誘電体膜や天然方解石を素材とする
偏光子210に入射される。この偏光子210に入射さ
れた光は偏光子210により直線偏光され、上述のファ
ラディ素子よりなる光磁気効果素子220に入射され
る。この光磁気効果素子220に入射された光は、電力
系統500に流れる電流により生じる磁界の強度に応じ
て、その偏光面がファラディ回転する。
【0033】光磁気効果素子220によりファラディ回
転された光は、誘電体膜や天然方解石を素材とする検光
子230に入射され、この検光子230によりファラデ
ィ回転角に応じた光強度に変換される。ついで、ファラ
ディ回転角に応じた光強度に変換され光は光ファイバ6
10を介して光遮断器600の双方向光サイリスタの各
ゲートに入力され、双方向光サイリスタの各サイリスタ
600a、600bはターンオフされて、光遮断器60
0は遮断されることとなる。
【0034】ここで、偏光子210と検光子230と
は、上述の第1実施例と同様な位置関係となるように配
置されている。即ち、光磁気効果素子220として、B
SO、BGO等よりなる自己旋光性があるファラディ素
子220を用いた場合は、ファラディ素子220の自己
旋光性による偏波面の回転を考慮して、偏光子210お
よびファラディ素子220通過後の光偏波面と検光子2
30の偏波面との相対角度が90度となるような位置関
係に配置されている。また、光磁気効果素子220とし
て、鉛ガラス、As4Se、ZnSe、YIG系(Tb
−YIG、Bi−YIG等)、CdMnTe、FR−5
ガラス等の自己旋光性がないファラディ素子220を用
いた場合は、偏光子210と検光子230との偏波面の
相対角度が90度となるような位置関係に配置されてい
る。
【0035】したがって、偏光子210と検光子230
とをこのような位置関係に配置されているので、図4に
示されるように、偏光子210および光磁気効果素子2
20通過後の光偏波面と検光子230の偏波面との相対
角度が90度となる点および偏光子210と検光子23
0との偏波面の相対角度が90度となる点において検光
子230より出力される出力光は零となる。
【0036】ここで、電力系統500に通常の負荷電流
が流れている場合、この電流により生じる磁界は小さい
ので、光磁気効果素子220のファラディ回転の回転範
囲は図4(a)のAの範囲内と小さく、したがって、検
光子230より出力される出力光は図4(b)のAに示
されるような小さな光強度となり、この図4(b)のA
に示されるような小さな光強度においては、光遮断器6
00の双方向光サイリスタ600a、600bはターン
オフせず、光遮断器600は動作しない。
【0037】このような状態において、短絡、地絡等の
事故が発生して電力系統500に過電流が流れた場合、
この過電流により生じる磁界は大きいので、光磁気効果
素子220のファラディ回転角は図4(a)のBと大き
くなり、したがって、検光子230より出力される出力
光は図4(b)のBに示されるような大きな光強度とな
る。この図4(b)のBに示されるような大きな光強度
においては、光遮断器600の双方向光サイリスタ60
0a、600bはターンオフし、光遮断器600は動作
して過電流を遮断することとなる。なお、短絡、地絡等
の事故が復旧した場合に、光遮断器600の双方向光サ
イリスタ600a、600bの各ゲートにターンオンの
信号を導入できるようにしておけば、容易にこの光遮断
器600の双方向光サイリスタ600a、600bをタ
ーンオンすることができる。
【0038】以上に説明したように、本第2実施例にお
いては、ディジタル変換部、演算部等が不要となるた
め、この種保護継電装置の動作信頼性が向上するととも
に、動作時間が短縮するという格別の効果を生じる。ま
た、光磁界センサ200は、通常の負荷状態での電流が
流れることにより発生する磁界の大きさでは光出力に基
づく検出信号が零となるようにし、過電流が流れること
により発生する大きな磁界においては光出力に基づく検
出信号が得られるようになされているので、過電流の有
無に対応した光遮断器600をオフ動作させる信号を得
ることができるようになる。そして、過電流の有無に対
応した光遮断器600をオフ動作させる信号の切り換え
は瞬時に行われるため、光遮断器600のオフ動作を瞬
時に行うことがてきるようになるという格別の効果を生
じる。
【0039】また、光磁界センサ200は、偏光子21
0および光磁気効果素子220の通過後の光偏波面と検
光子230の偏波面との相対角度が90度となるような
位置関係に配置しており、あるいは自然旋光性を有さな
い光磁気効果素子220を用いた場合には、偏光子21
0と検光子230とを偏光子210と検光子230との
