JPH0865181A - 表示機能付き折り畳み式電子機器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表示機能付き折り畳み式電子機器において、
表示情報を簡単な操作により見られるようにする。 【構成】 本体２に対し蓋体３を閉じた状態に保持する
被ロック片１２およびロック爪１５からなるロック装置
と、このロック装置を解除動作させる開放操作部１６と
を備えるとともに、閉じた状態での本体２または蓋体３
の内側に受信メッセージ内容を表示する表示部を備えた
蓋付きページャー１において、表示部に受信メッセージ
内容を表示させるための表示スイッチ部２４を、開放操
作部１６のロック解除操作に連動するよう構成する。そ
して、表示スイッチ部２４は、本体２に蓋体３を閉じる
際にはスイッチ動作しないものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、表示機能付き折り畳み
式電子機器に関し、特に、表示情報の表示を蓋開け動作
と関連させた構成に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】アンテナが受信する呼出信号により電話
連絡が必要である旨を、報知音、表示等の点灯あるいは
振動によって報知するページャーが、企業や個人に広く
普及して利用されており、さらに、電話連絡先の電話番
号や連絡先名、連絡時間等のメッセージ情報が付加され
た呼出信号を受信し、その受信した表示情報の一種であ
るメッセージ情報を表示するようにしたページャーも広
く普及している。そして、最近では、本体に対し開閉可
能な蓋体を備えた表示機能付き折り畳み式電子機器の一
種である蓋付きページャーも普及している。

【０００３】従来の蓋付きページャーは、蓋体を本体に
ロックするノブが付いており、そのノブを押し込むこと
によりロックを解除して、開けた状態の蓋体の内側に表
示される受信メッセージ内容を見るようにしている。こ
のように受信したメッセージ内容を蓋を開けて見る際、
消費電流の節約等の関係から従来は、あるキー（または
スイッチ）を押さなければ、メッセージ内容を表示させ
ないよう構成されていた。例えば、図１（ａ）に例示し
たように、ｋがそのキーである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
蓋付きページャーでは、受信したメッセージを見るため
に、蓋を開けてから、キーを押さなければならず、面倒
な操作を必要とする欠点があった。

【０００５】本発明の課題は、表示機能付き折り畳み式
電子機器において、表示情報を簡単な操作により見られ
るようにすることである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
本発明は、本体に対し蓋体を閉じた状態に保持するロッ
ク装置と、このロック装置を解除動作させる開放操作部
とを備えるとともに、前記閉じた状態での前記本体また
は前記蓋体の内側に表示部を備える表示機能付き折り畳
み式電子機器において、前記表示部に表示情報を表示さ
せるための表示スイッチ部を、前記開放操作部のロック
解除操作に連動する構成としたことを特徴としている。
なお、前記表示情報は、例えば、受信したメッセージ情
報である。

【０００７】また、前記表示スイッチ部は、例えば、前
記本体に前記蓋体を閉じる際にはスイッチ動作しないも
のである。

【０００８】

【作用】本発明によれば、表示部に表示情報を表示させ
るための表示スイッチ部が、開放操作部のロック解除操
作に連動する表示機能付き折り畳み式電子機器なので、
開放操作部をロック解除操作して蓋を開けると、表示ス
イッチ部の連動により表示部に表示情報が表示される。
また、表示情報が受信したメッセージ情報であれば、解
放操作部をロック解除操作して蓋を開けると、表示スイ
ッチの連動により表示部に受信メッセージ情報が表示さ
れる。

【０００９】なお、本体に蓋体を閉じる際にはスイッチ
動作しない表示スイッチ部とすることで、蓋を閉じる際
の不必要な表示ＯＮ動作を回避できる。

【００１０】

【実施例】以下に、本発明に係る表示機能付き折り畳み
式電子機器を蓋付きページャーに適用した場合の実施例
を図１乃至図４に基づいて説明する。先ず、図１は本発
明を適用した一例としての蓋付きページャー１を示すも
ので蓋を開いた状態を示しており、（ａ）は平面図、
（ｂ）は側面図、（ｃ）は開放操作部側から見た端面図
である。