偏波面の相対角度が90度となるような位置関係に配置
し、検光子230からの光出力の有無により、光遮断器
600を動作させる信号を発するようにしているので、
光遮断器600をオフ動作させるための複雑な電気回路
が一切必要でなく、過電流判定の精度も格段に向上する
という格別の効果を生じる。
【0040】さらに、複雑な電気回路を一切使用してい
ないので、その電気回路の温度特性を考慮する必要もな
くなり、この種保護継電装置を安価に製造できるという
格別の効果を生じる。また、複雑な電気回路を一切使用
していないので、保護継電装置としての信頼性も向上
し、かつ、その保守も容易になるという格別の効果を生
じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の全体構成の概略を示す図
である。
【図2】図1の受光部の回路を示す図である。
【図3】図1の光磁界センサの概略を示す図である。
【図4】本発明の光磁界センサの出力光強度を示す図で
あり、(a)は偏光子および光磁気効果素子通過後の光
偏波面と検光子の偏波面との相対角度と出力光強度との
関係、あるいは偏光子と検光子との偏波面の相対角度と
出力光強度との関係を示す図であり、(b)は電力系統
に流れる電流と出力光強度との関係を示す図である。
【図5】本発明の第2実施例の全体構成の概略を示す図
である。
【図6】従来の保護継電装置の第1例を示す図である。
【図7】従来の保護継電装置の第2例を示す図である。
【図8】ファラディ効果を示す原理図である。
【図9】一般的な光磁界測定器の構成例を示す図であ
る。
【図10】偏光子と検光子との偏波面の相対角度と出力
光強度との関係を示す図である。
【符号の説明】
100…光源、200…光磁界センサ、210…偏光
子、220…光磁気効果素子(ファラディ素子)、23
0…検光子、300…受光部、400…遮断器、500
…電力系統。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】過電流に基づくファラディ回転角の変化を
    光出力の変化として検出する光磁界センサを用いた保護
    継電装置であって、 前記光磁界センサに向けて光を出射する発光源と、 前記発光源より出射された光を直線偏光する偏光子と、
    前記偏光子により直線偏光された光を磁界の強度に応じ
    てファラディ回転する光磁気効果素子と、前記光磁気効
    果素子によりファラディ回転された光を当該ファラディ
    回転角に応じた光強度に変換する検光子とを備えた光磁
    界センサと、を有し、 前記光磁界センサの偏光子および光磁気効果素子通過後
    の光偏波面と前記光磁界センサの検光子の偏波面との相
    対角度が90度となるような位置関係に前記偏光子と前
    記検光子とを配置し、 前記光磁界センサの検光子から出射された光出力に基づ
    き電力系統に配置された遮断器を動作させることを特徴
    とする光磁界センサを用いた保護継電装置。
  2. 【請求項2】過電流に基づくファラディ回転角の変化を
    光出力の変化として検出する光磁界センサを用いた保護
    継電装置であって、 前記光磁界センサに向けて光を出射する発光源と、 前記発光源より出射された光を直線偏光する偏光子と、
    前記偏光子により直線偏光された光を磁界の強度に応じ
    てファラディ回転する自然旋光性を有さない光磁気効果
    素子と、前記光磁気効果素子によりファラディ回転され
    た光を当該ファラディ回転角に応じた光強度に変換する
    検光子とを備えた光磁界センサと、を有し、 前記光磁界センサの偏光子と検光子との偏波面との相対
    角度が90度となるような位置関係に前記偏光子と前記
    検光子とを配置し、 前記光磁界センサの検光子から出射された光出力に基づ
    き電力系統に配置された遮断器を動作させることを特徴
    とする光磁界センサを用いた保護継電装置。
  3. 【請求項3】過電流に基づくファラディ回転角の変化を
    光出力の変化として検出する光磁界センサを用いた保護
    継電装置であって、 前記光磁界センサに向けて光を出射する発光源と、 前記発光源より出射された光を直線偏光する偏光子と、
    前記偏光子により直線偏光された光を磁界の強度に応じ
    てファラディ回転する光磁気効果素子と、前記光磁気効
    果素子によりファラディ回転された光を当該ファラディ
    回転角に応じた光強度に変換する検光子とを備えた光磁
    界センサと、を有し、 前記光磁界センサの偏光子および光磁気効果素子通過後
    の光偏波面と前記光磁界センサの検光子の偏波面との相