【００１１】図１（ａ）乃至（ｃ）に示すように、蓋付
きページャー１は、本体２と蓋体３とをヒンジ部４によ
り互いに開閉自在に結合したもので、本体２の蓋体３が
合わさる上面には操作キー群５が設けられている。さら
に、本体２の一側面には、スライド式のメインスイッチ
６と、呼出信号の受信を放音により報知する報音スピー
カー７と、同じく受信を点灯または点滅により報知する
ＬＥＤ（Ｌｉｇｈｔ Ｅｍｉｔｔｉｎｇ Ｄｉｏｄｅ：
発光ダイオード）８と、ダイアラースピーカー９が設け
られている。

【００１２】また、蓋体３の本体２と合わさる内面に
は、液晶表示部１０が設けられるとともに、ダイアラー
キー１１が設けられている。そして、蓋体３のヒンジ部
４と反対側の端部には、蓋閉じ状態で本体２側に向けて
突出する被ロック片１２が備えられており、この被ロッ
ク片１２には、図２（ａ）に示すように、前後に貫通す
るロック穴１３が形成されている。

【００１３】また、本体２上面で、蓋体３の前記被ロッ
ク片１２と対応する部分に挿入穴１４が形成されるとと
もに、この挿入穴１４の内方には、図２（ａ）に示すよ
うに、ロック爪１５が組み込まれている。このロック爪
１５および前記被ロック片１２によって、本体２に対し
蓋体３を閉じた状態に保持するロック装置が構成されて
いる。

【００１４】さらに、本体２のヒンジ部４と反対側の端
部には、前記ロック爪１５と一体化した開放操作部であ
る開放ノブ１６が、本体２を構成する前ケース２ａおよ
び後ケース２ｂの合わせ部に形成したノブ突出穴１７か
ら周囲に突出している。この開放ノブ１６は、左右方向
に延びる板バネ１８を介して本体２内に組み付けられて
おり、即ち、この板バネ１８の弾性力によって、開放ノ
ブ１６が前記ノブ突出穴１７から突出する位置に復帰す
る。

【００１５】そして、開放ノブ１６には、互いに連続す
る二股の接点バネ１９，１９が熱溶着または超音波溶着
により取付固定されており、この二股の接点バネ１９，
１９は、内ケース２ａおよび外ケース２ｂにより構成さ
れる本体２内に設けた回路基板２０に接触している。こ
の回路基板２０には、図２（ｂ）に示すように、３つの
接点パターン２１，２２，２３が形成されている。

【００１６】即ち、回路基板２０には、図示のように、
一方の接点バネ１９が常時接触状態にある長い接点パタ
ーン２１と、この接点パターン２１と平行で図示左端部
側に位置して他方の接点バネ１９の前進で接触状態とな
る短い接点パターン２２と、前記接点パターン２１と平
行で図示右半部に位置して他方の接点バネ１９の復帰位
置で接触状態にある接点パターン２３が形成されてい
る。このうち、２つの接点パターン２１，２２は、回路
基板２０の図示しない回路パターンと導通（配線）され
ているが、残る１つの接点パターン２３は回路パターン
と導通されずに無電位のダミーとなっている。

【００１７】そして、前記２つの接点パターン２１，２
２に互いに連続する二股の接点バネ１９，１９が同時に
接触した状態で、前記液晶表示部１０に着信メッセージ
内容を表示されるようになっている。即ち、以上のよう
にして、表示スイッチ部２４が構成されている。

【００１８】なお、図示しないが公知のように、本体２
または蓋体３の何れか、または、本体２および蓋体３の
双方には、受信用のアンテナが内蔵されており、そのア
ンテナにより自己の呼出信号およびメッセージ信号が受
信されると、前記報音スピーカー７の放音による報知、
前記ＬＥＤ８の点灯または点滅による報知が行われると
ともに、呼出先の電話番号や連絡先名、連絡時間等のメ
ッセージ内容が前記液晶表示部１０に表示可能となる。
また、例えば、バイブレーターを内蔵したものでは、バ
イブレーターの振動による報知も行われる。

【００１９】次に、以上の構成による蓋付きページャー
１における本体２および蓋体３の開閉動作について説明
する。先ず、図２（ａ）は蓋を閉じたロック状態を示し
ており、図示のように、本体２の挿入穴１４内におい
て、蓋体３の被ロック片１２のロック穴１３に、開放ノ
ブ１６と一体化したロック爪１５が進入して、ロック状
態となっている。このロック状態は、開放ノブ１６に押
し込む力を加えない限り、板バネ１８の弾性力によって
維持される。

【００２０】また、このロック状態では、図２（ｂ）に
示すように、回路基板２０上において、開放ノブ１６に
固定した互いに連続する二股状の接点バネ１９，１９
が、長い接点パターン２１と、これに平行で手前側の接
点パターン２３にそれぞれ接触しているが、この接点パ
ターン２３は回路パターンと導通されない無電位のダミ
ーであるため、表示スイッチ部２４はＯＦＦ状態となっ
ている。即ち、前記液晶表示部１０はＯＦＦ状態となっ
ている。

【００２１】そして、蓋を開くときには、図３（ａ）か
ら図４（ａ）に示すように、開放ノブ１６に押し込み力
を加えることで、蓋体３の被ロック片１２のロック穴１
３からロック爪１５を後退させて、ロックを解除する。
このロック解除動作後に、本体２に対し蓋体３をヒンジ
部４により開くことで、図１（ａ）乃至（ｃ）に示すよ
うに、蓋付きページャー１が開いた状態となる。

【００２２】このロック解除動作の過程で、図３（ｂ）
から図４（ｂ）に示すように、押し込み動作される開放
ノブ１６に固定した互いに連続する二股状の接点バネ１
９，１９が、長い接点パターン２１に接触するととも
に、これに平行で手前側の接点パターン２３から短い接
点パターン２２へと進んで接触するため、表示スイッチ
部２４がＯＮ状態となる。これにより、呼出先の電話番
号や連絡先名、連絡時間等の受信メッセージ内容が前記
液晶表示部１０に表示される。

【００２３】ここで、開放ノブ１６の押し込みを解除す
ると、板バネ１８の弾性力によって、図２（ａ）に示す
ように、開放ノブ１６が初期位置に復帰し、図２（ｂ）
に示すように、接点バネ１９，１９が接点パターン２
１，２３にそれぞれ接触した状態に戻るが、表示スイッ
チ部２４が一旦ＯＮになれば、回路上でタイマーにより
表示ＯＮ状態に保持されるようになっている。

【００２４】従って、前記報音スピーカー７の放音、前
記ＬＥＤ８の点灯または点滅、または前記バイブレータ
ーの振動等による受信報知によって、メッセージ内容を
見ようと開放ノブ１６を押し込んで本体２に対し蓋体３
をヒンジ部４により開くだけで、前記液晶表示部１０に
表示された呼出先の電話番号や連絡先名、連絡時間等の
メッセージ内容をすぐに見ることができる。なお、液晶
表示部１０の表示は、表示スイッチ部２４のＯＮの後、
所定時間経過後にタイマーで切れる（消える）よう構成
されている。

【００２５】ところで、蓋を閉じる場合は、特に開放ノ
ブ１６を押圧することなく蓋体３を本体２に対して閉じ
てやれば良く、その際には、図３（ａ）に示すように、
蓋体３の被ロック片１２が、本体２の挿入穴１４内に進
入して、開放ノブ１６と一体化したロック爪１５を板バ
ネ１８の弾性力に抗して押し退けてから、図２（ａ）に
示すように、被ロック片１２のロック穴１３にロック爪
１５が進入して、ロック状態となる。この過程におい
て、例えば、接点バネ１９，１９が接点パターン２１，
２２にそれぞれ接触してしまうと、表示スイッチ部２４
がＯＮ状態となって、蓋閉じ状態にも拘らず前記液晶表
示部１０の表示がＯＮ状態となってしまう事態が考えら
れる。