    対角度が90度となるような位置関係に前記偏光子と前
    記検光子とを配置するとともに、 前記光磁界センサの検光子から出射された光出力に基づ
    き動作する出力リレーを配置し、 前記出力リレーの動作に基づき電力系統に配置された遮
    断器を動作させることを特徴とする光磁界センサを用い
    た保護継電装置。
  4. 【請求項4】過電流に基づくファラディ回転角の変化を
    光出力の変化として検出する光磁界センサを用いた保護
    継電装置であって、 前記光磁界センサに向けて光を出射する発光源と、 前記発光源より出射された光を直線偏光する偏光子と、
    前記偏光子により直線偏光された光を磁界の強度に応じ
    てファラディ回転する自然旋光性を有さない光磁気効果
    素子と、前記光磁気効果素子によりファラディ回転され
    た光を当該ファラディ回転角に応じた光強度に変換する
    検光子とを備えた光磁界センサと、を有し、 前記光磁界センサの偏光子と検光子との偏波面の相対角
    度が90度となるような位置関係に前記偏光子と前記検
    光子とを配置するとともに、 前記光磁界センサの検光子から出射された光出力に基づ
    き動作する出力リレーを配置し、 前記出力リレーの動作に基づき電力系統に配置された遮
    断器を動作させることを特徴とする光磁界センサを用い
    た保護継電装置。
  5. 【請求項5】過電流に基づくファラディ回転角の変化を
    光出力の変化として検出する光磁界センサを用いた保護
    継電装置であって、 前記光磁界センサに向けて光を出射する発光源と、 前記発光源より出射された光を直線偏光する偏光子と、
    前記偏光子により直線偏光された光を磁界の強度に応じ
    てファラディ回転する光磁気効果素子と、前記光磁気効
    果素子によりファラディ回転された光を当該ファラディ
    回転角に応じた光強度に変換する検光子とを備えた光磁
    界センサと、を有し、 前記光磁界センサの偏光子および光磁気効果素子通過後
    の光偏波面と前記光磁界センサの検光子の偏波面との相
    対角度が90度となるような位置関係に前記偏光子と前
    記検光子とを配置し、 前記光磁界センサの検光子から出射された光出力に基づ
    き電力系統に配置された光遮断器を直接動作させること
    を特徴とする光磁界センサを用いた保護継電装置。
  6. 【請求項6】過電流に基づくファラディ回転角の変化を
    光出力の変化として検出する光磁界センサを用いた保護
    継電装置であって、 前記光磁界センサに向けて光を出射する発光源と、 前記発光源より出射された光を直線偏光する偏光子と、
    前記偏光子により直線偏光された光を磁界の強度に応じ
    てファラディ回転する自然旋光性を有さない光磁気効果
    素子と、前記光磁気効果素子によりファラディ回転され
    た光を当該ファラディ回転角に応じた光強度に変換する
    検光子とを備えた光磁界センサと、を有し、 前記光磁界センサの偏光子と検光子との偏波面の相対角
    度が90度となるような位置関係に前記偏光子と前記検
    光子とを配置するとともに、 前記光磁界センサの検光子から出射された光出力に基づ
    き電力系統に配置された光遮断器を直接動作させること
    を特徴とする光磁界センサを用いた保護継電装置。
  7. 【請求項7】前記光遮断器として双方向光サイリスタを
    用いたことを特徴とする請求項5乃至6記載の光磁界セ
    ンサを用いた保護継電装置。
  8. 【請求項8】前記自然旋光性を有さない光磁気効果素子
    として、鉛ガラス、As4Se、ZnSe、Tb−YI
    GまたはBi−YIGのYIG系、FR−5ガラスおよ
    びCdMnTeから選択した1つを用いたことを特徴と
    する請求項2、4、6記載の光磁界センサを用いた保護
    継電装置。
JP6194435A 1994-08-18 1994-08-18 光磁界センサを用いた保護継電装置 Pending JPH0865877A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005140519A (ja) * 2003-11-04 2005-06-02 Mitsubishi Electric Corp 保護継電装置
WO2022249366A1 (ja) * 2021-05-26 2022-12-01 日本電信電話株式会社 給電系統切替装置および給電系統切替方法

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