【００２６】しかし、このような蓋を閉じる過程では、
図２（ｂ）に示すように、接点パターン２２に接点バネ
１９が接触することはなく、接点バネ１９，１９が接点
パターン２１，２３にそれぞれ接触した状態のままなの
で、表示スイッチ部２４がＯＮ状態となることはない。

【００２７】なお、以上の実施例においては、蓋体側に
設けた表示部としたが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、本体側に設けた表示部であってもよい。ま
た、以上の実施例においては、本発明に係わる表示機能
付き折り畳み式電子機器をページャーに適用した場合に
ついて説明したが、電子手帳、ＦＭ多重受信機等に適用
してもよく、要は表示機能の付いた折り畳み式電子機器
であれば本発明を実施することができる。また、ロック
機構および開放操作部の構成、さらに、表示スイッチ部
の構成等も任意であり、その他、具体的な細部構造等に
ついても適宜に変更可能であることは勿論である。

【００２８】

【発明の効果】以上のように、本発明に係る表示機能付
き折り畳み式電子機器によれば、開放操作部のロック解
除操作に連動する表示スイッチ部としたため、開放操作
部をロック解除操作して蓋を開ける簡単な操作のみによ
って、表示スイッチ部が連動して表示部に表示情報を表
示させて、すぐに見ることができる。また、請求項２記
載のように、表示情報が受信したメッセージ情報であれ
ば、解放操作部をロック解除操作して蓋を開ける簡単な
操作のみによって、表示スイッチが連動して表示部に受
信メッセージ情報を表示させて、すぐに見ることができ
る。

【００２９】なお、請求項３記載のように、本体に蓋体
を閉じる際にはスイッチ動作しない表示スイッチ部とす
ることによって、蓋を閉じる際の不必要な表示ＯＮ動作
を回避することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用した一例としての蓋付きページャ
ーを示すもので蓋を開いた状態を示しており、（ａ）は
平面図、（ｂ）は側面図、（ｃ）は開放操作部側から見
た端面図である。

【図２】蓋を閉じたロック状態を示すもので、（ａ）は
要部破断側面図、（ｂ）は要部平面図である。

【図３】蓋の開閉の過程状態を示すもので、（ａ）は要
部破断側面図、（ｂ）は要部平面図である。

【図４】蓋を開けた状態を示すもので、（ａ）は要部破
断側面図、（ｂ）は要部平面図である。

【符号の説明】

１ 蓋付きページャー ２ 本体 ３ 蓋体 ４ ヒンジ部 ５ 操作キー群 ６ メインスイッチ ７ 報音スピーカー ８ ＬＥＤ ９ ダイアラースピーカー １０ 表示部 １１ ダイアラーキー １２ 被ロック片 １３ ロック穴 １４ 挿入穴 １５ ロック爪 １６ 開放操作部（開放ノブ） １７ ノブ突出穴 １８ 板バネ １９ 接点バネ ２０ 回路基板 ２１，２２，２３ 接点パターン ２４ 表示スイッチ部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体に対し蓋体を閉じた状態に保持する
   ロック装置と、このロック装置を解除動作させる開放操
   作部とを備えるとともに、前記閉じた状態での前記本体
   または前記蓋体の内側に表示部を備える表示機能付き折
   り畳み式電子機器において、 前記表示部に表示情報を表示させるための表示スイッチ
   部を、前記開放操作部のロック解除操作に連動する構成
   としたことを特徴とする表示機能付き折り畳み式電子機
   器。
2. 【請求項２】 前記表示情報は、受信したメッセージ情
   報であることを特徴とする請求項１記載の表示機能付き
   折り畳み式電子機器。
3. 【請求項３】 前記表示スイッチ部は、前記本体に前記
   蓋体を閉じる際にはスイッチ動作しないことを特徴とす
   る請求項１または２記載の表示機能付き折り畳み式電子
   機器。